JPH05276958A - バチルス由来のパラ−ニトロベンジルエステラーゼ活性をコード化する組換えdna化合物および発現ベクター - Google Patents

バチルス由来のパラ−ニトロベンジルエステラーゼ活性をコード化する組換えdna化合物および発現ベクター

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JPH05276958A
JPH05276958A JP4338704A JP33870492A JPH05276958A JP H05276958 A JPH05276958 A JP H05276958A JP 4338704 A JP4338704 A JP 4338704A JP 33870492 A JP33870492 A JP 33870492A JP H05276958 A JPH05276958 A JP H05276958A
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キャスリーン・アリス・キャントウェル
Roland L Hodges
ローランド・レイマー・ホッジィズ
Derek Mcgilvray
デレク・マックギルブレイ
Stephen W Queener
スティーブン・ワイアット・クウィーナー
James R Swartling
ジェイムズ・リチャード・スワートリング
Joseph M Zock
ジョゼフ・マーティン・ゾック
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 枯草菌由来のp-ニトロベンジルエステラー
ゼ(PNBエステラーゼ)をコード化する単離されたDN
A化合物、同エステラーゼ遺伝子を含有する組換えDN
Aクローニングベクターおよび組換えDNA発現ベクタ
ー、上記ベクターによって形質転換された宿主細胞、並
びにPNBエステラーゼの組換え生産法を提供する。 【効果】 本発明は、セファロスポリン系抗生物質およ
び1-カルバセファロスポリン系抗生物質合成中間体の
脱p-ニトロベンジル反応を触媒するPNBエステラー
ゼの大量かつ簡便な調製を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は組換えDNA技術の分野
に関する。具体的には、本発明は、バチルス属由来の酵
素パラ-ニトロベンジルエステラーゼ(PNBエステラー
ゼ)をコード化するDNA化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】エステルは、遊離酸型のセファロスポリ
ン系抗生物質および1-カルバセファロスポリン系抗生
物質を合成する際によく使用される中間体である。セフ
ァロスポリン類の製造についてはシャウベット(Chauvet
te),米国特許第4064343号によって広く教示され
ている。1−カルバセファロスポリン類の製造について
はクリステンセン(Christensen)ら,米国特許第4226
866号、ムンロー(Munroe),米国特許第479110
6号、およびヒラタ(Hirata)ら,米国特許第47089
56号によって広く教示されている。
【0003】PNBエステル官能基は、セファロスポリ
ンおよび1−カルバセファロスポリンの酸性カルボン酸
官能基を、その分子の他の部位での反応を行う間、遮断
または保護するために一般に使用されている。例えばガ
ルブレヒト(Garbrecht),米国特許第3632850号
は、セファレキシン合成におけるp-ニトロベンジルエ
ステル基の使用について記述している。この合成の第1
段階では、このエステルを酸性条件下での水素化分解に
よって切断する。米国特許第3781282号において
ガルブレヒトは、ジメチルホルムアミドなどのアミド型
溶媒中の亜鉛および酸によるセファロスポリンのp-ニ
トロベンジルエステルの脱エステル化について記述して
いる。ジャクソン(Jackson),米国特許第3799924
号は、約7以上のpHにおいて亜ジチオン酸ナトリウム
または亜ジチオン酸カリウムで処理することによるセフ
ァロスポリンエステルのp-ニトロベンジルエステル基
の除去について記述している。ハットフィールド(Hatfi
eld),米国特許第4091214号は、亜鉛とα-ヒドロ
キシカルボン酸を含有する不活性溶媒を用いて還元的に
切断することからなるセファロスポリン化合物のエステ
ルの脱エステル化法について記述している。ヒラタら,
米国特許第4708956号は、1-カルボセファロス
ポリン化合物からパラ-ニトロベンジル保護基を除去す
る方法について記述している。これらの脱エステル化法
には、溶媒の再利用コストが高いこと並びに有機溶媒が
汚染を引き起こすという潜在的な問題が伴う。
【0004】セファロスポリンおよび1-カルバセファ
ロスポリン抗生物質の合成において使用されるPNB遮
断基を除去するための酵素法には明瞭な利点があろう。
温和な条件下で進行するこのような反応は有機溶媒と金
属触媒を使用することなく水性反応混合物中で完結し得
る。ブラノン(Brannon),米国特許第3972774号
は、セファロスポリンエステルをバチルス属の微生物か
ら得られる粗調製物と反応させることからなる、セファ
ロスポリンエステルからのPNBエステルの除去法につ
いて記述している。しかしこの切断に寄与する酵素は単
離されなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】バチルスから単離され
る単離PNBエステラーゼ酵素を工業的規模の工程で使
用することは不可能であった。なぜならバチルス・ズプ
チリス(枯草菌)はこの酵素を低レベルにしか生産しない
からである。本発明は、バチルス・ズプチリス由来のパ
ラ-ニトロベンジルエステラーゼをコード化する組換え
DNA化合物およびベクターを提供することにより、こ
の制約を除くものである。本発明が提供する新たに単離
されたDNA配列を用いることにより、組換え宿主細胞
中で大量のPNBエステラーゼ活性を生産することがで
きる。このPNBエステラーゼは、セファロスポリン系
抗生物質および1-カルバセファロスポリン系抗生物質
を製造する際に使用されるPNBエステル遮断基を除去
するのに有用である。
【0006】また本発明は、セファロスポリンエステル
または1-カルバセファロスポリンエステルからp-ニト
ロベンジル基を除去して対応するセファロスポリン酸ま
たは1-カルバセファロスポリン酸を製造するための酵
素的切断法をも提供する。この方法は、セファロスポリ
ンエステルまたは1-カルバセファロスポリンエステル
を好ましくは水性媒質中25〜40℃で、組換え法によ
って生産されたPNBエステラーゼと反応させ、得られ
るセファロスポリン酸または1-カルバセファロスポリ
ン酸を回収することからなる。本方法は、セファクロル
およびロラカルベフを製造するにあたって、その合成中
これらの抗生物質の4-カルボキシル基がパラ-ニトロベ
ンジル基で保護されている場合にとりわけ価値がある。
【0007】ロラカルベフ核遊離酸は、フェニルグリシ
ンメチルエステルがこの化合物と反応してロラカルベフ
とメタノールを生成する反応において、ペニシリンGア
ミダーゼの基質である。同様に、ペニシリンGアミダー
ゼは、セファクロル核遊離酸またはセファレキシン核遊
離酸とフェニルグリシンメチルエステルの、メタノール
とセファクロルまたはセファレキシンへの変換を触媒す
る。
【0008】本発明が開示する宿主-ベクター系はPN
Bエステラーゼを極めて効率的に生産するので、そのP
NBエステラーゼは組換え大腸菌株中の可溶性タンパク
質の約10〜20%を占め得る。化学的中間体ロラカル
ベフPNBからの遮断基の除去に基づいて測定される活
性なPNBエステラーゼに関するこの遺伝子発現レベル
は、バチルス・ズプチリスNRRL B-8079中の発
現レベルより約190倍高い。さらに、生産レベルが高
いので、バチルス・ズプチリス株NRRL B−807
9から精製する場合よりかなり簡便かつ安価な方法で、
本酵素を精製することができる。
【0009】本発明のDNA化合物は単一の読取り枠
(オープンリーディングフレーム,ORF)中にPNBエ
ステラーゼ活性をコード化している。この読取り枠の転
写と、それによって得られるmRNAの翻訳は、PNB
エステラーゼ活性を保持する単一のポリペプチド鎖を与
える。PNBエステラーゼ活性をコード化するDNA化
合物をバチルス・ズプチリスのゲノムDNAから単離
し、組換えDNA発現ベクターの構築にこれを使用し
た。本発明のPNBエステラーゼコード化DNA化合物
を用いて、PNBエステラーゼの生産に有用であろう多
種多様な発現ベクターを構築することができる。
【0010】本発明は、バチルス・ズプチリスのPNB
エステラーゼ活性をコード化するDNA配列を含有する
DNA化合物を包含する。また、組換えDNAベクター
およびこれらの組換えDNAベクターを含有する組換え
宿主細胞(例えば大腸菌)をも提供する。本発明が提供す
る特定のベクターにはプラスミドpNB106Rおよび
pNB106RMが含まれる。これらのベクターは、P
NBエステラーゼ活性を発現させることができる組換え
宿主細胞を構築する方法であって、(a)該宿主細胞中で
機能するプロモーターおよび翻訳活性化配列、並びに
(b)該プロモーターおよび翻訳活性化配列からの発現に
適した位置に置かれた枯草菌のPNBエステラーゼ活性
をコード化するDNA配列、を含有する組換えDNA発
現ベクターで、該宿主細胞を形質転換することからなる
方法、において有用である。
【0011】本発明のもう1つの有用な方法は、PNB
エステラーゼ活性を発現させるために、上記方法によっ
て構築される宿主細胞を使用する方法であって、該宿主
細胞を遺伝子発現に適した条件下で培養することからな
る方法を包含する。
【0012】本明細書に開示し、特許を請求する本発明
のために、以下の述語を定義する。 Amp:アンピシリン耐性付与遺伝子。アンピシリン耐
性表現型を示すためにも使用される。 cI857:バクテリオファージラムダpLプロモータ
ーの温度感受性抑制因子をコード化する遺伝子。 クローニング:DNAの断片を組換えDNAクローニン
グベクター中に組込む工程。 コード化配列:その遺伝子から発現するタンパク質のア
ミノ酸残基配列をコード化する、遺伝子中のDNA配
列。 遺伝子:その遺伝子産物の発現を制御するに適した位置
に置かれたプロモーター、翻訳活性化配列、コード化配
