JPH05279388A - 超活性grf類縁体 - Google Patents

超活性grf類縁体

Info

Publication number
JPH05279388A
JPH05279388A JP4106569A JP10656992A JPH05279388A JP H05279388 A JPH05279388 A JP H05279388A JP 4106569 A JP4106569 A JP 4106569A JP 10656992 A JP10656992 A JP 10656992A JP H05279388 A JPH05279388 A JP H05279388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grf
amino acid
peptide
leu
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4106569A
Other languages
English (en)
Inventor
Richard Dennis Dimarchi
リチャード・デニス・ディマルチ
Louis Heiman Mark
マーク・ルイス・ヘイマン
James Edwin Shields
ジェイムズ・エドウィン・シールズ
David Lee Smiley
デイビッド・リー・スマイリー
David Ira Wickiser
デイビッド・アイラ・ウィッキザー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eli Lilly and Co
Original Assignee
Eli Lilly and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eli Lilly and Co filed Critical Eli Lilly and Co
Publication of JPH05279388A publication Critical patent/JPH05279388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/60Growth hormone-releasing factor [GH-RF], i.e. somatoliberin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規成長ホルモン放出因子(GRF)類縁体を
提供する。 【構成】 ブタ、ウシおよびヒト由来のGRFに基づ
き、そのアミノ末端の改変および/または種々のアミノ
酸修飾(改変)を施した種々の新規GRF類縁体を固相合
成法および/または組換え法およびその化学修飾によっ
て製造し、そのインビボ効果を評価することにより、こ
れらの新規ペプチドが既知の物質より優れた成長ホルモ
ン放出因子活性を示すことを立証した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、増大した効力を有する
と共に、過去に報告されたGRF類縁体より術的に有利
な特性を有するGRF類縁体を提供する。本発明の化合
物は動物、特にウシ、ブタ、ヒツジ、家禽および魚類に対
する使用が好ましい。
【0002】
【従来の技術とその課題】成長ホルモンは動物の下垂体
の分泌タンパク質であり、広範囲にわたる成長効果をそ
の生物に与える。成長ホルモンレベルの人工的操作がか
なりの治療的有用性を有していることは立証されてい
る。ヒト成長ホルモンの補足は、成長ホルモン欠乏症お
よびこれに関係するヒトの疾患状態にとって効果的な治
療であることがわかっている。この応用の他にも、成長
ホルモンレベルを制御できるということにさらなる重要
性を付け加えるような新しく重要な成長ホルモンの特性
が見付かっている。例えば最近の臨床的研究は、ヒトの
老化の疾患に対処するのに成長ホルモンの補足が有用で
あり得ることを示している。動物における成長ホルモン
レベルの増大が脂肪の少ない筋肉塊の増加を齎すことが
わかっている。この後者の観測事実を応用すれば、より
脂肪の少ない食肉産物の生産増大や、より大きくおよび
/またはより強い動物の生産が可能になるであろう。
【0003】成長ホルモンは下垂体によって自然に生産
されるが、成長ホルモンの血流への分泌は第2のタンパ
ク質、成長ホルモン放出因子(GRF)によって制御され
ている。このホルモンは当該技術分野ではソマトクリニ
ン、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長放出ホ
ルモン(GRH)としても一般に知られている。したがっ
て、成長ホルモンの循環レベルを増大させるという課題
を解決する方法には次の2つが考えられる。(1)その生
物中のヒト成長ホルモンレベルを直接的に増大させる。
(2)その生物の成長ホルモン産出の自然傾向を増大させ
る。後者の方法はGRFを補足することによって達成さ
れるであろう。GRFはインビボ(生体内)で成長ホルモ
ンの循環レベルを増大させることが立証されている(Riv
ier等,Nature 300:276(1982))。成長ホルモン産生に対
するGRF(および種々のその構造類縁体)の効果は広く
研究されている。GRFを直接的補足物として使用する
際の主要な障害は、インビボでその寿命が短いことであ
る(Frohman,L.A.等,J.Clin.Invest.78:906(1986))。そ
れゆえに、効果的なヒト治療剤や畜産用薬剤を開発する
ためには、より強力でおよび/またはより長期間持続す
るGRF分子が望ましい。
【0004】GFRの構造は極めて多様な方法で修飾
(改変)されており、これらの修飾によって、より長時間
持続し、および/またはより強力なGRF類縁体が齎さ
れている。完全なGRF活性を維持するには、N-末端
からの最初の29アミノ酸で充分であることが立証され
ている(Speiss等,Biochemistry 21:6037(1982))。1つ
の方法は、GRF分子の種々の領域に新規D-アミノ酸
残基を挿入することであった(Lance,V.A.等,Biochem.Bi
ophys.Res.Commun.119:265(1984);Coy,D.H.等,Peptide
s 8(suppl.1):49(1986))。もう1つの方法は、N-末端
領域にペプチド結合等配電子体を挿入することによるG
RFペプチド骨格の修飾であった(Tourwe,D.,Janssen.C
him.Acta 3:3(1985);Hocart,S.J.等,J.Med.Chem.33:19
54-58(1990)。
【0005】
【用語の定義】本明細書で使用する用語を以下に定義す
る。 Ala:アミノ酸アラニン 類縁体:ある化合物に構造的に類似した化合物。ポリペ
プチドに関してこの用語を用いる場合は、一次構造、二
次構造、もしくは三次構造に関する。 Arg:アミノ酸アルギニン。 Asn:アミノ酸アスパラギン。 Asp:アミノ酸アスパラギン酸。 塩基対(bp):DNAまたはRNAに関する。略号A、
C、G、Tは、DNA分子においてはそれぞれヌクレオ
チド;(デオキシ)アデニン、(デオキシ)シチジン、(デ
オキシ)グアニン、(デオキシ)チミンの5'-モノリン酸
体に対応する。略号U、C、G、Tは、RNA分子にお
いてはそれぞれヌクレオシド;ウラシル、シチジン、グ
アニン、チミンの5'-モノリン酸体に対応する。二本鎖
DNAにおける塩基対とは、AとTあるいはCとGの結
合を意味し得る。DNA/RNAにおけるヘテロ二本鎖
塩基対とは、TとUあるいはCとGの結合を意味し得
る。 Cys:アミノ酸システイン、もしくはシスチン残基の半
分にジスルフィド橋を通して共有結合しているシスチン
残基の半分。 DNA:デオキシリボ核酸。 EDTA:エチレンジアミンテトラ酢酸の略号。 ED50:半有効投与量の略号。 機能性類縁体:天然型の分子または化合物と比較して類
似の機能的特性を有するが、構造は修飾(改変)を受けて
いる分子を意味する。機能性類縁体には、親分子と類似
の機能的特性および反応性を有する、親分子の断片もし
くは親分子に対する付加物が含まれる。 Gln:アミノ酸グルタミン。 Glu:アミノ酸グルタミン酸。 Gly:アミノ酸グリシン。 GRFペプチド:下垂体由来の成長ホルモンの放出およ
び合成を促進する27〜76アミノ酸残基からなるポリ
ペプチド。GRFペプチド類には、米国特許第4517
181号、同第4518586号、同第4528190
号、同第4529595号、同第4563352号、同
第4585756号、同第4595676号、同第46
05643号、同第4620976号、同第46265
23号、同第4628043号、同第4689318号
に開示されている天然物またはその合成機能性類縁体が
含まれ、上記の文献の教示はすべて本明細書の一部を構
成する。用語GRFペプチドはその非毒性塩をも包含す
る。 His:アミノ酸ヒスチジン。 Hse:アミノ酸ホモセリン。 Ile:アミノ酸イソロイシン。 Leu:アミノ酸ロイシン。 Lys:アミノ酸リジン。 Met:アミノ酸メチオニンまたはその脱ホルミル化類縁
体。 mRNA:メッセンジャーRNA。 MWCO:分子量分断の略号。 Orn:オルニチン。 Phe:アミノ酸フェニルアラニン。 プラスミド:染色体外自己複製遺伝要素。 PMSF:フェニルメチルスルホニルフルオリドの略
号。 Pro:アミノ酸プロリン。 読み枠:翻訳が起こるヌクレオチド配列は、tRNA、
リボソームおよび付随の因子からなる翻訳装置によって
3つずつ“読み取られ”、それぞれの3連(トリプレッ
ト)は特定のアミノ酸に対応する。それぞれのトリプレ
ットは別個でありかつ同じ長さであるから、コード(暗
号)化配列は3の倍数でなければならず、塩基対の挿入
もしくは削除(枠移動変異と呼ばれる)は同じDNA断片
によってコードされる2つの異なるタンパク質を齎し得
る。これに抗して保証するためには、目的のポリペプチ
ドに対応するトリプレットコドンが開始コドンから3の
倍数の位置に並ぶ必要、即ち正しい“読み枠”が維持さ
れる必要がある。 組換えDNAクローニングベクター:別のDNA断片を
追加できるか、もしくは別のDNA断片が既に追加され
ているDNA分子からなる自律的に複製するあらゆる試
薬であって、プラスミドやファージを含むがこれらに限
定されない。 組換えDNA発現ベクター:プロモーターが挿入されて
いるあらゆる組換えDNAクローニングベクター。 レプリコン:プラスミドまたは他のベクターの自律的複
製を制御し、これを可能にするDNA配列。 RNA:リボ核酸。 RP-HPLC:逆相高性能液体クロマトグラフィーの
略号。 Ser:アミノ酸セリン。 Thr:アミノ酸スレオニン。 転写:DNAのヌクレオチド配列に含まれる情報が相補
的RNA配列に移される過程。 翻訳:メッセンジャーRNAの遺伝情報を用いてポリペ
