JPH05269910A - 物質透過制御積層材料 - Google Patents
物質透過制御積層材料Info
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- JPH05269910A JPH05269910A JP4100247A JP10024792A JPH05269910A JP H05269910 A JPH05269910 A JP H05269910A JP 4100247 A JP4100247 A JP 4100247A JP 10024792 A JP10024792 A JP 10024792A JP H05269910 A JPH05269910 A JP H05269910A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 物質の透過速度を抑制・制御する積層材料、
特に、芳香剤、農薬、医薬等の薬剤徐放性製剤や物質選
択性吸着剤、その他水分吸収−蒸散性シート材等に好適
に使用可能な新規な積層材料を提供すること。 【構成】 薄膜状基材の少なくとも一面に、物質透過性
高分子材料層を積層してなり、該物質透過性高分子材料
層が、多孔質構造を有する高分子材料と複合化されてい
る事を特徴とする、物質の透過速度を抑制・制御する積
層材料。
特に、芳香剤、農薬、医薬等の薬剤徐放性製剤や物質選
択性吸着剤、その他水分吸収−蒸散性シート材等に好適
に使用可能な新規な積層材料を提供すること。 【構成】 薄膜状基材の少なくとも一面に、物質透過性
高分子材料層を積層してなり、該物質透過性高分子材料
層が、多孔質構造を有する高分子材料と複合化されてい
る事を特徴とする、物質の透過速度を抑制・制御する積
層材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物質の透過速度を抑制
・制御する積層材料に関し、更に詳しくは、芳香剤、農
薬、医薬等の薬剤徐放性製剤や物質選択性吸着剤、その
他水分吸収−蒸散性シート材等に好適に使用可能な新規
な積層材料に関するものである。
・制御する積層材料に関し、更に詳しくは、芳香剤、農
薬、医薬等の薬剤徐放性製剤や物質選択性吸着剤、その
他水分吸収−蒸散性シート材等に好適に使用可能な新規
な積層材料に関するものである。
【0002】
(1)薬剤の放出制御:薬剤の放出制御を目的とした従
来のシステムは、放出制御製剤又は徐放性製剤等と呼称
され、以下の3種類に大別される。 A:拡散制御法…薬剤が高分子材料膜内の拡散過程を経
て放出される方法であり、薬剤を膜でコーティングした
り又はマトリックスに薬剤を分散させる方法。 B:溶解法…システムが使用される環境下にあって、徐
々に分散或は溶解する高分子材料膜をマトリックスとし
て用いる方法。 C:透過圧ポンプ法…浸透圧を駆動力とし、半透性高分
子材料膜を用いる方法。 これらの方法で放出される薬剤としては、精油類等の芳
香剤、医薬品、農薬等の多種類に渡って存在するが、多
くの場合放出制御を機能とする高分子材料と複合化する
手法が複雑であるという欠点がある。例えば、放出制御
をシリコーンゴムで行う例として、特開平03−145
404号公報に示された徐放性妨カビ剤では、徐放量を
制御する為、有効成分を含んでなるシルコーンゴム層を
他の高分子材料、例えば、塩化ビニル樹脂等で被覆した
り、有効成分を予めマイクロカプセル化した上でシリコ
ーンゴムに含有させる等の複雑な構成をとる必要があ
る。しかも、薬剤をシリコーンゴムに含有させる構成に
おいては、製剤の形状はシリコーンゴムによって決定さ
れるが、シリコーンゴムの強度が不十分である為、薄膜
化を要求される様な用途においては、十分な強度を有す
る構造体となり得ない。その他、既に薄膜状基材に成形
されてなる薬剤又は薬剤を含む製剤に関しては、前記公
報で示された手法を用いることが出来ない。その場合、
放出を目的とする薬剤を予めシリコーンゴムに混練した
全く別の製剤を新たに設計する必要があり経済的ではな
い。
来のシステムは、放出制御製剤又は徐放性製剤等と呼称
され、以下の3種類に大別される。 A:拡散制御法…薬剤が高分子材料膜内の拡散過程を経
て放出される方法であり、薬剤を膜でコーティングした
り又はマトリックスに薬剤を分散させる方法。 B:溶解法…システムが使用される環境下にあって、徐
々に分散或は溶解する高分子材料膜をマトリックスとし
て用いる方法。 C:透過圧ポンプ法…浸透圧を駆動力とし、半透性高分
子材料膜を用いる方法。 これらの方法で放出される薬剤としては、精油類等の芳
香剤、医薬品、農薬等の多種類に渡って存在するが、多
くの場合放出制御を機能とする高分子材料と複合化する
手法が複雑であるという欠点がある。例えば、放出制御
