JPH05275771A - ポルフィリン薄膜、その製造方法及びそれを用いた多層膜 - Google Patents

ポルフィリン薄膜、その製造方法及びそれを用いた多層膜

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JPH05275771A
JPH05275771A JP4068398A JP6839892A JPH05275771A JP H05275771 A JPH05275771 A JP H05275771A JP 4068398 A JP4068398 A JP 4068398A JP 6839892 A JP6839892 A JP 6839892A JP H05275771 A JPH05275771 A JP H05275771A
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Japan
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film
porphyrin
thin film
tetraphenylporphyrin
tetra
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JP4068398A
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Toshio Nonaka
敏夫 野中
Takayuki Takahagi
隆行 高萩
Hikari Ishitani
炯 石谷
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Toray Research Center Inc
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Toray Research Center Inc
Research Development Corp of Japan
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面精度にすぐれたポルフィリン薄膜及びそ
の多層膜を得る。 【構成】 ポルフィリン薄膜は、ポルフィリン誘導体か
らなり、表面における自乗平均粗さが100オングスト
ローム以下である。このポルフィリン薄膜は、ポルフィ
リン誘導体分子を加熱蒸発させ、1×10-7Torr未
満の超高真空下で分子線として飛行させることにより得
られる。また、多層膜は、ポルフィリン薄膜を2層以上
積層することにより構成されており、該ポルフィリン薄
膜は接する薄膜同志が異なるポルフィリンからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基板上に形成され
て、太陽電池、光導電素子、溶液中の微量金属元素セン
サー素子などとして使用され得るポルフィリン薄膜、そ
の製造方法及びそれを用いた多層膜に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】有機薄膜を形成する方法と
しては、例えば、M.Ashidaらによる、"Acta Crystallog
raphica Vol.B47 (1991) 87"に記載された方法が知られ
ている。この方法は、1×10-6Torrの真空下での
真空蒸着法により、KC1基板上にテトラフェニルポル
フィリン薄膜を作製するものである。
【0003】ところが、この方法で作製した薄膜は、粒
径が数百nmでかつ粒間に空隙のある粗なものでるた
め、この薄膜を太陽電池などに利用しようとして、膜を
挟むように膜の上下に電極を付けようとする場合、電極
間のショートが起きやすいという問題点がある。この発
明の目的は、表面精度にすぐれたポルフィリン薄膜及び
その多層膜を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明にかかるポル
フィリン薄膜は、ポルフィリン誘導体からなり、表面に
おける自乗平均粗さが100オングストローム以下であ
る。第2の発明にかかるポルフィリン薄膜の製造方法で
は、ポルフィリン誘導体分子を加熱蒸発させ、1×10
-7Torr未満の超高真空下で分子線として飛行させ
る。
【0005】第3の発明にかかる多層膜は、ポルフィリ
ン薄膜を2層以上積層してなる多層膜である。該ポルフ
ィリン薄膜は、接する薄膜同志が異なるポルフィリンか
らなる。 ******* この発明にかかるポルフィリン薄膜は、表面における自
乗平均粗さが100オングストローム以下である。この
自乗平均粗さは、50オングストローム以下が好まし
く、さらに1〜20オングストロームがより好ましい。
【0006】この発明にかかる多層膜は、ポルフィリン
薄膜を2層以上積層してなる多層膜であるが、その積層
数は、2〜100層が好ましく、2〜20層がより好ま
しい。また、この多層膜の表面の自乗平均粗さは、10
0オングストローム以下が好ましく、50オングストロ
ーム以下がより好ましく、さらに1〜20オングストロ
ームがより好ましい。この多層膜を構成する薄膜の各厚
みは、80オングストローム以下が好ましく、2〜50
オングストロームがより好ましい。
【0007】この発明において用いられるポルフィリン
誘導体は、特に限定されるものではないが、たとえば、
下記A群から選ばれた1種類の粉末状もしくは塊状のポ
ルフィリン誘導体が用いられる。このポルフィリン誘導
体は、たとえば、分子線蒸着装置を用いて基板上に蒸着
される。 A群:5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリン 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナトコバルト 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナトニッケル 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナトマグネシウ
ム 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト銅 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナトカドミウム テトラベンゾポルフィリン テトラベンゾポルフィリナト亜鉛 テトラベンゾポルフィリナトコバルト テトラベンゾポルフィリナト鉛 テトラベンゾポルフィリナトニッケル テトラベンゾポルフィリナトマグネシウム テトラベンゾポルフィリナト銅 テトラベンゾポルフィリナトカドミウム 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリン 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリナトコバ
ルト 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリンニッケ
ル 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリンマグネ
シウム 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリン銅 5,10,15,20−テトラ(2-ピリジル)ポルフィリンカドミ
ウム 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリン 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリナトコバ
ルト 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリンニッケ
ル 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリンマグネ
シウム 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリン銅 5,10,15,20−テトラ(3-ピリジル)ポルフィリンカドミ
ウム 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリン 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリナトコバ
ルト 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリンニッケ
ル 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリンマグネ
シウム 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリン銅 5,10,15,20−テトラ(4-ピリジル)ポルフィリンカドミ
ウム 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリン 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナトコバ
ルト 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナトニッ
ケル 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナトマグ
ネシウム 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナト銅 5,10,15,20−テトラ(4-キノリル)ポルフィリナトカド
ミウム 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリン 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナトコバ
ルト 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナトニッ
ケル 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナトマグ
ネシウム 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナト銅 5,10,15,20−テトラ(6-キノリル)ポルフィリナトカド
ミウム 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリン 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナトコバル
ト 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナトニッケ
ル 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナトマグネ
シウム 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナト銅 5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリナトカドミ
ウム 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ン 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナト亜鉛 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナトコバルト 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナト鉛 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナトニッケル 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナトマグネシウム 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナト銅 5,10,15,20−テトラキス(2-フルオレニル)ポルフィリ
ナトカドミウム 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリン 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナトコバルト 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナトニッケル 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナトマグネシウム 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナト銅 5,10,15,20−テトラキス(2,4-ジメトキシフェノール)
ポリフィリナトカドミウム 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リン 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナト亜鉛 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナトコバルト 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナト鉛 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナトニッケル 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナトマグネシウム 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナト銅 5,10,15,20−テトラキス(2-ニトロフェニル)ポルフィ
リナトカドミウム 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリン 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナト亜鉛 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナトコバルト 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナト鉛 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナトニッケル 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナト銅 5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナトカドミウ
ム 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリン 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナト亜
鉛 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナトコ
バルト 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナト鉛 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナトニ
ッケル 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナトマ
グネシウム 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナト銅 2,3,7,8,12,13,17,18 −オクタエチルポルフィリナトカ
ドミウム なお、A群のポルフィリン誘導体のうち、5,10,15,20−
テトラフェニルポルフィリン、5,10,15,20−テトラフェ
ニルポルフィリナト亜鉛、5,10,15,20−テトラフェニル
ポルフィリナトコバルト、5,10,15,20−テトラフェニル
ポルフィリナト鉛、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトニッケル、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトマグネシウム、5,10,15,20−テトラフェニルポ
ルフィリナト銅及び5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトカドミウムがより好ましい。
【0008】この発明のポルフィリン薄膜は、分子線蒸
着法、電子ビーム蒸着法、イオン・クラスター・ビーム
法などにより作製することができる。たとえば、分子線
蒸着法による場合は次ようにして行う。分子線蒸着装置
は、蒸着前に予め分子線源室内の試料の脱気を行えるよ
うにするために、成長室と分子線源室とが独立の真空ポ
ンプを有し、かつゲートバルブなどによりそれらの室内
の雰囲気を分離/接続できるようになったものが好まし
い。成長室は、クライオポンプ、イオンポンプ、チタン
ゲッターポンプ、液体窒素シュラウドなどによって排気
されることにより、その圧力がポルフィリン誘導体蒸着
時に10-7Torr未満になるようなものが好ましい。
蒸着時の圧力が10-7Torr以上になると多層薄膜が
できないことがある。分子線源室は、成長室とは独立に
排気できるようになっているものが好ましい。成長室と
独立に排気できるようになっていない場合、蒸着前の試
料の脱気が行いにくく、蒸着時に成長室内の圧力を10
-7Torrに保つことが困難となり、多層薄膜ができに
くい傾向がある。
【0009】試料については、充分な脱気を行うのが好
ましい。充分な脱気を行わない場合、蒸着時に成長室内
の圧力を10-7Torrに保つことが困難となり、多層
薄膜ができにくい傾向がある。試料の蒸着は、真空下
で、分子線源室のヒータにより試料を加熱蒸発させ、こ
れを成長室に分子線として飛行させ、基板上に堆積させ
ることにより行う。
【0010】種類の異なる複数のポルフィリン誘導体
a,b,c,d,e,…について積層蒸着を行う場合、
堆積量を水晶振動式膜厚計などでモニタしながら、まず
ポルフィリン誘導体aについてのみ蒸着を行い、所定の
堆積量に達したところで蒸着を終える。次に、ポルフィ
リン誘導体bについて同様に蒸着を行い、さらに各ポル
フィリン誘導体c,d,e,…と蒸着を行っていく。必
要に応じて、a,b,c,…、a,b,c,…という繰
り返しを行ってもよい。なお、接触する層同志が異なる
ポルフィリン誘導体からなれば、その順序は限定されな
い。
【0011】それぞれの層の蒸着時の堆積速度は、0.
