JPH05267735A - 超電導接合、超電導素子およびそれらの作製方法 - Google Patents

超電導接合、超電導素子およびそれらの作製方法

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JPH05267735A
JPH05267735A JP4069511A JP6951192A JPH05267735A JP H05267735 A JPH05267735 A JP H05267735A JP 4069511 A JP4069511 A JP 4069511A JP 6951192 A JP6951192 A JP 6951192A JP H05267735 A JPH05267735 A JP H05267735A
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三郎 田中
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尚 松浦
Hideo Itozaki
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一部にa軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2を形
成した上記のMgO(100)基板3上に、c軸配向の薄
膜が成長する条件でY1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1
を成長させる。Y1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1の直
接MgO(100)基板3上に成長した部分11はc軸配向
になり、a軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2上に成長した
部分12はa軸配向になり、結晶粒界4が障壁の超電導接
合になる。 【効果】 微細加工せずに弱結合型の超電導接合が容易
に作製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導接合、超電導接
合を有する素子およびそれらの作製方法に関する。より
詳細には、酸化物超電導体を用いており、作製が容易で
ある新規な超電導接合、その作製方法およびその応用に
関する。
【0002】
【従来の技術】ジョセフソン接合に代表される超電導接
合を実現する構成は各種あって、最も好ましい構造は、
一対の超電導体で薄い非超電導体をはさんだトンネル型
の接合である。しかしながら、点接触型、マイクロブリ
ッジ型等一対の超電導体を弱く結合した超電導接合も、
特性は異なるもののジョセフソン効果を発揮する。一般
に、このような超電導接合は非常に微細な構成であり、
上記の超電導体および非超電導体は、いわゆる薄膜で構
成されている。
【0003】例えば、超電導体に酸化物超電導体を使用
してトンネル型超電導接合を実現する場合には、基板上
に第1の酸化物超電導薄膜、非超電導体薄膜および第2
の酸化物超電導薄膜を順に積層する。
【0004】非超電導体には、用途により例えばMgO等
の絶縁体、Si等の半導体、Au等の金属が使用され、それ
ぞれ異なる特性の超電導接合を構成する。
【0005】トンネル型超電導接合における非超電導体
の厚さは、超電導体のコヒーレンス長によって決まる。
酸化物超電導体は、コヒーレンス長が非常に短いため、
酸化物超電導体を使用したトンネル型超電導接合におい
ては、非超電導体の厚さは数nm程度にしなければならな
い。
【0006】また、点接触型超電導接合、マイクロブリ
ッジ型超電導接合は、いずれも一対の超電導体の弱結合
が実現するような非常に微細な加工を必要とする。一
方、超電導接合の動作特性を考慮すると、超電導接合を
構成する各層の結晶性がよく、単結晶または単結晶にご
く近い配向性を有する多結晶でなければならない。
【0007】一方、SQUIDは、上記の超電導接合の
内、ジョセフソン接合を利用した高感度磁気センサであ
る。図4(a) および(b) にSQUIDの原理図を示す。
図4(a) は、dcSQUIDで、超電導リング30に2個の
ジョセフソン接合31および32を組み合わせてある。dcS
QUIDは、超電導リング30に流れる直流電流Idcを一
定にし、超電導リング30にかかる直流電圧Vdcを測定す
ることで、磁束Φを測定する。
【0008】図4(b) はrfSQUIDで、超電導リング
