JPH05280396A - エンジンの空燃比制御方法 - Google Patents

エンジンの空燃比制御方法

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JPH05280396A
JPH05280396A JP7421692A JP7421692A JPH05280396A JP H05280396 A JPH05280396 A JP H05280396A JP 7421692 A JP7421692 A JP 7421692A JP 7421692 A JP7421692 A JP 7421692A JP H05280396 A JPH05280396 A JP H05280396A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
sensor
ratio feedback
engine
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Application number
JP7421692A
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English (en)
Inventor
Tetsukazu Inoue
哲一 井上
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの失火発生時の排気エミッション悪
化を防止する。 【構成】 センサが正常で、現在の空燃比制御がクロー
ズドループ制御中のとき、現在の失火率MISCNTが
設定値MFRTI以下か否かを判別し(S303)、MISC
NT≦MFRTIのときには、触媒上流側のFO2セン
サによる空燃比フィードバック制御の実行を指示し(S30
4)、MISCNT>MFRTIのときには、触媒下流側
のRO2センサによる空燃比フィードバック制御の実行
を指示する(S305)。すなわち、失火気筒からの未燃ガス
がフロント触媒コンバータ及びリア触媒コンバータで燃
焼させられ、RO2センサで検出される残留酸素濃度が
0の状態に空燃比を制御することにより、失火していな
い気筒の空燃比を理論空燃比に保ち、失火気筒の影響を
回避して排気ガスエミッションの悪化を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒コンバータの上流
側及び下流側に、それぞれ空燃比センサを設けたエンジ
ンの空燃比制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排気ガス浄化用触媒の上流側にO
2センサなどの空燃比センサを介装してなる空燃比フィ
ードバックシステムに対し、排気ガスの長期的な熱的影
響による触媒劣化、O2センサの劣化などの異常に対処
するため、触媒の上流側と下流側とに、それぞれO2セ
ンサを設け、これらの2つのO2センサの出力を利用し
て異常診断を行なうシステムが提案されている。
【0003】この触媒の上流、下流側にそれぞれO2セ
ンサを設けたシステムにおいては、制御系が複雑化する
のを避けるため、基本的には、触媒上流側のO2センサ
の出力に基づいて空燃比フィードバック制御を行なって
おり、例えば、特開昭62−51735号公報には、触
媒の上、下流にO2センサを設け、上流側O2センサによ
る空燃比フィードバック制御における排ガス残存酸素濃
度が示す変化のパターンと下流側O2センサの出力とが
適合するか否かを判定して異常発生を検出する技術が開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、触媒上
流側のO2センサが正常である通常制御の状態であって
も、エンジンに失火が発生すると、排気ガス中の残存酸
素濃度が高くなり、上流側O2センサからの出力が空燃
比リーンを示すようになる。その結果、空燃比がリッチ
側にフィードバック制御されてしまい、結果的に排気ガ
スエミッションをより悪化させることになる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、失火発生時の排気エミッション悪化を防止すること
のできるエンジンの空燃比制御方法を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるエンジンの
空燃比制御方法は、エンジンの失火率が設定値以下のと
き、排気通路に介装した触媒の上流側の空燃比センサの
出力に基づいて空燃比フィードバック制御を実行し、上
記失火率が上記設定値より大きいとき、上記触媒の下流
側の空燃比センサの出力に基づいて空燃比フィードバッ
ク制御を実行することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明によるエンジンの空燃比制御方法では、
エンジンの失火率が設定値以下の通常の状態では、触媒
上流側の空燃比センサの出力に基づいて空燃比フィード
バック制御を実行し、エンジンの失火率が設定値より大
きくなると、触媒下流側の空燃比センサの出力に基づく
空燃比フィードバック制御に切換える。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例を示し、図1は空燃比フ
ィードバック制御切換設定手順を示すフローチャート、
図2は燃料噴射量設定手順を示すフローチャート、図3
は空燃比フィードバック補正係数設定手順を示すフロー
チャート、図4はエンジン制御系の概略構成図、図5は
電子制御系の回路構成図である。
【0009】図4において、符号1はエンジン本体(図
においては水平対向型エンジン)であり、このエンジン
本体1のシリンダヘッド2に形成された吸気ポート2a
にインテークマニホルド3が連通され、さらに、このイ
ンテークマニホルド3の上流にエアチャンバ4を介して
スロットルチャンバ5が連通され、このスロットルチャ
ンバ5の上流に吸気管6を介してエアクリーナ7が取り
付けられている。
【0010】また、上記吸気管6の上記エアクリーナ7
の直下流に、ホットワイヤあるいはホットフィルムなど
の吸入空気量センサ8が介装され、上記スロットルチャ
ンバ5に設けられたスロットルバルブ5aに、スロット
ル開度センサ9が連設されている。
【0011】さらに、上記スロットルバルブ5aの上流
側と下流側とを連通するバイパス通路10に、アイドル
スピードコントロールバルブ(ISCV)11が介装さ
れている。また、上記インテークマニホルド3の各気筒
の吸気ポート2aの直上流側に、インジェクタ12が配
設されている。また、上記シリンダヘッド2の各気筒毎
に、その先端を燃焼室に露呈する点火プラグ13が取り
付けられ、この点火プラグ13にイグナイタ26が接続
されている。
【0012】また、上記エンジン本体1のシリンダブロ
ック1aにノックセンサ14が取り付けられるととも
に、このシリンダブロック1aに形成された冷却水通路
15に冷却水温センサ16が臨まされ、さらに、上記シ
リンダヘッド2の各排気ポート2bに連通するエグゾー
ストマニホルド17の集合部に排気管18が連通されて
いる。
【0013】また、上記エグゾーストマニホルド17の
集合部にフロント触媒コンバータ19aが介装され、さ
らに、このフロント触媒コンバータ19aの直下流に、
リア触媒コンバータ19bが介装されている。上記フロ
ント触媒コンバータ19aの上流側には、触媒上流側の
空燃比センサとしてのフロントO2センサ(FO2セン
サ)20aが臨まされ、上記リア触媒コンバータ19b
の下流側には、触媒下流側の空燃比センサとしてのリア
O2センサ(RO2センサ)20bが臨まされている。
【0014】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bに、クランクロータ21が軸
着され、このクランクロータ21の外周に、電磁ピック
アップなどからなるクランク角センサ22が対設され、
さらに、上記シリンダヘッド2のカムシャフト1cに連
設されたカムロータ23に、電磁ピックアップなどから
なるカム角センサ24が対設されている。
【0015】後述するECU31では、上記クランクロ
ータ21の外周に所定クランク角毎に形成された突起あ
るいはスリットを上記クランク角センサ22で検出した
ときの信号に基づいてエンジン回転数NEを算出し、燃
料噴射量、点火時期などを設定する。また、上記カムロ
ータ23の外周に形成された気筒判別用突起あるいはス
リットを上記カム角センサ24が検出したときの信号に
基づき燃焼行程気筒を判別する。
【0016】尚、上記クランク角センサ22、カム角セ
ンサ24は、電磁ピックアップなどの磁気センサに限ら
ず、光センサなどでも良い。