をシリコーンゴムで行う例として、特開平03−145
404号公報に示された徐放性妨カビ剤では、徐放量を
制御する為、有効成分を含んでなるシルコーンゴム層を
他の高分子材料、例えば、塩化ビニル樹脂等で被覆した
り、有効成分を予めマイクロカプセル化した上でシリコ
ーンゴムに含有させる等の複雑な構成をとる必要があ
る。しかも、薬剤をシリコーンゴムに含有させる構成に
おいては、製剤の形状はシリコーンゴムによって決定さ
れるが、シリコーンゴムの強度が不十分である為、薄膜
化を要求される様な用途においては、十分な強度を有す
る構造体となり得ない。その他、既に薄膜状基材に成形
されてなる薬剤又は薬剤を含む製剤に関しては、前記公
報で示された手法を用いることが出来ない。その場合、
放出を目的とする薬剤を予めシリコーンゴムに混練した
全く別の製剤を新たに設計する必要があり経済的ではな
い。
【0003】(2)吸着剤:従来、吸着剤として活性炭
や活性アルミナ等が一般的である。これらはバインダー
として高分子材料を用い、これと混練したうえでシート
状に成形したり、或いは活性炭ではアクリル系の糸を炭
化・賦活化する事で繊維状ないし織布状や不織布状の吸
着剤を得ることが出来る。しかしながら、これらの剤形
は、吸着剤及びバインダーに由来して発塵性であるとい
う問題がある。又、吸着剤の周囲を細目のメッシュや不
織布で被覆しても完全に防塵することが出来るとは云い
難い。塩化ビニル樹脂やポリウレタン等の高分子材料の
緻密層で被覆する場合は、物質透過性が十分大きく且つ
高強度な薄膜材料が入手しにくく、又、延伸多孔質のポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)や延伸多孔質ポ
リオレフィン類で被覆したものは水蒸気等を容易に通過
させるので、吸着剤の細孔表面が水分子で覆われてしま
い吸着能を保ち得ないばかりでなくこれらの材料は疎水
性である為、水溶液中に浸漬して使用しにくいという欠
点がある。更に活性炭や活性アルミナ等の非特異的吸着
剤は吸着物質に選択性をもち得ない等の問題がある。
や活性アルミナ等が一般的である。これらはバインダー
として高分子材料を用い、これと混練したうえでシート
状に成形したり、或いは活性炭ではアクリル系の糸を炭
化・賦活化する事で繊維状ないし織布状や不織布状の吸
着剤を得ることが出来る。しかしながら、これらの剤形
は、吸着剤及びバインダーに由来して発塵性であるとい
う問題がある。又、吸着剤の周囲を細目のメッシュや不
織布で被覆しても完全に防塵することが出来るとは云い
難い。塩化ビニル樹脂やポリウレタン等の高分子材料の
緻密層で被覆する場合は、物質透過性が十分大きく且つ
高強度な薄膜材料が入手しにくく、又、延伸多孔質のポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)や延伸多孔質ポ
リオレフィン類で被覆したものは水蒸気等を容易に通過
させるので、吸着剤の細孔表面が水分子で覆われてしま
い吸着能を保ち得ないばかりでなくこれらの材料は疎水
性である為、水溶液中に浸漬して使用しにくいという欠
点がある。更に活性炭や活性アルミナ等の非特異的吸着
剤は吸着物質に選択性をもち得ない等の問題がある。
【0004】(3)溶媒蒸散性材料:従来、ガラス面で
凝集した水滴等を吸収し、室内の湿度に応じて蒸発させ
る様な液吸収性の基材が知られている。この様な液吸収
性基材として織布、不織布、スポンジ等、開放性の多孔
質構造を有する材料を用いた場合、一旦吸収した水分は
吸収面及びその反対面より容易に逆流してしまう。液吸
収性基材に吸水ゲルを使用すれば水分の逆流は防げる
が、ゲルからの水分は速やかに蒸発してしまい、その為
再び水分が凝集して堂々めぐりの状態となる等の問題が
ある。
凝集した水滴等を吸収し、室内の湿度に応じて蒸発させ
る様な液吸収性の基材が知られている。この様な液吸収
性基材として織布、不織布、スポンジ等、開放性の多孔
質構造を有する材料を用いた場合、一旦吸収した水分は
吸収面及びその反対面より容易に逆流してしまう。液吸
収性基材に吸水ゲルを使用すれば水分の逆流は防げる
が、ゲルからの水分は速やかに蒸発してしまい、その為
再び水分が凝集して堂々めぐりの状態となる等の問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】従って本発明の
目的は、上記従来技術の問題点を解決し、物質の透過速
度を抑制・制御する積層材料、特に、芳香剤、農薬、医
薬等の薬剤徐放性製剤や物質選択性吸着剤、その他水分
吸収−蒸散性シート材等に好適に使用可能な新規な積層
材料を提供することである。
目的は、上記従来技術の問題点を解決し、物質の透過速
度を抑制・制御する積層材料、特に、芳香剤、農薬、医
