JPH05280802A - 開閉装置 - Google Patents
開閉装置Info
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- JPH05280802A JPH05280802A JP5017161A JP1716193A JPH05280802A JP H05280802 A JPH05280802 A JP H05280802A JP 5017161 A JP5017161 A JP 5017161A JP 1716193 A JP1716193 A JP 1716193A JP H05280802 A JPH05280802 A JP H05280802A
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- film
- opening
- ventilation port
- film damper
- damper
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 送風停止時または送風量が少ない時において
膜状部材を駆動した際に、その膜状部材と開口枠とのこ
すれによって生じる摩擦音を低減すること。 【構成】 VENT吹出口9の周囲を成す開口枠2aの
内側面は、フィルムダンパ17のスライド方向におい
て、その両端部から中央部にかけてフィルムダンパ17
との間隙が漸増するような曲面(曲率半径R800)で
構成されている。フィルムダンパ17は、開口枠2aと
のこすれによって生じる摩擦音を低減するために、送風
が停止された状態で、開口枠2aとの間に所定のクリア
ランスCを保つように支持されている。
膜状部材を駆動した際に、その膜状部材と開口枠とのこ
すれによって生じる摩擦音を低減すること。 【構成】 VENT吹出口9の周囲を成す開口枠2aの
内側面は、フィルムダンパ17のスライド方向におい
て、その両端部から中央部にかけてフィルムダンパ17
との間隙が漸増するような曲面(曲率半径R800)で
構成されている。フィルムダンパ17は、開口枠2aと
のこすれによって生じる摩擦音を低減するために、送風
が停止された状態で、開口枠2aとの間に所定のクリア
ランスCを保つように支持されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膜状部材によって通風
口の開閉を行なう開閉装置に関する。
口の開閉を行なう開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空気調和装置では、ヒ
ータコアへの送風量を調節する温度調節手段、あるいは
吹出口のモード切り替えを行なうモード切替手段とし
て、図18および図19に示すようなフィルムダンパ1
00を採用する場合がある。このフィルムダンパ100
は、連動ワイヤ101によって連結された2本の巻取軸
102、103および中間軸104によってケース10
5に形成された通風口106、107と平行に配され、
巻取軸102または103に巻き取られながら通風口1
06、107に沿って平行移動する。フィルムダンパ1
00には、通風口106、107を開口可能な開口部
(図示せず)が形成されており、フィルムダンパ100
の移動に伴って、通風口106、107に対する開口部
の位置が変位することにより、通風口106、107の
開閉が行なわれる。ケース105は、ケース105に対
する巻取軸102、103の位置によって、図18に示
すフィルム外巻き格子と、図19に示すフィルム内巻き
格子が形成される。
ータコアへの送風量を調節する温度調節手段、あるいは
吹出口のモード切り替えを行なうモード切替手段とし
て、図18および図19に示すようなフィルムダンパ1
00を採用する場合がある。このフィルムダンパ100
は、連動ワイヤ101によって連結された2本の巻取軸
102、103および中間軸104によってケース10
5に形成された通風口106、107と平行に配され、
巻取軸102または103に巻き取られながら通風口1
06、107に沿って平行移動する。フィルムダンパ1
00には、通風口106、107を開口可能な開口部
(図示せず)が形成されており、フィルムダンパ100
の移動に伴って、通風口106、107に対する開口部
の位置が変位することにより、通風口106、107の
開閉が行なわれる。ケース105は、ケース105に対
する巻取軸102、103の位置によって、図18に示
すフィルム外巻き格子と、図19に示すフィルム内巻き
格子が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のケース105
は、フィルムダンパ100が巻取軸102、103間で
弛みを持たない状態(張力がかかった状態)で支持され
た場合を仮定して、フィルムダンパ100と対面するケ
ース105の内壁面が、フィルムダンパ100と平行
(巻取軸102および103と中間軸104との各接線
に平行)な直線形状を成す様に形成されている。ところ
が、実際のフィルムダンパ100は、操作力低減のため
に、巻取軸102、103間で一定の弛みを持たせた状
態(張力をかけた状態の時より若干外側に膨らんだ状
態)で支持されている。従って、フィルムダンパ100
とケース105との間で面圧が大きくなり、フィルムダ
ンパ100の作動時には、フィルムダンパ100とケー
ス105とがこすれることで摩擦音が発生する。この摩
擦音は、オートエアコンでのウォームアップ時あるいは
マニュアルプッシュ時等のように送風機が停止した状態
では、耳障りな騒音として乗員に不快感を与える。
は、フィルムダンパ100が巻取軸102、103間で
弛みを持たない状態(張力がかかった状態)で支持され
た場合を仮定して、フィルムダンパ100と対面するケ
ース105の内壁面が、フィルムダンパ100と平行
(巻取軸102および103と中間軸104との各接線
に平行)な直線形状を成す様に形成されている。ところ
が、実際のフィルムダンパ100は、操作力低減のため
に、巻取軸102、103間で一定の弛みを持たせた状
態(張力をかけた状態の時より若干外側に膨らんだ状
態)で支持されている。従って、フィルムダンパ100
とケース105との間で面圧が大きくなり、フィルムダ
ンパ100の作動時には、フィルムダンパ100とケー
