JPH05278329A - レーザー記録用感熱記録材料 - Google Patents

レーザー記録用感熱記録材料

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JPH05278329A
JPH05278329A JP4077259A JP7725992A JPH05278329A JP H05278329 A JPH05278329 A JP H05278329A JP 4077259 A JP4077259 A JP 4077259A JP 7725992 A JP7725992 A JP 7725992A JP H05278329 A JPH05278329 A JP H05278329A
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JP
Japan
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heat
laser
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sensitive recording
recording material
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JP4077259A
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Inventor
Akira Takeuchi
公 竹内
Noriyuki Hosoi
憲行 細井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度、高密度、高画質の透過画像記録が可
能であるレーザー記録用感熱記録材料を提供すること。 【構成】 支持体上に必須成分として発色剤と顕色剤と
レーザー光を熱に変換することのできる色素を含有し、
必要に応じて更に増感剤を含有する感熱記録層を設けた
レーザー記録用感熱記録材料において、支持体が透明支
持体であり、かつ感熱記録層に含まれる粒子の体積平均
粒径が2μm以下(好ましくは0.15〜0.60μ
m)であり、更にバインダーを感熱記録層の全固形分の
10〜80重量%(好ましくは30〜60重量%)の範
囲で含有することを特徴としたレーザー記録用感熱記録
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、特
にレーザー光を利用して記録する非接触の感熱記録材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感熱発色層を設けた感熱記録
材料の表面にサーマルヘッドを密着走査させ、熱エネル
ギーを感熱発色層に直接もしくは保護層を通して伝える
ことにより発色画像を記録する感熱記録方法は広範囲に
知られており、ファクシミリやプリンターなどに応用さ
れている。しかしながらこのような感熱記録方法におい
てはサーマルヘッドを感熱記録材料に密着させて走査す
るために、サーマルヘッドが磨耗し、場合によっては破
壊に到るという問題が有った。また記録中にサーマルヘ
ッド表面に感熱記録材料の成分がカスとなって付着した
り、サーマルヘッドと記録材料表面の接着(スティキン
グ)が発生することにより正しい記録画像得られない場
合がある。
【0003】更に、このようなサーマルヘッドを用いる
感熱記録方法には、サーマルヘッドの構造上の特質から
発熱素子の加熱冷却の高速制御や発熱素子密度を大きく
する上で限界があるため、高速記録や高密度、高画質記
録には限界があるという欠点があった。
【0004】サーマルヘッドを用いる感熱記録方法の上
記の如き問題点を解決するためにレーザー光を用い、感
熱記録材料に対し非接触でかつ高速、高密度で熱記録を
行なうことが提案されている。(例えば特開昭50−2
3617号、特開昭54−121140号、特開昭57
−11090号、特開昭58−56890号、特開昭5
8−94494号、特開昭58−134791号、特開
昭58−145493号、特開昭59−89192号、
特開昭60−205182号、特開昭62−56195
号公報)
【0005】しかしながら、このようなレーザー光を用
いた記録方法では反射画像が得られるのみで、地肌部分
が実質的に透明な透過画像を得ることはできないのが現
状である。その主な理由として支持体が紙、合成紙等
の不透明支持体である。感熱記録層中に含まれる粒子
の粒径が大きいため、仮に透明フィルム上に塗布した場
合でも記録層が不透明になる。の2点が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、地肌部分が実質的に透明な透過画像を得ることがで
きるレーザー記録用感熱記録材料を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に必須成分として発色剤と顕色剤とレーザー光を熱に
変換することのできる色素(以下、吸収色素と呼称す
る)を含有し、必要に応じて更に増感剤を含有する感熱
記録層を設けたレーザー記録用感熱記録材料において、
支持体が透明支持体であり、かつ感熱記録層に含まれる
粒子の体積平均粒径が2μm以下であり、更にバインダ
ーを感熱記録層の全固形分の10〜80%の範囲で含有
することを特徴としたレーザー記録用感熱記録材料によ
って達成された。
【0008】本発明に使用する発色剤と顕色剤とは、発
