JPH0527133Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、ステツク型／アツプライト型電気
掃除機、特に、掃除機本体から延長されたハンド
ル継手部および握手部を利用してブロワ機能を兼
備させたステツク型／アツプライト型電気掃除機
に関するものである。

従来技術 従来のこの種のステツク型／アツプライト型電
気掃除機としては、例えば第８図に示すようなも
のがある。この掃除機は、掃除機本体１内に図示
省略の電動送風機が内蔵されると共に、この掃除
機本体１には、送風機の上流側（図中下側）に集
塵室が、又、下流側（図中上側）に排気室がそれ
ぞれ形成されている。図中符号２は、この排気室
の排気口である。また、この掃除機本体１の集塵
室側の一端部には、塵埃を吸引する吸込口体３
が、又、排気室側の他端部には、操作用のハンド
ル継手部４がそれぞれ接続され、このハンドル継
手部４の先端部には、継手部５が設けられてい
る。

この掃除機は、握手部５を握つて、吸込口体３
を床面を移動させながら、電動送風機にて吸込口
体３から塵埃を集塵室まで吸引して掃除を行うよ
うになつている。この場合、電動送風機にて吸込
口体３から吸引した空気は、排気口２から排気さ
れることとなる。

ところで、このような従来のステツク型／アツ
プライト型電気掃除機にあつては、単に床を掃除
する機能しかないことから、電動送風機の排気を
利用して天井等の塵埃を排除するような機能を具
備した多機能型のステツク型／アツプライト型電
気掃除機が要望されている。

ちなみに、通常の電気掃除機（キヤニスター
型）には、掃除機本体後部に集中排気口を設け、
ここに吸い込み用ホース等を装着して排気（ブロ
ワ）を吹き出させて塵埃を排除するようにしたの
があるが、このブロワ機能を使用するには、別途
ホースを装着する手間が必要となる。

このような手間を省いてブロワ機能を使用する
ことができるものとして、第９図に示すアプライ
ト型電気掃除機がある。アプライト型電気掃除機
６は、掃除機本体６ａ内部に設けた排気部６ｂ内
に一端部を臨ませた中空のハンドル７及び排気筒
８と、これらハンドル７及び排気筒８の各他端部
に選択的に嵌合させることができる取手９とを備
えている（実開昭53−111561号公報参照）。

このアプライト型電気掃除機６においては、通
常ハンドル７の他端部に装着されている取手９
を、ハンドル７から外して排気筒８の他端部に装
着し排気口を覆うことにより、ブロワがハンドル
７の先端部から集中排気されることとなり、この
集中排気により隙間の掃除や埃の吹き飛ばしを簡
単に行うことができる。このように、アプライト
型として使用する場合、排気風の一部は排気筒８
の後方つまり上方から排出される。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来のアプライト型
電気掃除機６にあつては、ブロワの風力が一定で
あることから、被清掃面によつて送風量の強弱を
調整することができず掃除がし難いという問題点
がある。また、ブロワを排出するハンドル７が掃
除機本体６ａに対して真つ直ぐに延びているた
め、使用に際しては、ハンドル７の先端部が被清
掃面に向くように掃除機本体６ａを傾けた状態に
保持しなければならないという問題点もあつた。
更に、アプライト型電気掃除機６（図９参照）に
おいては、アプライト型として使用する際、排気
筒８から排出される排気風の一部が後方つまり上
方へ排出されるため、使用者に当つてしまうとい
う問題点もあつた。

問題点を解決するための手段 この考案は、かかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、掃除機本体に電動送風機が内蔵
されると共に、該掃除機本体には、前記電動送風
機の下方側に集塵室を、又、上部側に排気口を有
する排気室を形成し、前記掃除機本体の集塵室側
に塵埃を吸い込む吸込口体を接続し、前記排気室
側からハンドル継手部を延設し、該ハンドル継手
部の先端部に握手部を設けたステツク型／アツプ
ライト型電気掃除機において、前記掃除機本体の
前側面に取手部を形成すると共に後側面上部に排
気孔を形成し、前記ハンドル継手部および握手部
を中空形状に形成して送風路を形成し、該送風路
を前記排気室に連通させると共に、前記握手部を
前記掃除機本体の後側面側で且つ上方に向けて傾
斜させて折曲すると共に先端部に送風口を形成
し、前記掃除機本体に、前記排気口の開口面積を
調整するカバーを設けたことを特徴としている。

