JPH05269789A - 積層射出成形品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

積層射出成形品の製造方法及び製造装置

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JPH05269789A
JPH05269789A JP4071291A JP7129192A JPH05269789A JP H05269789 A JPH05269789 A JP H05269789A JP 4071291 A JP4071291 A JP 4071291A JP 7129192 A JP7129192 A JP 7129192A JP H05269789 A JPH05269789 A JP H05269789A
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JP
Japan
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mold
sheet
injection
heating device
injection molding
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Application number
JP4071291A
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English (en)
Inventor
Tomoko Uematsu
朋子 植松
Hiroshi Abe
弘 阿部
Akitaka Miyake
顕隆 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】装置に振動やゆがみを発生させることなく、ス
ペースを有効に利用することができ、且つ、作業性がよ
く、寸法精度や外観に優れた積層射出成形品を製造する
方法及び製造装置を提供する。 【構成】金型1の下方から加熱装置5が上昇する。加熱
装置5に保持した加熱シートを雌型11の凹部111内
に沿わせる。加熱装置5を降下し、閉型してキャビティ
内に成形用樹脂を射出成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車・バイク等の車
両ボディ、風呂桶・バケツ等の日用品、OA機器・家電
製品等のハウジング、文房具等の成形品を射出成形で製
造し、さらに外観性の改善として、その表面に、印刷模
様等を施したり、表面硬度、耐候性改善、ソフトタッチ
性の機能を付与したりすることを必要とする分野で使用
される積層射出成形品の製造方法及び製造装置に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】近年、日用品や自動車の内装等のプラスチ
ック成形品の付加価値を高くする方法として、射出成形
と同時に成形品の表面にシートに印刷された模様を転写
する方法や、種々の特性を備えた熱可塑性樹脂製シート
を貼付する方法等が行われている。
【0003】その具体例として、例えば、特開昭59─
202830号公報に記載の如く、絵柄を印刷した連続
シートを、射出成形装置のフレームに保持されたエアー
シリンダによって上下方向に移動される加熱部材と枠部
材の間に挟持し、射出成形用金型に供給し、シートを射
出成形用雌型に対向して保持し、次いでこのシートの雌
型に対向して保持された部分を、加熱部材と雌型の間で
加熱するとともに真空・圧空成形でシートを金型表面に
密着(予備成形)させた後、射出成形を行う装置が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開昭59─2028
30号公報の装置によると、成形品の表面にシートに印
刷された模様を転写することや、熱可塑性樹脂製シート
を貼付することが可能である。しかし、加熱部材は射出
成形装置のフレームに保持されたシリンダーによって上
下方向に移動されるようなっているため、加熱部材やシ
リンダーの重量により、射出成形装置のフレームに負荷
がかかり、これが射出成形時の金型開閉時の衝撃により
振動を発生してこの振動が射出成形時まで残ったり、雄
型と雌型間のゆがみを引き起こして、射出成形品の寸法
精度や外観を悪くさせたり、装置のスペースを過大に要
するために、工場内の装置の設置場所や設置台数を制約
されたり、加熱部材やシリンダーやそれらを保持するフ
レームが、成形品を金型内から取り出す際に使用するロ
ボットの設置位置やその作動を制約したりするという問
題点がある。
【0005】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、装置に振動やゆがみを発生させることなく、スペー
スを有効に利用することができ、且つ作業性よく、寸法
精度や外観に優れた積層射出成形品を製造する方法及び
製造装置を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の積層射出成形品
