JPH0526774B2 - - Google Patents

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JPH0526774B2
JPH0526774B2 JP58039281A JP3928183A JPH0526774B2 JP H0526774 B2 JPH0526774 B2 JP H0526774B2 JP 58039281 A JP58039281 A JP 58039281A JP 3928183 A JP3928183 A JP 3928183A JP H0526774 B2 JPH0526774 B2 JP H0526774B2
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JP
Japan
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alkali metal
naphthol
metal salt
phenol
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JP58039281A
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JPS59164751A (ja
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Ryuzo Ueno
Kazuyuki Sakota
Yasunori Nakamura
Yasuhei Hamazaki
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Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
Original Assignee
Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、懸濁液中での芳香族ヒドロキシ化合
物アルカリ金属塩と二酸化炭素との反応による、
芳香族ヒドロキシカルボン酸の製法に関する。
芳香族ヒドロキシカルボン酸、とくにパラオキ
シ安息香酸、サリチル酸、3−オキシ−2−ナフ
トエ酸などは、防腐、防黴剤、医薬、染料及び顔
料などの原料として古くからその有用性が知ら
れ、さらに近年農薬、感熱記録紙顕色剤などの合
成原料、芳香族ポリエステル用のモノマーとして
重要性が増大している。
これら芳香族ヒドロキシカルボン酸は、従来は
芳香族ヒドロキシ化合物アルカリ金属塩と二酸化
炭素との気固相反応、いわゆるコルベ・シユミツ
ト法によつて製造されて来たが、近年に至り本発
明者らの一人によつて、この気固相法を懸濁相を
用いる気液相系の反応に改良し、工業的大量生産
を可能にする方法が成し遂げられた。
本発明者らはコルベ・シユミツト法をさらに改
良すべく研究を重ねた結果、常温で液体であり、
かつ沸点が250℃以上のはトリアリール系の芳香
族炭化水素が、次のようなすぐれた性質を有する
ことを見出して本発明に到達した。
1 芳香族ヒドロキシ化合物アルカリ金属塩をよ
く懸濁させるので、芳香族ヒドロキシ化合物ア
ルカリ金属塩の完全脱水が速やかに、そして比
較的低温で行われる。したがつて原料として芳
香族ヒドロキシ化合物アルカリ金属塩の無水の
ものが容易に得られ、二酸化炭素との反応にお
ける目的物の収率を著しく向上させる。
2 コルベ・シユミツト反応においては、通常反
応の進行に伴つて芳香族ヒドロキシ化合物が副
生する。この副生物の、芳香族ヒドロキシ化合
物アルカリ金属塩層と反応媒体層における分配
を適切にすることが、反応工程の速度、目的物
の収率、比率の向上に重要である。上記反応媒
体はこの分配を適切にするので目的物の収率、
比率を著しく向上する。そのため、反応工程に
おいて原料系の液状化あるいは目的物の収率な
らびに比率向上のために、芳香族ヒドロキシ化
合物の添加を必要でなくすることができる。
3 反応工程において生成物のタール化を抑制
し、さらにタール化副生物を反応媒体層に溶解
してしまうので、芳香族ヒドロキシ化合物アル
カリ金属塩層へのタール状物質の混入がきわめ
て少ない。その結果、上記タール状物質の混入
による反応速度、目的物の収率ならびに比率の
低下が起こらない。
4 上記反応媒体は芳香族ヒドロキシ化合物の分
配率が良いので、仕上げ処理工程において、水
層に溶存する芳香族ヒドロキシ化合物の回収が
容易である。
5 上記反応媒体は通常、常温でも液状であるた
め、仕上げ処理工程において固結したりするこ
とがない。そのため、この工程において、固結
を防ぐためのラインの加熱などの必要はなく、
熱経済的に有利である。
6 さらに上記反応媒体は、通常は沸点が高く、
反応工程中で溶媒の蒸気圧による圧力上昇がな
いので、装置の耐圧のため二酸化炭素の圧力以
上を要しない利点をも有する。
本発明は、常温で液体で高沸点を有するトリア
リール、トリアリールアルカン又はこれらの水素
化物もしくはこれらの混合物を反応媒体として、
フエノールのアルカリ金属塩もしくは2−ナフト
ールのアルカリ金属塩と二酸化炭素との反応を行
うことによる、芳香族ヒドロキシカルボン酸の製
法である。
本発明におけるトリアリール又はこれらの水素
化物は、例えばトリフエニルベンジルトルエン、
ジベンジルトルエン、水素化トリフエニル類ある
いはこれらの混合物などが好ましく、250℃以上
の高沸点を有するものが優れている。
フエノールのアルカリ金属塩としてはフエノー
ルナトリウム及びフエノールカリウム、2−ナフ
