JPH05270022A - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JPH05270022A
JPH05270022A JP4070734A JP7073492A JPH05270022A JP H05270022 A JPH05270022 A JP H05270022A JP 4070734 A JP4070734 A JP 4070734A JP 7073492 A JP7073492 A JP 7073492A JP H05270022 A JPH05270022 A JP H05270022A
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Soichiro Mima
総一郎 美間
Yasuo Fukui
康雄 福井
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
Akihiro Imai
章博 今井
Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇華転写の記録において、受像体の種類によ
らずに、画質が良好で、筆記性、定着性の高い文字、画
像を記録する。 【構成】 シートカセット16に内蔵された中間転写体
上の染着層2の上にインクシート6の色材層5から熱転
写記録し、次に受像体10に重ね合わせて押圧、加熱し
て染着層2を受像体10上に転写、定着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも色材を含む
インク材料を用いて、サ−マルヘッド等の記録手段によ
り紙などに記録する、熱転写記録装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、色材が昇華性染料からなり、昇華
または熱拡散によって昇華性染料を転写記録する熱転写
記録装置については、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルムや、コンデンサ紙等の耐熱性基
体の表面に、昇華性染料と、バインダ材を含む、厚さが
3μm程度のインク材料層を形成したインクシートを用
いて、記録ヘッドにより、色材である昇華性染料を、直
接、染着性のある記録媒体に転写せしめて記録物を得る
熱転写記録装置が知られている。
【0003】以下図面を参照しながら、上記した従来の
熱転写記録装置の一例について説明する。図3は従来の
一実施例における熱転写記録装置の構成概略図を示すも
のである。図3において、6はインクシートである。8
はサーマルヘッド、10は受像体、60は記録信号源で
ある。
【0004】以上のように構成された熱転写記録装置に
ついて、以下その動作について説明する。耐熱性の基体
4上に色材及びバインダ材からなる色材層5を配置して
構成したインクシート6と、記録紙等の受像体10を、
サーマルヘッド8とプラテン50との間に圧接して、記
録信号源60からの信号に応じて、サーマルヘッド8を
発熱させ、色材を選択的に昇温させる。受像体10を搬
送ローラ51により矢印52方向へ、また、インクシー
ト42をインクシート巻取ローラ55により矢印53方
向へ、各々搬送し、インクシート42を受像体10から
剥離すると、受像体10上に色材層41の色材の一部が
転写され、記録像54が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来上記のように構成
された熱転写記録装置は、色材層が昇温することによっ
て、受像体に熱転写記録を行なう。昇華転写は、昇華性
染料からなる色材の昇華または熱拡散によって転写を行
なう。従って、受像体の表面材料が、染料の染着性のあ
る材料である場合のみ、転写記録が可能になるため、受
像体の表面材料によって、転写記録感度が大きく異な
る。例えば、一般の紙を受像体に用いた場合は、表面に
染着性がほとんどないため、染料の転写による記録像は
ほとんど得られない。また、インクシートと受像体との
接触状態によっても、記録特性が変わる。例えば、表面
状態が凹凸な受像体では、色材層と受像体が接触不良と
なり、均一な記録像を得ることができない。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み、受像体の種類
(表面材料、表面状態)によらずに、昇華転写の記録に
おいて、画質が良好で、定着性の高い記録像を得ること
ができる、構成の簡単な熱転写記録装置を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1記載の熱転写記録装置は、基体上に少なく