色前は各々実質的に無色であるが、互いに接触すること
により発色反応を起こす成分であり、具体的には電子供
与性無色染料(発色剤)と電子受容性化合物(顕色剤)
の組み合わせが挙げられる。
【0009】本発明で使用する電子供与性無色染料は実
質的に無色であるものであれば特に限定されるものでは
ないが、エレクトロンを供与して、あるいは酸等のプロ
トンを受容して発色する性質を有するものであって、ラ
クトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステ
ル、アミド等の部分骨格を有し、顕色剤と接触してこれ
らの部分骨格が開環もしくは開裂する化合物が好まし
い。発色剤の例としては、トリフェニルメタンフタリド
系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合
物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系
化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメ
タン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化
合物、フルオレン系化合物など各種の化合物がある。フ
タリド類の具体例は米国再発行特許明細書第23,02
4号、米国特許明細書第3,491,111号、同第
3,491,112号、同第3,491,116号およ
び同第3,509,174号、フルオラン類の具体例は
米国特許明細書第3,624,107号、同第3,62
7,787号、同第3,641,011号、同第3,4
62,828号、同第3,681,390号、同第3,
920,510号、同第3,959,571号、スピロ
ジピラン類の具体例は米国特許明細書第3,971,8
08号、ピリジン系およびピラジン系化合物類は米国特
許明細書第3,775,424号、同第3,853,8
69号、同第4,246,318号、フルオレン系化合
物の具体例は特願昭61−240989号等に記載され
ている。このうち特に黒発色の2−アリールアミノ−3
−H、ハロゲン、アルキル又はアルコキシ−6−置換ア
ミノフルオランが有効である。具体例としてたとえば2
−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−シクロヘキシ
ル−N−メチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニ
リノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−ジオクチルアミノフルオ
ラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチ
ル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−N−エチル−N−ドデシルアミノフル
オラン、2−アニリノ−3−メトキシ−6−ジブチルア
ミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−ジブチ
ルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−3−エ
チル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラ
ン、2−o−クロロアニリノ−6−p−ブチルアニリノ
フルオラン、2−アニリノ−3−ペンタデシル−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−エチル−
6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−トルイジノ−
3−メチル−6−ジイソプロピルアミノフルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−N−イソブチル−N−エ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフル
オラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−N−エチル−
N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−N−メチル−N−γ−エトキシプロピルア
ミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−
エチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−
プロポキシプロピルアミノフルオランなどが挙げられ
る。
【0010】これらの電子供与性無色染料に対する顕色
剤としては、フェノール化合物、有機酸もしくはその金
属塩、オキシ安息香酸エステル等の酸性物質が用いられ
る。顕色剤の例としては、2,2−ビス(4’−ヒドロ
キシフェニル)プロパン(一般名ビスフェノールA)、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
2,2−ビス(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクロ
ロフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4’−ヒド