トールのアルカリ金属塩としては2−ナフトール
ナトリウムが好ましい。
コルベ・シユミツト法では、原料芳香族ヒドロ
キシ化合物アルカリ金属塩の完全脱水はその重要
課題の一つであつて、上記原料の脱水が不完全で
あると反応収率が激減する。上記原料はフエノー
ル又は2−ナフトールと水酸化ナトリウム又はカ
リウムなどから常法により調製することができる
が、とくに前記の反応媒体の存在下に完全脱水す
ると有利である。
本発明によれば芳香族ヒドロキシ化合物アルカ
リ金属塩と二酸化炭素との反応は、100℃以上好
ましくは120〜300℃特に150〜300℃の温度、なら
びに30Kg/cm3(G)以下好ましくは1〜15Kg/cm2
(G)特に2〜10Kg/cm2(G)の二酸化炭素圧力
において行われる。反応媒体の使用量は、通常は
芳香族ヒドロキシ化合物アルカリ金属塩の重量に
対し0.5倍重量以上、好ましくは0.5〜10倍特に1
〜5倍重量である。反応は回分式又は連続式のい
ずれでも行うことができるが、大量生産のために
は連続式で行うことが好ましい。反応時間あるい
は滞留時間は、数分ないし15時間好ましくは10分
〜10時間特に20分〜10時間の間で適宜選択するこ
とができる。
本発明の方法は前記の種々の利点を有するの
で、工業的価値がきわめて高い。
実施例 1 フエノールカリウム100g及び水素化トリフエ
ニル混合物400gを耐圧反応装置に入れ、230℃及
び二酸化炭素圧7Kg/cm2(G)で20分間、攪拌下
に反応させる。反応混合物を冷却してから水200
ml中に加え、85℃で反応媒体層と水層を分液す
る。水層をさらにキシレン20gで抽出し、反応媒
体層と抽出溶媒層から水酸化カリウム液でフエノ
ールを回収する。フエノールを回収したあとの水
層を希硫酸で酸性となし、パラオキシ安息香酸
80.8gが得られる。フエノールカリウム基準の収
率は77.3%、回収されたフエノールカリウムは
21.8gで、選択率は99.1%である。
実施例 2 2−ナフトールナトリウム166g及びジベンジ
ルトルエン混合物434gを耐圧反応装置に入れ、
260℃及び二酸化炭素圧5Kg/cm2(G)で4時間
攪拌下に反応させる。反応混合物を水850ml中に
加え、85℃で反応媒体層と水層を分液する。反応
媒体層を48%水酸化ナトリウムで抽出し、2−ナ
フトールナトリウム溶液として回収する。水層を
希硫酸でPH5.5に調整したのち、同温度で沈降す
るタール層を分離する。次いで水層を85℃で希硫
酸によりPH2.0となし、40℃に冷却したのち過
すると、2−ヒドロキシナフタリン−3−カルボ
ン酸89.3gが得られる。β−ナフトールナトリウ
ム基準の収率は47.5%である。反応媒体層とター
ル層からβ−ナフトール分55.6gが回収され、選
択率は86.1%である。
実施例 3 図面に示す装置を用いて反応及び仕上げ処理を
連続式で行う。混合機1に毎時、2−ナフトール
ナトリウム83Kg、水素化トリフエニル混合物166
Kgを供給して、混合分散させる。この混合分散液
毎時249Kgを、二酸化炭素圧5Kg/cm2(G)を保
つた反応槽2に送り、270℃で反応させる。滞留
時間は4時間である。反応槽2を出た反応混合物
を熱交換器3で冷却したのち、攪拌槽4中で毎時
水420と混合し、温度を85℃に調節し、次いで
分液槽5に送り、85℃で反応媒体槽と水層に分液
する。上層の反応媒体層から回収装置(図示して
ない)を用いて、2−ナフトール分を2−ナフト
ールナトリウムとして回収する。下層の水層をPH
調整槽6中で、希硫酸によりPH5.5に調整したの
ち、分液槽7中で85℃で分液する。分液槽7で分
離された下層のタール層から、減圧蒸留装置(図
示してない)を用いて2−ナフトールを回収す
る。分液槽7中の上層を酸析槽8に送り、85℃で
希硫酸によりPH2.0となし、酸析する。毎時44.7
Kgの2−ヒドロキシナフタリン−3−カルボン酸
が得られる。β−ナフトールナトリウム基準の収
率は47.6%である。毎時β−ナフトール分27.8Kg
が回収され、選択率は86.2%である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施態様を説明するための工程
図であつて、1及び4は攪拌槽、2は反応槽、3
は熱交換器、5及び7は分液槽、6はPH調整槽、
8は酸析層である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トリアリール、トリアリールアルカン又はこ
    れらの水素化物もしくはこれらの混合物を反応媒
    体として、フエノールのアルカリ金属塩もしくは
    2−ナフトールのアルカリ金属塩と二酸化炭素と
    の反応を行うことを特徴とする、芳香族ヒドロキ
    シカルボン酸の製法。 2 フエノールのアルカリ金属塩もしくは2−ナ
    フトールのアルカリ金属塩がフエノールナトリウ
    ム及びフエノールカリウム又は2−ナフトールナ
    トリウムであることを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
JP3928183A 1983-03-11 1983-03-11 芳香族ヒドロキシカルボン酸の製法 Granted JPS59164751A (ja)

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JPS5030063A (ja) * 1973-07-19 1975-03-26

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