薬等の薬剤徐放性製剤や物質選択性吸着剤、その他水分
吸収−蒸散性シート材等に好適に使用可能な新規な積層
材料を提供することである。
【0006】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、薄膜状基材の少
なくとも一面に、物質透過性高分子材料層を積層してな
り、該物質透過性高分子材料層が、多孔質構造を有する
高分子材料と複合化されている事を特徴とする、物質の
透過速度を抑制・制御する積層材料である。
によって達成される。即ち、本発明は、薄膜状基材の少
なくとも一面に、物質透過性高分子材料層を積層してな
り、該物質透過性高分子材料層が、多孔質構造を有する
高分子材料と複合化されている事を特徴とする、物質の
透過速度を抑制・制御する積層材料である。
【0007】
【作用】多孔質高分子材料に物質透過性高分子材料、例
えば、シリコーン層を積層した事により、前記(1)の
用途では特別な製剤を開発する事なく容易に薬物放出速
度を制御した製剤が得られる。使用する薬剤は上記の物
質透過性高分子材料に溶解又は拡散して放出される。積
層される物質透過性高分子材料層の物質透過性を制御す
る場合、多孔性高分子材料の空孔率を大きくすれば、薬
物の透過速度は速くなり、空孔率を小さくすれば遅くな
る。又、物質透過性高分子材料層の厚みを調整する事に
よっても制御することが出来る。前記(2)の用途で
は、例えば、水中のトルエンの様な不純物を吸着除去す
る際に有益である。即ち、活性炭の様な吸着剤を水中に
直接投入したのでは、水分子が活性炭の細孔表面を被覆
してしまう為、過剰量の活性炭を投入する必要がある。
これに対し、本発明における如く物質透過性高分子材料
層を表面に有する活性炭の場合、上記物質透過性高分子
材料層、特にシリコーンゴム層に対する水とトルエンと
の分配比はトルエンの方が大きい為、水分子よりもトル
エン分子の方が選択的に活性炭に吸着される。そのう
え、薄膜状に成形した活性炭の全表面を物質透過性高分
子材料層で覆う事によって、活性炭の繊維や粒子といっ
た異物を液中に混入させる危険性が全くない。前記
(3)の用途では、液吸収性の基剤の少なくとも片面を
物質透過性高分子材料層で被覆した事で、この面から水
分等が逆流する事がなく、又、液吸収性基剤単独では速
やかに水分等が蒸散して再び凝集してしまうが、物質透
過性高分子材料層によって水分等の蒸散が抑制され、湿
度や溶剤の分圧を急激に上昇させない様にすることが出
来る。
えば、シリコーン層を積層した事により、前記(1)の
用途では特別な製剤を開発する事なく容易に薬物放出速
度を制御した製剤が得られる。使用する薬剤は上記の物
質透過性高分子材料に溶解又は拡散して放出される。積
層される物質透過性高分子材料層の物質透過性を制御す
る場合、多孔性高分子材料の空孔率を大きくすれば、薬
物の透過速度は速くなり、空孔率を小さくすれば遅くな
る。又、物質透過性高分子材料層の厚みを調整する事に
よっても制御することが出来る。前記(2)の用途で
は、例えば、水中のトルエンの様な不純物を吸着除去す
る際に有益である。即ち、活性炭の様な吸着剤を水中に
直接投入したのでは、水分子が活性炭の細孔表面を被覆
してしまう為、過剰量の活性炭を投入する必要がある。
これに対し、本発明における如く物質透過性高分子材料
層を表面に有する活性炭の場合、上記物質透過性高分子
材料層、特にシリコーンゴム層に対する水とトルエンと
の分配比はトルエンの方が大きい為、水分子よりもトル
エン分子の方が選択的に活性炭に吸着される。そのう
え、薄膜状に成形した活性炭の全表面を物質透過性高分
子材料層で覆う事によって、活性炭の繊維や粒子といっ
た異物を液中に混入させる危険性が全くない。前記
(3)の用途では、液吸収性の基剤の少なくとも片面を
物質透過性高分子材料層で被覆した事で、この面から水
分等が逆流する事がなく、又、液吸収性基剤単独では速
やかに水分等が蒸散して再び凝集してしまうが、物質透
過性高分子材料層によって水分等の蒸散が抑制され、湿
度や溶剤の分圧を急激に上昇させない様にすることが出
来る。
【0008】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明において使用する物
質透過性を有する高分子材料としては、例えば、ポリエ
チレン等のポリオレフイン系高分子材料、エチレン・酢
酸ビニル共重合体等の共重合高分子材料、その他ポリウ
レタン等の如く、何らかの物質透過性を有する高分子材
料がいずれも本発明において使用可能であるが、特に広
範囲の物質に対して高い物質透過性を有するシリコーン
高分子材料が最も適している。以下シリコーンを代表例
として更に詳しく説明する。本発明において好ましく使
用されるシリコーンとは、シロキサン構造を構成の一単
