JPH05278372A - 印刷物 - Google Patents

印刷物

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JPH05278372A
JPH05278372A JP4077934A JP7793492A JPH05278372A JP H05278372 A JPH05278372 A JP H05278372A JP 4077934 A JP4077934 A JP 4077934A JP 7793492 A JP7793492 A JP 7793492A JP H05278372 A JPH05278372 A JP H05278372A
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JP
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thermosensitive coloring
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JP4077934A
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English (en)
Inventor
Shigeki Nojima
茂樹 野島
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、真偽判別のための新たな手段を形成
する必要がなく、カード、有価証券(抽選券、商品券
等)、乗車券、回数券等の利用時に、簡単にその真偽を
判定することが可能な印刷物を提供することを最も主要
な目的としている。 【構成】本発明は、基材上に透明または半透明の可逆性
感熱発色層あるいは不可逆性感熱発色層、可逆性感熱発
色層あるいは不可逆性感熱発色層上に、基材と同一色相
もしくは同色からなる印刷層を形成して成り、可逆性感
熱発色層あるいは不可逆性感熱発色層を発色させない状
態では、印刷層は同一色相中にあり、可逆性感熱発色層
あるいは不可逆性感熱発色層を発色させることにより、
印刷層の背景となる層の色相が遮断されて異なる色相と
なるため、印刷層が異なる色相中に存在することにな
り、さらに、基材上に着色層を設けることにより、印刷
層の色が基材の色に制約されることがないことを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカード、有価証
券(抽選券、商品券等)、乗車券、回数券等の印刷物に
係り、特に通常は目視では見えず、熱を加えることによ
り印刷されたパターン、デザイン等を目視可能とし得る
ようにした印刷物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録層を有する印刷物として、カー
ド、有価証券(抽選券、商品券等)、乗車券、回数券等
があり、その発光時点、その利用時点での新規な情報を
記録する手段として、感熱記録材料が用いられている。
この感熱記録材料には、加熱時に発色する不可逆性を呈
するものと、また特定の加熱温度で発色し、異なる温度
で消色する可逆性を呈するものとがある。
【0003】上記印刷物の一部または全面に、上記感熱
記録材料からなる感熱記録層を形成し、サーマルヘッド
等の発熱体を感熱記録層に接触させて、所定の情報を文
字、数字、マーク等として発色記録するものや、特定の
部分を発色により塗り潰すものものがある。
【0004】前者は、印刷物に関するデータの記録であ
り、後者は、利用の度合、尺度、程度を視覚的に示す時
に利用される。可逆性を有する感熱記録材料は、記録後
に消去を行なうことで、繰り返し使用することで、狭い
記録領域をより有効に利用することができる。
【0005】ところで、感熱記録層を有する印刷物とし
て挙げた、カード、有価証券(抽選券、商品券等)、乗
車券、回数券等は偽造されることが多く、磁気記録等、
他の情報記録手段と組み合わせて情報を共通としても、
直接読み取る手段が無い場合は、その情報を比較するこ
とができない場合、また他の情報記録手段と組み合わせ
ることができない場合があり、何らかの形で視覚的に真
偽を判定でき、しかも偽造困難であるものが望まれてい
た。
【0006】そこで、万線や細紋による模様、絵柄等の
デザインの使用、またはホログラム画像の形成(実際は
ホログラムシールの貼付)により、視覚的に真偽を判定
することが行なわれてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな真偽判別手段は、複写技術の向上による複製の容易
