JPH05312366A - 放湿具、加湿方法および加湿機 - Google Patents

放湿具、加湿方法および加湿機

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JPH05312366A
JPH05312366A JP4143598A JP14359892A JPH05312366A JP H05312366 A JPH05312366 A JP H05312366A JP 4143598 A JP4143598 A JP 4143598A JP 14359892 A JP14359892 A JP 14359892A JP H05312366 A JPH05312366 A JP H05312366A
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JP
Japan
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moisture
polymer
moisture releasing
water
amino group
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JP4143598A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Murakami
知之 村上
Takashi Tagou
隆 田郷
Hajime Otani
肇 大谷
Takuji Okeyui
卓司 桶結
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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  • Air Humidification (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内等の雰囲気に高湿度空気を供給して加湿
するのに用いられる放湿具であり、水分透過性に富み、
且つバクテリアの繁殖、カルシウムイオンの透過による
炭酸カルシウムの析出等の不都合を生じ難いものを提供
する。 【構成】 多孔質体、織布、不織布等の水分透過性支持
体に、アミノ基を有するポリマーを固着させ、このポリ
マー層に水分を含有保持させた後、これに送風すること
により、水分を蒸発させて空気を高湿度とし、この高湿
度空気を雰囲気に送り出すことにより雰囲気を加湿す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自身で水を吸収し、周囲
雰囲気に対しその水分を供給してこれを加湿できる放湿
具、放湿具を用いる加湿方法および加湿機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、室内の乾燥防止のため、水分
を蒸発させて調湿する加湿機が用いられている。更に、
各種の実験や研究、物品の保管等には恒温恒湿室が用い
られている。
【0003】このような用途における加湿方式として
は、電熱方式、水スプレー方式、超音波方式、自然蒸発
方式があるが、設備費、運転費等を考慮すると自然蒸発
方式が最も有利である。
【0004】自然蒸発方式の採用例としては、例えば、
特開昭60−171337号公報に示されているよう
に、水の通過を防止し、水蒸気を通過させ得る多孔性疎
水性高分子素材で形成された中空構造体の中空部に水を
供給し、この中空構造体に送風した空気に前記多孔性疎
水性高分子素材を通過した水蒸気を含ませるようにした
加湿機がある。
【0005】また、特開昭62−276341号公報に
示されているように、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルポ
リプロピレン等の水不溶性樹脂と、デンプン−ポリ(メ
タ)アクリル酸ナトリウムグラフト物、デンプン−ポリ
アクリロニトリルグラフト物、セルロース−ポリ(メ
タ)アクリル酸ナトリウム、架橋ポリ(メタ)アクリル
酸ナトリウム、架橋ポリ(メタ)アクリル酸カリウム、
架橋ポリエチレンオキシド等の水膨潤性樹脂とから成る
放湿具も自然蒸発方式を採用した例である。
【0006】更に、水蒸気透過性材料としては特公昭6
0−39014号公報に記載されているようにポリテト
ラフルオロエチレン多孔質体のような疎水性材料にポリ
ウレタン、ペルフルオロスルホン酸のような親水性材料
を積層したものも知られており、この積層品を加湿機に
組み込むことも考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
60−171337号公報記載の加湿機においては中空
構造体が疎水性のために、急速加湿を要する場合や高湿
雰囲気を得る場合等に水蒸気透過量が不足することがあ