とも色材層を設けたインクシートと、基体上に少なくと
も染着層を設けた中間転写体と、色材層から染着層に熱
転写記録を行なう記録手段と、染着層を受像体に転写す
る転写手段とを備え、インクシートと中間転写体とを同
一のシートカセットに内蔵する熱転写記録装置である。
【0008】請求項2記載の熱転写記録装置は、中間転
写体を転写手段で挟持、固定した状態でプラテンを回動
して中間転写体を搬送しながら熱転写記録を行なう熱転
写記録装置である。
【0009】請求項3記載の熱転写記録装置は、請求項
1、2記載の熱転写記録装置のプラテンに中間転写体を
押圧する加圧ローラをシートカセットと一体に設けるこ
とにより、特に良好な特性が得られるものである。
【0010】請求項4記載の熱転写記録装置は、請求項
1、2記載の熱転写記録装置の染着層が少なくともポリ
ビニルアセタールを用いて形成されていることにより、
特に良好な特性が得られるものである。
【0011】
【作用】本発明は上記した構成によって、まず、一次記
録像が、中間転写体の染着層上に形成される。次に、染
着層を受像体の表面に押圧、加熱することによって、染
着層及び一次記録像が受像体表面に転写し、転写像を形
成する。
【0012】従って、染着層が転写性を生じるような、
すべての受像体に、記録像を転写できる。昇華転写の場
合は、染着性を有する染着層に画像が形成され、この染
着層が普通紙等の受像体上にさらに転写されるため、受
像体としては特に塗工紙のような染着性を有する特殊紙
を必要とせず、普通紙を初めとしてどの様な記録紙にも
原理的に記録できる。
【0013】記録画質に関しては、インクシートと中間
転写体を平滑な材料にすることで、サーマルヘッドとイ
ンクシートと中間転写体の、相互の均一な接触が可能に
なり、中間転写体上の染着層に昇華転写により高画質の
記録ができる。その記録像を表面の粗い受像体に転写す
ることにより、従来は表面が粗いために均一な記録がお
こなえなかった受像体にも、高画質の記録ができる。
【0014】受像体上の転写像の表面には、中間転写体
の染着層の一部がほぼ均一に転写されているため、受像
体の表面の摩擦(例えば、指によるこすり等)に対して
も、直接色材がこすられることがなくなり、定着性の良
好な記録画像を得ることができる。
【0015】染着層を圧力、熱、または圧力と熱により
受像体に転写と同時に定着させることにより、受像体表
面が繊維などで凹凸になっている場合は、染着層がその
凹部に充填される。受像体の表面の光沢、筆記性は表面
の粗い凹凸によるものであるため、染着層表面の光沢、
筆記性は、その受像体の元の表面に近い状態になる。そ
のため、像が記録されない無色の染着層のみが受像体上
に存在する部分の違和感がなくなり、また染着層の上か
ら鉛筆などで文字を書くこともできる。また、染着層が
受像体に強固に定着することにより、記録画像の定着性
も更に向上する。
【0016】染着層に含まれる熱可塑性樹脂のフロー軟
化点以上の温度で加熱すると、染着層は軟化が更に進ん
で流動性を有するため、受像体表面の凹部の中にまで浸
透する。このため、受像体の表面状態は、受像体の粗い
凹凸を再現することになる。
【0017】基体の表面に染着層を予め塗工したシート
状の中間転写体を用いる構成では、消耗品としてインク
シートと中間転写体の両方を交換する必要がある。両方
の容量を同じにすることで交換を同時期にすることはで
きるが、交換作業は煩雑である。そこで、インクシート
と中間転写体とを一つのシートカセットに内蔵し、その
装着が容易にできるような構成にすれば、両方が同時に
使い終わったときに消耗品の交換が一回の作業ででき、
操作が格段に容易になる。また、これに伴って、装置の
構成も簡単になる。更に、カートリッジの外装の一部を
受像体の挿入時の搬送ガイドにすることで、受像体の搬
送が安定する。
【0018】中間転写体を往復搬送するとき、その搬送
手段として、図3の従来例のように中間転写体を搬送ロ
ーラで挟んで搬送ローラの両方向への回転により往復搬
送するやり方がある。また、別の方法として、サーマル
ヘッドを押圧するプラテンの一部に中間転写体を巻き付
け、プラテンを両方向へ回転させることにより、プラテ
ンとの摩擦力で中間転写体を移動するやり方がある。し
かし、どちらも搬送ローラやプラテンの回転精度で中間
転写体の往復移動の位置精度が決定する。シート状の中
間転写体は剛性がほとんどないため、回転体のわずかな
押圧ムラや滑りなどで走行位置が大きく変わり、色ズレ
の原因になる。そこで、本発明では、中間転写体の1箇
所を固定して初期状態を形成し、そこから、プラテンの
回転により搬送を行なう。このとき中間転写体はプラテ
ンと固定位置との間で弛んだ状態になる。1色の記録が