01〜1000オングストローム/分であるのが好まし
い。0.01オングストローム/分未満になると膜を形
成するのに時間がかかりすぎて実用的でない。1000
オングストローム/分を越えると多層薄膜ができにく
い。蒸着時の分子線源内の試料は、100〜400℃に
加熱するのが好ましい。100℃未満では、堆積速度が
0.01オングストローム/分未満になりやすい。40
0℃を越えるとポルフィリン誘導体が分解しやすく、不
純物の含まれた薄膜になる場合がある。
【0012】基板としては、材質が、シリコン、ゲルマ
ニウム、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、白金など
の金属や、これらの少なくとも1種類を主成分とする合
金や、ガラス、ITOガラス、炭素、シリカ、アルミ
ナ、マグネシア、ジルコニア、チタニア、ストロンチウ
ムチタネート、窒化ホウ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、
炭化ホウ素、窒化アルミニウムなどの無機材料や、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどポリオレフィン系フィル
ム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フ
ィルム、ナイロン6フィルムなどのポリアミド系フィル
ム、その他ポリイミド系、ポリスチレン系などの高分子
材料など、室温で空気中及び真空中で安定な物質であれ
ばよい。これらの基板材料は、その表面を研磨などによ
り平滑にし、さらに洗浄し、油分などによるよごれを除
去しておくのが望ましい。
【0013】蒸着時及び蒸着後の基板温度は100℃以
下に保持するのが好ましい。100℃を超えると多層薄
膜になりにくい場合がある。
【0014】
【実施例】以下、この発明にかかる実施例を説明する
が、以下の実施例で使用した原子間力顕微鏡は、Digita
l Instruments, Inc. 社製の Nanoscope II AFM であっ
た。また、X線回折分析装置は、理学電機(株)社製の
クラツキー型二軸小角散乱装置であった。
【0015】実施例1 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリン粉
末0.1gを計り取り 、石英るつぼの中に入れ、これを成長室と分子線源室と
がゲートバルブにより雰囲気を分離された状態にある分
子線蒸着装置の分子線源室に入れて、液体窒素トラップ
のついた油拡散式真空ポンプにより150℃に加熱しな
がら10時間真空引きした。
【0016】一方、厚みが0.5mmの4インチのシリ
コンウェハー(100)に、酸素気流中で200℃に加
熱しながら紫外線を当て、次に、純水で調整した1%の
フッ化水素水溶液に10分間浸漬することにより、洗
浄、エッチングを行った。そして、これを成長室内の基
板ホルダにセットした。次に、試料の加熱温度を240
℃にし、成長室と、クライオポンプ、イオンポンプ、チ
タンゲッターポンプ、液体窒素シュラウドにより1×1
-10 の圧力に排気された成長室との雰囲気を分離して
いたゲートバルブを開け、基板への蒸着を開始した。基
板温度は、ホルダを液体窒素で冷却することにより、−
100℃に保持した。蒸着時の成長室内圧は3×10
-10 Torrであった。蒸着時の堆積膜厚は水晶振動子
式膜厚計でモニタした。堆積膜厚が400オングストロ
ームに達したところで蒸着を停止した。
【0017】得られた5,10,15,20−テトラフ
ェニルポルフィリン薄膜表面の粗さを原子間力顕微鏡で
測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングスト
ロームであった。実施例2 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフエニルポルフ
ィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同様にして、
5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト
亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オングス
トロームであった。
【0018】実施例3 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリ
ナトコバルト薄膜を得た。この膜の表面の平均粗さを原
子間顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.
6オングストロームであった。
【0019】実施例4 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様にして、
5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト
鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で
測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングスト
ロームであった。
【0020】実施例5 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリ
ナトニッケル薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間
力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6
オングストロームであった。
【0021】実施例6 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトマグネシウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.6オングストロームであった。
【0022】実施例7 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様にして、
5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト
銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で
測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングスト
ロームであった。
【0023】実施例8 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
ィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例1と同様に
して、5,10,15,20−テトラフェニルポルフィ
リナトカドミウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原
子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが
2.6オングストロームであった。
【0024】実施例9 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリンを用いたほかは、実
施例1と同様にして、テトラベンゾポルフィリン薄膜を
得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した
ところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロームで
あった。
【0025】実施例10 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナト亜鉛を用いたほか
は、実施例1と同様にして、テトラベンゾポルフィリナ
ト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微
鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オング
ストロームであった。
【0026】実施例11 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナトコバルトを用いた
ほかは、実施例1と同様にして、テトラベンゾポルフィ
リナトコバルト薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子
間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.
6オングストロームであった。
【0027】実施例12 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナト鉛を用いたほか
は、実施例1と同様にして、テトラベンゾポルフィリナ
ト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングス
トロームであった。
【0028】実施例13 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナトニッケルを用いた
ほかは、実施例1と同様にして、テトラベンゾポルフィ
リナトニッケル薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子
間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.
