JPH0527851U - マルチ式デイスクプレーヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、マルチ式ディスクプレーヤのター
ンテーブルに載置したＣＤの再生中に他のＣＤを交換す
るとき、ターンテーブルを動かないように固く保持し、
音飛び等を生じないようにしたディスクプレーヤを提供
することにある。 【構成】 スライドテーブル１上にターンテーブル２が
あり、スライドテーブル側に設けたシャーシ４には、ピ
ックアップ、ディスクサポート、それらを駆動する部材
等を組み付けた基板８が副シャーシ５を介し、板バネヒ
ンジ６で回動自在に支持され、副シャーシ５の自由端か
ら突出するピン１１がシャーシ側に設けた回転カム体１
２のスパイラルカム面１２ａに係合されている。回転カ
ム体１２に別に形成されているスパイラルカム面１２ｂ
には、サポート１０で上下動自在に支持された棒状部材
１４がその下端で係合されている。ＣＤ再生時、回転カ
ム体１２の回転により、基板８は傾斜姿勢から水平姿勢
に上動される。同時に棒状部材１４の上端がターンテー
ブル側に設けてある開口１７に挿入するので、ターンテ
ーブルは動かないように固く保持される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ターンテーブル上に並べて載置した複数のＣＤ（コンパクトディス ク）を所望のプログラム順で再生できるようにしたマルチ式ディスクプレーヤに 関するもので、特に再生中にターンテーブルを動かないように保持する保持機構 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、マルチ式ディスクプレーヤとして、ケーシング内のスライドテーブル上 にＣＤ載置用ターンテーブルを設け、スライドテーブル側にピックアップ、ディ スクサポート、それらを駆動する部材等を組み付けた基板をヒンジにより回動自 在に支持し、基板の自由端をスライドテーブル側に設けた回転カム体に連係させ 、回転カム体のカム作用により基板を傾斜姿勢から再生のための水平姿勢に上動 させ、ディスクサポートでターンテーブル上のＣＤを支持するように構成したデ ィスクプレーヤが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記構成のマルチ式ディスクプレーヤは、ターンテーブル上のいちばん奥にあ るＣＤの再生中、その状態でスライドテーブルを半分ほど引き出し、ターンテー ブル上の他のＣＤを自由に交換することができる。しかし、ＣＤの交換時、誤っ てターンテーブルを動かしたり、振動を与えたりすると、それが再生部に伝わり 、音飛び等の原因となるので、ＣＤの交換には細心の注意が必要となる。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、上記問題を解消するためになされたものであって、ＣＤ交換時、タ ーンテーブルを動かないように強固に保持する保持機構を備えたマルチ式ディス クプレーヤを提供することを主たる目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、主テーブル上にＣＤ載置用ターンテーブルを設け、主テーブル側に 再生用部材を組み付けた基板の一端を回動自在に支持し、基板の自由端を主テー ブル側に設けた回転カム体に連係させ、この回転カム体により基板を傾斜姿勢か ら再生のための水平姿勢に変位させるようにしたマルチ式ディスクプレーヤにお いて、前記主テーブル側に、前記回転カム体のカム作用によって摺動してターン テーブルと係合し、ターンテーブルを動かないように保持する棒状部材を設けた ことを要旨としている。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、ＣＤ再生時、基板が水平姿勢に変位されると共に棒状部材 がターンテーブルに係合されることで、ターンテーブルは動かないように保持さ れる。

【０００７】

【実施例】

図１（ａ），（ｂ）、図２および図３に、本考案の一実施例を示す。 同図において、１はスライドテーブルであり、図示してないケーシングに出し 入れ自在に収納されている。２はターンテーブルであって、その軸受部３を回転 中心として、スライドテーブル側に支持されている。

【０００８】 ４はスライドテーブル側に支持されたシャーシ、５は副シャーシで、この副シ ャーシ５は板バネヒンジ６により、シャーシ４に設けたプレート台７に回動自在 に支持されている。前記副シャーシ５に基板８が支持されている。基板８には、 ピックアップ９、ディスクサポート１０、それらを駆動する部材（符号は省略） が組み付けられている。副シャーシ５の自由端側には、カム係合用ピン１１が取 り付けられている。