30に1個のジョセフソン接合31を組み合わせてある。rf
SQUIDは、コイル33およびコンデンサ34を備える回
路と共に使用し、この回路に流れる交流電流Irfを一定
にし、この回路にかかる交流電圧Vrfを測定すること
で、磁束Φを測定する。dcSQUIDのように、複数の
ジョセフソン接合を有する素子では、各ジョセフソン接
合の特性が揃っていることが必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のトンネル型超電
導接合では、それぞれ結晶性のよい第1の酸化物超電導
薄膜、非超電導体の薄膜および第2の酸化物超電導薄膜
を積層しなければならない。酸化物超電導薄膜上にごく
薄く、且つ結晶性のよい非超電導体の薄膜を積層するこ
とは困難であり、この非超電導体薄膜のさらに上に結晶
性のよい酸化物超電導薄膜を形成するのは酸化物超電導
体の特性上非常に困難である。また、上記の積層構造が
実現しても、従来は酸化物超電導体と非超電導体との界
面の状態が良好でなく所望の特性が得られなかった。
【0010】一方、点接触型超電導接合、マイクロブリ
ッジ型超電導接合を実現するような、微細な加工も非常
に困難であり、安定した性能の超電導接合を再現性よく
作製することができなかった。さらに、dcSQUIDの
ように複数のジョセフソン接合を有する素子の各ジョセ
フソン接合の特性を揃えることはほとんど不可能であっ
た。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
問題点を解決した、酸化物超電導体を用いて再現性よく
所定の特性のものが作製できる、新規な構成の超電導接
合、その作製方法およびそれを使用した素子を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、第1お
よび第2の超電導体を弱く結合させて構成される弱結合
型超電導接合において、前記第1および第2の超電導体
が、一体の酸化物超電導薄膜で形成され、前記酸化物超
電導薄膜の前記第1の超電導体の部分がa軸配向の酸化
物超電導体結晶で構成され、前記酸化物超電導薄膜の前
記第2の超電導体の部分がc軸配向の酸化物超電導体結
晶で構成され、両者の結晶粒界が障壁となっていること
を特徴とする超電導接合が提供される。
【0013】また、本発明においては、a軸配向の酸化
物超電導体と類似の結晶構造を有する材料の薄膜が成膜
面の一部に形成されている基板上に、複数の箇所で前記
成膜面から前記薄膜にかかるよう形成され、前記成膜面
上の部分がc軸配向の酸化物超電導体結晶で、前記薄膜
上の部分がa軸配向の酸化物超電導体結晶でそれぞれ構
成され、前記成膜面上の部分のc軸配向の酸化物超電導
体結晶と前記薄膜上の部分のa軸配向の酸化物超電導体
結晶との結晶粒界が障壁となっている酸化物超電導薄膜
で構成されていることを特徴とする超電導素子が提供さ
れる。
【0014】本発明においては、上記の超電導接合を作
製する方法として、基板の成膜面上の一部にa軸配向の
酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する材料の薄膜を
成膜した後、前記成膜面全体の上にc軸配向の酸化物超
電導薄膜が成長する条件で酸化物超電導薄膜を成膜する
ことを特徴とする超電導接合の作製方法が提供される。
【0015】さらに、本発明においては、上記の超電導
素子を作製する方法として、基板の成膜面上の一部にa
軸配向の酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する材料
の薄膜を成膜した後、複数の箇所で露出している成膜面
から前記薄膜にかかる形状の酸化物超電導薄膜を、c軸
配向の酸化物超電導薄膜が成長する条件で成膜すること
を特徴とする超電導素子の作製方法が提供される。
【0016】
【作用】本発明の超電導接合は、第1および第2の超電
導体が一体の酸化物超電導薄膜で構成されており、この
酸化物超電導薄膜の第1の超電導体の部分がa軸配向の
酸化物超電導体結晶で構成され、第2の超電導体の部分
がc軸配向の酸化物超電導体結晶で構成されている。そ
して、a軸配向の酸化物超電導体結晶とc軸配向の酸化
物超電導体結晶との結晶粒界が超電導接合の接合面にな
っている。本発明の超電導接合では、単結晶の酸化物超
電導体結晶間の結晶粒界が障壁になっているので、障壁
が非常にシャープであり、超電導接合としての特性が優
れている。
【0017】一方、本発明の超電導素子は、上記本発明