ス105とがこすれることで摩擦音が発生する。この摩
擦音は、オートエアコンでのウォームアップ時あるいは
マニュアルプッシュ時等のように送風機が停止した状態
では、耳障りな騒音として乗員に不快感を与える。
【0004】そこで、本願発明者が、摩擦音の変化量に
係わるフィルムダンパ100とケース105との接触面
圧および接触面積に着目し、その接触面圧および接触面
積と騒音との関係を調べた結果、図20および図21に
示すように、接触面圧もしくは接触面積が小さくなる
程、摩擦音が低減する結果が得られた。なお、図20
は、フィルムダンパ100とケース105との接触面積
をパラメータとして、微小面圧と騒音との関係を示すも
のであり、図21は、フィルムダンパ100とケース1
05との接触面圧をパラメータとして、微小面積と騒音
との関係を示すものである。本発明は、上記事情に基づ
いて成されたもので、その目的は、送風停止時または送
風量が少ない時において膜状部材を駆動した際に、その
膜状部材と開口枠とのこすれによって生じる摩擦音を低
減することにある。
係わるフィルムダンパ100とケース105との接触面
圧および接触面積に着目し、その接触面圧および接触面
積と騒音との関係を調べた結果、図20および図21に
示すように、接触面圧もしくは接触面積が小さくなる
程、摩擦音が低減する結果が得られた。なお、図20
は、フィルムダンパ100とケース105との接触面積
をパラメータとして、微小面圧と騒音との関係を示すも
のであり、図21は、フィルムダンパ100とケース1
05との接触面圧をパラメータとして、微小面積と騒音
との関係を示すものである。本発明は、上記事情に基づ
いて成されたもので、その目的は、送風停止時または送
風量が少ない時において膜状部材を駆動した際に、その
膜状部材と開口枠とのこすれによって生じる摩擦音を低
減することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、請求項1では、送風空気が通過可能な通風
口を有する開口枠と、前記通風口の風上側で前記通風口
と平行に配され、前記通風口を開口可能な開口部が形成
された膜状部材とを備え、この膜状部材を前記通風口に
対してスライドさせて、前記通風口に対する前記開口部
の位置を変位させることにより前記通風口を開閉する開
閉装置において、前記膜状部材は、送風空気の風圧を受
ける送風時のみ前記膜状部材と面する前記開口枠と接触
するように、風圧の消滅する送風停止時においては前記
膜状部材と面する前記開口枠より離れて前記開口枠との
間に所定の間隙を保って支持されたことを技術的手段と
する。
成するため、請求項1では、送風空気が通過可能な通風
口を有する開口枠と、前記通風口の風上側で前記通風口
と平行に配され、前記通風口を開口可能な開口部が形成
された膜状部材とを備え、この膜状部材を前記通風口に
対してスライドさせて、前記通風口に対する前記開口部
の位置を変位させることにより前記通風口を開閉する開
閉装置において、前記膜状部材は、送風空気の風圧を受
ける送風時のみ前記膜状部材と面する前記開口枠と接触
するように、風圧の消滅する送風停止時においては前記
膜状部材と面する前記開口枠より離れて前記開口枠との
間に所定の間隙を保って支持されたことを技術的手段と
する。
【0006】請求項2では、送風空気が通過可能な通風
口を有する開口枠と、前記通風口の風上側で前記通風口
と平行に配され、前記通風口を開口可能な開口部が形成
された膜状部材とを備え、この膜状部材を前記通風口に
対してスライドさせて、前記通風口に対する前記開口部
の位置を変位させることにより前記通風口を開閉する開
閉装置において、前記開口枠は、前記膜状部材の移動方
向において前記膜状部材と面する両端部で前記膜状部材
と接触し、前記両端部から中央部にかけては前記膜状部
材との間隙が漸増するように形成されたことを技術的手
段とする。
口を有する開口枠と、前記通風口の風上側で前記通風口
と平行に配され、前記通風口を開口可能な開口部が形成
された膜状部材とを備え、この膜状部材を前記通風口に
対してスライドさせて、前記通風口に対する前記開口部
の位置を変位させることにより前記通風口を開閉する開
閉装置において、前記開口枠は、前記膜状部材の移動方
向において前記膜状部材と面する両端部で前記膜状部材
と接触し、前記両端部から中央部にかけては前記膜状部
材との間隙が漸増するように形成されたことを技術的手
段とする。
【0007】請求項3では、送風空気が通過可能な通風
口を有する開口枠と、前記通風口の風上側で前記通風口
と平行に配され、前記通風口を開口可能な開口部が形成
された膜状部材とを備え、この膜状部材を前記通風口に
対してスライドさせて、前記通風口に対する前記開口部
の位置を変位させることにより前記通風口を開閉する開
閉装置において、前記開口枠は、前記膜状部材に面する
壁面が、前記膜状部材に沿った形状に設けられたことを
技術的手段とする。さらに、請求項3に記載された開閉
装置において、前記膜状部材は、前記開口枠との間に一
定の間隔を有して支持されたことを技術的手段とする。
口を有する開口枠と、前記通風口の風上側で前記通風口
と平行に配され、前記通風口を開口可能な開口部が形成
された膜状部材とを備え、この膜状部材を前記通風口に
対してスライドさせて、前記通風口に対する前記開口部
の位置を変位させることにより前記通風口を開閉する開
閉装置において、前記開口枠は、前記膜状部材に面する
壁面が、前記膜状部材に沿った形状に設けられたことを
技術的手段とする。さらに、請求項3に記載された開閉
装置において、前記膜状部材は、前記開口枠との間に一
定の間隔を有して支持されたことを技術的手段とする。
【0008】
【作用】請求項1に係る本発明の開閉装置は、膜状部材
に風圧のかかる送風時には、膜状部材が開口枠と接触す
るが、風圧の消滅する送風停止時においては、膜状部材
が開口枠と接触することなく、開口枠との間に所定の間
隙を保って支持されている。従って、この送風停止時に
膜状部材を駆動した場合には、膜状部材と開口枠とがこ
すれることはなく、摩擦音が発生することもない。請求
項2に係る本発明の開閉装置は、膜状部材と面する開口
枠が、膜状部材の移動方向における両端部のみで膜状部
材と接触し、膜状部材との接触面積が小さくなるように
形成されている。従って、風圧を受けない送風停止時に
