JPH05271957A - 鉄製構造部品 - Google Patents
鉄製構造部品Info
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- JPH05271957A JPH05271957A JP4066994A JP6699492A JPH05271957A JP H05271957 A JPH05271957 A JP H05271957A JP 4066994 A JP4066994 A JP 4066994A JP 6699492 A JP6699492 A JP 6699492A JP H05271957 A JPH05271957 A JP H05271957A
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- JP
- Japan
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- iron
- zinc
- film
- plating layer
- zinc plating
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/78—Pretreatment of the material to be coated
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ブラスト亜鉛被覆法で亜鉛めっき層が形成さ
れ、さらに、クロム酸系皮膜が形成されてなる鉄製構造
部品において、格段に耐食性の向上した鉄製構造部品を
提供すること。 【構成】 基材表面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブ
ラスト材料を投射することにより、亜鉛めっき層が形成
され、さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が形
成されてなる鉄製構造部品。このクロム酸系皮膜が、三
酸化クロム及び燐酸二水素金属塩を必須配合成分とする
水系皮膜剤で形成されてなることを特徴とする。
れ、さらに、クロム酸系皮膜が形成されてなる鉄製構造
部品において、格段に耐食性の向上した鉄製構造部品を
提供すること。 【構成】 基材表面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブ
ラスト材料を投射することにより、亜鉛めっき層が形成
され、さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が形
成されてなる鉄製構造部品。このクロム酸系皮膜が、三
酸化クロム及び燐酸二水素金属塩を必須配合成分とする
水系皮膜剤で形成されてなることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄製構造部品の基材表
面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブラスト材料を前記
基材表面に投射することにより、亜鉛めっき層が形成さ
れ、さらに、クロム酸系皮膜が形成されてなる鉄製構造
部品に関する。
面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブラスト材料を前記
基材表面に投射することにより、亜鉛めっき層が形成さ
れ、さらに、クロム酸系皮膜が形成されてなる鉄製構造
部品に関する。
【0002】ここで、鉄とは、純鉄に限られず、鋼、鋳
鉄、各種鉄合金を含む概念である。
鉄、各種鉄合金を含む概念である。
【0003】また、亜鉛とは、亜鉛ばかりでなく、亜鉛
とアルミニウム、銅、マグネシウム等との合金を指す。
さらに、鉄製構造部品とは、自動車の組み立て等に使用
するボルト・ナット、リベット等の固着具、及びプレス
部品を含む概念である。
とアルミニウム、銅、マグネシウム等との合金を指す。
さらに、鉄製構造部品とは、自動車の組み立て等に使用
するボルト・ナット、リベット等の固着具、及びプレス
部品を含む概念である。
【0004】
【従来の技術】鉄の防錆処理方法として、環境汚染要素
の少ないいわゆるブラスト亜鉛被覆法で亜鉛めっき層を
形成し、該亜鉛めっき層上に焼成クロメート皮膜を形成
する構成の下記方法が提案されている(特開昭60−2
45784号公報参照)。
の少ないいわゆるブラスト亜鉛被覆法で亜鉛めっき層を
形成し、該亜鉛めっき層上に焼成クロメート皮膜を形成
する構成の下記方法が提案されている(特開昭60−2
45784号公報参照)。
【0005】「鉄または鉄合金を核とし、この核周囲に
鉄合金亜鉛層を介して亜鉛または亜鉛合金を被着してな
る独立した被着粒子の集合体からなるブラスト材料を鉄
または鉄合金表面に投射することによって、鉄または鉄
合金表面に亜鉛被覆皮膜を形成し、このように形成され
た表面に水溶性クロム酸化合物と還元剤と還元性金属粉
末と水からなる組成物を適用し、焼成してクロメート皮