の超電導接合を複数備える。上記本発明の超電導接合
は、結晶粒界が障壁になっているので、点接触型超電導
接合、マイクロブリッジ型超電導接合と比較して寸法誤
差の許容範囲が大きく、複数の超電導接合の特性を揃え
ることが容易である。
【0018】本発明の超電導接合を作製するには、以下
の方法による。MgO(100)等の基板上の一部にa軸
配向の酸化物超電導体に類似の結晶構造を有する材料の
薄膜を成膜する。この薄膜は、この上にa軸配向の酸化
物超電導体の薄膜を成長させるための言わば種薄膜であ
る。c軸配向の酸化物超電導薄膜が成長する条件で成膜
を行っても、この種薄膜上にはa軸配向の酸化物超電導
薄膜がエピタキシャル成長する。この種薄膜は、格子定
数がa軸配向の酸化物超電導薄膜に近く、結晶性がよい
ことが条件であり、必ずしも酸化物超電導体の薄膜であ
る必要はない。また、この種薄膜の厚さは通常2〜10nm
が好ましい。厚さが2nm未満では、種薄膜がクラスタ状
態であり、結晶性が完全ではない。また、薄膜の厚さが
10nmを超えると、上層の酸化物超電導体薄膜が平滑にな
らない。
【0019】上記の一部にa軸配向の酸化物超電導体に
類似の結晶構造を有する材料の薄膜が形成されたこのMg
O(100)基板全体の上に、c軸配向の酸化物超電導
薄膜が成長する条件で酸化物超電導薄膜を成膜する。こ
の酸化物超電導薄膜を構成する酸化物超電導体として
は、例えば、Y1Ba2Cu37-X、Bi2Sr2Ca2Cu3x 、Tl2B
a2Ca2Cu3x 等が好ましい。上記の一部にa軸配向の酸
化物超電導体に類似の結晶構造を有する材料の薄膜が形
成されているMgO(100)基板上に、成膜される酸化
物超電導体の薄膜は、それぞれ下層の材料の影響を受け
てエピタキシャル成長する。即ち、a軸配向の酸化物超
電導体に類似の結晶構造を有する材料の薄膜上に成長す
る酸化物超電導体の薄膜は、a軸配向の酸化物超電導薄
膜になる。また、MgO(100)基板上に直接成長する
酸化物超電導薄膜は、c軸配向の酸化物超電導薄膜にな
る。
【0020】従って、上記本発明の方法によれば、a軸
配向およびc軸配向それぞれ異なる配向性を有する単結
晶の酸化物超電導体結晶が同時に成長し、1枚の酸化物
超電導薄膜を形成し、本発明の超電導接合となる。上記
本発明の方法では、成膜方法としてスパッタリング法、
MBE法、真空蒸着法、レーザアブレーション法等任意
の方法を使用することができる。また、基板もMgO(1
00)基板だけでなく、SrTiO3 (110)基板、YS
Z基板等が使用可能である。
【0021】このように作製された本発明の超電導接合
は、第1および第2の超電導体が同時に形成され、結晶
方向以外は全て等しい酸化物超電導体で構成されてい
る。また、微細加工が不必要であり、自然に成長した結
晶方向の異なる単結晶の結晶粒界が障壁となっているの
で、特性が単に優れているだけでなく、再現性よく作製
できる。
【0022】一方、本発明の超電導素子を作製する場合
には、上記の種薄膜が形成された基板上に、c軸配向の
酸化物超電導薄膜が成長する条件で酸化物超電導薄膜を
成膜する際に、例えばSi板のマスクを使用して、上記の
酸化物に複数の箇所でかかるパターンの酸化物超電導薄
膜を成膜する。本発明の方法によれば、複数の超電導接
合の全ての障壁が、同じ条件で同時に形成されるので全
ての障壁の特性が自動的に揃う。
【0023】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
【0024】
【実施例】本発明の方法で作製した本発明の超電導接合
を利用してジョセフソン素子を作製した。図1を参照し
て、その工程を説明する。まず、図1(a)に示すようMg
O(100)基板3上の左半分にa軸配向のY1Ba2Cu3
7-X薄膜2を形成した。このa軸配向のY1Ba2Cu3
7-X薄膜2は、結晶性さえ十分であるならば超電導性を
示さなくてもよい。a軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜を、
スパッタリング法で作製する場合には、基板温度560〜5
80℃で成膜を行い、レーザアブレーション法で作製する
場合には基板温度580〜620℃で成膜を行うことが好まし
い。スパッタリング法で成膜を行う場合の成膜条件を以
下に示す。 基板温度 570℃ スパッタリングガス Ar 8SCCM O2 4SCCM 圧力 5×10-2Torr 膜厚 5nm
【0025】次に、左半分にa軸配向のY1Ba2Cu37-X