作 用 かかる手段によれば、カバーにて掃除機本体の
排気口の開口面積を調整することにより、電動送
風機からの排気は、強弱の調整が可能な上に、主
に排気室、送風路を介して握手部の送風口から送
風される。このようにすれば、掃除機本体に形成
された取手部を持つて、握手部の送風口を例えば
天井や桟等に接近させることにより、送風口から
の排気にてその部分の塵埃を排除することができ
る。しかも、被清掃面に応じた排気風量の調節が
可能となると共に、取手部を持ち掃除機本体を保
持することによつて送風口が被清掃面に向くこと
から、容易に掃除をすることができ作業が良好と
なる。また、アツプライトとしての使用時或はブ
ロアとしての使用時の何れの場合にも、排気風が
使用者に当るということはない。

実施例 以下、この考案を実施例に基づいて説明する。

第１図ないし第７図は、この考案の一実施例を
示す図である。

まず構成を説明すると、ステツク型／アツプラ
イト型電気掃除機は、第１図に示すように、掃除
機本体１１、吸込口体１２、ハンドル継手部１３
および握手部１４から構成されている。

掃除機本体１１は、電動送風機１５を内蔵する
と共に、この送風機１５の上流側である下方側
（図中下側）には、集塵室１６が、又、下流側で
ある上部側（図中上側）には、排気室１７が形成
されている。符号１８は排気室１７の排気口、１
９は集塵室１６の蓋、２０は本体スイツチ、２１
は取手部である。

取手部２１は、掃除機本体１１の前側面である
上部側端部上面（蓋１９）側に形成されており、
この取手部２１により掃除機本体１１を手で持ち
上げ保持することができる。

そして、吸込口体１２は、掃除機本体１１の集
塵室１７側に回動自在に取付けられ、又、床面側
には、床ブラシ２２およびタイヤ２３が設けられ
ている。この吸込口体１２から吸い込まれた塵埃
は集塵室１６に吸引されるようになつている。

また、掃除機本体１１の排気室１６側には、排
気室１６に接続されることによりハンドル継手部
１３が延設されており、このハンドル継手部１３
の先端部には、握手部１４が設けられている。こ
のハンドル継手部１３および握手部１４は中空形
状に形成され、この中空部にて送風路２４が形成
され、この送風路２４が前記排気室１７に連通し
ている。そして、この握手部１４の先端部には、
握手部１４を、前側面とは反対側に位置する掃除
機本体１１の後側面側で且つ上方に向けて傾斜さ
せて折曲することにより、後側面側に開口する送
風口２５が形成されており、この送風口２５側の
内部には、大略筒形状のブロワ体２６が第３図中
矢印で示す方向にスライド自在に配設されてい
る。詳しくは、このブロワ体２６は、主に第４図
に示すように、一端部側にブロワ用ブラシ２７が
環状に植設されると共に、外周部にレバー部２８
が突設されている。このレバー部２８は、主に第
３図に示すように、握手部１４に形成された開口
２９から外部に突出すると共に、第６図に示すよ
うに、側面部に係止突部３０が突設されている。
握手部１４の開口２９の側面部には、該係止突部
３０を適当な位置で係止する波形状の被係止部３
１が形成されている。そして、このレバー部２８
を操作することにより、ブロワ用ブラシ２７を送
風口２５から適当量突出させた状態で係止するこ
とができるようになつている。

また、このブロワ体２６の代わりに、第５図に
示すような、ブロワ体３２を装着することもでき
る。このブロワ体３２は、前述のブロワ体２６の
ブロワ用ブラシ２７の代わりに先細り形状に形成
したものである。口径ｄは、20mm以上に設定され
ている。また、この口を楕円形状に設定すること
もできる。

一方、前記掃除機本体１１側には、前記排気口
１８の開口面積を調整するカバー３３が配設され
ている。このカバー３３は、主に第７図に示すよ
うに、ハンドル継手部１３が挿通される挿通孔３
４が形成され、この孔３４にハンドル継手部１３
が挿通されることにより回転自在に装着されると
共に、回転操作する操作部３５が形成され、且
つ、排気口１８を覆う閉成部３６が一体成形され
ている。また、このカバー３３には、ガイドスリ
ツト３７が形成され、掃除機本体１１から突設さ
れた図示省略の案内突部が挿入されることによ
り、このカバー３３の回動が案内されるようにな
つている。なお、操作部３５は、コード掛け部を
兼用している。

次に、かかる構成よりなるステツク型／アツプ
ライト型電気掃除機の作用について説明する。

まず、床を掃除するには、カバー３３を回動さ
せ、排気口１８全体を開放しておく。そして、本
体スイツチ２０をONして、電動送風機１５を駆
動させると、吸込口体１２を介して、集塵室１６
内に塵埃が吸引される。そして、この電動送風機
１５からの排気は、排気室１７を介して全開して
いる排気口１８から主に排気される。