6オングストロームであった。
【0029】実施例14 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナトマグネシウムを用
いたほかは、実施例1と同様にして、テトラベンゾポル
フィリナトマグネシウム薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.4オングストロームであった。
【0030】実施例15 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナト銅を用いたほか
は、実施例1と同様にして、テトラベンゾポルフィリナ
ト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングス
トロームであった。
【0031】実施例16 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、テトラベンゾポルフィリナトカドミウムを用い
たほかは、実施例1と同様にして、テトラベンゾポルフ
ィリナトカドミウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さを
原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが
2.6オングストロームであった。
【0032】実施例17 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジル)ポ
ルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オ
ングストロームであった。
【0033】実施例18 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.5オングストロームであった。
【0034】実施例19 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(2−ピ
リジル)ポルフィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0035】実施例20 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0036】実施例21 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(2−ピ
リジル)ポルフィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0037】実施例22 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施
例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(2
−ピリジル)ポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.4オングストロームであっ
た。
【0038】実施例23 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0039】実施例24 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(2−ピリジ
ル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(2−
ピリジル)ポルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この
膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、そ
の自乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0040】実施例25 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジル)ポ
ルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オ
ングストロームであった。
【0041】実施例26 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.5オングストロームであった。
【0042】実施例27 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(3−ピ
リジル)ポルフィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0043】実施例28 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0044】実施例29 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(3−ピ
リジル)ポルフィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0045】実施例30 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施
例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(3
−ピリジル)ポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.4オングストロームであっ
た。
【0046】実施例31 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0047】実施例32 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(3−ピリジ
ル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(3−
ピリジル)ポルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この
膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、そ
の自乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0048】実施例33 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジル)ポ
ルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オ
ングストロームであった。
【0049】実施例34 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.5オングストロームであった。
【0050】実施例35 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4−ピ
リジル)ポルフィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0051】実施例36 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0052】実施例37 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4−ピ
リジル)ポルフィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0053】実施例38 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施
例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4
−ピリジル)ポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.4オングストロームであっ
た。実施例39 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0054】実施例40 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−ピリジ
ル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4−
ピリジル)ポルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この
膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、そ
の自乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0055】実施例41 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラ(4−キノリル)ポ
ルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オ
ングストロームであった。
【0056】実施例42 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.5オングストロームであった。
【0057】実施例43 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4−キ
ノリル)ポルフィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0058】実施例44 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0059】実施例45 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4−キ
ノリル)ポルフィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0060】実施例46 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施
例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4
−キノリル)ポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.4オングストロームであっ
た。
【0061】実施例47 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0062】実施例48 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(4−キノリ
ル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(4−