終わった時点で中間転写体を戻して固定位置を基準にし
て初期状態を再現して位置決めを行なう。そうすること
で各色の記録の最初の状態を複雑な制御なしで高精度に
再現できる。中間転写体の固定は、転写手段である2本
のローラで挟持すればよく、新たな部材は不要である。
【0019】中間転写体をプラテンの回転によって行な
う場合、プラテン表面と中間転写体との摩擦が十分でな
いと、スリップによって搬送精度が低下する。そこで例
えば中間転写体をプラテンに押圧するための回転自在な
加圧ローラが必要になるが、インクシートは押圧せずに
中間転写体のみ押圧しなくてはいけないため、加圧ロー
ラはインクシートと中間転写体の間に位置する事にな
る。従って、シートカセットを装着したときにプラテン
と加圧ローラとの間に中間転写体を挿入する構成は、装
着動作やカセット構成を非常に複雑にする。そこで、加
圧ローラをシートカセットと一体に設け、カセット内で
インクシートと中間転写体の間に位置する構成にした。
これによって、装置にカセットを一方向から装着するこ
とでプラテンと加圧ローラで中間転写体を挟む位置に配
置でき、構成と動作を共に簡略化できる。
【0020】以上のように、受像体の種類(表面材料、
表面状態)によらずに、染料を色材とした、画質、筆記
性、定着性などの良好な記録像を、簡単な装置構成で得
ることが可能となる。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例の記録装置について、
図面を参照しながら説明する。
【0022】図1の(A)は本発明の実施例における記
録装置のシートカセットの概略断面図1(B)は記録部
の拡大概念図を示すものである。図1において、シート
状耐熱性基体である基体1上に、染着層2を設けて、中
間転写体3を構成している。記録手段としてサーマルヘ
ッド8、転写手段として加熱ローラ17、18をそれぞ
れ設けている。7はプラテン、10は受像体、11は中
間転写体供給ローラ、12は中間転写体巻取ローラ、1
3はインクシート供給ローラ、14はインクシート巻取
ローラ、15は加圧ローラ、16はシートカセットであ
る。
【0023】以上のように構成された記録装置につい
て、以下図1(B)を用いてその動作を説明する。サー
マルヘッド8と中間転写体3との間に、インクシート6
が圧接された状態で、記録信号源60からの信号によ
り、サーマルヘッド8が選択的に発熱し、中間転写体3
の表面の染着層2に、色材層5の色材の一部を転写し、
記録信号に対応した一次記録像19を形成する。中間転
写体3の移動と共に、インクシート6はインクシート巻
取ローラ14に巻取られる。
【0024】次に、中間転写体3と受像体10とを重ね
て、加熱ローラ17、18で挟持し、加熱すると、染着
層2が軟化し、受像体10表面に接着する。従って中間
転写体3と受像体10とを剥離すると、染着層2が受像
体10側に転写し、一次記録像19が受像体10表面に
転写して転写像20を形成する。
【0025】転写像20は、一次記録像19の反転像に
なるため、記録信号源60は、通常は、転写像の反転像
をサーマルヘッド8で記録するような信号を発生する。
カラー記録には、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー
色の3原色、更には黒色を加えた4原色の各色の色材層
5を、基体4上に面順次で配置したインクシート6を用
い、これらを面順次で染着層2上に重ね転写することに
よって、記録像をカラーにすることができる。
【0026】一般に、受像体の表面の光沢、筆記性は表
面の粗い凹凸によるものであり、受像体10の表面性が
普通紙のように粗い場合は、光沢がなく筆記性が優れて
いる。ところが、表面が比較的平滑であると、光沢があ
って筆記性の劣った表面となる。転写像が記録されてい
ない無色の染着層表面の部分は、受像体の表面と同じ特
性であることが要求されるため、全面に光沢があって筆
記性が劣る場合は、画質、筆記性の面で劣る。ここで、
受像体の元の表面と同様の、粗い凹凸を再現すれば、染
着層表面の光沢、筆記性は、その受像体の元の表面と同
様になる。そのため、違和感がなくなり、また染着層の
上から鉛筆などで文字を書くこともできる。また更に、
染着層が受像体に強固に定着することにより、記録画像
の定着性も更に向上する。
【0027】加熱ローラ17、18は約140℃に保温
されている。染着層2が受像体10に十分に浸透してい
ない場合は、更に定着手段として加熱ローラ17、18
と同様の定着ローラを設け、その加熱、加圧によって十
分に定着する。なお、加熱手段、定着手段ともに加熱ロ
ーラを利用しているが他の構成でももちろんかまわな
