JPH05270918A - 窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents
窒化アルミニウム焼結体Info
- Publication number
- JPH05270918A JPH05270918A JP4100614A JP10061492A JPH05270918A JP H05270918 A JPH05270918 A JP H05270918A JP 4100614 A JP4100614 A JP 4100614A JP 10061492 A JP10061492 A JP 10061492A JP H05270918 A JPH05270918 A JP H05270918A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum nitride
- weight
- thermal shock
- nitride sintered
- shock resistance
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 窒化アルミニウムが従来有していた熱衝撃に
対する弱さを大幅に改善し、窒化アルミニウムの高温の
箇所での使用を可能とする。 【構成】 窒化アルミニウム焼結体においてその焼結体
が炭化珪素を含有することを特徴とし、かつ炭化珪素の
含有量が5重量%以上40重量%以下であることを特
徴、そして炭化珪素がアスペクト比5以上8以下の板状
粒子であることを特徴としている。 【効果】 窒化アルミニウムに炭化珪素の板状粒子を添
加することにより、窒化アルミニウム焼結体の欠点であ
った熱衝撃抵抗性の悪さを改善することができ、これに
より高温下で使用することのできる材料としての道を開
くものである。
対する弱さを大幅に改善し、窒化アルミニウムの高温の
箇所での使用を可能とする。 【構成】 窒化アルミニウム焼結体においてその焼結体
が炭化珪素を含有することを特徴とし、かつ炭化珪素の
含有量が5重量%以上40重量%以下であることを特
徴、そして炭化珪素がアスペクト比5以上8以下の板状
粒子であることを特徴としている。 【効果】 窒化アルミニウムに炭化珪素の板状粒子を添
加することにより、窒化アルミニウム焼結体の欠点であ
った熱衝撃抵抗性の悪さを改善することができ、これに
より高温下で使用することのできる材料としての道を開
くものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はファインセラミックス
の一種である窒化アルミニウムに関しさらにくわしくは
窒化アルミニウムに炭化珪素の板状物質を加えることに
より窒化アルミニウムが従来有していた熱衝撃に対する
弱さを大幅に改善するものである。この発明により窒化
アルミニウムの高温の箇所での使用を可能としたもので
ある。
の一種である窒化アルミニウムに関しさらにくわしくは
窒化アルミニウムに炭化珪素の板状物質を加えることに
より窒化アルミニウムが従来有していた熱衝撃に対する
弱さを大幅に改善するものである。この発明により窒化
アルミニウムの高温の箇所での使用を可能としたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウムは従来のファインセラ
ミックスが有する耐熱性、硬度、絶縁性、金属に対する
濡れ性の悪さにくわえ、従来のセラミックスにはみられ
ない非常に熱伝導性のよい特徴を有している。その熱伝
導率は現在、市場において大量に使用されているアルミ
ナセラミックスに比較して約5〜10倍の値を有してお
りほぼ金属の鉄に匹敵するものである。
ミックスが有する耐熱性、硬度、絶縁性、金属に対する
濡れ性の悪さにくわえ、従来のセラミックスにはみられ
ない非常に熱伝導性のよい特徴を有している。その熱伝
導率は現在、市場において大量に使用されているアルミ
ナセラミックスに比較して約5〜10倍の値を有してお
りほぼ金属の鉄に匹敵するものである。
【0003】こうした特徴からICの高集積化が進む中
その発熱対策材料としてIC基板への応用が急速に進ん
でいる材料である。
その発熱対策材料としてIC基板への応用が急速に進ん
でいる材料である。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】またその耐熱性、熔
融金属に対する濡れ性の悪さ、そして最大の特徴である
熱伝導性のよさから熔融金属用ルツボや温度測定用熱電
対の保護管としての応用も期待されている材料である。
しかし、一般にこのような用途においては耐熱衝撃性が
要求されるところである。
融金属に対する濡れ性の悪さ、そして最大の特徴である
熱伝導性のよさから熔融金属用ルツボや温度測定用熱電
対の保護管としての応用も期待されている材料である。
しかし、一般にこのような用途においては耐熱衝撃性が
要求されるところである。
【0005】しかしながら窒化アルミニウムは熱衝撃に
対して弱く、例えば、熔融アルミニウムの温度測定用の
保護管を製作して用いてもすぐに割れるという欠点があ
った。こうした観点から窒化アルミニウムの熱衝撃抵抗
性の改善は強く望まれていた。
対して弱く、例えば、熔融アルミニウムの温度測定用の
保護管を製作して用いてもすぐに割れるという欠点があ
った。こうした観点から窒化アルミニウムの熱衝撃抵抗
性の改善は強く望まれていた。
【0006】
【問題点を解決するための手段】この発明は炭化珪素が
比較的熱伝導性がよく、しかもその板状粒子を一定量加