の製造方法は、射出成形機の先端に設けられた、雌型と
雄型を有する金型の雌型の近傍に、金型の下方から加熱
装置を上昇させ、加熱装置に保持せしめた加熱シートを
雌型内に沿わせた後、加熱装置を降下せしめ、しかる後
に閉型して、キャビティ内に成形用樹脂を射出成形する
ことを特徴とする積層射出成形品の製造方法である。
【0007】本発明の積層射出成形品の製造装置は、射
出成形機の先端に設けられた、雌型と雄型を有する金型
の雌型内に加熱シートを沿わせた後、閉型してキャビテ
ィ内に成形用樹脂を射出成形して積層射出成形品を製造
する装置であって、シートを加熱する加熱装置が金型の
下方に設けられ、その加熱装置には昇降装置が設けら
れ、開型時に、加熱装置が昇降装置により雌型の近傍に
上昇し、保持した加熱シートを雌型内に沿わせた後に、
金型の下方に降下し、しかる後に成形用樹脂をキャビテ
ィ内に射出成形するために閉型する機構を備えている積
層射出成形品の製造装置である。
【0008】本発明において、シートとしては、少なく
とも加熱下で展延性を有するフィルムで構成される方が
好ましく、例えば、熱可塑性樹脂製シート、熱硬化性樹
脂製シート、光硬化性樹脂製シート、電子線硬化性樹脂
製シート、熱硬化性樹脂製シートや光硬化性樹脂製シー
トや電子線硬化性樹脂製シートに高顔料を含む着色樹脂
層を積層させた積層シートやこの積層シートを予め2
色、3色等多色化したシート、熱可塑性樹脂製シートに
上記の熱可塑性樹脂製シート以外のシートを積層した積
層シートや、これらのシートの表面や界面(積層シート
間)に印刷を施した積層シート等が使用される。
【0009】熱可塑性樹脂製シートとしては、例えば、
ポリスチレン、アクリル系ポリマー、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
アクリロニトリル─ブタジエン─スチレン共重合体(A
BS)、変性ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエー
テルケトン、アイオノマー等を主成分とするシートが使
用される。
【0010】熱硬化性樹脂製シートとしては、例えば、
アクリルポリオール等の反応性アクリル樹脂とブロック
イソシアネートを主成分とする未硬化又は半硬化状態の
シート、反応性ビニルモノマー及び/又はオリゴマー
と、熱可塑性樹脂及び/又はビニル基を有する樹脂と、
過酸化物とを主成分とする未硬化、半硬化状態のシート
等が使用される。
【0011】光硬化性樹脂製シートとしては、例えば、
熱可塑性樹脂とビニル基等の二重結合を有するモノマー
と、光開始剤とを主成分とする未硬化又は半硬化状態の
シート等が使用される。
【0012】電子線硬化性樹脂製シートとしては、例え
ば、熱可塑性樹脂と、ビニル基等の二重結合を有するモ
ノマーとを主成分とする未硬化又は半硬化状態のシート
等が使用される。
【0013】本発明に用いる本体成形用樹脂としては、
射出成形に用いられる材料ならどんな材料でも使用する
ことができ、例えば、ポリスチレン、アクリル系樹脂、
ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、アクリロニトリル─ブタジエン─スチレ
ン共重合体(ABS)、変性ポリフェニレンオキシド、
ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリエチレンサルファイ
ド、液晶樹脂、ガラス繊維強化ポリエステル、ガラス繊
維強化エポキシ樹脂、ガラス繊維強化アクリル樹脂等が
挙げられる。
【0014】本発明で用いる昇降装置としては、公知の
昇降装置、例えば、エアーシリンダー、油圧シリンダ
ー、バネ等を使用することができる。本発明で好適に製
造される射出成形品としては、例えば、自動車・バイク
等の車両ボディ、OA機器・家電製品等のハウジング等
が挙げられる。
【0015】
【作用】本発明の積層射出成形品の製造方法は、射出成
形機の先端に設けられた、雌型と雄型を有する金型の雌
型の近傍に、金型の下方から加熱装置を上昇させ、加熱
装置に保持せしめた加熱シートを雌型内に沿わせた後、
加熱装置を降下せしめ、しかる後に閉型して、キャビテ
ィ内に成形用樹脂を射出成形することにより、加熱装置
やその昇降装置の重量が装置に負荷を与えることがなく
て、装置に金型の開閉時の衝撃に伴う振動やゆがみを発
生させることなく、且つ、作業性よく、寸法精度や外観
に優れた表面加飾を施したり、表面硬度、耐候性改善、
ソフトタッチ性の機能を付与した、積層射出成形品を製
造することができる。
【0016】本発明の積層射出成形品の製造装置は、シ
ートを加熱する加熱装置が金型の下方に設けられ、その
加熱装置には昇降装置が設けられ、開型時に、加熱装置
が昇降装置により雌型の近傍に上昇し、保持した加熱シ
ートを雌型内に沿わせた後に、金型の下方に降下し、し
かる後に成形用樹脂をキャビティ内に射出成形するため