プチド鎖の合成が指定され指示される過程。 トリス:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの略
号。 Trp:アミノ酸トリプトファン。 Tyr:アミノ酸チロシン。 Val:アミノ酸バリン。 ベクター:遺伝子操作において細胞の形質転換に使用さ
れるレプリコンであって、適切な制御配列と組み合わせ
た場合に、形質転換される宿主細胞に特異的な性質を付
与する適切なタンパク質分子に対応するポリヌクレオチ
ド配列を有するレプリコン。プラスミド、ウイルス、お
よびバクテリオファージはそれ自体がレプリコンである
ので、これらは適切なベクターである。人工的ベクター
は、制限酵素とリガーゼを用いて、異なる供給源から得
たDNA分子を切断し、結合することによって構築され
る。用語“ベクター”が本明細書で使用される場合、こ
の用語は組換えDNAクローニングベクターおよび組換
えDNA発現ベクターを包含する。
【0006】添付の図面に記載した制限部位および機能
地図は、本明細書に記述する組換えDNAベクターの概
略である。この情報は制限部位を網羅しているわけでは
ないので、図面に記載したベクターにはある型の制限部
位がより多く存在する場合もある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の式(1):
【化8】 [式中、A9はSer、Ala、Leu、ThrまたはAsnを表し;
A12はArgまたはLysを表し;A15はGly、Ala、Thr
またはLeuを表し;A21はArgまたはLysを表し;A2
2はAlaまたはLeuを表し;A25はAspまたはGluを表
し;A27はMet、Ser、Arg、Leuまたはノルロイシンを
表し;A28はSerまたはAsnを表し;Yは0を表すか、
もしくは1〜15アミノ酸からなるアミノ酸配列を表
し;Zは0を表すか、もしくは1〜32アミノ酸からな
るアミノ酸配列を表し;Tは、式:-COORa,-CRa
O、-CONHNHRa,-CON(Ra)(Rb)、またはC
2ORa(RaおよびRbは独立に低級アルキル、水素、H
se(ラクトン)、HseOHまたはHseN(Rc)(Rd)(RCおよ
びRdは独立に水素または低級アルキルを表す)を表す)
で表されるカルボキシル末端基を表し;X1は次式:
【化9】 (式中、R1は水素、メチル、エチル、ヒドロキシエチ
ル、フェニルを表すか、あるいはハロ、低級アルキル、
低級アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセト
アミド、トリフルオロメチル、-CH2-OH、またはス
ルファミドで置換された置換フェニルを表すか、あるい
は1または複数のN、O、またはSを含有する5または
6員複素環を表してもよく;aは0、1、2、または3
を表し;bは0または1を表し;cは0または1を表
し;dは0〜12を表し;Aは0(零)を表すか、もしく
はOまたはSを表し;Bはカルボニル、スルホニルまた
はスルフィニルを表し;R2は水素、CH3、CH2
H、p-ヒドロキシベンジル、または-(CH2)e-CO-R
3(eは0〜5を表し、R3はメチル、エチル、ヒドロキ
シエチル、アミノ、ヒドロキシル、フェニルを表すか、
もしくはハロ、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ニ
トロ、アミノ、アセトアミド、またはスルファミドで置
換されたフェニルを表すか、もしくは1または複数の
N、O、またはSを含有する5または6員複素環を表し
てもよい)を表す);で表されるアシル基を表す]で表
される合成GRFペプチド類縁体(GRFペプチド類)お
よび医薬的に許容されるその非毒性塩を提供する。
【0008】式(1)の定義において、用語“低級アルキ
ル”は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、
n-ブチル、sec-ブチル、イソブチルおよびt-ブチルなど
のC1〜C4アルキル基を意味し;“低級アルコキシ”は
メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、t-ブトキシなどの
基を意味する。“ハロ"はフッ素、塩素、臭素およびヨウ
素などの基を意味する。“置換フェニル”は、ハロ、低
級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、ア
ミノ、アセトアミド、またはスルホンアミドから選択さ
れる1または2個の同一基または異なる基で置換された
フェニルを意味し、4-クロロフェニル、3-ヨードフェ
ニル、2-フルオロフェニル、4-メチルフェニル、3-
クロロ-4-メチルフェニル、3-ブロモフェニル、4-エ
チルフェニル、3-エトキシフェニル、2-メトキシフェ
ニル、4-イソプロポキシフェニル、4-ヒドロキシフェ
ニル、3,4-ジヒドロキシフェニル、2,4-ジヒドロキ
シフェニル、4-ニトロフェニル、3-アミノフェニル、
3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル、2-アセトアミドフ
ェニル、4-スルホンアミドフェニル、3,4-ジメトキ
シフェニル、2-フルオロ-4-アミノフェニルなどの基
によって例示される。“1または複数のN、O、または
Sを含有する5または6員複素環”は、例えばピロー
ル、チオフェン、フラン、イミダゾール、オキサゾー
ル、オキサジアゾール、チアゾール、1,3,4-チオジ
アゾール、イソオキサゾールなどの5員複素環、および
例えばピリジン、ピリミジン、ピラン、ジヒドロピラ
ン、チアジン、チアピラン、トリアジンなどの6員複素
環を意味する。このような5員複素環および6員複素環
は、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、アミ
ノ、またはハロなどの置換基を保持していてもよい。
【0009】式(1)のX1によって表されるアシル基の
例には、p-クロロヒプロイル、p-メチルヒプロイル、
p-ニトロヒプロイル、ヒプロイル、p-ヒドロキシヒプ
ロイル、3-ベンゾイルプロピオニル、n-フタルオイル
グリシン、N-フェニルマロンアミドイル、p-メチル-
N-フェニルマロンアミドイル、またはp-フルオロヒプ
ロイルが含まれる。
【0010】上述のように、本発明の好ましい化合物は
動物GRFペプチドの誘導体および修飾(改変)体であ
る。
【0011】式(1)の化合物のアミノ酸残基に関する
“A20”、“A21”などの指定は、天然および文献に
認められるこのタンパク質のアミノ末端から順番に番号
を付与した場合の特定のアミノ酸番号に対応する。よく
特徴づけられたタンパク質のアミノ酸残基に対するこの
ような統一的番号付与は当業者にはよく知られている。
“des-Tyr1-GRF”などの指定は、アミノ末端チロシ
ン残基を欠く天然GRF分子を意味することが当業者一
般に理解されている。このタンパク質の残りのアミノ酸
残基に再度番号を付与することは不必要であるし、混乱
を齎すであろう。上記の例では、天然に産出するタンパ
ク質の第2の位置を占めるアミノ酸がアミノ末端となる
が、そのアミノ酸の例えばAla2などの指定が維持され
ることは理解されるであろう。本明細書では、この広く
認められている異なるGRF種のアミノ酸指定法に従っ
て指定する。
【0012】本発明の好ましいペプチドは、A9=As
n、A12=Arg、A15=Thr、A21=Arg、A22=
Leu、A25=Asp、A27=Leu、A28=Serである式
(1)によって表されるブタGRF(pGRF)の改変体
からなる。
【0013】また別の本発明の好ましいペプチドは、A
9=Asn、A12=Arg、A15=Thr、A21=Arg、A
22=Leu、A25=Asp、A27=Leu、A28=Asnで
ある式(1)によって表されるウシGRF(bGRF)の改
変体からなる。
【0014】さらに別の本発明の好ましいペプチドは、
A9=Ser、A12=Lys、A15=Gly、A21=Lys、
A22=Leu、A25=Asp、A27=Met、A28=Ser
である式(1)で表されるヒトGRF(hGRF)の改変体
からなる。
【0015】本発明の好ましいペプチドは、Yが成熟G
RFペプチドの30〜43アミノ酸を表す式(1)の化合
物からなる。本発明の好ましい化合物は、Yが当該GR
Fの特定の種(即ちpGRF、bGRF、hGRFなど)
の天然に認められる30〜43アミノ酸配列の30〜4
3アミノ酸配列を表す式(1)の化合物からなる。特に好
ましいYペプチドは、次のアミノ酸配列:
【化10】 [上記配列中、A34はAspまたはSerを表し;A38は
ArgまたはGlnを表し;A39はGlyまたはArgを表し;A
40はAlaまたはSerを表し;A42はAla、Val、または
Pheを表す]からなる。
【0016】当該GRFの特定の形態がウシGRFであ
る場合、特に好ましいYペプチドは、次のアミノ酸配
列:
【化11】 からなる。
【0017】当該GRFの特定の形態がブタGRFであ
る場合、特に好ましいYペプチドは、次のアミノ酸配
列:
【化12】 からなる。
【0018】当該GRFの特定の形態がヒトGRFであ
る場合、特に好ましいYペプチドは次のアミノ酸配列:
【化13】 からなる。
【0019】本発明の好ましいペプチドは、ZがGRF
前駆体ペプチドの44〜76アミノ酸配列からなる場合
に相当する。特に好ましいものは、研究中の特定の種か
ら得たGRFの天然に認められる44〜76アミノ酸配
列の44〜76アミノ酸配列である。
【0020】Zで表されるこのペプチド部分の最も好ま
しい形態は、特定の種の天然に認められる44〜76ア
ミノ酸GRF配列であって、そのリジン残基がアルギニ
ン残基に置換されており、そのメチオニン残基がロイシ
ン残基に置換されているものからなる。例えば当該GR
F種がブタである場合に、そのGRFペプチドの最も好
ましいアミノ酸配列は、ZがブタGRFの上記のような
改変体である次のアミノ酸配列:
【化14】 からなる場合である。
【0021】当該GRF種がウシである場合に、そのG
RFペプチドの最も好ましいアミノ酸配列は、Zがウシ
GRFの上記のような改変体である次のアミノ酸配列:
【化15】 からなる場合である。
【0022】当該GRF種がヒトである場合に、最も好
ましい式(1)のZ配列は0(零)である。
【0023】本発明の好ましい化合物は、Yおよび/ま
たはZペプチドが大腸菌中での高レベル発現を達成する
のに充分な長さのペプチドである式(1)の化合物からな
る。
【0024】本発明の好ましい化合物はさらに、遊離の
アミノ基を有するアミノ酸の0、1または複数が化学的
に修飾されているGRFペプチド類からなる。本明細書
では、“化学的に修飾された”なる用語を、アルキルま
たはヒドロキシアルキル基によるアミノ酸遊離アミノ基