えることにより熱衝撃抵抗性が改善されることを見出し
てなされたものである。
比較的熱伝導性がよく、しかもその板状粒子を一定量加
えることにより熱衝撃抵抗性が改善されることを見出し
てなされたものである。
【0007】本発明の詳細は窒化アルミニウム粉末に炭
化珪素の板状粒子を一定量加えそして/または焼結助剤
を添加したのち混合、成形し所定の温度で焼結させ製品
を得るものである。この場合、炭化珪素の板状粒子のア
スペクト比は5以上8以下であり、添加量は窒化アルミ
ニウムに対して5重量%以上40重量%以下である。こ
の場合、アスペクト比が5以上8以下であるのは、これ
以下であれば熱衝撃性の改善に大きな効果がないからで
ある。
化珪素の板状粒子を一定量加えそして/または焼結助剤
を添加したのち混合、成形し所定の温度で焼結させ製品
を得るものである。この場合、炭化珪素の板状粒子のア
スペクト比は5以上8以下であり、添加量は窒化アルミ
ニウムに対して5重量%以上40重量%以下である。こ
の場合、アスペクト比が5以上8以下であるのは、これ
以下であれば熱衝撃性の改善に大きな効果がないからで
ある。
【0008】また、添加量は5重量%以下及び40重量
%以上であれば同様に効果が小さいからである。
%以上であれば同様に効果が小さいからである。
【0009】このようにして製作された窒化アルミニウ
ム焼結体は例えば先に述べた保護管を製作し熔融アルミ
ニウム中にて使用しても割れなどの欠点は発生せず、耐
熱性、耐熱衝撃性が要求される用途においても十分に使
用が可能となるものである。
ム焼結体は例えば先に述べた保護管を製作し熔融アルミ
ニウム中にて使用しても割れなどの欠点は発生せず、耐
熱性、耐熱衝撃性が要求される用途においても十分に使
用が可能となるものである。
【0010】以下、本発明を実施例によって詳しく説明
する。
する。
【0011】
【実施例1】窒化アルミニウム粉末(平均粒径0.9μ
m)100重量部に酸化イットリウム5重量部を加え、
さらにアスペクト比6、平均粒径10μmの炭化珪素を
それぞれ、0重量部、5重量部、10重量部、20重量
部、30重量部、40重量部加えてさらに水を50重量
部加え、それぞれ樹脂製のポットミルで混合、撹拌を行
った。こうして得たスラリーを乾燥させプレス成形を行
い、それぞれ100mm×100mm×10mmの成形
体及び外形40mm,内径25mm,長さ600mmの
保護管の成形体を得た。その後、この成形体を窒素雰囲
気中で1800℃に加熱し焼結体を得た。
m)100重量部に酸化イットリウム5重量部を加え、
さらにアスペクト比6、平均粒径10μmの炭化珪素を
それぞれ、0重量部、5重量部、10重量部、20重量
部、30重量部、40重量部加えてさらに水を50重量
部加え、それぞれ樹脂製のポットミルで混合、撹拌を行
った。こうして得たスラリーを乾燥させプレス成形を行
い、それぞれ100mm×100mm×10mmの成形
体及び外形40mm,内径25mm,長さ600mmの
保護管の成形体を得た。その後、この成形体を窒素雰囲
気中で1800℃に加熱し焼結体を得た。
【0012】100mm×100mm×10mmの成形
体より得た焼結体を3mm×4mm×40mmに切断加
工しテストピースとした。
体より得た焼結体を3mm×4mm×40mmに切断加
工しテストピースとした。
【0013】セラミックスの熱衝撃抵抗性を評価する方
法としてテストピースを所定の温度に加熱した後、水中
に投下して急冷し、その後テストピースの曲げ強度を測
定することにより評価を行なう方法が一般に採用されて
いる。この場合の温度差をΔtとし、この値の大きい
程、熱衝撃抵抗性は大きいといえる。
法としてテストピースを所定の温度に加熱した後、水中
に投下して急冷し、その後テストピースの曲げ強度を測
定することにより評価を行なう方法が一般に採用されて
いる。この場合の温度差をΔtとし、この値の大きい
程、熱衝撃抵抗性は大きいといえる。
【0014】この方法により、上記により作成したテス
トピースの評価を行なった。この結果を図1に示す。
トピースの評価を行なった。この結果を図1に示す。
【0015】図1の結果は、それぞれのテストピースが
ある温度において急激にその曲げ強度を低下させている
ことがわかる。炭化珪素の板状粒子を添加したものは、
添加しないものに比較して、大幅に熱衝撃抵抗性が改善
されていることがわかる。
ある温度において急激にその曲げ強度を低下させている
ことがわかる。炭化珪素の板状粒子を添加したものは、
添加しないものに比較して、大幅に熱衝撃抵抗性が改善
されていることがわかる。
【0016】この場合、その添加量が5重量%の場合は
ほとんど効果がなくまた、添加量が40重量%のものは
熱衝撃抵抗性は改善されているものの、初期強度そのも
のが添加してないものに比較して約半分となっており、
好ましくない。
ほとんど効果がなくまた、添加量が40重量%のものは
熱衝撃抵抗性は改善されているものの、初期強度そのも
のが添加してないものに比較して約半分となっており、
好ましくない。
【0017】
【表1】
【0018】更に、保護管を800℃で熔融したアルミ
ニウム中に50回繰り返して浸し割れの有無を確認し
た。この結果を表1に示す。炭化珪素を添加したものは
5重量%のものをのぞいて割れは発生しなかった。(な
お、表1は実施例1によって作成した保護管の熱衝撃に
よる割れの有無を確認した表である。)
ニウム中に50回繰り返して浸し割れの有無を確認し
た。この結果を表1に示す。炭化珪素を添加したものは
5重量%のものをのぞいて割れは発生しなかった。(な
