JPH05273619A - 非線形光学材料 - Google Patents
非線形光学材料Info
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- JPH05273619A JPH05273619A JP9102691A JP9102691A JPH05273619A JP H05273619 A JPH05273619 A JP H05273619A JP 9102691 A JP9102691 A JP 9102691A JP 9102691 A JP9102691 A JP 9102691A JP H05273619 A JPH05273619 A JP H05273619A
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- Japan
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- nonlinear optical
- phenoxycarbonyl
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記の化学式で表されるN−(フェノキシカ
ルボニル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体から
構成される非線形光学材料。 【化1】 【効果】 二次の非線形光学効果の発現において高い効
率を示し、結晶状態でのカットオフ波長が短波長化して
いるため広い波長域での使用が可能となる。したがっ
て、波長変換素子、光制御素子など非線形光学効果およ
び電気光学効果を利用した各種の光機能素子材料として
有用性が期待できる。
ルボニル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体から
構成される非線形光学材料。 【化1】 【効果】 二次の非線形光学効果の発現において高い効
率を示し、結晶状態でのカットオフ波長が短波長化して
いるため広い波長域での使用が可能となる。したがっ
て、波長変換素子、光制御素子など非線形光学効果およ
び電気光学効果を利用した各種の光機能素子材料として
有用性が期待できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視域における透明性
が良好で、大きな二次の非線形光学効果を示す反転対称
中心のない結晶を備える有機質の非線形光学材料に関す
る。
が良好で、大きな二次の非線形光学効果を示す反転対称
中心のない結晶を備える有機質の非線形光学材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】非線形光学効果とは、非常に強い光が物
体を透過するとき、光の電場によって物質が分極し、こ
の誘起分極による光高調波の発生や入射した光自身が変
化する現象をいう。かかる現象はレーザーの発明以前か
ら知られていたものであるが、多くはレーザー光の出現
によって注目されるようになった。とくに、近時、光機
能素子への応用が注目されている光高調波発生、光パラ
メトリック発振・増幅、光位相共役、光双安定などの現
象解明はレーザーの開発に負うところが大きい。
体を透過するとき、光の電場によって物質が分極し、こ
の誘起分極による光高調波の発生や入射した光自身が変
化する現象をいう。かかる現象はレーザーの発明以前か
ら知られていたものであるが、多くはレーザー光の出現
によって注目されるようになった。とくに、近時、光機
能素子への応用が注目されている光高調波発生、光パラ
メトリック発振・増幅、光位相共役、光双安定などの現
象解明はレーザーの開発に負うところが大きい。
【0003】上記の非線形光学効果は、赤外光の可視光
や紫外光への変換、光増幅、光スイッチ、光変調、光信
号等の無歪伝送への応用が可能となることから、この効
果を示す素子は今後ますます需要が増大する光情報処理
や光通信の分野で鍵を握る機能材料として位置づけされ
ている。
や紫外光への変換、光増幅、光スイッチ、光変調、光信
号等の無歪伝送への応用が可能となることから、この効
果を示す素子は今後ますます需要が増大する光情報処理
や光通信の分野で鍵を握る機能材料として位置づけされ
ている。
【0004】従来、非線形光学効果を示す物質として、
例えばリン酸2水素カリウム(KDP)、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)、β−ホウ酸バリウム(BBO) などの無機化合物
が研究対象とされ、一部は素子材料として既に実用に供
されている。しかし、非線形光学効果を示す物質は、無
機質の誘電体化合物に限られるものではなく、有機化合
物にも見出されている。しかも、有機化合物の非線形光
学作用は、分子内に非局在化しているπ電子の移動によ
って生じるため、原子核に強く束縛されて格子振動に制
約を受ける無機誘電体のσ電子に比べ、誘起分極は か