化、製造コストの上昇、またホログラムシールの貼付等
は、形成するエリアの必要から、印刷物のデザインが制
限を受けるという問題がある。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決する
ために成されたもので、その目的は真偽判別のための新
たな手段を形成する必要がなく、カード、有価証券(抽
選券、商品券等)、乗車券、回数券等の利用時に、簡単
にその真偽を判定することが可能な印刷物を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に記載の発明の印刷物は、基材
と、基材上に設けられ、第1の加熱温度で発色しかつ当
該第1の加熱温度と異なる第2の加熱温度で消色する透
明または半透明の可逆性感熱発色層と、可逆性感熱発色
層上に設けられ、基材と同一色相もしくは同色からなる
印刷層とを備えて構成している。
【0010】また、請求項2に記載の発明の印刷物は、
基材上に着色層が設けられ、第1の加熱温度で発色しか
つ当該第1の加熱温度と異なる第2の加熱温度で消色す
る透明または半透明の可逆性感熱発色層と、可逆性感熱
発色層上に設けられ、着色層と同一色相もしくは同色か
らなる印刷層とを備えて構成している。
【0011】一方、請求項7に記載の発明の印刷物は、
基材と、基材上に設けられ、所定の加熱温度で発色する
透明または半透明の不可逆性感熱発色層と、不可逆性感
熱発色層上に設けられ、基材と同一色相もしくは同色か
らなる印刷層とを備えて構成している。
【0012】また、請求項8に記載の発明の印刷物は、
基材上に着色層が設けられ、所定の加熱温度で発色する
透明または半透明の不可逆性感熱発色層と、不可逆性感
熱発色層上に設けられ、着色層と同一色相もしくは同色
からなる印刷層とを備えて構成している。
【0013】ここで、特に上記印刷層上に、模様層を積
層している。
【0014】また、上記印刷層の上に、アンカー層、模
様層、保護層を順次積層している。
【0015】さらに、上記模様層は、万線・細紋からな
るパターンまたは文字、数字、マーク、絵柄等デザイン
からなる。
【0016】さらにまた、上記印刷層は、文字・数字・
マーク・絵柄等の文字絵柄情報またはバーコード、カル
ラコード等のデジタルマークを形成している。
【0017】
【作用】従って、本発明の印刷物においては、基材上に
透明または半透明の可逆性感熱発色層あるいは不可逆性
感熱発色層、可逆性感熱発色層あるいは不可逆性感熱発
色層上に、基材と同一色相もしくは同色からなる印刷層
を形成することにより、可逆性感熱発色層あるいは不可
逆性感熱発色層を発色させない状態では、印刷層は同一
色相中にあり、可逆性感熱発色層あるいは不可逆性感熱
発色層を発色させることにより、印刷層の背景となる層
の色相が遮断されて異なる色相となるため、印刷層が異
なる色相中に存在することになる。
【0018】特に、可逆性感熱発色層を利用することに
より、発色・消色を繰り返すことによって、照合の繰り
返しが可能となる。
【0019】さらに、基材上に着色層を設けることによ
り、印刷層の色が基材の色に制約されることがない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0021】図1(a)および(b)は、本発明の第1
の発明による印刷物の構成例を示す断面図および平面図
である。すなわち、本実施例の印刷物は、図1(a)に
示すように、基材1と、基材1上の全面に設けられ、第
1の加熱温度で発色しかつ当該第1の加熱温度と異なる
第2の加熱温度で消色する(加熱によって透明←→不透
明の状態を繰り返す)透明の可逆性感熱発色層2と、可
逆性感熱発色層2の上に、基材1と同一色相もしくは同
色の印刷インキにより印刷して設けられた印刷層3とか
ら構成している。なお、可逆性感熱発色層2上に、必要
に応じて保護層を設けてもよい。
【0022】ここで、基材1としては、例えば紙、プラ
スチックフィルムまたはシート、合成紙等の白色基材を
用いることができる。
【0023】また、可逆性感熱発色層2は、第1の加熱
温度、例えば低温(例として、摂氏70〜130度)の
加熱によって有色状態となる。そして、この有色状態
は、第2の加熱温度、例えば高温(第1の加熱温度より
高く、顕色剤の融点付近またはそれ以上の温度、例とし
て摂氏150〜180度)、もしくは第1の加熱温度よ
り低い温度の加熱によって透明状態となり、この透明状
態となった当該可逆性感熱発色層2に再度第1の加熱温
