JPH05273524A - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
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- JPH05273524A JPH05273524A JP10213392A JP10213392A JPH05273524A JP H05273524 A JPH05273524 A JP H05273524A JP 10213392 A JP10213392 A JP 10213392A JP 10213392 A JP10213392 A JP 10213392A JP H05273524 A JPH05273524 A JP H05273524A
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- temperature
- crystal display
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低温時にもフリッカーの少ない表示が可能な
液晶表示素子を提供する。 【構成】 時分割により階調表示をすることが可能な液
晶表示素子であって、液晶の温度が低いときには階調数
を小さくし、液晶の温度が高いときには階調数を大きく
する階調数切り替え手段が設けられている液晶表示素
子。
液晶表示素子を提供する。 【構成】 時分割により階調表示をすることが可能な液
晶表示素子であって、液晶の温度が低いときには階調数
を小さくし、液晶の温度が高いときには階調数を大きく
する階調数切り替え手段が設けられている液晶表示素
子。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温時にもフリッカー
の少ない表示が可能な液晶表示素子に関する。
の少ない表示が可能な液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】基本的に、片面に少なくとも透明電極及
び配向膜が設けられた透明基板の二枚が、配向膜同士が
対面するように配設され、配向膜の間の空隙に液晶が封
入された構造を有する液晶表示素子が、時計、自動車用
計器板、テレビ、パソコンディスプレイなどに使用され
ている。そして、このような液晶表示素子として種々の
ものが使用されているが、最近では高速応答性を有する
強誘電性液晶を用いたディスプレイや、双安定性を有す
るネマチック液晶を用いたディスプレイ(SBIND)
が期待されている。
び配向膜が設けられた透明基板の二枚が、配向膜同士が
対面するように配設され、配向膜の間の空隙に液晶が封
入された構造を有する液晶表示素子が、時計、自動車用
計器板、テレビ、パソコンディスプレイなどに使用され
ている。そして、このような液晶表示素子として種々の
ものが使用されているが、最近では高速応答性を有する
強誘電性液晶を用いたディスプレイや、双安定性を有す
るネマチック液晶を用いたディスプレイ(SBIND)
が期待されている。
【0003】このような液晶表示素子の階調表示の手段
として時分割駆動による方法が採用されている。時分割
駆動により液晶表示素子の階調表示を行う場合は、液晶
の応答時間が小さい(応答速度が速い)ことが要求され
る。例えば、4パルスで選択する駆動方式を用いて、2
40ライン走査、30フレーム/秒で、16階調の表示
を行うためには、液晶の応答時間が、約8.7μs(マ
イクロ秒)(=1秒/240×4×30×4)よりも小
さいことが必要である。
として時分割駆動による方法が採用されている。時分割
駆動により液晶表示素子の階調表示を行う場合は、液晶
の応答時間が小さい(応答速度が速い)ことが要求され
る。例えば、4パルスで選択する駆動方式を用いて、2
40ライン走査、30フレーム/秒で、16階調の表示
を行うためには、液晶の応答時間が、約8.7μs(マ
イクロ秒)(=1秒/240×4×30×4)よりも小
さいことが必要である。
【0004】ところで、液晶は一般に温度が高くなるほ
ど応答時間が小さくなり、温度が低くなるほど応答時間
が大きく(応答速度が遅く)なる。例えば30℃で20