ロキシフェニル)−2−メチル−ペンタン、1,1−ビ
ス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−ヘキサ
ン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ドデカ
ン、1,4−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミル)ベ
ンゼン、1,3−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミ
ル)ベンゼン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルフ
ォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ス
ルフォン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジ
ルエステル等のビスフェノール類、3,5−ジ−α−メ
チルベンジルサリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブ
チルサリチル酸、3−α−α−ジメチルベンジルサリチ
ル酸、4−(β−p−メトキシフェノキシエトキシ)サ
リチル酸等のサリチル酸誘導体、またはその多価金属塩
(特に亜鉛、アルミニウムが好ましい)、p−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジルエルテル、p−ヒドロキシ安息香酸
−2−エチルヘキシルエステル、β−レゾルシン酸−
(2−フェノキシエチル)エステル等のオキシ安息香酸
エステル類、p−フェニルフェノール、3,5−ジフェ
ニルフェノール、クミルフェノール、4−ヒドロキシ−
4’−イソプロポキシ−ジフェニルスルフォン、4−ヒ
ドロキシ−4’−フェノキシ−ジフェニルスルフォン等
のフェノール類が挙げられる。このなかで発色性向上の
目的にはビスフェノール類が好ましい。顕色剤は発色剤
の50〜800重量%使用することが好ましく、さらに
好ましくは100〜500重量%である。また上記の電
子受容性化合物を2種以上併用してもよい。
【0011】本発明の感熱記録層中に必要に応じて含有
される増感剤は、発色剤と顕色剤の発色反応を促進し、
より少ない熱エネルギーでの記録を可能にするために使
用される。増感剤の例を挙げると、p−ベンジルオキシ
安息香酸ベンジル、β−ナフチル−ベンジルエーテル、
ステアリン酸アミド、ステアリル尿素、p−ベンジルビ
フェニル、ジ(2−メチルフェノキシ)エタン、ジ(2
−メトキシフェノキシ)エタン、β−ナフトール−(p
−メチルベンジル)エーテル、α−ナフチル−ベンジル
エーテル、1,4−ブタンジオール−p−メチルフェニ
ルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−イソプロピ
ルフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−タ
ーシャリーオクチルフェニルエーテル、1−フェノキシ
−2−(4−エチルフェノキシ)エタン、1−フェノキ
シ−2−(4−クロルフェノキシ)エタン、1,4−ブ
タンジオールフェニルエーテル、ジエチレングリコール
−ビス−(4−メトキシフェニル)エーテル、4−エト
キシフェニル−p−クロルベンジルエーテル、1(4−
メトキシ−フェノキシ)−2−フェノキシ−プロパン、
1,3−ビス−(4−メトキシフェノキシ)プロパン、
3−メチル−4−クロルフェニル−p−メトキシベンジ
ルエーテル、3,5−ジメチル−4−クロルフェニル−
p−メトキシベンジルエーテル、4−クロルフェニル−
p−メトキシベンジルエーテル、1−フェノキシ−2
(4−メトキシ−フェノキシ)−プロパン、シュウ酸ジ
ベンジルエステル、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)
エステル等が挙げられる。これらの増感剤は、単独ある
いは混合して用いられる。十分な熱応答性を得るために
は、顕色剤に対し、10〜200重量%使用することが
好ましく、さらに好ましくは20〜200重量%であ
る。増感剤はあらかじめ発色剤ないし顕色剤と熱共融物
を作成した後使用しても良い。
【0012】感熱記録層を実質的に透明にするために
は、第一に感熱記録層に含まれる粒子(発色剤、顕色
剤、増感剤、吸収色素)を体積平均粒径が2μm以下に
なるまで微粒化する必要がある。微粒化の方法としては
ボールミル、サンドミル等を利用する湿式固体分散方
法、発色剤、顕色剤等を水不溶性溶剤に溶解した後、水
溶性高分子化合物、界面活性剤を含有する水溶液中で乳
化分散する方法等が利用できる。メディアを利用した湿
式固体分散方法を利用する場合は、粒径0.5〜0.8
mmのメディアを使用するのが好ましい。
【0013】感熱記録層に含まれる粒子を0.2μm以
下まで微粒化した場合、感熱記録層はバインダーの含有
率に関係無く実質的に透明になるが、湿式固体分散方法
を用いた場合、0.3μm程度が微粒化の限界である。
粒径が0.15μm〜0.6μmの領域で感熱記録層を
実質的に透明にするには感熱記録層固形分の30〜60
重量%のバインダーを含有する必要がある。30重量%
未満では透明性が不十分であり、60重量%を超えて含
有した場合は発色性が低下し好ましくない。粒径が0.