膜状部材を駆動した場合には、膜状部材と開口枠との接
触面積が小さいことから、両者のこすれにより発生する
摩擦音も大幅に低減される。請求項3に係る本発明の開
閉装置は、膜状部材に面する開口枠の壁面が、膜状部材
に沿った形状に設けられている。従って、膜状部材と開
口枠との間で部分的に強く接触する部位がなく、開口枠
に対する膜状部材の押し付け力が分散されて接触面圧が
小さくなる。この結果、膜状部材の作動に伴って発生す
る摩擦音が低減される。また、この場合、膜状部材が開
口枠との間に一定の間隔を有して支持されることによ
り、開口枠と膜状部材との接触面圧が低減されること
で、さらに摩擦音の低減を図ることができる。
に風圧のかかる送風時には、膜状部材が開口枠と接触す
るが、風圧の消滅する送風停止時においては、膜状部材
が開口枠と接触することなく、開口枠との間に所定の間
隙を保って支持されている。従って、この送風停止時に
膜状部材を駆動した場合には、膜状部材と開口枠とがこ
すれることはなく、摩擦音が発生することもない。請求
項2に係る本発明の開閉装置は、膜状部材と面する開口
枠が、膜状部材の移動方向における両端部のみで膜状部
材と接触し、膜状部材との接触面積が小さくなるように
形成されている。従って、風圧を受けない送風停止時に
膜状部材を駆動した場合には、膜状部材と開口枠との接
触面積が小さいことから、両者のこすれにより発生する
摩擦音も大幅に低減される。請求項3に係る本発明の開
閉装置は、膜状部材に面する開口枠の壁面が、膜状部材
に沿った形状に設けられている。従って、膜状部材と開
口枠との間で部分的に強く接触する部位がなく、開口枠
に対する膜状部材の押し付け力が分散されて接触面圧が
小さくなる。この結果、膜状部材の作動に伴って発生す
る摩擦音が低減される。また、この場合、膜状部材が開
口枠との間に一定の間隔を有して支持されることによ
り、開口枠と膜状部材との接触面圧が低減されること
で、さらに摩擦音の低減を図ることができる。
【0009】
【実施例】次に、車両用空気調和装置に適用した本発明
の開閉装置の一実施例を、図1ないし図6を基に説明す
る。図1は車両用空気調和装置に適用された開閉装置の
断面図、図4は車両用空気調和装置の断面図である。本
実施例の車両用空気調和装置1は、車室内に送風空気を
導くユニットケース2と、このユニットケース2内に空
気流を生じさせる送風機3、ユニットケース2内に配さ
れた冷凍サイクルの冷媒蒸発器4およびエンジン冷却水
を熱源とするヒータコア5等より構成される。ユニット
ケース2内には、冷媒蒸発器4を通過した送風空気をヒ
ータコア5へ導く温風用通風口6と、ヒータコア5を迂
回する冷風用通風口7とが形成されている。この温風用
通風口6と冷風用通風口7(共に本発明の通風口を成
す)は、以下に説明する温度調節手段によってその開口
割合が調節される。ユニットケース2の下流端には、温
度調節された送風空気を車室内に吹き出すためのDEF
吹出口8、VENT吹出口9、FOOT吹出口10が設
けられている。この各吹出口8〜10(共に本発明の通
風口を成す)は、以下に説明する吹出口切替手段によっ
て選択的に開口される。
の開閉装置の一実施例を、図1ないし図6を基に説明す
る。図1は車両用空気調和装置に適用された開閉装置の
断面図、図4は車両用空気調和装置の断面図である。本
実施例の車両用空気調和装置1は、車室内に送風空気を
導くユニットケース2と、このユニットケース2内に空
気流を生じさせる送風機3、ユニットケース2内に配さ
れた冷凍サイクルの冷媒蒸発器4およびエンジン冷却水
を熱源とするヒータコア5等より構成される。ユニット
ケース2内には、冷媒蒸発器4を通過した送風空気をヒ
ータコア5へ導く温風用通風口6と、ヒータコア5を迂
回する冷風用通風口7とが形成されている。この温風用
通風口6と冷風用通風口7(共に本発明の通風口を成
す)は、以下に説明する温度調節手段によってその開口
割合が調節される。ユニットケース2の下流端には、温
度調節された送風空気を車室内に吹き出すためのDEF
吹出口8、VENT吹出口9、FOOT吹出口10が設
けられている。この各吹出口8〜10(共に本発明の通
風口を成す)は、以下に説明する吹出口切替手段によっ
て選択的に開口される。
【0010】温度調節手段(本発明の開閉装置)は、ユ
ニットケース2の側壁に回動自在に支持された2本の巻
取軸11、12、両端部がそれぞれ巻取軸11、12に
固定された可撓性のフィルムダンパ13(本発明の膜状
部材)、および巻取軸11を回転駆動するサーボモータ
14を備える。フィルムダンパ13は、送風空気を通過
させるための開口部(図示しない)を有し、サーボモー
タ14によって巻取軸11が回転駆動されると、巻取軸
11、12の間をスライドして開口部の位置が変位する
ことにより、上記各通風口6、7の開口割合を調節す
る。吹出口切替手段(本発明の開閉装置)は、ユニット
ケース2の側壁に回動自在に支持された2本の巻取軸1
5、16、両端部がそれぞれ巻取軸15、16に固定さ
れた可撓性のフィルムダンパ17(本発明の膜状部
材)、巻取軸15を回転駆動するサーボモータ18、お
よびフィルムダンパ17を支持する2本の中間シャフト
19、20を備える。フィルムダンパ17は、送風空気
を通過させるための開口部(図示しない)を有し、サー
ボモータ18によって巻取軸15が回転駆動されると、
中間シャフト19、20を介して巻取軸15、16の間
をスライドすることにより、開口部の位置が変位して上
記各吹出口8〜10を選択的に開口する。
ニットケース2の側壁に回動自在に支持された2本の巻
取軸11、12、両端部がそれぞれ巻取軸11、12に
固定された可撓性のフィルムダンパ13(本発明の膜状
部材)、および巻取軸11を回転駆動するサーボモータ
14を備える。フィルムダンパ13は、送風空気を通過
させるための開口部(図示しない)を有し、サーボモー
タ14によって巻取軸11が回転駆動されると、巻取軸
11、12の間をスライドして開口部の位置が変位する
ことにより、上記各通風口6、7の開口割合を調節す
る。吹出口切替手段(本発明の開閉装置)は、ユニット
ケース2の側壁に回動自在に支持された2本の巻取軸1
5、16、両端部がそれぞれ巻取軸15、16に固定さ
れた可撓性のフィルムダンパ17(本発明の膜状部
材)、巻取軸15を回転駆動するサーボモータ18、お
よびフィルムダンパ17を支持する2本の中間シャフト