V/μmの印加電圧に於ける応答時間が8.7μsの液
晶は、50℃では応答時間が4.3μsとなり小さくな
るが、10℃では応答時間が17.3μsとなり大きく
なる。このような液晶が充填された液晶表示素子を使用
して、上記のような条件で16階調の表示を行うと、3
0℃以上の温度では表示することができるが、30℃未
満では応答時間が大き過ぎるために表示することができ
ない。
ど応答時間が小さくなり、温度が低くなるほど応答時間
が大きく(応答速度が遅く)なる。例えば30℃で20
V/μmの印加電圧に於ける応答時間が8.7μsの液
晶は、50℃では応答時間が4.3μsとなり小さくな
るが、10℃では応答時間が17.3μsとなり大きく
なる。このような液晶が充填された液晶表示素子を使用
して、上記のような条件で16階調の表示を行うと、3
0℃以上の温度では表示することができるが、30℃未
満では応答時間が大き過ぎるために表示することができ
ない。
【0005】そのために上記のような液晶が充填された
液晶表示素子を使用する場合には、液晶表示素子にパネ
ルヒーターなどを取り付けて、表示可能な温度にまで液
晶表示素子の温度を上昇させることが行われていた。そ
の場合でも、使用前に液晶表示素子の温度が低過ぎる
(上記の例では30℃未満)場合には、ヒートアップに
より表示可能な温度(上記の例では30℃以上)に達す
るまで、液晶表示素子の表示を待たなくてはならなかっ
た。ヒートアップの途中で30℃よりも低い温度で無理
に表示を行おうとすると、フリッカが生じ、階調も正確
に表現されないことになる。液晶表示素子の温度が何ら
かの原因で表示可能な温度よりも低下した場合も同様に
表示できなくなる。
液晶表示素子を使用する場合には、液晶表示素子にパネ
ルヒーターなどを取り付けて、表示可能な温度にまで液
晶表示素子の温度を上昇させることが行われていた。そ
の場合でも、使用前に液晶表示素子の温度が低過ぎる
(上記の例では30℃未満)場合には、ヒートアップに
より表示可能な温度(上記の例では30℃以上)に達す
るまで、液晶表示素子の表示を待たなくてはならなかっ
た。ヒートアップの途中で30℃よりも低い温度で無理
に表示を行おうとすると、フリッカが生じ、階調も正確
に表現されないことになる。液晶表示素子の温度が何ら
かの原因で表示可能な温度よりも低下した場合も同様に
表示できなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
時にもフリッカーの少ない表示が可能な液晶表示素子を
提供することにある。
時にもフリッカーの少ない表示が可能な液晶表示素子を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、時分割により
階調表示をすることが可能な液晶表示素子であって、液
晶の温度が低いときには階調数を小さくし、液晶の温度
が高いときには階調数を大きくする階調数切り替え手段
が設けられていることを特徴とする液晶表示素子であ
る。
階調表示をすることが可能な液晶表示素子であって、液
晶の温度が低いときには階調数を小さくし、液晶の温度
が高いときには階調数を大きくする階調数切り替え手段
が設けられていることを特徴とする液晶表示素子であ
る。
【0008】本発明の好適な態様は下記の通りである。 (1)該階調数切り替え手段が、液晶温度が上昇する過
程で、液晶温度が特定の境界温度よりも1〜5℃高くな
った時点で、階調数を該境界温度に対応する階調数に増
加させるように動作するものであることを特徴とする上
記の液晶表示素子。
程で、液晶温度が特定の境界温度よりも1〜5℃高くな
った時点で、階調数を該境界温度に対応する階調数に増
加させるように動作するものであることを特徴とする上
記の液晶表示素子。
【0009】(2)該階調数切り替え手段が、液晶温度
が下降する過程で、液晶温度が特定の境界温度に1〜5
℃接近した時点で、階調数を該境界温度に対応する階調
数よりも減少させるように動作するものであることを特
徴とする上記の液晶表示素子。
が下降する過程で、液晶温度が特定の境界温度に1〜5
℃接近した時点で、階調数を該境界温度に対応する階調
数よりも減少させるように動作するものであることを特