列および3'調節配列からなるDNA断片。 ゲノムライブラリー:特定の生物の全ゲノムに実質上相
当する複数のDNA断片がクローン化されている複数の
組換えDNAクローニングベクターからなる集合。 ハイブリッド形成:2つの一本鎖DNAおよび/または
RNA分子がアニールして、完全な塩基対になったある
いは完全な塩基対になっていない二本鎖分子を形成する
過程。 ロラカルベフ:(7B)-7-<D-(アミノフェニルアセチ
ル)アミノ>-3-クロロ-8-オキソ-1-アザビシクロ<
4.2.0>オクタ-2-エン-2-カルボン酸。 ロラカルベフ核:トランス-7-アミノ-3-クロロ-8-オ
キソ-1-アザビシクロ<4.2.0>オクタ-2-エン-2-
カルボン酸・一塩酸塩。 ロラカルベフPNBエステル:7-[(アミノフェニルア
セチル)アミノ]-3-クロロ-8-オキソ-1-アザビシクロ
<4.2.0>オクタ-2-エン-2-カルボン酸(4-ニトロ
フェニル)メチルエステル。 mRNA:伝令リボ核酸。 ORI:プラスミドまたはベクターの複製起点、即ち、
DNAポリメラーゼの結合または開始部位として機能す
るDNA配列。 pL:バクテリオファージラムダ由来の左方向プロモー
ター。pnb A:PNBエステラーゼ活性をコード化する遺伝
子。 プロモーター:DNAの転写を指示し、これを開始する
DNA配列。 組換えDNAクローニングベクター:1以上の追加DN
A分子を付加することができるDNA分子からなる自律
的に複製するかもしくは統合する(組込まれる)物質であ
って、プラスミドを含むがこれに限定されない。 組換えDNA発現ベクター:ポリペプチドまたはRNA
をコード化するDNA断片の発現を制御するに適した位
置に置かれたプロモーターおよび他の調節配列を含有す
る、自律的に複製するかもしくは統合する物質であっ
て、プラスミドを含むがこれに限定されない。 組換えDNA配列:単離されたDNA配列、合成された
DNA配列、または部分的に合成されたDNA配列であ
って、そのDNAが由来する宿主染色体を除くあらゆる
DNA配列。 制限断片:1またはそれ以上の酵素の作用によって生成
するあらゆる直線状DNA分子。 rop:大腸菌から誘導されるプラスミドコピー数制御
要素をコード化するDNA領域。 TetR:テトラサイクリン耐性付与遺伝子。テトラサ
イクリン耐性表現型を示すためにも使用される。 転写活性化配列:プロモーター。 転写終止因子:RNAポリメラーゼによるDNAの転写
の終止の信号となるDNA配列。 形質転換体:形質転換を受けた受容宿主細胞。 形質転換:受容細胞の遺伝子型の変化をもたらす、受容
宿主細胞へのDNAの導入。 翻訳活性化配列:mRNAに転写された時にmRNAの
タンパク質への翻訳を促進する調節DNA配列。
【0013】図面に記載した制限酵素および機能地図は
本明細書で議論する組換えDNAベクターの概略図であ
る。制限部位に関する情報は網羅的なものではなく、あ
る型の制限酵素部位は地図上に実際に示されているもの
以外にも存在し得る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、バチルス・ズ
プチリスのPNBエステラーゼをコード化する単離され
たDNA化合物、組換えDNAクローニングベクターお
よび組換えDNA発現ベクターを包含する。バチルス・
ズプチリスPNBエステラーゼコード化DNAの配列を
配列番号1とした。配列番号1を他の配列番号と共に配
列表中に記載する。
【0015】配列番号1に記載のDNA配列によってコ
ード化されるPNBエステラーゼのアミノ酸配列を配列
番号2とする。
【0016】配列番号1に記載のDNA配列は、完全に
保護されたデオキシリボヌクレオチド構築ブロックを用
いる改良トリエステル法によって従来法で合成すること
ができる。このような合成法は当該技術分野でよく知ら
れており、実質的にイタクラらの方法(Itakuraら,1977,
Science 918:1056)およびクレアらの方法(Creaら,1978,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:5765)に従って行うことが
できる。さらに、シウングら(Hsiungら,1983,Nucleic A
cid Research 11:3227)およびナラングら(Narangら,198
0,Methods in Enzymology 68:90)には特に好ましい方法
が開示されている。上に挙げた方法に加えて、ABS
[アプライド・バイオシステムズ(カリフォルニア州94
404フォスター・シティー,リンカーン・センター・
ドライブ850番)]の380A DNAシンセサイザー
などの自動DNA合成装置を用いて、配列番号1に記載
のDNA配列を合成することもできる。またポリメラー
ゼ連鎖反応によって配列番号1に記載のDNA配列を作
成することもできる。例えば米国特許第4800159
号、同第4683202号、および欧州特許公開第02
58017号(1987年3月2日公開)を参照のこと。
【0017】ほとんどのアミノ酸残基は複数のDNAト
リプレットによってコード化されるので、配列番号2に
記載のアミノ酸配列は多数の異なるDNA配列によって
コード化され得る。これらの代替DNA配列は同じ本発
明のアミノ酸配列をコード化し得るので、本発明はさら
にこれらの代替DNA配列をも包含する。
【0018】当業者には理解されるであろうように、本
発明は、PNBエステラーゼ遺伝子のコドンを意のまま
に改変することを可能にする。PNBエステラーゼのD
NA配列が与えられれば、当該技術分野でよく知られた
方法を用いて、天然の酵素とは異なる突然変異型PNB
エステラーゼ酵素を、どのアミノ酸残基位置番号におい
ても作成することができる。このような突然変異型酵素
は突然変異型PNBエステラーゼコード化配列によって
コード化されるであろう。そのような突然変異型PNB
エステラーゼコード化配列には、天然のPNBエステラ
ーゼコード化配列からアミノ酸コドンが削除されている
配列や天然のPNBエステラーゼコード化配列中にアミ
ノ酸コドンが挿入されている配列が含まれる。たとえあ
る突然変異がそれによってコード化されるPNBエステ
ラーゼの活性を破壊するかどうかを全く予測することが
できないとしても、PNBエステラーゼ活性に対するそ
の効果を確かめるためには単に本明細書に記載する方法
によってその突然変異型配列を発現させるだけでよいの
で、このような突然変異型酵素は本発明の範囲に包含さ
れる。
【0019】本発明は本明細書に例示する特定のベクタ
ーに限定されず、バチルス・ズプチリスのPNBエステ
ラーゼ活性をコード化するDNA化合物すべてを包含す
る。本発明のDNA化合物を用いて発現ベクターを構築
し、その発現ベクターが複製するかもしくは統合し、か
つ、そのプロモーターと翻訳活性化配列が機能的であり
得る宿主細胞ならば、どのような宿主細胞中でもその発
現ベクターによってエステラーゼ活性の発現させること
ができる。
【0020】即ち本発明は、大腸菌中でPNBエステラ
ーゼ活性の発現を制御するあらゆる大腸菌プラスミドま
たは他のベクターを包含する。本発明は、PNBエステ
ラーゼ活性の発現を制御し、大腸菌中で機能的なレプリ
コン(例えばpBR322、pACYC184、F、C
olV-K94、R1、R6-5、またはR100など)
を使用するベクターを包含する。本発明はプラスミドベ
クターのみに限定されるのではなく、PNBエステラー
ゼ活性を発現させ、宿主細胞中での複製と維持に対応す
るために統合またはウイルス複製を使用する他のベクタ
ーをも包含する。
【0021】本発明は、PNBエステラーゼ活性コード
化DNAの発現を制御するための特定のプロモーターお
よび翻訳活性化配列に限定されない。本発明は大腸菌中
で機能し、大腸菌中でPNBエステラーゼ活性を発現さ
せるために使用されるあらゆるプロモーターおよび翻訳
活性化配列の使用を包含する。大腸菌中で機能的な数多
くのプロモーターおよび翻訳活性化配列が知られてお
り、これらは大腸菌中でのエステラーゼ活性の発現を制
御するのに適している。このような転写および翻訳活性
化配列には、lpplactrptac、λp
L、およびλpRプロモーターおよび翻訳活性化配列が
含まれるが、これらに限定されない。
【0022】さらに、他の生物から得られる転写および
翻訳活性化配列を本PNBエステラーゼ活性コード化D
NA化合物に連結し、その活性化配列が機能する宿主細
胞中でPNBエステラーゼ活性の発現を制御する発現ベ
クターを作成することもできる。大腸菌はPNBエステ
ラーゼの生産とそれに続く試験管内で使用するための精
製にとっては最も適した宿主であるが、大腸菌以外の宿
主細胞中でPNBエステラーゼ活性の発現を制御するベ
クターも有用である。
【0023】ある宿主細胞が与えられた時、その宿主細
胞中に導入されてその宿主細胞内のPNBエステラーゼ
活性の濃度を増大させるであろうベクターは次の要素を
必要とする:1)本発明のPNBエステラーゼ活性コー
ド化DNA化合物および2)形質転換される宿主細胞内
で機能するばかりでなく、上記PNBエステラーゼ活性
コード化DNAの発現を制御するに適した位置と配向で
置かれたプロモーターおよび翻訳活性化配列。当然のこ
とながら、安定な形質転換体は、ベクターが染色体外要
素として、あるいはゲノムDNAに統合されて、その宿
主細胞中で複製する場合にのみ得ることができる。した
がって、好ましいベクターは宿主細胞におけるそのベク
ターの複製または統合を特異的に指示する配列を含有す
る。しかし、DNAが宿主細胞中に導入されると非特異
的な統合が起こり得るので、このような特異的複製また
は統合配列が絶対的に必要なわけではない。PNBエス
テラーゼ発現ベクターは、抗生物質耐性付与遺伝子また
はそのベクターを含有する宿主細胞を選択する手段を提
供する何らかの他の要素を含有することもできる。ただ
し、そのベクターが宿主細胞の染色体DNA中に統合す
る場合にはこのような選択可能な要素は必要ではなく、
また望ましくもない。
【0024】バチルス・ズプチリスのPNBエステラー
ゼ遺伝子のコード化配列を提供することにより、本発明
は形質転換を受け得るあらゆる生物用のPNBエステラ
ーゼ発現ベクターを提供する。本明細書に記述する大腸
菌PNBエステラーゼ発現ベクターは多種多様な本発明
の発現ベクターを例示するものである。しかし、PNB