キノリル)ポルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この
膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、そ
の自乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0063】実施例49 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラ(6−キノリル)ポ
ルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オ
ングストロームであった。
【0064】実施例50 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.5オングストロームであった。
【0065】実施例51 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(6−キ
ノリル)ポルフィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0066】実施例52 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0067】実施例53 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラ(6−キ
ノリル)ポルフィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0068】実施例54 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施
例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(6
−キノリル)ポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.4オングストロームであっ
た。
【0069】実施例55 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.5オングストロームであった。
【0070】実施例56 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラ(6−キノリ
ル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラ(6−
キノリル)ポルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この
膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、そ
の自乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0071】実施例57 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリンを用いたほかは、実施例1と同様にして、
5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフィリ
ン薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で
測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オングスト
ロームであった。
【0072】実施例58 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフ
ィリナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間
力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5
オングストロームであった。
【0073】実施例59 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.6オングストロームであった。
【0074】実施例60 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフ
ィリナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オ
ングストロームであった。
【0075】実施例61 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.6オングストロームであった。
【0076】実施例62 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施例1と
同様にして、5,10,15,20−テトラキノキサリ
ルポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。この膜の表
面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗
平均粗さが2.4オングストロームであった。
【0077】実施例63 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラキノキサリルポルフ
ィリナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オ
ングストロームであった。
【0078】実施例64 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキノキサリルポ
ルフィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラキノキサリル
ポルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この膜の表面の
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均
粗さが2.6オングストロームであった。
【0079】実施例65 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラキス(2−フ
ルオレニル)ポルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均
粗さが2.6オングストロームであった。実施例66 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラキス
(2−フルオレニル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.5オングストロームであっ
た。
【0080】実施例67 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実
施例1と同様にして、5,10,15,20−テトラキ
ス(2−フルオレニル)ポルフィリナトコバルト薄膜を
得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した
ところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロームで
あった。
【0081】実施例68 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラキス(2
−フルオレニル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜
の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その
自乗平均粗さが2.5オングストロームであった。
【0082】実施例69 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実
施例1と同様にして、5,10,15,20−テトラキ
ス(2−フルオレニル)ポルフィリナトニッケル薄膜を
得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した
ところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロームで
あった。
【0083】実施例70 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほか
は、実施例1と同様にして、5,10,15,20−テ
トラキス(2−フルオレニル)ポルフィリナトマグネシ
ウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.4オングス
トロームであった。
【0084】実施例71 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1
と同様にして、5,10,15,20−テトラキス(2
−フルオレニル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜
の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その
自乗平均粗さが2.5オングストロームであった。
【0085】実施例72 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−フル
オレニル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、
実施例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ
キス(2−フルオレニル)ポルフィリナトカドミウム薄
膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定
したところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロー
ムであった。
【0086】実施例73 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリンを用いたほかは、
実施例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ
キス(2,4−ジメトキシフェノール)ポルフィリン薄
膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定
したところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロー
ムであった。
【0087】実施例74 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナト亜鉛を用いたほ
かは、実施例1と同様にして、5,10,15,20−
テトラキス(2,4−ジメトキシフェノール)ポルフィ
リナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オ