【0017】一方、図5において、符号31はマイクロ
コンピュータなどからなる制御装置(ECU)であり、
CPU32、ROM33、RAM34、バックアップR
AM35、及び、I/O インターフェース36がバス
ライン37を介して互いに接続され、定電圧回路38か
ら所定の安定化電圧が各部に供給される。
【0018】上記定電圧回路38は、直接、及びECU
リレー39のリレー接点を介して、バッテリ40に接続
され、このバッテリ40に、上記ECUリレー39のリ
レーコイルがイグニッションスイッチ41を介して接続
されている。
【0019】また、上記I/O インターフェース36
の入力ポートには、上記吸入空気量センサ8、スロット
ル開度センサ9、ノックセンサ14、冷却水温センサ1
6、FO2センサ20a、RO2センサ20b、クランク
角センサ22、カム角センサ24、及び、車速センサ2
5が接続されるとともに、上記バッテリ40が接続され
てバッテリ電圧がモニタされる。
【0020】一方、上記I/O インターフェース36
の出力ポートには、イグナイタ26が接続され、さら
に、駆動回路42を介して、ISCV11、インジェク
タ12、及び、図示しないインストルメントパネルに配
設したECS(Electronic Control System)ランプ4
3が接続されている。
【0021】上記ROM33には制御プログラム、及
び、各種マップ類などの固定データが記憶されており、
また、上記RAM34には、上記各センサ類、スイッチ
類の出力信号を処理した後のデータ、及び上記CPU3
2で演算処理したデータが格納されている。また、上記
バックアップRAM35には、トラブルを示すデータな
どがストアされており、イグニッションスイッチ41が
OFFのときにもデータが保持されるようになってい
る。
【0022】尚、このトラブルデータは、ECU31に
シリアルモニタ44をコネクタ45を介して接続するこ
とで外部に読出すことができる。このシリアルモニタ4
4については、本出願人が先に提出した特開平2−73
131号公報に詳述されている。
【0023】上記CPU32では、クランク角センサ2
2からのクランク角信号によりエンジン回転数NEを算
出し、このエンジン回転数NEと吸入空気量センサ8か
らの吸入空気量Qとに基づいて基本燃料噴射量Tpを求
め、燃料噴射量、点火時期などを演算し、空燃比フィー
ドバック制御、点火時期制御などを行なう。
【0024】空燃比フィードバック制御においては、失
火率が設定値以下のときには、FO2センサ20aの出
力に基づいて上記基本燃料噴射量Tpを空燃比フィード
バック補正し、失火率が設定値より大きくなると、RO
2センサ20bの出力に基づいて上記基本燃料噴射量Tp
を空燃比フィードバック補正する。
【0025】そして、この空燃比フィードバック補正し
た基本燃料噴射量に、各種運転状態パラメータにより増
量補正などを加えて最終的な燃料噴射量Tiを演算し、
この燃料噴射量Tiの駆動信号をインジェクタ12に出
力して相応する量の燃料を噴射させ、空燃比を制御す
る。
【0026】次に、上記ECU31による空燃比制御
(燃料噴射制御)について、図1〜図3のフローチャー
トに従って説明する。
【0027】図2のフローチャートは、所定周期(所定
時間)毎に繰返される燃料噴射量設定ルーチンを示し、
まず、ステップS101で各センサによって検出されたエン
ジン運転状態パラメータを読込み、エンジン回転数N
E、吸入空気量Qを算出する。
【0028】次いで、ステップS102へ進み、上記ステッ
プS101で算出したエンジン回転数NEと吸入空気量Qと
から基本燃料噴射量Tp を算出し(Tp =K×Q/N
E;Kはインジェクタ特性補正定数)、ステップS103
で、RAM34の所定アドレスから空燃比フィードバッ
ク補正係数αを読出す。この空燃比フィードバック補正
係数αは、後述する空燃比フィードバック補正係数設定
ルーチンにおいて、エンジンの失火が許容レベル内のと
きにはFO2センサ20aに基づいて設定され、また、
エンジンの失火が許容レベルを越えたときにはRO2セ
ンサ20bの出力に基づいて設定され、RAM34にス
トアされている。
【0029】次に、ステップS104へ進むと、冷却水温セ
ンサ16、スロットル開度センサ9などからの出力に基
づいて、冷却水温補正、加減速補正、全開増量補正、ア
イドル後増量補正などに係わる各種増量分補正係数COEF