エステラーゼの発現を制御するべく設計される本発明の
好ましいベクターは数多くある。
【0025】本発明のさらなる理解を助けるべく以下に
実施例を記載する。使用した特定の材料、種および条件
は本発明をさらに例示するためのものであって、本発明
の妥当な範囲を制限しようとするものではない。
【0026】DNAの操作法と分析法は基本的にサムブ
ルック(Sambrook)ら,1989,“Molecular Cloning:a Lab
oratory Manual"(コールド・スプリング・ハーバー・ラボ
ラトリー・プレス,ニューヨーク州コールド・スプリング・
ハーバー)に記述されているように行った。制限酵素反
応の条件はその製造者ら[ベーリンガー・マンハイム(B
M)(インディアナ州インディアナポリス)、ニュー・イ
ングランド・バイオラボラトリーズ(NEB)(マサチュ
ーセッツ州ベバーリー)、ベセスダ・リサーチ・ラボラ
トリーズ(BRL)(メリーランド州ガイサースブルグ)]
の推奨する条件を用いた。
【0027】実施例1バチルス・ズプ チリス(NRR
L B-8079)DNAのゲノムラ イブラリーからのP
NBエステラーゼ遺伝子(pnbA)の単離 A.菌株の説明と遺伝子型 バチルス・ズプチリス株NRRL B-8079を、セフ
ァロスポリンからパラ-ニトロベンジルエステルを除去
することができる微生物を同定するべく設計されたスク
リーニング法で単離した(Brannonら,J.Antibiotics XXI
X No.2:121-124,1976)。バチルス・ズプチリスNRRL
B-8097はノーザン・リジョナル・リサーチ・ラボ
ラトリー(NRRL)(米国農務省,イリノイ州6160
4ペオリア)の永久保存株に寄託されており、受託番号
B-8079の下で入手可能である。エシェリシア・コ
リ(大腸菌)K12 DH5αTM[マックス・エフィシェン
シーDH5αTMコンピテント・セル;ギブコ BRL製
(メリーランド州ガイサースブルク)]は、高い形質転換
能と大腸菌プラスミドの維持にとって安定な環境を提供
するために開発されたrec-株である。この大腸菌
株を、バチルス・ズプチリス株NRRL B-8079ゲ
ノムライブラリー用の宿主細胞として使用した(実施例
1Jを参照のこと)。クローン化したPNBエステラー
ゼ遺伝子の高レベル発現にはrec+大腸菌K12株
RV308を使用した。この大腸菌株は、大腸菌中で異
種タンパク質を工業的規模で発現させる際の宿主として
好ましい。大腸菌K12 RV308はNRRLに寄託
されており、受託番号B-15624の下で入手可能で
ある。大腸菌W ATCC 11105も異種タンパク質
発現用の宿主として使用することができる。この宿主株
はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(A
TCC)(メリーランド州20852ロックビル)から受
託番号ATCC 11105の下で入手することができ
る。
【0028】B.菌株の培養 トリプチカーゼR-ソイ・ブロス(TSB;ベクトン・デ
ィッキンソン・マイクロバイオロジー・システムズ製)
およびルリア・ブロス(L-ブロス;1リットルあたり1
0g ディフコ・バクト-トリプトンR、10g NaClお
よび5g 酵母エキス)を液体培養用の生育培地として使
用した。固体培地上での培養は2%(w/v)寒天を補足
したL-ブロス(L-寒天)上で生育させた。必要な場合に
は次の濃度で抗生物質を培地に添加した:アンピシリン
(50μg/ml)、テトラサイクリン(5μg/ml)。β-ガ
ラクトシダーゼ活性を検出するために、5-ブロモ-4-
クロロ-3-インドリル-D-ガラクトシド[X-gal;シ
グマ・ケミカル・カンパニー製(ミズーリ州63178
セントルイス)]を20μg/mlの濃度で培地に添加し
た。
【0029】C.大腸菌K12 DH5α、大腸菌K1
2 RV308および大腸菌W ATTC 11105の
形質転換 大腸菌K12 DH5α感応細胞をBRLから入手し、
製造者の実験案を用いてこれを形質転換した。別法とし
て、大腸菌K12株DH5α、RV308またはATC
C 11105の培養50mlをL-ブロス中でOD590
約0.5吸光度単位になるまで生育させ、その細胞を遠
心分離によって集めた。細胞ペレットを冷たい100mM
CaCl2 25mlに再懸濁し、氷上で25分間インキ
ュベートした。その細胞を遠心分離によって集め、冷た
い100mM CaCl2 2.5ml中に再懸濁し、氷上で終
夜インキュベートした。感応細胞を直接使用するか、も
しくは形質転換に使用する準備が調うまで−70℃で保
存した。
【0030】感応性大腸菌細胞を形質転換するために、
感応細胞懸濁液100μlを−70℃の貯蔵庫から取り
出し、氷上で融解させる。ポリプロピレン製チューブ中
で細胞をプラスミドDNAの溶液(1ng/ml)5μlと穏
やかに混合し、得られた溶液を氷上で30分間インキュ
ベートした。このチューブを42℃の水槽に移し、振盪
せずに45秒間インキュベートした。この熱ショック処
理後、チューブを氷上に2分間静置した。次に、チュー
ブを氷から取り出し、予め室温にインキュベートしてお
いたS.O.C.培地(2%バクト-トリプトンR、0.5%
酵母エキス、10mM NaCl、2.5mM KCl、10m
M MgCl2、10mM MgSO4、20mMグルコース)
0.9mlを加えた。次に、その細胞懸濁液を37℃22
5rpmで1時間振盪し、その一部をアンピシリンの入っ
たL-寒天上に植菌した。37℃でインキュベートした
後、形質転換体と推定される菌をプレートから選び取っ
た。形質転換体と推定される菌の帰属を、水平ゲル電気
泳動を用いてプラスミドDNAのサイズを測定すること
によって確認した(Sambrookら,1989)。選択したクロー
ンから得たプラスミドDNAを制限酵素分析によって特
徴づけた。
【0031】D.プラスミドDNAの単離 標準的なアルカリ-SDS法(Sambrookら,1989)を用いて
大腸菌株からプラスミドDNAを単離した。別法とし
て、プラスミドDNAを次のように単離した。50mg/
mlのアンピシリンを含有するL-寒天上で生育する形質
転換体コロニーの一部を50mg/mlのアンピシリンを含
むL-ブロス 1リットルに移し、これを空気振盪機中3
7℃で約16時間インキュベートした。ベックマンJA
-10ローター[ベックマン・インストルメンツ,インコ
ーポレイテッド(カリフォルニア州92634フラート
ン)製]を用いる4℃,8000rpm,10分間の遠心分離
によって500mlチューブ中に細胞を収集した。細胞ペ
レットをpH8.0のTE[10mMトリス塩酸、1mMエチ
レンジアミンテトラ酢酸(EDTA)]で洗浄し、遠心分
離によって集め、50mMトリス塩酸(pH8.0)、25
%ショ糖中に再懸濁して全量を10mlとした。25mMト
リス塩酸(pH8.0)中の20mg/mlリゾチーム[シグマ
・ケミカル・カンパニー(ミズーリ州セントルイス)]1m
lを撹拌しながら加え、その混合物を氷上で30分間イ
ンキュベートした。200mM EDTA4mlを加えた
後、氷上で10分間インキュベートし、次いでブリージ
/DOC溶菌溶液[1%ブリージ58、0.4%デオキシ
コレート、50mMトリス塩酸(pH8.0)、60mM ED
TA]15mlを添加した。混合するためにチューブを穏
やかに反転させ、氷上で15〜30分間インキュベート
した。ベックマンJA-20ローター中18000rpmで
1時間遠心分離することにより細胞残渣を除去した。上
清を静かに移すことにより約30mlを得、これに10mg
/mlのRNAseA(シグマ・ケミカル・カンパニー製)
150mlを加えた。37℃で1時間インキュベートした
後、10mg/mlのプロテイナーゼK(ベーリンガー・マ
ンハイム製)150mlを加え、次いで37℃でさらに1
時間インキュベートした。1/10体積の3M酢酸ナト
リウム(pH7.0)を添加し、次いで3体積の氷冷無水
エタノールを添加することによってDNAを沈殿させ
た。ベックマンJA-14ローター[ベックマン・インス
トルメンツ,インコーポレイテッド製(カリフォルニア州
92634フラートン)]中8000rpmで30分間の遠
心分離によってDNAを回収した。風乾したペレットを
TE(pH8.0)に再懸濁して全量を9mlにし、これに
塩化セシウム(ベーリンガー・マンハイム製)9gおよび
10mg/ml臭化エチジウム 0.5mlを加えた。得られた
溶液を2つの5.1mlクイック-シール(Quik-Seal)チュ
ーブ(ベックマン・インストルメンツ,インコーポレイテ
ッド製)に移し、ベックマンVTi65.2超遠心ロータ
ー中65000rpmで6時間遠心分離した。紫外光下で
プラスミドバンドを可視化し、これを注射器で取り出し
た。臭化エチジウムを除去するために得られたDNA溶
液を塩飽和イソプロパノールで抽出し、1000倍体積
のTE(pH8.0)に対して16時間透析した。必要に
なるまで、DNA溶液を−20℃で保存した。
【0032】E.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅 DNAサーマルサイクラー(DNA Thermal CyclerTM)
とジーン-アンプ(Gene-AmpTM)試薬キット[パーキン-エ
ルマー・シータス製(コネチカット州06859ノルウ
ォーク)]を用い、製造者の指針に従ってポリメラーゼ連
鎖反応を行った。次のインキュベーションを1サイクル
として30サイクルの増幅を行った:93℃で1分、次
いで40℃で2分、次いで72℃で4分。72℃で10
分間インキュベートすることによって合成を完結させ
た。
【0033】F.ヌクレオチド配列の分析 キアゲン(Qiagen)DNA結合カラム[キアゲン,インコー
ポレイテッド(カリフォルニア州チャトスワース)]を用
い、製造者が示す実験案に従って、大腸菌培養のアルカ
リ溶菌液から配列決定用の高次コイルプラスミドDNA
鋳型を精製した。蛍光性色素標識ジデオキシヌクレチ
ド、高次コインプラスミド鋳型および配列特異的オリゴ
ヌクレオチドプライマーを用い、サイクル配列決定法
[アプライド・バイオシステム,インコーポレイテッド
(ABI)(カリフォルニア州94404フォスターシテ
ィー)]に従って、ジデオキシヌクレオチド鎖終結(チェ
ーン・ターミネーション)配列決定反応を行った。配列
決定反応液をABIモデル373A自動DNAシークエ
