JPH05271392A - 置換ピロール重合体の製造方法 - Google Patents

置換ピロール重合体の製造方法

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JPH05271392A
JPH05271392A JP10183792A JP10183792A JPH05271392A JP H05271392 A JPH05271392 A JP H05271392A JP 10183792 A JP10183792 A JP 10183792A JP 10183792 A JP10183792 A JP 10183792A JP H05271392 A JPH05271392 A JP H05271392A
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substituted pyrrole
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宣夫 松井
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武平 金子
Atsushi Yanagisawa
篤 柳沢
Yasuo Maruyama
保夫 丸山
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】置換ピロール誘導体を、酸化剤の存在下に空気
又は酸素を吹き込みながら反応することを特徴とする置
換ピロール重合体の製造方法。 【効果】 重合時に空気又は酸素を導入することにより
収率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、置換ピロール誘導体か
らの新規な置換ピロール重合体の製造方法に関する。本
発明により得られる置換ピロール重合体は、無機酸、有
機酸、有機電子受容体等をドーピングすることにより導
電性を付与することができ、静電防止材料、電磁波シー
ルド材料、二次電池、コンデンサー等への利用が期待さ
れる有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ピロール重合体の合成法としては、1)
電解酸化重合法と2)化学酸化重合法が一般的な合成法
として知られている。1)電解酸化重合法は適当な電解
質溶液中、電極上に重合体を形成させる方法である。し
かしながら、この方法の場合、電極上にて反応し重合膜
を形成させるため、大量に合成するためには大面積の電
極が必要となり実用的ではない。また、(特開昭63−
308632号公報)により、ピロールを連続的に重合
体化する方法も考案されているが、電解液の汚染、溶液
中の原料(単量体)濃度の変化、電解質濃度の変化があ
り、均一な品質を得るには煩雑な制御が必要となる。一
方、2)化学酸化重合法は工業的観点から多くの研究者
によって調べられ、特に重合条件と重合体の性能につい
て詳しく検討されている。(文献:R.E.Myers J.Electr
on Mater 15 (2) 61(1986)など)。しかし、好効率でし
かも十分満足できる性能を得るためには、重合条件特に
反応温度、攪拌条件など反応の微妙な制御や反応スケー
ル等がその重合体の性能、反応収率を決める要因となり
問題であった。このように従来の工業的製造方法は種々
の問題があり、より簡便な製造方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡便な方
法、簡単な装置で品質の安定した置換ピロール重合体を
得る製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の問
題点を解決し、重合体を効率よくしかも簡便に合成する
ため鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明は一般式〔I〕
【化3】 〔式中、R1 、R2 は同一又は相異なって、水素原子、
ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル
基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
てもよいアリール基、COOR3 で表わされる基、CO
4 で表わされる基又はCONR5 6 で表わされる基
(式中、R3 、R4 は水素原子、置換基を有してもよい
アルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示
し、R5 、R6は同一又は相異って水素原子、置換基を
有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリ
ール基を示す。)を示す。〕で表わされる化合物を、酸
化剤の存在下に空気又は酸素を吹き込みながら反応する
ことを特徴とする 一般式〔II〕
【化4】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ意味を示し、nは10
0〜1000を示す。)で表わされる置換ピロール重合
体の製造方法である。本発明の酸化剤としては、FeC
3 、CuCl2 、Fe(NO3)3 、SbCl5 、Mo
Cl5 等又はこれらの水和物あるいはこれらの混合物で
ある。
【0005】更に本発明を具体的に説明する。適当な溶
媒に溶解した酸化剤(必要があれば不溶物をあらかじめ
ろ過により除去する)の溶液に、一般式〔I〕の化合物
(以後モノマーと略称する)またはモノマーを適当な溶
媒に溶解した溶液を滴下する(逆にモノマー溶液に酸化
剤溶液を滴下してもよい)。次いで(又は滴下開始時よ
り)空気を吹き込みながら反応する事により、重合体を
沈澱物として得る。ここで使用される溶媒としては、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸メチル等のエ
ステル類、又はこれらエステル類もしくはメタノールと
クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、四塩化炭
素のようなハロゲン化炭化水素、トルエン、クロルベン
ゼン等のBTX系溶媒との混合溶媒が用いられる。混合
溶媒系の場合、その混合比は任意の割合で用いられる
が、エステル系溶媒との混合では、エステル類の比率は