の誘導体化と定義する。修飾の程度は反応時間および試
薬量によって制御する。遊離のアミノ基を有するアミノ
酸のすべてを化学的に修飾することが好ましい。特に好
ましいものは、化学的に修飾できる遊離のアミノ基を1
つだけ有するGRFペプチドである。このような化合物
はリジンまたはメチオニン残基を有さない。リジンおよ
び/またはメチオニンを含有する化合物のリジンをアル
ギニンに、メチオニンをロイシンに置換することによっ
て、このような化合物をそのN−末端のみに遊離アミノ
基を有する化合物に変換する。
【0025】本発明のGRF化合物の構築を、まずN-
末端に遊離アミノ基を有するGRFペプチドを合成し、
次にそのN-末端を目的のX1酸またはその活性誘導体
でアシル化することによって行う。GRFペプチド類は
固相ペプチド合成か、あるいは組換え法によって作成で
きる。これらの方法は共に米国特許第4617149号
に記述されており、この文献の教示はすべて本明細書の
一部を構成する。高収率を望む場合には組換え法が好ま
しい。
【0026】ポリペプチドの固相化学合成の原理は当該
技術分野でよく知られており、Dugas,H.およびPenney,
C.,Bioorganic Chemistry (1981),Springer-Verlag,New
York,54-92頁などこの分野の一般的教科書にも認めら
れる。GRF類縁体の固相合成の技術と方法に関する記
述は欧州特許出願第85302975.9号、公開番号
第0 161 852(1985年11月21日公開)に認
めることができ、この文献の教示はすべて本明細書の一
部を構成する。
【0027】本発明の好ましい実施として、組換えDN
A技術によってGRFペプチドの合成を達成する。与え
られたアミノ酸配列をコードする全合成または半合成D
NA配列の構築法は、当該技術分野でよく知られている
(Brown等,Methods in Enzymology 68:109(1979))。目的
のポリペプチドの翻訳を達成するためには、適切な制限
エンドヌクレアーゼ類を用いて、多くの適切な組換えD
NA発現ベクターのいずれかに、加工した合成DNA配
列を挿入する。使用する特定のエンドヌクレアーゼは、
使用する親発現ベクターの制限エンドヌクレアーゼ切断
様式によって決まるであろう。GRFペプチドコード化
配列は、そのGRFペプチドが発現すべき宿主細胞にお
いて機能性である発現ベクターのプロモーターおよびリ
ボソーム結合部位を伴い、適切な読み枠にあるよう位置
しなければならない。特定の組換え環境において高レベ
ル発現を達成するために特定のコドンを使用できること
も、当該技術分野ではよく知られている。W.Fiers等,Na
ture 260:500(1976)および米国特許第4356270号
を参照のこと。
【0028】大腸菌宿主中での発現にとって好ましいベ
クターを、TcR遺伝子、ラムダcI857リプレッサー
およびラムダpLプロモーターからなる大腸菌プラスミ
ドpHS190から誘導する。pHS190の制限部位
と機能地図を添付の図面の図1に記載する。プラスミド
pHS190はノーザンリジョナルリサーチラボラトリ
ーズ(Northern Reginoal Research Laboratories)に受
託番号NRRL B-18410のもとで寄託されている
(受託日:1988年9月9日)。
【0029】本発明の合成遺伝子配列は、Met1-Ala2-p
GRF(3-76)OH、Met1-Ala2-bGRF(3-76)O
H、およびMet1-Ala2-hGRF(3-76)OHの構造を
有するブタ、ウシ、およびヒトGRF類縁体をコードし
ている。ウマ、カモ・アヒル、ラット、モルモット、チ
ンチラ、ニワトリなど様々な他の種に有用なGRF類縁
体は、これらの分子の既知のアミノ酸配列を用い、本明
細書に例示するウシおよびブタGRFペプチドと同様の
方法でこれらを修飾することによって得られる対応する
GRFペプチドをコードする合成遺伝子を用いて得るこ
とができる。
【0030】大腸菌に固有のタンパク質であるメチオニ
ルアミノペプチダーゼ(MAP)の作用は、上記の化合物
のN-末端メチオニンを内因的に除去し、目的のpGR
F(2-76)OH、bGRF(2-76)OH、およびhG
RF(2-76)OHペプチドを産出するであろう。次
に、X1酸またはその活性化誘導体を用いてこれらの
(2-76)OH GRFペプチドのアミノ末端アミノ基を
アシル化することにより、これらを本発明の化合物(式
(1))に変換する。しかし分子生物学の分野では、融合
タンパク質としてペプチドを発現することが一般的であ
る。GRFペプチドを融合タンパク質として生産した
後、その構築物からGRFペプチドを切断する場合に
は、得られる融合構築物中のGRFペプチドと異種ペプ
チドとの間にプロテアーゼ(例えばカルボキシペプチダ
ーゼ)切断部位または化学的(例えば臭化シアン)切断部
位が存在するように、そのコード化配列を工作しなけれ
ばならない。融合タンパク質を生産するための技術、融
合タンパク質構築物から外来性異種ペプチドを切断する
方法は、当該技術分野でよく知られている。例えば米国
特許第4366246号および同第4425437号を
参照のこと。適切なタンパク加水分解酵素を決定する際
には、融合タンパク質のアミノ酸骨格が、目的のペプチ
ド(即ちGRFペプチド)と外来性ペプチドとの境界以外
にはその目的ポリペプチド中に追加の切断部位を含まな
いよう計画することが好ましい。これによって目的のG
RFペプチドの分解の可能性を避けることができる。極
めて多様な化学試薬および酵素試薬のアミノ酸配列特異
性が当該技術分野でよく知られている。例えば“Proteo
lytic Enzymes:A Practical Approach”(1989),Benyo
n,R.J.およびBond.J.S.共編,Oxford University Press,
Oxford,England,UKを参照のこと。
【0031】本明細書に例示する本発明の好ましい実施
として、目的のGRFペプチドをコードする望ましい合
成DNA配列を、そのコード鎖の5'末端にXbaI部位
を保持し、そのコード鎖の3'末端にBamHI部位を保
持するように構築する。ベクターDNAを作成するため
に、pHS190のEcoRI部位を除去する。pHS1
90ベクターをEcoRIで消化し、その突出末端を補充
し、このプラスミドを再連結する。次にBamHIおよび
XbaIで消化することにより、ベクターDNAが得られ
る。次いで、合成GRFペプチドコード化配列をこのベ
クターDNAに挿入し、このベクターを再連結する。
【0032】連結した発現ベクターを、使用した特定の
発現ベクターに適した細菌(例えば大腸菌)または哺乳類
宿主細胞に導入することにより、本発明の実施で使用す
るのに適したGRFペプチドを発現し得る組換え細胞が
得られる。細菌および哺乳類の発現環境に適した発現ベ
クターは、よく知られた当該技術分野の実験書(例えばC
urrent Protocols in Molecular Biology,(1989および
補足書),Ausubel等共編,John Wiley and Sons,NY)など
に認められる。
【0033】本明細書に例示する本発明の好ましい態様
として、上述のようにMet1-Ala2-pGRF(3-76)O
H GRFペプチドのコード化配列を挿入することによ
ってプラスミドpHS452を調製する。Met1-Ala2-p
GRF(3-76)OH GRFペプチドをコードするこの
DNA配列とこれに対応するアミノ酸配列を次に記載す
る:
【化16】
【0034】挿入したDNA配列がMet1-Ala2-bGRF
(3-76)OH GRFペプチドをコードする場合に得ら
れるプラスミドをpHS500と命名する。Met1-Ala2-
bGRF(3-76)OH GRFペプチドをコードするD
NA配列とこれに対応するアミノ酸配列を次に記載す
る:
【化17】
【0035】Met1-Ala2-hGRF(3-76)OH GRF
ペプチドをコードするDNA配列を挿入することもでき
る。Met1-Ala2-hGRF(3-76)OH GRFペプチド
をコードするDNA配列と、これに対応するアミノ酸配
列を次に記載する:
【化18】 (Cravador,A.等,Biochimie 67:829-834(1985))
【0036】本明細書に例示する本発明の好ましい態様
として、発現ベクターとしてpHS190骨格を使用
し、そのポリペプチド化合物の発現を希望するまで宿主
細胞を32℃で生育させる。生育温度を約42℃に変更
すればcI857リプレッサーが不活性になり、pLプ
ロモーターの抑制が解除される。次いで、GRF活性を
有する大量のポリペプチドが、総細胞タンパク質の約1
5%までのレベルで生産される。この活性ポリペプチド
を当業者によく知られた技術や以降の実施例に記述する
方法で精製することができる。前述のように、固有のM
AP作用によってN-末端メチオニン残基が除去され、
GRF(2-76)OH GRFペプチドが得られるであろ
う。しかし、このタンパク質を精製した後、適切なアミ
ノペプチダーゼの作用や他の化学的方法(例えば臭化シ
アンの作用)によって、残存するN-末端メチオニン残基
をすべて除去してもよい。
【0037】本発明の化合物を、(2-27)OH GRF
ペプチドのアミノ末端を所望のX1カルボン酸でN-ア
シル化することによって製造する。(2-76)OH GR
Fペプチドのアミノ末端窒素のアシル化は、X1酸のス
クシンイミジルエステルを用いて行うことが好ましい。
(2-76)OH GRFペプチドのアミノ末端窒素がスク
シンイミジルエステルのエステル結合のカルボニル炭素
を求核攻撃することによってアシル化が起こる。次に示
す反応式に、ヒプロイル-GRF(2-76)OHの合成を
齎すアシル化反応を図示する。
【化19】
【0038】X1カルボン酸の他の活性エステルをこの
アシル化に使用することもできる。例えばクロロギ酸エ
チルやクロロギ酸イソブチルなどのクロロギ酸エステル
類によって生成した活性エステル、あるいはHoBT
(ヒドロキシベンゾトリアゾール)などのN-ヒドロキシ
複素環類によって生成した活性エステルなどを使用でき
る。アミノ酸のアシル化やアミノ酸のカップリングに従
来から用いられている他の活性誘導体も使用できる。こ
れらの誘導体には対称無水物やN-カルボキシ無水物を
含まれ得る。
【0039】このアシル化反応をpH約7.5〜9.5の
水性媒質中、約15〜35℃の温度で実行する。別法と
してDMSOなどの非プロトン性溶媒を使用することも
できる。
【0040】式(1)のGRF化合物を製造するために使
用するX1酸の例には、(2-29,44,または76)G
RFペプチドをアシル化する場合について、馬尿酸、p-
メチル馬尿酸、p-クロロ馬尿酸、p-ニトロ馬尿酸、p-ヒ
ドロキシ馬尿酸、フェニルアミノ炭酸、4-ヒドロキシ