ンサーで分析した。ヌクレオチド配列を集め、編集し、
デベルックス(Devereux)らのGCGコンピュータープロ
グラム(1985,Nucleic Acids Res.12:387-395)を用いて
分析した。
【0034】G.オリゴヌクレオチドプローブの合成と
末端ラベル化 バチルス・ズプチリスNRRL B-8079から精製し
たPNBエステラーゼ[分子量約54000,比活性約
2.2U/mg(ロラカルベフPNBエステルの対応する
遊離酸への加水分解に基づく)]25ピコモルを自動気相
シークエネーターでの分析(Hewickら,1981,J.Biol.Che
m.256:7990;HunkapillerおよびHood,1978,Biochemistr
y 17:2124)にかけることにより、この酵素(実施例7の
方法で精製したもの)のアミノ末端配列を得た。PNB
エステラーゼのアミノ末端のアミノ酸配列を配列番号3
として記載する。
【0035】配列番号3とバチルス・ズプチリスに関す
る公知のコドン使用則[Harwoodら,“Molecular Biologi
cal Methods for Bacillus",ジョン・ウィリー・アンド・
サンズ・リミテッド,イングランド,ウエスト・サセックス
(1990)]に基づき、β-シアノエチルホスホルアミダ
イト化学を用いるアプライドバイオシステムズ,インコ
ーポレイテッド・モデル380B DNA合成装置で、
製造者の指針に従って、2つのオリゴヌクレオチドプロ
ーブを合成した。これらのオリゴヌクレオチドプローブ
を配列表に配列番号4および配列番号5として記載す
る。
【0036】配列番号4および配列番号5に記載のオリ
ゴヌクレオチドをまずカラム精製(オリゴヌクレオチド
・ピュリフィケーション・カートリッジ;アプライド・
バイオシステムズ,インコーポレイテッド製)し、次に以
下のように末端ラベル化した。キナーゼ緩衝液[50mM
トリス塩酸(pH7.6)、10mM MgCl2]中のT4ポ
リヌクレオチドキナーゼ 8単位および[γ-32P]アデノ
シン三リン酸(ATP;5000Ci/ml)12μlを含有
する20μlの反応混合物に、各プローブ10ピコモル
を添加した。37℃で35分間反応させ、キナーゼを不
活化するために70℃で5分間インキュベートした後、
セファデックスG-50ニックカラム[ファルマシア,イ
ンコーポレイテッド製(ニュージャージー州08854
ピスカタウェイ)]を用いて、取り込まれなかった[γ-32
P]ATPを反応混合物から除去した。
【0037】H.バチルス・ズプチリスNRRL B-8
079からのゲノムDNAの単離 TSB中25℃で16時間生育して対数増殖中期に達し
たバチルス・ズプチリスNRRL B-8079の培養2
リットルから全DNAを単離した。遠心分離によって細
胞を収集し、緩衝液[50mMトリス塩酸(pH8.0)、5
0mM EDTA]20ml中に再懸濁した。細胞の溶解を次
の2工程で達成した:(i)1mg/mlのリゾチーム[卵白
由来:カルバイオケム製(カリフォルニア州ラ・ジョ
ラ)]を添加し、その懸濁液を37℃で20分間インキュ
ベートし、次いで(ii)溶菌緩衝液[0.5%ドデシル硫酸
ナトリウム(SDS)、50mMトリス(pH7.5)、0.4
M EDTA、1mg/mlプロテイナーゼK]4mlを添加
し、50℃で30分間インキュベートする。2回フェノ
ール抽出し、次いで1回クロロホルム抽出することによ
ってDNAを精製した後、エタノールで沈殿させ、これ
をガラス棒に巻き取ることによって回収した。1mM E
DTAと0.2mg/mlリボヌクレアーゼ(ウシ膵臓由来;
シグマ・ケミカル・カンパニー製)を含有する40mMト
リス塩酸緩衝液(pH7.5)中にDNAを穏やかに再懸
濁し、その調製物を25℃で30分間インキュベートす
ることによって、上記調製物からRNAを除去した。フ
ェノールとクロロホルムで再抽出し、これをTE(pH
7.5)に再懸濁することによってさらなる精製を達成し
た。
【0038】I.オリゴヌクレオチドプローブを用いる
EcoRI制限断片のサザンハイブリッド形成 バチルス・ズプチリスNRRL B-8079から得たゲ
ノムDNAをEcoRIで消化し、1%アガロス-TBE
ゲル(Sambrookら,1989)での電気泳動にかけた。次に、
サイズ分画したDNAをサザンブロッティング(Sambroo
kら,1989)によってハイボンド-N+ ナイロン膜[アマシ
ャム製(米国イリノイ州アルリングトン・ハイツ)]に転
写し、紫外光で5分間処理することによって上記基盤に
架橋させた。そのDNAを、6×SSC[1×SSC(p
H7.0)は0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナ
トリウムを含有する]、5×デンハルト溶液[1×デンハ
ルト溶液は0.2g/l フィコール400、0.2g/l ポ
リビニルピロリドンおよび0.2g/l ウシ血清アルブ
ミン(フラクションV)を含有する]、0.25%SDS、
および超音波処理によって断片化した20μg/mlウシ
胸腺DNAを含有するハイブリッド形成緩衝液中70℃
で1〜2時間予備ハイブリッド形成させた後、[32P]-
標識オリゴヌクレオチド(実施例1Gに記述するように
調製したもの)を含有する新鮮なハイブリッド形成緩衝
液を加えて最終プローブ濃度を0.5ピコモル/mlにし
た。このインキュベーション混合物の温度を終夜インキ
ュベーションの間に45℃に低下させた。次に、各プロ
ーブについて最適化した厳密度条件を用いてこの膜を洗
浄した。配列番号4に記載のプローブにハイブリッド形
成させた膜は、4×SSC、0.25%SDS中45℃
で3回連続して25分間洗浄した。配列番号5に記載の
プローブにハイブリッド形成させた膜は、0.5×SS
C、0.25%SDSを用いて同様に洗浄した。洗浄
後、膜を室温で乾燥し、フィルムにさらした。
【0039】上記の方法を用いることによって、約6kb
の大きさのEc oRI断片を示すバンドが配列番号4およ
び配列番号5に記載のプローブとハイブリッド形成する
ことがわかった。
【0040】J.EcoRI断片の濃縮ライブラリーの構
築とpNBE1の単離 バチルス・ズプチリスNRRL B-8097ゲノムDN
AをEcoRIで完全に消化し、水平1.2%アガロース
ゲル(40mMトリス酢酸および1mM EDTAからなる1
×TAE緩衝液中,2V/cm)中で16時間電気泳動に
かけた。このゲルを臭化エチジウム希釈液(1mg/ml)中
で染色し、長波長紫外光下でDNAバンドを可視化し
た。大きさが約6kbのDNAに対応するゲルの領域であ
って、かつ、配列番号4および配列番号5に記載のプロ
ーブとハイブリッド形成することが既にわかっているバ
ンドをまたぐゲルの領域から切片を取り出した。サムブ
ルックらの手法(Sambrook,1989)に従い、これにわずか
な調整を加えて、ゲル切片からDNA断片を溶出させ
た。簡単に述べると、ゲル切片を0.2×TAE緩衝液
200μlと共に透析袋中に入れ、クリップで封印し、
0.2×TAE緩衝液中で約3時間電気泳動した。透析
袋の内容物を0.2×TAEによる洗浄液400μlと
共に低塩緩衝液[0.2M NaCl、20mMトリス塩酸
(pH7.5)、1.0mMEDTA]2.4mlと混合し、これ
を製造者の実験案に従って調製したエルーチップ-dカ
ラム[シュライシャー・アンド・シュネル製(ニューハン
プシャー州キーン)]に充填した。低塩緩衝液で洗浄した
後、400μlの高塩緩衝液[1.0M NaCl、20mM
トリス塩酸(pH7.5)、1.0mM EDTA]を2回用い
てDNAを上記カラムから溶出させ、そのDNAを氷冷
無水エタノール800μlの添加によって沈殿させ、次
いでエッペンドルフ5415C微量遠心機中14000
rpmで40分間遠心分離した。風乾した2つのペレット
をTE(pH7.5)20mlに溶解することによって合わ
せ、その溶液を連結操作まで−20℃で保存した。これ
らの断片を、EcoRI消化とそれに続くウシ腸アルカリ
性ホスファターゼ[カルバイオケム製(カリフォルニア州
ラ・ジョラ)]での5'リン酸基除去によって予備処理し
たベクターpUC19[ギブコ BRL製(メリーランド
州ガイサースブルク)]中に連結した。
【0041】得られたプラスミドを用いて感応性大腸菌
K12 DH5α細胞を形質転換し、次いでそれらの細
胞をアンピシリンとX-Galの入ったL-寒天プレート
に植菌した。ベクターとしてプラスミドpUC19を使
用することにより、青/白選択を用いて、挿入DNAを
含有するクローンを特異的に選択することができる。β
-ガラクトシダーゼのα-ペプチドをコード化するlac
Z遺伝子の一部を含むpUC19ベクターのみを含有す
る形質転換体は、X-Galの切断で生じる青色によっ
て検出される活性な酵素を生産する。対照的に、Eco
I部位に挿入物を含有する単離体は上記α-ペプチドの
読み枠を破壊し、X-Galを変換することができない
ので、この単離体はX-Galを含有する培地上で白色
のままである。100以上の白いアンピシリン耐性コロ
ニーを選択し、表現型の安定性を試験するために同寒天
上に再植菌した。
【0042】白コロニーからプラスミドDNAを単離
し、これをゲル電気泳動によって分析した。必要な9kb
の大きさ(2.686kbのpUC19DNA+約6kbの挿
入DNA)のプラスミドDNAを含有する7つのコロニ
ーをさらなる研究のために選択した。配列番号4に記載
のプローブを用いるサザンハイブリッド形成によって試
験したところ、1つのプラスミドpNBE1が強いハイ
ブリッド形成信号を示した。プラスミドpNBE1を
coRIで消化すると予期される大きさの2つの断片、即
ち、直線化したpUC19(2.686kb)に対応する1
断片と挿入断片に対応する約6kbの大きさのもう1つの
断片が得られた。
【0043】K.プラスミドpNBE1上のpnbAの
転写の方向の解明 pUC19のlacZ遺伝子に対するpnbAの転写の
方向と、pNBE1挿入物中のATG転写開始部位のお
よその位置を決定するために、pNBE1を用いて2回
のPCR増幅を行った。第1の増幅では配列番号5に記
載のオリゴヌクレオチドプローブと順方向(−20)M1
3DNA配列決定用プライマー(ニュー・イングランド
・バイオラブス製)を使用した。第2の増幅でも配列番
号5に記載のオリゴヌクレオチドを使用したが、もう1