ングストロームであった。
【0088】実施例75 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナトコバルトを用い
たほかは、実施例1と同様にして、5,10,15,2
0−テトラキス(2,4−ジメトキシフェノール)ポル
フィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の表面の粗さを
原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが
2.6オングストロームであった。
【0089】実施例76 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナト鉛を用いたほか
は、実施例1と同様にして、5,10,15,20−テ
トラキス(2,4−ジメトキシフェノール)ポルフィリ
ナト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微
鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オング
ストロームであった。
【0090】実施例77 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナトニッケルを用い
たほかは、実施例1と同様にして、5,10,15,2
0−テトラキス(2,4−ジメトキシフェノール)ポル
フィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の表面の粗さを
原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが
2.6オングストロームであった。
【0091】実施例78 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナトマグネシウムを
用いたほかは、実施例1と同様にして、5,10,1
5,20−テトラキス(2,4−ジメトキシフェノー
ル)ポルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。この膜の
表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自
乗平均粗さが2.4オングストロームであった。
【0092】実施例79 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナト銅を用いたほか
は、実施例1と同様にして、5,10,15,20−テ
トラキス(2,4−ジメトキシフェノール)ポルフィリ
ナト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微
鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オング
ストロームであった。
【0093】実施例80 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2,4−
ジメトキシフェノール)ポルフィリナトカドミウムを用
いたほかは、実施例1と同様にして、5,10,15,
20−テトラキス(2,4−ジメトキシフェノール)ポ
ルフィリナトカドミウム薄膜を得た。この膜の表面の粗
さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗
さが2.6オングストロームであった。
【0094】実施例81 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリンを用いたほかは、実施例1と
同様にして、5,10,15,20−テトラキス(2−
ニトロフェニル)ポルフィリン薄膜を得た。この膜の表
面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗
平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0095】実施例82 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施
例1と同様にして、5,10,15,20−テトラキス
(2−ニトロフェニル)ポルフィリナト亜鉛薄膜を得
た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したと
ころ、その自乗平均粗さが2.5オングストロームであ
った。
【0096】実施例83 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナトコバルトを用いたほかは、
実施例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ
キス(2−ニトロフェニル)ポルフィリナトコバルト薄
膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定
したところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロー
ムであった。
【0097】実施例84 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラキス
(2−ニトロフェニル)ポルフィリナト鉛薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.5オングストロームであっ
た。
【0098】実施例85 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナトニッケルを用いたほかは、
実施例1と同様にして、5,10,15,20−テトラ
キス(2−ニトロフェニル)ポルフィリナトニッケル薄
膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定
したところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロー
ムであった。
【0099】実施例86 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナトマグネシウムを用いたほか
は、実施例1と同様にして、5,10,15,20−テ
トラキス(2−ニトロフェニル)ポルフィリナトマグネ
シウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微
鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.4オング
ストロームであった。
【0100】実施例87 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例
1と同様にして、5,10,15,20−テトラキス
(2−ニトロフェニル)ポルフィリナト銅薄膜を得た。
この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したとこ
ろ、その自乗平均粗さが2.5オングストロームであっ
た。
【0101】実施例88 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラキス(2−ニト
ロフェニル)ポルフィリナトカドミウムを用いたほか
は、実施例1と同様にして、5,10,15,20−テ
トラキス(2−ニトロフェニル)ポルフィリナトカドミ
ウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングス
トロームであった。
【0102】実施例89 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリンを用いたほかは、実施例1と同様にして、5,
10,15,20−テトラビフェニルポルフィリン薄膜
を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定し
たところ、その自乗平均粗さが2.6オングストローム
であった。
【0103】実施例90 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例1と同様にし
て、5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィ
リナト亜鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力
顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが2.6オ
ングストロームであった。
【0104】実施例91 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナトコバルトを用いたほかは、実施例1と同様に
して、5,10,15,20−テトラビフェニルポルフ
ィリナトコバルト薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原
子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが
2.6オングストロームであった。
【0105】実施例92 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナト鉛を用いたほかは、実施例1と同様にして、
5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナ
ト鉛薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングス
トロームであった。
【0106】実施例93 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナトニッケルを用いたほかは、実施例1と同様に
して、5,10,15,20−テトラビフェニルポルフ
ィリナトニッケル薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原
子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さが
2.6オングストロームであった。
【0107】実施例94 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナトマグネシウムを用いたほかは、実施例1と同
様にして、5,10,15,20−テトラビフェニルポ
ルフィリナトマグネシウム薄膜を得た。この膜の表面の
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均
粗さが2.4オングストロームであった。
【0108】実施例95 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナト銅を用いたほかは、実施例1と同様にして、
5,10,15,20−テトラビフェニルポルフィリナ