フェニルピルビン酸、p-フルオロ馬尿酸、N-フェニル
マロン酸アミド、p-メチル-N-フェニルマロン酸アミ
ド、N-(2-チエノイル)グリシン、N-(2-フロイル)グ
リシン、N-(2-フロイル)-b-アミノプロピオン酸、N
-(3-チエノイル)-a-アミノプロピオン酸、N-(3-ピ
リジノイル)グリシン、N-(4-ピリジニル)マロンアミ
ド酸、N-(1,3-チアジニル)マロンアミド酸、N-(1,
3-チアジアニル)スクシンアミド、N-フェニルグルタ
ルアミド酸、N-[(2-メトキシエチル)アミノスルホニ
ル]グリシンおよびスルフィニル、N-[(2-エチルチオ
エチル)アミノスルホニル]グリシンおよびスルフィニ
ル、N-(2-ヒドロキシエチル)マロンアミド酸などが含
まれる。
【0041】本発明の化合物を、遊離の、あるいは類似
のN-末端保護ペプチドまたは置換カルボン酸誘導体を
伴う支持体に結合した、(3-29,44,または76)G
RFペプチド、GRF(4-29,44,または76) GR
Fペプチドなどから出発しても製造できることは、当業
者には自明であろう。
【0042】アシル化したGRFペプチド類の医薬的に
許容される非毒性塩は本発明の化合物に包含される。用
語“医薬的に許容される非毒性塩”は、有機酸付加塩お
よび無機酸付加塩の両者を包含し、例えば塩酸、フッ化
水素酸、硫酸、スルホン酸、酒石酸、フマル酸、臭化水
素酸、グリコール酸、クエン酸、マレイン酸、リン酸、
コハク酸、酢酸、硝酸、安息香酸、アスコルビン酸、p-
トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレン
スルホン酸、プロピオン酸などの酸から製造した塩が含
まれる。酸付加塩は塩酸、酢酸、またはコハク酸から製
造したものが好ましい。上記の塩はいずれも従来の方法
によって製造する。またこの用語は、存在するカルボキ
シ基のいずれかによって生成する“カルボン酸塩”、例
えばアミン、アンモニウム、4級アンモニウム、アルカ
リ金属およびアルカリ土類金属塩(例:カルシウム、マ
グネシウム、ナトリウム、カリウム、およびリチウムな
ど)をも包含する。
【0043】次の表1、表2および表3に、本発明の化
合物の増大した活性を例示する。
【表1】 Tyr-1の置換によるbGRF(1-77)OHの成長ホルモン放出活性の増大1 ペプチド EC50(nM)2 bGRF(1-77)OH 0.59 ヒプロイル-1 bGRF(2-77)OH 0.86 p-ヒドロキシヒプロイル bGRF(2-77)OH 0.33 p-クロロヒプロイル bGRF(2-77)OH 0.19 p-フルオロヒプロイル bGRF(2-77)OH 0.14 p-ニトロヒプロイル bGRF(2-77)OH 0.51 p-メチルヒプロイル bGRF(2-77)OH 0.05 n-フェニルマロンアミンドイル bGRF(2-77)OH 0.19
【表2】 Tyr-1の置換によるpGRF(1-76)OHの成長ホルモン放出活性の増大1 ペプチド EC50(nM)2 des Tyr-1 pGRF(2-76)OH 95.0 ヒプロイル-1 pGRF(2-76)OH 0.28 p-メチルヒプロイル pGRF(2-76)OH 0.06 p-メチルフェニルマロンアミンドイル pGRF(2-76)OH 0.06
【表3】 長さの異なるp−メチルヒプロイル-1 pGRF類縁体のインビトロ効力1
ペプチド EC50(nM)2 p-メチルヒプロイル pGRF(2-29)NH2 0.02 p-メチルヒプロイル pGRF(2-44)OH 0.07 p-メチルヒプロイル pGRF(2-76)OH 0.06 注) 1 ラット一次下垂体細胞から媒質中に放出された
成長ホルモンを、分泌促進物質7投与量に3時間さらし
た後に測定した。2 EC50は半有効投与量計算値である。
【0044】また本発明は、活性剤として式(1)で表さ
れるポリペプチド化合物または医薬的に許容されるその
非毒性塩を含有し、医薬的に許容される固体または液体
担体を含有する医薬組成物を提供する。
【0045】本発明のポリペプチド化合物を非経口的に
投与する場合、注射に適した医薬形態には、滅菌水性溶
液剤または分散剤、並びに、滅菌注射可能溶液剤または
分散剤を調製するための滅菌粉末が含まれる。担体は、
例えば水、エタノール、ポリオール(例;グリセロー
ル、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコー
ルなど)、上記の物質の適切な混合物、および植物油な
どを含む溶媒または分散化媒質であり得る。例えば、レ
チシンなどの被膜を使用することによって、あるいは分
散剤の場合には必要な粒子サイズを維持することによっ
て、または界面活性剤を使用することによって適切な流
動性を維持することができる。微生物の作用の予防は、
種々の抗菌剤および抗カビ剤(例えばパラベン類、クロ
ロブタノール、フェノール、ソルビン酸など)によって
確実に実行できる。多くの場合、等張性剤、例えば糖、
塩化ナトリウムなどを添加することが望ましい。注射可
能な医薬形態の長時間吸収は、吸収を遅らせる薬物(例
えばアルミニウムモノステアレートおよびゼラチン)の
使用によって達成できる。
【0046】滅菌注射可能溶液剤は、必要量の適切な溶
媒に本発明の化合物を、所望により他の種々の成分と共
に添加することによって調製できる。所望により、より
効果的な分布のために、この化合物を徐放系または標的
指定配送系(targeted delivery system)(例えばポリマ
ーマトリックス、リポソーム、微小球)中に組み込むこと
ができる。この化合物を、機械式放出装置、浸透ポン
プ、あるいは連続的または脈動的配送を可能にする他の
放出装置(系)を用いて配送することができる。
【0047】静脈内(IV)使用のためには、水溶性型の
本発明の化合物を、一般的に使用される静脈用液体の1
つに溶解し、これを注入によって投与することができ
る。例えば生理食塩水、リンゲル溶液、または5%デキ
ストロース溶液などの液体を使用することができる。適
切な本発明の化合物の不溶性型を製造し、これを水基剤
または医薬的に許容される油基剤(例えばオレイン酸エ
チルなどの長鎖脂肪酸のエステル)として投与してもよ
い。
【0048】本発明の化合物の単位剤形は、密閉アンプ
ル中のその化合物(好ましくはその塩型)の適切な希釈剤
溶液であり得る。この化合物の濃度は、その化合物の特
定の形態、その溶解度およびその適用に望ましい投与量
に応じて、例えば約1%〜約50%の範囲で変化するで
あろう。
【0049】また本発明は、式(1)で表されるポリペプ
チド化合物または医薬的に許容されるその非毒性塩の有
効量および医薬的に許容される固体または液体担体を投
与することからなる、成長ホルモン放出を誘発する方法
を提供する。
【0050】成長ホルモン放出の刺激が望まれる期間、
本発明の化合物を受容者に投与する。受容者の体重と投
与法が、特定の応答を誘発するのに必要な投与サイズに
影響を与えるであろう。ヒツジの場合、好ましい投与量
は約0.01〜3.0mg/kg/日であり、最も好まし
い投与量は約0.5mg/kg/日である。ブタの場
合、好ましい投与量は約3μg/kg/日〜10μg/
kg/日である。ブタの場合、最も好ましい投与量は約
3μg/kg/日である。ウシにとって好ましい投与量
は約0.5〜12mg/kg/日である。特に好ましい
投与量は3mg/kg/日である。ヒトの場合、好まし
い投与量は約0.3mg/kg/日〜1.0mg/kg/
日である。最も好ましい投与量は約0.3mg/kg/
日である。
【0051】本発明の化合物を単位投与剤形で製剤化す
ることは、投与が簡便であることと投与量の統一性の点
で特に利点を有する。本明細書で使用される単位投与剤
形という用語は、治療される患者のための単位剤として
ふさわしい物理的に分離した単位を意味する。各単位
は、目的の治療効果を生み出すように計算され、予め決
定された量の化合物を医薬的に許容される担体と共に含
有する。特定の単位投与剤形は、(a)特定の組成物に独
特の性質、および(b)達成されるべき特定の治療効果に
よって決定され、これらに直接的に依存する。
【0052】当然、GRFおよび好ましくは本発明のG
RF化合物を医薬的に許容される形態で適切に投与すれ
ば、哺乳類において成長ホルモンの産生増大が齎され
る。したがって哺乳類成長ホルモンの医学的および農学
的応用は、本発明の化合物を投与することによって同様
に達成されるであろう。現在、成長ホルモンの投与によ
る治療が指摘されている疾患状態の例には、小人症およ
び骨粗鬆症が含まれる。成長ホルモンの他の有益な効
果、例えば脂肪の少ない筋肉塊の増加効果、創傷治癒促
進効果および老化の効果に対する対処効果なども、本発
明の化合物を投与することによって達成されるであろ
う。
【0053】本発明のポリペプチド化合物は多くの系で
検定できる。インビボ検定の1つはペントバルビタール
ナトリウムで麻酔したラットで実行する(Wehrenberg等,
Biochem.Biophys.Res.Commun.109:382(1982))。成長ホ
ルモンの放出は、ラットの前部下垂体細胞を用いてイン
ビトロで測定する(Heiman等,Endocrinol.116:410(198
5))。
【0054】
【実施例】以下の実施例は本明細書に記述した本発明を
さらに例示するためのものであるが、本発明の限定を意
図するものではない。
【0055】実施例1bGRF(2-77)OHの固相
製造 GRFペプチドを、アプライドバイオシステムズ430
Aペプチド合成装置(アフ゜ライト゛ハ゛イオシステムス゛,フォスターシティー,カリフ
ォルニアから市販されている)およびアプライドバイオシス
テムズによって供給された合成サイクルを使用し、固相
法によって合成した。Bocアミノ酸および他の試薬はア
プライドバイオシステムズおよび他の市販供給源から供
給された。C-末端カルボキサミドを作成するために、
出発物質p-メチルベンズヒドリルアミン樹脂に、ダブル
カップル法を用いる連続的Boc化学を適用する。C-末端
酸作成のために、対応するPAM樹脂を使用する。予め
形成させたヒドロキシベンゾトリアゾールエステル類を
用いて、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、[α-
(p-ヒドロキシフェニル)酢酸類]、[β-(p-ヒドロキシフ
ェニル)プロピオン酸類]、p-ヒドロキシ安息香酸類、p
-ヒドロキシケイ皮酸類、p-ヒドロキシフェノキシ酢酸
類をカップリングさせる。HOBT活性化アミノ酸を用
い固相合成で、すべてのN-末端付加を行った。
【0056】次の側鎖保護を用いる: Arg:トシル Asp:シクロヘキシル Glu:シクロヘキシル Ser:ベンジル Thr:ベンジル Tyr:4-ブロモカルボベンズオキシ
【0057】Boc脱保護を、塩化メチレン中のトリフル
