JPH05277756A - ボルト頭用スポット溶接電極修正器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 消耗・変形したボルト頭用スポット溶接電極
短時間に精度よく修正可能な修正器を提供する。 【構成】全体として短柱状に形成し、その一端面、直径
線Ｈ上に１本の長突条１０を、且つ前記直径線Ｈに直交
する別の直径線Ｊ上、長突条１０から離れた相対する位
置に２本の短突条１１，１１をそれぞれ設け、その長短
両突条１０，１１，１１の半径線上外側にそれぞれ突片
１２を設け、前記長短両突条１０，１１，１１に電極２
０，６０の端面２１，６１を同軸に当接させた状態で、
突片１２の内面が電極２０，６０の周面２２，６２に対
応するようしてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、損耗変形したボル頭用
スポット溶接電極を削り、補修する修正器に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、図１に示すように、孔３１を開け
た金属板３０にボルト４０を差込み、ボルト頭４１の下
面周方向に突設した突起４２を金属板３０上面に当て、
中央にボルト４０を差込む穴２４を設けた下電極６０の
端面６１を金属板３０の下面に押圧すると共に、上電極
２０の端面２１をボルト頭４１の上面に押圧し、両電極
２０，６０間に大電流を流し、電流の抵抗熱によって、
突起４２及びその周辺を溶融・圧着させ、ボルト頭４１
と金属板３０とをスポット溶接している。

【０００３】しかしながら、上記両電極２０，６０の端
面２１，６１は使用度合に応じて損耗・変形するため、
端面２１，６１を平やすり・グラインダー等を使って、
従来は手作業で削り、再使用可能に修正しているが、修
正に時間が掛かり、且つ電極端面２１，６１が傾き、偏
りが生じたり、削り過ぎたりする等、修正の精度が悪い
と言う問題点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の金属板３０にボルト４０をスポット溶接す
るために使用し、消耗・変形した電極２０，６０の修正
は、手作業によっていて、修正に時間が掛かり、且つ修
正の精度が悪いとことである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、全体として短
柱状に形成し、その一端面、直径線Ｈ上に１本の長突条
１０を、且つ前記直径線Ｈに直交する別の直径線Ｊ上で
あって、長突条１０から離れた相対する位置に２本の短
突条１１，１１をそれぞれ設け、その長短両突条１０，
１１，１１の半径線上外側にそれぞれ突片１２を設け、
前記長短両突条１０，１１，１１に電極２０，６０の端
面２１，６１を同軸に当接させた状態で、突片１２の内
面が電極２０，６０の周面２２，６２に対応するようし
てある。

【０００６】

【実施例】実施例について図によって説明すると、本発
明のナット用スポット溶接電極修正器９は全体として短
柱状に形成してあり、詳細構造は次の通りである。すな
わち、１０は基準表面１６の、直径線Ｈ上に設けた１本
の長突条、１１，１１は２本の短突条であって、前記直
径線Ｈに直交する別の直径線Ｊ上であって、長突条１０
から離れた相対する位置に設けてある。１２は突条１
０，１１，１１の半径線上外側で、同一円周上にそれぞ
れ設けた突片であって、その内面は中心に向かって下向
きに傾斜させてあり、突条１１に電極２０，６０の端面
２１，６１を同軸に当接させた状態で、突片１２の内面
が電極２０，６０の周面２２，６２に対応するようして
ある。なお、１４は突片１２と同等の機能を有する突片
であって、突片１２を結ぶ円弧の等分点に設けてある。
また、その突片１４を設ける代わりに、図２・図５に示
すように、切り粉を下に落とすための孔１５を設けても
よい。更に、長突条１１の切粉を排出させるため浅溝１
６及び深溝１７を設けてもよい。

【０００７】作用について説明すると、本修正器９は形
状・寸法等ナット専用の構造に形成してあり、突片１
２，１４の内側に電極２０，６０を嵌込み、突条１０，
１１に電極２０，６０の端面２１，６１を同軸に押圧さ
せた状態で、修正器を回転させると、突条１０，１１の
エッジによって損耗・変形した電極２０，６０の端面２
１，６１が精度よく、短時間に水平に削られ、再使用可
能になる。なお、突片１２内面を中心に向かって下向き
に傾斜させたり円弧状をつけたりしたのは、電極２０，
６０の修正器９への嵌込みを容易にするためであって、
電極２０，６０の周面２２，６２が変形して、元の周面
２２，６２を越えて突出している場合は、周面２２，６
２は突片１２，１４により平滑に切削・修正される。そ
の他、孔１５，浅溝１６，深溝１７は生じた切り粉を落
下すため、切り粉が溜らず、高い切削能力が維持され
る。

【０００８】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されるため、
従来の手作業による修正に見られるような修正の精度が
悪く、且つ時間が掛かると言う問題点がすべて解消され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】ボルトを金属板にスポット溶接する状態を示す
断面図である。

【図２】本発明の第１の実施例を示す平面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ切断端面図である。

【図４】図３のＢ−Ｂ切断端面図である。

【図５】図３のＣ−Ｃ切断端面図である。

【図６】本発明の第２の実施例を示す平面図である。

【図７】図６のＤ−Ｄ切断端面図である。

【図８】図７のＥ−Ｅ切断端面図である。

【図９】図６のＦ−Ｆ切断端面図である。

【図１０】図７のＧ−Ｇ切断端面図である。

【符号の説明】

９ 修正器 １０ 長突条 １１ 短突条 １２ 突片 １３ 基準表面 １４ 突片 １５ 孔 １６ 浅溝 １７ 深溝 ２０ 電極 ２１ 端面 ２２ 周面 ２４ 穴 ３０ 金属板 ３１ 孔 ４０ ボルト ４１ ボルト頭 ４２ 突起 ６０ 下電極 ６１ 端面 Ｈ，Ｊ 直径線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 全体として短柱状に形成し、その一端
   面、直径線（Ｈ）上に１本の長突条（１０）を、且つ前
   記直径線（Ｈ）に直交する別の直径線（Ｊ）上、長突条
   （１０）から離れた相対する位置に２本の短突条（１
   １，１１）をそれぞれ設け、その長短両突条（１０，１
   １，１１）の半径線上外側にそれぞれ突片（１２）を設
   け、前記長短両突条（１０，１１，１１）に電極（２
   ０，６０）の端面（２１，６１）を同軸に当接させた状
   態で、突片（１２）の内面が電極の周面（２２，６２）
   に対応するようしてなるボルト頭用スポット溶接電極修
   正器。