った。
【0008】また、特開昭62−276341号公報記
載の方式においては、水蒸気透過量は改善されているも
のの、デンプンやポリエチレンオキシドを使用している
ため、バクテリアの繁殖が起こり易く、そのための加湿
性能の低下を招き易く、更に、バクテリアの雰囲気中へ
の放出による健康への悪影響もある。また、水中に含ま
れるカルシウムイオンが炭酸カルシウムを生成して放湿
具表面に析出し、この炭酸カルシウムが塵となって加湿
雰囲気を汚染することもある。炭酸カルシウムの生成に
よる加湿雰囲気の汚染は、(メタ)アクリル酸塩を使用
した場合が著しく、このような汚染を生ずる加湿具はコ
ンピュータールームや半導体関係のクリーンな雰囲気を
要求される場所での使用には適さない。
【0009】そして、特公昭60−39014号公報記
載の積層品を組み込んだ加湿機を作った場合、ペルフル
オロスルホン酸は陽イオン交換樹脂であるため、カルシ
ウムイオンの透過阻止は困難で、炭酸カルシウム生成に
よる不都合を生ずることが不可避的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来技術の有
する上記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の支
持体と特定の有機基を有する高分子を複合することによ
り、高い水蒸気透過量を維持したままバクテリアの繁殖
や炭酸カルシウムの生成といった不都合を生じ難い放湿
具が得られることを知り、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明に係る放湿具は水分透過性支
持体と、該支持体に固着されたアミノ基を有するポリマ
ーを備えたことを特徴とするものである。
【0012】本発明において用いる水分透過性支持体
(水蒸気透過性支持体)としては、フッ素樹脂、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の合成樹脂や
ゴムあるいはこれらの混合物から成る多孔質体が使用で
き、その形状もフィルム状、シート状、ロッド状、パイ
プ状等いずれであってもよい。この多孔質体は例えば、
特公昭58−25332合公報、特公昭42−1356
0号公報等に記載の方法により得ることができる。多孔
質体における微細孔の孔径、気孔率は特に限定されるも
のではないが、通常、孔径は約0.1〜1μm、気孔率
は約15〜85%である。また、織布や不織布もこの支
持体として用いることもできる。
【0013】本発明においては、この水分透過性支持体
にアミノ基を有するポリマーが固着される。このポリマ
ーの形成にはアミノ基を有するモノマーが使用され、そ
の具体例としては、N−ビニルフェニルアミン、アリル
アミン、ジアリルアミン、トリアリルアミン、ビニルピ
リジン、メチルビニルピリジン、エチルビニルピリジ
ン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ビニルイ
ミダゾール、アミノスチレン、アルキルアミノスチレ
ン、ジアルキルアミノスチレン、トリアルキルアミノス
チレン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチ
ルアミノメタクリレート、ジシクロヘキシルアミノエチ
ルメタクリレート、ジ−n−プロピルアミノエチルメタ
クリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、
ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエ
チルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルア
ミド等が挙げられる。
【0014】水分透過性支持体へのアミノ基を有するポ
リマーの固着は、例えば、上記モノマーを重合したポリ
マー溶液を作成し、この溶液を支持体に塗布するか、あ
るいは該溶液中に支持体を浸漬して引上げ、次いで加熱
して溶媒を蒸発除去すると共にポリマーを固化する方法
を採用できる。この方法によれば、水分透過性支持体の
任意の表面にアミノ基を有するポリマーが層状に固着さ
れる。このとき水分透過性支持体の微細孔内にもポリマ
ーの固着が生ずることもあるが、該ポリマーは親水性で
あるので、該支持体の水分透過性の妨げとなることはな
い。
【0015】本発明においては、水分透過性支持体とア
ミノ基を有するポリマーとの固着強度を向上させるた
め、水分透過性支持体表面に予め接着処理を施しておく
ことができる。接着処理としては、コロナ放電処理、ス
パッタエッチング処理、プライマー塗布処理等が既に知
られており、これらを適宜採用できる。また、このポリ
マーは耐久性向上のため架橋するのが好ましい。架橋