薄膜2を形成した上記のMgO(100)基板3上にc軸
配向の薄膜が成長する条件でY1Ba2Cu37-X酸化物超電
導薄膜1をやはりスパッタリング法で作製した。成膜条
件を以下に示す。 基板温度 620℃ スパッタリングガス Ar 8SCCM O2 4SCCM 圧力 5×10-2Torr 膜厚 300nm c軸配向のY1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜を、スパッ
タリング法で作製する場合には、基板温度590〜650℃で
成膜を行い、レーザアブレーション法で作製する場合に
は基板温度630〜700℃で成膜を行うことが好ましい。こ
のY1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1は、図1(b)およ
び(b′)に示すよう、直接MgO(100)基板3上に成
長した部分11はc軸配向の薄膜であり、a軸配向のY1B
a2Cu37-X薄膜2上に成長した部分12はa軸配向の薄膜
であった。また、結晶粒界4が障壁になっている。
【0026】反応性イオンエッチングを使用して、上記
のY1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1を図1(c)に示す
形状に加工した。図1(c)のくびれた部分は長さ10μ
m、幅5μmであり、ちょうど中央部に結晶粒界4がく
るよう加工されている。
【0027】上記のように本発明の方法により作製した
本発明の超電導接合を使用したジョセフソン素子の特性
を測定した。85Kに冷却し、周波数15GHz、出力0.2 m
Wのマイクロ波を印加したところ、31μVの倍数の電圧
点でシャピロステップが観測され、ジョセフソン結合が
実現していることが確認された。
【0028】図2に、本発明の超電導素子の一例の概略
平面図を示す。図2の超電導素子は、dcSQUIDであ
り、左半分にa軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2が形成さ
れているMgO(100)基板3上に、複数の箇所4およ
び14でa軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2にかかるような
形状に成膜されたY1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1に
より構成されている。
【0029】Y1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1の成膜
面13上の部分10は、c軸配向の薄膜で構成され、また、
1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1のa軸配向のY1Ba2
Cu37-X薄膜2上の部分20は、a軸配向の薄膜で構成さ
れている。
【0030】即ち、Y1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1
の基板面13上の部分10と、a軸配向のY1Ba2Cu37-X
膜2上の部分20とは、結晶方向が異なっている。また、
結晶粒界4および14がそれぞれ超電導接合の障壁となっ
ている。
【0031】上記本発明の超電導素子は、本発明の方法
により、以下のように作製した。まず、MgO(100)
基板3の左半分上にa軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2を
形成した。このa軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2は、結
晶性さえ十分であるならば超電導性を示さなくてもよ
い。成膜方法としてはレーザアブレーション法を使用し
た。成膜条件を以下に示す。 基板温度 600℃ O2 雰囲気 圧力 0.1Torr エキシマレーザ 2J/cm2・5Hz 膜厚 5nm
【0032】次に、左半分にa軸配向のY1Ba2Cu37-X
薄膜2を形成した上記のMgO(100)基板3上にSi板
のマスクを配置して、図1に示した形状になるようY1B
a2Cu37-X酸化物超電導薄膜1をやはりレーザアブレー
ション法で作製した。成膜条件を以下に示す。 基板温度 650℃ O2 雰囲気 圧力 0.1Torr エキシマレーザ 2J/cm2・5Hz 膜厚 300nm このY1Ba2Cu37-X酸化物超電導薄膜1は、上述のよう
