JPH05272009A - エアーバツグ用ナイロン46繊維およびシート - Google Patents

エアーバツグ用ナイロン46繊維およびシート

Info

Publication number
JPH05272009A
JPH05272009A JP4253983A JP25398392A JPH05272009A JP H05272009 A JPH05272009 A JP H05272009A JP 4253983 A JP4253983 A JP 4253983A JP 25398392 A JP25398392 A JP 25398392A JP H05272009 A JPH05272009 A JP H05272009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
denier
air bag
fiber
nylon
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4253983A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadayuki Sakobe
唯行 迫部
Kunihiro Ishikawa
州洋 石川
Shunichi Kiriyama
俊一 桐山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Publication of JPH05272009A publication Critical patent/JPH05272009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 相対粘度が 3.2以上 3.5未満で、密度が 1.1
7g/cm3以上、強度が6.5g/デニール以上、伸度が20%以
上、乾熱収縮率が10%以下であり、単糸デニールが6デ
ニール以下、トータルデニールが210〜840デニールであ
るナイロン46繊維およびこの繊維を用いたエアーバツ
グ用シート。 【効果】 エアーバッグとしての機械的特性を保持し、
コンパクトに収納でき作動時の展開性に優れ長期間過酷
な環境下におかれても信頼性の高いエアーバツグ用シー
トが提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟で収納性及び展開
性に優れ、機械特性が良く且つ耐環境性に優れたエアー
バツグを得ることができるナイロン46繊維およびエア
ーバツグ用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の乗員保護用の安全装置の一つと
して、エアーバツグシステムが実用化されてきている。
このエアーバツグシステムに於けるエアーバツグは、作
用するまではステアリングホイール等の非常に小さな場
所に収納され、作用必要時には非常に短い時間に所定の
大きさに膨らむ展開性に優れていることが必要である。
また経年後に於いても作用必要時には当初と同じ性能を
持って作用する信頼性の高いものが必要である。現在エ
アーバツグは合成繊維マルチフイラメント糸条、主とし
てナイロン66を使用した織物に、難燃性、耐熱性の向
上及びガス漏れ防止のため、クロロプレンをコーテイン
グ等により被覆してなるシートを縫製して供しているの
が一般的である。
【0003】しかし、助手席用のごとくサイズが大きい
エアーバツグの場合には, よりコンパクトに収納できる
ものが要望されており、この要望に対して、ノンコーテ
イングタイプが提案されているが、ノンコーテイングタ
イプでは、インフレーターが爆発した時に発する熱によ
りエアーバツグが破損して本来の作用をしない場合が考
えられる。ナイロン66は融点が低いので、低温インフ
レーターも検討されているが、ノンコーテイングタイプ
のエアーバツグ用シートに使用する素材としては十分で
はない。さらに、自動車の車内温度は、日中には80℃近
くにまで上がる場合もあり, 夜間の低温になり, 自動車
の使用期間中この変化を繰り返す。このような環境変化
によっても風合変化や劣化の少ない素材が望まれてい
る。これらの問題を解決したエアーバツグは未だ得られ
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状を鑑みて行われたもので、エアーバツグとしての機
械特性を保持し、コンパクトに収納でき、作動時の展開
性に優れ、長期間過酷な環境下におかれても特に耐熱性
に信頼性の高いエアーバツグを得ることができる繊維お
よびエアーバツグ用シートを提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので、次の構成より成るものである。すなわち
本発明は、相対粘度が 3.2以上 3.5未満で、密度が 1.1
7g/cm3以上、強度が6.5g/デニール以上、伸度が20%以
上、乾熱収縮率が10%以下であり、単糸デニールが6デ