は、例えば溶媒の除去前あるいはポリマーの固着後に紫
外線や放射線を照射する方法により行なうことができ
る。この架橋に際してはポリエチレングリコールのモ
ノ、ジあるいはアクリレリレート、ポリエチレングリコ
ールのモノ、ジあるいはトリメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート等の架橋剤を用いることができ
る。
【0016】アミノ基を有するポリマーの分子量は特に
限定されないが、通常、約5000〜100000であ
る。また、上記溶液中におけるポリマー濃度は作業性の
点から、通常、約1〜80重量%とされる。なお、水分
透過性支持体へのアミノ基を有するポリマーの付着量は
限定されないが、、通常、ポリマー層の厚さが約1〜5
0μmとなるように設定する。
【0017】アミノ基を有するポリマーは抗バクテリア
性を有し、また金属イオン不透過性でもあり、これら両
特性はアンモニウム塩とするとより向上し、第4級アン
モニウム塩では更に顕著である。従って、水分透過性支
持体に固着されるアミノ基を有するポリマーをアンモニ
ウム塩、特に第4級アンモニウム塩とすることは好まし
いものである。アミノ基を有するポリマーをアンモニウ
ム塩あるいは第4級アンモニウム塩とするには、前記モ
ノマーの重合前に塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等を加えて
おき重合時に塩とする方法、あるいは重合後にこれらの
酸を加えて塩とする方法によることができる。
【0018】このような本発明の放湿具はその強度向上
のため、織布、不織布、網目状体等の水分透過性を有す
る補強材で裏打して用いることもできる。
【0019】また、この放湿具を用いて加湿するには、
放湿具に水分を供給しアミノ基を有するポリマーに水分
を含有させ、これに送風することにより放湿具から水分
を蒸発させ、送風した空気中に水蒸気を含ませて高湿度
とし、この高湿度空気を目的とする雰囲気中(例えば、
室内)に放出させればよい。
【0020】上記の放湿具を組み込みことにより加湿機
を得ることができる。この加湿機は水分透過性支持体
と、該支持体に固着されたアミノ基を有するポリマーか
ら成る放湿具、この放湿具に水分を供給する手段、水分
を含有保持した放湿具に送風する手段および前記放湿具
から蒸発した水分を含んだ高湿度空気を送出する手段を
有するものであってよい。
【0021】図1はこの加湿機の実例を示し、1は多孔
質のフィルムまたはシートから成る水分透過性支持体の
片面にアミノ基を有するポリマー層を形成した放湿具で
あり、筒状としてこれを折り畳み、その一端2の開口部
は水分供給手段としての水タンク4に連結され、他端3
の開口部は水排出口(図示省略)に連結されている。な
お、放湿具を筒状とするに際してはポリマー層形成面が
内面になるようにすることが多いが、外面になるように
することもある。また、所望により筒状の放湿具内にス
ペーサー(例えば、折り曲げ可能なネット)を配置し、
水の流れをよくすることもできる。
【0022】水タンク4から水を放湿具1に供給する
と、水は該放湿具1を構成する水分透過性支持体を透過
し、該支持体内側表面のアミノ基を有するポリマー層に
含有保持される。そして、これにブロワー等の適宜の送
風手段により送風すると、アミノ基を有するポリマー層
に保持されている水分が蒸発し送風空気が高湿度となる
ので、次いで、この高湿度空気をファン等の送出手段に
より室内等に送出することにより、雰囲気を加湿でき
る。なお、放湿具の折り畳みに際しては、スペーサーを
介在させ、折り畳まれた放湿具間への空気の流通を確保
するのが、水分の蒸発促進の点で好ましい。
【0023】上記実例では、放湿具を折り畳んだが、ロ
ール状に巻いて使用することもできる。この場合もスペ
ーサーを使用することは好ましいものである。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0025】実施例1 ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製、
商品名PVP・K−30)を水に溶解して濃度12重量
%の水溶液とし、更に、増感剤2−ヒドロキシ−3−
(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテ
ン−2−イロキシ)−N、N,N−トリメチル−1−プ
ロパナミニウムクロライド(シェル化学社製、商品名ク
オンタキュアQTX)をポリビニルピロリドン100重
量部に対し2重量部の割合になるように添加する。ま
た、架橋剤としてポリエチレングリコールジメタクリレ
ート(中村化学工業社製、商品名NKエステル9G)を
30重量部添加する。そして、更に、この水溶液100
重量部に対し5Nの塩酸水溶液を22重量部の割合で加
