JPH0526916Y2 - - Google Patents

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JPH0526916Y2
JPH0526916Y2 JP11140386U JP11140386U JPH0526916Y2 JP H0526916 Y2 JPH0526916 Y2 JP H0526916Y2 JP 11140386 U JP11140386 U JP 11140386U JP 11140386 U JP11140386 U JP 11140386U JP H0526916 Y2 JPH0526916 Y2 JP H0526916Y2
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insulating layer
coil
conductor
density
woven fabrics
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【考案の詳細な説明】 A 産業上の利用分野 本考案は高圧回転電機のコイルに関し、その絶
縁耐力が向上するよう工夫したものである。
B 考案の概要 本考案は高密度のアラミツド不織布と低密度の
アラミツド不織布とを貼り合わせてなる絶縁テー
プ若しくはシートを高密度側を導体絶縁層に、ま
た低密度側を対地絶縁層に当接せしめて両者の間
に介在せしめることにより絶縁層の耐熱性の向上
及び絶縁耐力の向上を計つたものである。
C 従来の技術及び考案が解決しようとする問題
点 高圧回転電機の小形化のためには絶縁層の厚さ
の低減化を計ることが肝要である。絶縁層の厚さ
を低減するためには絶縁層の劣化を防止すること
が重要な要素となる。高電圧絶縁層の劣化は絶縁
層中のボイド若しくは剥離等により生起される放
電による劣化、所謂部分放電劣化によるものが大
きい。このような部分放電劣化の原因となるボイ
ド若しくは剥離は製造時に形成されるものと運転
中の熱、振動等によつて形成されるものがある。
このうち、製造時のボイド、剥離は製造時の品質
チエツクにより無害なレベルに押えることができ
るが、問題は運転中のコイル導体に対する通電に
より生起されるジユール熱及び起動、停止による
ヒートサイクル等の熱応力によつて形成されるボ
イド及び剥離である。
このため、従来技術に係る高圧回転電機のコイ
ルは、使用温度を下げ熱応力を押えてボイド及び
剥離の形成を押えるか、若しくはボイド及び剥離
が生じても有害なレベルの部分放電が生じないよ
うに絶縁層の厚さを厚くする必要があつた。何れ
にしても高圧回転電機を小形化するとともに省エ
ネルギー化を計る上での障害となる。
本考案は、上記従来技術に鑑み、絶縁層の耐熱
性の向上を計り得る高圧回転電機のコイルを提供
することを目的とする。
D 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するための本考案の構成は次の
知見を基礎とするものである。
高圧回転電機のコイルに対するこれまでの多く
の耐ヒートサイクル試験の結果より、ボイド若し
くは剥離が形成される個所は、コイル導体近傍の
対地絶縁層のマイカ層であることが判明した。即
ち、導体絶縁層と、この導体絶縁層に最も近い対
地絶縁層のマイカ層の間の接着強度を向上させる
ことが耐ヒートサイクル性を向上させることにつ
ながる。
そこで、本考案の構成は、高密度のアラミツド
不織布と低密度のアラミツド不織布とを貼り合わ
せてなる絶縁テープ若しくはシートを高密度側を
導体絶縁層に、また低密度側を対地絶縁層に夫々
当接せしめて両者の間に介在せしめたことを特徴
とする。
E 作用 上記構成の本考案によれば、高密度のアラミツ
ド不織布が、含浸樹脂の硬化時の温度上昇により
粘度が下がつて流出するのを防止するとともに、
テーピングの機械的強度を付与する。また、低密
度のアラミツド不織布は繊維の手羽により対地絶
縁層との接触面積を大きくして接着効果を向上せ
しめるとともに含浸樹脂の保持性も向上せしめ
る。
F 実施例 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図に示すように、一重ガラス被覆の導体絶
縁層2で被覆したコイル導体1は2列、12段に束
ねられており、その全体に絶縁テープ3(これは
絶縁シートでも良い)が1/2重ね巻きで1回巻回
してある。この絶縁テープ3は、第2図に示すよ
うに、アラミツド不織布を熱圧縮して高密度にし
た高密度のアラミツド不織布3aに低密度のアラ
ミツド不織布3bを熱圧接により貼り合わせてな