ニール以下、トータルデニールが210〜840デニールであ
ることを特徴とするエアーバツグ用ナイロン46繊維お
よび相対粘度が 3.2以上 3.5未満で、密度が 1.17g/cm3
以上、強度が6.5g/デニール以上、伸度が20%以上であ
り、単糸デニールが6デニール以下、トータルデニール
が120〜840デニールであるナイロン46繊維よりなるこ
とを特徴とするエアーバツグ用シートを要旨とするもの
である。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いるナイロン46繊維は、アジピン酸と1,4-ジアミノブ
タンの縮合重合物であるポリテトラメチレンアジパミ
ド、またはこれを主体とし15%以下の他のポリアミド成
分を共重合またはブレンドしたポリアミドを溶融紡糸し
て得る。アジピン酸と1,4-ジアミノブタンの縮合重合
は, まず、ジアミンとジカルボン酸の塩を形成したの
ち、縮合により転化してポリマーを得る。本発明では、
全体がポリテトラメチレンアジパミドからなるポリアミ
ドを用いるのが好ましいが、他のポリアミド成分を15重
量%まで含ませることができる。このようなものとして
は、アミノカルボン酸、カプロラクタム、ウンデカンカ
プロラクタム等のラクタムの重合物やコハク酸、セバシ
ン酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸と
ヘキサメチレンジアミン、1,4-ジアミノメチルシクロヘ
キサン、p-フエニレンジアミン等のジアミンとの重合物
が挙げられる。
【0007】本発明に用いるナイロン46繊維は、その
相対粘度が 3.2以上の高重合度のものであるので、エア
ーバツグ用途としての強度及び過酷な条件下における耐
久性を向上することが出来るが、相対粘度が 3.5以上で
あると製糸性が悪くなり、エアーバツク用シートとして
の物性も安定しなくなる。またその物性は、強度が6.5g
/デニール以上、伸度が20%以上であることが必要であ
り、これらの数値未満であると、エアーバツグ用途とし
て要求される引張強力、引裂強力及び破裂強力など機械
特性を十分に満足させることが出来ず、また特にエアー
バツグが瞬間的に膨らむときの衝撃吸収性に関与する破
裂強力が得られない。強度が8.5g/デニール以上、伸度
が22%以上であるのがより好ましい。乾熱収縮率につい
ては、10%以下が望ましく10%を越えると被覆材を加工
する際に収縮現象が発生するため必ず 150℃以上で予め
収縮現象を止める工程が必要とされ、製品化において時
間的にもまたコスト面においても不利となる。
【0008】また本発明におけるナイロン46繊維の単
糸デニールは6デニール以下であり、6デニールより大
きくなると風合いが硬く、また小さな容積にコンパクト
に収納できなくなる。トータル繊度は210〜840デニール
であり、 210デニール未満であると引張強力、引裂強力
及び破裂強力などの機械特性を保持するために織物の織
り密度を大きくする必要があり、その製織性が悪くなっ
たり、風合いの硬い織物となり本発明の目的を達成する
ことが出来なくなる。またトータル繊度が 840デニール
を越えると織物の厚みが大きくなり、織物自体がルーズ
になり被覆材料などの加工量が多くなる。そのためエア
ーバツグ自体の重量が大きくなり、収納性が悪くなり本
発明の目的にそぐわなくなる。
【0009】またナイロン46繊維は、通常の工程によ
り織物とし、エアバツグ用シートとして供される。その
場合の織物の組織は、平織り、綾織り、朱子織りなどあ
るいはこれらの組織の変化組織などを使うことができ、
多軸組織も使うことができ、織物の密度は、エアーバツ
グの使用位置や使用繊維のデニールなどにより適宜設定
される。
【0010】また織物の生産性の向上のため、あるいは
後に被覆加工する樹脂類との接着性を向上させるため
に、製織前の準備工程において撚り加工、インターレー
ス加工あるいは糊付け等を行ってもよい。織り上がり後
にナイロン46繊維の製造時に於いて付与した油剤や製
織前の準備工程に於いてつけた糊剤を除去するために、
精練工程を通したり、シートの安定化のための処理、例
えば難燃剤処理などを行って、エアーバツグ用シートを
得ることができる。
【0011】また、さらに被覆剤を被覆してエアーバツ
グ用シートとすることもでき、その場合の被覆剤として
は一般的に使用されるクロロプレンゴム、ハイパロンゴ
ム及びシリコンゴム等のエラストマーが挙げられる。本
発明は、以上の構成を有するものである。
【0012】
【作用】本発明の如く、相対粘度が 3.2以上 3.5未満
で、密度が 1.17g/cm3以上、強度が6.5g/デニール以
上、伸度が20%以上、乾熱収縮率が10%以下であり、単
糸デニールが6デニール以下、トータルデニールが210
〜840デニールであることを特徴とするナイロン46繊
維を用いた織物を基布としたエアーバツグ用シートを用