お、表1は実施例1によって作成した保護管の熱衝撃に
よる割れの有無を確認した表である。)
【0019】
【実施例2】実施例1と同様の手法で、窒化アルミニウ
ム粉末(平均粒径0.9μm)100重量部に酸化イッ
トリウム5重量部を加え、更に市販されている粒状の炭
化珪素(平均粒径10μm)をそれぞれ10重量部、2
0重量部、30重量部、40重量部加え実施例1と同条
件にて成形、焼結を行い、同様の形状のテストピースを
えた。さらに実施例1と同様の方法で熱衝撃抵抗性の評
価を行なった。この実施例によって得た結果を図2に示
す。
ム粉末(平均粒径0.9μm)100重量部に酸化イッ
トリウム5重量部を加え、更に市販されている粒状の炭
化珪素(平均粒径10μm)をそれぞれ10重量部、2
0重量部、30重量部、40重量部加え実施例1と同条
件にて成形、焼結を行い、同様の形状のテストピースを
えた。さらに実施例1と同様の方法で熱衝撃抵抗性の評
価を行なった。この実施例によって得た結果を図2に示
す。
【0020】この結果は粒状の炭化珪素の添加によって
も熱衝撃抵抗性は幾分改善されることを示している。し
かし、その差は僅かであり板状形状の炭化珪素の添加ほ
どには効果のないことがわかった。
も熱衝撃抵抗性は幾分改善されることを示している。し
かし、その差は僅かであり板状形状の炭化珪素の添加ほ
どには効果のないことがわかった。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように窒化アルミニウムに炭
化珪素の板状粒子を添加することにより、窒化アルミニ
ウム焼結体の欠点であった熱衝撃抵抗性の悪さを改善す
ることができ、これにより高温下で使用することのでき
る材料としての道を開くものである。
化珪素の板状粒子を添加することにより、窒化アルミニ
ウム焼結体の欠点であった熱衝撃抵抗性の悪さを改善す
ることができ、これにより高温下で使用することのでき
る材料としての道を開くものである。
【図1】実施例によって作成したテストピースにより評
価した熱衝撃抵抗性を表した図表である。
価した熱衝撃抵抗性を表した図表である。
【図2】実施例によって作成したテストピースにより評
価した熱衝撃抵抗性を表した図表である。
価した熱衝撃抵抗性を表した図表である。
Claims (3)
- 【請求項1】窒化アルミニウム焼結体においてその焼結
体が炭化珪素を含有することを特徴とする窒化アルミニ
ウム焼結体。 - 【請求項2】炭化珪素の含有量が5重量%以上40重量
%以下であることを特徴とする請求項1記載の窒化アル
ミニウム焼結体。 - 【請求項3】炭化珪素がアスペクト比5以上8以下の板
状粒子であることを特徴とする請求項1、または請求項
2記載の窒化アルミニウム焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4100614A JPH05270918A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 窒化アルミニウム焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4100614A JPH05270918A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 窒化アルミニウム焼結体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05270918A true JPH05270918A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=14278728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4100614A Pending JPH05270918A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 窒化アルミニウム焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05270918A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2003281547B8 (en) * | 2002-07-23 | 2004-02-09 | Nippon Steel Corporation | Steel product reduced in amount of alumina cluster |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP4100614A patent/JPH05270918A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2003281547B8 (en) * | 2002-07-23 | 2004-02-09 | Nippon Steel Corporation | Steel product reduced in amount of alumina cluster |
AU2003281547B2 (en) * | 2002-07-23 | 2008-01-10 | Nippon Steel Corporation | Steel product reduced in amount of alumina cluster |
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