19、20を備える。フィルムダンパ17は、送風空気
を通過させるための開口部(図示しない)を有し、サー
ボモータ18によって巻取軸15が回転駆動されると、
中間シャフト19、20を介して巻取軸15、16の間
をスライドすることにより、開口部の位置が変位して上
記各吹出口8〜10を選択的に開口する。
【0011】ここで、温風用通風口6および冷風用通風
口7とフィルムダンパ13との関係、および各吹出口8
〜10とフィルムダンパ17との関係を、VENT吹出
口9を代表して以下に説明する。VENT吹出口9の周
囲を成す開口枠2a(ユニットケース2の一部)には、
送風時の風圧を受けてフィルムダンパ17が撓むのを抑
えるために、図2に示すような格子部2bが設けられて
いる。開口枠2aの内壁面(フィルムダンパ17と面す
る側)は、フィルムダンパ17のスライド方向(図1左
右方向)において、その両端部から中央部にかけてフィ
ルムダンパ17との間隙が漸増するような曲面(本実施
例では曲率半径R800)で構成されている。
口7とフィルムダンパ13との関係、および各吹出口8
〜10とフィルムダンパ17との関係を、VENT吹出
口9を代表して以下に説明する。VENT吹出口9の周
囲を成す開口枠2a(ユニットケース2の一部)には、
送風時の風圧を受けてフィルムダンパ17が撓むのを抑
えるために、図2に示すような格子部2bが設けられて
いる。開口枠2aの内壁面(フィルムダンパ17と面す
る側)は、フィルムダンパ17のスライド方向(図1左
右方向)において、その両端部から中央部にかけてフィ
ルムダンパ17との間隙が漸増するような曲面(本実施
例では曲率半径R800)で構成されている。
【0012】フィルムダンパ17は、開口枠2aとのこ
すれによって生じる摩擦音を低減するために、送風が停
止された状態(風圧を受けない状態)で、開口枠2aと
の間に所定のクリアランスCを保つように支持されてい
る。なお、図5(クリアランスと騒音の関係)に示すよ
うに、クリアランスCの増加に伴ってフィルムダンパ1
7と開口枠2aとのこすれによって生じる摩擦音は低下
するが、クリアランスCが大き過ぎると、フィルムダン
パ17と開口枠2aとの間のシール性が低下することか
ら、本実施例では、開口枠2aの両端部で約1.5mmの
クリアランスCを設けている。図5に示すクリアランス
と騒音の関係は、フィルムの厚さ、柔軟性、表面粗さ
(材質)等の異なる2種類のフィルムダンパ(Aフィル
ムとBフィルム)を使用して測定したものである。図中
に示す外R格子は、各フィルムと面する開口枠の内壁面
を曲面とした場合で、ストレート格子は、各フィルムと
面する開口枠の内壁面を平面とした場合である。
すれによって生じる摩擦音を低減するために、送風が停
止された状態(風圧を受けない状態)で、開口枠2aと
の間に所定のクリアランスCを保つように支持されてい
る。なお、図5(クリアランスと騒音の関係)に示すよ
うに、クリアランスCの増加に伴ってフィルムダンパ1
7と開口枠2aとのこすれによって生じる摩擦音は低下
するが、クリアランスCが大き過ぎると、フィルムダン
パ17と開口枠2aとの間のシール性が低下することか
ら、本実施例では、開口枠2aの両端部で約1.5mmの
クリアランスCを設けている。図5に示すクリアランス
と騒音の関係は、フィルムの厚さ、柔軟性、表面粗さ
(材質)等の異なる2種類のフィルムダンパ(Aフィル
ムとBフィルム)を使用して測定したものである。図中
に示す外R格子は、各フィルムと面する開口枠の内壁面
を曲面とした場合で、ストレート格子は、各フィルムと
面する開口枠の内壁面を平面とした場合である。
【0013】次に、本実施例の作用を説明する。今、送
風機3が作動している状態では、柔軟性を有するフィル
ムダンパ17が、図3に示すように、送風空気の風圧を
受けて開口枠2a(格子部2bも含む)に押し付けられ
るため、開口枠2aとフィルムダンパ17との間の風洩
れが防止される。また、この送風時にフィルムダンパ1
7を駆動する際には、送風機3の作動音および送風音に
よって、フィルムダンパ17と開口枠2aとのこすれに
よって生じる摩擦音がかき消されるため、問題とはなら
ない。つぎに送風機3の作動を停止すると、フィルムダ
ンパ17にかかる風圧が消滅することにより、フィルム
ダンパ17は、図1に示すように、開口枠2aとの間に
最小2mmのクリアランスCを有した状態となる。
風機3が作動している状態では、柔軟性を有するフィル
ムダンパ17が、図3に示すように、送風空気の風圧を
受けて開口枠2a(格子部2bも含む)に押し付けられ
るため、開口枠2aとフィルムダンパ17との間の風洩
れが防止される。また、この送風時にフィルムダンパ1
7を駆動する際には、送風機3の作動音および送風音に
よって、フィルムダンパ17と開口枠2aとのこすれに
よって生じる摩擦音がかき消されるため、問題とはなら
ない。つぎに送風機3の作動を停止すると、フィルムダ
ンパ17にかかる風圧が消滅することにより、フィルム
ダンパ17は、図1に示すように、開口枠2aとの間に
最小2mmのクリアランスCを有した状態となる。
【0014】この送風停止時においてフィルムダンパ1
7を駆動する場合(例えばオートエアコンでのウォーム
アップ時あるいはマニュアルプッシュ時)、フィルムダ
ンパ17は、開口枠2aとの間のクリアランスCを保っ
たまま、中間シャフト19、20を介して2本の巻取軸
15、16の間をスライドする。従って、スライド時に
おいてもフィルムダンパ17と開口枠2aとの接触を少
なくすることができ、図6に示すように、クリアランス
を持たない従来品(一点鎖線で示す)と比較して、両者
のこすれによって生じる摩擦音の低減を図ることができ
る。また、フィルムダンパ17と開口枠2aとのこすれ
により発生する摩擦音の大きさとフィルムダンパ17の
駆動速度との関係を調べると、図7に示すように、フィ
ルムダンパ17の駆動速度が大きくなる程、摩擦音が大
きくなる結果が得られた。図7に示す測定結果は、フィ
ルムの厚さ、柔軟性、表面粗さ(材質)等の異なる3種
類のフィルムダンパ(Aフィルム、Bフィルム、Cフィ
ルム)で測定したものである。従って、実用的な範囲内
でフィルムダンパ17の駆動速度を小さくすることで、
より摩擦音の低減を図ることが可能となる。なお、本実
施例では、送風停止時の騒音(摩擦音)に関して、フィ