いると、エアーバツグに要求される引張強力、引裂強力
及び破裂強力などの機械特性を満足し、また柔軟で収納
性、展開性に優れ、かつ耐環境性にも優れたエアーバツ
グを得る事ができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、実施例におけるシートの性能の測定評価
は、標準状態での測定評価と共に、次の2条件下に放置
後の測定評価を行い、耐環境性の評価とした。
【0014】(A) 耐湿性評価 50℃、95%RHの恒湿恒温層に1000時間放置後、標準状
態に24時間放置して各試験に共した。引張試験及び引裂
強力については、該各条件の放置前後の比を百分率で表
し、保持率とした。
【0015】(B) 耐熱性評価 110℃の乾燥機中に1000時間放置後、標準状態に24時間
以上放置して各試験に共した。引張試験及び引裂強力に
ついては、該各条件の放置前後の比を百分率で表し、保
持率とした。
【0016】また、各試験項目の測定は、下記に示す方
法に従って行った。 (1)目付 JIS L 1096 6.4.2により1m2当たりの重量を測定 (2)厚さ JIS L 1096 6.3により測定 (3)相対粘度 試料0.25gを96%硫酸25mlに溶解し、オストワルド粘度
計にて25℃で測定 (4)引張強力 JIS L 1096 6.12.1 A法(ストリツプ法)3cm幅により
測定 (5)引裂強力 JIS L 1096 6.15.1 A−1法(シングルタング法)によ
り測定 (6)柔軟性 JIS L 1096 6.19.1 A法(45度カンチレバー法)により
測定 (7)燃焼性 FMVSS-302 により評価
【0017】実施例1 5重量%のカプロラクタムを共重合したポリテトラメチ
レンアジパミドを主体としたポリアミドを溶融紡糸、延
伸して相対粘度が 3.4、強度が8.5g/デニール、伸度が
20%、乾熱収縮率が5%であり、単糸デニールが6デニ
ール、トータルデニールが 420デニールである本発明の
ナイロン46繊維を得た。得られたナイロン46繊維を
用いて、経密度、緯密度共に45本/吋の平組織の織物を
製織し、エアーバツグ用基布とした。ついで下記処方−
1に示す配合のシリコン系樹脂組成物を織物の片面にナ
イフコーテイング法を用いて100μmの厚さに付与し、1
20℃で1分間乾燥した後 185℃で2分間のキユアリング
を行い、経密度、緯密度共に46本/吋である本発明のエ
ア−バッグ用シートを得た。
【0018】〈処方−1〉 ・X−32−1124 100部 (触媒、ジメチルポリシロキサン・メチルビニルポリシ
ロキサン・フエニルメチルポリシロキサン等の共重合
物、 信越化学株式会社製) ・CX−32−1124 10部 (架橋剤、信越化学株式会社製)
【0019】実施例1の標準状態での評価結果は、目付
が300g/m2、厚さが0.35mm、引張強力が経緯共 185Kg/3
cm、引裂強力が経緯共38Kg、柔軟性が経緯共70mmで、燃
焼性も FMVSS-302に合格するものであり、耐湿性評価に
おける引張強力保持率は経緯共97%、引裂強力保持率は
経緯共95%で、耐熱性評価における引張強力保持率は経
緯共97%、引裂強力保持率は経緯共95%でいずれもエア
ーバツグ用シートとして優れたものであった。
【0020】
【発明の効果】本発明のナイロン46繊維あるいはナイ
ロン46繊維を用いたエアーバツグシートを用いると、
エア−バッグとしての機械的特性を保持し、コンパクト
に収納でき作動時の展開性に優れ長期間過酷な環境かに
おかれても信頼性の高いエアーバツグを得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D03D 1/02 7199−3B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対粘度が 3.2以上 3.5未満で、密度が
    1.17g/cm3以上、強度が6.5g/デニール以上、伸度が20
    %以上、乾熱収縮率が10%以下であり、単糸デニールが
    6デニール以下、トータルデニールが210〜840デニール
    であることを特徴とするエアーバツグ用ナイロン46繊
    維。
  2. 【請求項2】 相対粘度が 3.2以上 3.5未満で、密度が
    1.17g/cm3以上、強度が6.5g/デニール以上、伸度が20
    %以上であり、単糸デニールが6デニール以下、トータ
    ルデニールが210〜840デニールであるナイロン46繊維
    よりなることを特徴とするエアーバツグ用シート。
JP4253983A 1992-01-31 1992-08-28 エアーバツグ用ナイロン46繊維およびシート Pending JPH05272009A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-46242 1992-01-31
JP4624292 1992-01-31