度を作用させると、再び有色状態となる。また、この可
逆性感熱発色層2は、熱を作用させない限り、有色状
態、または透明状態を保持することができる。
【0024】具体的には、上記可逆性感熱発色層2とし
ては、例えばフェノール性水酸基またはカルボキシル基
の少なくとも一つを有し、かつアミノ基を官能基として
または塩化合物の一部として有する両性化合物と、ロイ
コ化合物を含む組成物からなるものが好ましい。
【0025】両性化合物の例としては、2−アミノフェ
ノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール
等のアミノフェノール、2−アミノ安息香酸、3−アミ
ノ安息香酸、4−アミノ安息香酸等のアミノ安息香酸、
2−ヒドロキシ−3−アミノ安息香酸、2−アミノ−3
−ヒドロキシ安息香酸、2−アミノ−4−ヒドロキシ安
息香酸、2−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸、2−ヒ
ドロキシ−6−アミノ安息香酸、3−アミノ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−5−アミノ安息香酸
等を用いることができる。
【0026】一方、可逆性感熱発色層2を基材1の表面
に設ける方法としては、具体的には、例えば水または有
機溶剤にて均一に分散もしくは溶解した塗液中にバイン
ダーを溶解させ、必要に応じて、液性改良剤として増粘
剤や白色顔料等を添加して成る記録層塗工液を、基材1
上に、例えばバーコート、ブレードコート、エアーナイ
フコート、グラビアコート、ロールコーティング等の塗
布法、またはグラビア印刷、オフセット印刷、スクリー
ン印刷等の印刷法により、塗布、乾燥して可逆性感熱発
色層2を設ける方法が用いられる。
【0027】また、本発明による有色状態または透明状
態とする方法は、熱によるものであり、例えば加熱温度
を設定制御することが可能なサーマルヘッド等を備えた
サーマルプリンター、熱反射複写装置、ホットスタンパ
ーや熱ロール等のカードリーダー・ライター装置内に設
置された加熱記録消去装置を用いて行なうことができ
る。
【0028】一方、印刷層3は、基材1と同一色相(本
例では白色)のオフセットインキを用いて、図示のよう
に、文字、数字、マーク等の特定のコードにより、セキ
ュリティパターン化またはセキュリティデザイン化した
ものを、オフセット印刷によって設けることができる。
【0029】次に、以上のように構成した本実施例の印
刷物においては、白色の基材1の上に透明の可逆性感熱
発色層2を設け、さらに可逆性感熱発色層2の上に、基
材1と同一色相の白色の印刷層3を形成していることに
より、基材1と、印刷した印刷層3(セキュリティパタ
ーンまたはセキュリティデザイン)とは、共に白色であ
るため、通常は印刷層3は目視では見えない。
【0030】一方、感熱ヘッドまたは熱板等を使用し
て、可逆性感熱発色層2に第1の加熱温度(例えば、摂
氏70〜130度)の熱を加えて発色させることによ
り、図1(b)に示すように、目視では見えなかった印
刷層3(セキュリティパターンまたはセキュリティデザ
イン)が浮き出てきて、印刷層3が目視可能となる。す
なわち、可逆性感熱発色層2は感熱ヘッドまたは熱板等
の熱によって発色しているが、その上に印刷層3がある
場合は、その発色が見えなくなる。このため、その部分
だけ発色していないように見えるので、印刷層3のセキ
ュリティパターンまたはセキュリティデザインが目視で
見えるようになる。
【0031】次に、このような状態において、感熱ヘッ
ドまたは熱板等を使用して、可逆性感熱発色層2に第2
の加熱温度(例えば、第1の加熱温度より高く、顕色剤
の融点付近またはそれ以上の温度:摂氏150〜180
度、もしくは第1の加熱温度より低い温度)の熱を加え
ることにより、可逆性感熱発色層2が再度透明状態とな
り、再び印刷層3は目視では見えなくなる。なお、可逆
性感熱発色層2の発色温度、消色温度は、使用する感熱
発色材料によって異なる。
【0032】上述したように、本実施例の印刷物は、基
材1と、基材1上の全面に設けられ、第1の加熱温度で
発色しかつ当該第1の加熱温度と異なる第2の加熱温度
で消色する(加熱によって透明←→不透明の状態を繰り
返す)透明の可逆性感熱発色層2と、可逆性感熱発色層
2の上に、基材1と同一色相もしくは同色の印刷インキ
により印刷して設けられた印刷層3とから構成したもの
である。
【0033】従って、通常は印刷層3(パターン、デザ