つのプライマーは逆方向(−24)M13配列決定用プラ
イマーであった。その結果、(−20)順方向配列決定用
プライマーを用いた反応のみが増幅した断片を与えるこ
とがわかった。増幅された断片の大きさを決定したとこ
ろ、2.0kbであった。したがって、pnbAのATG
開始部位はpUC19のマルチクローニング部位の開始
部位から約4キロ塩基対(kb)下流に位置し、lacZ遺
伝子と同じ方向に転写される。
【0044】L.機能的pnbA遺伝子の確認 全pnbA遺伝子がpNBE1上に存在するかどうか、
また、それが大腸菌中で発現することができるかどうか
を決定するために、プラスミドpNBE1で形質転換し
た大腸菌K12 DH5α細胞の抽出物をエステラーゼ
活性について検定した。L-ブロス中で対数増殖中期ま
で生育した培養約75mlから細胞抽出物を調製した。8
000rpmで10分間の遠心分離によって細胞を収集
し、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)中で洗
浄し、再度遠心分離した。細胞ペレットを再懸濁(1g細
胞/4ml緩衝液)し、30秒間の超音波破砕[ソニケータ
ー(SonicatorTM)セル・ディスラプター・モデルW185
F;ヒート・システムズ-ウルトラソニックス,インコー
ポレイテッド製(ニューヨーク州プラインビュー)]に4
回さらすことによって破壊した。微量遠心機中最大速度
で20分間の遠心分離によって細胞残渣を除去した。精
製PNBエステラーゼはβ-ラクタム系抗生物質のp-ニ
トロベンジルエステルだけでなく酢酸p-ニトロフェニ
ルの切断をも触媒するので、この反応を利用してp-ニ
トロフェノールの生成を分光光度測定法で都合よく監視
することができた。0.5M 酢酸p-ニトロフェニル[1:
99(v/v)アセトニトリル/水中]400μl、167
mMトリス塩酸(pH7.0)600μlおよび無細胞抽出物
1〜20μlを含有する反応混合物を用いた。ギルフォ
ード・レスポンスII分光光度計を用いてOD405の増大
を監視することにより、p-ニトロフェノールの生成を
分光光度測定法で測定した。別法として、爪楊枝を用い
てコロニーの一部を上記反応混合物中に添加することに
より、全細胞を使って酵素活性を定性的に明らかにする
こともできた。これらの方法による全細胞と無細胞抽出
物の検定は共に、プラスミドpNBE1が無傷のpnb
A遺伝子を含有すること並びに該遺伝子が発現して活性
な酵素を生産したことを立証した。プラスミドを保持し
ない大腸菌K12 DH5α細胞中、あるいは上記ゲノ
ムライブラリーから得られる他の非ハイブリッド形成性
プラスミドを保持する大腸菌K12DH5α細胞中には
有意な活性が検出されなかった。
【0045】M.pnbA遺伝子のサブクローニング 実施例1Kに記述したPCR実験から得られた情報およ
びpNBE1の一制限酵素消化および二重制限酵素消化
の結果を用いて、上記6.0kbEcoRI断片の予備的な
物理的地図を作成することができた。プラスミドpNB
E1の制限酵素および機能地図を図1に示す。次に、p
NBE1をHpaIIで部分消化した後、EcoRIで完全消
化し、得られたHpaII-EcoRI断片をAccI-EcoRI
で消化したpUC19に連結することによって、このプ
ラスミドの一連のサブクローンを作成した。上記挿入物
HpaII部位とpUC19のAccI部位はこの連結によ
って再生されなかった。次に、得られたプラスミドを大
腸菌K12 DH5α細胞中に導入し、アンピシリン耐
性コロニーを選択し、それらをエステラーゼ活性につい
て試験した。いくつかの陽性クローンからプラスミドD
NAを単離し、それらを分析してそのHpaII-EcoRI
挿入物の大きさを決定した。活性な酵素をコード化する
最も小さい挿入物は2.3kbであった。このプラスミド
ベクターをpNBHpE2.3と命名した。
【0046】さらにサブクローニング実験を行ったとこ
ろ、上記2.3kb挿入物の遠位末端にあるSalI-Eco
I断片が機能的なpnbA遺伝子にとっては必要ないこ
とがわかった。pNBHpE2.3をまずHindIIIとSa
lIで消化し、これをHindIIIとSalIで消化したpU
C19に連結した後、大腸菌K12 DH5α細胞中に
導入した。この構築によって得られたプラスミドをpN
BH3S1.9と命名した。pNBH3S1.9は1.9k
bのHpaII-SalI挿入物を含有し、活性なPNBエステ
ラーゼタンパク質をコード化していた。このプラスミド
から得られる挿入DNAをpBluesript SK(−)[スト
ラタジーン製(カリフォルニア州ラ・ジョラ)]中にサブ
クローニングし、そのヌクレオチド配列を決定するべく
分析した。バチルス・ズプチリスから得られるPNBエ
ステラーゼのコード化配列を配列表に配列番号1として
記載する。
【0047】実施例2大腸菌における pnbA遺伝子
の高レベル発現 クローン化したPNBエステラーゼ遺伝子の大腸菌にお
ける発現を、ベクターpNB106RおよびpNB10
6RMを構築することによって改善した。プラスミドp
NB106Rはプラスミドコピー数の制御に寄与する
op遺伝子を含有する(Cesareniら,1982,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 79:6313)。プラスミドpNB106Rの制限
酵素および機能地図を図2に示す。プラスミドコピー数
pnbA遺伝子の発現に与える効果を決定するため
に、rop遺伝子を欠くプラスミドpNB106RMを
プラスミドpNB106Rから誘導した。プラスミドp
NB106RMの制限酵素および機能地図を図3に記載
する。
【0048】A.大腸菌K12 DH5α/pNB10
6R、大腸菌K12 RV308/pNB106Rおよ
び大腸菌W ATCC11105/pNB106Rの構
築 異種遺伝子を改良型バクテリオファージラムダpLプロ
モーターから温度誘導的に発現させるべく、プラスミド
pNBH3S1.9から得られる1.9kbのDNA断片を
温度誘導性高レベル発現ベクターpHKY338中にサ
ブクローニングすることによってプラスミドpNB10
6Rを作成した。大腸菌K12 RV308/pHKY
338はNRRLに1992年1月31日付けで寄託さ
れており、受託番号NRRL B-18945の下で入手
することができる。このプラスミドは特に重要な2つの
DNA領域、即ち(i)大腸菌中での該プラスミドの複製
と維持を可能にするpBR322から誘導された配列で
あって、その中のpBR322のアンピシリン耐性遺伝
子がラムダcI抑制遺伝子で置換されている配列および
(ii)テトラサイクリン遺伝子の下流に位置する改良型ラ
ムダプロモーターpL106(米国特許出願第07/7
39280号)がカナマイシン耐性遺伝子の読取り枠(O
RF,オープンリーディングフレーム)に直に隣接して
いる配列、を含有する。上記プロモーターは2シストロ
ン集合を介して上記ORFの転写を制御する(Schoner
ら,1990,Methods in Enzymology 185:94)。プラスミド
pHKY338は、NdeIとBamHIでの消化によって
カナマイシン耐性遺伝子の読取り枠を容易に除去できる
ように構築された。ATG転写開始コドンの部位にNde
I制限部位を有し、かつ、潜在的転写終止配列の下流に
BamHI互換性制限部位を有するORFはすべてpHK
Y338中に挿入することができる。そうすれば、これ
によって得られる挿入されたORFは上記pLプロモー
ターからの発現にとって適正に並ぶことになる。
【0049】クローン化した1.9kbのバチルス・ズプ
チリスDNAは deI部位を所望の位置に含有していな
かったので、pnbA ORFのATG転写開始部位に
それを導入する方法を開発した。この方法には、pnb
A遺伝子のアミノ末端断片とカルボキシ末端断片を作成
するために別個の構築を行い、次にそれら2つの断片を
pHKY338ベクターから得られる第3の断片に連結
することが含まれる。上記3断片の構築を以下のように
達成した。
【0050】i)アミノ末端断片 PNBエステラーゼのアミノ末端部をコード化し、か
つ、そのATG転写開始部位の5'側に隣接するNde
部位を含有する261bpの断片をPCR技術(実施例1
Eを参照のこと)を用いて合成した。このPCR増幅
は、配列番号6および配列番号7に記載の2つのプライ
マーを用いて行った。
【0051】配列番号6に記載の配列はNdeI制限部位
を含有する。このプライマーの最初の3塩基はクローン
化したPNBエステラーゼ遺伝子と合致しない。他方の
プライマー(配列番号7)はATG開始部位から215bp
下流に位置するAccI部位の下流約25塩基対(bp)にア
ニールする。上記増幅がもたらした261bpの断片を、
クロウ(Crowe)らが記述した方法(1991,Nuc.Acid Res.1
9:184)に従い、これにわずかな変更を加えてプロテイナ
ーゼK(トリチラチウム・アルブム由来のプロテアーゼ
・タイプXXVIII)で処理した。次いでその断片を標準的
な方法を用いて deIおよびAccIで消化し、フェノー
ル抽出し、エタノール沈殿することによって、後述の連
結反応で使用する180bpの断片を作成した。
【0052】ii)カルボキシ末端断片 本構築法ではアミノ末端断片とカルボキシ末端断片を接
合するために上記ORFの内部にあるAccI部位を使用
する必要があったので、該1.9kb断片上の他のAcc
部位(SalI/AccI)を除去する必要があった。これを
次の2工程で達成した:(i)ORFの断片を放出させる
ためのHindIIIおよび alIによるpNBH3S1.9
の消化、および(ii)上記放出断片の、HindIIIおよび
hoIで消化したpBluescript SK(−)への連結。該
1.9kb断片のSalI/AccI部位をpBluescript S
K(−)のXhoI部位に挿入することによって3部位すべ
てが除去された。この連結混合物を大腸菌K12 DH
5α中に導入し、推定のクローンをスクリーニングし、
制限消化によって構造を確認することによって、該OR
F上にAccI部位が1つしかないpNBH3(SX)sk
を単離した。カルボキシ末端にBamHIを導入するには
もう1つの構築が必要であった。pNBH3(SX)sk
EcoRIおよびKpnIで消化してORFの断片を放出
させ、次いでこの断片を、やはりEcoRIとKpnIで消