い。
【0028】以上のように、本実施例によれば、基体上
に少なくとも染着層と色材層とを面順次に設けたインク
シートと、中間転写体とを設けることにより、染着層が
転写性を生じるような、すべての受像体に、記録像を記
録できる。記録画質に関しては、従来は表面が粗いため
に均一な記録がおこなえなかった受像体にも、高画質の
記録ができる。受像体の表面の摩擦に対しても、定着性
の良好な記録画像を得ることができる。表面状態は、受
像体の粗い凹凸を再現することになるため、像が記録さ
れない無色の染着層のみが受像体上に存在する部分の違
和感がなくなり、また染着層の上から鉛筆などで文字を
書くこともできる。また、染着層が受像体に強固に定着
することにより、記録画像の定着性も更に向上する。
【0029】記録手段は、熱転写記録を行なう手段とし
て、特に限定されるものでなく、本実施例のサ−マルヘ
ッド8以外に、通電ヘッド、光ヘッド等を使用してもよ
い。また、転写手段としては、加熱ローラ17、18を
用いているが、それ以外で、熱、圧力、あるいはその両
方を与えるものでもよく、またそれ以外の転写原理によ
るものでもよい。加熱ローラは内部あるいは外周部に発
熱部を有するローラであり、その発熱部に通電する量を
制御し、その表面からの熱伝導によって染着層2へ伝え
る熱量を制御することができる。発熱部として、輻射熱
の大きいハロゲンランプ等の光源を用いることも出来
る。加熱ロ−ラの材質は、例えば、ゴム(ゴム被覆)ロ
−ル、プラスチックロ−ル、金属ロ−ル等が有用であ
る。
【0030】特に、加熱温度が染着層の熱可塑性樹脂の
最も低いフロー軟化点以上の場合は、軟化が進んで流動
性を帯び、受像体表面の凹部の中にまで浸透する。
【0031】シート状の耐熱性基体である基体1、4
は、各種高分子フイルム、あるいは塗工等により表面処
理された各種高分子フイルムである。各種高分子フイル
ムとして、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポ
リエチレンナフタレ−ト、アラミド、トリアセチルセル
ロ−ス、ポリプロピレン、セロファン等の各フイルムが
有用である。高分子フイルムの厚さは、通常3μm〜1
00μm位が有用であり特に3〜30μmが良好であ
る。インクシートの基体4は、その少なくとも片面に滑
性層、あるいは滑性耐熱層を設けると、サーマルヘッド
との走行安定性が良好である。又、色材層と接する面に
接着層(アンカ−コ−ト層)、染着層と接する面に染着
層との離型性を良くするためのコ−ト層、あるいは高分
子フイルムの熱変形等の耐熱性を補強するための熱硬化
性樹脂等による耐熱層、あるいは帯電防止層、あるいは
必要ならば各種の塗工層が設けられていても良い。
【0032】色材層5は、少なくとも色材とバインダ材
から構成されている。色材としては、特に限定されな
い。昇華転写の色材として分散染料、塩基性染料、カラ
−フォ−マ−等が有用である。バインダ材は、特に限定
されず、各種高分子材料、各種ワックス等が利用でき
る。色材層は、多層構成であっても良い。又、色材層上
に滑性層や各種の塗工層等が設けられていても良い。
又、色材層には、各種シリコ−ン系材料、各種フッ素系
材料等の各種添加剤が添加されていても良い。
【0033】染着層2は、少なくとも高分子材料から形
成されている。染着性が必要なため、分散染料等に染着
しやすい高分子材料が適しており、例えば、ポリアセタ
−ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、ナイロン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビ
ニルブチラール樹脂等が有用である。染料の染着性、紙
への接着性、PETフィルムからの離型性などを満たす
ものとして、ポリビニルアセタール系樹脂、中でもビニ
ルブチラール樹脂が優れている。
【0034】染着層2は、受像体上に転写された時に受
像体との接着性が要求されるため、加熱ローラからの加
熱により軟化するように、高分子材料の軟化点が50℃
から200℃の範囲にあることが望ましい。軟化点は、
フロ−テスタ−による測定値である。また、染着層2を
構成する材料としては、前記の高分子材料以外に、例え
ばワックス類、樹脂類などのホットメルト材料を、必要
に応じて単独または複数種を混合して用いることもでき
る。
【0035】染着層2には、色材層との熱融着を防止す
るために、各種シリコ−ン系、フッ素系材料、脂肪酸系
等の各種化合物、各種界面活性剤、各種粒子等が添加剤
として含まれていても良い。又、本発明の記録方法で
は、染着層が受像体上に転写されて画像が形成されるた
