JPH0526909U - 自動倉庫のラツク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来に比較して物品収納棚の左右幅を狭くし
て、土地の有効利用を図る。 【構成】 スライドフォーク１６によって物品Ｗを物品
収納棚３に収納する際、物品Ｗの中心と物品収納棚３の
中心とがややずれていても、物品Ｗが先細の物品ガイド
片８に当たってそれに案内されて自動的に物品収納棚３
に入り込むので、ラック装置１の支柱２の左右方向間隔
（物品出し入れ口６の幅）を収納物品Ｗの幅に近付け
て、１つの物品収納棚３に１つの物品Ｗが左右方向に遊
びなく収納出来るようにすることが出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は自動倉庫のラック装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動倉庫として以下の如きものは知られている。即ち、上下・左右に多 数の物品収納棚を有するラック装置と、このラック装置の前方において左右動自 在に設けられたスタッカークレーンとを有しており、前記スタッカークレーンが 、走行台車と、この走行台車に設けられたマストに昇降自在となされた昇降台と 、この昇降台に設けられた物品移載装置（例えば、前後方向に摺動自在に設けら れたスライドフォーク）とを有しており、前記ラック装置は、所定間隔で左右に 並ぶ前側の多数の支柱と、これら前側の支柱の後方にそれとの間に所定間隔をあ けて並ぶ後側の支柱と、これら左右の支柱間に設けられた多数の物品収納棚とを 有するものは知られている。

【０００３】

【従来技術の欠点】

前記従来自動倉庫のラック装置には以下の如き欠点があった。即ち、前記従来 自動倉庫のラック装置において、土地の有効利用を図る観点から可能な範囲で多 数の物品が収納出来るように、ラック装置の支柱の左右方向間隔（物品出し入れ 口の幅）を収納物品の幅に近付けて、１つの物品収納棚に１つの物品が左右方向 に遊びなく収納出来るようにすることが望まれている。しかし、従来のラック装 置においては、スタッカークレーンの停止精度や支柱の立設施工精度等を勘案し て、物品移載装置によって物品を物品収納棚に収納する際、物品が支柱に衝突し て物品収納棚へ収納出来なくなるといった事態を防止するため、物品の左右幅に 比較して支柱の左右方向間隔を相当広くしてあるため、土地の有効利用を図るこ とが出来ないという欠点があった。

【０００４】

【前記欠点を解消するための手段】 この考案は前記欠点を解消するために以下の如き手段を採用した。 この考案は、ラック装置を構成する、スタッカークレーン側の支柱に、スタッ カークレーン側に向かって先細となされた、水平断面略Ｖ字状の物品ガイド片が 設けられているものである。

【０００５】

【考案の作用】

この考案は以下の如き作用をなすものである。 物品移載装置によって物品を物品収納棚に収納する際、物品の中心と物品収納 棚の中心とがややずれていても、物品が先細の物品ガイド片に当たってそれに案 内されて自動的に物品収納棚に入り込むので、ラック装置の支柱の左右方向間隔 （物品出し入れ口の幅）を収納物品の幅に近付けて、１つの物品収納棚に１つの 物品が左右方向に遊びなく収納出来るようにすることが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。なお、この明細書に おいて、前とは図１下側を、後とは同図上側をいい、左とは図１左側を、右とは 同図右側をいう。

【０００７】 前後方向に所定の間隔７をあけるようにして、上下・左右に多数の物品収納棚 ３を有する前後一対のラック装置１が床面に設けられている。 前記ラック装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の多数の支柱２と、これら前 側の支柱２の後方にそれとの間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱２と、これら 前後の支柱２に設けられた多数の物品支承部材４とを有しており、支柱２を介す ることなく対向する左右一対の物品支承部材４によって物品収納棚３が構成され ている。左右一対の物品支承部材４間は、後述のスライドフォーク１６の上下方 向の移動を許容するフォーク通過間隙５となされている。 前記前後のラック装置１の物品収納棚３の物品出し入れ口６は相互に対向して いる。

【０００８】 前記ラック装置１の全ての支柱２に、間隔７側に向かって先細となされた、水 平断面略Ｖ字状の上下に長いレール状の物品ガイド片８が設けられている。

【０００９】 前記ラック装置１間に長手方向を左右方向に向けた上下一対のガイドレール１ １が設けられ、これらガイドレール１１に沿ってスタッカークレーン１２が左右 動自在となされている。前記スタッカークレーン１２は、走行台車１３と、この 走行台車１３に立設されたマスト１４に公知の昇降装置によって昇降自在となさ れた昇降台１５と、この昇降台１５に公知の進退機構によって前後摺動自在に設 けられたスライドフォーク１６とを有している。 前記スライドフォーク１６の前後部各々には、プッシャー１８が起倒自在に設 けられ、これらプッシャー１８が倒伏した際、スライドフォーク１６の上面より 完全に沈み込むようになされている。これらプッシャー１８は流体圧シリンダ１ ９によって作動されるようになされている。