えることより、ポリビニルピロリドンを第4級アンモニ
ウム塩とし、次いで80℃で60分間加熱し過剰量の塩
酸を飛散させる。
【0026】このポリビニルピロリドンの第4級アンモ
ニウム塩水溶液中に、水分透過性支持体としてのポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)多孔質フィルムを浸
漬して引上げる。なお、PTFE多孔質フィルムとして
は、厚さ25μm、気孔率85%、微細孔の平均孔径
0.6μmのものを用い、予め、その両面にコロナ放電
処理(接着処理)を施した。
【0027】そして、出力2KWの高圧水銀灯を用い、
距離20cmで10秒間紫外線照射することによりポリ
ビニルピロリドンを架橋し、更に80℃で30分間加熱
して水分を蒸発除去した。このように作業して、PTF
E多孔質フィルムの両面に架橋されたポリビニルピロリ
ドンの第4級アンモニウム塩の薄層(厚さ11μm)が
形成された放湿具を得た。
【0028】実施例2 常法に従い4−ビニルピリジンを濃度が30重量%にな
るようにジメチルホルムアミドに溶解し、4−ビニルピ
リジン100重量部に対し0.2重量部の割合でベンゾ
イルパーオキサイドを加え、窒素気流中において温度6
0℃で3時間重合し、分子量約3万のポリマー溶液を得
る。
【0029】ポリビニルピロリドン水溶液に代え、この
ポリ4−ビニルピリジン溶液を用いること、および架橋
剤としてNKエステル9Gをポリマー100重量部に対
し30重量部の割合で添加すること以外は実施例1と同
様に作業し、PTFE多孔質フィルムの両面に架橋され
たポリ4−ビニルピリジンの第4級アンモニウム塩の薄
層(厚さ5μm)が形成された放湿具を得た。
【0030】実施例3 常法に従いジメチルアミノエチルアクリレートを濃度が
30重量%になるように酢酸エチルに溶解し、ジメチル
アミノエチルアクリレート100重量部に対し0.2重
量部の割合でベンゾイルパーオキサイドを加え、窒素気
流中において温度60℃で3時間重合し、分子量約5万
のポリマー溶液を得る。
【0031】4−ビニルピリジンポリマー溶液に代え、
このポリジメチルアミノエチルアクリレート溶液を用い
ること以外は実施例2と同様に作業し、PTFE多孔質
フィルムの両面に架橋されたポリジメチルアミノエチル
アクリレートの第4級アンモニウム塩の薄層(厚さ4μ
m)の形成された放湿具を得た。
【0032】実施例4 常法に従いアミノスチレンを濃度が30重量%になるよ
うにトルエンに溶解し、アミノスチレン100重量部に
対し0.15重量部の割合でベンゾイルパーオキサイド
を加え、窒素気流中において温度65℃で3時間重合
し、分子量約3万のポリマー溶液を得る。
【0033】4−ビニルピリジンポリマー溶液に代え、
このポリアミノスチレン溶液を用いること以外は実施例
2と同様に作業し、PTFE多孔質フィルムの両面に架
橋されたポリアミノスチレンの第4級アンモニウム塩の
薄層(厚さ5μm)の形成された放湿具を得た。
【0034】実施例5 常法に従いジメチルアミノプロピルアクリルアミドを濃
度が30重量%になるように水に溶解し、ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミド100重量部に対し0.1重
量部の割合でベンゾイルパーオキサイドを加え、窒素気
流中において温度65℃で3時間重合し、分子量約1万
のポリマー溶液を得る。
【0035】4−ビニルピリジンポリマー溶液に代え、
このポリジメチルアミノプロピルアクリルアミド水溶液
を用いること以外は実施例2と同様に作業し、PTFE
多孔質フィルムの両面に架橋されたポリジメチルアミノ
プロピルアクリルアミドの第4級アンモニウム塩の薄層
(厚さ3μm)の形成された放湿具を得た。
【0036】実施例6 ポリエチレンイミン(日本触媒化学工業社製、商品名エ
ポミンSP−012)をその濃度が30重量%になるよ
うに水に溶解する。
【0037】4−ビニルピリジン溶液に代え、このポリ
エチレンイミン水溶液を用いること以外は実施例2と同
様に作業し、PTFE多孔質フィルムの両面に架橋され
たポリエチレンイミンの第4級アンモニウム塩の薄層
(厚さ5μm)の形成された放湿具を得た。
【0038】実施例7 実施例1で用いたのと同じポリビニルピロリドンの第4
級アンモニウム塩水溶液(過剰量の塩酸を飛散させたも
の、増感剤を含む)と、ポリビニルアルコール(クラレ
社製、商品名クラレポバールPVA−117)の10重
量%水溶液を、ポリビニルピロリドンとポリビニルアル
コールとの重量比が100/60になるように混合す
る。
【0039】ポリビニルピロリドン水溶液に代え、この
混合水溶液を用いること以外は実施例1と同様に作業
し、PTFE多孔質フィルムの両面に架橋されたポリビ
ニルピロリドンの第4級アンモニウム塩およびポリビニ