め、染着層は光透過性が必要であり、無色透明な高分子
材料が望ましい。
【0036】受像体10は、上質紙、普通紙(コピー用
等)、ボンド紙などの非塗工紙、塗工紙、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、アルミ箔等のフイルム類、PP、PE
T、ポリ塩化ビニル等を主成分とした合成紙、連続受像
体あるいはカット受像体等、特にその材質、紙質、形態
等に限定されないで使用できる。
【0037】図2は本発明のシートカセット装着、シー
ト搬送機構の概略構成図を示すものである。図2におい
て、6はインクシート、3は表面に染着層を設けたシー
ト状の中間転写体、16はインクシートと中間転写体と
を内蔵したシートカセット、7はプラテンである。シー
トカセット16の内部に移動可能に設けられた加圧ロー
ラ15は、サーマルヘッド8の上下動に連動して移動す
るように契合している。中間転写体供給ローラ11、中
間転写体巻取ローラ12、インクシート巻取ローラ14
には、それぞれ定テンションで巻き取る駆動系が契合さ
れている。インクシート供給ローラ13は、一定のバッ
クテンションを与える負荷が契合されている。図2
(A)はシートカセット、図2(B)は装置にシートカ
セットを装着した状態、図2(C)は記録中の状態、図
(D)は受像体への転写中の状態を示す。以上のように
構成された記録装置について、以下図2を用いてその動
作を説明する。記録開始時には、図2(C)のように、
まず加熱ローラ17、18で中間転写体3を挟んで固定
し、中間転写体3を中間転写体供給ローラ11によって
所定のテンションで引っ張った状態を、中間転写体3の
位置の初期状態とする。次に、サーマルヘッド8とそれ
に連動して加圧ローラ15を、共にプラテン7に押圧す
る。次にインクシート6をインクシート巻取ローラ14
で引っ張りながらプラテン7を矢印9の方向に回転さ
せ、サーマルヘッド8に記録信号を与えて記録を行な
う。インクシート6と中間転写体3には、インクシート
供給ローラ13、中間転写体供給ローラ11によってバ
ックテンションが与えられる。プラテン7と加圧ローラ
15との間での摩擦力により、中間転写体3は矢印9の
方向に搬送され、加熱ローラ17、18とプラテン7と
の間で弛む。1色の記録が終わった時点でサーマルヘッ
ド8と加圧ローラ15とをプラテン7から離間し、イン
クシート巻取ローラ14を回転させて巻取り、2色目の
インクシートの位置をセンサー(図示せず)で検知して
停止する。中間転写体供給ローラ11を回転させて中間
転写体3を引っ張ると、中間転写体3は巻戻されて前記
の初期状態の位置に戻る。このとき、加熱ローラ17、
18で固定しているため、1色目の記録開始時の位置を
高精度で再現する。この動作を繰り返して、3色の記録
を行なったのち、図2(D)に示すように、サーマルヘ
ッド8と加圧ローラ15をプラテン7から離間し、加熱
ローラ17を矢印21の方向に回転する。すると中間転
写体3は巻取ローラ12に巻取られる。受像体10は加
熱ローラ17、18に挟持され、シートカセット16の
一部である紙ガイド22に沿って、矢印23の方向に搬
送される。このとき、加熱ローラ17、18の熱と圧力
によって、中間転写体3の上で画像を記録された染着層
(図示せず)は受像体10に転写され、受像体上に画像
が形成される。この結果、搬送系の複雑な制御をせず
に、各色の色ズレや皺のない、高画質な記録を実現し
た。なお、図2の(D)の後に、必要であれば更に定着
手段として加熱ローラなどを設けて、受像体10への染
着層の定着性を高めてもよい。
【0038】シートカセット16の装着の仕方として
は、例えば、図2の上側からカセットの開口部にプラテ
ン7と加熱ローラ18とが入るようにカセットを挿入し
た後、サーマルヘッド8と加熱ローラ35とを保持した
部材を上側からかぶせるようにして、図2(B)のよう
に装着しても良いし、また、シートカセット16を図に
垂直な方向に挿入しても良い。いずれにしても簡単な動
作で装着でき、装置の構成も装着のための新たな構成部
品を必要としない。
【0039】中間転写体を往復搬送する手段として、本
発明以外に、図3の従来例のように中間転写体を、2本
の加熱ローラ、または別の搬送ローラで挟んで、搬送ロ
ーラの両方向への回転により移動するやり方や、両方向
に回転するプラテンとの摩擦力で中間転写体を移動する
やり方でももちろん良い。しかし、これらの方法は中間
転写体を戻すときの搬送長さを、記録時に搬送した長さ
と同じになるように、プラテンなどの回転角で制御する
ため、高速で戻す場合などは制御系が複雑になる。ま
た、搬送ローラの寸法精度、回転時のスリップや、プラ
テン表面のゴムの変形などで、幅方向や長さ方向の搬送