に閉型する機構を備えていることにより、加熱装置やそ
の昇降装置の重量が装置に負荷を与えることがなくて、
装置に金型の開閉時の衝撃に伴う振動やゆがみを発生さ
せることなく、又、装置のスペースを過大に要して工場
内の装置の設置場所や設置台数を制約されたりすること
なく、スペースを有効に利用することができ、且つ、成
形品を金型内から取り出す際のロボットの設置位置やそ
の動作を制約することのない、積層射出成形品の製造装
置として供することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面の実施例により説明す
る。まず、本発明に使用する積層射出成形品の製造装置
の一例について、図面を参照して説明する。
【0018】図1は本発明に使用する射出成形用金型を
示す縦断面図である。図1において、1は射出成形用金
型であり、移動側の雌型11と固定側の雄型12とから
なり、雌型11と雄型12との間には、表面に凹部を有
する成形すべき成形品の外面形状に対応した内面形状を
備えたキャビティ13が設けられている。即ち、雌型1
1内には成形すべき成形品の凸部面を形成する凹部11
1が設けられており、雄型12には成形品の凹部面を形
成する凸部121と、端面を形成する端面形成部122
と、スプルー123と、ランナー124とが設けられて
いる。
【0019】そして、金型1を閉じたとき、雌型11の
凹部111、雄型12の凸部121および端面形成部1
22に囲まれた部分が成形品を成形するキャビティ13
とされる。キャビティ13には、スプルー123及びラ
ンナー124が連結されている。雌型11の凹部111
には、空気を真空吸引したり圧縮空気を噴出する細孔1
12が多数設けられている。
【0020】図2は、2000トン射出成形機の先端に
金型1が設けられた状態の射出成形装置を示す正面図で
ある。図2において、2は金型1が装着された射出成形
装置である。フロアー上に、2000トン射出成形機2
1と固定ダイプレート22が据え付けられている。固定
ダイプレート22には雄型12が装着され、雄型12の
スプルー123の入口に、射出成形機21のノズル21
1が当接されている。固定ダイプレート22の4隅に
は、雄型12が装着された方向に水平に突出する4本の
ダイバー23の一端部が固定され、ダイバー23の他端
部はフロアー上に据え付けられた型締め用シリンダー2
5の外筒251に固定されている。
【0021】24は移動ダイプレートであって、その4
隅に通孔241が設けられ、その通孔241中にダイバ
ー23が挿通するようにして、ダイバー23上に装着さ
れている。移動ダイプレート24の固定ダイプレート側
の面には雌型11が装着されている。移動タイプレート
24の雌型11が装着された方とは反対側の面には、型
締め用シリンダー25の内筒252が連結されている。
そして、型締め用シリンダー25を伸縮することによ
り、移動ダイプレート24が固定ダイプレートに対して
位置移動して、雌型11と雄型12との間が開閉できる
ようにされている。
【0022】射出成形機21の先端に設けられた金型1
の下方のフロアーにはピット3が設けられている。ピッ
ト3内には架台4が設けられ、架台4には、シート供給
装置7と、シリンダー6を介して加熱装置5が設けられ
ている。
【0023】加熱装置5には、図5に示す如く、その一
方の面に加熱面51が設けられ、加熱面51には空気を
真空吸引したり圧縮空気を噴出する細孔52が多数設け
られている。ピット3中に設けられた加熱装置5は、開
型状態の時に、シリンダー6を伸ばすことにより、雌型
11の近傍であって、加熱面51が雌型11の方を向く
ような位置まで上昇し、シリンダー6を縮めることによ
り、ピット3内に降下することかできるようにされてい
る。
【0024】シート供給装置7は、ピット3内に降下し
た加熱装置5の加熱面51側に位置するように設けられ
ている。シート供給装置7には、図3に示す如く、シー
ト巻回物からシート8を繰り出すシート供給部71が設
けられている。シート供給部71の近傍に固定チャック
72が設けられ、固定チャック72から加熱装置5の幅
方向に延びる図示しないレールが設けられて、そのレー
ルに沿って、移動チャック73が往復移動するように設
けられている。固定チャック72の加熱装置側に切断装
置74が設けられている。
【0025】そして、加熱装置5の加熱面51へのシー
ト8の供給は次の如く行われる。まず、固定チャック7
2をフリーな状態にしておいて、固定チャック72より
シートの先端を移動チャック73により把持してレール
の先端まで引き出す。次に、加熱装置5の加熱面51の
細孔52より空気を真空吸引してシート8を加熱面に吸
い付け、固定チャック72でシート8の基端部を固定す
る。次いで、切断装置74によりシート8の基端部を切
断し、チャック73によるシート8の先端部の把持を開
放して、シート8を加熱装置5の加熱面51に保持させ
る。しかる後に、移動チャック73をレールに沿って固
定チャック72の近傍まで戻す。
