JPH05274840A - 磁気記録媒体のクリーニング方法 - Google Patents

磁気記録媒体のクリーニング方法

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JPH05274840A
JPH05274840A JP6706892A JP6706892A JPH05274840A JP H05274840 A JPH05274840 A JP H05274840A JP 6706892 A JP6706892 A JP 6706892A JP 6706892 A JP6706892 A JP 6706892A JP H05274840 A JPH05274840 A JP H05274840A
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Chiaki Abe
千秋 阿部
Hideyuki Kobayashi
秀行 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば、裁断工程や研磨工程で発生した裁断
屑や研磨屑の除去が効果的に行われ、ドロップアウトや
磁気ヘッドの目詰まりの問題が解決され、記録・再生特
性に優れた磁気記録媒体を提供することである。 【構成】 磁性層が設けられてなる磁気記録媒体の表面
に潤滑剤を有する織布を摺接させる磁気記録媒体のクリ
ーニング方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体のクリー
ニング方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】例えば、磁気テープや磁気ディスク等の
磁気記録媒体は、一般に、磁性粉末、バインダ、その他
各種の添加剤及び溶剤を混練して得た磁性塗料を、ポリ
エステルフィルム等のベースフィルム(非磁性支持体)
上に塗布、配向処理、カレンダ処理、研磨、裁断などの
各工程を経て製造されている。
【0003】ところで、上記した研磨工程や裁断工程な
どでは、その作業工程において切れ屑や研磨屑といった
塵が発生し、この塵の付着によってドロップアウトや磁
気ヘッドに目詰まりが引き起こされ、記録・再生特性の
低下が問題となっている。この為、これらの工程で発生
した塵を除去する為、磁気記録媒体の磁性層表面を不織
布で拭くことが提案されている。
【0004】しかしながら、このような手段ではドロッ
プアウトや磁気ヘッドの目詰まりの問題解決が充分では
なく、記録・再生特性の低下に対して有効なものではな
かった。さらに、本発明者の研究によれば、ドロップア
ウトや磁気ヘッドの目詰まりの問題解決にそれ程有効で
ないのみか、不織布による拭き取り作業で磁性層表面の
潤滑剤が拭き取られることになってしまい、記録・再生
時における磁気記録媒体の走行特性の低下が引き起こさ
れ、この点からも記録・再生特性の低下に至ることが判
って来た。
【0005】
【発明の開示】本発明の第1の目的は、例えば裁断工程
や研磨工程で発生した裁断屑や研磨屑の除去が効果的に
行われ、ドロップアウトや磁気ヘッドの目詰まりの問題
が解決され、記録・再生特性に優れた磁気記録媒体を提
供することである。本発明の第2の目的は、例えば裁断
工程や研磨工程で発生した裁断屑や研磨屑の除去の為の
作業によって走行特性の低下は引き起こされず、記録・
再生特性に優れた磁気記録媒体を提供することである。
【0006】この本発明の目的は、磁性層が設けられて
なる磁気記録媒体の表面に潤滑剤を有する織布を摺接さ
せることを特徴とする磁気記録媒体のクリーニング方法
によって達成される。尚、上記の磁気記録媒体のクリー
ニング方法において、織布に介在(例えば、含浸)させ
られる潤滑剤は融点が30℃以下のものであることが好
ましく、そして織布を構成する繊維は、その太さが約1
〜20μmのものであることが好ましく、又、織布を構
成する繊維は起毛化していないものを用いることが好ま
しい。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。磁
気記録媒体に使用される磁性粉末としては、強磁性酸化
鉄、強磁性二酸化クロム、強磁性合金粉末などを使用で
きる。強磁性酸化鉄には2価の金属が添加されていても
良い。2価の金属としてはCr,Mn,Co,Ni,C
u,Znなどがあり、上記酸化鉄に対して例えば1〜1
0原子%の範囲で添加され得る。強磁性二酸化クロムは
Cr02 及びこれにNa,K,Ti,V,Mn,Fe,
Co,Ni,Tc,Ru,Sn,Ce,Pbなどの金
属、P,Sb,Teどの半導体、又はこれらの金属の酸
化物を0〜20重量%添加したCr02 が使用できる。
特に、上記の強磁性酸化鉄及び強磁性二酸化クロムにお
いて、その針状比は2/1〜20/1程度、好ましくは
5/1以上、平均長が0.1〜2.0μのものを用いる
ことができる。上記の強磁性合金粉末は金属分が75重
量%以上であり、金属分の80重量%又はそれ以上が少
なくとも一種の強磁性金属(例えば、Fe,Co,N
i,Fe−Co,Fe−Ni,Co−Ni,Fe−Co
−Ni) であり、金属分の20重量%又はそれ以下、好
ましくは0.5〜5重量%がAl,Si,S,Sc,T
i,V,Cr,Mn,Cu,Zn,Y,Mo,Rh,P