膜を形成することからなる鉄または鉄合金の表面処理
法。」
鉄合金亜鉛層を介して亜鉛または亜鉛合金を被着してな
る独立した被着粒子の集合体からなるブラスト材料を鉄
または鉄合金表面に投射することによって、鉄または鉄
合金表面に亜鉛被覆皮膜を形成し、このように形成され
た表面に水溶性クロム酸化合物と還元剤と還元性金属粉
末と水からなる組成物を適用し、焼成してクロメート皮
膜を形成することからなる鉄または鉄合金の表面処理
法。」
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ボルト・ナッ
ト、プレス部品等、自動車の鉄製構造部品に、上記表面
処理法で防錆処理したものでは、昨今の、自動車部品に
おける耐食性の高度化の要求(冬期の高速道路における
融雪剤の散布、海上道路の延長距離の増大等に伴う)
を、満足させることは困難となってきている。
ト、プレス部品等、自動車の鉄製構造部品に、上記表面
処理法で防錆処理したものでは、昨今の、自動車部品に
おける耐食性の高度化の要求(冬期の高速道路における
融雪剤の散布、海上道路の延長距離の増大等に伴う)
を、満足させることは困難となってきている。
【0007】本発明は、上記にかんがみて、ブラスト亜
鉛被覆法で亜鉛めっき層が形成され、さらに、クロム酸
系皮膜が形成されてなる鉄製構造部品において、格段に
耐食性の向上した鉄製構造部品を提供することを目的と
する。
鉛被覆法で亜鉛めっき層が形成され、さらに、クロム酸
系皮膜が形成されてなる鉄製構造部品において、格段に
耐食性の向上した鉄製構造部品を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を下
記構成により、解決するものである。
記構成により、解決するものである。
【0009】基材表面に、鉄を核とし亜鉛が被覆された
ブラスト材料を投射することにより、亜鉛めっき層が形
成され、さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が
形成されてなる鉄製構造部品において、前記クロム酸系
皮膜が、三酸化クロム及び燐酸二水素金属塩を必須配合
成分とし、両者の配合比を前者/後者=9/1〜4/6
とする水系水系皮膜剤で形成されてなることを特徴とす
る。
ブラスト材料を投射することにより、亜鉛めっき層が形
成され、さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が
形成されてなる鉄製構造部品において、前記クロム酸系
皮膜が、三酸化クロム及び燐酸二水素金属塩を必須配合
成分とし、両者の配合比を前者/後者=9/1〜4/6
とする水系水系皮膜剤で形成されてなることを特徴とす
る。
【0010】
【手段の詳細な説明】以下、本発明の手段について、詳
細に説明する。なお、配合単位は、特に断らない限り重
量単位である。
細に説明する。なお、配合単位は、特に断らない限り重
量単位である。
【0011】(1) 本発明の鉄製構造部品は、鉄製構造部
品の基材表面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブラスト
材料を投射することにより、亜鉛めっき層が形成され、
さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が形成され
てなることを前提とする。
品の基材表面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブラスト
材料を投射することにより、亜鉛めっき層が形成され、
さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が形成され
てなることを前提とする。
【0012】ここで亜鉛めっき層の形成は、特公昭59
−9312号公報に記載されている下記方法に準じて形
成する。
−9312号公報に記載されている下記方法に準じて形
成する。
【0013】「鉄または鉄合金を核とし、この核の周囲
に鉄亜鉛合金層を介して亜鉛または亜鉛合金を被着して
なる独立した複層粒子の集合体からなるブラスト用材料
を、鉄または鉄合金の表面に投射することを特徴とする
鉄または鉄合金表面の亜鉛合金コーテング法。」また、
亜鉛めっき層の厚みは、通常、1〜10μmである。
に鉄亜鉛合金層を介して亜鉛または亜鉛合金を被着して
なる独立した複層粒子の集合体からなるブラスト用材料
を、鉄または鉄合金の表面に投射することを特徴とする
鉄または鉄合金表面の亜鉛合金コーテング法。」また、
亜鉛めっき層の厚みは、通常、1〜10μmである。
【0014】なお、この亜鉛めっき層の形成に先立ち、
基材表面は、常法により清浄化しておく。即ち、トリク
ロロエチレン、トリクロロエタン等の有機溶剤、または
アルカリ洗浄剤等の水性洗浄剤を用いて油脂類の除去を
行って、表面を活性化しておく。または、ショットブラ
スト等の物理的方法によって表面を清浄化してもよい。
基材表面は、常法により清浄化しておく。即ち、トリク