【０００９】 シャーシ５の所定部位には、回転カム体１２がカム軸１３に回転自在に支持さ れている。回転カム体１２は上下に分かれた２つのスパイラルカム面１２ａ，１ ２ｂをそなえており、下側のカム面１２ａに前記カム係合用ピン１１が係合され 、カム体１２の回転カム作用により、ピン１１を支持する副シャーシ５を介し、 基板８が、図１（ｂ）の傾斜姿勢から図１（ａ）の水平姿勢に上動されるように なっている。

【００１０】 シャーシ４には、その所定部位にカム係合用棒状部材１４が貫通支持され、シ ャーシ４上では別のホルダー１５に貫通支持されており、バネ１６により、棒状 部材１４はその下端で前記回転カム体１２のスパイラルカム面１２ｂとの係合が 保持されるようになっている。一方、ターンテーブル２には、各ＣＤ載置部と対 応する部位に、前記棒状部材１４を挿入させる開口１７が設けられている。

【００１１】 前記回転カム体１２は、モータ１８−ベルト１９−プーリ２０−ギヤ２１−ギ ヤ２２の伝動経路により回転駆動される。

【００１２】 上記構成のディスクプレーヤにおいては、ＣＤ再生時、回転カム体１２の回転 により、ピックアップ、ディスクサポート等を支持する基板８は図１（ｂ）の傾 斜姿勢から図１（ａ）の水平姿勢に上動されるが、それと共に前記回転カム体１ ２により、棒状部材１４が上動してターンテーブル２の開口１７に挿入される。 これによりターンテーブル２はＣＤ再生位置に固く保持される。 したがって、上記構成によれば、ＣＤ再生中（演奏中）におけるＣＤ交換等に より、ターンテーブルが動かされるおそれは無くなる。

【００１３】 また、上記の如く、ターンテーブルの回転防止用棒状部材１４が、防振を必要 とする基板８を支持している副シャーシと直接接触しておらず、スライドテーブ ル側のシャーシ４に設けられているので、演奏中にターンテーブルを無理に回転 させようとしたときの振動が基板に伝わりにくい。さらにまた、基板８の上下動 と、ターンテーブルロック用棒状部材１４の上下動のタイミングを容易に設定す ることができる。

【００１４】 なお、上記実施例では、ターンテーブルを支持する主テーブルとして、スライ ドテーブルを使用しているが、これを据付け型テーブルとし、ケーシングを開放 自在に構成したものであってもよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上に述べたように、本考案によれば、マルチ式ディスクプレーヤのＣＤ再生 中、ディスク載置用ターンテーブルを動かないように固く保持しておくことがで きるので、ＣＤ交換時に起きやすい音飛び等を確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すもので、（ａ）はＣＤ
再生時におけるターンテーブル保持機構要部の縦断面
図、（ｂ）はＣＤ非再生時におけるターンテーブル保持
機構要部の縦断面図である。

【図２】ターンテーブルの平面図である。

【図３】再生機構部とターンテーブル保持機構部の分解
斜視図である。

【符号の説明】 １ スライドテーブル ２ ターンテーブル ４ シャーシ ５ 副シャーシ ６ 板バネヒンジ ８ 基板 ９ ピックアップ １０ ディスクサポート １１ カム係合用ピン １２ 回転カム体 １２ａ，１２ｂ スパイラルカム面 １３ カム軸 １４ カム係合用棒状部材 １５ ホルダー １６ バネ １７ 開口 １８ モータ １９ ベルト ２０ プーリ ２１，２２ ギヤ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主テーブル上にＣＤ載置用ターンテーブ
   ルを設け、主テーブル側に再生用部材を組み付けた基板
   の一端を回動自在に支持し、基板の自由端を主テーブル
   側に設けた回転カム体に連係させ、この回転カム体によ
   り基板を傾斜姿勢から再生のための水平姿勢に変位させ
   るようにしたマルチ式ディスクプレーヤにおいて、前記
   主テーブル側に、前記回転カム体のカム作用によって摺
   動してターンテーブルと係合し、ターンテーブルを動か
   ないように保持する棒状部材が設けられていることを特
   徴とするマルチ式ディスクプレーヤ。