位とする高分子材料群の中で、特に常温付近でゴム様の
弾性を示すシリコーンゴム及びポリカーボネイトやポリ
ウレタン等の他の高分子材料とシリコーンとを共重合さ
せたシリコーン共重合体等(以下単にシリコーンゴムと
いう)が挙げられる。
発明を更に詳細に説明する。本発明において使用する物
質透過性を有する高分子材料としては、例えば、ポリエ
チレン等のポリオレフイン系高分子材料、エチレン・酢
酸ビニル共重合体等の共重合高分子材料、その他ポリウ
レタン等の如く、何らかの物質透過性を有する高分子材
料がいずれも本発明において使用可能であるが、特に広
範囲の物質に対して高い物質透過性を有するシリコーン
高分子材料が最も適している。以下シリコーンを代表例
として更に詳しく説明する。本発明において好ましく使
用されるシリコーンとは、シロキサン構造を構成の一単
位とする高分子材料群の中で、特に常温付近でゴム様の
弾性を示すシリコーンゴム及びポリカーボネイトやポリ
ウレタン等の他の高分子材料とシリコーンとを共重合さ
せたシリコーン共重合体等(以下単にシリコーンゴムと
いう)が挙げられる。
【0009】シリコーンゴムは、原料ポリマーの重合度
に応じてミラブル型と液状型とに分類されるが、本発明
の積層材料において、多孔性高分子材料と複合化する為
に液状型のものを用いるのが好適である。又、液状シリ
コーンゴムの硬化方法には縮合反応、白金触媒による付
加反応及びUV照射によるラジカル反応等があるが、本
発明はこれらのいずれかに限定されるものでなく、使用
状況に応じて適宜決定される。それに硬化後のシリコー
ンゴムの機械的特性や硬さ等も特に限定されるものでは
ない。又、液状シリコーンゴムの粘度は後述の多孔性高
分子材料との複合化の工程において多孔性高分子材料の
空孔を充填する事が出来る様なものが望ましい。一例を
挙げると、粘度は3,500P以下、好ましくは1,0
00P以下、更に好ましくは500P以下である。この
時、粘度調整剤或は硬化促進剤を添加する事も出来る。
に応じてミラブル型と液状型とに分類されるが、本発明
の積層材料において、多孔性高分子材料と複合化する為
に液状型のものを用いるのが好適である。又、液状シリ
コーンゴムの硬化方法には縮合反応、白金触媒による付
加反応及びUV照射によるラジカル反応等があるが、本
発明はこれらのいずれかに限定されるものでなく、使用
状況に応じて適宜決定される。それに硬化後のシリコー
ンゴムの機械的特性や硬さ等も特に限定されるものでは
ない。又、液状シリコーンゴムの粘度は後述の多孔性高
分子材料との複合化の工程において多孔性高分子材料の
空孔を充填する事が出来る様なものが望ましい。一例を
挙げると、粘度は3,500P以下、好ましくは1,0
00P以下、更に好ましくは500P以下である。この
時、粘度調整剤或は硬化促進剤を添加する事も出来る。
【0010】以上の如きシリコーン層と複合化される多
孔性高分子材料は、使用上十分な強度を有しておれば特
に材質が限定されるものではなく、又、材料形態も織
布、不織布、スポンジ、ネット等いずれの形態でもよ
い。但し、一部のフォーム状成形品の如く、孔構造が高
分子材料の壁により相互に完全に独立したものは物質透
過経路を有し得ない為不適当である。この様な材料は部
分的な貫通構造を新たに形成して使用してもよいが、む
しろ連続孔構造を有する材料、例えば、延伸多孔性ポリ
プロピレンや延伸多孔性PTFEを使用するのが簡便で
あり、且つ好適である。特に延伸多孔性PTFEは殆ど
の化学物質に対して安定であり、又、耐熱性も高く高強
度でもあるので特に好ましい。更に、物質透過性に影響
する空孔率を自由に設定出来る点でも優れている。ここ
での空孔率は、目的とする物質透過性に応じて増減され
るべきであって、例えば、物質高透過性が要求される場
合は、シリコーン層の厚さを薄くするか、高空孔率の延
伸多孔性PTFEを使用し、一方、物質低透過性が要求
される場合には、シリコーン層の厚さを厚くするか、低
空孔率延伸多孔性PTFEを使用する。勿論、シリコー
ン層の厚さと空孔率を両方とも変化させる事も可能であ
り、それによって一層多用な物質透過性を実現させるこ
とが出来る。
孔性高分子材料は、使用上十分な強度を有しておれば特
に材質が限定されるものではなく、又、材料形態も織
布、不織布、スポンジ、ネット等いずれの形態でもよ
い。但し、一部のフォーム状成形品の如く、孔構造が高
分子材料の壁により相互に完全に独立したものは物質透
過経路を有し得ない為不適当である。この様な材料は部
分的な貫通構造を新たに形成して使用してもよいが、む
しろ連続孔構造を有する材料、例えば、延伸多孔性ポリ
プロピレンや延伸多孔性PTFEを使用するのが簡便で
あり、且つ好適である。特に延伸多孔性PTFEは殆ど