に速く大きい。実際に、2−メチル−4−ニトロアニリ
ン(MNA) は、ニオブ酸リチウムの2000倍以上の性能指数
を示すことが解明されている〔B.F.LEVINE et al, J.Ap
ply.Phys.,50,2523(1979) 〕。
例えばリン酸2水素カリウム(KDP)、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)、β−ホウ酸バリウム(BBO) などの無機化合物
が研究対象とされ、一部は素子材料として既に実用に供
されている。しかし、非線形光学効果を示す物質は、無
機質の誘電体化合物に限られるものではなく、有機化合
物にも見出されている。しかも、有機化合物の非線形光
学作用は、分子内に非局在化しているπ電子の移動によ
って生じるため、原子核に強く束縛されて格子振動に制
約を受ける無機誘電体のσ電子に比べ、誘起分極は か
に速く大きい。実際に、2−メチル−4−ニトロアニリ
ン(MNA) は、ニオブ酸リチウムの2000倍以上の性能指数
を示すことが解明されている〔B.F.LEVINE et al, J.Ap
ply.Phys.,50,2523(1979) 〕。
【0005】このようなことから、非線形光学効果の中
でも光機能素子としての応用が最も早く期待されている
二次の非線形光学効果とくに光第二高調波発生(SHG) の
実用化研究が有機化合物を対象に進められており、既に
MNA(特開昭55-500960 号公報) 、ニトロピリジン−
1−オキシド誘導体(特開昭56-92870号公報、特開昭56
-94333号公報) 等の物質が有機系の非線形光学材料とし
て提案されている。
でも光機能素子としての応用が最も早く期待されている
二次の非線形光学効果とくに光第二高調波発生(SHG) の
実用化研究が有機化合物を対象に進められており、既に
MNA(特開昭55-500960 号公報) 、ニトロピリジン−
1−オキシド誘導体(特開昭56-92870号公報、特開昭56
-94333号公報) 等の物質が有機系の非線形光学材料とし
て提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】有機化合物において、
二次の非線形光学効果を高めるには分子の双極子モーメ
ントを大きくすればよく、そのためには分子内に電子供
与性基と電子吸引性基を導入することが有効であること
は良く知られている。しかし、この点には重要な未解決
の課題が残されている。すなわち、二次の非線形光学効
果を発現させるためには、結晶を反転対称中心のない形
態にしなければならないことである。
二次の非線形光学効果を高めるには分子の双極子モーメ
ントを大きくすればよく、そのためには分子内に電子供
与性基と電子吸引性基を導入することが有効であること
は良く知られている。しかし、この点には重要な未解決
の課題が残されている。すなわち、二次の非線形光学効
果を発現させるためには、結晶を反転対称中心のない形
態にしなければならないことである。
【0007】ところが、分子内に大きな双極子モーメン
トをもつ有機化合物は、結晶化する場合に互いの双極子
モーメントを打消し合うように配置する結果、分子とし
ては大きな二次の超分子分極率βを持ちながら、結晶あ
るいは分子集合体としては反転対称中心があるために二
次の非線形効果を示さないことがある。また、大きな分
子内の電荷移動を生じるため近紫外から可視域に電子遷
移吸収が存在し、光学材料として重要な透明性を損なう
ことにもつながる。現実に、このような性状の有機化合
物は非常に多い。
トをもつ有機化合物は、結晶化する場合に互いの双極子
モーメントを打消し合うように配置する結果、分子とし
ては大きな二次の超分子分極率βを持ちながら、結晶あ
るいは分子集合体としては反転対称中心があるために二
次の非線形効果を示さないことがある。また、大きな分
子内の電荷移動を生じるため近紫外から可視域に電子遷
移吸収が存在し、光学材料として重要な透明性を損なう
ことにもつながる。現実に、このような性状の有機化合
物は非常に多い。
【0008】したがって、二次の非線形光学効果を主眼
とする有機化合物系の材料を開発するに当たっては、透
明性を損なわずに分子として大きな超分子分極率βをも
ち、反転対称中心のない良質の結晶が容易に得られるよ
うな化合物を合成することが重要な課題となる。
とする有機化合物系の材料を開発するに当たっては、透
明性を損なわずに分子として大きな超分子分極率βをも
ち、反転対称中心のない良質の結晶が容易に得られるよ
うな化合物を合成することが重要な課題となる。
【0009】発明者らは、電子吸引性基と電子供与性基
を配する芳香族化合物における二次の超分子分極率βと
透明性との関係ならびに対称性の改質化について鋭意検
討を重ねた結果、ある種のN−(フェノキシカルボニ
ル)−4−ニトロアニリン誘導体は大きな二次の超分子
分極率βを持ち、結晶や分子集合体を形成した際に反転
対称中心を持たないこと、そのうえ近紫外から可視域に