ト銅薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.5オングス
トロームであった。
【0109】実施例96 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナトカドミウムを用いたほかは、実施例1と同様
にして、5,10,15,20−テトラビフェニルポル
フィリナトカドミウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さ
を原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均粗さ
が2.6オングストロームであった。
【0110】実施例97 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリンを用いたほかは、実施例1と同
様にして、2,3,7,8,12,13,17,18−
オクタエチルポルフィリン薄膜を得た。この膜の表面の
粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その自乗平均
粗さが2.6オングストロームであった。
【0111】実施例98 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナト亜鉛を用いたほかは、実施例
1と同様にして、2,3,7,8,12,13,17,
18−オクタエチルポルフィリナト亜鉛薄膜を得た。こ
の膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、
その自乗平均粗さが2.6オングストロームであった。
【0112】実施例99 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナトコバルトを用いたほかは、実
施例1と同様にして、2,3,7,8,12,13,1
7,18−オクタエチルポルフィリナトコバルト薄膜を
得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した
ところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロームで
あった。
【0113】実施例100 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナト鉛を用いたほかは、実施例1
と同様にして、2,3,7,8,12,13,17,1
8−オクタエチルポルフィリナト鉛薄膜を得た。この膜
の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その
自乗平均粗さが2.5オングストロームであった。
【0114】実施例101 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナトニッケルを用いたほかは、実
施例1と同様にして、2,3,7,8,12,13,1
7,18−オクタエチルポルフィリナトニッケル薄膜を
得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定した
ところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロームで
あった。
【0115】実施例102 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナトマグネシウムを用いたほか
は、実施例1と同様にして、2,3,7,8,12,1
3,17,18−オクタエチルポルフィリナトマグネシ
ウム薄膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡
で測定したところ、その自乗平均粗さが2.4オングス
トロームであった。
【0116】実施例103 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナト銅を用いたほかは、実施例1
と同様にして、2,3,7,8,12,13,17,1
8−オクタエチルポルフィリナト銅薄膜を得た。この膜
の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定したところ、その
自乗平均粗さが2.5オングストロームであった。
【0117】実施例104 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて、2,3,7,8,12,13,17,18−オ
クタエチルポルフィリナトカドミウムを用いたほかは、
実施例1と同様にして、2,3,7,8,12,13,
17,18−オクタエチルポルフィリナトカドミウム薄
膜を得た。この膜の表面の粗さを原子間力顕微鏡で測定
したところ、その自乗平均粗さが2.6オングストロー
ムであった。
【0118】実施例105 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリン粉
末0.1gと、5,10,15,20−テトラフェニル
ポクフィリナト亜鉛0.1gとを計り取り、それぞれを
第1石英るつぼと第2石英るつぼの中に入れた。そし
て、第1石英るつぼを分子線蒸着装置の第1分子線源室
に、第2石英るつぼを第2分子線源室に入れて、別々
に、150℃に加熱しながら液体窒素トラップのついた
油拡散式真空ポンプにより10時間真空引きした。
【0119】一方、厚み0.5mm、直径4インチのシ
リコンウェハー(100)に対し、酸素気流中で200
℃に加熱しながら紫外線を当てた。次に、そのシリコン
ウェハーを、純水で調整した1%のフッ化水素水溶液に
10分間浸漬することにより、洗浄及びエッチングを行
った。そして、これを成長室内の基板ホルダにセットし
た。
【0120】次に、第1及び第2分子線源室内を液体窒
素トラップのついた油拡散式真空ポンプにより真空引き
しながら、両試料とも240℃に加熱した。そして、第
1分子線源室と、内部をクライオポンプ、イオンポン
プ、チタンゲッタポンプ、液体窒素シュラウドにより1
×10-10 Torrに減圧された成長室とを分離してい
た第1ゲートバルブを開け、5,10,15,20−テ
トラフェニルポルフィリンの基板への蒸着を開始した。
このとき、堆積膜厚を水晶振動子式膜厚計でモニタし
た。そして、堆積膜厚が22オングストロームに達した
ところで第1ゲートバルブを閉じ、蒸着を停止した。次
に、同様の手順で、5,10,15,20−テトラフェ
ニルポルフィリナト亜鉛を22オングストローム蒸着し
た。この作業をそれぞれ交互に20回ずつ繰り返して、
多層膜を作成した。この膜の積層周期をX線回折分析で
調べたところ、44オングストロームとなっていること
が確認された。
【0121】この膜の小角のX線回折パターンを図1に
示す。なお、回折条件は、Cu−Kアルファ線、400
KV、200mAであった。また、測定角度θのピッチ
は0.02°であった。実施例106 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えてテトラベンゾポルフィリナトコバルトを用い、
5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリナト
亜鉛に代えてテトラベンゾ鉛を用い、それぞれのポルフ
ィリン誘導体の1回ごとの堆積膜厚をともに20オング
ストロームとし、アセトンで超音波洗浄されたITOガ
ラスを基板に用いたほかは、実施例1と同様にして、多
層膜を得た。この膜の積層周期をX線回折分析で調べた
ところ、40オングストロームとなっていることが確認
された。
【0122】実施例107 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラ(2−ピリジル)
ポルフィリナトニッケルを用い、5,10,15,20
−テトラフェニルポルフィリナト亜鉛に代えて5,1
0,15,20−テトラ(2−ピリジル)ポルフィリナ
トマグネシウムを用い、それぞれのポルフィリン誘導体
の1回ごとの堆積膜厚をともに24オングストロームと
したほかは、実施例1と同様にして、多層膜を得た。こ
の膜の積層周期をX線回折分析で調べたところ、48オ
ングストロームとなっていることが確認された。
【0123】実施例108 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラ(3−ピリジル)
ポルフィリン銅を用い、5,10,15,20−テトラ
フェニルポルフィリナト亜鉛に代えて、5,10,1
5,20−テトラ(3−ピリジル)ポルフィリナトカド
ミウムを用い、それぞれのポルフィリン誘導体の1回ご
との堆積膜厚を30オングストローム及び20オングス
トロームとしたほかは、実施例1と同様にして、多層膜
を得た。この膜の積層周期をX線回折分析で調べたとこ
ろ、50オングストロームとなっていることが確認され
た。
【0124】実施例109 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラ(4−ピリジル)
ポルフィリンを用い、5,10,15,20−テトラフ
ェニルポルフィリナト亜鉛に代えて5,10,15,2
0−テトラ(4−ピリジル)ポルフィリナトコバルトを
用い、それぞれのポルフィリン誘導体の1回ごとの堆積
膜厚をともに22オングストロームとしたほかは、実施
例1と同様にして、多層膜を得た。この膜の積層周期を
X線回折分析で調べたところ、44オングストロームと
なっていることが確認された。
【0125】実施例110 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラ(4−キノリル)
ポルフィリンを用い、5,10,15,20−テトラフ
ェニルポルフィリナト亜鉛に代えて5,10,15,2
0−テトラ(4−キノリル)ポルフィリナト鉛を用い、
それぞれのポルフィリン誘導体の1回ごとの堆積膜厚を
ともに23オングストロームとしたほかは、実施例1と
同様にして、多層膜を得た。この膜の積層周期をX線回
折分析で調べたところ、46オングストロームとなって
いることが確認された。
【0126】実施例111 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラ(6−キノリル)
ポルフィリンを用い、5,10,15,20−テトラフ
ェニルポルフィリナト亜鉛に代えて5,10,15,2
0−テトラ(6−キノリル)ポルフィリナトマグネシウ
ムを用い、それぞれのポルフィリン誘導体の1回ごとの
堆積膜厚を28オングストローム及び24オングストロ
ームとしたほかは、実施例1と同様にして、多層膜を得
た。この膜の積層周期をX線回折分析で調べたところ、
52オングストロームとなっていることが確認された。
【0127】実施例112 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラキノキサリルポル
フィリンを用い、5,10,15,20−テトラフェニ
ルポルフィリナト亜鉛に代えて5,10,15,20−