6μm〜2μmの領域で感熱記録層を実質的に透明にす
るには感熱記録層固形分の60〜80重量%のバインダ
ーを含有する必要があるが、粒径が小さい場合と比較す
ると発色性が低下する。
【0014】感熱記録層に含有されるバインダーは特に
限定されないが、バインダーを単独で透明ベースに塗布
した場合、着色、ニゴリ、クラックが発生しないものが
好ましい。具体的にはポリビニルアルコール、変性ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピ
ロリドン、ゼラチン、カゼイン、デンプン、変性デンプ
ン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−
アクリロニトリル共重合体ラテックス等が挙げられる。
このなかでは特にポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、ゼラチンが好ましい。
【0015】本発明に使用される支持体は透明支持体で
あることが必要である。本発明の場合、可視領域(40
0〜700nm)のみならず、照射するレーザーの発振
波長にも吸収を持たないことが好ましい。例としてはポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセ
ルロース誘導体フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポ
リ塩化ビニリデンフィルム、ポリアクリルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム等が挙げられ、単独あるいは貼
り合わせて使用される。支持体の厚みとしては10μm
〜200ミクロンのものが用いられる。
【0016】本発明に使用される支持体は特にポリエス
テルフィルムに耐熱処理、帯電防止処理を施したものが
好ましい。本発明においては、支持体から感熱記録層が
剥離することを防止するため、感熱記録層を支持体上に
塗布する前に、支持体に下塗り層を設けることが好まし
い。
【0017】下塗り層としてはアクリル酸エステル共重
合体、ポリ塩化ビニリデン、スチレン−ブタジエンラテ
ックス等を用いることができ、膜厚としては0.1〜
0.5μmが好ましい。これらの組成物より成る下塗り
層はブレード塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布
法、ロールコーティング塗布法、スプレー塗布法、ディ
ップ塗布法、バー塗布法等の公知の塗布方法により塗布
される。
【0018】本発明に使用される吸収色素は照射するレ
ーザーの発振波長に応じて公知の色素より任意に選択さ
れる。使用するレーザーは特に限定されるものではない
が、公知のレーザー(例えば、ヘリウム−ネオンレーザ
ー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、YAGレー
ザー、半導体レーザー)から任意に選択して使用するこ
とができる。なかでも半導体レーザーは近年進歩が著し
く、小型、安価で高出力な製品の入手が容易になった。
一般にこれらの半導体レーザーの発振波長は700〜1
100nmの近赤外領域にあり、なかでも発振波長が7
50nm〜780nmの領域または830nm付近にあ
るレーザーが多数上市されている。780nm付近に吸
収極大を有する吸収色素としては以下の化合物が挙げら
れる。
【0019】
【化1】
【0020】830nm付近に吸収極大を有する吸収色
素としては以下の化合物が挙げられる。
【0021】
【化2】
【0022】吸収色素は、発色剤、顕色剤等と同様の方
法により分散して使用する。水溶性の吸収色素は分散液
に直接、あるいは水に溶解して添加することが可能であ
り、透明性付与の観点から好ましい。吸収色素の含有量
は感熱記録層の全固形分の0.1〜10重量%が好まし
く、特に0.5〜5重量%が好ましい。0.1重量%以
下では発色性が十分でなく、10重量%を超えて使用し
た場合、吸収色素に由来する着色が強まり画像のコント
ラストが低下し好ましくない。地肌の着色低減と記録特
性向上を両立するには、分光光度計を用いて、照射する
レーザーの発振波長で測定した記録材料地肌の透過吸収
率が90%以上で、かつ記録材料地肌の透過濃度(マク
ベス濃度計)が0.30以下、さらに好ましくは0.2
