JPH05279787A - 圧延用ロール外層材 - Google Patents
圧延用ロール外層材Info
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- JPH05279787A JPH05279787A JP10381692A JP10381692A JPH05279787A JP H05279787 A JPH05279787 A JP H05279787A JP 10381692 A JP10381692 A JP 10381692A JP 10381692 A JP10381692 A JP 10381692A JP H05279787 A JPH05279787 A JP H05279787A
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Abstract
組成を限定することにより、生産性、経済性の優れた遠
心力鋳造法を適用しても、偏析等の生じない耐摩耗性と
耐クラック性の均一な圧延用ロール外層材を提供するこ
と。 【構成】 C:1.5 〜 3.5%,Si:1.5 %以下,M
n:1.2 %以下,Cr:4.0 〜12.0%,Mo:2.0 〜8.
0 %,V:3.0 〜10.0%,Nb:0.6 〜7.0 %,Co:
10.0%を含有し、且つ下記(1) 式と(2) 式を満足し、 V+ 1.8Nb ≦ 7.5 C−6.0(%) …(1) 0.2 ≦ Nb/V ≦ 0.8 …(2) 残部Fe及び不可避的不純物よりなる圧延用ロール外層
材である。
Description
性を兼備した圧延用ロール外層材に関する。
ロールは、外層と内層からなる複合ロールとされ、外層
材をセメンタイト系の炭化物が晶出した高Cr鋳鉄、又
はNi−グレン鋳鉄、内層材を靱性の良いねずみ鋳鉄、
又はダクタイル鋳鉄として、遠心力鋳造法によって製造
されている。
る生産性向上の要求等から、より一層の耐摩耗性と耐ク
ラック性を備えた圧延用ロールの提供が要求されてい
る。
407 号、特開昭61-177355 号には、従来の遠心力鋳造ロ
ールの外層材として高V鋳鉄を用いることが提案されて
いる。
造ロールの外層材として高V鋳鉄を用いる圧延用ロール
では、比重の小さいV炭化物が遠心分離し、ロール外層
内の特性が肉厚方向で不均一になる。この傾向は大型ロ
ールで外層肉厚が大なるほど著しく、実用ロールとして
の使用に耐えることができないという問題点がある。
には、高速度鋼なみに高合金化した鋳鋼、鋳鉄を適用し
たロール材が提案されている。然しながら、特開昭58-8
7249号は焼嵌め又は組立ロールを対象としたものであ
り、圧延中に生ずる外層と軸材間の滑りが問題となる。
また、特開平1-96355 号公報は特殊な鋳かけ肉盛法等、
遠心力鋳造法以外の特殊な製造手法しか適用できず、生
産性、経済性の面で問題がある。
外層にVを多量に含有させることにより、耐摩耗性を著
しく向上させることは可能であるが、複合ロール製造時
に生産性、経済性が最も優れているとして一般に実施さ
れている遠心力鋳造法を採用した場合には、炭化物の遠
心分離を生じ所定の特性を均一に得られないという問題
点がある。
化し、炭化物組成を限定することにより、生産性、経済
性の優れた遠心力鋳造法を適用しても、偏析等の生じな
い耐摩耗性と耐クラック性の均一な圧延用ロール外層材
を提供することを目的とする。
層材は、C:1.5 〜 3.5%,Si:1.5 %以下,Mn:
1.2 %以下,Cr:4.0 〜12.0%,Mo:2.0 〜8.0
%,V:3.0 〜10.0%,Nb:0.6 〜7.0 %,Co:1
0.0%以下を含有し、且つ下記(1) 式と(2) 式を満足
し、 V+ 1.8Nb ≦ 7.5 C−6.0(%) …(1) 0.2 ≦ Nb/V ≦ 0.8 …(2) 残部Fe及び不可避的不純物よりなるようにしたもので
ある。
及びV,Nb,C量の限定式について説明する。
成するための必須元素で1.5 %以上必要であるが、3.5
%を越えると耐クラック性が著しく低下するため上限を
3.5 %とする。
が、1.5 %を越えると耐クラック性を低下するため上限
を1.5 %とする。
耐クラック性が低下するため好ましくなく上限を1.2 %
とする。
な元素で4.0 %以上添加するが、12.0%を越えると本発
明が対象とするV,Nbを添加した場合には耐摩耗性が
劣化するため上限を12.0%とする。
有効であるとともに、基地の焼入性、焼もどし軟化抵抗
を向上し、基地組織の強化に有効であるため2.0 %以上
必要であるが、8.0 %を越えると耐クラック性が低下す
るため、上限を8.0 %をする。
が、10.0%を越えるとその耐熱性向上効果が飽和するた
め経済性の点から上限を10.0%をする。
これらの複合添加と含有量制限条件が本発明の最大の特
徴である。
又はM4 C3 炭化物を形成するための必須元素で、その
効果を発揮するためには3.0 %以上必要であるが、10.0
%を越えると耐クラック性の低下、製造上の問題を生じ
るため上限を10.0%とする。
化物を形成するが、単独添加では粗大な塊状炭化物とな
りその効果が得られないだけでなく耐クラック性が問題
となる
材硬さに及ぼすC量との関係、及び遠心力鋳造したリン
グ材の炭化物分布に起因する外層、内層間の熱間摩耗
比、熱衝撃試験におけるクラックの最大深さとNb,V
の含有量比Nb/Vとの関係を調べた結果をそれぞれ図
1及び図2に示す。
要な硬さHs 75以上を得るためには V+1.8 Nb≦7.5 C−6.0 (%) を満足する必要があることが明らかとなった。