【００１０】

【実施例の作用】

次に実施例装置の作用を説明する。 物品搬入ステーションの台（図示略）に物品Ｗが載置されると、走行台車１３ が、スライドフォーク１６の左右方向中央を物品搬入ステーションの台の左右方 向中央と一致させる位置まで走行して、停止する。それと同時に昇降台１５が昇 降して、スライドフォーク１６の上面を物品Ｗの下面より下方に位置させる。な お、その際、両プッシャー１８は倒伏した状態にある。その後、スライドフォー ク１６が物品Ｗの下面下方（公知のごとく、物品搬入ステーションの台にはスラ イドフォーク１６が前後上下方向に通過するフォーク通過間隙が形成されている 。）に突出する。その後、昇降台１５の上昇に伴ってスライドフォーク１６が物 品Ｗを持ち上げ、その後、スライドフォーク１６が昇降台１５側に退入すること によって、物品Ｗは昇降台１５に引き込まれる。このようにして物品Ｗを物品搬 入ステーションの台から取り出した後、走行台車１３が物品Ｗを収納する物品収 納棚３が属する棚縦列の左右方向中央に物品Ｗの左右方向中央（スライドフォー ク１６の左右方向中央）を一致させるべく走行して停止する。この停止は、公知 のごとく、走行台車停止位置検知装置等を利用して行なわれている。その間に昇 降台１５が、収納すべき物品収納棚３の上面よりやや上方に物品Ｗの下面を位置 させる位置まで昇降して停止する。その後、物品Ｗを収納する物品収納棚３と反 対側のプッシャー１８を起立させる。その後は、前記と逆の作動によって物品Ｗ は物品収納棚３に降ろされる。なお、たとえ、物品Ｗの中心と物品収納棚３の中 心とがややずれていても、物品Ｗを物品収納棚３に向けて押し出す際、物品Ｗが 先細の物品ガイド片８に当たってそれに案内されて自動的に物品収納棚３に入り 込む。スライドフォーク１６が空となり昇降台１５側に退入すると、起立してい たプッシャー１８は倒伏する。 そして、前記とほぼ逆の操作によって、物品収納棚３の物品Ｗを物品搬出ステ ーションの台に搬出することが出来る。 なお、物品Ｗを載せた状態でスタッカークレーン１２を移動させる際や物品収 納棚３への物品Ｗの収納・物品収納棚３からの物品Ｗの取り出しの際、両方のプ ッシャー１８を起立させるようにすれば、両プッシャー１８が物品Ｗのずれ止め として作用するので、高速の物品搬送及び高速の物品収納・取り出しを実現する ことが出来る。 なお、物品移載装置はスライドフォーク１６に限定されるものではなく、公知 の物品移載ロボットハンドであってもよい。

【００１１】

【考案の効果】

この考案は、前記した如き構成によって、以下の如き効果を奏するものである 。 物品移載装置によって物品を物品収納棚に収納する際、物品の中心と物品収納 棚の中心とがややずれていても、物品が先細の物品ガイド片に当たってそれに案 内されて自動的に物品収納棚に入り込むので、ラック装置の支柱の左右方向間隔 （物品出し入れ口の幅）を収納物品の幅に近付けて、１つの物品収納棚に１つの 物品が左右方向に遊びなく収納出来るようにして、従来に比較して物品収納棚の 左右幅を狭くして、土地の有効利用を図ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す簡略水平断面図であ
る。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線拡大断面図である。

【図３】図１のＡ部分拡大図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線断面図である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線拡大断面図である。

【符号の説明】

１ ラック装置 ２ 支柱 ３ 物品収納棚 ８ 物品ガイド片 １２ スタッカークレーン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下・左右に多数の物品収納棚を有する
   ラック装置と、このラック装置の前方において左右動自
   在に設けられたスタッカークレーンとを有する自動倉庫
   において、前記ラック装置を構成する、スタッカークレ
   ーン側の支柱に、スタッカークレーン側に向かって先細
   となされた、水平断面略Ｖ字状の物品ガイド片が設けら
   れている自動倉庫のラック装置。
2. 【請求項２】 前記ラック装置を構成する、スタッカー
   クレーンと逆側の支柱に、スタッカークレーン側に向か
   って先細となされた、水平断面略Ｖ字状の物品ガイド片
   が設けられている請求項１記載の自動倉庫のラック装
   置。