JPH05273898A

JPH05273898A - ホログラム

Info

Publication number: JPH05273898A
Application number: JP10023192A
Authority: JP
Inventors: Nobukatsu Asano; 宣勝浅野
Original assignee: Totsuya KK
Current assignee: Totsuya KK
Priority date: 1992-03-27
Filing date: 1992-03-27
Publication date: 1993-10-22

Abstract

(57)【要約】【目的】立体像を有して美観を呈するホログラムの耐
薬品性や耐摩耗性等の耐久性を向上させることにより、
種々の包装材、表面保護材等として利用する。【構成】本発明のホログラムは、基材１表面に形成さ
れた凹凸状の透明、半透明、不透明のホログラム層２の
一部若しくは全面にホログラム層２を保護するトップコ
ート層５を設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、立体像を有して美観を
呈するホログラムの耐薬品性や耐摩耗性等の耐久性を向
上させることにより、種々の包装材、表面保護材等とし
て使用することができるようにしたホログラムに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、ホログラムは対象物に物
体光と参照光という二種のレーザー光を同時に当て、こ
のとき光の位置のズレによって生ずる干渉縞を利用し、
これを特殊なフィルムやプラスチック板などの上に記録
したものである。このホログラムでは、従来には不可能
であった立体的な模様や像を表すことができ、美観を呈
するものや視覚的に優れたものなどを表現することがで
きる他、種々の情報を記録することができるものとして
その利用及び用途開発が日々拡大している。そして、さ
らなる研究開発が進む一方、美術的、視覚的な趣きの高
い２次元材料としてホログラムホイル或いはホログラム
フィルムが、特殊な包装用材料或いは装飾用材料として
市販されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たホログラムホイルやホログラムフィルムは、通常ポリ
エステルフィルム等の支持フィルムの表面にアクリルラ
ッカー等の熱可塑性樹脂層を形成し、その表面に２５０
０Å程度の凹凸を有するホログラム面を形成させ（さら
に必要に応じて１００〜５００Åのアルミ蒸着を施し）
たものであるため、その耐摩耗性は極めて低いものであ
った。さらに、このようなホログラム基体は、その表面
に印刷を施したりして製品とすることが多いが、ホログ
ラム基体中の支持フィルムと熱可塑性樹脂層との接着性
が良くないため、後加工において支障を生じたり、印刷
層とホログラム基体との接着性も十分でないため、品質
不良となることも多かった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、基材表面に形成された凹凸状の透明、半
透明、不透明のホログラム層の一部若しくは全面にホロ
グラム層を保護するトップコート層を設けてなることを
特徴とするホログラムに関するものである。

【０００５】上記した本発明に使用する基材は、紙、プ
ラスチックフィルム、プラスチックシート、金属板、或
いはそれらに印刷を施したもの等を使用することができ
る。そして、これらの表面に凹凸状の透明、半透明、不
透明のホログラム層が形成されているものであれば特に
材質や構成、或いはその作成方法等を限定するものでは
なく、例えば市販のホログラムホイルやホログラムフィ
ルムを使用することができる。これらの市販ホログラム
は、前記したように例えばポリエステルフィルム等の支
持フィルムの表面にアクリルラッカー等の熱可塑性樹脂
層を形成し、その表面に２５００Å程度の凹凸を有する
ホログラム層を形成させたものである。また、そのホロ
グラム層の表面には金属薄層が設けられ、その金属薄層
の屈折率と透明度により透明であったり、半透明であっ
たり、不透明であったりするものである。

【０００６】また、本出願人が提案した先願（平成４年
２月２５日提出の特許願，整理番号１１９０００４０）
により得られるホログラムを本発明に適用しても良い。
この先願により得られるホログラムは、市販のホログラ
ムを版として利用するものであり、市販ホログラムの表
面に紫外線硬化性樹脂組成物または電子線硬化性樹脂組
成物を塗布し、支持基材と圧着した後、光照射して硬化
させ、その後、市販ホログラムを剥離し、支持基材の表
面に市販ホログラムの凹凸を転写させたホログラム層を
形成するものである。このホログラム層の凹凸状の表面
に前記した金属薄層を形成させると、市販ホログラムと
同等の視覚的効果を有し、且つ市販ホログラムに比べて
安価であるため、本発明に適用することも経済的に好ま
しいものとなる。また、このホログラムは、ホログラム
層が３次元的に架橋構造を有するハードコートであるか
ら耐摩耗性が高く、取扱性が優れているという利点をも
有する。

【０００７】さらに、このようなホログラムはフィルム
状のものでも板状のものでも良い。また、ロール（巻
物）状に供給される長尺な連続体でも良いし、短尺な枚
葉のものでも良い。

【０００８】前記した本発明に使用するトップコート層
としては、ホログラム層の凹凸を保護し、ホログラム像
を視覚的に隠蔽するものでなければ特に限定するもので
はない。このようなトップコート層としては、例えば耐
久性に富んだ熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化
性樹脂、電子線硬化性樹脂等のコーティング材（組成
物）を塗布して硬化させたものでも良い。或いはポリ塩
化ビニル（ＰＶＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエ
ステル（ＰＥＴ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリアセテ
ート等の保護フィルムをホットプレス（融着）したり、
粘着剤を介して貼着してトップコート層とするものでも
良い。