ルムダンパ17とVENT吹出口9との関係で説明した
が、フィルムダンパ17とDEF吹出口8およびFOO
T吹出口10、フィルムダンパ13と温風用通風口6お
よび冷風用通風口7との関係に対しても同様である。
7を駆動する場合(例えばオートエアコンでのウォーム
アップ時あるいはマニュアルプッシュ時)、フィルムダ
ンパ17は、開口枠2aとの間のクリアランスCを保っ
たまま、中間シャフト19、20を介して2本の巻取軸
15、16の間をスライドする。従って、スライド時に
おいてもフィルムダンパ17と開口枠2aとの接触を少
なくすることができ、図6に示すように、クリアランス
を持たない従来品(一点鎖線で示す)と比較して、両者
のこすれによって生じる摩擦音の低減を図ることができ
る。また、フィルムダンパ17と開口枠2aとのこすれ
により発生する摩擦音の大きさとフィルムダンパ17の
駆動速度との関係を調べると、図7に示すように、フィ
ルムダンパ17の駆動速度が大きくなる程、摩擦音が大
きくなる結果が得られた。図7に示す測定結果は、フィ
ルムの厚さ、柔軟性、表面粗さ(材質)等の異なる3種
類のフィルムダンパ(Aフィルム、Bフィルム、Cフィ
ルム)で測定したものである。従って、実用的な範囲内
でフィルムダンパ17の駆動速度を小さくすることで、
より摩擦音の低減を図ることが可能となる。なお、本実
施例では、送風停止時の騒音(摩擦音)に関して、フィ
ルムダンパ17とVENT吹出口9との関係で説明した
が、フィルムダンパ17とDEF吹出口8およびFOO
T吹出口10、フィルムダンパ13と温風用通風口6お
よび冷風用通風口7との関係に対しても同様である。
【0015】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
8は第2実施例に係る開閉装置の断面図である。本実施
例の開閉装置は、上記の第1実施例と同様に、フィルム
ダンパ17と面する開口枠2aの内壁面が、フィルムダ
ンパ17のスライド方向において、その両端部から中央
部にかけて、フィルムダンパ17との間隙が漸増するよ
うな曲面(本実施例ではR800つまり曲率半径800
mm)で構成されている。一方、フィルムダンパ17
は、送風停止時において、開口枠2aの両端部のみで開
口枠2aと接触した状態に支持されている。本実施例で
は、フィルムダンパ17と面する開口枠2aの内壁面が
平面を成す従来の開閉装置と比較して、フィルムダンパ
17と開口枠2aとの接触面積が小さくなることから、
大幅に両者の摩擦音を低減することができる。また、開
口枠2aの両端部でクリアランスを取らない分、送風時
のシール性を向上させることができる。
8は第2実施例に係る開閉装置の断面図である。本実施
例の開閉装置は、上記の第1実施例と同様に、フィルム
ダンパ17と面する開口枠2aの内壁面が、フィルムダ
ンパ17のスライド方向において、その両端部から中央
部にかけて、フィルムダンパ17との間隙が漸増するよ
うな曲面(本実施例ではR800つまり曲率半径800
mm)で構成されている。一方、フィルムダンパ17
は、送風停止時において、開口枠2aの両端部のみで開
口枠2aと接触した状態に支持されている。本実施例で
は、フィルムダンパ17と面する開口枠2aの内壁面が
平面を成す従来の開閉装置と比較して、フィルムダンパ
17と開口枠2aとの接触面積が小さくなることから、
大幅に両者の摩擦音を低減することができる。また、開
口枠2aの両端部でクリアランスを取らない分、送風時
のシール性を向上させることができる。
【0016】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
9は第3実施例に係る開閉装置の断面図である。本実施
例の開閉装置は、フィルムダンパ17と面する開口枠2
aの内壁面が、第1実施例および第2実施例のように曲
面で構成されることなく、直線(平面)で構成されてい
る。そして、フィルムダンパ17と開口枠2aの内壁面
との間には、送風停止時にフィルムダンパ17を駆動し
た際に生じる摩擦音の低減を図るため、一定のクリアラ
ンスCが設けられている。
9は第3実施例に係る開閉装置の断面図である。本実施
例の開閉装置は、フィルムダンパ17と面する開口枠2
aの内壁面が、第1実施例および第2実施例のように曲
面で構成されることなく、直線(平面)で構成されてい
る。そして、フィルムダンパ17と開口枠2aの内壁面
との間には、送風停止時にフィルムダンパ17を駆動し
た際に生じる摩擦音の低減を図るため、一定のクリアラ
ンスCが設けられている。
【0017】なお、上記の各実施例では、本発明の開閉
装置を温度調節手段および吹出口切替手段の両方に適用
したが、どちらか一方のみに適用しても良い。または、
ユニットケース2内に空気を導入する内気導入口および
外気導入口を切り替えるための内外気切替手段として適
用することも可能である。
装置を温度調節手段および吹出口切替手段の両方に適用
したが、どちらか一方のみに適用しても良い。または、
ユニットケース2内に空気を導入する内気導入口および
外気導入口を切り替えるための内外気切替手段として適
用することも可能である。
【0018】次に、本発明の第4実施例を説明する。図
10および図11は第4実施例に係る開閉装置の断面図
であり、図10はフィルム外巻き格子、図11はフィル
ム内巻き格子を示す。本実施例の開閉装置21は、送風
空気が通過する第1通風口22と第2通風口23を有す
るケース格子部24と、第1通風口22および第2通風
口23を選択的に開閉するフィルムダンパ25と、この
フィルムダンパ25を支持する巻取軸26、27および
中間軸28より成る。ケース格子部24は、第1通風口
22の開口面と第2通風口23の開口面とが所定の角度
を成すように設けられている。フィルムダンパ25は、
その両端部が巻取軸26、27に固定されて、第1通風
口22および第2通風口23の風上側に配されている。
巻取軸26、27は、ワイヤ29によって連結されてお
り、一方の巻取軸26(または27)がサーボモータ等
の駆動手段(図示しない)により回転駆動されると他方
の巻取軸27(または26)がワイヤ29を介して連動
(回転)する様に設けられている。中間軸28は、第1
通風口22および第2通風口23に対してフィルムダン
パ25が平行を成す様に、第1通風口22と第2通風口