り、アラミツド不織布3aが導体絶縁層2の外周
面に当接するよう巻回してある。対地絶縁層4は
絶縁テープ3の外周に巻回されるもので、片ガラ
ス集成マイカをマイカ側を内側にして、即ちアラ
ミツド不織布3bに当接せしめて1/2重ね巻きで
6回巻回し、その外周にガラステープを1/2重ね
巻きで1回巻回し、更にその外周に離形のための
テフロンテープ(厚さ0.05mm)を1/2重ね巻きで
1回巻回してなる。このように導体絶縁層2、絶
縁テープ3及び対地絶縁層4を有するコイルは、
最終的に、コイルサイド部を金型に入れて成形し
た後、エポキシ系樹脂を真空加圧含浸処理した
150℃の乾燥炉中で硬化させることにより形成し
た。
かかる本実施例のコイルによれば、高密度のア
ラミツド不織布3aが含浸樹脂の硬化時の温度上
昇により粘度が下がつて流出するのを防止すると
ともに、テーピングの機械的強度を付与する。ま
た、低密度のアラミツド不織布3bは繊維の手羽
により対地絶縁層4との接触面積を大きくして接
着効果を向上せしめるとともに含浸樹脂の保持性
も向上せしめる。
第3図は、本実施例に係るコイルと比較のため
のコイル(以下比較例と称す)とを恒温槽中で
180℃、16時間、加熱した後室温まで冷却し、こ
のパターンを1サイクルとして10サイクルのヒー
トサイクル試験を行なつたときの静電容量値の変
化を示すグラフ、また第4図は、前記ヒートサイ
クルの前後におけるtanδ−V特性を示すグラフで
ある。
第3図を参照すれば、実施例の場合、静電容量
の変化は殆んどない。このことは絶縁層の剥離や
ボイドが存在しないことを示す。これに対し比較
例は静電容量が大きく低下している。また、第4
図を参照すれば、実施例では殆んど変化がないの
に対し、比較例ではtanδの立上りが大きくなつて
剥離やボイドが発生していることが分かる。
G 考案の効果 以上実施例とともに具体的に説明したように本
考案によれば次の効果がある。
(1) 耐ヒートサイクル性が向上して、運転中の熱
応力による剥離やボイドが形成されないため、
部分放電による絶縁劣化が抑制され、信頼性が
向上する。
(2) 耐ヒートサイクル性が向上するために剥離や
ボイドの形成が押えられ運転温度を下げて使用
する必要がなくなり、同じ嵩であればパワーア
ツプを計り得る。また、容量が同じであれば小
形化につながる。
(3) 耐ヒートサイクル性が向上するために、従来
の運転中の剥離やボイドの形成を見込んで絶縁
厚さを厚くする(部分放電の発生を抑制する)
必要がなく機器の小形化を計り得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す横断面図、第2
図はその絶縁層を概念的に示す説明図、第3図及
び第4図は前記実施例に係るコイルの特性を示す
グラフである。 図面中、1はコイル導体、2は導体絶縁層、3
は絶縁テープ、4は対地絶縁層である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. コイル導体に巻回された導体絶縁層及び導体絶
    縁層が施された複数個のコイル導体を束ねて導体
    絶縁層の外周側に巻回された対地絶縁層を有する
    とともに樹脂含浸方式により形成された高圧回転
    電機のコイルにおいて、アラミツド不織布を熱圧
    縮して高密度にした高密度のアラミツド不織布に
    低密度のアラミツド不織布を熱圧接により貼り合
    わせてなるアラミツド絶縁テープ若しくはシート
    を、高密度のアラミツド不織布が導体絶縁層の外
    周面に、また低密度のアラミツド不織布が対地絶
    縁層の内周面に夫々接するよう両者の間に巻回・
    介在せしめたことを特徴とする高圧回転電機のコ
    イル。
JP11140386U 1986-07-22 1986-07-22 Expired - Lifetime JPH0526916Y2 (ja)

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JP11140386U JPH0526916Y2 (ja) 1986-07-22 1986-07-22

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JPS6321447U JPS6321447U (ja) 1988-02-12
JPH0526916Y2 true JPH0526916Y2 (ja) 1993-07-08

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