一方、天井や桟等の掃除をするには、カバー３
３を回動させて閉成部３６で排気口１８の開口面
積を狭めたり、或いは全閉状態とする。すると、
排気口１８から排出されていた所定量の空気が、
ハンドル継手部１３等の送風路２４を介して送風
口２５から排出される。作業者は、レバー部２８
を操作してブロワ体２６をスライドさせ、ブロワ
用ブラシ２７を突出させる。そして、取手部２１
を持つて掃除機本体１１を持ち上げた状態に保持
し、このブラシ２７で天井等を掃きながら、取手
部２１とは反対側に向けて開口する送風口２５か
ら排気を送風して塵埃が除去されることとなる。

なお、第５図に示すような、ブロワ用ブラシ２
７の代わりに、ブロワ体３２の先細り形状を利用
すれば、集中排気を行うことができるので頑固な
塵埃も除去することができる。

また、カバー３３を操作するだけで、床面の掃
除を行う場合と、天井等を掃除する場合を簡単に
切り換えることができ、従来のキヤニスター型の
ようにホース等の接続を必要とせず、作業性が向
上することとなる。

このように、作業者が天井等の被清掃面に向つ
て、取手部２１を持ち掃除機本体１１を保持する
ことにより、送風口２５が被清掃面に向くことか
ら、容易に掃除をすることができる。更に、カバ
ー３３を回動させて排気口１８の開口面積を変化
させることにより、送風口２５からの排気送風量
の強弱を調整して被清掃面に応じた最適な送風を
得ることができる。その上、排気風は、アツプラ
イトとしての使用時には掃除機本体１１の斜め後
方に排出され、ブロアとしての使用時には取手部
２１の反対側に排出されるため、何れの使用の場
合にも使用者に当ることがない。

なお、上記実施例では、送風口２５は常時開放
されているが、これに限らず、蓋体等を設けて送
風口２５を開閉式とすれば、ブロワ機能を使用し
ない状態における握手部１４からの排気の吹き出
しを完全に阻止することができる。

考案の効果 以上説明してきたように、この考案によれば、
作業者が天井等の被清掃面に向つて、取手部を持
ち掃除機本体を保持することにより、送風口が被
清掃面に向くことから、掃除機本体を傾けた状態
に保持する必要がなく容易に掃除をすることがで
きる。その上、カバーを回動させて排気口の開口
面積を変化させることにより、送風口からの排気
送風量の強弱を調整して被清掃面に応じた最適な
送風を得ることができ、更に、アツプライトとし
ての使用時及びブロアとしての使用時の何れの場
合にも排気風が使用者に当ることがないという実
用上有益な効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図はこの考案のステツク型／
アツプライト型電気掃除機の一実施例を示す図
で、第１図は同掃除機の一部断面を含む側面図、
第２図は握手部の送風口近傍を示す斜視図、第３
図は第２図の−線に沿う断面図、第４図およ
び第５図はそれぞれ異なつたタイプのブロワ体を
示す斜視図、第６図は握手部とブロワ体との係止
関係を示すための斜視図、第７図はカバーの斜視
図、第８図は従来のステツク型／アツプライト型
電気掃除機を示す斜視図、第９図は従来のアプラ
イト型電気掃除機を示す部分説明図である。 １１……掃除機本体、１２……吸込口体、１３
……ハンドル継手部、１４……握手部、１５……
電動送風機、１６……集塵室、１７……排気室、
２１……取手部、２４……送風路、２５……送風
口、３３……カバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 掃除機本体に電動送風機が内蔵されると共に、
   該掃除機本体には、前記電動送風機の下方側に集
   塵室を、又、上部側に排気口を有する排気室を形
   成し、前記掃除機本体の集塵室側に塵埃を吸い込
   む吸込口体を接続し、前記排気室側からハンドル
   継手部を延設し、該ハンドル継手部の先端部に握
   手部を設けたステツク型／アツプライト型電気掃
   除機において、 前記掃除機本体の前側面に取手部を形成すると
   共に後側面上部に排気孔を形成し、前記ハンドル
   継手部および握手部を中空形状に形成して送風路
   を形成し、該送風路を前記排気室に連通させると
   共に、前記握手部を前記掃除機本体の後側面側で
   且つ上方に向けて傾斜させて折曲すると共に先端
   部に送風口を形成し、前記掃除機本体に、前記排
   気口の開口面積を調整するカバーを設けたことを
   特徴とするステツク型／アツプライト型電気掃除
   機。