0以下であることが好ましい。このような条件を満足す
るためには、分子吸光係数が10000以上である吸収
色素を使用することが望ましい。
【0023】本発明においては、感熱記録層表面での光
散乱による見かけの透明性が低下すること等を防止する
ため、感熱層の上に保護層を公知の方法により設けるこ
とが好ましい。保護層についての詳細は、例えば「紙パ
ルプ技術タイムス」(1985年9月号)2〜4ページ
および特開昭63−318546号等に記載されてい
る。
【0024】保護層の透明性を良好なものとする上か
ら、特にシリカ変性ポリビニルアルコールとコロイダル
シリカを組み合わせたものが好ましい。本発明において
は、従来から使用されている上記の保護層とともに、又
はそれらの保護層に代えてシリコーン樹脂を主成分とす
る保護層を設けることもできる。これによって、感熱記
録層の透明性を損なうことなく、耐水性も良好となる。
【0025】次に本発明の代表的感熱記録層について述
べる。一例として発色剤として電子供与性染料前駆体、
顕色剤として電子受容性化合物を用いた感熱記録層につ
いて説明する。発色剤、顕色剤は、それぞれ別々に、一
般的にはポリビニルアルコール等の水溶性高分子水溶液
と共に、ボールミル、サンドミル等により体積平均粒径
が2μm以下、好ましくは0.6μm以下になるまでに
分散する。増感剤を使用する場合は単独、あるいは顕色
剤または発色剤と混合して分散する。水不溶性の吸収色
素を使用する場合は増感剤と同じ方法で分散する。増感
剤、吸収色素の体積平均粒径も2μm以下、好ましくは
0.6μm以下にする。これらの分散液を混合して感熱
記録層塗工液を得る。水溶性の吸収色素を使用する場合
は、発色剤、顕色剤、(増感剤)の分散液を混合した
後、吸収色素を直接加えるか、水に溶かした後添加して
感熱記録層塗工液を得る。
【0026】このようにして調整した感熱記録層塗工液
を前述の支持体に塗布、乾燥して得られる。必要に応じ
て、感熱記録層上に前述の保護層を設け本発明の感熱記
録材料を得る。
【0027】また、異なる色相に発色する発色剤と顕色
剤の組み合わせ、および異なる波長のレーザー光を吸収
する吸収色素を含有する感熱記録層を重層することによ
り、容易に多色の画像を得ることもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明の記録材料の感熱記録層は記録層
自体が実質的に透明であるため、透明支持体と組み合わ
せることにより高密度、高画質な透過画像を得ることが
できる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下実施例のみに限定されるものでは
ない。文中で使用する濃度は、全て重量%である。
【0030】(実施例−1)発色剤として、2−アニリ
ノ−3−メチル−6−N−ジブチル−アミノフルオラ
ン、顕色剤としてビスフェノールA、増感剤としてβ−
ナフチル−ベンジルエーテル、各々30gを150gの
5%ポリビニルアルコール(クラレPVA−105)水
溶液に加え、粒径0.8mmのガラスビーズ230cc
と共に株式会社シンマルエンタープライゼス製ダイノミ
ルKDLタイプで発色剤、顕色剤、増感剤の平均粒径が
いずれも0.40μmになるまで分散を行なった。分散
液の粒径は株式会社堀場製作所製レーザ回折式粒度分布
測定装置LA−500で測定、50%体積平均粒径の値
を用いた。以上のようにして作成した各分散液を発色剤
分散液5g、顕色剤分散液10g、増感剤分散液10
g、下記構造式で示される水溶性吸収色素0.2gの割
合で混合し、さらに10%ポリビニルアルコール(クラ
レPVA−105)を固形分で全重量の40%になるよ
うに添加して塗液を得た。
【0031】
【化3】
【0032】上記塗液を、厚さ70μmの透明なポリエ
チレンテレフタレート(PET)支持体上に乾燥塗布量
が8.5g/m2となるようにワイヤーバーで塗布、乾
燥した後、上記のようにして形成された感熱層の上に下
記表1で示される組成の保護層液を、乾燥後の厚さが2
μmになるように塗布、乾燥して本発明に係わる透明な
感熱記録材料を得た。
【0033】
【表1】
【0034】作成した感熱記録材料の透明性は、スガ試
験機株式会社製ヘーズメーターHGM−2DPでヘーズ
を測定して評価した。ヘーズは(全透過光量−拡散透過
光量)÷全透過光量×100(%)で表される値で、こ
の値が少ないほど透明性が高く、40%以下であればシ