徴とする上記の液晶表示素子。
【0010】(3)該液晶表示素子に液晶温度検出手段
が設けられ、該階調数切り替え手段が、該液晶温度検出
手段からの液晶温度の情報に基づいて自動的に階調数の
切り替え動作を行うものであることを特徴とする上記の
液晶表示素子。
が設けられ、該階調数切り替え手段が、該液晶温度検出
手段からの液晶温度の情報に基づいて自動的に階調数の
切り替え動作を行うものであることを特徴とする上記の
液晶表示素子。
【0011】本明細書に於て、「境界温度」は、液晶が
特定の駆動条件下に所定の階調数の表示を行うために必
要な応答時間を有するための、最低の温度を意味する。
特定の駆動条件下に所定の階調数の表示を行うために必
要な応答時間を有するための、最低の温度を意味する。
【0012】本発明の液晶表示素子自体は、時分割によ
り階調表示をすることができるものであれば、特に限定
されずどのような形式のものであってもよい。セグメン
ト型表示方式のものであっても、マトリクス型表示方式
のものであってもよく、黒白又はカラーの何れであって
もよい。また、時分割により階調表示を行うこと自体は
公知であり、本発明の液晶表示素子に於いて、時分割に
よる階調表示の方式、装置などは公知のものを採用する
ことができる。
り階調表示をすることができるものであれば、特に限定
されずどのような形式のものであってもよい。セグメン
ト型表示方式のものであっても、マトリクス型表示方式
のものであってもよく、黒白又はカラーの何れであって
もよい。また、時分割により階調表示を行うこと自体は
公知であり、本発明の液晶表示素子に於いて、時分割に
よる階調表示の方式、装置などは公知のものを採用する
ことができる。
【0013】本発明の液晶表示素子は、液晶の温度が低
いときには階調数を小さくし、液晶の温度が高いときに
は階調数を大きくする階調数切り替え手段が設けられて
いることに特徴を有するものである。
いときには階調数を小さくし、液晶の温度が高いときに
は階調数を大きくする階調数切り替え手段が設けられて
いることに特徴を有するものである。
【0014】上記のような階調数切り替え方法につい
て、具体例として、20V/μmの印加電圧に於ける応
答時間が、30℃では8.6μsであり、23℃では1
1.5μsであり、10℃では17.3μsである液晶
が封入された液晶表示素子について説明する。
て、具体例として、20V/μmの印加電圧に於ける応
答時間が、30℃では8.6μsであり、23℃では1
1.5μsであり、10℃では17.3μsである液晶
が封入された液晶表示素子について説明する。
【0015】この液晶表示素子を、4パルスで選択する
駆動方式を用いて、240ライン走査、30フレーム/
秒で表示する場合、16階調の表示を行うためには、液
晶の応答時間が約8.68μs(=1秒/240×4×
30×4)よりも小さいことが必要であり、8階調の表
示を行うためには、液晶の応答時間が約11.57μs
(=1秒/240×4×30×3)よりも小さいことが
必要であり、4階調の表示を行うためには、液晶の応答
時間が約17.36μs(=1秒/240×4×30×
2)よりも小さいことが必要である。
駆動方式を用いて、240ライン走査、30フレーム/
秒で表示する場合、16階調の表示を行うためには、液
晶の応答時間が約8.68μs(=1秒/240×4×
30×4)よりも小さいことが必要であり、8階調の表
示を行うためには、液晶の応答時間が約11.57μs
(=1秒/240×4×30×3)よりも小さいことが
必要であり、4階調の表示を行うためには、液晶の応答
時間が約17.36μs(=1秒/240×4×30×
2)よりも小さいことが必要である。
【0016】従って、上記例の液晶表示素子に封入され
ている液晶の、上記駆動条件での16階調表示の限界温
度は30℃であり、8階調表示の限界温度は23℃であ
り、4階調表示の限界温度は10℃である。即ち、上記
例の液晶表示素子を上記条件で駆動したとき、30℃以
上の温度では16階調の表示が可能であるが、30℃未
満では16階調の表示が実際上できなくなる(無理に表
示を行おうとするとフリッカが生じる)。そして、上記