イン等)が目視では見えず、熱を加えることにより印刷
層3(パターン、デザイン等)が目視できるようになる
ため、セキュリティ性(偽造防止効果)を高めることが
可能となり、さらにその存在による真偽の判別を容易に
行なうことが可能となる。
【0034】また、本実施例は、プリペイドカード等継
続的に繰り返し使用され、その都度真偽照合を行なう場
合に適するものである。
【0035】次に、図2(a)および(b)は、本発明
の第2の発明による印刷物の構成例を示す断面図および
平面図である。本実施例の印刷物は、図2(a)に示す
ように、基材11と、基材11の上に設けられ、所定の
加熱温度で発色する透明の不可逆性感熱発色層12と、
不可逆性感熱発色層12の上に、基材11と同一色相の
印刷インキにより印刷して設けられた印刷層13と、不
可逆性感熱発色層12および印刷層13の上に設けられ
た保護層14とから構成している。
【0036】ここで、基材1としては、例えば紙、プラ
スチックフィルムまたはシート、合成紙等の白色基材を
用いることができる。
【0037】また、不可逆性感熱発色層12は、所定の
加熱温度の加熱によって有色状態となる。
【0038】具体的には、上記不可逆性感熱発色層12
の感熱発色材料としては、従来公知のものを用いること
ができる。この感熱発色材料には、大別して、金属化合
物発色タイプと染料発色タイプの二つがある。
【0039】具体的には、金属化合物発色タイプとして
は、ステアリン酸第2鉄、ミリスチル酸第2鉄とタンニ
ン酸、没食子酸との組み合わせ、蓚酸のAg、Pb、H
g、Th塩とチオ尿素、チオ硫酸ナトリウムとの組み合
わせ、ステアリン酸のNi、Co、cu塩とCaS、S
rS、BaSとの組み合わせ、蓚酸銀、蓚酸水銀とグリ
セリン、ポリヒドロキシアルコールとの組み合わせ、ベ
ヘン酸銀、ステアリン酸銀とハイドロキノン、スピロイ
ンダンとの組み合わせ、ラウリン酸第2鉄、ペラルゴン
酸第2鉄とチオセシカルバジト類との組み合わせ、カプ
ロン酸鉛、ベヘン酸鉛とチオ尿素誘導体との組み合わ
せ、ステアリン酸第2鉄、ステアリン酸銅とジブチルチ
オカルバミン酸鉛との組み合わせ、酢酸ニッケルとチオ
蓚酸、チオアセトアミドとの組み合わせ、有機アミンの
モリブデン酸塩と芳香族多価ヒドロキシ化合物との組み
合わせ等が挙げられる。
【0040】一方、染料発色タイプとしては、フェノー
ル性水酸基を有する顕色剤と無色のロイコ染料との組み
合わせであり、顕色剤として、4,4´−イソプロピリ
デンフェノール、ベンジル−p−ヒドロキシベンゾエー
ト、4,4´−ジヒドロキシ−3,5´−ジアリルジフ
ェニルスルフォン、メチルービス(ヒドロキシフェニ
ル)アセテート、没食子酸エステル、p−フェニルフェ
ノール等が挙げられる。
【0041】また、ロイコ染料としては、クリスタルバ
イオレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチ
ルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−
ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−ク
ロルフェニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2
−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチ
ルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロ
ヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−
メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオ
ラン、シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シク
ロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘ
キシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン等が挙げられる。しかし、本発明におい
ては、上記の組み合わせの感熱発色材料に限定されるこ
とはなく、サーマルヘッド等の加熱手段によって発色す
る材料がいずれも適用できる。
【0042】一方、不可逆性感熱発色層12を基材11
の表面に設ける方法としては、具体的には、例えば水ま