30%以上が好ましく、メタノールとの混合において
は、メタノールの比率が10〜30%が好ましい。反応
温度は−20〜40℃、好ましくは0〜30℃である。
空気の吹き込み量(単位時間当たり)は特に制限されな
いが、少なすぎると反応速度が遅くなり、また多すぎる
場合は溶剤のロスが大きくなるため、モノマー1モル当
たり100〜2000ml/分が好ましい。酸化剤の対モ
ノマーモル比は2.0〜4.0倍モル好ましくは2.4〜3.0
倍モルが用いられる。反応後は析出した沈澱物をろ取
し、メタノールでよく洗浄後、抱水ヒドラジン水溶液あ
るいはメタノール溶液にて洗浄し、更に水洗、メタノー
ル洗浄後乾燥することにより置換ピロール重合体を得る
ことができる。得られた置換ピロール重合体は赤外吸収
スペクトル及び元素分析により確認した。
【0006】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。 実施例1 無水塩化第二鉄48.6gを酢酸ブチルとクロロホルム
1:1(v/v)の混合溶媒400mlに溶解し、不溶物
をろ過により除去した。この溶液にブチル 4−メチル
−3−ピロールカルボキシレート18.1gを同じ混合溶
媒100mlに溶解した溶液を、室温(20〜25℃)に
て2時間で滴下した。次いで同温度で空気を100〜1
50ml/minの速度で吹き込みながら更に4時間反応し
た。反応終了後メタノール300mlを加えろ過し、沈澱
物をメタノールで十分洗浄した。次に80%抱水ヒドラ
ジン100mlにて洗浄した後よく水洗し、更にメタノー
ルで洗浄後乾燥して目的のポリ(ブチル 4−メチル−
3−ピロールカルボキシレート)16.2gを得た。 収率 90.5% 分子量 128,000(VS.ポリスチレン) 元素分析値 計算値 実測値 C 67.0 66.5 H 7.3 7.1 N 7.8 7.7
【0007】実施例2 無水塩化第二鉄48.6gを酢酸ブチルとクロロホルム
1:1(v/v)の混合溶媒400mlに溶解し、不溶物
をろ過により除去した。この溶液にヘキシル 4−メチ
ル−3−ピロールカルボキシレート20.9gを同じ混合
溶媒100mlに溶解した溶液を、室温(20〜25℃)
にて2時間で滴下した。次いで同温度で空気を100〜
150ml/minの速度で吹き込みながら更に4時間反応し
た。反応終了後、実施例1と同様に処理して、目的のポ
リ(ヘキシル 4−メチル−3−ピロールカルボキシレ
ート)18.2gを得た。 収率 87% 分子量 120,000(VS.ポリスチレン) 元素分析値 計算値 実測値 C 69.5 69.5 H 8.3 8.1 N 6.8 6.9
【0008】実施例3 無水塩化第二鉄202.8gを酢酸ブチルとクロロホルム
1:1(v/v)の混合溶液2000mlに溶解し、不溶
物をろ過により除去した。この溶液にブチル4−メチル
−3−ピロールカルボキシレート90.6gを同じ混合溶
媒500mlに溶解した溶液を、室温(20〜25℃)に
て2時間で滴下した。次いで同温度で空気を300〜4
00ml/minの速度で吹き込みながら更に4時間反応し
た。反応終了後、実施例1と同様に処理して、目的のポ
リ(ブチル 4−メチル−3−ピロールカルボキシレー
ト)80.3gを得た。 収率 89.6% 分子量 130,000(VS.ポリスチレン) 元素分析値 計算値 実測値 C 67.0 66.7 H 7.3 7.1 N 7.8 7.6
【0009】比較例1 実施例1と同様の条件で反応・後処理を行った。ただし
反応の際、空気の吹き込みは行わなかった。そのとき得
られたポリ(ブチル 4−メチル−3−ピロールカルボ
キシレート)は9.1gであった。 収率 50.8%
【0010】比較例2 無水塩化第二鉄243.3gを酢酸ブチルとクロロホルム
1:1(v/v)の混合溶液2000mlに溶解し、不溶
物をろ過により除去した。この溶液にブチル4−メチル
−3−ピロールカルボキシレート90.6gを同じ混合溶
媒500mlに溶解した溶液を、30〜35℃にて2時間
で滴下した。次いで同温度で空気を吹き込まずに更に2
0時間反応した。反応終了後、実施例1と同様に処理し
て、目的のポリ(ブチル 4−メチル−3−ピロールカ
ルボキシレート)54.7gを得た。 収率 61%
【0011】本発明は、この置換ピロール重合体を簡便
にしかも簡単な装置で収率よく製造でき、工業的にも実
用的な製造方法である。本発明により得られる置換ピロ
ール重合体は、無機酸、有機酸、有機電子受容体等をド
ーピングすることにより導電性を付与することができ、
静電防止材料、電磁波シールド材料、二次電池、コンデ
ンサー等への利用が期待される有用な化合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 保夫 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、R1 、R2 は同一又は相異なって、水素原子、
    ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル
    基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
    てもよいアリール基、COOR3 で表わされる基、CO
    4 で表わされる基又はCONR5 6 で表わされる基
    (式中、R3 、R4 は水素原子、置換基を有してもよい
    アルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示
    し、R5 、R6は同一又は相異って水素原子、置換基を
    有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリ
    ール基を示す。)を示す。〕で表わされる化合物を、酸
    化剤の存在下に空気又は酸素を吹き込みながら反応する
    ことを特徴とする 一般式〔II〕 【化2】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ意味を示し、nは10
    0〜1000を示す。)で表わされる置換ピロール重合
    体の製造方法。
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