例の液晶表示素子を上記条件で駆動したとき、23℃以
上の温度では8階調の表示が可能であるが、23℃未満
では8階調の表示が実際上できなくなる。同様に、上記
例の液晶表示素子を上記条件で駆動したとき、10℃以
上の温度では4階調の表示が可能であるが、10℃未満
では4階調の表示が実際上できなくなる。
ている液晶の、上記駆動条件での16階調表示の限界温
度は30℃であり、8階調表示の限界温度は23℃であ
り、4階調表示の限界温度は10℃である。即ち、上記
例の液晶表示素子を上記条件で駆動したとき、30℃以
上の温度では16階調の表示が可能であるが、30℃未
満では16階調の表示が実際上できなくなる(無理に表
示を行おうとするとフリッカが生じる)。そして、上記
例の液晶表示素子を上記条件で駆動したとき、23℃以
上の温度では8階調の表示が可能であるが、23℃未満
では8階調の表示が実際上できなくなる。同様に、上記
例の液晶表示素子を上記条件で駆動したとき、10℃以
上の温度では4階調の表示が可能であるが、10℃未満
では4階調の表示が実際上できなくなる。
【0017】上記例の液晶表示素子をスイッチオンした
とき、液晶表示素子の温度(厳密には液晶表示素子に封
入されている液晶の温度)が15℃であったとすると、
16階調表示はできず、液晶表示素子の温度が30℃以
上になるまで表示は行われない。しかしながらこの温度
でも、4階調表示ならば可能である。そして液晶表示素
子が設計された16階調の表示を行うために十分な温度
まで、液晶表示素子の温度を上昇させる過程で、23℃
以上の温度になると8階調の表示が可能になり、更に温
度が上昇して30℃以上の温度になると、所期の16階
調の表示が可能になる。
とき、液晶表示素子の温度(厳密には液晶表示素子に封
入されている液晶の温度)が15℃であったとすると、
16階調表示はできず、液晶表示素子の温度が30℃以
上になるまで表示は行われない。しかしながらこの温度
でも、4階調表示ならば可能である。そして液晶表示素
子が設計された16階調の表示を行うために十分な温度
まで、液晶表示素子の温度を上昇させる過程で、23℃
以上の温度になると8階調の表示が可能になり、更に温
度が上昇して30℃以上の温度になると、所期の16階
調の表示が可能になる。
【0018】本発明の液晶表示素子には前記のような階
調数切り替え手段が設けられているので、液晶表示素子
の温度に応じて階調数を切り替えることにより、即ち、
液晶表示素子の温度が23℃になるまでは4階調で表示
を行い、液晶表示素子の温度が23℃以上になると階調
数を8階調に切り替え、液晶表示素子の温度が更に上昇
して30℃以上になると16階調に切り替えることによ
り、液晶表示素子の温度が設計上の温度(上記の例では
30℃)に到達する前でも、液晶表示素子を表示させる
ことが可能である。本発明の液晶表示素子に於ては、設
計上の温度に到達する前は階調数が小さいので設計値に
比べて表示の階調度は低下しているが(表示させる画像
の種類によっては、階調数が小さいことの方が視覚上好
ましい場合もある)、従来の液晶表示素子が設計温度に
到達するまで表示されず、液晶表示素子の温度が上昇す
るのを待たなくてはならなかったのに比べて、スイッチ
オンから直ちに表示が可能になるという顕著な効果を奏
する。
調数切り替え手段が設けられているので、液晶表示素子
の温度に応じて階調数を切り替えることにより、即ち、
液晶表示素子の温度が23℃になるまでは4階調で表示
を行い、液晶表示素子の温度が23℃以上になると階調
数を8階調に切り替え、液晶表示素子の温度が更に上昇
して30℃以上になると16階調に切り替えることによ
り、液晶表示素子の温度が設計上の温度(上記の例では
30℃)に到達する前でも、液晶表示素子を表示させる
ことが可能である。本発明の液晶表示素子に於ては、設
計上の温度に到達する前は階調数が小さいので設計値に
比べて表示の階調度は低下しているが(表示させる画像
の種類によっては、階調数が小さいことの方が視覚上好
ましい場合もある)、従来の液晶表示素子が設計温度に
到達するまで表示されず、液晶表示素子の温度が上昇す
るのを待たなくてはならなかったのに比べて、スイッチ