オロ酢酸(TFA)を用いて行う。合成が完了した後、1
0%メタクレゾールを含む無水フッ化水素を用いて、そ
のペプチドを脱保護し、樹脂から切り離す。側鎖保護基
の切断と、ペプチドの樹脂からの切断は0℃以下で行
い、好ましくは−20℃で30分間の後0℃で30分間
行う。HFを除去した後、ペプチド/樹脂をエーテルで
洗浄し、氷酢酸でペプチドを抽出し、凍結乾燥する。精
製は、10%酢酸中のセファデックスG-10(ファルマシア)
カラムを用いるサイズ排除クロマトグラフィーによって
実行する。
【0058】実施例2GRFペプチドの組換え生産 2.AGRF(2-76)OHの組換え発現 2.A.1Met1-pGRF(2-76)OHをコードするプ
ラスミドpHS452の合成 プラスミドpHS452は、その宿主細胞を適切な条件
下で培養すれば、本発明の好ましいpGRF(2-76)
OHポリペプチド化合物を大量に生産する組換えDNA
発現ベクターである。
【0059】大腸菌K12 RV308/pHS190
の凍結乾燥品は、ノーザンリジョナルリサーチラボラト
リーズ(NRRL)(ヘ゜オリア、イリノイ61604)から受託番号NR
RLB-18410(受託日:1988年9月9日)のも
とで入手可能であり、以下の工程における“培養(物)”
として直接使用できる。プラスミドpHS190の制限
部位および機能地図を添付の図面の図1に示す。5mg/
mlのテトラサイクリンを含有するTYブロス(1lあた
り、トリプトン10g、塩化ナトリウム5g、酵母エキス
5g)10mlに大腸菌K12 RV308/pHS190
の培養を植菌し、30℃で通気しながら終夜(15〜1
8時間)インキュベートする。得られた培養をプラスミ
ドpHS190の供給源として使用する。
【0060】5mg/mlのテトラサイクリンを含有するT
Yブロス1lに大腸菌K12 RV308/pHS19
0を植菌し、32℃で通気しながら終夜(15〜18時
間)インキュベートする。次にこの培養をソーバル(テ゛ュホ
゜ンカンハ゜ニー,インストルメントフ゜ロタ゛クツ・ハ゛イオメテ゛ィカルテ゛ィヒ゛シ゛ョン,ニュート
ン,CT06470)GSAローター中で、5200rpm、4℃で
10分間遠心分離することにより細胞をペレット化す
る。得られた上清を捨てる。細胞ペレットを25%ショ
糖および50mM EDTA(エチレンジアミンテトラ酢
酸)の溶液28ml中に再懸濁する。0.25M トリス-塩酸
(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン・塩酸塩)(p
H8.0)および0.5M EDTA約1.5ml中の20mg/
mlリゾチーム溶液約1mlを細胞懸濁液に加え、混合す
る。得られた混合物を氷上で15分間インキュベートす
る。10%トリトン(ToritonR)X-100(ローム・アント゛・ハース
(Rohm & Haas))3ml;0.25M EDTA(pH8.0)7
5ml;および水7mlを混合することにより調製した溶解
溶液3mlを、リゾチーム処理した細胞に穏やかに混合し
ながら加える。得られた溶液を氷上でさらに15分間イ
ンキュベートする。
【0061】ソーバルSS34ローター中、17000
rpm、4℃で約45分間遠心分離することにより細胞残
渣を溶液から除去する。5mg/ml 臭化エチジウム溶液
約1mlとCsCl約28.6gを上清約30mlに加える。
次いで、その体積を水で40mlに調節し、その溶液を超
遠心管中にデカントする。この超遠心管を封印し、溶液
をTi70ローター(ヘ゛ックマン,7360N.リンカーンアヘ゛ニュー,リンカーンウ
ット゛,IL60646)中、49500rpmで約18時間遠心分離
する。得られたプラスミドバンドを紫外線で可視化し、
単離し、CsCl飽和イソプロパノールで抽出すること
により臭化エチジウムを除去し、約20体積のTE緩衝
液(10mM トリス-塩酸(pH7.5)および1mM EDT
A)(3回交換)に対して透析する。透析液を集めた後、
エタノール2体積および3M 酢酸ナトリウム溶液0.0
5体積を加える。このエタノール混合物を−20℃に冷
却し、SS34ローター中10000rpm、−10℃で
30分間遠心分離することによりプラスミドDNAをペ
レット化する。得られたペレットをTE緩衝液約1ml中
に再懸濁した後、等体積のフェノール:クロロホルム
(体積比1:1)混合物で抽出する。3M 酢酸ナトリウム
0.1体積およびエタノール2体積を添加した後、−2
0℃で約30分間インキュベートし、SS34ローター
中15000rpmで20分間遠心分離することによっ
て、水層中のDNAを回収する。得られたDNAペレッ
トをまず70%エタノールで濯ぎ、次に100%エタノ
ールで濯いだ後、乾燥する。
【0062】上記の操作によって得られたプラスミドp
HS190 DNA約1.0mgを0.1xTE緩衝液1.5
ml中に懸濁し、−20℃で保存する。EcoRI緩衝液
(100mM トリス-塩酸(pH7.5)、5mM MgCl、
50mM NaCl)中のプラスミドpHS190約10mg
を含む反応液中で、このDNAを制限酵素EcoRI(約
10単位)で消化する。この反応液を37℃で2時間イ
ンキュベートする。
【0063】5'-突出末端を平滑末端に変換するため
に、それぞれ0.5mMのdNTP(dATP、dCTP、d
GTP、TTP)をクレノー断片(ヘ゛ーリンカ゛ーマンハイムハ゛イオケミカル
ス゛,7941キャッスルウェイト゛ライフ゛,インテ゛アナホ゜リス,IN46250)1〜5単
位と共に加える。この反応液を30℃で15分間インキ
ュベートした後、75℃10分間の処理によって酵素を
失活させる。この反応混合物をフェノール、フェノール
/クロロホルム、クロロホルムで抽出した後、エタノー
ル沈殿させる。
【0064】次にこのプラスミドを、40mM トリス-塩
酸(pH7.5)、10mM MgCl、10mM ジチオスレ
イトール(DTT)、0.5mM アデノシン三リン酸、およ
びT4 DNAリガーゼ(ヘ゛ーリンカ゛ーマンハイムハ゛イオケミカルス゛,7941
キャスルウェイト゛ライフ゛,インテ゛アナホ゜リス,IN46250)1単位を含有する
溶液50ml中に再懸濁する。この反応液を14℃で終
夜インキュベートする。
【0065】連結したこの混合物を用い、マニアティス
等,モレキュラークローニング,250-251頁(コールト゛スフ゜リンク゛
ハーハ゛ーフ゜レス,1982)の方法に従うことによって、大腸菌K
12RV308(NRRLからNRRL B-15624として入手可能)
を形質転換した。500mlフラスコ中のTYブロス10
0mlにRV308の終夜培養物1mlを植菌した。この細
胞を37℃で激しく振盪しながら、密度が約5x10細
胞/mlになるまで生育させた。この培養物を氷上に10
分間置いた後、4000xg4℃で5分間遠心分離し
た。この細胞を、氷冷した10mM トリス-塩酸(pH8.
0)中の50mM CaCl 50ml中に再懸濁した。この細胞
を再度氷上で15分間インキュベートし、再度遠心分離
した。次にこの細胞を、この塩化カルシウム溶液3.3
ml中に再懸濁した。上記の連結(ライゲーション)混合
物を細胞200mlに加え、氷上で30分間インキュベ
ートした。次にこの細胞を42℃の水浴に2分間移し
た。このチューブにTYブロス1mlを加え、その細胞を
30℃で1時間インキュベートした。次に、5mg/mlテ
トラサイクリンを含有するTY寒天(TYブロス+1.5
%寒天)プレート上に200μlを植菌し、30℃で終
夜生育させた。
【0066】次にこのプラスミドを水10ml中に再懸濁
する。このプラスミドをXbaIおよびBamHIで消化す
ることによりベクターを作成する。プラスミドDNA1
0ml(約10mg)および10X XbaI緩衝液(500mM
トリス-塩酸(pH8.0)、100mM MgCl、500m
M NaCl)5mlにXbaI約1ml(約10単位)を加え
る。37℃で90分間インキュベートした後、5M Na
Cl 0.5mlとBamHI1ml(10単位)を加え、インキ
ュベーションを37℃でさらに90分間続行する。次に
この反応混合物をアガロースゲル電気泳動にかけ、約
5.75kbのXbaI-BamHIベクター断片を電気溶出
し、エタノール沈殿によってこれを単離した。
【0067】次のDNA配列を、アプライドバイオシス
テムズモデル380B合成装置を用い、当業者によく知
られた技術で合成した。この配列をオリゴヌクレオチド
に分割し、次いでこれらのオリゴヌクレオチドを連結す
ることによって達成されるこの合成遺伝子の構築工程
を、実質的にブラウン等の方法(Brown等,Methods in En
zymology,68:109(1979))に従って行った。次のDNA配
列は、A9=Asn、A12=Arg、A15=Thr、A21
=Arg、A22=Leu、A25=Asp、A27=Leu、A2
8=Ser、A38=Gln、A39=Gly、A40=Ala、A
42=Valであり、Zが次の配列:
【化20】 を表す本発明の好ましいポリペプチドをコードしてお
り、該配列のプラス鎖は次の配列:
【化21】 からなる。
【0068】次にこのコード化配列からなるDNAを、
上で構築したXbaI-BamHIベクター断片と混合し、
これらを連結した。次に、連結したこの混合物で上述の
ように大腸菌K12 RV308を形質転換した。テト
ラサイクリン耐性形質転換体のプラスミドDNAを制限
酵素消化で分析することにより、このプラスミドがpH
S452であることを立証した。
【0069】2.A.2Met1-bGRF(2-76)OHを
コードするプラスミドpHS500の合成 ウシ由来の組換えGRFペプチドを、上記の実施例2.
A.1の教示に実質的に従って製造した。ただし、組換
えウシGRFペプチドを生産するDNA配列は、A9=
Ser、A12=Arg、A15=Thr、A21=Arg、A22
=Leu、A25=Asp、A27=Leu、A28=Asn、A3
8=Gln、A39=Gly、A40=Ala、A42=Valであ
り、Zが次の配列:
【化22】 を表す本発明の好ましいポリペプチドをコードしてお
り、このDNA配列のプラス鎖配列は次の配列:
【化23】 を有する。
【0070】次にこのコード化配列からなるDNAをX
baI-BamHIベクター断片と混合し、上記の実施例2.
A.1に記述したようにこれらを連結した。次に、連結
したこの混合物で大腸菌K12 RV308を上述のよ
うに形質転換した。このbGRF配列をコードしている
プラスミドをpHS500と命名した。テトラサイクリ
ン耐性形質転換体のプラスミドDNAを制限酵素消化で
分析することにより、このプラスミドがpHS500で
あることを立証した。
【0071】2.A.3Met1-hGRF(2-46)OHを
コードするDNAの合成 ヒト由来の組換えGRFペプチドを、上記の実施例2.