の化学物質に対して安定であり、又、耐熱性も高く高強
度でもあるので特に好ましい。更に、物質透過性に影響
する空孔率を自由に設定出来る点でも優れている。ここ
での空孔率は、目的とする物質透過性に応じて増減され
るべきであって、例えば、物質高透過性が要求される場
合は、シリコーン層の厚さを薄くするか、高空孔率の延
伸多孔性PTFEを使用し、一方、物質低透過性が要求
される場合には、シリコーン層の厚さを厚くするか、低
空孔率延伸多孔性PTFEを使用する。勿論、シリコー
ン層の厚さと空孔率を両方とも変化させる事も可能であ
り、それによって一層多用な物質透過性を実現させるこ
とが出来る。
【0011】上記の多孔性高分子材料とシリコーンとの
複合化は以下の如く行われる。例えば、未硬化状態の液
状シリコーンゴムを用いる場合には、積層に、含浸、コ
ーティング、スクリーン印刷と同様の転写、グラビアコ
ーティング等、従来既知の技術が採用される。例えば、
互いに一定の間隔をおいて逆方向に回転するA及びBの
二本のロールの間隙から未硬化の液状シリコーンを送り
出す事で、ロールA及びロールBの表面に薄い一定厚の
シリコーン層が形成される。次に多孔性高分子材料の薄
膜を外周に巻き、ロールBと同一方向に回転しながら送
り出すロールCをロールBに接触させる事で一定量のシ
リコーンが多孔性高分子材料の薄膜にコーティングされ
る。更にシリコーンはその粘度を適当な値に調節してお
くと、速やかに多孔性高分子材料の空孔に浸潤してこれ
を充填する。しかる後にシリコーンを加熱等で硬化させ
る事で、多孔性高分子材料とシリコーンとが複合化され
る。この時少なくとも多孔性高分子材料表面にはシリコ
ーンによる緻密な充実構造が存在しなければならない。
尚、シリコーン以外のポリウレタン等のその他の物質透
過性高分子材料では、加熱溶解したり、溶剤で溶解した
溶液を用い、上記と同様な方法で多孔質高分子材料と複
合化させることが出来る。その他、高分子モノマーを多
孔質高分子材料に予め含浸したりコーティングしたりし
た後に紫外線照射、その他公知の方法で高分子モノマー
を重合させて複合化させることも出来る。
複合化は以下の如く行われる。例えば、未硬化状態の液
状シリコーンゴムを用いる場合には、積層に、含浸、コ
ーティング、スクリーン印刷と同様の転写、グラビアコ
ーティング等、従来既知の技術が採用される。例えば、
互いに一定の間隔をおいて逆方向に回転するA及びBの
二本のロールの間隙から未硬化の液状シリコーンを送り
出す事で、ロールA及びロールBの表面に薄い一定厚の
シリコーン層が形成される。次に多孔性高分子材料の薄
膜を外周に巻き、ロールBと同一方向に回転しながら送
り出すロールCをロールBに接触させる事で一定量のシ
リコーンが多孔性高分子材料の薄膜にコーティングされ
る。更にシリコーンはその粘度を適当な値に調節してお
くと、速やかに多孔性高分子材料の空孔に浸潤してこれ
を充填する。しかる後にシリコーンを加熱等で硬化させ
る事で、多孔性高分子材料とシリコーンとが複合化され
る。この時少なくとも多孔性高分子材料表面にはシリコ
ーンによる緻密な充実構造が存在しなければならない。
尚、シリコーン以外のポリウレタン等のその他の物質透
過性高分子材料では、加熱溶解したり、溶剤で溶解した
溶液を用い、上記と同様な方法で多孔質高分子材料と複
合化させることが出来る。その他、高分子モノマーを多
孔質高分子材料に予め含浸したりコーティングしたりし
た後に紫外線照射、その他公知の方法で高分子モノマー
を重合させて複合化させることも出来る。
【0012】次にシリコーン層と積層される薄膜状基材
としては従来既知のフイルム、シート、織布、不織布、
スポンジ等の剤形が利用可能である。例えば、前記
(1)薬剤の放出制御においては、薬剤を高分子材料、
例えば、アガロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアル
コール、シリコーン等に混練したり、或は織布、不織
布、スポンジ等の多孔性材料を薬剤の溶液に含浸する事
で得られる。又、既に薄膜状に成形してなる市販の製剤
を利用する事が出来る。前記(2)吸着剤の場合におい
ても、同様に吸着剤をポリ塩化ビニル、ポリビニルアル
コール、シリコーンゴム等に混練したり、或は織布、不
織布、スポンジ等の多孔性材料中に分散して得られる
が、特にこれらの方法に限定されない。又、特に活性炭
では既に織布、不織布、スポンジ状に成形されてなる活
性炭繊維を利用することが出来る。前記(3)溶媒蒸散
性材料の場合においては、液吸収性の薄膜状基剤であれ
ば、織布、不織布、スポンジ等の多孔性材料の他、高分
子ゲル等でも好適に使用することが出来る。
としては従来既知のフイルム、シート、織布、不織布、
スポンジ等の剤形が利用可能である。例えば、前記