【0026】射出成形後の積層射出成形品は、図示しな
いロボット等により、開型した金型1内から取り出さ
れ、次工程へ移送するようになされている。従って、加
熱装置5及びシート供給装置7が、射出成形機2の金型
1の下方に配置されていも、射出成形後の積層射出成形
品の取り出しの邪魔となることはない。
【0027】図4は、300トン射出成形機に先端に金
型1が設けられた状態の射出成形装置を示す正面図であ
る。図2に示す射出成形装置と異なる点は次の点であ
る。この射出成形装置においては、300トン射出成形
機21´を用いる。この300トン射出成形機21´と
固定ダイプレート22とがフロアー上に据え付けられた
第1の架台91に固定されている。又、シリンダー25
の外筒251がフロー上に据え付けられた第2の架台9
2に固定され、ダイバー23の両端が、このシリンダー
25の外筒251と固定ダイプレート22に固定されて
いる。又、射出成形機21´の先端に設けられた金型1
の下方であって、第1の架台91と第2の架台92との
間には第3の架台93が設けられ、第3の架台93に
は、シート供給装置7と、シリンダー6を介して加熱装
置5が設けられている。その他は図2の射出成形装置と
同様であるので説明は省略する。
【0028】次に、図2及び図3に示す、2000トン
射出成形機の先端に金型1が設けられた射出成形装置2
を用いて、本発明の積層射出成形品を製造する工程の一
例を工程順に示す図5〜図8を参照して説明する。
【0029】まず、図5に示す如く、金型1を開いた状
態とする。図3を参照して説明した如く、加熱装置5の
加熱面51にシート8を細孔52より空気を真空吸引す
る如くして保持せしめた状態で、シリンダー6を伸ばし
て、加熱装置5を雌型11の近傍に上昇させ、加熱面5
1が雌型11の凹部111に相対するようにする。
【0030】次に、図6に示す如く、シリンダー25を
伸ばして雌型11を加熱装置5の方に移動させ、加熱装
置5の加熱面51上に保持したシート8が雌型11の側
面に接触し凹部111を覆う位置で停止させる。次に、
雌型11の凹部111の内面に密着させる。しかる後
に、シリンダー25を縮めて、雌型11を後退させた
後、加熱装置5をピット3内に降下させる。
【0031】次いで、図8に示す如く、金型1を閉じ
る。金型1内では、表面にシート2が密着された雄型1
2の凸部121および端面形成部122と、雌型11の
凹部111との間に、キャビティ13が形成される。こ
のキャビティ13内に、図示しない射出成形機より溶融
された本体成形用樹脂を雄型12のスプルー123及び
ランナー124を通して溶融樹脂を射出成形する。
【0032】そして、所定時間経過し、金型1内で冷却
した後、金型1を開き、積層射出成形品を取り出し、射
出成形品の端面からはみ出しているシートを切断して、
図9に示す如く、積層射出成形品本体101の外表面に
シートによる被膜102が被覆された積層射出成形品1
0を得る。
【0033】実施例1 図1及び図2に示す2000トン射出成形機21の先端
に金型1が設けられた射出成形装置2を用い、図5〜図
8に示す上記の工程に従い、下記の条件にて、図9に示
す如き積層射出成形品の成形を行った。
【0034】シート8として、カレンダー成形により作
製した、膜厚500μmのABSシート上に石目模様を
印刷したものを用い、遠赤外加熱装置5により、120
℃にて30秒間加熱した後、図7に示す如く、雌型11
の細孔112より空気を真空吸引するとともに、加熱装
置5の細孔52より圧縮空気を噴出して、加熱面51に
より加熱されたシート8を雌型11の凹部111に密着
させた(真空圧空成形法)。
【0035】また、本体成形用樹脂としてABS樹脂
(電気化学工業社製:商品名「ABS−ME」)を用
い、射出成形機21よりキャビティ13内にノズル先端
温度230℃にて溶融した本体成形用樹脂を射出速度5
0mm/秒にて射出成形した。
【0036】その結果、ABS製の成形品本体101の
外表面に、石目模様の印刷されたABSシートによる被
膜102が積層された積層射出成形品10を得ることが
できた。積層射出成形品10の外観は良好であった。
【0037】実施例2 シート8として、実施例1で使用した石目模様を印刷し
たABSシート上に、光硬化性樹脂組成物〔アクリル樹
脂─酢酸エチル溶液(協和瓦斯化学社製:商品名「GI
P8」)を固形分で100重量部に、アクリルモノマー
(日本化薬社製:商品名「KAYARAD DPCA─
20」)50重量部、光重合開始剤〔チバ・ガイギー社
製:商品名「イルガキュア184」〕0.5重量部を混
合して得られた光硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥して
膜厚30μmの光硬化性樹脂層を設け、射出成形後、光
硬化性樹脂に高圧水銀灯により紫外線を照射したこと以
外は、実施例1と同様にして射出成形品の成形を行っ
た。
【0038】その結果、ABS製の成形品本体101の
外表面に、石目模様の印刷されたABSシートと光硬化