たは有機溶剤にて均一に分散もしくは溶解した塗液中に
バインダーを溶解させ、必要に応じて、液性改良剤とし
て増粘剤や白色顔料等を添加して成る記録層塗工液を、
印刷物基材1上に、例えばバー塗布、ブレード塗布、エ
アーナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング等
の塗布法、またはグラビア印刷、オフセット印刷、スク
リーン印刷等の印刷法により、塗布、乾燥して不可逆性
感熱発色層12を設ける方法が用いられる。
【0043】また、本発明による有色状態とする方法
は、熱によるものであり、例えば加熱温度を設定制御す
ることが可能なサーマルヘッド等を備えたサーマルプリ
ンター、熱反射複写装置、ホットスタンパーや熱ロール
等のカードリーダー・ライター装置内に設置された加熱
記録消去装置を用いて行なうことができる。
【0044】一方、印刷層13としては、基材11と同
一色相(本例では白色)のオフセットインキを用いて、
文字、数字、マーク等の特定のコードにより、セキュリ
ティパターン化またはセキュリティデザイン化したもの
を、オフセット印刷によって設けることができる。
【0045】また、保護層14としては、例えば以下の
ような成分からなる透明のグラビアインキを、グラビア
印刷によって設けることができる。
【0046】 滑剤 ステアリン酸亜鉛 SZ-2000 (堺化学工業) 4.375 % バインダー ポリメチルアクリレート パラロイドA-21 (ローチカハウス) 35% 溶剤 トルエン 65% 次に、以上のように構成した本実施例の印刷物において
は、白色の基材11の上に透明の不可逆性感熱発色層1
2を設け、さらに不可逆性感熱発色層12の上に、基材
11と同一色相の白色の印刷層13を形成していること
により、基材11と、印刷した印刷層13(セキュリテ
ィパターンまたはセキュリティデザイン)とは、共に白
色であるため、通常は印刷層13は目視では見えない。
【0047】一方、感熱ヘッドまたは熱板等を使用し
て、不可逆性感熱発色層12に所定の加熱温度(例え
ば、摂氏70〜130度)の熱を加えて発色させること
により、図2(b)に示すように、目視では見えなかっ
た印刷層13(セキュリティパターンまたはセキュリテ
ィデザイン)が浮き出てきて、印刷層13が目視可能と
なる。すなわち、不可逆性感熱発色層12は感熱ヘッド
または熱板等の熱によって発色しているが、その上に印
刷層13がある場合は、その発色が見えなくなる。この
ため、その部分だけ発色していないように見えるので、
印刷層13のセキュリティパターンまたはセキュリティ
デザインが目視で見えるようになる。
【0048】次に、図3は、本発明の第3の発明による
印刷物の構成例を示す断面図であり、図1と同一部分に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。
【0049】本実施例の印刷物は、図3に示すように、
基材1の上に着色層0を設けて構成している。
【0050】次に、以上のように構成した本実施例の印
刷物においては、基材1上に着色層0を設けることによ
り、印刷層3の色が基材1の色に制約されることがな
い。特に、可逆性感熱発色層2を利用することにより、
発色・消色を繰り返すことにより、照合の繰り返しが可
能となる。
【0051】次に、図4は、本発明の第4の発明による
印刷物の構成例を示す断面図であり、図2と同一部分に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
部分についてのみ述べる。
【0052】本実施例の印刷物は、図4に示すように、
基材11の上に着色層10を設けて構成している。
【0053】次に、以上のように構成した本実施例の印
刷物においては、基材11上に着色層10を設けること
により、印刷層13の色が基材11の色に制約されるこ
とがない。
【0054】尚、本発明は上述したものに限定されるも
のではなく、次のようにしても同様に実施できるもので
ある。
【0055】(a)図5(a)および(b)は、本発明
による印刷物の他の構成例を示す断面図および平面図で
ある。なお、図5において、図1と同一要素には同一符
号を付して示している。
【0056】本実施例の印刷物は、図5に示すように、
基材1と、基材1上の全面に設けられ、第1の加熱温度
で発色しかつ当該第1の加熱温度と異なる第2の加熱温
度で消色する透明の可逆性感熱発色層2と、可逆性感熱
発色層2の上に、基材1と同一色相の印刷インキにより
印刷して設けられた印刷層3と、可逆性感熱発色層2お