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05272009A true JPH05272009A (ja) 1993-10-19

Family

ID=12741678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4253983A Pending JPH05272009A (ja) 1992-01-31 1992-08-28 エアーバツグ用ナイロン46繊維およびシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05272009A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997037068A1 (en) * 1996-04-01 1997-10-09 Milliken Research Corporation Air bag fabric
WO2023038098A1 (ja) * 2021-09-10 2023-03-16 東レ株式会社 ポリアミド46マルチフィラメントおよびエアバッグ縫製糸
WO2023171130A1 (ja) * 2022-03-07 2023-09-14 東レ株式会社 エアバッグ用コート布

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997037068A1 (en) * 1996-04-01 1997-10-09 Milliken Research Corporation Air bag fabric
WO2023038098A1 (ja) * 2021-09-10 2023-03-16 東レ株式会社 ポリアミド46マルチフィラメントおよびエアバッグ縫製糸
WO2023171130A1 (ja) * 2022-03-07 2023-09-14 東レ株式会社 エアバッグ用コート布

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0173494B1 (ko) 에어백용 폴리에스테르 필라멘트 직물
CN104060366B (zh) 高密度织物
WO2006043517A1 (ja) 拘束装置用布帛およびその製造方法
CN102918187B (zh) 聚酯纤维及其制备方法
CN101883891A (zh) 气囊用布帛
WO2013118755A1 (ja) エアバッグ用コーティング基布及びエアバッグ用コーティング基布の製造方法
CN103109004A (zh) 聚酯纤维及其制备方法
EP2782796B1 (en) Improvements relating to air-bag fabrics
WO2023037982A1 (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ
US11377064B2 (en) Coated fabric for airbag
US5800883A (en) Airbag of airbag restraint system
JP2944891B2 (ja) エアバッグ基布用ポリエステル繊維
JPH05272009A (ja) エアーバツグ用ナイロン46繊維およびシート
JP3089155B2 (ja) エアーバッグ用ポリエステルフィラメント織物
JP3849818B2 (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグとその製造方法
JPH11129846A (ja) エアバッグ用基布およびその製造方法
JP3849812B2 (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグ
US20160193979A1 (en) Coated woven fabric
JP2004183152A (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグ
JPH05214632A (ja) エアーバツグ用シート
JPH08325925A (ja) エアーバッグ用低通気織物の製造方法
JPH08199449A (ja) ノンコートエアバッグ用基布およびエアバッグ
JPH1060750A (ja) ノンコートエアーバッグ用基布
JP3319589B2 (ja) ノンコートエアバッグ用織物
JPH0687394A (ja) エアーバツグ