d,Ag,Sn,Sb,Te,Ba,Ta,W,Re,
Au,Hy,Pb,Bi,La,Ce,Pr,Nd,
B,Pなどの組成を有するものであっても良い。尚、こ
の強磁性合金粉末は長径が0.5μm以下の粒子である
ことが好ましい。又、微小平板状のバリウムフェライト
及びそのFe原子の一部がTi,Co,Zn,V,Nb
等の一種又は二種以上で置換された磁性粉なども用いる
ことができる。
【0008】磁気記録媒体の磁性層の構成に用いられる
バインダ(結合剤)としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂または反応型樹脂やこれらの混合物を併用すること
ができる。例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、メタクリ
ル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、メタクリル
酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エ
ステル−スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ポ
リ弗化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリア
ミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルース誘導体( セ
ルロースアセテートブチレート、セルロースジアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネ
ート、ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリエステル樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑
性樹脂( ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイソ
プレン、スチレン−ブタジエン共重合体等) 及びこれら
の混合物が挙げられる。熱硬化性樹脂または反応性樹脂
としては、フェノール・ホルマリン−ノボラツック樹
脂、フェノール・ホルマリン−レゾール樹脂、フェノー
ル・フルフラール樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、乾性油変性アルキッド樹
脂、石炭酸樹脂変性アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂変
性アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂と硬化剤(ポリアミン、酸無水物、ポリアミド樹
脂、その他)、末端イソシアネートポリエステル湿気硬
化型樹脂、末端イソシアネートポリエーテル湿気硬化型
樹脂、ポリイソシアネートプレポリマー(ジイソシアネ
ートと低分子量トリオールとを反応させて得た1分子内
に3個以上のイソシアネート基を有する化合物、ジイソ
シアネートのトリマーおよびテトラマー)、ポリイソシ
アネートプレポリマーと活性水素を有する樹脂(ポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリル
酸共重合体、マレイン酸共重合体、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート共重合体、パラヒドロキシスチレン共
重合体など)、及びこれらの混合物等が挙げられる。こ
れらバインダ樹脂成分は、磁性粉末100重量部に対し
て約10〜100重量部、好ましくは5〜30重量部の
範囲で使用される。
【0009】磁気記録媒体の磁性層には上記の成分の
他、この分野で通常使用される添加剤として分散剤、潤
滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤等が加えら
れても良い。分散剤としては、炭素数12〜18個の脂
肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数11〜17個のアル
キルまたはアルケニル基)、前記の脂肪酸のアルカリ金
属(Li,Na,K等)又はアルカリ土類金属(Mg,
Ca,Ba等)からなる金属石鹸、前記の脂肪酸エステ
ルのフッ素を含有した化合物、前記の脂肪酸のアミド、
ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステル、レ
シチン、トリアルキルポリオレフィンオキシ第四アンモ
ニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフィンはエ
チレン、プロピレン等)等が挙げられる。この他に炭素
数12以上の高級アルコール、硫酸エステル等もある。
これらの分散剤は磁性粉100重量部に対して10重量
部以下の範囲で添加され得る。
【0010】潤滑剤としては、上記分散剤も効果がある
が、ジアルキルポリシロキサン(アルキル基は炭素数1
〜5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アルコシ基は
炭素数1〜4個)、モノアルキルモノアルコキシポリシ