長さが変動する。それに対して本発明は固定された初期
状態を、所定のバックテンションで後方に引っ張るだけ
で高精度に再現でき、また中間転写体の巻戻し動作も高
速に巻戻せるので、その効果は大きい。なお、本発明の
中間転写体の搬送方法は、シートカセットを用いた構成
の場合に限らずに実現できることは言うまでもない。ま
た、プラテン7と加圧ローラ15との間で挟むことで中
間転写体を搬送しているが、プラテン7と中間転写体と
の摩擦力が十分であれば、加圧ローラ15は不要であ
る。
【0040】加熱ローラ17、18で中間転写体3を挟
持するとき、熱によって中間転写体3が変形する恐れが
ある場合は、記録中は加熱ローラ17、18の加熱を行
なわず、受像体への転写時にのみ加熱すればよい。ま
た、場合によっては中間転写体3の挟持のための部材を
加熱ローラと別に設ける必要がある。
【0041】以上、本発明の熱転写記録方法では、受像
体として普通紙、OHP用の透明フイルム、表面粗さの
大きいボンド紙、塗工紙、塗工フイルム等いずれの形態
の記録用紙を使用しても均一な画像が得られる。特に、
従来昇華型記録の特徴である高画質記録は、普通紙にお
いてほぼ不可能であったが、本発明の方法により実現さ
れる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明は、基体上に色材層
を設けたインクシートと、基体上に染着層を設けた中間
転写体と、記録手段と転写手段とを設けることにより、
染着層が転写性を生じるような、すべての受像体に、高
画質で、光沢などに違和感のない、筆記性、定着性の良
好な、文字、画像を記録することができる。また、装置
構成を簡略化でき、消耗品の交換も容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における熱転写記録装置の概略
構成図
【図2】同実施例における動作説明のための概略図
【図3】従来の一実施例における熱転写記録装置の概略
構成図
【符号の説明】
2 染着層 3 中間転写体 6 インクシート 7 プラテン 8 サーマルヘッド 10 受像体 16 シートカセット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/23 102 Z 9186−5C 8305−2H B41M 5/26 A (72)発明者 今井 章博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田口 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に少なくとも色材層を設けたインク
    シートと、基体上に少なくとも染着層を設けた中間転写
    体と、前記色材層から前記染着層に熱転写記録を行なう
    記録手段と、前記染着層を受像体に転写する転写手段と
    を備え、前記インクシートと前記中間転写体とを同一の
    シートカセットに内蔵することを特徴とする熱転写記録
    装置。
  2. 【請求項2】基体上に少なくとも色材層を設けたインク
    シートと、表面に染着層を設けた中間転写体と、前記色
    材層から前記染着層に熱転写記録を行なう記録手段と、
    前記記録手段を押圧するプラテンと、前記染着層を受像
    体に転写する転写手段とを備え、前記中間転写体を前記
    転写手段で挟持、固定した状態で前記プラテンを回動し
    て前記中間転写体を搬送しながら熱転写記録を行なうこ
    とを特徴とする熱転写記録装置。
  3. 【請求項3】プラテンに中間転写体を押圧する加圧ロー
    ラをシートカセットと一体に設けることを特徴とする、
    請求項1または2記載の熱転写記録装置。
  4. 【請求項4】染着層が少なくともポリビニルアセタール
    を用いて形成されていることを特徴とする、請求項1ま
    たは2記載の熱転写記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08112920A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写記録方法及び熱転写記録装置
WO2001074597A1 (fr) * 2000-03-31 2001-10-11 Toppan Printing Co., Ltd. Dispositif de formation d'image, procede et support de transfert de cassette

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