0.4 %, Cr:6.0 %,Mo:3.2%,Co:4.1 %を
含有し、C,Nb,Vを変化させた溶湯を鋳造した25mm
Y/ブロックについて、1050℃焼入れ処理、550 ℃焼も
どし処理を施した試料を用いた。
合にも均一な外層材を得ることができ、かつ耐クラック
性も損なわないためには 0.2 ≦Nb/V≦0.8 を満足する必要があることが明らかとなった。
層)」は、リング材の内層側から採取した試験片の摩耗
量(Iw )と外層側から採取した試験片の摩耗量(Ow
)との比(Iw /Ow )であり、「熱衝撃クラック最
大深さ」は、熱衝撃試験で発生したクラックの最大深さ
である。
0.3 %,Mn:0.4 %,Cr:6.0%,Mo:3.2 %,
V:5.1 %,Co:4.1 %を含有し、Nb添加量を変化
させた溶湯を遠心力鋳造(140 G)して得た肉厚100mm
のリングサンプルについて、1050℃焼入れ処理、550 ℃
焼もどし処理を施した試料を用いた。
とφ50×10の試験材の2円盤のすべり摩耗方式で相手材
を800 ℃に加熱し、荷重100Kgfで圧接した状態で試験材
を800rpmで回転させ、すべり率3.9 %として120 分後の
摩耗減量を測定して行なった。
いるローラーに55×40×15の板状試験片を圧接する方式
で、荷重150kgf、接触時間15sの条件で行ない、試験片
に発生したクラック長さを測定した。
E、比較材:A、F〜P)を遠心力鋳造により鋳造し、
肉厚100mm のリングサンプルを試作し、ショアー硬さ、
熱間摩耗及び熱衝撃試験を行なった。
側からそれぞれφ50×10の試験片を採取し、前記条件と
同一の方法で行なった。
り前記した板状試験片を採取し、同一の条件で行なっ
た。
に示す。表2によれば、本発明材は従来のNi−グレン
材(A材)と比べ、硬さは同程度であるが、耐摩耗性、
耐クラック性ともに著しく向上していることが認められ
る。
ずれているため、F材はC量が低いため硬さが不足して
いるとともに炭化物の偏析で外層の耐摩耗性が低下し、
G材については炭化物の偏析で外層の耐摩耗性が低下
し、H材については耐クラック性が低下し、I材につい
ては硬さが不足している。また、J材はC量が過多であ
るため耐クラック性が低下し、K材はSi量が過多であ
るため耐クラック性が低下し、L材はMn量が過多であ
るため耐クラック性が低下し、M材はCr量が過多であ
るため耐摩耗性、耐クラック性が低下し、N材はMo量
が過多であるため耐クラック性が低下し、O材はV量が
不足しているため耐摩耗性、耐クラック性が低下し、P
材はV量が過多であるため耐クラック性が低下してい
る。
経済性の優れた遠心力鋳造法を適用しても、偏析等の生
じない耐摩耗性と耐クラック性に優れた圧延用ロール外
層材を得ることができる。
さに及ぼす影響を示す線図である。
起因する外層と内層間の熱間摩耗比と、熱衝撃試験にお
けるクラック最大深さに及ぼすNbとVの含有量比Nb
/Vの影響を示す線図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 C:1.5 〜 3.5%,Si:1.5 %以下,
Mn:1.2 %以下,Cr:4.0 〜12.0%,Mo:2.0 〜
8.0 %,V:3.0 〜10.0%,Nb:0.6 〜7.0 %,C
o:10.0%以下を含有し、且つ下記(1) 式と(2) 式を満
足し、 V+ 1.8Nb ≦ 7.5 C−6.0(%) …(1) 0.2 ≦ Nb/V ≦ 0.8 …(2) 残部Fe及び不可避的不純物よりなる圧延用ロール外層
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10381692A JP2851967B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 圧延用ロール外層材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10381692A JP2851967B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 圧延用ロール外層材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279787A true JPH05279787A (ja) | 1993-10-26 |
JP2851967B2 JP2851967B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=14363939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10381692A Expired - Lifetime JP2851967B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 圧延用ロール外層材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2851967B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP10381692A patent/JP2851967B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2851967B2 (ja) | 1999-01-27 |
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