にMgO(100)基板3の成膜面13上に成長した部分10
がc軸配向であり、a軸配向のY1Ba2Cu37-X薄膜2が
a軸配向であった。
【0033】上記のように作製した本発明の超電導素子
のSQUIDとして動作を確認した。微弱な外部磁場を
印加したところ図3に示すような出力電圧の変動が見ら
れた。これは、85Kまで明瞭であった。以上のように、
本実施例の超電導素子は、特性の優れたSQUIDであ
ることが確認された。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従うと、
新規な構成の超電導接合を酸化物超電導体により実現で
きる。本発明の超電導接合は、同時に成長し、1枚の酸
化物超電導薄膜を形成する、a軸配向およびc軸配向の
単結晶の酸化物超電導体結晶がそれぞれ第1および第2
の超電導体となって構成されている。また、本発明の方
法では、本発明の超電導接合を微細加工を行うことなく
容易に作製することが可能である。
【0035】さらに、本発明の方法で作製される本発明
の超電導素子は、特性の揃ったトンネル型超電導接合を
複数具備する。従って、特にdcSQUIDに応用すると
有利であり、また、ジョセフソン素子の集積化に応用す
ることも可能である。本発明により、超電導技術の電子
デバイスへの応用がさらに促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により作製された超電導接合を利
用したジョセフソン素子の作製工程を説明する図であ
る。
【図2】本発明の超電導素子の概略平面図である。
【図3】本実施例のSQUIDに外部磁場を印加したと
きの出力電圧の変動を示すグラフである。
【図4】SQUIDの原理図である。
【符号の説明】
1 酸化物超電導薄膜 3 基板 4、14 結晶粒界

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の超電導体を弱く結合さ
    せて構成される弱結合型超電導接合において、前記第1
    および第2の超電導体が、一体の酸化物超電導薄膜で形
    成され、前記酸化物超電導薄膜の前記第1の超電導体の
    部分がa軸配向の酸化物超電導体結晶で構成され、前記
    酸化物超電導薄膜の前記第2の超電導体の部分がc軸配
    向の酸化物超電導体結晶で構成され、両者の結晶粒界が
    障壁となっていることを特徴とする超電導接合。
  2. 【請求項2】 a軸配向の酸化物超電導体と類似の結晶
    構造を有する材料の薄膜が成膜面の一部に形成されてい
    る基板上に、複数の箇所で前記成膜面から前記薄膜にか
    かるよう形成され、前記成膜面上の部分がc軸配向の酸
    化物超電導体結晶で、前記薄膜上の部分がa軸配向の酸
    化物超電導体結晶でそれぞれ構成され、前記成膜面上の
    部分のc軸配向の酸化物超電導体結晶と前記薄膜上の部
    分のa軸配向の酸化物超電導体結晶との結晶粒界が障壁
    となっている酸化物超電導薄膜で構成されていることを
    特徴とする超電導素子。
  3. 【請求項3】 基板の成膜面上の一部にa軸配向の酸化
    物超電導体と類似の結晶構造を有する材料の薄膜を成膜
    した後、前記成膜面全体の上にc軸配向の酸化物超電導
    薄膜が成長する条件で酸化物超電導薄膜を成膜すること
    を特徴とする超電導接合の作製方法。
  4. 【請求項4】 基板の成膜面上の一部にa軸配向の酸化
    物超電導体と類似の結晶構造を有する材料の薄膜を成膜
    した後、複数の箇所で露出している成膜面から前記薄膜
    にかかる形状の酸化物超電導薄膜を、c軸配向の酸化物
    超電導薄膜が成長する条件で成膜することを特徴とする
    超電導素子の作製方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0653561A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 超伝導薄膜粒界接合素子及びその製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0653561A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 超伝導薄膜粒界接合素子及びその製造方法

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