よび印刷層3の上に設けられたアンカー層4と、アンカ
ー層4の上に、印刷インキにより印刷して設けられた模
様層である地紋層5と、アンカー層4および地紋層5の
上に設けられた保護層6とから構成している。ここで、
保護層6としては、従来から公知のエポキシ樹脂、シリ
コン樹脂等を用いる。
【0057】(b)図6(a)および(b)は、本発明
による印刷物をプリペイドカードに適用した場合の構成
例を示す断面図および平面図である。なお、図6におい
て、図1と同一要素には同一符号を付して示している。
【0058】本実施例の印刷物は、図6(a)に示すよ
うに、基材1と、基材1の片面上の全面に設けられ、第
1の加熱温度で発色しかつ当該第1の加熱温度と異なる
第2の加熱温度で消色する透明の可逆性感熱発色層2
と、可逆性感熱発色層2の上に、基材1と同一色相の印
刷インキにより印刷して設けられた印刷層3と、基材1
の他面上に設けられた磁気層7とから構成している。
【0059】本実施例の印刷物においては、可逆性感熱
発色層2上に、基材1と同一色相(白色)の印刷インキ
により、オフセット印刷で印刷層3(セキュリティパタ
ーンまたはセキュリティデザイン)を印刷しておき、偽
造カードか否かの判定を行なう時に、感熱ヘッドまたは
熱板等を使用して、可逆性感熱発色層2に第1の加熱温
度(例えば、摂氏70〜130度)の熱を加えて発色さ
せることにより、図6(b)に示すように、目視では見
えなかった印刷層3(セキュリティパターンまたはセキ
ュリティデザイン)が浮き出てきて目視可能となり、真
偽判定を行なうことができる。
【0060】(c)図7(a)および(b)は、本発明
による印刷物を有価証券(本例では、抽選券)に適用し
た場合の構成例を示す断面図および平面図である。な
お、図7において、図2と同一要素には同一符号を付し
て示している。
【0061】本実施例の印刷物は、図7(a)に示すよ
うに、基材11と、基材11の片面上の全面に設けら
れ、所定の温度で発色する透明の不可逆性感熱発色層1
2と、不可逆性感熱発色層12の上に、基材11と同一
色相の印刷インキにより印刷して設けられた印刷層13
とから構成している。
【0062】本実施例の印刷物においては、不可逆性感
熱発色層12上に、基材11と同一色相(白色)の印刷
インキにより、オフセット印刷で印刷層13(あたり−
はずれの文字)を印刷しておき、あたり−はずれを知り
たい時に、ライター等の火を使用して抽選券に熱を加え
て発色させることにより、図7(b)に示すように、目
視では見えなかった印刷層3(あたり−はずれの文字)
が浮き出てきて目視可能となり、あたり−はずれを知る
ことができる。
【0063】(d)上記各実施例では、基材1または基
材11上の全面に可逆性感熱発色層2または不可逆性感
熱発色層12を設ける場合について説明したが、これに
限らず基材1または基材11上の印刷層3に対応する箇
所のみに部分的に、前述と同様の可逆性感熱発色層2ま
たは不可逆性感熱発色層12を設ける構成としてもよ
い。
【0064】図8(a)および(b)は、例として基材
1上の印刷層3に対応する箇所のみに部分的に、前述と
同様の可逆性感熱発色層2を設けた場合の構成例を示す
断面図および平面図である。なお、図8において、8は
アンカー層である。
【0065】(e)上記各実施例では、透明の可逆性感
熱発色層、あるいは不可逆性感熱発色層を設ける場合に
ついて説明したが、これに限らず半透明の可逆性感熱発
色層、あるいは不可逆性感熱発色層を設けるようにして
もよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
材上に透明または半透明の可逆性感熱発色層、可逆性感
熱発色層上に、基材と同一色相もしくは同色からなる印
刷層を形成することにより、可逆性感熱発色層を発色さ
せない状態では、印刷層を視認することはできず、可逆
性感熱発色層を発色させることにより、印刷層の背景と
なる層の色相が異なる色相となるため、印刷層が視認で
きる。特に、感熱記録層が可逆性であるため、発色、消
色を繰り返し行なうことができ、継続的に情報を書き換
える印刷物には、より一層効果的である。
【0067】また、基材上に透明または半透明の不可逆
性感熱発色層、不可逆性感熱発色層上に、基材と同一色
相もしくは同色からなる印刷層を形成することにより、
不可逆性感熱発色層を発色させない状態では、印刷層を
視認することはできず、不可逆性感熱発色層を発色させ
ることにより、印刷層の背景となる層の色相が異なる色
相となるため、印刷層が視認できる。