性樹脂層で構成される被膜102が積層された積層射出
成形品10を得ることができた。積層射出成形品10の
外観は良好であった。
【0039】実施例3 シート8として、実施例1で使用した石目模様を印刷し
たABSシート上に、ウレタン樹脂─酢酸エチル溶液
〔日本ポリウレタン工業社製:商品名「ニッポラン51
20」〕を固形分で30重量%に、弾性ビーズ〔日本触
媒化学社製:商品名「EBS100」〕100重量部を
混合した樹脂組成物を塗布し、乾燥して膜厚30μmの
スエード調のソフトタッチ樹脂層を設けたこと以外は、
実施例1と同様にして射出成形品の成形を行った。
【0040】その結果、ABS製の成形品本体101の
外表面に、石目模様の印刷され、スエード調のソフトタ
ッチ樹脂層で構成される被膜102が積層された積層射
出成形品10を得ることができた。積層射出成形品10
の外観は良好であった。
【0041】
【発明の効果】本発明の積層射出成形品の製造方法は、
上記の如き構成とされているので、装置に振動やゆがみ
を発生させることなく、又、スペースを有効に利用する
ことができ、且つ、作業性よく、寸法精度や外観に優れ
た表面加飾を施したり、表面硬度、耐候性改善、ソフト
タッチ性の機能を付与した、積層射出成形品を製造する
ことができる。
【0042】本発明の積層射出成形品の製造装置は、上
記の構成とされているので、装置に振動やゆがみを発生
させることなく、又、スペースを有効に利用することが
でき、且つ、成形品を金型内から取り出す際のロボット
の設置位置やその動作を制約することのない、積層射出
成形品の製造装置として供することができる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する金型の一例を示す縦断面図で
ある。
【図2】本発明に使用する射出成形機の先端に金型が設
けられた状態の射出成形装置の一例を示す正面図であ
る。
【図3】本発明に使用する加熱装置にシート供給装置よ
りシートを供給する状態を説明する正面図である。
【図4】本発明に使用する他の射出成形機の先端に金型
が設けられた状態の射出成形装置の一例を示す正面図で
ある。
【図5】本発明の積層射出成形品を製造する工程におけ
る、雌型の近傍に加熱装置を上昇させた状態を示す正面
図である。
【図6】本発明の積層射出成形品を製造する工程におけ
る、雌型の凹部にシートを接触させた状態を示す正面図
である。
【図7】本発明の積層射出成形品を製造する工程におけ
る、雌型の凹部にシートを密着させた状態を示す正面図
である。
【図8】本発明の積層射出成形品を製造する工程におけ
る、金型を閉じ、キャビティ内に溶融樹脂を射出成形し
た状態を示す正面図である。
【図9】本発明により得られた積層射出成形品の一例を
示す縦断斜視図である。
【符号の説明】
1 金型 2 射出成形装置 3 ピット 4 架台 5 加熱装置 6 シリンダー 7 シート供給装置 8 シート 10 積層射出成形品 11 雌型 12 雄型 13 キャビティ 21、21´ 射出成形機 22 固定ダイプレート 23 ダイバー 24 移動ダイプレート 25 シリンダー 51 加熱面 52 細孔 91 第1の架台 92 第2の架台 93 第3の架台 101 成形品本体 102 被膜 111 凹部 112 細孔 121 凸部 122 端面形成部
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:34 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機の先端に設けられた、雌型と
    雄型を有する金型の雌型の近傍に、金型の下方から加熱
    装置を上昇させ、加熱装置に保持せしめた加熱シートを
    雌型内に沿わせた後、加熱装置を降下せしめ、しかる後
    に閉型して、キャビティ内に成形用樹脂を射出成形する
    ことを特徴とする積層射出成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 射出成形機の先端に設けられた、雌型と
    雄型を有する金型の雌型内に加熱シートを沿わせた後、
    閉型してキャビティ内に成形用樹脂を射出成形して積層
    射出成形品を製造する装置であって、シートを加熱する
    加熱装置が金型の下方に設けられ、その加熱装置には昇
    降装置が設けられ、開型時に、加熱装置が昇降装置によ
    り雌型の近傍に上昇し、保持した加熱シートを雌型内に
    沿わせた後に、金型の下方に降下し、しかる後に成形用
    樹脂をキャビティ内に射出成形するために閉型する機構
    を備えていることを特徴とする積層射出成形品の製造装
    置。
JP4071291A 1992-03-27 1992-03-27 積層射出成形品の製造方法及び製造装置 Pending JPH05269789A (ja)

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