A.1の教示に実質的に従って製造する。ただし、組換
えヒトGRFペプチドを生産する際に好ましい本発明の
実施として、A9=Ser、A12=Lys、A15=Gly、
A21=Lys、A22=Leu、A25=Asp、A27=Me
t、A28=Serであり、Yが次のアミノ酸配列:
【化24】 からなり、Zが0(零)である改変hGRFペプチドを使
用し、このペプチドをコードするDNA配列のプラス鎖
配列は次の配列:
【化25】 からなる。
【0072】次にこのコード化配列からなるDNAをX
baI-BamHIベクター断片と混合し、上記の実施例2.
A.1に記述したようにこれらを連結する。次に、連結
したこの混合物で大腸菌K12 RV308を上述のよ
うに形質転換する。
【0073】実施例2.B組換えGRFペプチドの単
2.B.1大腸菌におけるGRF類縁体の発現 大腸菌K12 RV308/pHS451を、5mg/ml
のテトラサイクリンを含むTYブロス中32℃で、細胞
が対数期中期に達するまで生育させた。この混合物の温
度を42℃に上げ、さらに約3時間インキュベーション
を続行した。プラスミドpHS451上でGRF類縁体
の発現を駆動するように位置するラムダpLプロモータ
ーのcI857温度感受性リプレッサーは42℃で不活
化し、したがってGRF類縁体の発現が可能になる。b
GRFペプチドを、pGRFについて上述した方法に実
質的に従い、ただしプラスミドpHS452の代わりに
pHS500を使用することによって発現させた。
【0074】2.B.2GRF類縁体を含有する顆粒の
単離 本明細書に例示した高レベル大腸菌発現系を用いる場
合、そのタンパク質産物は封入体(インクルージョンボ
ディー)または顆粒中に隔離される。GRF類縁体を含
有する顆粒を単離し、可溶化することにより、目的のG
RFペプチドを単離する。まず全細胞を遠心分離した
後、これを10℃の水に再懸濁する。この細胞スラリー
をガウリン(Gaulin)ホモジナイザー中8000psigでホ
モジナイズする。次に、ホモジナイズしたこのスラリー
を水で希釈し、10分間撹拌した後、10%水酸化ナト
リウムでpHを8.4〜8.6に調節する。次にこの混合
物を遠心分離する。その固体はGRF類縁体を含有する
顆粒であり、これを次に使用するまで−70℃で凍結さ
せる。
【0075】2.B.3GRF類縁体の最終的精製 上記の実施例2.B.2で調製した顆粒を2〜5℃で融解
する。10体積の0.05N 酢酸-7M 尿素を加えた後、
5〜8分間ホモジナイズすることによりこの顆粒を可溶
化する。次に、10%塩酸を加えることによってpHを
2.5〜2.6に調節する。この混合物を2〜5℃で12
〜15時間撹拌する。この溶液を、ディカライトスピー
デックスフィルターエイド(Dicalite Speedex filter a
id)(ク゛レフコ,トランス,カリフォルニア(Grefco,Torrance,CA))で被覆
したスパークラーフィルター(Sparkler filter)を通し
て濾過することによって透明にする。この溶液を上記の
酢酸-尿素溶液で希釈することにより、この溶液の伝導
度を4000mohm以下に下げる。
【0076】SセファロースR(ファルマシア,800センテニアルアヘ゛ニュ
ー,ヒ゜スカタウェイ,NJ08854)樹脂を用いてカチオン交換カラム
を調製する。このカラムには物質50gあたり1lの樹
脂を入れる。物質をこのカラムに流速0.1l/cm/時
間で添加し、これを上記の酢酸-尿素溶液中の0.1M 塩
化ナトリウム2カラム体積で洗浄する。酢酸-尿素中の
塩化ナトリウムの0.25Mから1.6Mへの直線的勾配
(3カラム体積)でGRF類縁体を溶出させ、各0.1カ
ラム体積の分画を集める。GRF類縁体を含有する分画
を、伝導度、O.D.276、HPLCおよびポリアクリル
アミドゲル電気泳動で同定する。次にこれらの分画を合
わせる。
【0077】合わせた分画に等体積の酢酸-尿素溶液を
加える。次にこの物質を、樹脂1lあたりに50gのタ
ンパク質を付加するように量を決定した酢酸-尿素中の
SセファロースR樹脂のカラムにかける。流速を0.02
l/cm2/時間とする。酢酸-尿素中の塩化ナトリウムの
0.25Mから1.2Mへの直線的勾配で、GRF類縁体分
画を溶出させる。各0.1カラム体積の分画を集める。
上述と同様に各分画を分析し、GRF類縁体を含有する
分画を合わせる。
【0078】上で合わせた分画の体積の5倍のカラム体
積を持つセファデックスR G-15(ファルマシア)カラ
ムを、0.02M グリシン(pH2.5)中に調製する。
O.D.276ピークを含む分画を単離する。
【0079】次に、10%アセトニトリル-0.02M グ
リシン(pH2.5)中のSP20SS樹脂(セファビーズ
R,ミツビシケミカル,トーキョー)を含むカラムを調製す
る。合わせたGRF類縁体含有溶液をアセトニトリル中
に10%濃度にし、これを流速1.5〜2カラム体積/
時間で上記カラムに添加する。このカラムを上記のアセ
トニトリル-グリシン緩衝液2カラム体積で洗浄する。
3カラム体積の10%アセトニトリル-0.02M グリシ
ンを3カラム体積の50%アセトニトリル-0.02M グ
リシンと混合することによって形成した勾配でGRF類
縁体を溶出させる。各0.1カラム体積の分画を集め、
GRF類縁体について検定する。
【0080】次にこのGRF類縁体含有物質を、0.2
5M 酢酸で平衡化したセファデックスR G-15カラム
クロマトグラフィーにかける。次にO.D.276ピークを
単離し、次に使用するまで凍結乾燥する。
【0081】実施例3ヒプロイル-1-pGRF(2-7
6)OHの製造 ベンゾイルグリシン(トランスワールト゛ケミカルス゛(Transworld Chem
icals)から市販されている)3.58gをDMF約20ml
に、氷浴中で冷却し撹拌しながら溶解した。この溶液に
N-ヒドロキシスクシンイミド2.5gを加え、次にジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)4.5gを加えた。
この反応液を室温に温めながら終夜撹拌した。
【0082】この反応によって生成した不溶性のジシク
ロヘキシル尿素(DCU)を濾過によって除去し、そのD
MF濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を塩化メチレン
で希釈した。生成した沈殿を濾過し、減圧下で乾燥する
ことによりスクシンイミジルヒプロエート(馬尿酸エス
テル)3.79gを得た。
【0083】上記の実施例2.Aの教示に実質的に従っ
て製造したpGRF(2-76)OH約72mgを0.1M ト
リス-塩酸(pH7.8)、30%プロパノール3mlに室温
で撹拌しながら溶解した。この反応液に、スクシンイミ
ジルN-ベンゾイルグリシネート57mgを加え、この反
応液を室温で撹拌し、反応の進行を追跡するために、ス
クシンイミジルN-ベンゾイルグリシネートの添加後1
5分、1時間、2時間に5μlの試料を取り出した。こ
れらの試料のそれぞれを0.1% TFAで500μlに
希釈し(0.15〜0.2mg/ml)、RP-HPLC分析お
よび出発物質との比較のために0.46x15cmブイダ
ック(Vydac)C18カラムに注入した。
【0084】2.5時間後、この反応混合物を氷酢酸約
1mlで酸性化し、これを2.2x28.5cmセファデック
スG-10カラムにかけた。このカラムを10%酢酸で
溶出させ、各7.5mlの分画を集めた。各分画のABS
280を決定することによってペプチドの存在を確認し
た。ペプチドの存在を示した分画7〜10を合わせ、凍
結し、凍結乾燥することにより凍結乾燥物70mgを得
た。
【0085】この試料約9mgを0.1% TFA 1.0ml
に溶解した。この溶液を0.1mlずつ10個に分け、こ
れらを凍結し、凍結乾燥した。この凍結乾燥物試料の1
つを高速原子衝撃質量分析(FAB-MS)に使用した。
また別の試料をアミノ酸配列分析に使用した。
【0086】実施例4p-メチルヒプロイルpGRF
(2-76)OHの製造 工程Ap-メチルベンゾイルグリシンの合成 グリシン約7.5gを、2N NaOH 105mlおよびジ
オキサン50mlからなる溶液に機械的に撹拌しながら0
〜5℃で溶解した。p-トルオイルクロリド約14.9ml
をジオキサンで体積50mlに希釈し、これを上記の反応
液に15〜20分間かけて滴下した。この反応混合物を
25℃(即ち室温)に温めながら終夜撹拌した。
【0087】この反応液をNaOH水溶液で塩基性に
し、ジエチルエーテルで抽出した。その水層を6N HC
lでpH3.0に酸性化した。この水層を酢酸エチルで
抽出し、その酢酸エチル層を水で洗浄し、MgSO4
乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮することによりほ
ぼ乾燥させた。この固体をジエチルエーテルに懸濁し、
濾過し、減圧下で乾燥することにより14.25gの物質
を得、後にこの物質がp-メチル馬尿酸であることがわか
った。融点測定と元素燃焼分析の結果がp-メチル馬尿酸
の理論値とよく一致することからこの生成物の同定を確
認した。上で生成した化合物の融点は151〜154℃
であった。元素燃焼分析の結果を次に記載する。
【0088】工程Bp-メチルヒプロイルpGRF(2
-76)OHの合成 上記の実施例4工程Aの教示に実質的に従って製造した
p-メチル馬尿酸 約1.65gをジメチルホルムアミド(D
MF)15mlに、氷浴中で冷却し撹拌しながら溶解し
た。N-ヒドロキシスクシンイミド約1gをこの溶液に加
え、次でDCC1.9gを加えた。この反応液を室温(2
5℃)に温めながら終夜撹拌した。
【0089】DCU沈殿物を濾過によって除去し、その
濾液を減圧下で濃縮した。その油状残渣をジエチルエー
テルで希釈すると、結晶化がいくらか起こった。この固
体を濾過によって単離し、ジエチルエーテルで洗浄し、
減圧下で乾燥することにより、融点167〜170℃の
生成物3.28gを得た。この物質を元素燃焼分析にかけ
たところ、その結果はp-メチル馬尿酸のスクシンイミジ
ルエステル(C141425)に予期される理論値とよく
一致した。
【0090】上記の実施例2.Aの教示に実質的に従っ
て製造したpGRF(2-76)OH約72mgを0.1M ト
リス-塩酸(pH7.8)、30%プロパノール 3mlに
室温で撹拌しながら溶解した。この反応液にp-メチル馬
尿酸のスクシンイミジルエステル57mgを加え、その反
応液を室温で撹拌し、反応の進行を追跡するために、ス
クシンイミジルN-(p-メチル)馬尿酸の添加後15分、
1時間および2時間に各5μlに試料を取り出した。こ
れらの試料のそれぞれを0.1%TFAで500mlに
希釈し、これをRP-HPLC分析および出発物質との
比較のために0.46x15cmブイダックC18カラム
に注入した。
【0091】2.5時間後、この反応混合物を氷酢酸約
1mlで酸性化し、これを2.2x28.5cmセファデック
スG-10カラムにかけた。このカラムを10%酢酸で
溶出させ、各7.5mlの分画を集めた。各分画のABS
280を測定することによってポリペプチジル化合物の存
在を確認した。ポリペプチドの存在を示した分画7〜1
0を合わせ、凍結し、凍結乾燥することによって凍結乾
燥物70mgを得た。
【0092】実施例5p-クロロヒプロイルbGRF
(2-77)OHの製造 このp-クロロヒプロイルGRF誘導体を、工程Aにおい
てp-トルオイルクロリドをp-クロロベンゾイルクロリド
に変更し、bGRF(2-77)OH GRFペプチドを実
施例1の教示(固相法)に実質的に従って製造する点以外
は上記の実施例4の教示に実質的に従って製造する。
【0093】実施例6p-ニトロヒプロイルbGRF
(2-77)OHの製造 このp-ニトロヒプロイルGRF誘導体を、工程Aにおい
てp-トルオイルクロリドをp-ニトロベンゾイルクロリド
に変更し、bGRF(2-77)OH GRFペプチドを実
施例1の教示(固相法)に実質的に従って製造する点以外
は上記の実施例4の教示に実質的に従って製造する。