おける透明性を著しく改良し得る等の事実を解明して本
発明の開発に至ったものである。
を配する芳香族化合物における二次の超分子分極率βと
透明性との関係ならびに対称性の改質化について鋭意検
討を重ねた結果、ある種のN−(フェノキシカルボニ
ル)−4−ニトロアニリン誘導体は大きな二次の超分子
分極率βを持ち、結晶や分子集合体を形成した際に反転
対称中心を持たないこと、そのうえ近紫外から可視域に
おける透明性を著しく改良し得る等の事実を解明して本
発明の開発に至ったものである。
【0010】したがって本発明の目的は、可視域におけ
る透明性に優れ、二次の非線形光学効果が大きな反転対
称中心のない結晶性をもつ有機質の非線形光学材料を提
供することにある。
る透明性に優れ、二次の非線形光学効果が大きな反転対
称中心のない結晶性をもつ有機質の非線形光学材料を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による非線形光学材料は、下記の化学式で表
されるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニ
リンまたはその誘導体からなることを構成上の特徴とす
る。
めの本発明による非線形光学材料は、下記の化学式で表
されるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニ
リンまたはその誘導体からなることを構成上の特徴とす
る。
【化1】但し、上式において、R1 およびR2 は水素、
重水素、ハロゲン原子、電子供与基および重水素置換さ
れた電子供与基から選ばれた基を指すものとする。
重水素、ハロゲン原子、電子供与基および重水素置換さ
れた電子供与基から選ばれた基を指すものとする。
【0012】上記のR1 基を構成する好適な電子供与性
基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基また
は重水素置換されたこれらのアルキル基、メトキシ基、
重水素置換されたメトキシ基、メチルチオ基、ジメチル
アミノ基、メルカプト基、アセトアミド基等を挙げるこ
とができ、R2 基を構成する好適な電子供与性基はメト
キシ基である。また、R1 基は4位に置換していること
が好ましい。
基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基また
は重水素置換されたこれらのアルキル基、メトキシ基、
重水素置換されたメトキシ基、メチルチオ基、ジメチル
アミノ基、メルカプト基、アセトアミド基等を挙げるこ
とができ、R2 基を構成する好適な電子供与性基はメト
キシ基である。また、R1 基は4位に置換していること
が好ましい。
【0013】本発明によるN−(フェノキシカルボニ
ル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体は、粉末状
態でNd:YAGレーザー(λ=1064nm) を照射する
と、著しく強い緑色の第二高調波を発生する。とくに単
結晶状態では、粉末を かに越える強度の第二高調波を
発生するものも存在する。また、粉末状態で白色または
乳白色、単結晶状態では無色透明であり、カットオフ波
長は大幅に短波長側にシフトしている。
ル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体は、粉末状
態でNd:YAGレーザー(λ=1064nm) を照射する
と、著しく強い緑色の第二高調波を発生する。とくに単
結晶状態では、粉末を かに越える強度の第二高調波を
発生するものも存在する。また、粉末状態で白色または
乳白色、単結晶状態では無色透明であり、カットオフ波
長は大幅に短波長側にシフトしている。
【0014】なお、基本波が1〜1.2 μm の赤外光の場
合にはC−Hの伸縮振動の倍音吸収と重なって基本波が
吸収され、熱振動に転化することがある。したがって、
基本波の強度が強いときは結晶の温度が上昇して位相整
合条件が変わったり、出射光の角度が変動することがあ
るが、この現象は倍音吸収が大きいアルキル基の水素を
重水素で置換した化合物形態として吸収領域を長波長側
にずらすことにより有効に防止することができる。
合にはC−Hの伸縮振動の倍音吸収と重なって基本波が
吸収され、熱振動に転化することがある。したがって、
基本波の強度が強いときは結晶の温度が上昇して位相整
合条件が変わったり、出射光の角度が変動することがあ
るが、この現象は倍音吸収が大きいアルキル基の水素を
重水素で置換した化合物形態として吸収領域を長波長側
にずらすことにより有効に防止することができる。
【0015】上記のN−(フェノキシカルボニル)−4
−ニトロアニリンまたはその誘導体は、例えばニトロフ
エニルイソシアナートを酸(BF3 ・Et2O,HCl,AlCl3,R2S
n(OAc)2 など) あるいは塩基(Et3N, ピリジン,AcONaな
ど) を触媒として、R1 およびR2 に相当する置換基を