【０００９】また、上記したトップコート層はホログラ
ム層の全面に設けても良いが、一部だけに設けるように
しても良い。例えばトップコート層がコーティング材で
ある場合にはホログラムにグラビアコートやフレキソコ
ート、或いはスクリーン印刷等を用いて所望の模様・形
状にコーティング材（組成物）を塗布すれば良い。

【００１０】上記したトップコート層を設けることによ
り、ホログラム層の耐薬品性や耐摩耗性等の耐久性が向
上される。このようにホログラム層が保護された本発明
のホログラムは、従来の市販ホログラムに比べて極めて
広い範囲の分野で利用されることが容易に推察される。

【００１１】尚、金属薄層とトップコート層との間の一
部或いは全面に通常の印刷層や金属箔層を介在させて視
覚的効果を向上させるようにしても良い。この場合、ホ
ログラム像が通常の印刷模様に部分的に混じって存在す
ることにより、印刷の模様などとあいまって優れた美的
効果を奏するものとなる。また、金属箔層は、例えば金
属製の薄膜の片面に熱溶融する接着剤が塗布されている
公知の箔押用基材を用いて所望の形状に熱プレス（箔
押）したものでも良い。この場合、金属製の薄膜の表面
は熱プレス機の押し型枠との剥離性が良いように例えば
剥離剤等が塗布されている場合もある。このような金属
箔層の上面にはＡＣ層、プライマー層を設けてトップコ
ート層との密着性を向上するようにしても良い。

【００１２】また、本発明のホログラムのトップコート
層の表面を鏡面仕上げしたり、エンボス仕上げすること
により、視覚的効果をより一層向上させるようにしても
良い。このような仕上げ加工は常法に準じて行えば良
い。

【００１３】本発明は、基材表面にヒートシール材を介
して熱転写された透明、半透明、不透明のホログラム層
の一部若しくは全面にホログラム層を保護するトップコ
ート層を設けてなることを特徴とするホログラムをも提
案する。

【００１４】すでに、基材が設けられない熱転写用ホロ
グラムが市販されているが、この熱転写用ホログラムを
基材表面にヒートシール材を介して熱転写すると、凹凸
を有するホログラム面は下面側に位置することとなる。
したがって、トップコート層はホログラム層の平滑面側
の表面に設けられることとなる。この場合、ホログラム
層の平滑面側の表面は接着性が低いのでＡＣ層、プライ
マー層を設けてトップコート層との密着性を向上するよ
うにしても良い。

【００１５】

【実施例】以下に本発明を図面の実施例に基づいて詳細
に説明する。

【００１６】実施例１図１に示すホログラムは、市販のホログラムを使用し
た。この市販ホログラムは、基材１の表面に形成された
凹凸状のホログラム層２の表面に金属薄層３が設けられ
る構成である。そして、このホログラムの金属薄層３の
表面に部分的に印刷層４を形成し、さらにその上面にト
ップコート層５を設けた。尚、トップコート層５の上面
にはエンボス加工が施した。

【００１７】実施例２図２に示すホログラムは、市販の熱転写用ホログラムを
使用した。この熱転写用ホログラムは、ホログラム層２
の表面に金属薄層３が設けられ、さらに、その表面にヒ
ートシール材６が設けられる構成である。そして、この
熱転写用ホログラムを基材１の表面に熱転写し、ホログ
ラム層２の平滑面側にプライマー層７を形成し、さらに
その上面に部分的に印刷層４を形成し、トップコート層
５を設けた。尚、トップコート層５の上面は鏡面加工が
施した。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ホ
ログラム層を保護するトップコート層を設けたので、ホ
ログラムの耐薬品性や耐摩耗性等の耐久性が向上し、種
々の包装材、表面保護材等として使用することができ
る。

【００１９】また、本発明のホログラムは、ホログラム
面とトップコート層との間に通常の印刷層等を設けるこ
とにより、より一層視覚的効果が向上し、極めて美的趣
きの高い製品を作製することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成を示す側断面図である。

【図２】本発明の他の実施例の構成を示す側断面図であ
る。

【符号の説明】

１ホログラム基材２ホログラム層５トップコート層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基材表面に形成された凹凸状の透明、半
透明、不透明のホログラム層の一部若しくは全面にホロ
グラム層を保護するトップコート層を設けてなることを
特徴とするホログラム。
【請求項２】基材表面にヒートシール材を介して熱転
写された透明、半透明、不透明のホログラム層の一部若
しくは全面にホログラム層を保護するトップコート層を
設けてなることを特徴とするホログラム。
【請求項３】トップコート層はコーティング材または
保護フィルムであることを特徴とする請求項１乃至２に
記載のホログラム。
【請求項４】トップコート層の表面を鏡面仕上げした
ことを特徴とする請求項１乃至３に記載のホログラム。
【請求項５】トップコート層の表面をエンボス仕上げ
したことを特徴とする請求項１乃至３に記載のホログラ
ム。