化したpUC19中に連結することによって、これを達
成した。この連結混合物をDH5α細胞中に導入し、次
いでクローンの選択と分析を行うことによって、該OR
F中に単一のAccI部位を持ち、かつ、そのカルボキシ
末端の下流に適切に位置するBamHI部位を含有するプ
ラスミドpNBEKucを単離した。
【0053】iii)pHKY338から得られるベクタ
ー断片 pHKY338をNdeIとBamHIで消化してそのカナ
マイシン耐性遺伝子を除去し、その大制限断片をゲル単
離することによって、以下に記述する3断片連結反応用
のベクターを調製した。
【0054】NdeI-AccI消化PCR断片(180b
p)、pNBEKucのAccI-BamHI断片(1.7kb)お
よびpHKY338のNdeI-BamHI断片(6kb)を用
いて、3断片連結を行った。これによって、温度誘導性
ラムダpL合成プロモーターの制御下にある全pnb
ORFを含有するプラスミドベクターpNB106R
が生成した。得られたDNAを宿主株大腸菌K12 D
H5α中に導入した。次いで、プラスミドpNB106
Rを宿主細胞大腸菌K12 RV308および大腸菌W
ATCC 11105中に導入した。
【0055】実施例3大腸菌K12 DH5α/pN
B106RM、大腸菌K12 RV308/pNB10
6RMおよび大腸菌W ATCC 11105/pNB1
06RMの構 rop 遺伝子を欠くpNB106Rの変種(rop-)を
構築するために、pNB106RとpHKY389(r
op-)の両方をSphIおよびNcoIで消化した。大腸菌
K12 RV308/pHKY389はNRRLに19
92年10月22日付けで寄託されており、受託番号B
-21012の下で入手可能である。pHKY389か
ら得られる約4.5kbのSphI-NcoI断片とpNB10
6Rから得られる約3kbのSphI-NcoI断片を低融点
アガロースを用いて電気泳動した後、ゲル単離した。T
4 DNAリガーゼと37℃で4時間の標準的な反応条
件を用いてこれらの断片を連結した。感応性大腸菌K1
2 DH5α細胞を形質転換し、これをテトラサイクリ
ンの入ったL-寒天に植菌した。選択したコロニーを予
期されるAccI制限酵素様式についてスクリーニングす
ることによって、プラスミドpNB106RMを保持す
る株を同定した。次いで、プラスミドpNB106RM
を、実施例1に記述した手法を用いて大腸菌K12 D
H5α、大腸菌K12 RV308および大腸菌W AT
CC 11105中に移入した。
【0056】実施例4プラスミドpN B106Rまた
はpNB106RMで形質転換した大腸菌K12 DH
5α、大腸菌K12 RV308および大腸 菌W ATC
C11105におけるPNBエステラーゼの 合成 プラスミドpNB106RまたはpNB106RMで形
質転換した大腸菌K12 DH5α、大腸菌K12 RV
308および大腸菌W ATCC11105の培養によ
るPNBエステラーゼの合成を以下のように誘導した。
上記株の凍結保存培養を5μg/mlテトラサイクリンの
入ったL-ブロスに植菌した。30℃で16時間生育さ
せた後、細胞を新鮮なL-ブロス+テトラサイクリンに
継代(4%v/v)し、対数増殖中期まで生育させた。培
養の温度を40℃に上げることによって酵素合成の誘導
を達成した。定期的に培養から試料を採取し、無細胞抽
出物中の酵素活性を実施例1Lに記述したように検定す
ることによってPNBエステラーゼ合成の速度を測定し
た。また、PNBエステラーゼタンパク質量の相対的増
大を監視することができるよう、無細胞抽出物をSDS
-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)で
も分析した。
【0057】実施例5PNBエステラ ーゼの組換え大
腸菌株からの精製 表1に要約する方法によって大腸菌K12 DH5α/
pNB106RからPNBエステラーゼを精製した。
【表1】
【0058】この方法を、実施例7に記述し表2に要約
したバチルスからの精製と比較することができる。バチ
ルスからの精製が8工程を必要とし、130000mgの
粗タンパク質から2.6mgの純粋な酵素が得られたのに
対し、組換え大腸菌株からはわずか6工程でわずか20
0mgの粗タンパク質から10mgの純粋な酵素が得られた
ことに気付くであろう。このように組換え大腸菌を供給
源として使用した場合、より簡単なこの精製工程が、天
然の生産菌バチルス・ズプチリスを酵素供給源として使
用する、より複雑な従来の精製工程より3250倍効率
的であった。
【0059】組換え大腸菌を酵素供給源として用いるこ
の新しい精製法はかなり簡単であるから、大規模生産に
これを適用した場合、同じ酵素をバチルス・ズプチリス
から得るのに必要な精製法より安価であろう。これは、
組換え大腸菌株中で得られるPNBエステラーゼの量が
かなり増大していること(単位粗タンパク質あたり約3
250倍)の直接的な結果である。
【0060】分子量、ウエスタンブロット分析および基
質特異性について、組換え大腸菌から精製したPNBエ
ステラーゼを天然の酵素と比較した。分子量の測定は上
記2つの供給源から得られる酵素について54000の
値を与え、またこれら2つの酵素調製物を天然精製エス
テラーゼに対して調製した抗体を用いて試験したとこ
ろ、同一の沈降素バンドが得られた。両酵素はセファク
ロルPNBエステル、セファクロル核PNBエステル、
ロラカルベフPNBエステル、およびロラカルベフ核P
NBエステルを加水分解した。天然のPNBエステラー
ゼと組換え大腸菌株中で生産される対応するPNBエス
テラーゼは機能的に同一であり、構造的にも巨視的には
同一物であると思われる。
【0061】実施例6部分精製したP NBエステラー
ゼによるロラカルベフ核PNBエステルの加水分解 大腸菌K12 DH5α/pNB106R細胞から調製
した部分精製PNBエステラーゼ(比活性と本酵素の既
知の触媒回転数に基づき2.5mg)をN-エチルマレイミ
ドで処理することにより残存するβ-ラクタマーゼを不
活化し、これを50mMトリス緩衝液(pH8.0)中のロ
ラカルベフ核PNBエステルの懸濁液(2.2%w/v)
に添加した。この反応混合物を3時間37℃に保った。
pHを8.0に保つために水酸化ナトリウム溶液を定期
的に加えた。3時間後、ロラカルベフ核遊離酸について
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析したと
ころ、この化合物が90%の収率で存在した。さらにイ
ンキュベーションを続けても収率は増大しなかった。
【0062】実施例7バチルス・ズプ チリスからのP
NBエステラーゼの単離と精製 A.無細胞抽出物の調製 バチルス・ズプチリスNRRL B-8079の培養を従
来法で収集し、凍結した。凍結バチルス・ズプチリス
(760g)を融解し、2リットルの緩衝液A[10mMリン
酸カリウム(pH7.0)、1mM 2-メルカプトエタノー
ル(2-ME)、0.5mM EDTA]中でホモジナイズ(均
質化)した。24000×gで30分間遠心分離するこ
とにより無細胞抽出物を得た。この抽出物に最終濃度
2.0mg/mlで硫酸プロタミンを加え、その混合物を1
時間撹拌した。生成した沈殿を遠心分離によって除去し
た。以下の単離操作ではその上清を無細胞抽出物として
使用した。
【0063】B.粗PNBエステラーゼの単離 上記抽出物の硫酸アンモニウム分画を行った。45〜8
0%硫酸アンモニウム飽和度で生成した沈殿を遠心分離
によって集め、緩衝液Aに溶解した後、同緩衝液に対し
て終夜透析した。透析した試料を1N酢酸でpH5.0
に酸性化し、10分間インキュベートし、これを遠心分
離にかけることによって沈殿物を除去した。その上清に
は粗PNBエステラーゼが含まれていた。
【0064】C.PNBエステラーゼの精製 上記上清を2N NH4OHでpH8.5に調節し、緩衝
液B[10mM トリス塩酸(pH8.5)、50mM NaC
l、1mM 2-ME、0.5mM EDTA]で平衡化した弱
アニオン性樹脂[DE52カラム、3.7×35cm、ファ
ルマシア,インコーポレイテッド製(ニュージャージー州
08854ピスカタウェイ)]に充填した。このカラムを
350mlの緩衝液Bで洗浄し、1750mlの緩衝液C
[10mMトリス塩酸(pH7.0)、50mM NaCl、1m
M 2-ME、0.5mM EDTA]で再度洗浄した。緩衝液
C中のNaCl勾配(50〜300mM、3500ml)を用
いてPNBエステラーゼを溶出させた。PNBエステラ
ーゼの分画を合し、アミコンPM-10膜[アミコン製
(マサチューセッツ州01923ダンバース)]での限外
濾過によって濃縮した。濃縮した粗PNBエステラーゼ
溶液を、緩衝液D[10mMトリス塩酸(pH8.0)、1mM
2-ME、0.5mM EDTA]で平衡化した多糖型ゲル
(セファクリルS-200HRカラム、5.0×95cm、
ファルマシア,インコーポレイテッド製)を用いるゲル濾
過にかけた。酵素活性を含有する分画を合わせ、限外濾
過によって濃縮し、緩衝液Bに対して終夜透析した。透
析した溶液を、緩衝液Bで平衡化したアニオン交換樹脂
(Q-セファロースカラム、2.6×20cm、ファルマシ
ア,インコーポレイテッド製)に充填した。このカラムを
100mlの緩衝液Bで洗浄し、次いで500mlの緩衝液
E[10mM MES-NaOH(pH6.0)、100mM N
aCl、1mM 2-ME、0.5mM EDTA]で洗浄し
た。緩衝液E中の直線的NaCl勾配(100〜300m
M、1500ml)を用いてPNBエステラーゼを溶出させ
た。PNBエステラーゼを含有する分画を合わせ、限外
濾過によって濃縮し、1mM 2-MEと0.5mMエチレン
ジアミンテトラ酢酸を含む10mM 酢酸ナトリウム(pH
5.0)に対して終夜透析した。
【0065】沈殿物を遠心分離によって除去した後、そ
の酵素溶液を、1mM 2-MEと0.5mM EDTAを含む
10mM酢酸ナトリウム(pH5.0)で平衡化したリン酸
カルシウム-セルロールカラム(1.6×20cm)に充填し
た。ここで使用する細かく粉砕されたリン酸カルシウム
はイェナー(Jenner),米国特許第3737516号に従
って調製することができる。このカラムを250mlの同
緩衝液で洗浄した後、1mM 2-MEと0.5mM EDTA
を含む10〜50mMの直線的リン酸カリウム(pH7.