を設定し、ステップS105で、エンジン回転数NE及び基
本燃料噴射量Tpをパラメータとして空燃比学習値テー
ブルを補間計算付きで参照して空燃比学習補正係数KBL
RCを設定する。この空燃比学習値テーブルはバックアッ
プRAM35に格納されているもので、O2センサ20
a,20bによる空燃比フィードバック制御に対して学
習制御を取り入れ、エンジン運転状態が大きく変化した
場合、あるいは、オープンループ制御中にも、常に目標
空燃比の状態を保持させるためのものである。
【0030】次いで、ステップS106へ進み、バッテリ4
0の端子電圧VB に基づき、インジェクタ12の無効噴
射時間を補間する電圧補正係数TS を設定する。
【0031】その後、ステップS107へ進み、上記ステッ
プS102で算出した基本燃料噴射量Tp を、上記ステップ
S103で読出した空燃比フィードバック補正係数α、上記
ステップS104で設定した各種増量分補正係数COEF、及
び、上記ステップS105で設定した空燃比学習補正係数K
BLRCにより空燃比補正し、さらに、上記ステップS106で
設定した電圧補正係数TS により電圧補正して最終的な
燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)Tiを設定する(Ti←
Tp ×COEF×KBLRC×α+TS )。
【0032】そして、ステップS108で、燃料噴射パルス
幅Tiをセットしてルーチンを抜ける。その結果、燃料
噴射パルス幅Ti の駆動パルス信号が所定タイミングで
該当気筒のインジェクタ12に出力され、燃料噴射パル
ス幅Ti に相応する量の燃料が噴射される。
【0033】以上の燃料噴射量設定ルーチンのステップ
S103における空燃比フィードバック補正係数αは、図3
の空燃比フィードバック補正係数設定ルーチンにより、
FO2センサ20aあるいはRO2センサ20bの出力に
基づいて設定される。
【0034】このルーチンは、所定時間あるいは所定周
期毎に割込み実行されるプログラムであり、まず、ステ
ップS201で、例えば、冷却水温TW 、エンジン回転数N
E、及び、基本燃料噴射量Tp に基づいて空燃比フィー
バック制御条件が成立するか否かを判別する。
【0035】そして、冷却水温Tw が所定値以下(例え
ば50℃以下)のとき、エンジン回転数NEが設定回転
数以上(例えば5200rpm 以上)のとき、また、基本
燃料噴射量Tp が設定値以上(スロットル略全開領域)
のときには、空燃比フィーバック制御条件不成立と判別
され、これ以外のとき、且つ、FO2 センサ20a、R
O2センサ20bが活性化しているとき、空燃比フィー
バック制御条件成立と判別される。
【0036】尚、O2 センサの活性化は、例えば、出力
電圧が設定値以上であるとき、活性化していると判別さ
れる。
【0037】そして、上記ステップS201で空燃比フィー
ドバック制御条件不成立と判別されると、上記ステップ
S201からステップS202へ進んでフィードバック制御判別
フラグFLAGFB をクリアし(FLAGFB ←0)、ス
テップS203で空燃比フィードバック補正係数αをα=
1.0に固定してプログラムを抜ける。その結果、空燃
比フィードバック制御条件不成立時にはオープンループ
制御となる。
【0038】一方、上記ステップS201で空燃比フィード
バック制御条件成立と判別されると、上記ステップS201
からステップS204へ進んでフィードバック制御判別フラ
グFLAGFB をセットし(FLAGFB ←1)、ステッ
プS205で、空燃比フィードバック制御切換フラグFLA
GO2の値を参照する。
【0039】上記空燃比フィードバック制御切換フラグ
FLAGO2は、後述する空燃比フィードバック制御切換
設定ルーチンにより、セット、クリアされるものであ
り、FLAGO2=0のとき、FO2センサ20aの出力
に基づく空燃比フィードバック制御の実行を指示し、F
LAGO2=1のとき、RO2センサ20bの出力に基づ
く空燃比フィードバック制御への切換えを指示する。
尚、エンジン始動の際のシステム起動時には、この空燃
比フィードバック制御切換フラグFLAGO2は0にイニ
シャライズされる。
【0040】そして、上記ステップS205で、FLAGO2
=0であり、FO2センサ20aの出力に基づく空燃比
フィードバック制御の実行が指示されているときには、