有するフェノールまたはフェノール誘導体と反応させる
ことによって得ることができる。フェノール誘導体の例
としては、4−メチルフェノール、4−メトキシフェノ
ール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、4−チオ
フェノール、4−チオメチルフェノール、4−アセトア
ミドフェノールが挙げられる。
−ニトロアニリンまたはその誘導体は、例えばニトロフ
エニルイソシアナートを酸(BF3 ・Et2O,HCl,AlCl3,R2S
n(OAc)2 など) あるいは塩基(Et3N, ピリジン,AcONaな
ど) を触媒として、R1 およびR2 に相当する置換基を
有するフェノールまたはフェノール誘導体と反応させる
ことによって得ることができる。フェノール誘導体の例
としては、4−メチルフェノール、4−メトキシフェノ
ール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、4−チオ
フェノール、4−チオメチルフェノール、4−アセトア
ミドフェノールが挙げられる。
【0016】
【作用】本発明によれば、大きな双極子モーメントのた
め反転対称中心の結晶を形成する傾向の強い有機化合物
にカルバミン酸エステル基を導入することによって対称
性を低下させ、広い波長域において二次の非線形光学効
果に対し活性な材質に転化した新規物性の非線形光学材
料が提供される。
め反転対称中心の結晶を形成する傾向の強い有機化合物
にカルバミン酸エステル基を導入することによって対称
性を低下させ、広い波長域において二次の非線形光学効
果に対し活性な材質に転化した新規物性の非線形光学材
料が提供される。
【0017】一般に、結晶中で基本波と高調波の伝搬定
数が一致しないため、結晶状態での高調波発生は難し
い。これが一致することを位相整合といい、この位相整
合が取れないと高調波の発生を観測することはできな
い。ところが、本発明による化合物の結晶は広範囲に亘
って位相整合が可能となるため、高強度の第二高調波を
発生する非線形光学機能が発揮される。
数が一致しないため、結晶状態での高調波発生は難し
い。これが一致することを位相整合といい、この位相整
合が取れないと高調波の発生を観測することはできな
い。ところが、本発明による化合物の結晶は広範囲に亘
って位相整合が可能となるため、高強度の第二高調波を
発生する非線形光学機能が発揮される。
【0018】
実施例1 4−ニトロフエニルイソシアナート8.0g(60m mol) およ
び触媒量のジラウリル酸n−ブチル錫(2m mol)をテトラ
ヒドロフランに溶解したのち、フェノール7.5g(60m mo
l) を加えて50℃の水浴中で約4時間撹拌反応させた。
反応終了後、濃縮析出した反応物を水およびヘキサンで
洗浄し、減圧下で50℃の温度で乾燥して,R1 とR2 が
HからなるN−フェノキシカルボニル−4−ニトロアニ
リンを合成した。得られた化合物の性状は、下記のとお
りであった。 融 点:165±1℃(DSC 測定) 分子量:258(FD-MS 測定) 分析結果〔1H-NMR (溶媒重 DMSO)〕:δ 9.00,1H, 一重
線,N-H 、 δ 8.20,2H, 二重線,Ar-H、δ 7.75,2H,
二重線, Ar-H、 δ 7.25,2H, 三重線, Ar-H、δ 7.10,
1H, 三重線, Ar-H、 δ 6.75,2H, 二重線、Ar-H、
び触媒量のジラウリル酸n−ブチル錫(2m mol)をテトラ
ヒドロフランに溶解したのち、フェノール7.5g(60m mo
l) を加えて50℃の水浴中で約4時間撹拌反応させた。
反応終了後、濃縮析出した反応物を水およびヘキサンで
洗浄し、減圧下で50℃の温度で乾燥して,R1 とR2 が
HからなるN−フェノキシカルボニル−4−ニトロアニ
リンを合成した。得られた化合物の性状は、下記のとお
りであった。 融 点:165±1℃(DSC 測定) 分子量:258(FD-MS 測定) 分析結果〔1H-NMR (溶媒重 DMSO)〕:δ 9.00,1H, 一重
線,N-H 、 δ 8.20,2H, 二重線,Ar-H、δ 7.75,2H,
二重線, Ar-H、 δ 7.25,2H, 三重線, Ar-H、δ 7.10,
1H, 三重線, Ar-H、 δ 6.75,2H, 二重線、Ar-H、
【0019】実施例2 実施例1に準じて、R1 がCH3 、R2 がHからなるN
−( フェノキシカルボニル) −4−ニトロアニリン誘導
体を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして
測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:220±1℃ 分子量:272 分析結果:δ 8.80,1H, 一重線, N-H 、 δ 8.20,2H,
二重線, Ar-H、δ 7.75,2H, 二重線, Ar-H、 δ 7.00,