23との中間部でフィルムダンパ25を支持する。
10および図11は第4実施例に係る開閉装置の断面図
であり、図10はフィルム外巻き格子、図11はフィル
ム内巻き格子を示す。本実施例の開閉装置21は、送風
空気が通過する第1通風口22と第2通風口23を有す
るケース格子部24と、第1通風口22および第2通風
口23を選択的に開閉するフィルムダンパ25と、この
フィルムダンパ25を支持する巻取軸26、27および
中間軸28より成る。ケース格子部24は、第1通風口
22の開口面と第2通風口23の開口面とが所定の角度
を成すように設けられている。フィルムダンパ25は、
その両端部が巻取軸26、27に固定されて、第1通風
口22および第2通風口23の風上側に配されている。
巻取軸26、27は、ワイヤ29によって連結されてお
り、一方の巻取軸26(または27)がサーボモータ等
の駆動手段(図示しない)により回転駆動されると他方
の巻取軸27(または26)がワイヤ29を介して連動
(回転)する様に設けられている。中間軸28は、第1
通風口22および第2通風口23に対してフィルムダン
パ25が平行を成す様に、第1通風口22と第2通風口
23との中間部でフィルムダンパ25を支持する。
【0019】この開閉装置21で、中間軸28を介して
巻取軸26、27間に架け渡されるフィルムダンパ25
は、操作力低減のために巻取軸26と巻取軸27との間
で一定の弛み(フィルムダンパ25の全体長の3%以
下)を持つ様に支持されている。従って、フィルムダン
パ25は、巻取軸26と中間軸28および巻取軸27と
中間軸28との間で、フィルムダンパ25に張力をかけ
た状態(図10および図11に一点鎖線で示す)と比較
して、巻取軸27の周囲にたるみを残し、若干外側(ケ
ース格子部24側)に膨らんだ状態(図10および図1
1に実線で示す)で支持されている。なお、図10およ
び図11は、無風状態のフィルム形状を示す。また、ケ
ース格子部24は、フィルムダンパ25に面する内壁面
が、送風時においてフィルムダンパ25を作動させた時
(フィルムダンパ25に風圧がかかった状態)のフィル
ムダンパ25の軌跡に沿う様な湾曲形状(図12および
図13参照・両図ともにフィルムダンパ25に風圧がか
かった状態を示す)に形成されている。なお、ケース格
子部24の内壁面は、無風状態においてフィルムダンパ
25を作動させた時のフィルムダンパ25の軌跡に沿う
様な湾曲形状としても良いが、風圧をかけた状態の方が
フィルムダンパ25の膨らみが大きいため、送風時のフ
ィルムダンパ25の軌跡に沿う様な湾曲形状とした方
が、フィルムダンパ25とケース格子部24との面圧を
小さくすることができる。
巻取軸26、27間に架け渡されるフィルムダンパ25
は、操作力低減のために巻取軸26と巻取軸27との間
で一定の弛み(フィルムダンパ25の全体長の3%以
下)を持つ様に支持されている。従って、フィルムダン
パ25は、巻取軸26と中間軸28および巻取軸27と
中間軸28との間で、フィルムダンパ25に張力をかけ
た状態(図10および図11に一点鎖線で示す)と比較
して、巻取軸27の周囲にたるみを残し、若干外側(ケ
ース格子部24側)に膨らんだ状態(図10および図1
1に実線で示す)で支持されている。なお、図10およ
び図11は、無風状態のフィルム形状を示す。また、ケ
ース格子部24は、フィルムダンパ25に面する内壁面
が、送風時においてフィルムダンパ25を作動させた時
(フィルムダンパ25に風圧がかかった状態)のフィル
ムダンパ25の軌跡に沿う様な湾曲形状(図12および
図13参照・両図ともにフィルムダンパ25に風圧がか
かった状態を示す)に形成されている。なお、ケース格
子部24の内壁面は、無風状態においてフィルムダンパ
25を作動させた時のフィルムダンパ25の軌跡に沿う
様な湾曲形状としても良いが、風圧をかけた状態の方が
フィルムダンパ25の膨らみが大きいため、送風時のフ
ィルムダンパ25の軌跡に沿う様な湾曲形状とした方
が、フィルムダンパ25とケース格子部24との面圧を
小さくすることができる。
【0020】このように、本実施例では、ケース格子部
24の内壁面がフィルムダンパ25の軌跡に沿った湾曲
形状を成すことから、フィルムダンパ25とケーシ格子
部24との面圧が分散されて、両者のこすれによる摩擦
音を低減することができる。また、ケース格子部24の
内壁面は、送風時のフィルムダンパ25に沿った湾曲形
状であることから、無風状態の時には、ケース格子部2
4の内壁面とフィルムダンパ25との間に若干のクリア
ランスδが形成されることになる。従って、無風状態の
時にフィルムダンパ25を作動させた場合には、ケース
格子部24とフィルムダンパ25との面圧が小さく(も
しくは無い)なり、より摩擦音が低減されることにな
る。なお、ケース格子部24とフィルムダンパ25との
間にクリアランスδが形成されることにより生じる送風
時の風漏れは、フィルムダンパ25に風圧がかかること
で巻取軸26、27の周囲に形成されるたるみが消滅
し、フィルムダンパ25がケース格子部24に押し付け
られてシール性が確保されることにより防止することが
できる。
24の内壁面がフィルムダンパ25の軌跡に沿った湾曲
形状を成すことから、フィルムダンパ25とケーシ格子
部24との面圧が分散されて、両者のこすれによる摩擦
音を低減することができる。また、ケース格子部24の
内壁面は、送風時のフィルムダンパ25に沿った湾曲形
状であることから、無風状態の時には、ケース格子部2
4の内壁面とフィルムダンパ25との間に若干のクリア
ランスδが形成されることになる。従って、無風状態の
時にフィルムダンパ25を作動させた場合には、ケース
格子部24とフィルムダンパ25との面圧が小さく(も
しくは無い)なり、より摩擦音が低減されることにな
る。なお、ケース格子部24とフィルムダンパ25との
間にクリアランスδが形成されることにより生じる送風
時の風漏れは、フィルムダンパ25に風圧がかかること
で巻取軸26、27の周囲に形成されるたるみが消滅
し、フィルムダンパ25がケース格子部24に押し付け
られてシール性が確保されることにより防止することが
できる。
【0021】なお、ケース格子部24とフィルムダンパ
25とのクリアランスδが大きくなると、両者の間のシ
ール性が低下することから、両者の間のクリアランスδ