0)勾配(250ml)を用いてPNBエステラーゼを溶出
させた。PNBエステラーゼ活性を含有する分画を合
し、限外濾過によって濃縮した後、緩衝液Dに対して終
夜透析した。
【0066】透析した酵素溶液を、緩衝液Dで平衡化し
たp-アミノベンズアミジン-アガロースカラム(1.0×
20cm、ファルマシア,インコーポレイテッド製)に充填
した。このカラムを50mlの緩衝液Dで洗浄した後、緩
衝液D中の直線的NaCl勾配(0〜300mM、100m
l)を用いてPNBエステラーゼを溶出させた。緩衝液D
中のほぼ160〜220mM NaClで溶出したPNB
エステラーゼ活性を伴う分画を合し、限外濾過によって
濃縮したところ、これは精製酵素であった。
【0067】上述の精製におけるすべての工程を0〜4
℃の温度で行った。この単離および精製の各工程で得ら
れたPNBエステラーゼ活性について試料を検定するこ
とにより、精製の進行を追跡した。
【表2】
【0068】D.PNBエステラーゼ活性の検定法 5μmolのビストリスプロパン塩酸(pH6.5)、0.5
μmolの基質(ロラカルベフPNBエステルまたはセファ
クロルPNBエステル)および適量の酵素溶液を含有す
る1mlの反応混合物を恒温振盪機中30℃で30分間イ
ンキュベートした。等体積ののアセトニトリルを添加す
ることによって反応を停止させた。次に、この混合物を
遠心分離することによってタンパク質を除去し、その上
清溶液を、生成物の生成と基質の消失について高性能液
体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。80%の
1mMトリエチルアミン塩酸(pH2.5)と20%のメタ
ノールを含有する緩衝液Aおよびメタノールを含有する
緩衝液Bによって形成される直線的勾配を1ml/分の流
速で用いて、C-18逆相カラム[ベックマン・ウルトロ
スフェアーODS(ベックマン・インストルメンツ,イン
コーポレイテッド(カリフォルニア州92634フラー
トン)製)]でHPLCを行った。
【0069】使用したHPLC系はビスタ5560ユニ
ット[バリアン・アソシエーツ製(テキサス州シュガーラ
ンド)]とモデル230-401自動試料採取注入器[ギル
ソン・メディカル・エレクトロニクス製(ウィスコンシ
ン州ミドルトン)]を含むバリアンHPLCシステムであ
った。生成物の形成を254nmで監視することによって
PNBエステラーゼ活性を決定した。
【0070】酢酸p-ニトロフェニルが加水分解してp-
ニトロフェニルアルコールとアセテートに変化する際の
吸収変化を利用して、PNBエステラーゼの分光光度測
定検定法を開発した。この検定法で活性を示す酵素分画
は必ずしもPNBエステラーゼ活性を有するわけではな
いが、PNBエステラーゼはこの検定法で活性を示すで
あろう。精製PNBエステラーゼに関するこの検定法の
結果は、HPLC検定法の結果と十分な相関関係にあっ
た。したがってこの検定法は、一般に多数の検定を伴う
本酵素の精製に有益である。この検定を、100μMト
リス塩酸(pH7.0)、1.6μM酢酸p-ニトロフェニル
および1〜20μlの酵素溶液を含有する1mlの検定混
合物中室温で行った。カリー(Cary)分光光度計モデル2
19もしくはベックマンDU-50で405nmの吸収変
化を測定することにより活性を追跡した。
【0071】次の配列表に本発明の化合物のDNA配列
およびアミノ酸配列を記載する。本明細書ではこれらの
配列をその配列番号を示して引用する。当業者には理解
されるあろうが、DNA配列は5'から3'の方向に記載
されており、アミノ酸配列はアミノ末端からカルボキシ
末端に向かって記載されている。アミノ酸残基は次のよ
うに記載されている:Alaはアラニン残基、Argはアルギ
ニン残基、Asnはアスパラギン残基、Aspはアスパラギン
酸残基、Cysはシステイン残基、Glnはグルタミン残基、
Gluはグルタミン酸残基、Glyはグリシン残基、Hisはヒ
スチジン残基、Ileはイソロイシン残基、Leuはロイシン
残基、Lysはリジン残基、Metはメチオニン残基、Pheは
フェニルアラニン残基、Proはプロリン残基、Serはセリ
ン残基、Thrはスレオニン残基、Trpはトリプトファン残
基、Tyrはチロシン残基、Valはバリン残基をそれぞれ表
す。DNA配列中、Aはデオキシアデニル、Gはデオキ
シグアニル、Cはデオキシシチジル、Tはチミジルをそ
れぞれ表す。
【0072】
【配列表】
【0073】配列番号:1 配列の長さ:1470 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 ATG ACT CAT CAA ATA GTA ACG ACT CAA TAC GGC AAA GTA AAA 42 GGC ACA ACG GAA AAC GGC GTA CAT AAG TGG AAA GGC ATC CCC 84 TAT GCC AAG CCG CCT GTC GGA CAA TGG CGT TTT AAA GCA CCT 126 GAG CCG CCT GAA GTG TGG GAA GAT GTC CTT GAT GCC ACA GCG 168 TAC GGT CCT ATT TGC CCG CAG CCG TCT GAT TTG CTC TCA CTG 210 TCG TAT ACA GAG CTG CCC CGC CAG TCC GAG GAT TGC TTG TAT 252 GTC AAT GTA TTT GCG CCT GAC ACT CCA AGT CAA AAT CTT CCT 294 GTC ATG GTG TGG ATT CAC GGA GGC GCT TTT TAT CTT GGA GCG 336 GGC AGT GAG CCA TTG TAT GAC GGA TCA AAA CTT GCG GCA CAG 378 GGA GAA GTC ATT GTC GTT ACA TTG AAC TAT CGG CTG GGG CCG 420 TTT GGC TTT TTG CAC TTG TCT TCG TTT GAT GAG GCG TAT TCC 462 GAT AAC CTT GGG CTT TTA GAC CAA GCC GCC GCG CTG AAA TGG 504 GTG CGG GAG AAT ATC TCA GCG TTT GGC GGT GAT CCC GAT AAC 546 GTA ACA GTA TTT GGA GAA TCC GCC GGC GGC ATG AGC ATT GCC 588 GCG CTG CTC GCT ATG CCT GCG GCA AAA GGC CTG TTC CAG AAA 630 GCG ATC ATG GAA AGC GGC GCT TCC CGA ACA ATG ACA AAA GAA 672 CAA GCG GCA AGC ACT GCG GCT GCC TTT TTA CAG GTC CTT GGG 714 ATT AAT GAG AGC CAG CTG GAC AGA TTG CAT ACT GTA GCA GCG 756 GAA GAT TTG CTT AAA GCG GCC GAT CAG CTT CGG ATT GCA GAA 798 AAA GAA AAT ATC TTT CAG CTG TTC TTC CAG CCC GCC CTT GAT 840 CCG AAA ACG CTG CCT GAA GAA CCA GAA AAA TCG ATC GCA GAA 882 GGG GCT GCT TCC GGC ATT CCG CTA TTG ATT GGA ACA ACC CGT 924 GAT GAA GGA TAT TTA TTT TTC ACC CCG GAT TCA GAC GTT CAT 966 TCT CAG GAA ACG CTT GAT GCA GCA CTC GAG TAT TTA CTA GGG 1008 AAG CCG CTG GCA GAG AAA GCT GCC GAT TTG TAT CCG CGT TCT 1050 CTG GAA AGC CAA ATT CAT ATG ATG ACT GAT TTA TTA TTT TGG 1092 CGC CCT GCC GTC GCC TAT GCA TCC GCA CAG TCT CAT TAC GCC 1134 CCT GTC TGG ATG TAC CGG TTC GAT TGG CAC CCG GAG AAG CCG 1176 CCG TAC AAT AAA GCG TTT CAC GCA TTA GAG CTT CCT TTT GTC 1218 TTT GGA AAT CTG GAC GGA TTG GAA CGA ATG GCA AAA GCG GAG 1260 ATT ACG GAT GAG GTG AAA CAG CTT TCT CAC ACG ATA CAA TCC 1302 GCG TGG ATC ACG TTC GCT AAA ACA GGA AAC CCA AGC ACC GAA 1344 GCT GTG AAT TGG CCG GCG TAT CAT GAA GAA ACG AGA GAG ACG 1386 GTG ATT TTA GAC TCA GAG ATT ACG ATC GAA AAC GAT CCC GAA 1428 TCT GAA AAA AGG CAG AAG CTA TTC CCT TCA AAA GGA GAA TAA 1470