テトラキノキサリルポルフィリナト銅を用い、それぞれ
のポルフィリン誘導体の1回ごとの堆積膜厚を24オン
グストローム及び22オングストロームとしたほかは、
実施例1と同様にして、多層膜を得た。この膜の積層周
期をX線回折分析で調べたところ、46オングストロー
ムとなっていることが確認された。
【0128】実施例113 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラ(2−フルオレニ
ル)ポルフィリンを用い、5,10,15,20−テト
ラフェニルポルフィリナト亜鉛に代えて5,10,1
5,20−テトラ(2−フルオレニル)ポルフィリナト
カドミウムを用い、それぞれのポルフィリン誘導体の1
回ごとの堆積膜厚を24オングストローム及び26オン
グストロームとしたほかは、実施例1と同様にして、多
層膜を得た。この膜の積層周期をX線回折分析で調べた
ところ、50オングストロームとなっていることが確認
された。
【0129】実施例114 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラキス(2,4−ジ
メトキシフェノール)ポルフィリナト鉛を用い、5,1
0,15,20−テトラフェニルポルフィリナト亜鉛に
代えて5,10,15,20−テトラキス(2,4−ジ
メトキシフェノール)ポルフィリナトコバルトを用い、
それぞれのポルフィリン誘導体の1回ごとの堆積膜厚を
20オングストローム及び26オングストロームとした
ほかは、実施例1と同様にして、多層膜を得た。この膜
の積層周期をX線回折分析で調べたところ、46オング
ストロームとなっていることが確認された。
【0130】実施例115 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて5,10,15,20−テトラビフェニルポルフ
ィリナト亜鉛を用い、5,10,15,20−テトラフ
ェニルポルフィリナト亜鉛に代えて5,10,15,2
0−テトラビフェニルポルフィリナト鉛を用い、それぞ
れのポルフィリン誘導体の1回ごとの堆積膜厚を22オ
ングストローム及び26オングストロームとしたほか
は、実施例1と同様にして、多層膜を得た。この膜の積
層周期をX線回折分析で調べたところ、48オングスト
ロームとなっていることが確認された。
【0131】実施例116 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリンに
代えて2,3,7,8,12,13,17,18−オク
タエチルポルフィリナト亜鉛を用い、5,10,15,
20−テトラフェニルポルフィリナト亜鉛に代えて2,
3,7,8,12,13,17,18−オクタエチルポ
ルフィリナトニッケルを用い、それぞれのポルフィリン
誘導体の1回ごとの堆積膜厚を22オングストローム及
び23オングストロームとしたほかは、実施例1と同様
にして、多層膜を得た。この膜の積層周期をX線回折分
析で調べたところ、45オングストロームとなっている
ことが確認された。
【0132】実施例117 5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリン粉
末0.1gと、5,10,15,20−テトラフェニル
ポルフィリナト亜鉛0.1gと、テトラベンゾポルフィ
リナトコバルト0.1gとを計り取り、それぞれを第1
石英るつぼと第2石英るつぼと第3石英るつぼとの中に
入れた。そして、第1石英るつぼを分子線蒸着装置の第
1分子線源室に、第2石英るつぼを第2分子線源室に、
第3石英るつぼを第3分子線源室に入れて、別々に、1
50℃に加熱しながら液体窒素トラップのついた油拡散
式真空ポンプにより10時間真空引きした。
【0133】一方、厚み0.5mm、直径4インチのシ
リコンウェハー(100)に対し、酸素気流中で200
℃に加熱しながら紫外線を当てた。次に、そのシリコン
ウェハーを純水で調整した1%のフッ化水溶液に10分
間浸漬することにより、洗浄及びエッチングを行った。
そして、これを成長室内の基板ホルダにセットした。次
に、第1〜第3分子線源室内を液体窒素トラップのつい
た油拡散式真空ポンプにより真空引きしながら、どの試
料とも240℃に加熱した。そして、第1分子線源室
と、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンゲッタポン
プ、液体窒素シュラウドにより1×10-10 Torrに
減圧された成長室との雰囲気を分離していた第1ゲート
バルブを開け、5,10,15,20−テトラフェニル
ポルフィリンの基板への蒸着を開始した。このとき、堆
積膜厚を水晶振動子式膜厚計でモニタした。そして、堆
積膜厚が20オングストロームに達したところで第1ゲ
ートバルブを閉じ、蒸着を停止した。次に、同様の手順
で、5,10,15,20−テトラフェニルポルフィリ
ナト亜鉛を20オングストローム蒸着した。さらに同様
にして、テトラベンゾポルフィリナトコバルトをこの上
から20オングストローム蒸着した。この作業をそれぞ
れ交互に20回ずつ繰り返して、多層膜を作成した。こ
の膜の積層周期をX線回折分析で調べたところ、60オ
ングストロームとなっていることが確認された。
【0134】
【発明の効果】この発明によれば、表面精度にすぐれた
ポルフィリン薄膜及びその多層膜が得られる。この結
果、たとえば電極間に付着して用いた場合にはショート
が生じにくくなるので、太陽電池、光導電素子などに利
用できる膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としての多層膜のX線回折
パターンを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 3/02 Z 7457−4H 3/06 3/08 15/04 9049−4H H01L 21/90 S 7735−4M 31/04 31/0344 (72)発明者 石谷 炯 滋賀県大津市園山3丁目3番7号 株式会 社東レリサーチセンター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポルフィリン誘導体からなり、表面におけ
    る自乗平均粗さが100オングストローム以下であるこ
    とを特徴とするポルフィリン薄膜。
  2. 【請求項2】前記自乗平均粗さが1〜20オングストロ
    ームである、請求項1に記載のポルフィリン薄膜。
  3. 【請求項3】前記ポルフィリン誘導体は、5,10,15,20−
    テトラフェニルポルフィリン、5,10,15,20−テトラフェ
    ニルポルフィリナト亜鉛、5,10,15,20−テトラフェニル
    ポルフィリナトコバルト、5,10,15,20−テトラフェニル
    ポルフィリナト鉛、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトニッケル、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトマグネシウム、5,10,15,20−テトラフェニルポ
    ルフィリナト銅及び5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトカドミウムの群から選ばれたポルフィリン誘導
    体である、請求項1又は2に記載のポルフィリン薄膜。
  4. 【請求項4】ポルフィリン誘導体分子を加熱蒸発させ、
    1×10-7Torr未満の超高真空下で分子線として飛
    行させることを特徴とするポルフィリン薄膜の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記ポルフィリン誘導体は、5,10,15,20−
    テトラフェニルポルフィリン、5,10,15,20−テトラフェ
    ニルポルフィリナト亜鉛、5,10,15,20−テトラフェニル
    ポルフィリナトコバルト、5,10,15,20−テトラフェニル
    ポルフィリナト鉛、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトニッケル、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトマグネシウム、5,10,15,20−テトラフェニルポ
    ルフィリナト銅及び5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトカドミウムの群から選ばれたポルフィリン誘導
    体である、請求項4に記載のポルフィリン薄膜の製造方
    法。
  6. 【請求項6】ポルフィリン薄膜を2層以上積層してな
    り、該ポルフィリン薄膜は、接する薄膜同志が異なるポ
    ルフィリンからなることを特徴とする多層膜。
  7. 【請求項7】前記ポルフィリン薄膜は2〜50オングス
    トロームの厚みを有している、請求項6に記載の多層
    膜。
  8. 【請求項8】表面の自乗平均粗さが100オングストロ
    ーム以下である、請求項6に記載の多層膜。
  9. 【請求項9】表面の自乗平均粗さが1〜20オングスト
    ロームである、請求項7又は8に記載の多層膜。
  10. 【請求項10】前記ポルフィリン薄膜は、5,10,15,20−
    テトラフェニルポルフィリン、5,10,15,20−テトラフェ
    ニルポルフィリナト亜鉛、5,10,15,20−テトラフェニル
    ポルフィリナトコバルト、5,10,15,20−テトラフェニル
    ポルフィリナト鉛、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトニッケル、5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトマグネシウム、5,10,15,20−テトラフェニルポ
    ルフィリナト銅及び5,10,15,20−テトラフェニルポルフ
    ィリナトカドミウムの群から選ばれたポルフィリン誘導
    体からなる、請求項6〜8のいずれかに記載の多層膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0729793A1 (en) * 1995-03-02 1996-09-04 Research Development Corporation Of Japan Organic thin film having structure orientated with high regularity and making method thereof
US6683175B2 (en) * 2001-04-12 2004-01-27 Canon Kabushiki Kaisha Porphyrin compound, and electrophotographic photosensitive member, process-cartridge and apparatus using the compound

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