ロキサン(アルキル基は炭素数1〜5個、アルコキシ基
は炭素数1〜4個)、フェニルポリシロキサン、フロロ
アルキルポリシロキサン(アルキル基は炭素数1〜5
個)等のシリコーンオイル、グラファイト等の導電性微
粉末、二硫化モリブデン、二硫化タングステン等の無機
微粉末、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン
−塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等
のプラスチック微粉末、α−オレフィン重合物、常温で
液状の不飽和脂肪族炭化水素、炭素数12〜20個の一
塩基性脂肪族と炭素数3〜12個の一価のアルコールか
ら成る脂肪酸エステル類、フルオロカーボン類などが挙
げられる。これらの潤滑剤は、磁性粉100重量部に対
して0.1〜15重量部の範囲で添加される。
【0011】研磨剤としては溶融アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム(Cr23)、コランダム、人造コラン
ダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ石、エ
メリー( 主成分:コンラダムと磁鉄鉱)等が挙げられ
る。これらの研磨剤は、モース硬度が5以上であり、平
均粒子径が0.05〜5μmの大きさのものが使用さ
れ、特に好ましくは0.1〜2μmである。そして、こ
れらの研磨剤は、磁性粉100重量部に対し0.5〜1
5重量部の範囲で添加される。
【0012】帯電防止剤としてはカーボンブラック等の
導電性微粉末、サポニンなどの天然界面活性剤、アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系など
のノニオン界面活性剤、高級アルキルアミン類、第4級
アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホ
ニウム又はスルホニウム等のカチオン界面活性剤、カル
ボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類等の両性活性剤などが挙げられる。こ
のような導電性微粉末は磁性粉100重量部に対して
0.01〜10重量部の範囲で添加される。上記の界面
活性剤は単独または混合して添加してもよい。これらは
帯電防止剤として用いられるものがあるが、時としてそ
の他の目的、例えば分散、磁気特性の改良、潤滑性の改
良、塗布助剤として適用される場合もある。
【0013】防錆剤としてはリン酸、スルファミド、グ
アニジン、ピリジン、アミン、尿素、ジンククロメー
ト、カルシウムクロメート、ストロンチウムクロメート
等が使用できるが、特にジシクロヘキシルアミンナイト
ライト、シクロヘキシルアミンクロメート、ジイソプロ
ピルアミンナイトライト、ジエタノールアミンホスフェ
ート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ヘキ
サメチレンジアミンカーボネート、プロピレンジアミン
ステアレート、グアニジンカーボネート、トリエタノー
ルアミンナイトライト、モルフォリンステアレート等の
気化性防錆剤(アミン、アミド又はイミドの無機酸塩ま
たは有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上する。これ
らの防錆剤は強磁性微粉末100重量部に対して0.0
1〜20重量部の範囲で使用される。
【0014】防黴剤としてはサルチルアニライド、酸化
ビス(トリブチルスズ)、フェニルオレイン酸水銀、ナ
フテン酸銅、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸水銀、ペンタ
クロロフェノール、トリクロロフェノール、p−ジニト
ロフェノール、ソルビン酸、p−オキシ安息香酸ブチ
ル、ジヒドロアセト酸などがあり、結合剤100重量部
に対して0.01〜5重量部の範囲で使用される。
【0015】磁気記録媒体に用いられる非磁性の支持体
の素材としてはポリエレチンテフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等のポリエステル類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、ポリアミドイミド等のプラスチック
類、紙、バライタまたはポリエチレン、ポレプロピレ
ン、エチレン−ブテン共重合体などの炭素数2〜10の
α−ポリオレフィン類を塗布またはラミネートした紙な
どの紙類も使用できる。これらの非磁性支持体は使用目
的に応じて透明あるいは不透明であっても良い。
【0016】磁性塗料の製造に用いられる溶剤としては
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系の溶剤、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコ
ールモノエチルエーテル等のエステル系の溶剤、エーテ
ル、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチ
ルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系の溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等のタール系(芳香
族炭化水素系)の溶剤、メチレンクロライド、エチレン
クロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロ
ルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素系の
溶剤を適宜選択して使用できる。
【0017】磁性粉、結合剤等が混練されて磁性塗料と
される訳であるが、混練に際しては、磁性粉末及び上述
の各成分が全て同時に、あるいは個々順次に混練機に投
入される。この磁性塗料の混練分散にあたっては各種の
混練機、例えば二本ロールミル、三本ロールミル、ボー
ルミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグライダー、
Szegvariアトライター、高速インペラー分散
機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、
ニーダー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散
機などで行われる。
【0018】非磁性の支持体上に磁性塗料を塗布する方
法としては如何なる方法であっても良い。例えば、グラ
ビア方式、リバース方式、エクストルージョン方式など
が挙げられるが、その他の方法も可能である。そして、
非磁性の支持体上に上記のような磁性粉末、結合剤、各
種の添加剤を溶剤に混練分散した磁性塗料を塗布、配
向、硬化させて、あるいは蒸着などの薄膜形成手段によ
り磁性層を構成する。又、必要により表面平滑化処理や
研磨が行われ、所望の形状にカッティングされて磁気テ
ープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体が得られる。
【0019】この後、微量の潤滑剤、特に融点が30℃
以下の潤滑剤を含浸させた極微細繊維を織って作製した
布によって磁気記録媒体の磁性層表面を拭き取ることに
より、研磨工程や裁断工程で発生した塵を除去する。
尚、織布に含浸させる潤滑剤としては、上記した磁性層
中に含有させた潤滑剤の中から選ぶことが出来、特に、
例えばオレイン酸、ラウリン酸、リノレン酸、リノール
酸、分岐ミリスチン酸、分岐ステアリン酸などの脂肪
酸、オレイルオレエート、n−ブチルステアレート、そ
の他2−エチルヘキシルパルミテート、トリデシルステ
アレート、2−デシルテトラデシルオレエート等の炭素
数8以上の分岐アルコールの高級脂肪酸エステルといっ
た脂肪酸エステル、イソセチルアルコール、2−デシル
ヘキサデシルアルコール等の炭素数が12以上の分岐ア
ルコールといった高級アルコール等が好ましい。そし
て、このような潤滑剤を織布に含浸させる手段として
は、潤滑剤を不活性で揮発性が高い溶媒、例えばフロン
系の溶媒とかエタノールやメタノール等に溶解させ、こ
の溶液中に織布を浸けることが挙げられる。尚、潤滑剤
と溶媒との混合割合は、0.5/99.5〜10/90
(重量比)、より望ましくは1/99〜5/95であれ
ば良い。
【0020】本発明で用いられる織布を構成する為の繊
維としては、具体的にはレーヨン、ポリエステル、アク
リル、ポリアクリロニトリルなどからなるもの、あるい
はこれらが組み合わせられてなるもの等が用いられる。
勿論、これらに限られるものではない。そして、上記の
ようにしてクリーニングされた磁気記録媒体は、クリー
ニング工程において不織布ではなく繊維を織った布が用
いられた為、微細な塵も除去できており、ドロップアウ
トや磁気ヘッドの目詰まりの問題が引き起こされること
がないものであり、記録・再生特性に優れたものであっ
た。かつ、磁性層表面の潤滑剤までもは拭き取られず、
磁気記録媒体の走行性が悪くならず、この面からも記録
・再生特性に優れたものであった。
【0021】以下、実施例により具体的に説明する。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕強磁性金属磁性粉100重量部、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合樹脂13重量部、ポリウレタン樹
脂13重量部、ポリイソシアネート化合物10重量部、
α−アルミナ10重量部、ステアリン酸ブチル5重量
部、パルミチン酸5重量部、カーボンブラック5重量
部、及びメチルエチルケトン400重量部の組成よりな
る磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上に
塗布し、配向処理、硬化処理、研磨処理、カレンダー処
理した後、所定の幅にスリットしてDAT用の磁気テー
プ1を得た。
【0023】この後、図1に示す如く、直径50mmの
金属ローラ(圧着ローラ)2の表面に添接させたオレイ
ン酸を含浸させたザビーナ(鐘紡社製、繊維太さが約2
〜10μmの極微細繊維(起毛はない)を織って作製し
た布)3に対して磁気テープ1の磁性層側が圧接するよ
うに配置し、ザビーナ3を走行速度1〜10mm/分で
矢印方向に走行させると共に、磁気テープ1を走行速度
100〜300m/分で矢印方向(前記矢印方向と逆方