2H, 二重線, Ar-H、δ 6.70,2H, 二重線, Ar-H、 δ
2.20,3H, 一重線, C-H3、
−( フェノキシカルボニル) −4−ニトロアニリン誘導
体を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして
測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:220±1℃ 分子量:272 分析結果:δ 8.80,1H, 一重線, N-H 、 δ 8.20,2H,
二重線, Ar-H、δ 7.75,2H, 二重線, Ar-H、 δ 7.00,
2H, 二重線, Ar-H、δ 6.70,2H, 二重線, Ar-H、 δ
2.20,3H, 一重線, C-H3、
【0020】実施例3 実施例1に準じて、R1 がCH3 、R2 がOCH3 から
なるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリ
ン誘導体を合成した。この化合物につき実施例1と同様
にして測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:160±1℃ 分子量:302 分析結果:δ 10.65,1H,一重線, N-H 、 δ 8.20,2H,
二重線,Ar-H、δ 7.75,2H, 二重線, Ar-H、 δ 7.05,
1H, 二重線, Ar-H、δ 6.95,1H, 一重線, Ar-H、 δ
6.75,1H, 二重線, Ar-H、δ 3.78,3H, 一重線, OC-H
3 、δ 2.30,3H, 一重線、C-H3、
なるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリ
ン誘導体を合成した。この化合物につき実施例1と同様
にして測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:160±1℃ 分子量:302 分析結果:δ 10.65,1H,一重線, N-H 、 δ 8.20,2H,
二重線,Ar-H、δ 7.75,2H, 二重線, Ar-H、 δ 7.05,
1H, 二重線, Ar-H、δ 6.95,1H, 一重線, Ar-H、 δ
6.75,1H, 二重線, Ar-H、δ 3.78,3H, 一重線, OC-H
3 、δ 2.30,3H, 一重線、C-H3、
【0021】実施例4 実施例1に準じて、R1 がOCH3 、R2 がHからなる
N−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘
導体を合成した。この化合物につき実施例1と同様にし
て測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:190±1℃ 分子量:288 分析結果:δ 10.60,1H,一重線, N-H 、 δ 8.20,2
H, 二重線, Ar-H、δ 7.75,2H、二重線, Ar-H、 δ
7.15,2H, 二重線, Ar-H、δ 6.95,2H, 二重線, Ar-H、
δ 3.78,3H, 一重線, OC-H3 、
N−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘
導体を合成した。この化合物につき実施例1と同様にし
て測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:190±1℃ 分子量:288 分析結果:δ 10.60,1H,一重線, N-H 、 δ 8.20,2
H, 二重線, Ar-H、δ 7.75,2H、二重線, Ar-H、 δ
7.15,2H, 二重線, Ar-H、δ 6.95,2H, 二重線, Ar-H、
δ 3.78,3H, 一重線, OC-H3 、
【0022】実施例5 実施例1に準じて、R1 がF、R2 がHからなるN−
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:185±1℃ 分子量:276 分析結果:δ 9.40,1H, 一重線, N-H 、 δ 8.20,2
H, 二重線, Ar-H、δ 7.75,2H, 二重線, Ar-H、 δ
7.28,2H, 二重線, Ar-H、δ 6.70,2H, 二重線, Ar-H、
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:185±1℃ 分子量:276 分析結果:δ 9.40,1H, 一重線, N-H 、 δ 8.20,2
H, 二重線, Ar-H、δ 7.75,2H, 二重線, Ar-H、 δ
7.28,2H, 二重線, Ar-H、δ 6.70,2H, 二重線, Ar-H、
【0023】実施例6 実施例1に準じて、R1 がCl、R2 がHからなるN−
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:195±1℃ 分子量:292.5 分析結果:δ 9.38,1H, 一重線, N-H 、