【0068】さらに、基材上に着色層を設けることによ
り、基材の色によって印刷層の色の選択が決められるこ
となく、印刷物の表面デザイン等の要請によって、任意
の色を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明による印刷物の一実施例を
示す断面図および平面図。
【図2】本発明の第2の発明による印刷物の一実施例を
示す断面図および平面図。
【図3】本発明の第3の発明による印刷物の一実施例を
示す断面図。
【図4】本発明の第4の発明による印刷物の一実施例を
示す断面図。
【図5】本発明による印刷物の他の実施例を示す断面図
および平面図。
【図6】本発明による印刷物の他の実施例を示す断面図
および平面図。
【図7】本発明による印刷物の他の実施例を示す断面図
および平面図。
【図8】本発明による印刷物の他の実施例を示す断面図
および平面図。
【符号の説明】
0…着色層、1…基材、2…透明の可逆性感熱発色層、
3…印刷層、4…アンカー層、5…地紋層、6…保護
層、7…磁気層、8…アンカー層、10…着色層、11
…基材、12…透明の不可逆性感熱発色層、13…印刷
層、14…保護層。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、 前記基材上に設けられ、第1の加熱温度で発色しかつ当
    該第1の加熱温度と異なる第2の加熱温度で消色する透
    明または半透明の可逆性感熱発色層と、 前記可逆性感熱発色層上に設けられ、前記基材と同一色
    相もしくは同色からなる印刷層と、 を備えて成ることを特徴とする印刷物。
  2. 【請求項2】 基材上に着色層が設けられ、第1の加熱
    温度で発色しかつ当該第1の加熱温度と異なる第2の加
    熱温度で消色する透明または半透明の可逆性感熱発色層
    と、 前記可逆性感熱発色層上に設けられ、前記着色層と同一
    色相もしくは同色からなる印刷層と、 を備えて成ることを特徴とする印刷物。
  3. 【請求項3】 前記印刷層上に、模様層を積層したこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の印刷物。
  4. 【請求項4】 前記印刷層の上に、アンカー層、模様
    層、保護層を順次積層したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の印刷物。
  5. 【請求項5】 前記模様層は、万線・細紋からなるパタ
    ーンまたは文字、数字、マーク、絵柄等デザインからな
    ることを特徴とする請求項3または4に記載の印刷物。
  6. 【請求項6】 前記印刷層は、文字・数字・マーク・絵
    柄等の文字絵柄情報またはバーコード、カルラコード等
    のデジタルマークを形成したことを特徴とする請求項1
    または2に記載の印刷物。
  7. 【請求項7】 基材と、 前記基材上に設けられ、所定の加熱温度で発色する透明
    または半透明の不可逆性感熱発色層と、 前記不可逆性感熱発色層上に設けられ、前記基材と同一
    色相もしくは同色からなる印刷層と、 を備えて成ることを特徴とする印刷物。
  8. 【請求項8】 基材上に着色層が設けられ、所定の加熱
    温度で発色する透明または半透明の不可逆性感熱発色層
    と、 前記不可逆性感熱発色層上に設けられ、前記着色層と同
    一色相もしくは同色からなる印刷層と、 を備えて成ることを特徴とする印刷物。
  9. 【請求項9】 前記印刷層上に、模様層を積層したこと
    を特徴とする請求項7または8に記載の印刷物。
  10. 【請求項10】 前記印刷層上に、アンカー層、模様
    層、保護層を順次積層したことを特徴とする請求項7ま
    たは8に記載の印刷物。
  11. 【請求項11】 前記模様層は、万線・細紋からなるパ
    ターンまたは文字、数字、マーク、絵柄等デザインから
    なることを特徴とする請求項9または10に記載の印刷
    物。
  12. 【請求項12】 前記印刷層は、文字・数字・マーク・
    絵柄等の文字絵柄情報またはバーコード、カルラコード
    等のデジタルマークを形成したことを特徴とする請求項
    7または8に記載の印刷物。
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Cited By (8)

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