は、図14に示すように、摩擦音と風漏れ量との兼ね合
いから設定する必要がある。図14に示す測定結果で
は、ケース格子部24の内壁面が湾曲形状を成す本実施
例の方が、ケース格子部24の内壁面が直線形状を成す
従来例(図中黒点で示す)の場合より騒音が低く、且つ
クリアランスδの増大に伴って騒音が低減することを示
す。また、風漏れ量は、クリアランスδの増大に伴って
多くなる。この図14からも分かるように、ケース格子
部24の内壁面をフィルムダンパ25の軌跡に沿った湾
曲形状とし、さらにケース格子部24とフィルムダンパ
25との間に適当なクリアランスδを設定することで、
効果的に摩擦音の低減を図ることができる。
25とのクリアランスδが大きくなると、両者の間のシ
ール性が低下することから、両者の間のクリアランスδ
は、図14に示すように、摩擦音と風漏れ量との兼ね合
いから設定する必要がある。図14に示す測定結果で
は、ケース格子部24の内壁面が湾曲形状を成す本実施
例の方が、ケース格子部24の内壁面が直線形状を成す
従来例(図中黒点で示す)の場合より騒音が低く、且つ
クリアランスδの増大に伴って騒音が低減することを示
す。また、風漏れ量は、クリアランスδの増大に伴って
多くなる。この図14からも分かるように、ケース格子
部24の内壁面をフィルムダンパ25の軌跡に沿った湾
曲形状とし、さらにケース格子部24とフィルムダンパ
25との間に適当なクリアランスδを設定することで、
効果的に摩擦音の低減を図ることができる。
【0022】また、本実施例の様にフィルムダンパ25
が巻取軸26、27の間で中間軸28に支持される場合
には、中間軸28部分でのフィルムダンパ25の曲げ角
度θによってフィルムダンパ25の形状が大きく変化す
る。例えば、図15に示す様なフィルム外巻き格子を使
用する場合には、フィルムダンパ25の曲げ角度θが小
さくなる程、フィルムダンパ25の浮き上がり量が大き
くなり、図16に示す様なフィルム内巻き格子を使用す
る場合には、フィルムダンパ25の曲げ角度θが小さく
なる程、巻取軸26、27と中間軸28との間でフィル
ムダンパ25が描くS字曲線の曲率半径が小さくなる。
従って、フィルムダンパ25の形状が変化することに伴
ってケース格子部24の内壁面の形状も複雑に変化する
ため、中間軸28でのフィルムダンパ25の曲げ角度θ
に応じて、フィルムダンパ25とケース格子部24との
摩擦音の大きさも変化するものと予想される。
が巻取軸26、27の間で中間軸28に支持される場合
には、中間軸28部分でのフィルムダンパ25の曲げ角
度θによってフィルムダンパ25の形状が大きく変化す
る。例えば、図15に示す様なフィルム外巻き格子を使
用する場合には、フィルムダンパ25の曲げ角度θが小
さくなる程、フィルムダンパ25の浮き上がり量が大き
くなり、図16に示す様なフィルム内巻き格子を使用す
る場合には、フィルムダンパ25の曲げ角度θが小さく
なる程、巻取軸26、27と中間軸28との間でフィル
ムダンパ25が描くS字曲線の曲率半径が小さくなる。
従って、フィルムダンパ25の形状が変化することに伴
ってケース格子部24の内壁面の形状も複雑に変化する
ため、中間軸28でのフィルムダンパ25の曲げ角度θ
に応じて、フィルムダンパ25とケース格子部24との
摩擦音の大きさも変化するものと予想される。
【0023】そこで、本願発明者が、フィルムダンパ2
5の曲げ角度θと騒音との関係を測定した結果、図17
に示すように、フィルムダンパ25の曲げ角度θが小さ
くなる程、騒音が増大することが分かった。(なお、本
実施例の測定結果を図中△印で示す。また、図中〇印で
示す測定結果は、ケース格子部の内壁面が直線形状を成
す従来例の場合である。)従って、本実施例の場合、騒
音を低減する上で、フィルムダンパ25の曲げ角度θが
大きくなる様に(例えばθ>60度)使用することが望
ましい。なお、本実施例では、フィルムダンパ25に面
するケース格子部24の内壁面が、送風時においてフィ
ルムダンパ25を作動させた時のフィルムダンパ25の
軌跡に沿う様な湾曲形状としたが、フィルムダンパ25
が静止した状態で、フィルムダンパ25に沿った湾曲形
状としても良い。
5の曲げ角度θと騒音との関係を測定した結果、図17
に示すように、フィルムダンパ25の曲げ角度θが小さ
くなる程、騒音が増大することが分かった。(なお、本
実施例の測定結果を図中△印で示す。また、図中〇印で
示す測定結果は、ケース格子部の内壁面が直線形状を成
す従来例の場合である。)従って、本実施例の場合、騒
音を低減する上で、フィルムダンパ25の曲げ角度θが
大きくなる様に(例えばθ>60度)使用することが望
ましい。なお、本実施例では、フィルムダンパ25に面
するケース格子部24の内壁面が、送風時においてフィ
ルムダンパ25を作動させた時のフィルムダンパ25の
軌跡に沿う様な湾曲形状としたが、フィルムダンパ25
が静止した状態で、フィルムダンパ25に沿った湾曲形
状としても良い。
【0024】
【発明の効果】本発明の開閉装置は、送風停止時または
送風量が少ない時に膜状部材を駆動した際に、膜状部材
と開口枠との接触面圧または接触面積を小さくすること
により、膜状部材と開口枠との間で生じる摩擦音を低減
することができる。
送風量が少ない時に膜状部材を駆動した際に、膜状部材
と開口枠との接触面圧または接触面積を小さくすること
により、膜状部材と開口枠との間で生じる摩擦音を低減
することができる。
【図1】第1実施例に係る開閉装置の断面図である。
【図2】開閉装置の斜視図である。
【図3】送風時の状態を示す開閉装置の断面図である。
【図4】車両用空気調和装置の断面図である。
【図5】クリアランスと騒音(摩擦音)との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図6】本実施例の騒音低減効果を示すグラフである。
【図7】フィルムダンパの駆動速度と騒音との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
【図8】第2実施例に係る開閉装置の断面図である。
【図9】第3実施例に係る開閉装置の断面図である。
【図10】第4実施例に係る開閉装置の断面図である。
【図11】第4実施例に係る開閉装置の断面図である。
【図12】図10に示す開閉装置においてフィルムダン
パに風圧がかかった状態を示す断面図である。