オンから直ちに表示が可能になるという顕著な効果を奏
する。
【0019】本発明の液晶表示素子に於いて、液晶表示
素子の温度に対応した階調数の切り替えは、表示状態を
見ながら最適の表示が得られるように手動により行うこ
とができるようにしてもよく、また液晶温度検出手段を
液晶表示素子に設けて、液晶温度検出手段からの液晶温
度の情報に基づいて、当該温度で表示が可能な階調数に
自動的に切り替えるようにしてもよい。
素子の温度に対応した階調数の切り替えは、表示状態を
見ながら最適の表示が得られるように手動により行うこ
とができるようにしてもよく、また液晶温度検出手段を
液晶表示素子に設けて、液晶温度検出手段からの液晶温
度の情報に基づいて、当該温度で表示が可能な階調数に
自動的に切り替えるようにしてもよい。
【0020】液晶の温度が上昇する過程にある場合、液
晶温度が特定の境界温度に到達して直ちに階調数を切り
替えると、液晶に温度むらがあった場合には表示が欠落
する恐れがあるので、液晶温度が特定の境界温度よりも
1〜5℃、好ましくは2〜3℃高くなった時点で、階調
数をこの境界温度に対応する階調数に増加させるように
切り替えることが好ましい。
晶温度が特定の境界温度に到達して直ちに階調数を切り
替えると、液晶に温度むらがあった場合には表示が欠落
する恐れがあるので、液晶温度が特定の境界温度よりも
1〜5℃、好ましくは2〜3℃高くなった時点で、階調
数をこの境界温度に対応する階調数に増加させるように
切り替えることが好ましい。
【0021】上記例の液晶表示素子を、30℃以上の温
度で上記駆動条件で16階調で表示させているとき、何
らかの原因で液晶表示素子の温度が30℃未満の温度ま
で低下すると、従来の液晶表示素子では表示が消える
か、フリッカが生じるかなどして正常な表示ができなく
なる。このような場合でも、本発明の液晶表示素子は、
階調数を液晶の温度に対応した値に切り替えることによ
り、表示させることが可能になる。上記例の液晶表示素
子の場合、液晶表示素子の温度が30℃よりも低下した
場合16階調から8階調に切り替え、更に液晶表示素子
の温度が23℃よりも低下した場合8階調から4階調に
切り替えることにより、液晶表示素子の表示を行うこと
ができる。
度で上記駆動条件で16階調で表示させているとき、何
らかの原因で液晶表示素子の温度が30℃未満の温度ま
で低下すると、従来の液晶表示素子では表示が消える
か、フリッカが生じるかなどして正常な表示ができなく
なる。このような場合でも、本発明の液晶表示素子は、
階調数を液晶の温度に対応した値に切り替えることによ
り、表示させることが可能になる。上記例の液晶表示素
子の場合、液晶表示素子の温度が30℃よりも低下した
場合16階調から8階調に切り替え、更に液晶表示素子
の温度が23℃よりも低下した場合8階調から4階調に
切り替えることにより、液晶表示素子の表示を行うこと
ができる。
【0022】液晶の温度が下降する過程にある場合、液
晶温度が特定の境界温度に到達して直ちに階調数を切り
替えると、液晶に温度むらがあった場合には表示が欠落
する恐れがあるので、液晶温度が特定の境界温度に1〜
5℃、好ましくは2〜3℃接近した時点で、階調数をこ
の境界温度に対応する階調数よりも減少させるように切
り替えることが好ましい。
晶温度が特定の境界温度に到達して直ちに階調数を切り
替えると、液晶に温度むらがあった場合には表示が欠落
する恐れがあるので、液晶温度が特定の境界温度に1〜
5℃、好ましくは2〜3℃接近した時点で、階調数をこ
の境界温度に対応する階調数よりも減少させるように切
り替えることが好ましい。
【0023】本発明の液晶表示素子に於いて、階調数の
切り替え方法は、上記説明したものに限定されず、任意
の階調数で切り替えることができる。また、同じ液晶を
用いた液晶表示素子でも、駆動条件、例えば走査ライン
数、単位時間当りのフレーム数などの条件が変わると境
界温度が変わるので、それに応じて階調数の切り替えタ
イミングを変える必要があることは上記の説明から明ら
かであろう。更に、本発明に於ては、階調数の切り替え
と、走査ライン数、単位時間当りのフレーム数などの変
更とを併用することによって、更に広い温度範囲に亙っ