ロロエチレン、トリクロロエタン等の有機溶剤、または
アルカリ洗浄剤等の水性洗浄剤を用いて油脂類の除去を
行って、表面を活性化しておく。または、ショットブラ
スト等の物理的方法によって表面を清浄化してもよい。
【0015】(2) そして、本発明は、上記構成の鉄製構
造部品において、三酸化クロム及び燐酸二水素金属塩
(第一燐酸金属塩)を必須配合成分とし、両者の配合比
を前者/後者=9/1〜4/6(望ましくは7/1〜1
/1)とする水系皮膜剤で形成されてなることを特徴と
する。
造部品において、三酸化クロム及び燐酸二水素金属塩
(第一燐酸金属塩)を必須配合成分とし、両者の配合比
を前者/後者=9/1〜4/6(望ましくは7/1〜1
/1)とする水系皮膜剤で形成されてなることを特徴と
する。
【0016】燐酸二水素金属塩の比率が過少であると、
防錆性向上の作用を奏しがたく、燐酸二水素金属塩の比
率が過多であると、硬化皮膜の耐水性が劣化する。
防錆性向上の作用を奏しがたく、燐酸二水素金属塩の比
率が過多であると、硬化皮膜の耐水性が劣化する。
【0017】また、必須配合成分の配合量(三酸化クロ
ムと燐酸二水素金属塩の合計量)で、10〜70%(望
ましくは40〜60%)とする。10%未満では、所定
の被覆膜厚(通常、0.1 μm)を得がたく、70%を越
えると両成分の飽和溶解度を越え沈殿が発生し易くな
る。
ムと燐酸二水素金属塩の合計量)で、10〜70%(望
ましくは40〜60%)とする。10%未満では、所定
の被覆膜厚(通常、0.1 μm)を得がたく、70%を越
えると両成分の飽和溶解度を越え沈殿が発生し易くな
る。
【0018】上記燐酸二水素金属塩の金属としては、カ
ルシウム・アルミニウム・マグネシウム・亜鉛等を挙げ
ることができる。なお、燐酸二水素塩の一部を、燐酸一
水素金属塩・燐酸正金属塩に置換してもよい(水溶性の
場合は約1/2以下、難溶性の場合は約1/9以下)。
ルシウム・アルミニウム・マグネシウム・亜鉛等を挙げ
ることができる。なお、燐酸二水素塩の一部を、燐酸一
水素金属塩・燐酸正金属塩に置換してもよい(水溶性の
場合は約1/2以下、難溶性の場合は約1/9以下)。
【0019】また、三酸化クロムの一部を、クロム酸塩
・重クロム酸金属塩(カリウム・ナトリウム・マグネシ
ウム・亜鉛等の)または、三酸化二クロムと置換しても
よい(水溶性の場合は約1/2以下、難溶性の場合は約
1/9以下)。
・重クロム酸金属塩(カリウム・ナトリウム・マグネシ
ウム・亜鉛等の)または、三酸化二クロムと置換しても
よい(水溶性の場合は約1/2以下、難溶性の場合は約
1/9以下)。
【0020】また、他の配合成分として、一価・二価の
アルコール類及び界面活性剤を、通常使用する。
アルコール類及び界面活性剤を、通常使用する。
【0021】アルコール類は、クロム酸を還元重合させ
る作用を奏すると推定され、具体的には、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコー
ル、セロソルブ(以上一価)、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量
200〜600)等を使用可能である。アルコール類の
配合量は、必須配合成分の種類及び配合量により異なる
が、通常、1〜10%とする。
る作用を奏すると推定され、具体的には、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコー
ル、セロソルブ(以上一価)、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量
200〜600)等を使用可能である。アルコール類の
配合量は、必須配合成分の種類及び配合量により異なる
が、通常、1〜10%とする。
【0022】界面活性剤は、コーテイング膜のレベリン
グ性を高める作用を奏し、好ましくは、フッ素系界面活
性剤を使用する。その配合量は、通常、0.01〜0.1 %と
する。
グ性を高める作用を奏し、好ましくは、フッ素系界面活
性剤を使用する。その配合量は、通常、0.01〜0.1 %と
する。
【0023】(3) 上記要件の水系水系皮膜剤を前記亜鉛
めっき層上に塗布し、加熱硬化させてが、クロム酸系皮
膜を形成する。
めっき層上に塗布し、加熱硬化させてが、クロム酸系皮
膜を形成する。
【0024】塗布方法は、特に限定されないが、浸漬含
浸法またはスプレー法により行なう。また、必要によ
り、重ね塗りしてもよい。
浸法またはスプレー法により行なう。また、必要によ
り、重ね塗りしてもよい。
【0025】加熱硬化の条件は、通常、100〜400
℃×5〜120min とする。加熱温度100℃未満で
は、耐水性が劣り、400℃を越えると皮膜にクラック
の発生が増加、膜特性が低下するおそれがある。
℃×5〜120min とする。加熱温度100℃未満で
は、耐水性が劣り、400℃を越えると皮膜にクラック
の発生が増加、膜特性が低下するおそれがある。
【0026】上記クロム酸系皮膜の膜厚は、通常、0.05