(1)薬剤の放出制御においては、薬剤を高分子材料、
例えば、アガロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアル
コール、シリコーン等に混練したり、或は織布、不織
布、スポンジ等の多孔性材料を薬剤の溶液に含浸する事
で得られる。又、既に薄膜状に成形してなる市販の製剤
を利用する事が出来る。前記(2)吸着剤の場合におい
ても、同様に吸着剤をポリ塩化ビニル、ポリビニルアル
コール、シリコーンゴム等に混練したり、或は織布、不
織布、スポンジ等の多孔性材料中に分散して得られる
が、特にこれらの方法に限定されない。又、特に活性炭
では既に織布、不織布、スポンジ状に成形されてなる活
性炭繊維を利用することが出来る。前記(3)溶媒蒸散
性材料の場合においては、液吸収性の薄膜状基剤であれ
ば、織布、不織布、スポンジ等の多孔性材料の他、高分
子ゲル等でも好適に使用することが出来る。
【0013】上記薄膜状基剤とシリコーン層とは、シリ
コーン系接着剤を用いて接着することが好ましい。この
場合、接着剤は薄膜状基剤表面或はシリコーン層表面の
いずれか少なくとも一方に塗布されるが、塗布する方法
はコーティング、グラビアコーティング等を利用するこ
とが出来る。その他、薄膜状基剤が多孔質構造を有する
場合は、未硬化シリコーンを表面に有するシリコーンゴ
ム層を直接この薄膜状基剤に重ね合わせ、シリコーンゴ
ムが硬化する間両者を圧着する事で、薄膜状基剤の孔構
造に硬化シリコーンゴムが充填される所謂“アンカー効
果”が発揮され、これによって両者を強固に接着させる
ことが出来る。その他熱融解性ポリウレタンを物質透過
性高分子材料として使用する場合には、この高分子材料
層の表面を加熱溶解し、直ちに薄膜状基材を圧着させて
両者を接着させることも出来る。この場合には、薄膜状
基材が多孔質であるとより有効である。又、以上に述べ
た方法以外に、予め薄膜状基剤に多孔性高分子材料を積
層しておき、しかる後に積層された多孔性高分子材料に
液状シリコーンゴムを複合化する事によっても同様の効
果を有する積層材料が得られる。以上、物質透過性高分
子材料としてシリコーンを代表例として本発明を説明し
たが、本発明はこれらのシリコーンのみに限定されず、
物質透過性を有する他の高分子材料も同様に使用するこ
とが出来るのは当然である。
コーン系接着剤を用いて接着することが好ましい。この
場合、接着剤は薄膜状基剤表面或はシリコーン層表面の
いずれか少なくとも一方に塗布されるが、塗布する方法
はコーティング、グラビアコーティング等を利用するこ
とが出来る。その他、薄膜状基剤が多孔質構造を有する
場合は、未硬化シリコーンを表面に有するシリコーンゴ
ム層を直接この薄膜状基剤に重ね合わせ、シリコーンゴ
ムが硬化する間両者を圧着する事で、薄膜状基剤の孔構
造に硬化シリコーンゴムが充填される所謂“アンカー効
果”が発揮され、これによって両者を強固に接着させる
ことが出来る。その他熱融解性ポリウレタンを物質透過
性高分子材料として使用する場合には、この高分子材料
層の表面を加熱溶解し、直ちに薄膜状基材を圧着させて
両者を接着させることも出来る。この場合には、薄膜状
基材が多孔質であるとより有効である。又、以上に述べ
た方法以外に、予め薄膜状基剤に多孔性高分子材料を積
層しておき、しかる後に積層された多孔性高分子材料に
液状シリコーンゴムを複合化する事によっても同様の効
果を有する積層材料が得られる。以上、物質透過性高分
子材料としてシリコーンを代表例として本発明を説明し
たが、本発明はこれらのシリコーンのみに限定されず、
物質透過性を有する他の高分子材料も同様に使用するこ
とが出来るのは当然である。
【0014】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 《薬剤放出制御:実施例》芳香剤 比較例1 孔径0.5μm、膜厚75μm及び空孔率70%の延伸
多孔性PTFEをヒノキ油80%のエタノール溶液に含
浸し、5分間室温で放置した後に引き上げて乾燥させ
た。この両面を孔径0.2μm、膜厚240μm及び空
孔率50%の延伸多孔性PTFEで被覆し、10cm四角
のヒノキ香徐放性芳香剤を得た。尚、両者の積層はシリ
コーン系接着剤にて行った。 実施例1 比較例1と同様にしてヒノキ油含有延伸多孔性PTFE
を得た。この両面を孔径0.2μm、膜厚240μm及
び空孔率50%の延伸多孔性PTFEを常温硬化型白金
触媒型液状シリコーンゴムに含浸し、150℃で10分
間処理した厚さ250μmのシリコーン層で被覆し、1
0cm四角のヒノキ香徐放性芳香剤を得た。尚、両者の
積層はシリコーン系接着剤にて行った。
具体的に説明する。 《薬剤放出制御:実施例》芳香剤 比較例1 孔径0.5μm、膜厚75μm及び空孔率70%の延伸