ャーカステンやライトテーブル上で問題無く使用でき
る。30%以下であれば実質透明と見なしうる。実施例
−1の記録材料の地肌部分のヘーズは8.5%であっ
た。
【0035】作成した感熱記録材料のレーザー記録特性
は、感熱記録層側から波長830nmの半導体レーザー
(AlGaAs接合レーザー)をイメージワイズに照射
して黒色の記録画像を得た。レーザーの出力は感熱記録
層の表面で35mJ/mm2になるように調節した。得
られた画像の発色部分の透過濃度をマクベス濃度計(T
D−904)を用いて測定したところ2.05であっ
た。地肌部分の透過濃度は0.19であった。また83
0nmでの透過吸収率を分光光度計(日立U3400ス
ペクトルフォトメーター)で測定したところ96%であ
った。
【0036】(実施例−2)実施例−1の記録材料で保
護層を設けなかった以外は同様の方法により感熱記録材
料を作成、画像を記録して黒色画像を得た。透過濃度は
画像部で2.10、地肌部分で0.18であった。地肌
部分のヘーズは15%、830nm透過吸収率は96%
であった。
【0037】(実施例−3)実施例−2で使用した水溶
性吸収色素の代わりに、下記構造式で示される化合物
を、平均粒径0.40μmになるまで分散し分散液を得
た。
【0038】
【化4】
【0039】発色剤分散液5g、顕色剤分散液10g、
増感剤分散液10g、吸収色素分散液1.2g(色素固
形量で0.2g)を混合し、これに10%ポリビニルア
ルコール(クラレPVA−105)を固形分で全重量の
40%になるように添加して塗液を調整した以外は同様
の方法により感熱記録材料を作成、画像を記録して黒色
画像を得た。透過濃度は画像部で2.02、地肌部分で
0.20であった。地肌部分のヘーズは17%、830
nm透過吸収率は95%であった。
【0040】(実施例−4)実施例−2で、10%ポリ
ビニルアルコール(クラレPVA−105)を固形分で
全重量の60%になるように添加して塗液を調整し、感
熱記録層塗布量を12.5g/m2になるように塗布し
た以外は同様の方法により感熱記録材料を作成、画像を
記録して黒色画像を得た。透過濃度は画像部で1.8
5、地肌部分で0.17であった。地肌部分のヘーズは
13%、830nm透過吸収率は94%であった。
【0041】(実施例−5)実施例−2で分散時間を調
整し、発色剤、顕色剤、増感剤の平均粒径がいずれも
0.55μmになるように分散を行った。この分散液を
使用した以外は同様の方法により感熱記録材料を作成、
画像を記録して黒色画像を得た。透過濃度は画像部で
1.78、地肌部分で0.20であった。地肌部分のヘ
ーズは24%、830nm透過吸収率は94%であっ
た。
【0042】(比較例−1)実施例−1で、10%ポリ
ビニルアルコール(クラレPVA−105)を固形分で
全重量の20%になるように添加して塗液を調整し、感
熱記録層塗布量を6.5g/m2になるように塗布した
以外は同様の方法により感熱記録材料を作成、画像を記
録して黒色画像を得た。透過濃度は画像部で2.25、
地肌部分で0.27であった。地肌部分のヘーズは42
%、830nm透過吸収率は95%であった。
【0043】(比較例−2)実施例−2で、10%ポリ
ビニルアルコール(クラレPVA−105)を固形分で
全重量の20%になるように添加して塗液を調整し、感
熱記録層塗布量を6.5g/m2になるように塗布した
以外は同様の方法により感熱記録材料を作成、画像を記
録して黒色画像を得た。透過濃度は画像部で2.30、
地肌部分で0.26であった。地肌部分のヘーズは55
%、830nm透過吸収率は96%であった。
【0044】(比較例−3)実施例−1で、10%ポリ
ビニルアルコール(クラレPVA−105)を固形分で
全重量の80%になるように添加して塗液を調整し、感
熱記録層塗布量を25g/m2になるように塗布した以
外は同様の方法により感熱記録材料を作成、画像を記録
して黒色画像を得た。透過濃度は画像部1.23、地肌
部分で0.15であった。地肌部分のヘーズは8%、8
30nm透過吸収率は93%であった。
【0045】(比較例−4)実施例−1で分散時間を調
整し、発色剤、顕色剤、増感剤の平均粒径がそれぞれ
1.0μmになるように分散を行った。この分散液を使
用した以外は同様の方法により感熱記録材料を作成、画
像を記録して黒色画像を得た。透過濃度は画像部で1.