ステップS206で、I/Oインターフェース36の該当す
るポートからFO2センサ20aの出力電圧を読込んで
ステップS208へ進む。
【0041】一方、上記ステップS205で、FLAGO2=
1であり、RO2センサ20bの出力に基づく空燃比フ
ィードバック制御の実行が指示されているときには、ス
テップS207で、I/Oインターフェース36の該当する
ポートからRO2センサ20bの出力電圧を読込んでス
テップS208へ進む。
【0042】ステップS208では、FO2センサ20aあ
るいはRO2 センサ20bの出力電圧VAFと所定のスラ
イスレベルVS とを比較して、現在、空燃比がリッチ側
にあるかリーン側にあるかを判別し、VAF≧VS 、すな
わち空燃比がリッチ側と判別されると、上記ステップS2
08からステップS209へ進み、リッチ/リーン切換判別フ
ラグFLAGRL がセットされているか否かを判別す
る。
【0043】上記リッチ/リーン切換判別フラグFLA
GRL は、O2 センサの出力電圧VAFの空燃比リーン側
から空燃比リッチ側への反転、あるいは、空燃比リッチ
側から空燃比リーン側への反転により値が変化し、空燃
比リーン側から空燃比リッチ側への反転で1→0とな
り、空燃比リッチ側から空燃比リーン側への反転で0→
1となる。
【0044】従って、上記ステップS209で、FLAGRL
=1の場合、上記空燃比フィードバック補正係数αは
比例定数Pによるプラス方向へのスキップを経て積分定
数Iによる補正がなされ空燃比がリッチとなった状態で
あるので、上記ステップS209からステップS210へ進んで
上記空燃比フィードバック補正係数αを比例定数Pだけ
マイナス方向へスキップさせ(α←α−P)、ステップ
S212で上記リッチ/リーン切換判別フラグFLAGRL
をクリアして(FLAGRL ←0)プログラムを抜け
る。
【0045】また、上記ステップS209でFLAGRL =
0、すなわち、すでに上記空燃比フィードバック補正係
数αに対し比例定数Pによるマイナス方向のスキップが
実行されている場合には、上記ステップS209からステッ
プS211へ分岐して上記空燃比フィードバック補正係数α
を積分定数Iだけ小さくし(α←α−I)、上述のステ
ップS212を経てプログラムを抜ける。
【0046】一方、上記ステップS208で、VAF<VS 、
すなわち空燃比がリーン側と判別されると、上記ステッ
プS208からステップS213へ進み、同様に、リッチ/リー
ン切換判別フラグFLAGRL がセットされているか否
かを判別する。
【0047】上記ステップS213で、FLAGRL =0、
すなわち、上記空燃比フィードバック補正係数αが比例
定数Pによるマイナス方向へのスキップを経て積分定数
Iにより徐々に小さくされ空燃比がリーンになった状態
の場合、上記ステップS213からステップS214へ進んで空
燃比フィードバック補正係数αを比例定数Pだけプラス
方向へスキップ(α←α+P)させ、FLAGRL =
1、すなわち、上記空燃比フィードバック補正係数αに
対し比例定数Pによるプラス方向のスキップが実行され
ている場合、上記ステップS213からステップS215へ分岐
して空燃比フィードバック補正係数αを積分定数Iだけ
増加させる(α←α+I)。
【0048】そして、上記ステップS214あるいは上記ス
テップS215からステップS216へ進んでリッチ/リーン切
換判別フラグFLAGRL をセットし(FLAGRL ←
1)、プログラムを抜ける。
【0049】次に、上記FO2センサ20aの出力に基
づく空燃比フィードバック制御と、上記RO2センサ2
0bの出力に基づく空燃比フィードバック制御との切換
手順について説明する。
【0050】図1のフローチャートは、空燃比制御切換
設定ルーチンを示し、所定時間(前述した各ルーチンに
対し比較的長い時間)毎に割込み実行される。
【0051】このルーチンでは、ステップS301で、吸入
空気量センサ8、スロットル開度センサ9、ノックセン
サ14、冷却水温センサ16、FO2センサ20a、R
O2センサ20b、クランク角センサ22、カム角セン
サ24、車速センサ25などの各センサが正常か否かを
診断し、異常がある場合には、ルーチンを抜けて、該当
するトラブルデータをバックアップRAM35にストア
するとともに、ECSランプ43を点灯あるいは点滅し
て運転者に警告を発する。