ルアルコールの混合物から成る薄層(厚さ5μm)の形
成された放湿具を得た。
【0040】実施例8 水分透過性支持体として、厚さ150μm、坪量80g
/m2 のポリプロピレン製不織布を用いること以外は実
施例1と同様に作業し、不織布の両面に架橋されたポリ
ビニルピロリドンの第4級アンモニウム塩の薄層(厚さ
5μm)の形成された放湿具を得た。
【0041】実施例9 実施例1で得た放湿具をその4級アンモニウム塩を3級
アミンに戻すため1NのNaOH水溶液(液温20℃)
中に30分間浸漬して引上げ、流水で過剰のNaOHを
洗浄し、PTFE多孔質フィルムの両面に架橋されたビ
ニルピロリドンの薄層(厚さ11μm)が形成された放
湿具を得た。
【0042】比較例1 市販のポリアクリル酸ナトリウム400g、NKエステ
ル5gおよび架橋剤(実施例1で用いたものと同じも
の)2gを水400g溶解する。次に、PTFE多孔質
フィルムの浸漬、引上げ、高圧水銀灯による架橋、およ
び加熱を実施例1と同様にして行う。これにより、PT
FE多孔質フィルムの両面に架橋されたポリアクリル酸
ナトリウムの薄層(厚さ5μm)の形成された放湿具を
得た。
【0043】比較例2 実施例1で用いたPTFE多孔質フィルムをそのまま放
湿具とした。
【0044】比較例3 市販のポリアクリル酸ナトリウム400gおよびNKエ
ステル5gを水400gに溶解し、この溶液中にポリピ
ロピレン不織布(厚さ150μm、坪量80g/m2
を浸漬することにより不織布にポリアクリル酸を含浸さ
せ、次いで、引上る。
【0045】そして、両面をポリエチレンテレフタレー
トフィルムで覆い、電子線を5Mrad照射することに
より不織布に含浸されたポリアクリル酸ナトリウムを架
橋して放湿具を得た。
【0046】上記実施例および比較例で得られたシート
状放湿具の水蒸気透過度(単位は「g/m2 /da
y」)をJIS L 1099に規定される方法で測定
した結果を表1に示す。また、これら放湿具を市販の加
湿機に組み込み6カ月連続運転を行なった後に加湿機か
ら取り出し、放湿具への炭酸カルシウムの析出状況およ
びバクテリアの繁殖状況を目視により観察した結果を表
1に併記する。
【0047】
【0048】
【発明の効果】本発明は上記のように水分透過性支持体
にアミノ基含有ポリマーを固着させたので、水分透過量
が高水準であり、しかもバクテリアの繁殖や金属イオン
の透過による炭酸カルシウムの析出のような不都合がな
い利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加湿機の実例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 放湿具 4 水タンク
フロントページの続き (72)発明者 桶結 卓司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分透過性支持体と、該支持体に固着さ
    れたアミノ基を有するポリマーから成る放湿具。
  2. 【請求項2】 アミノ基を有するポリマーがアンモニウ
    ム塩または第4級アンモニウム塩である請求項1記載の
    放湿具。
  3. 【請求項3】 アミノ基を有するポリマーが架橋されて
    いる請求項1または2に記載の放湿具。
  4. 【請求項4】 水分透過性支持体と、該支持体に固着さ
    れたアミノ基を有するポリマーから成る放湿具に水分を
    含有させ、該放湿具に送風することにより送風空気に水
    蒸気を含ませて高湿度とし、次いでこの高湿度空気を雰
    囲気中に放出して加湿することを特徴とする加湿方法。
  5. 【請求項5】 水分透過性支持体と、該支持体に固着さ
    れたアミノ基を有するポリマーから成る放湿具、この放
    湿具に水分を供給する手段、水分を保持した放湿具に送
    風する手段および前記放湿具から蒸発した水分を含んだ
    高湿度空気を送出する手段を備えたことを特徴とする加
    湿機。
JP4143598A 1992-05-08 1992-05-08 放湿具、加湿方法および加湿機 Pending JPH05312366A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08110071A (ja) * 1994-10-13 1996-04-30 Japan Gore Tex Inc 加湿用シート及び加湿ユニット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08110071A (ja) * 1994-10-13 1996-04-30 Japan Gore Tex Inc 加湿用シート及び加湿ユニット

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