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:195±1℃ 分子量:292.5 分析結果:δ 9.38,1H, 一重線, N-H 、
【0024】実施例7 実施例1に準じて、R1 がBr、R2 がHからなるN−
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:200±1℃ 分子量:336.9 分析結果:δ 9.38,1H, 一重線, N-H 、
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:200±1℃ 分子量:336.9 分析結果:δ 9.38,1H, 一重線, N-H 、
【0025】実施例8 実施例1に準じて、R1 がNHCOCH3 、R2 がHか
らなるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニ
リン誘導体を合成した。この化合物につき実施例1と同
様にして測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:245±1℃ 分子量:315 分析結果:δ 9.38,1H, 一重線, N-H 、 δ 8.80,1
H, 一重線, N-H 、
らなるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニ
リン誘導体を合成した。この化合物につき実施例1と同
様にして測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:245±1℃ 分子量:315 分析結果:δ 9.38,1H, 一重線, N-H 、 δ 8.80,1
H, 一重線, N-H 、
【0026】実施例9 実施例1に準じて、R1 がSH、R2 がHからなるN−
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:230±1℃ 分子量:290 分析結果:δ 9.50,1H, 一重線、 N-H、 δ 3.75,1
H, 一重線、S-H 、
(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘導体
を合成した。この化合物につき実施例1と同様にして測
定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:230±1℃ 分子量:290 分析結果:δ 9.50,1H, 一重線、 N-H、 δ 3.75,1
H, 一重線、S-H 、
【0027】実施例10 実施例1に準じて、R1 がSCH3 、R2 がHからなる
N−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘
導体を合成した。この化合物につき実施例1と同様にし
て測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:185±1℃ 分子量:304.1 分析結果:δ 9.15,1H, 一重線, N-H 、 δ 2.30,3
H, 一重線, SC-H3 、
N−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリン誘
導体を合成した。この化合物につき実施例1と同様にし
て測定した性状は、下記のとおりであった。 融 点:185±1℃ 分子量:304.1 分析結果:δ 9.15,1H, 一重線, N-H 、 δ 2.30,3
H, 一重線, SC-H3 、
【0028】実施例11 実施例1に準じて、R1 がN(CH3)2 、R2 がHから
なるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリ
ン誘導体を合成した。
なるN−(フェノキシカルボニル)−4−ニトロアニリ
ン誘導体を合成した。
【0029】次に、実施例1〜11の各非線形光学化合
物を粒径60〜100 μm に調製した試料をスライドガラス
に挟み、これにQスイッチ付Nd:YAGレーザーによ
る10n sec のパルスを照射して試料から発生した第二高
調波(SHG) の強度を測定した。比較のために、2−メチ
ル−4−ニトロアニリン(MNA) の測定もおこなった (比
較例) 。その結果を、R1 、R2 の種類、置換位置、カ
ットオフ波長等と対比させて表1に示した。なお、SH
G強度は、尿素を1とした際の相対強度比で表示した。
物を粒径60〜100 μm に調製した試料をスライドガラス
に挟み、これにQスイッチ付Nd:YAGレーザーによ
る10n sec のパルスを照射して試料から発生した第二高
調波(SHG) の強度を測定した。比較のために、2−メチ
ル−4−ニトロアニリン(MNA) の測定もおこなった (比
較例) 。その結果を、R1 、R2 の種類、置換位置、カ
ットオフ波長等と対比させて表1に示した。なお、SH