向)に走行させた。
【0024】尚、オレイン酸を含浸させたザビーナ3
は、オレイン酸5重量部及びフロン系溶剤95重量部か
らなる溶液中にザビーナ3を浸漬し、この後溶剤を飛散
させることにより得たものである。又、図1中、磁気テ
ープ1及びザビーナ3と金属ローラ2との抱き角αは約
10〜120°であり、4は磁気テープ1の供給側ロー
ル、5はガイドローラ、6はザビーナ3の供給側ロー
ル、7はザビーナ3の巻取側ロールである。
【0025】〔実施例2〕実施例1において、オレイン
酸を含浸させたザビーナの代わりに2−エチルヘクシル
パルミテートとn−ブチルステアレートとの1:1(重
量比)混合物を同様に含浸させたザビーナを用いて同様
に行った。 〔実施例3〕実施例1において、オレイン酸を含浸させ
たザビーナの代わりにイソセチルアルコールを同様に含
浸させたザビーナを用いて同様に行った。
【0026】〔比較例1〕実施例1において、オレイン
酸を含浸させたザビーナによるクリーニング作業を行わ
なかった。 〔比較例2〕実施例1において、オレイン酸を含浸させ
たザビーナの代わりに潤滑剤を全く含浸させていないザ
ビーナを用いて同様に行った。
【0027】〔比較例3〕実施例1において、オレイン
酸を含浸させたザビーナの代わりにオレイン酸を含浸さ
せた4000CR(日本バイリーン社の不織布)を用い
て同様に行った。 〔特性〕上記各例で得た磁気テープについて、ドロップ
アウト、磁気ヘッドの目詰まり、及びエラーレートの上
昇倍率を調べたので、その結果を表1に示す。
【0028】 表 1 ドロップアウト ヘッド目詰まり エラーレート上昇倍率 (個/60m) 瞬間 絶対 (倍) 実施例1 0 48h以上 48h以上 1.5 実施例2 0 48h以上 48h以上 1.5 実施例3 1 48h以上 48h以上 1.5 比較例1 50 6h 10h 30 比較例2 10 10h 24h 10 比較例3 30 10h 16h 20 〔ドロップアウト〕20℃、50%RH下においてDA
Tテープレコーダにて120分長の記録を行った後、再
生し、テープ60m当たりに起きたドロップアウト(1
0μs、−2.5dB)の個数をドロップアウト測定機
で測定。
【0029】〔ヘッド目詰まり〕20℃、30%RH下
において4ヘッドのDATテープレコーダにて走行さ
せ、信号の欠損が瞬間的に起きた時までの走行時間(瞬
間ヘッド目詰まり)及び信号の欠損が連続的に起きた時
までの走行時間(絶対ヘッド目詰まり)で評価。
【0030】〔エラーレート上昇倍率〕20℃、30%
RH下においてDATテープレコーダにて信号を記録
し、これを100回繰り返して走行させた後、1回目の
エラーレートに対する100回目のエラーレートの比で
評価。 これによれば、本発明のように処理されてなる磁気テー
プはドロップアウトが起き難いものであり、又、ヘッド
目詰まりが起き難いものであり、さらには走行性にも優
れており、記録・再生に優れたものであることが判る。
【0031】これに対して、クリーニング処理が行われ
たにしても、本発明のように潤滑剤が含浸させられてい
ない織布が用いられたに過ぎない場合とか、潤滑剤が含
浸させられていても、これが不織布である場合には、本
発明のような特長が到底に奏されていない。
【0032】
【効果】本発明によれば、ドロップアウトが起き難く、
又、ヘッド目詰まりが起き難く、さらには走行性にも優
れ、記録・再生特性に優れた磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体のクリーニング工程の概
略図である。
【符号の説明】
1 磁気テープ 2 金属ローラ(圧着ローラ) 3 ザビーナ(織布) 4 磁気テープの供給側ロール 5 ガイドローラ 6 ザビーナの供給側ロール 7 ザビーナの巻取側ロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性層が設けられてなる磁気記録媒体の
    表面に潤滑剤を有する織布を摺接させることを特徴とす
    る磁気記録媒体のクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 織布を構成する繊維の太さが約1〜20
    μmのものであることを特徴とする請求項1の磁気記録
    媒体のクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 織布を構成する繊維が起毛化していない
    ものであることを特徴とする請求項1または請求項2の
    磁気記録媒体のクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 潤滑剤は融点が30℃以下のものである
    ことを特徴とする請求項1の磁気記録媒体のクリーニン
    グ方法。
  5. 【請求項5】 潤滑剤が脂肪酸、脂肪酸エステル、及び
    高級アルコールの群の中から選ばれるものであることを
    特徴とする請求項1または請求項4の磁気記録媒体のク
    リーニング方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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