〜10μm(望ましくは 0.1〜5μm)とする。0.05μ
m未満では耐熱性・硬度・耐食性等に対する効果が十分
に得られず、10μmを越えると皮膜の内部応力の蓄積
による膜質の低下及び着膜のための時間を要し、膜の均
一性に問題が生じ易い。
〜10μm(望ましくは 0.1〜5μm)とする。0.05μ
m未満では耐熱性・硬度・耐食性等に対する効果が十分
に得られず、10μmを越えると皮膜の内部応力の蓄積
による膜質の低下及び着膜のための時間を要し、膜の均
一性に問題が生じ易い。
【0027】
【発明の作用・効果】本発明の鉄製構造部品は、基材表
面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブラスト材料を投射
することにより、亜鉛めっき層が形成され、さらに、該
亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が形成されてなるもの
において、クロム酸系皮膜が、三酸化クロム及び燐酸二
水素金属塩を必須配合成分とし、両者の配合比を前者/
後者=9/1〜4/6とする水系水系皮膜剤で形成され
てなることを特徴とすることにより、後述の実施例で支
持されるごとく、耐食性が著しく向上した鉄製構造部品
を得ることができる。
面に、鉄を核とし亜鉛が被覆されたブラスト材料を投射
することにより、亜鉛めっき層が形成され、さらに、該
亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜が形成されてなるもの
において、クロム酸系皮膜が、三酸化クロム及び燐酸二
水素金属塩を必須配合成分とし、両者の配合比を前者/
後者=9/1〜4/6とする水系水系皮膜剤で形成され
てなることを特徴とすることにより、後述の実施例で支
持されるごとく、耐食性が著しく向上した鉄製構造部品
を得ることができる。
【0028】その理由は、下記の如くであると推定され
る。
る。
【0029】鉄及び鉄合金上に電気科学的に犠牲陽極と
なるべく亜鉛めっき層をブラスト被覆法で形成し電気化
学防食を行い、さらにブラスト亜鉛被覆法であるが故に
発生する多孔性を活用し、微溶解性のリン酸・クロム酸
複合化合物で充填することによってクロムの不働態化に
よる電気化学防食を呈していると考えられる。
なるべく亜鉛めっき層をブラスト被覆法で形成し電気化
学防食を行い、さらにブラスト亜鉛被覆法であるが故に
発生する多孔性を活用し、微溶解性のリン酸・クロム酸
複合化合物で充填することによってクロムの不働態化に
よる電気化学防食を呈していると考えられる。
【0030】クロム酸系皮膜の耐食性は、生成する皮
膜はガラス状で密着良く被覆するため、下地金属と空気
及び水分との接触を断ち、酸素の供給を遮蔽する、皮
膜中には6価クロムが残存しており加熱硬化によって微
溶解性になっているため、長時間に渡って経時的に6価
クロムを金属表面に補給し、6価クロムによる不働態化
を促進させる、の各作用が相乗して得られると考えられ
る。
膜はガラス状で密着良く被覆するため、下地金属と空気
及び水分との接触を断ち、酸素の供給を遮蔽する、皮
膜中には6価クロムが残存しており加熱硬化によって微
溶解性になっているため、長時間に渡って経時的に6価
クロムを金属表面に補給し、6価クロムによる不働態化
を促進させる、の各作用が相乗して得られると考えられ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために、比較
例とともに行なった実施例について説明をする。
例とともに行なった実施例について説明をする。
【0032】(1) ブラスト亜鉛被覆法で鉄・合金亜鉛め
っきが形成された下記各鉄製構造部品(被塗布物)を、
予め調製しておいた表1・2に示す組成の水系皮膜剤に
浸漬塗布して、引き上げ後、遠心乾燥(800rpm×
30秒)し、さらに、表示の条件で塗膜を加熱硬化させ
た。
っきが形成された下記各鉄製構造部品(被塗布物)を、
予め調製しておいた表1・2に示す組成の水系皮膜剤に
浸漬塗布して、引き上げ後、遠心乾燥(800rpm×
30秒)し、さらに、表示の条件で塗膜を加熱硬化させ
た。
【0033】<実施例1>SK材軟鋼自動車部品用ボル
ト、被覆量170mg/dm2 。
ト、被覆量170mg/dm2 。
【0034】<実施例2、比較例1>SPCCプレス部
品、被覆量100mg/dm2 。
品、被覆量100mg/dm2 。
【0035】<実施例3・8、比較例2・4〜7>SK
材軟鋼フランジボルト、被覆量120mg/dm2 。
材軟鋼フランジボルト、被覆量120mg/dm2 。
【0036】<実施例4〜7、比較例3>SK材軟鋼フ
ランジボルト、被覆量150mg/dm2 。
ランジボルト、被覆量150mg/dm2 。
【0037】なお、比較例4〜7は、前述の特開昭60
−245784号公報における実施例1〜4に対応する
ものである。
−245784号公報における実施例1〜4に対応する
ものである。
【0038】(2) こうして得た各構造部品について、下
記項目の試験を行なった。表1・2に示す試験結果か