多孔性PTFEをヒノキ油80%のエタノール溶液に含
浸し、5分間室温で放置した後に引き上げて乾燥させ
た。この両面を孔径0.2μm、膜厚240μm及び空
孔率50%の延伸多孔性PTFEで被覆し、10cm四角
のヒノキ香徐放性芳香剤を得た。尚、両者の積層はシリ
コーン系接着剤にて行った。 実施例1 比較例1と同様にしてヒノキ油含有延伸多孔性PTFE
を得た。この両面を孔径0.2μm、膜厚240μm及
び空孔率50%の延伸多孔性PTFEを常温硬化型白金
触媒型液状シリコーンゴムに含浸し、150℃で10分
間処理した厚さ250μmのシリコーン層で被覆し、1
0cm四角のヒノキ香徐放性芳香剤を得た。尚、両者の
積層はシリコーン系接着剤にて行った。
【0015】以上の比較例及び実施例の芳香剤放出シー
トについて、その芳香剤の放出持続性を調べたところ、
官能試験で下記表1及び図1の結果が得られた。
トについて、その芳香剤の放出持続性を調べたところ、
官能試験で下記表1及び図1の結果が得られた。
【表1】官能試験 ◎;強く香る ○;香る △;わずかに香る ×;香り
がしない 以上の通り、表1及び図1から明らかな様に、比較例1
では初期減量(放出量)が非常に大きく、短期間で香り
成分が失われてしまう。一方、実施例1では初期減量が
小さく、ヒノキ香りの放出は長期にわたってほぼ一定で
ある事が解かる。尚、図1に上記芳香剤徐放シートの時
間と放出減量の関係を実測した結果を示した。
がしない 以上の通り、表1及び図1から明らかな様に、比較例1
では初期減量(放出量)が非常に大きく、短期間で香り
成分が失われてしまう。一方、実施例1では初期減量が
小さく、ヒノキ香りの放出は長期にわたってほぼ一定で
ある事が解かる。尚、図1に上記芳香剤徐放シートの時
間と放出減量の関係を実測した結果を示した。
【0016】《吸着剤:実施例》液相トルエン吸着剤 比較例2 シート状の活性炭=クラレケミカル(株)製活性炭繊維
FT150。 実施例2 比較例2のシート状活性炭を孔径0.2μm、膜厚40
μm及び空孔率85%の延伸多孔性PTFEを常温硬化
型白金触媒型液状シリコーンゴムに含浸し、150℃で
10分間処理した厚さ50μmのシリコーン層で両面被
覆した。比較例2のシート状活性炭は発塵性である為、
液相で使用したときには濾過等の後処理が必要であっ
た。これに比較し、実施例2は非発塵性で後処理も不必
要であった。一方、トルエンの吸着速度自体は比較例の
方が圧倒的に高かった。
FT150。 実施例2 比較例2のシート状活性炭を孔径0.2μm、膜厚40
μm及び空孔率85%の延伸多孔性PTFEを常温硬化
型白金触媒型液状シリコーンゴムに含浸し、150℃で
10分間処理した厚さ50μmのシリコーン層で両面被
覆した。比較例2のシート状活性炭は発塵性である為、
液相で使用したときには濾過等の後処理が必要であっ
た。これに比較し、実施例2は非発塵性で後処理も不必
要であった。一方、トルエンの吸着速度自体は比較例の
方が圧倒的に高かった。
【0017】《液蒸散性材料:実施例》水分吸収シート 比較例3 吸液性高分子材料=フマキラー(株)製窓ガラスの水滴
吸収用吹うぱぁまん。 実施例3 比較例3の水分吸収シートの一面を孔径0.2μm、膜
厚10μm及び空孔率85%の延伸多孔性PTFEを常
温硬化型白金触媒型液状シリコーンゴムに含浸し、15
0℃で10分間処理した厚15μmのシリコーン層で被
覆した。比較例3の水分吸収シートは、単純な不織布状
の形態である為水分を吸収した後、手指で軽く押しただ
けで水が逆流する。又、室内が乾燥した場合には速やか
に乾燥する為水分は速やかに再凝集し、水滴を生じる。
一方、実施例3の水分吸収シートでは、手指で押しても
シリコーン層で被覆した面側には水分が逆流しない。
又、水蒸気蒸散性が約100g/m2 Hrに抑制されて
いる為、水分の蒸発が緩やかで窓ガラスにおける水分再
凝集が抑制された。上記の実施例3及び比較例3の水分
吸収シートを巾3cm×長さ8cmの大きさに統一し、
水分吸収シートの時間と水分蒸発による減量の関係を実
測した結果を図2に示した。
吸収用吹うぱぁまん。 実施例3 比較例3の水分吸収シートの一面を孔径0.2μm、膜
厚10μm及び空孔率85%の延伸多孔性PTFEを常
温硬化型白金触媒型液状シリコーンゴムに含浸し、15
0℃で10分間処理した厚15μmのシリコーン層で被
覆した。比較例3の水分吸収シートは、単純な不織布状
の形態である為水分を吸収した後、手指で軽く押しただ
けで水が逆流する。又、室内が乾燥した場合には速やか
に乾燥する為水分は速やかに再凝集し、水滴を生じる。
一方、実施例3の水分吸収シートでは、手指で押しても
シリコーン層で被覆した面側には水分が逆流しない。