38、地肌部分で0.29であった。地肌部分のヘーズ
は75%、830nm透過吸収率は92%であった。
【0046】(比較例−5)比較例−4で10%ポリビ
ニルアルコール(クラレPVA−105)を固形分で全
重量の80%になるように添加して塗液を調整し、感熱
記録層塗布量を25g/m2になるように塗布した以外
は同様の方法により感熱記録材料を作成、画像を記録し
て黒色画像を得た。透過濃度は画像部で0.85、地肌
部分で0.27であった。地肌部分のヘーズは68%、
830nm透過吸収率は93%であった。
【0047】(比較例−6)実施例−1で水溶性吸収色
素の添加量を0.01gとした以外は同様の方法により
感熱記録材料を作成、画像を記録して黒色画像を得た。
透過濃度は画像部で0.45、地肌部分で0.11であ
った。地肌部分のヘーズは8%、830nm透過吸収率
は58%であった。
【0048】(比較例−7)実施例−1で水溶性吸収色
素の添加量を1.0gとした以外は同様の方法により感
熱記録材料を作成、画像を記録して黒色画像を得た。透
過濃度は画像部で2.55、地肌部分で0.75であっ
た。地肌部分のヘーズは19%、830nm透過吸収率
は99%であった。
【0049】本発明の記録材料は高感度でコントラスト
の高い透過画像を得ることができることが分かる。また
記録にレーザーを使用することによりサーマルヘッド記
録よりも高密度、高画質な記録が可能になる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に必須成分として発色剤と顕色
    剤とレーザー光を熱に変換することのできる色素を含有
    し、必要に応じて更に増感剤を含有する感熱記録層を設
    けたレーザー記録用感熱記録材料において、支持体が透
    明支持体であり、かつ感熱記録層に含まれる粒子の体積
    平均粒径が2μm以下であり、更にバインダーを感熱記
    録層の全固形分の10〜80重量%の範囲で含有するこ
    とを特徴としたレーザー記録用感熱記録材料
  2. 【請求項2】 感熱記録層に含まれる粒子の体積平均粒
    径が0.15μm〜0.6μmであり、バインダーを感
    熱記録層の全固形分の30〜60重量%の範囲で含有す
    ることを特徴とする請求項1記載のレーザー記録用感熱
    記録材料。
  3. 【請求項3】 レーザー光を熱に変換することのできる
    色素が最大吸収波長を700〜1100nmの範囲に有
    することを特徴とする請求項1、2記載のレーザー記録
    用感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、3記載のレーザー記録用
    感熱記録材料の感熱記録層上に実質的に透明な保護層を
    積層することを特徴とするレーザー記録用感熱記録材
    料。
JP4077259A 1992-03-31 1992-03-31 レーザー記録用感熱記録材料 Pending JPH05278329A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6974661B2 (en) * 2003-01-24 2005-12-13 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Compositions, systems, and methods for imaging
US7270944B2 (en) 2005-03-29 2007-09-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Compositions, systems, and methods for imaging
US7314705B2 (en) * 2003-09-05 2008-01-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Compositions, systems, and methods for imaging
WO2020105564A1 (en) 2018-11-19 2020-05-28 Ricoh Company, Ltd. Thermosensitive recording medium, thermosensitive recording liquid, and article

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