ら、本発明の構造部品は、従来品に比して、格段に耐食
性及び表面硬度が向上していることが判る。
記項目の試験を行なった。表1・2に示す試験結果か
ら、本発明の構造部品は、従来品に比して、格段に耐食
性及び表面硬度が向上していることが判る。
【0039】塩水噴霧試験…耐熱試験(200度×5
h)後、 JIS Z 2371 に準じて行なった。
h)後、 JIS Z 2371 に準じて行なった。
【0040】
【表1】
【0041】*1)「フロラード FC−95」住友3
M社製
M社製
【0042】
【表2】
【0043】*1)「フロラード FC−95」住友3
M社製 *2)日本油脂(株)製非イオン界面活性剤 *3)ダイヤモンドシャムロック社製非イオン界面活性
剤
M社製 *2)日本油脂(株)製非イオン界面活性剤 *3)ダイヤモンドシャムロック社製非イオン界面活性
剤
Claims (1)
- 【請求項1】 基材表面に、鉄を核とし亜鉛が被覆され
たブラスト材料を投射することにより、亜鉛めっき層が
形成され、さらに、該亜鉛めっき層上にクロム酸系皮膜
が形成されてなる鉄製構造部品において、 前記クロム酸系皮膜が、三酸化クロム及び燐酸二水素金
属塩を必須配合成分とし、両者の配合比を前者/後者=
9/1〜4/6とする水系皮膜剤で形成されてなること
を特徴とする鉄製構造部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4066994A JP2916965B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 鉄製構造部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4066994A JP2916965B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 鉄製構造部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271957A true JPH05271957A (ja) | 1993-10-19 |
JP2916965B2 JP2916965B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=13332072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4066994A Expired - Lifetime JP2916965B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 鉄製構造部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2916965B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998031850A1 (fr) * | 1997-01-21 | 1998-07-23 | Aoyama Seisakusho Co., Ltd. | Procede de traitement de surface pour metaux |
CN102797927A (zh) * | 2012-07-27 | 2012-11-28 | 联塑市政管道(河北)有限公司 | 一种新型管件及其制作方法 |
CN110565099A (zh) * | 2019-09-03 | 2019-12-13 | 本溪陆甲科技有限公司 | 一种水-乙二醇液压系统中镀铬液压件腐蚀双重防护剂 |
-
1992
- 1992-03-25 JP JP4066994A patent/JP2916965B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998031850A1 (fr) * | 1997-01-21 | 1998-07-23 | Aoyama Seisakusho Co., Ltd. | Procede de traitement de surface pour metaux |
CN102797927A (zh) * | 2012-07-27 | 2012-11-28 | 联塑市政管道(河北)有限公司 | 一种新型管件及其制作方法 |
CN110565099A (zh) * | 2019-09-03 | 2019-12-13 | 本溪陆甲科技有限公司 | 一种水-乙二醇液压系统中镀铬液压件腐蚀双重防护剂 |
CN110565099B (zh) * | 2019-09-03 | 2021-03-02 | 本溪陆甲科技有限公司 | 一种水-乙二醇液压系统中镀铬液压件腐蚀双重防护剂 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2916965B2 (ja) | 1999-07-05 |
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