てフリッカのない表示を実現することもできる。なお、
階調数を切り替える方式、及び手段はそれ自体公知のも
のから選択して採用することができる。
切り替え方法は、上記説明したものに限定されず、任意
の階調数で切り替えることができる。また、同じ液晶を
用いた液晶表示素子でも、駆動条件、例えば走査ライン
数、単位時間当りのフレーム数などの条件が変わると境
界温度が変わるので、それに応じて階調数の切り替えタ
イミングを変える必要があることは上記の説明から明ら
かであろう。更に、本発明に於ては、階調数の切り替え
と、走査ライン数、単位時間当りのフレーム数などの変
更とを併用することによって、更に広い温度範囲に亙っ
てフリッカのない表示を実現することもできる。なお、
階調数を切り替える方式、及び手段はそれ自体公知のも
のから選択して採用することができる。
【0024】本発明の液晶表示素子の一実施例の概略を
示すブロック図を図1に示す。図1に於いて、液晶表示
素子1は、マトリクス型の液晶表示パネル2、駆動回路
3、制御回路4、及び温度検出器5から構成されてい
る。温度検出器5からの液晶表示パネル2の液晶の温度
情報が制御回路4に入力され、制御回路4で予め入力さ
れている液晶の応答時間情報を参照して表示可能な階調
数を設定し、その階調数により駆動回路を動作させて液
晶表示パネル2の電極を駆動させる。温度検出器5から
の液晶温度情報の変化に対応して、制御回路4により最
適の階調数が選定され、液晶の温度変化に関係なく液晶
表示パネル2の表示が可能になる。なお、液晶表示パネ
ル2、駆動回路3、制御回路4、及び温度検出器5は、
それ自体公知であり、本発明の液晶表示素子に於いて任
意に選択し、採用することができる。
示すブロック図を図1に示す。図1に於いて、液晶表示
素子1は、マトリクス型の液晶表示パネル2、駆動回路
3、制御回路4、及び温度検出器5から構成されてい
る。温度検出器5からの液晶表示パネル2の液晶の温度
情報が制御回路4に入力され、制御回路4で予め入力さ
れている液晶の応答時間情報を参照して表示可能な階調
数を設定し、その階調数により駆動回路を動作させて液
晶表示パネル2の電極を駆動させる。温度検出器5から
の液晶温度情報の変化に対応して、制御回路4により最
適の階調数が選定され、液晶の温度変化に関係なく液晶
表示パネル2の表示が可能になる。なお、液晶表示パネ
ル2、駆動回路3、制御回路4、及び温度検出器5は、
それ自体公知であり、本発明の液晶表示素子に於いて任
意に選択し、採用することができる。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例を記載する。ただし、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。
発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0026】[実施例1]二枚のガラス板(25mm×
20mm×1.1mm)のそれぞれに、インジウム−ス
ズ酸化物(ITO)の透明電極(10Ω/□)をストラ
イプ状(電極の幅:300μm、電極間の間隙:10μ
m)に形成して、電極付きガラス基板を作製した。
20mm×1.1mm)のそれぞれに、インジウム−ス
ズ酸化物(ITO)の透明電極(10Ω/□)をストラ
イプ状(電極の幅:300μm、電極間の間隙:10μ
m)に形成して、電極付きガラス基板を作製した。
【0027】ポリイミド形成用塗布液(LQ1800)
4g、N−メチル−2−ピロリドン5g、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル10g及びブトキシエタノ
ール10gを混合して、配向膜用塗布液を調製した。
4g、N−メチル−2−ピロリドン5g、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル10g及びブトキシエタノ
ール10gを混合して、配向膜用塗布液を調製した。
【0028】電極付きガラス基板をスピナーに取り付
け、ガラス基板を静止させた状態で上記の配向膜用塗布
液を電極面の上に塗布し、ガラス基板を2000r.p.m.