又、水蒸気蒸散性が約100g/m2 Hrに抑制されて
いる為、水分の蒸発が緩やかで窓ガラスにおける水分再
凝集が抑制された。上記の実施例3及び比較例3の水分
吸収シートを巾3cm×長さ8cmの大きさに統一し、
水分吸収シートの時間と水分蒸発による減量の関係を実
測した結果を図2に示した。
【0018】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、前記従来技
術(1)の例にあっては、既に薬剤を含む薄膜状に成形
されてなる製剤の剤形はそのまま生かし、望ましい薬物
放出速度が得られる様な剤形とする事が出来る。又、多
孔質構造を有する高分子材料と複合化する事で物質透過
性高分子材料層を補強し、従来にない薄膜化を達成する
ことが出来る。次に従来技術の(2)の例では、主に水
分子の透過を抑制する事で活性炭等吸着剤の細孔が水分
子で被覆されるのを防止し、水中や高湿度条件の使用下
でも十分な吸着能を確保する事が出来る。又、物質透過
性高分子材料層に対する透過性に差がある様な吸着成分
にはその吸着に選択性を持たせることが出来る。又、従
来技術(3)にあっては吸収した溶媒の吸収層からの逆
流を防止すると共に、溶媒の蒸散速度を任意に設定する
ことが出来る。
術(1)の例にあっては、既に薬剤を含む薄膜状に成形
されてなる製剤の剤形はそのまま生かし、望ましい薬物
放出速度が得られる様な剤形とする事が出来る。又、多
孔質構造を有する高分子材料と複合化する事で物質透過
性高分子材料層を補強し、従来にない薄膜化を達成する
ことが出来る。次に従来技術の(2)の例では、主に水
分子の透過を抑制する事で活性炭等吸着剤の細孔が水分
子で被覆されるのを防止し、水中や高湿度条件の使用下
でも十分な吸着能を確保する事が出来る。又、物質透過
性高分子材料層に対する透過性に差がある様な吸着成分
にはその吸着に選択性を持たせることが出来る。又、従
来技術(3)にあっては吸収した溶媒の吸収層からの逆
流を防止すると共に、溶媒の蒸散速度を任意に設定する
ことが出来る。
【図1】本発明の実施例1の結果を説明する図である。
【図2】本発明の実施例3の結果を説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 D 8115−4F
Claims (5)
- 【請求項1】 薄膜状基材の少なくとも一面に、物質透
過性高分子材料層を積層してなり、該物質透過性高分子
材料層が、多孔質構造を有する高分子材料と複合化され
ている事を特徴とする、物質の透過速度を抑制・制御す
る積層材料。 - 【請求項2】 薄膜状基材が薬剤を含む請求項1に記載
の薬剤徐放性積層材料。 - 【請求項3】 薄膜状基材が吸着剤を含む請求項1に記
載の物質吸収性積層材料。 - 【請求項4】 薄膜状基材が液吸収性素材からなる請求
項1に記載の溶媒蒸散性積層材料。 - 【請求項5】 多孔質構造を有する高分子材料が、延伸
多孔質ポリテトラフルオロエチレンである請求項1に記
載の積層材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4100247A JPH05269910A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 物質透過制御積層材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4100247A JPH05269910A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 物質透過制御積層材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05269910A true JPH05269910A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=14268912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4100247A Pending JPH05269910A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 物質透過制御積層材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05269910A (ja) |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4100247A patent/JPH05269910A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20001031 |