G強度は、尿素を1とした際の相対強度比で表示した。
【0030】
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、N−(フェノキシカルボ
ニル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体からなる
本発明の非線形光学材料は、カットオフ波長が短波長域
に存在するのも拘らず非常に大きな二次の超分子分極率
βを有しており、またその結晶は反射対称中心がなく、
分子が互いに双極子モーメントを打ち消し合わずに有効
に活かせるような良配向を呈しているため、高水準のS
HG強度を示す。
ニル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体からなる
本発明の非線形光学材料は、カットオフ波長が短波長域
に存在するのも拘らず非常に大きな二次の超分子分極率
βを有しており、またその結晶は反射対称中心がなく、
分子が互いに双極子モーメントを打ち消し合わずに有効
に活かせるような良配向を呈しているため、高水準のS
HG強度を示す。
【0032】また、一般に大きな非線形光学効果を有す
る材料はカットオフ波長が長波長域(MNA :480nm)にま
で及ぶため、とくに波長変換素子としての使用領域を狭
めているが、本発明の非線形光学材料はカットオフ波長
が400nm 以下であり広波長域での使用が可能となる。し
たがって、波長変換素子、光制御素子など非線形光学効
果を利用した各種の光機能素子として広汎な用途への適
用が期待できる。
る材料はカットオフ波長が長波長域(MNA :480nm)にま
で及ぶため、とくに波長変換素子としての使用領域を狭
めているが、本発明の非線形光学材料はカットオフ波長
が400nm 以下であり広波長域での使用が可能となる。し
たがって、波長変換素子、光制御素子など非線形光学効
果を利用した各種の光機能素子として広汎な用途への適
用が期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八月朔日 猛 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 住 友ベークライト株式会社内 (72)発明者 宮田 清蔵 東京都保谷市下保谷3丁目18番26号
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の化学式で表されるN−(フェノキ
シカルボニル)−4−ニトロアニリンまたはその誘導体
からなることを特徴とする非線形光学材料。 【化1】 但し、上式において、R1 およびR2 は水素、重水素、
ハロゲン原子、電子供与性基および重水素置換された電
子供与性基から選ばれた基を指すものとする。 - 【請求項2】 R1 基の電子供与性基が、メチル基、エ
チル基、メトキシ基、メチルチオ基、ジメチルアミノ基
もしくはアセトアミド基である請求項1記載の非線形光
学材料。 - 【請求項3】 R2 基の電子供与基が、メトキシ基であ
る請求項1または2記載の非線形光学材料。 - 【請求項4】 R1 基が4位に置換している請求項1、
2または3記載の非線形光学材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9102691A JPH05273619A (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 非線形光学材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9102691A JPH05273619A (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 非線形光学材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05273619A true JPH05273619A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=14015018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9102691A Pending JPH05273619A (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 非線形光学材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05273619A (ja) |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP9102691A patent/JPH05273619A/ja active Pending
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