パに風圧がかかった状態を示す断面図である。
【図13】図11に示す開閉装置においてフィルムダン
パに風圧がかかった状態を示す断面図である。
パに風圧がかかった状態を示す断面図である。
【図14】クリアランスと騒音および風漏れ量との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図15】図10に示す開閉装置において中間軸でのフ
ィルムダンパの曲げ形状を示す断面図である。
ィルムダンパの曲げ形状を示す断面図である。
【図16】図11に示す開閉装置において中間軸でのフ
ィルムダンパの曲げ形状を示す断面図である。
ィルムダンパの曲げ形状を示す断面図である。
【図17】フィルムダンパの曲げ角度と騒音との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図18】従来技術に係る開閉装置の断面図である。
【図19】従来技術に係る開閉装置の断面図である。
【図20】微小面圧と騒音との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図21】微小面積と騒音との関係を示すグラフであ
る。
る。
(第1実施例〜第3実施例) 2a 開口枠 6 温風用通風口(通風口) 7 冷風用通風口(通風口) 8 DEF吹出口(通風口) 9 VENT吹出口(通風口) 10 FOOT吹出口(通風口) 13 フィルムダンパ(膜状部材) 17 フィルムダンパ(膜状部材) (第4実施例) 21 開閉装置 22 第1通風口(通風口) 23 第2通風口(通風口) 24 ケース格子部(開口枠) 25 フィルムダンパ(膜状部材)
Claims (4)
- 【請求項1】送風空気が通過可能な通風口を有する開口
枠と、 前記通風口の風上側で前記通風口と平行に配され、前記
通風口を開口可能な開口部が形成された膜状部材とを備
え、 この膜状部材を前記通風口に対してスライドさせて、前
記通風口に対する前記開口部の位置を変位させることに
より前記通風口を開閉する開閉装置において、 前記膜状部材は、送風空気の風圧を受ける送風時のみ前
記膜状部材と面する前記開口枠と接触するように、風圧
の消滅する送風停止時においては前記膜状部材と面する
前記開口枠より離れて前記開口枠との間に所定の間隙を
保って支持されたことを特徴とする開閉装置。 - 【請求項2】送風空気が通過可能な通風口を有する開口
枠と、 前記通風口の風上側で前記通風口と平行に配され、前記
通風口を開口可能な開口部が形成された膜状部材とを備
え、 この膜状部材を前記通風口に対してスライドさせて、前
記通風口に対する前記開口部の位置を変位させることに
より前記通風口を開閉する開閉装置において、 前記開口枠は、前記膜状部材の移動方向において前記膜
状部材と面する両端部で前記膜状部材と接触し、前記両
端部から中央部にかけては前記膜状部材との間隙が漸増
するように形成されたことを特徴とする開閉装置。 - 【請求項3】送風空気が通過可能な通風口を有する開口
枠と、 前記通風口の風上側で前記通風口と平行に配され、前記
通風口を開口可能な開口部が形成された膜状部材とを備
え、 この膜状部材を前記通風口に対してスライドさせて、前
記通風口に対する前記開口部の位置を変位させることに
より前記通風口を開閉する開閉装置において、 前記開口枠は、前記膜状部材に面する壁面が、前記膜状
部材に沿った形状に設けられたことを特徴とする開閉装
置。 - 【請求項4】前記膜状部材は、前記開口枠との間に一定
の間隔を有して支持されたことを特徴とする請求項3記
載の開閉装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-22822 | 1992-02-07 | ||
JP2282292 | 1992-02-07 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05280802A true JPH05280802A (ja) | 1993-10-29 |
JP3070321B2 JP3070321B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=12093387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05017161A Expired - Fee Related JP3070321B2 (ja) | 1992-02-07 | 1993-02-04 | 開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070321B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6926068B2 (en) * | 2000-01-13 | 2005-08-09 | Denso Corporation | Air passage switching device and vehicle air conditioner |
JP2007112246A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Denso Corp | 空気通路開閉装置及び車両用空調装置 |
-
1993
- 1993-02-04 JP JP05017161A patent/JP3070321B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6926068B2 (en) * | 2000-01-13 | 2005-08-09 | Denso Corporation | Air passage switching device and vehicle air conditioner |
JP2007112246A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Denso Corp | 空気通路開閉装置及び車両用空調装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3070321B2 (ja) | 2000-07-31 |
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