で30秒間回転させて乾燥させ、次いで、295℃で1
時間熱処理して配向膜を形成した。これを室温に冷却し
た後、配向膜の表面をナイロン起毛布を使用し1400
r.p.m.、20秒×3回の条件でラビング処理した。
け、ガラス基板を静止させた状態で上記の配向膜用塗布
液を電極面の上に塗布し、ガラス基板を2000r.p.m.
で30秒間回転させて乾燥させ、次いで、295℃で1
時間熱処理して配向膜を形成した。これを室温に冷却し
た後、配向膜の表面をナイロン起毛布を使用し1400
r.p.m.、20秒×3回の条件でラビング処理した。
【0029】このようにして製造した電極付き基板二枚
を、配向膜が互いに対面し、電極パターンが直交するよ
うに、スペーサー(真糸球、触媒化成工業(株)製)を
介して重ね合せてエポキシ接着剤で接着して、セル・ギ
ャップが2μmのセルを作製した。
を、配向膜が互いに対面し、電極パターンが直交するよ
うに、スペーサー(真糸球、触媒化成工業(株)製)を
介して重ね合せてエポキシ接着剤で接着して、セル・ギ
ャップが2μmのセルを作製した。
【0030】このセルに表1に示す組成及び相転移温度
を有する強誘電性液晶組成物を、ホットプレート上で、
100℃で30分間かけて注入し、室温にまで自然冷却
して、液晶表示パネルを製造した。
を有する強誘電性液晶組成物を、ホットプレート上で、
100℃で30分間かけて注入し、室温にまで自然冷却
して、液晶表示パネルを製造した。
【0031】
【表1】
【0032】得られた液晶表示パネルに、図1に示すよ
うな駆動回路、制御回路及び温度検出器を取り付け、階
調数の切り替えを手動により行うようにセットした。
うな駆動回路、制御回路及び温度検出器を取り付け、階
調数の切り替えを手動により行うようにセットした。
【0033】上記液晶表示素子を、4パルスで選択する
駆動方式を用いて、60ライン走査、印加電圧40V/
μm、1/4バイアスで応答時間を測定したところ、応
答時間は、約35℃で34.7μsであり、約28℃で
46.3μsであり、約15℃で69.4μsであり、
約−5℃で138.9μsであった。
駆動方式を用いて、60ライン走査、印加電圧40V/
μm、1/4バイアスで応答時間を測定したところ、応
答時間は、約35℃で34.7μsであり、約28℃で
46.3μsであり、約15℃で69.4μsであり、
約−5℃で138.9μsであった。
【0034】上記の値から、約35℃で16階調表示を
行うと、1フレームの表示に要する時間は33ms(=
60×4×34.7×4/1000)となり、1秒間に
30フレームの表示が可能になり、フリッカが生じない
表示ができる。同様に、約28℃で8階調表示を行う
と、1フレームの表示に要する時間は33ms(=60
×4×46.3×3/1000)となり、約15℃で4
階調表示を行うと、1フレームの表示に要する時間は3
3ms(=60×4×69.4×2/1000)とな
り、約−5℃で2階調表示を行うと、1フレームの表示
に要する時間は33ms(=60×4×138.9×1
/1000)となり、何れの場合も1秒間に30フレー
ムの表示が可能になり、フリッカが生じない表示ができ
る。
行うと、1フレームの表示に要する時間は33ms(=
60×4×34.7×4/1000)となり、1秒間に
30フレームの表示が可能になり、フリッカが生じない
表示ができる。同様に、約28℃で8階調表示を行う
と、1フレームの表示に要する時間は33ms(=60
×4×46.3×3/1000)となり、約15℃で4
階調表示を行うと、1フレームの表示に要する時間は3
3ms(=60×4×69.4×2/1000)とな
り、約−5℃で2階調表示を行うと、1フレームの表示
に要する時間は33ms(=60×4×138.9×1
/1000)となり、何れの場合も1秒間に30フレー
ムの表示が可能になり、フリッカが生じない表示ができ
る。
【0035】従って、上記の液晶表示素子の液晶の、上
記駆動条件下に於ける16階調表示での境界温度は約3
5℃であり、8階調表示での境界温度は約28℃であ
り、4階調表示での境界温度は約15℃であり、2階調
表示での境界温度は約−5℃である。
記駆動条件下に於ける16階調表示での境界温度は約3
5℃であり、8階調表示での境界温度は約28℃であ
り、4階調表示での境界温度は約15℃であり、2階調
表示での境界温度は約−5℃である。