【0094】実施例7p-ヒドロキシヒプロイルbG
RF(2-77)OHの製造 このp-ヒドロキシヒプロイルGRF誘導体を、工程Aに
おいてp-トルオイルクロリドをp-ヒドロキシベンゾイル
クロリドに変更し、bGRF(2-77)OH GRFペプ
チドを実施例1の教示(固相法)に実質的に従って製造す
る点以外は上記の実施例4の教示に実質的に従って製造
する。
【0095】実施例8p-フルオロヒプロイルbGR
F(2-77)OHの製造 このp-フルオロヒプロイルGRF誘導体を、工程Aにお
いてp-トルオイルクロリドをp-フルオロベンゾイルクロ
リドに変更し、bGRF(2-77)OH GRFペプチド
を実施例1の教示(固相法)に実質的に従って製造する点
以外は上記の実施例4の教示に実質的に従って製造す
る。
【0096】実施例9N-フェニルマロンアミンドイ
ル-1-bGRF(2-77)OHの製造 アニリン約9.1ml(0.1mol)を塩化メチレン100m
lに25℃で機械的に撹拌しながら溶解した。この溶液
にK2CO315.1gを加えた後、塩化メチレン20ml中
のエチルマロニルクロリド14mlを滴下した。この反応
液を25℃で3〜4時間撹拌し、約72時間反応を進行
させた。
【0097】この反応液を水/塩化メチレン約500ml
で希釈した。この混合物を振盪し、その塩化メチレン層
を分離し、まず塩酸水溶液で洗浄し、次いで水で洗浄
し、MgSO4で乾燥し、濾過し、その濾液の溶媒を留
去することにより油状物14.5gを得た。
【0098】上で製造したエチルN-フェニルマロンア
ミド約14gをジオキサン25mlおよび1N NaOH 7
5mlに溶解した。この反応液を25℃で約3時間撹拌し
た。
【0099】この反応液を、塩基性を維持したままジエ
チルエーテルで抽出した。その水層を6N HClで酸性
化し、酢酸エチルで抽出し、MgSO4で乾燥した。こ
の酢酸エチル濾液を蒸発乾固した。この固体をジエチル
エーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥す
ることにより5.1gの生成物を得た。この生成物を元素
燃焼分析および1H-NMRで分析した。その結果、この
生成物がN-フェニルマロンアミド酸(N-フェニルマロ
ン酸モノアミド)であることがわかった。
【0100】このN-フェニルマロンアミド酸をHOB
Tエステル経由でbGRF(2-77)-樹脂にカップリン
グさせた。
【0101】実施例10:N-フェニルマロンアミンドイ
ル-1-pGRF(2-77)OHの製造 上記の実施例9の教示に実質的に従って製造したN-フ
ェニルマロンアミド酸3.58gをDMF約20mlに、氷
浴中で冷却し撹拌しながら溶解した。この溶液にN-ヒ
ドロキシスルシンイミド2.5gを加えた後、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(DCC)4.5gを加えた。この反
応液を室温に温めながら終夜撹拌した。
【0102】DCUを濾過し、そのDMF濾液を減圧下
で濃縮した。その残渣をジエチルエーテルで希釈した。
生成した沈殿を濾過し、減圧下で乾燥することによりN
-フェニルマロンアミド酸のスクシンイミジルエステル
3.79gを得た。
【0103】上記の実施例2.Aの教示に実質的に従っ
て製造したpGRF(2-76)OH約72mgを0.1M ト
リス-塩酸(pH7.8)、30%プロパノール3mlに室温
で撹拌しながら溶解した。この反応液に、上で製造した
N-フェニルマロンアミド酸のスクシンイミジルエステ
ル57mgを加え、その反応液を室温で撹拌し、反応の進
行を追跡するために、N-フェニルマロンアミド酸のス
クシンイミジルエステルの添加後15分、1時間および
2時間に各5μlの試料を取り出した。これらの試料の
それぞれを0.1%TFAで500μlに希釈し(0.1
5〜0.2mg/ml)、RP-HPLC分析および出発物質
との比較のために、これを0.46x15cmブイダック
C18カラムに注入した。
【0104】2.5時間後、この反応混合物を氷酢酸約
1mlで酸性化し、これを2.2x28.5cmセファデッ
クスG-10カラムにかけた。このカラムを10%酢酸
で溶出させ、各7.5mlの分画を集めた。各分画のAB
280を測定することによりポリペプチジル化合物の存
在を確認した。ポリペプチドの存在を示した分画7〜1
0を合わせ、凍結し、凍結乾燥することによって凍結乾
燥物70mgを得た。
【0105】実施例11p−メチルヒプロイルpGR
F(2-76)OHの製剤化 Na2HPO41.38gおよびPSA1.0gを発熱物質を
含まない水に溶解し、最終体積を1l、pHを約5.1
に調節することにより担体溶液を調製した。上記の実施
例4.Bの教示に実質的に従って製造したp-メチルヒプ
ロイルpGRF(2-76)OH 27.4mgを、この担体
溶液64mlに加えることにより、最終濃度360ミリ当
量/mlにした。
【0106】実施例12去勢ブタに毎日3回皮下もし
くは静脈内注射した場合のp-メチルヒプロイルpGRF
(2-76)OHのインビボ効果 大腿深静脈中に外科的に挿入した内在カテーテルを有す
る平均約72kgの雑種の去勢ブタ20頭を使用して、p-
メチルヒプロイルpGRF(2-76)OHの効果を測定
した。上記の実施例11の教示に実質的に従ってp-メチ
ルヒプロイルpGRF(2-76)OHの製剤を調製し、
これを毎日3回10.0μg/kg/注射の割合で静脈
内(I.V.)または皮下(S.Q.)に注射した。これらの去
勢ブタに、1日あたり2000gの18.5%粗タンパク
質トウモロコシ-大豆飼料を、2つに等分して午前8時
および午後4時に与えた。これらのブタに午前8時、午
後4時、および午後12時に注射した。5日間の対照期
間1、3日間の処置期間4、および処置停止後の3日間
2に、尿の尿素窒素排出データを集めた。処置第12日
の24時間中に30の血液血清試料を集めた。この血清
試料をGH、BUN、グルコース、インスリン、FFA
およびトリグリセリド類について検定した。この検定結
果の平均値を次の表4に示す。
【表4】 処置 レヘ゛ル 尿素 GH BUN ク゛ルコース FFA トリク゛リセリト゛ インスリン μg/kg/d g/日 ng/ml mg/dl mg/dl μM/la mg/dla μu/ml 対照 IV 0 27.5a 2.5a 15.8a 95.4a 55.8a 23.8a 20.8a 処置 IV 30 16.3b 9.9b 7.0b 132.7b 97.3b 35.3b 76.8b 対照 SQ 0 28.0a 2.1a 15.5a 101.4a 55.9a 24.3a 22.8a 処置 SQ 30 16.4b 8.9b 7.5b 147.3b 97.5b 32.5ab 112.9c 注) 処置:p-メチルヒプロイルpGRF(2-76)OH
をそれぞれの投与経路で毎日3回注射した。 対照:対照去勢ブタには毎日3回担体溶液(リン酸緩衝
液)をそれぞれの投与経路で注射した。 (a,b):同じ添え文字を付した同カラム内のものの平
均値は相違しないP<0.05,スチューデント-ニュー
マン-ケウルス。 GH:成長ホルモンレベル。
【0107】これらのデータは、p-メチルヒプロイルp
GRF(2-76)OHを毎日3回30.0μg/kg/日の
割合で注射した場合、尿の尿素窒素排出の減少(41%)
および血清BUNレベルの減少(54%)によって示され
るように、この化合物が極めて同化促進性であったこと
を立証している。p-メチルヒプロイルpGRF(2-7
6)OHの注射は、血清GHレベルを4倍増大させ(図4
参照)、これには血清グルコース、インスリン、FF
A、およびトリグリセリド類レベルの増大が伴ってい
た。静脈内注射した去勢ブタより皮下注射した去勢ブタ
の方がより大きい血清インスリンレベル増大が認められ
たことを除いて、投与法による血清応答の相違はないよ
うに思われた。皮下注射した去勢ブタの場合、尿の尿素
窒素排出の低下(図5参照)は、処置を停止した後2〜3
日間持続した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドpHS190の制限部位および機
能地図。
【図2】 プラスミドpHS500の制限部位および機
能地図。
【図3】 プラスミドpHS452の制限部位および機
能地図。
【図4】 p-メチルヒプロイルpGRF(2-76)OH
を投与することによって達成された去勢ブタにおける成
長ホルモンレベル上昇を示す図。
【図5】 p-メチルヒプロイルpGRF(2-76)OH
の投与に対して応答する去勢ブタの尿の尿素窒素レベル
排出に対する効果を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 H 8214−4B (C12P 21/02 C12R 1:19) C07K 99:00 (72)発明者 マーク・ルイス・ヘイマン アメリカ合衆国46250インディアナ州イン ディアナポリス、スーザン・ドライブ・イ ースト5740番 (72)発明者 ジェイムズ・エドウィン・シールズ アメリカ合衆国46060インディアナ州ノー ブルズビル、グラッシー・ブランチ・ロー ド17808番 (72)発明者 デイビッド・リー・スマイリー アメリカ合衆国46140インディアナ州グリ ーンフィールド、イースト・200・サウ ス・ロード6468番 (72)発明者 デイビッド・アイラ・ウィッキザー アメリカ合衆国46219インディアナ州イン ディアナポリス、ラムフォード・ロード 8140番

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 [式中、A9はSer、Ala、Leu、ThrまたはAsnを表し;
    A12はArgまたはLysを表し;A15はGly、Ala、Thr
    またはLeuを表し;A21はArgまたはLysを表し;A2
    2はAlaまたはLeuを表し;A25はAspまたはGluを表
    し;A27はMet、Ser、Arg、Leuまたはノルロイシンを
    表し;A28はSerまたはAsnを表し;Yは0を表すか、
    もしくは1〜15アミノ酸からなるペプチドを表し;Z
    は0を表すか、もしくは1〜32アミノ酸からなるペプ
    チドを表し;Tは、式:-COORa,-CRaO、-CO
    NHNHRa,-CON(Ra)(Rb)、またはCH2OR
    a(RaおよびRbは独立に低級アルキル、水素、Hse(ラク
    トン)、HseOHまたはHseN(Rc)(Rd)(RCおよびRd
    独立に水素または低級アルキルを表す)を表す)で表され
    るカルボキシル末端基を表し;X1は次式: 【化2】 (式中、R1は水素、メチル、エチル、ヒドロキシエチ
    ル、フェニルを表すか、あるいはハロ、低級アルキル、
    低級アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセト
    アミド、トリフルオロメチル、-CH2-OH、またはス
    ルファミドで置換された置換フェニルを表すか、あるい
    は1または複数のN、O、またはSを含有する5または
    6員複素環を表してもよく;aは0、1、2、または3
    を表し;bは0または1を表し;cは0または1を表
    し;dは0ないし12を表し;Aは0(零)を表すか、も
    しくはOまたはSを表し;Bはカルボニル、スルホニル
    またはスルフィニルを表し;R2は水素、CH3、CH2
    OH、p-ヒドロキシベンジル、または-(CH2)e-CO-
    3(eは0ないし5を表し、R3はメチル、エチル、ヒ
    ドロキシエチル、アミノ、ヒドロキシル、フェニルを表
    すか、もしくはハロ、アルキル、アルコキシ、ヒドロキ
    シ、ニトロ、アミノ、アセトアミド、またはスルファミ
    ドで置換されたフェニルを表すか、もしくは1または複
    数のN、O、またはSを含有する5または6員複素環を
    表してもよい)を表す);で表されるアシル基を表す]
    で表される化合物および医薬的に許容されるその非毒性