【0052】一方、上記ステップS301で全てのセンサが
正常であると診断すると、ステップS302へ進んで、フィ
ードバック制御判別フラグFLAGFB の値を参照して
現在の空燃比制御がクローズドループ制御(フィードバ
ック制御)中か否かを判別し、FLAGFB=0でオープ
ンループ制御中のときにはルーチンを抜け、FLAGFB
=1でありクローズドループ制御中と判別すると、ステ
ップS303へ進む。
【0053】ステップS303では、現在の失火率MISC
NT(%)が設定値MFRTI(例えば、1.5%)以
下か否かを判別する。この失火率MISCNTは、全気
筒の失火回数を積算して、例えば1000点火毎に算出
した値であり、失火判定は、例えば、エンジン回転数N
Eと基本燃料噴射量Tpとが所定の領域内にあり、燃料カ
ット実施中でないとき、所定のクランク角区間で1点火
前後のエンジン回転数の差に基づいて判定される。尚、
失火検出については、例えば本出願人による特開平3−
202660号公報に詳述されている。
【0054】そして、上記ステップS303での判別結果、
MISCNT≦MFRTIであり、失火レベルが通常の
許容レベルにあるときには、ステップS304で、空燃比フ
ィードバック制御切換フラグFLAGO2をクリアして
(FLAGO2←0)ルーチンを抜け、MISCNT>M
FRTIであり、失火レベルが通常の許容レベルを越え
たときには、ステップS305で、空燃比フィードバック制
御切換フラグFLAGO2をセットして(FLAGO2←
1)ルーチンを抜ける。
【0055】これにより、FO2センサ20aの出力に
基づいて空燃比フィードバック制御中に、ある気筒で失
火が発生し、失火率が許容レベルを越えたときには、R
O2センサ20bの出力に基づく空燃比フィードバック
制御に切り換えられ、失火気筒からの未燃ガスがフロン
ト触媒コンバータ19a及びリア触媒コンバータ19b
で燃焼させられ、RO2センサ20bで検出される残留
酸素濃度が0の状態になるよう空燃比が制御される。
【0056】その結果、従来のように、失火気筒から排
出される未燃ガスの残留酸素濃度を検出してリーンと判
断し、空燃比がリッチ側に制御されて排気ガスエミッシ
ョンが悪化することがなく、失火気筒の影響を回避して
他の失火していない気筒の空燃比を理論空燃比に保つこ
とができ、排気ガスエミッションの悪化を防止すること
ができるのである。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ンジンの失火率が設定値以下の通常の状態では、触媒上
流側の空燃比センサの出力に基づいて空燃比フィードバ
ック制御を実行し、エンジンの失火率が設定値より大き
くなると、触媒下流側の空燃比センサの出力に基づく空
燃比フィードバック制御に切換えるため、失火発生時の
排気エミッション悪化を防止することができるなど優れ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空燃比フィードバック制御切換手順を示すフロ
ーチャート
【図2】燃料噴射量設定手順を示すフローチャート
【図3】空燃比フィードバック補正係数設定手順を示す
フローチャート
【図4】エンジン制御系の概略構成図
【図5】電子制御系の回路構成図
【符号の説明】
1 エンジン 20a FO2センサ(触媒の上流側の空燃比セ
ンサ) 20b RO2センサ(触媒の下流側の空燃比セ
ンサ) MISCNT 失火率 MFRTI 設定値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの失火率が設定値以下のとき、
    排気通路に介装した触媒の上流側の空燃比センサの出力
    に基づいて空燃比フィードバック制御を実行し、上記失
    火率が上記設定値より大きいとき、上記触媒の下流側の
    空燃比センサの出力に基づいて空燃比フィードバック制
    御を実行することを特徴とするエンジンの空燃比制御方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100405728B1 (ko) * 2001-09-11 2003-11-14 현대자동차주식회사 차량의 배기가스 제어방법

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