【0036】上記の液晶表示素子を約0℃から駆動を開
始して、約17℃までは2階調表示を行い、その後4階
調表示に切り替えて約30℃まで4階調表示を行い、そ
の後8階調表示に切り替えて約37℃まで8階調表示を
行い、その後16階調表示に切り替えることによって、
約0℃から約37℃以上まで連続してフリッカが実質的
に生じない表示をすることができた。
始して、約17℃までは2階調表示を行い、その後4階
調表示に切り替えて約30℃まで4階調表示を行い、そ
の後8階調表示に切り替えて約37℃まで8階調表示を
行い、その後16階調表示に切り替えることによって、
約0℃から約37℃以上まで連続してフリッカが実質的
に生じない表示をすることができた。
【0037】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子は、低温時にもフ
リッカーの少ない表示が可能であるという顕著な効果を
奏する液晶表示素子である。
リッカーの少ない表示が可能であるという顕著な効果を
奏する液晶表示素子である。
【図1】本発明の液晶表示素子の一実施例の概略を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
1 液晶表示素子 2 液晶表示パネル 3 駆動回路 4 制御回路 5 温度検出器
Claims (1)
- 【請求項1】 時分割により階調表示をすることが可能
な液晶表示素子であって、液晶の温度が低いときには階
調数を小さくし、液晶の温度が高いときには階調数を大
きくする階調数切り替え手段が設けられていることを特
徴とする液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10213392A JPH05273524A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10213392A JPH05273524A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05273524A true JPH05273524A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=14319273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10213392A Withdrawn JPH05273524A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05273524A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040046225A (ko) * | 2002-11-26 | 2004-06-05 | 엘지전자 주식회사 | 액정표시장치를 구비한 세탁기 및 그의 구동 방법 |
JP2005181917A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体表示装置の駆動回路およびその駆動方法、並びに電子機器 |
JP2008170536A (ja) * | 2007-01-09 | 2008-07-24 | Seiko Epson Corp | 表示駆動装置、表示装置および電子機器 |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP10213392A patent/JPH05273524A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040046225A (ko) * | 2002-11-26 | 2004-06-05 | 엘지전자 주식회사 | 액정표시장치를 구비한 세탁기 및 그의 구동 방법 |
JP2005181917A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体表示装置の駆動回路およびその駆動方法、並びに電子機器 |
JP2008170536A (ja) * | 2007-01-09 | 2008-07-24 | Seiko Epson Corp | 表示駆動装置、表示装置および電子機器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990608 |