【0074】配列番号:2 配列の長さ:489 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Thr His Gln Ile Val Thr Thr Gln Tyr Gly Lys Val Lys Gly 1 5 10 15 Thr Thr Glu Asn Gly Val His Lys Trp Lys Gly Ile Pro Tyr Ala 20 25 30 Lys Pro Pro Val Gly Gln Trp Arg Phe Lys Ala Pro Glu Pro Pro 35 40 45 Glu Val Trp Glu Asp Val Leu Asp Ala Thr Ala Tyr Gly Pro Ile 50 55 60 Cys Pro Gln Pro Ser Asp Leu Leu Ser Leu Ser Tyr Thr Glu Leu 65 70 75 Pro Arg Gln Ser Glu Asp Cys Leu Tyr Val Asn Val Phe Ala Pro 80 85 90 Asp Thr Pro Ser Gln Asn Leu Pro Val Met Val Trp Ile His Gly 95 100 105 Gly Ala Phe Tyr Leu Gly Ala Gly Ser Glu Pro Leu Tyr Asp Gly 110 115 120 Ser Lys Leu Ala Ala Gln Gly Glu Val Ile Val Val Thr Leu Asn 125 130 135 Tyr Arg Leu Gly Pro Phe Gly Phe Leu His Leu Ser Ser Phe Asp 140 145 150 Glu Ala Tyr Ser Asp Asn Leu Gly Leu Leu Asp Gln Ala Ala Ala 155 160 165 Leu Lys Trp Val Arg Glu Asn Ile Ser Ala Phe Gly Gly Asp Pro 170 175 180 Asp Asn Val Thr Val Phe Gly Glu Ser Ala Gly Gly Met Ser Ile 185 190 195 Ala Ala Leu Leu Ala Met Pro Ala Ala Lys Gly Leu Phe Gln Lys 200 205 210 Ala Ile Met Glu Ser Gly Ala Ser Arg Thr Met Thr Lys Glu Gln 215 220 225 Ala Ala Ser Thr Ala Ala Ala Phe Leu Gln Val Leu Gly Ile Asn 230 235 240 Glu Ser Gln Leu Asp Arg Leu His Thr Val Ala Ala Glu Asp Leu 245 250 255 Leu Lys Ala Ala Asp Gln Leu Arg Ile Ala Glu Lys Glu Asn Ile 260 265 270 Phe Gln Leu Phe Phe Gln Pro Ala Leu Asp Pro Lys Thr Leu Pro 275 280 285 Glu Glu Pro Glu Lys Ser Ile Ala Glu Gly Ala Ala Ser Gly Ile 290 295 300 Pro Leu Leu Ile Gly Thr Thr Arg Asp Glu Gly Tyr Leu Phe Phe 305 310 315 Thr Pro Asp Ser Asp Val His Ser Gln Glu Thr Leu Asp Ala Ala 320 325 330 Leu Glu Tyr Leu Leu Gly Lys Pro Leu Ala Glu Lys Ala Ala Asp 335 340 345 Leu Tyr Pro Arg Ser Leu Glu Ser Gln Ile His Met Met Thr Asp 350 355 360 Leu Leu Phe Trp Arg Pro Ala Val Ala Tyr Ala Ser Ala Gln Ser 365 370 375 His Tyr Ala Pro Val Trp Met Tyr Arg Phe Asp Trp His Pro Glu 380 385 390 Lys Pro Pro Tyr Asn Lys Ala Phe His Ala Leu Glu Leu Pro Phe 395 400 405 Val Phe Gly Asn Leu Asp Gly Leu Glu Arg Met Ala Lys Ala Glu 410 415 420 Ile Thr Asp Glu Val Lys Gln Leu Ser His Thr Ile Gln Ser Ala 425 430 435 Trp Ile Thr Phe Ala Lys Thr Gly Asn Pro Ser Thr Glu Ala Val 440 445 450 Asn Trp Pro Ala Tyr His Glu Glu Thr Arg Glu Thr Val Ile Leu 455 460 465 Asp Ser Glu Ile Thr Ile Glu Asn Asp Pro Glu Ser Glu Lys Arg 470 475 480 Gln Lys Leu Phe Pro Ser Lys Gly Glu 485 489
【0075】配列番号:3 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Thr His Gln Ile Val Thr Thr Tyr Gly Lys Lys Val Lys Gly 5 10 15 Thr Gln Glu Asn Gly Val His 20
【0076】配列番号:4 配列の長さ:41 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 ATGACACATC AAATTGTCAC AACATATGGC AAAAAAGTCA A 41
【0077】配列番号:5 配列の長さ:41 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 TATGGCAAAA AAGTCAAAGG CACACAAGAA AATGGCGTCC A 41
【0078】配列番号:6 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 AAAAAGGGAG AGAACCATAT GACTCATCAA ATAG 34
【0079】配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 TTGACATACA AGCAATCCTC 20
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドpNBE1の制限酵素部位および
機能地図。
【図2】 プラスミドpNB106Rの制限酵素部位お
よび機能地図。
【図3】 プラスミドpNB106RMの制限酵素部位
および機能地図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/55 C12R 1:125) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:19) (72)発明者 ローランド・レイマー・ホッジィズ アメリカ合衆国46205インディアナ州イン ディアナポリス、イースト・フォール・ク リーク・パークウェイ・ノース・ドライブ 4340ビー番 (72)発明者 デレク・マックギルブレイ アメリカ合衆国46151インディアナ州マー ティンズビル、フォックスクリフ・ノース 2126番 (72)発明者 スティーブン・ワイアット・クウィーナー アメリカ合衆国46208インディアナ州イン ディアナポリス、メルボルン・ロード・イ ースト・ドライブ4270番 (72)発明者 ジェイムズ・リチャード・スワートリング アメリカ合衆国46220インディアナ州イン ディアナポリス、ハーバーフォード・アベ ニュー5931番 (72)発明者 ジョゼフ・マーティン・ゾック アメリカ合衆国46143インディアナ州グリ ーンウッド、ウエスト・スモーキー・ロ ー・ロード5755番

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枯草菌のPNBエステラーゼ活性をコー
    ド化するDNA配列を含有する単離されたDNA化合
    物。
  2. 【請求項2】 配列番号2に記載の配列を有するタンパ
    ク質をコード化する請求項1の単離されたDNA化合
    物。
  3. 【請求項3】 コード鎖が配列番号1に記載の配列を含
    有する請求項2の単離されたDNA化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれかの
    DNA配列を含有する組換えDNAベクター。
  5. 【請求項5】 該PNBエステラーゼ活性コード化DN
    Aの発現を制御するのに適した位置に置かれたプロモー
    ターをさらに含有する請求項4の組換えDNAベクタ
    ー。
  6. 【請求項6】 該プロモーターが大腸菌中で機能する請
    求項5の組換えDNAベクター。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6までのいずれかの
    組換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞。
  8. 【請求項8】 請求項4から請求項6までのいずれかの
    組換えDNAベクターで形質転換された大腸菌細胞。
  9. 【請求項9】 PNBエステラーゼ活性を発現させ得る
    組換え宿主細胞を構築する方法であって、(a)該宿主細
    胞中で機能するプロモーターおよび翻訳活性化配列、並
    びに(b)該プロモーターおよび翻訳活性化配列からの発
    現に適した位置に置かれた枯草菌のPNBエステラーゼ
    活性をコード化するDNA配列、を含有する組換えDN
    A発現ベクターで該宿主細胞を形質転換することからな
    る方法。
  10. 【請求項10】 PNBエステラーゼ活性を発現させる
    方法であって、(a)使用する宿主細胞中で機能するプロ
    モーターおよび翻訳活性化配列、並びに(b)該プロモ
    ーターおよび翻訳活性化配列からの発現に適した位置に
    置かれた枯草菌のPNBエステラーゼ活性をコード化す
    るDNA配列、を含有する組換えDNA発現ベクターで
    形質転換された宿主細胞を遺伝子発現に適した条件下で
    培養することからなる方法。
  11. 【請求項11】 該組換えDNA発現ベクターが請求項
    2または請求項3のいずれかのDNA配列を含有する請
    求項10の方法。
  12. 【請求項12】 該宿主細胞が大腸菌である請求項10
    の方法。
  13. 【請求項13】 セファロスポリンPNBエステルまた
    は1−カルバセファロスポリンPNBエステルからp-
    ニトロベンジル基を除去する方法であって、該エステル
    を請求項10、請求項11または請求項12の方法で調
    製されるPNBエステラーゼと反応させることからなる
    方法。
JP4338704A 1991-12-20 1992-12-18 バチルス由来のパラ−ニトロベンジルエステラーゼ活性をコード化する組換えdna化合物および発現ベクター Withdrawn JPH05276958A (ja)

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