    塩。
  2. 【請求項2】 aが0を表し、bが1を表し、Bがカル
    ボニルを表し、cが0を表し、dが0を表し、Aが0を
    表す請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 R1が、メチル、フェニル、p-ニトロフ
    ェニル、p-クロロフェニル、p-フルオロフェニル、p-ヒ
    ドロキシフェニル、p-メチルフェニル、N-ベンジル(イ
    ソニコチニル)からなる群から選択される請求項2の化
    合物。
  4. 【請求項4】 R2が、H、CH3、またはCH2OHか
    らなる群から選択される請求項3の化合物。
  5. 【請求項5】 R2がHを表す請求項3の化合物。
  6. 【請求項6】 A9がAsnを表し、A12がArgを表し、
    A15がThrを表し、A21がArgを表し、A22がLeu
    を表し、A25がAspを表し、A27がLeuを表し、A2
    8がSerを表す請求項1から請求項5までのいずれかの
    化合物。
  7. 【請求項7】 Yが次のアミノ酸配列: 【化3】 を有するペプチドまたはその機能性誘導体からなる請求
    項1から請求項6までのいずれかの化合物。
  8. 【請求項8】 Zが次のアミノ酸配列: 【化4】 またはその機能性誘導体からなる請求項1から請求項7
    までのいずれかの化合物。
  9. 【請求項9】 A9がSerを表し、A12がArgを表し、
    A15がThrを表し、A21がArgを表し、A22がLeu
    を表し、A25がAspを表し、A28がAsnを表す請求項
    1から請求項5までのいずれかの化合物。
  10. 【請求項10】 Yが次のアミノ酸配列: 【化5】 またはその機能性誘導体からなる請求項9の化合物。
  11. 【請求項11】 Zが次のアミノ酸配列: 【化6】 からなる請求項10の化合物。
  12. 【請求項12】 A9がSerを表し、A12がLysを表
    し、A15がGlyを表し、A21がLysを表し、A22が
    Leuを表し、A25がAspを表し、A27がMetを表し、
    A28がSerを表す請求項1から請求項5までのいずれ
    かの化合物。
  13. 【請求項13】 Yが次のアミノ酸配列: 【化7】 またはその機能性誘導体からなる請求項12の化合物。
  14. 【請求項14】 Zが0(零)を表す請求項13の化合物
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項14までのいずれ
    かの化合物を活性成分とする医薬製剤。
JP4106569A 1991-04-26 1992-04-24 超活性grf類縁体 Pending JPH05279388A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US69209091A 1991-04-26 1991-04-26
US692090 1991-04-26

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05279388A true JPH05279388A (ja) 1993-10-26

Family

ID=24779221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4106569A Pending JPH05279388A (ja) 1991-04-26 1992-04-24 超活性grf類縁体

Country Status (24)

Country Link
EP (1) EP0511003B1 (ja)
JP (1) JPH05279388A (ja)
KR (1) KR100233804B1 (ja)
CN (1) CN1068123A (ja)
AT (1) ATE178073T1 (ja)
AU (1) AU1513292A (ja)
BR (1) BR9201512A (ja)
CA (1) CA2067304A1 (ja)
CZ (1) CZ285567B6 (ja)
DE (1) DE69228717T2 (ja)
DK (1) DK0511003T3 (ja)
ES (1) ES2129430T3 (ja)
FI (1) FI921855A (ja)
GR (1) GR3030459T3 (ja)
HU (1) HUT64589A (ja)
IE (1) IE921338A1 (ja)
IL (1) IL101620A (ja)
MX (1) MX9201878A (ja)
NO (1) NO921595L (ja)
NZ (1) NZ242459A (ja)
SG (1) SG46364A1 (ja)
TW (1) TW360661B (ja)
YU (1) YU44292A (ja)
ZA (1) ZA922746B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5453418A (en) * 1988-03-07 1995-09-26 Eli Lilly And Company Ractopamine and growth hormone combinations
ATE225801T1 (de) * 1992-07-13 2002-10-15 Bionebraska Inc Verfahren zur modifizierung rekombinanter polypeptide
EP0828758B1 (en) * 1995-05-26 2001-08-29 Theratechnologies Inc. Chimeric fatty body-pro-grf analogs with increased biological potency
EP0766966A3 (en) * 1995-09-08 2001-02-28 Eli Lilly And Company Method of treating insulin resistance

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4628043A (en) * 1983-04-26 1986-12-09 The Salk Institute For Biological Studies Hypothalamic GRF agonists
US4626523A (en) * 1983-09-13 1986-12-02 The Salk Institute For Biological Studies GRF analogs II
US4528190A (en) * 1983-10-25 1985-07-09 The Salk Institute For Biological Studies GRF Analogs IV
CA1271600A (en) * 1985-01-07 1990-07-10 David Howard Coy Growth hormone-releasing peptides and method of treating mammals therewith

Also Published As

Publication number Publication date
TW360661B (en) 1999-06-11
BR9201512A (pt) 1992-12-01
NZ242459A (en) 1993-12-23
ES2129430T3 (es) 1999-06-16
FI921855A0 (fi) 1992-04-24
AU1513292A (en) 1992-10-29
GR3030459T3 (en) 1999-10-29
ZA922746B (en) 1992-12-30
HUT64589A (en) 1994-01-28
IE921338A1 (en) 1992-11-04
IL101620A0 (en) 1992-12-30
KR100233804B1 (ko) 1999-12-01
MX9201878A (es) 1992-10-01
AU2333495A (en) 1995-09-14
EP0511003B1 (en) 1999-03-24
HU9201399D0 (en) 1992-08-28
DK0511003T3 (da) 1999-05-25
NO921595L (no) 1992-10-27
NO921595D0 (no) 1992-04-24
KR920019817A (ko) 1992-11-20
FI921855A (fi) 1992-10-27
CZ285567B6 (cs) 1999-09-15
IL101620A (en) 1996-08-04
CS121192A3 (en) 1992-11-18
CA2067304A1 (en) 1992-10-27
AU690264B2 (en) 1998-04-23
SG46364A1 (en) 1998-02-20
YU44292A (sh) 1994-06-24
CN1068123A (zh) 1993-01-20
EP0511003A1 (en) 1992-10-28
ATE178073T1 (de) 1999-04-15
DE69228717T2 (de) 1999-08-19
DE69228717D1 (de) 1999-04-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0518587B1 (en) A-C-B proinsulin, method of manufacturing and using same, and intermediates in insulin production
CA1299507C (en) Grf analogs
US6025467A (en) Parathyroid hormone derivatives and their use
IE58128B1 (en) Growth hormone release factor analogs
JPH02225498A (ja) 新規インスリン誘導体
JPH0674279B2 (ja) 成長ホルモン放出性因子類似体及びその製造方法
ES2279510T5 (es) Generación de insulina humana.
KR0138907B1 (ko) 합성 펩티드
US4734399A (en) Growth hormone releasing factor analogs
JPH0786120B2 (ja) ポリペプチド
JPH05279388A (ja) 超活性grf類縁体
RU2096416C1 (ru) Производные пептидов - аналоги grf или их нетоксичные соли
IE914484A1 (en) Oxidation resistant variants of parathyroid hormone
KR970009158B1 (ko) 돼지 성장호르몬 동족체
KR100247668B1 (ko) 안정적이고 생물학적으로 활성인 변형된 소마토트로핀
JPH03502324A (ja) Grf同族体
JPH09157294A (ja) 副甲状腺ホルモン誘導体
JPH04305598A (ja) 成長ホルモン放出因子同族体
WO1992021700A1 (fr) Nouvelle calcitonine, et production et utilisation de cette substance
CA2026776A1 (en) Stabilized, potent grf analogs
CA1340077C (en) ¬ser 17, leu 18|grf derivatives
CA1271899A (en) Grf analogs
JPH04503061A (ja) 安定で強力なgrfアナログ類
EP0565536A1 (en) Stabilized, potent grf analogs

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020903