JPH052668Y2 - - Google Patents

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JPH052668Y2
JPH052668Y2 JP11280188U JP11280188U JPH052668Y2 JP H052668 Y2 JPH052668 Y2 JP H052668Y2 JP 11280188 U JP11280188 U JP 11280188U JP 11280188 U JP11280188 U JP 11280188U JP H052668 Y2 JPH052668 Y2 JP H052668Y2
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sheet pile
pile wall
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、消波機能を有すると共に景観が良
好である護岸構造に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、港湾等に建設される鋼矢板による護岸構
造としては、鋼矢板を相互に噛み合わせて一列に
並ぶように打設した一列直立壁型護岸が知られて
いる。この一列直立型護岸構造の場合は、反射波
の影響により護岸構造前面海域の静穏度を確保す
ることができず、そのため漁船等の航行船舶が動
揺し航行安全性の点で問題がある。
この対策として、一列直立型護岸構造の前部の
水底地盤に消波ブロツクを台形状に積むことも行
われているが、この場合は、消波ブロツクが邪魔
になつて護岸構造に係船することができず、しか
も水深が深くなると消波ブロツクの使用量が膨大
になる。また一列直立型護岸構造は外観が平面状
であるので意匠性に乏しく景観が悪いという問題
がある。
この考案は、消波機能を有すると共に係船も可
能であり、かつ景観も良好である護岸構造を提供
することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、この考案の護岸構
造においては、多数の鋼矢板が相互に噛み合わさ
れると共に海岸に沿つて延長するように打設され
て矢板壁1が構成され、その矢板壁1の沖側にお
いて、多数の鋼矢板が相互に噛み合わされると共
に矢板壁1に対し交互に異なる方向に傾斜する多
数の傾斜矢板壁2,3が形成されるように打設さ
れ、各傾斜矢板壁2,3の陸側端部が前記矢板壁
1に連結されると共に、各傾斜矢板壁2,3の沖
側端部が直接または間接的に連結され、各傾斜矢
板壁2,3および矢板壁1により囲まれた空間に
砂、砂利等の中詰材料4が充填されている。
〔作用〕
一列に打設された矢板壁1の沖側において、交
互に異なる方向に傾斜する多数の傾斜矢板壁2,
3が打設されると共に、矢板壁1および傾斜矢板
壁2,3が相互に連結され、矢板壁1および傾斜
矢板壁2,3により囲まれたほぼ3角形あるいは
台形の空間に中詰材料4が充填されているので、
背面土圧等の外力に対する抵抗が増大し、かつ中
詰材料が充填されていない隣り合う傾斜矢板壁
2,3の間の楔形部分が消波室を形成するので、
位相差により消波して反射波高低減し、しかも隣
り合う傾斜矢板壁2,3が入射波に対して楔形に
なつているので、各傾斜矢板壁2,3により反射
された波が各傾斜矢板壁2,3の間で衝突してエ
ネルギーを消耗し、そのため護岸構造の前面海域
が静穏に保たれる。
〔実施例〕
次にこの考案を図示の例によつて詳細に説明す
る。
第1図ないし第4図はこの考案の第1実施例を
示すものであつて、溝形鋼矢板からなる多数の鋼
矢板5が相互に噛み合わされると共に海岸に沿つ
て延長するように打設されて、矢板壁1が構成さ
れ、その矢板壁1の沖側において、溝形鋼矢板か
らなる多数の鋼矢板6が、相互に噛み合わされる
と共に、矢板壁1に対し交互に異なる方向に傾斜
する傾斜矢板壁2,3が形成されるように打設さ
れ、矢板壁1における傾斜矢板壁2,3の陸側端
部に対向する鋼矢板5に、溝形鋼矢板を分割して
構成した継手用矢板7が鋼製連結板8を介して溶
接により固着され、各傾斜矢板壁2,3の陸側端
部の鋼矢板6が前記継手用矢板7に噛み合わされ
ている。
一方の傾斜矢板壁2の沖側端部の鋼矢板6に、
溝形鋼矢板を分割して構成した継手用矢板9が鋼
製連結板10を介して溶接により固着され、前記
継手用矢板9に他方の傾斜矢板3の沖側端部の鋼
矢板6が噛み合わされ、前記矢板壁1と各傾斜矢
板壁2,3とにより囲まれた3角形の空間に砂、
砂利等の中詰材料4が充填され、さらに矢板壁1
の裏側に土砂等の裏込材11が充填されている。
また隣り合う傾斜矢板壁2,3の間に楔形の消波
室20が設けられている。
第5図ないし第7図はこの考案の第2実施例を
示すものであつて、矢板壁1における傾斜矢板壁
接合部に介在される鋼管12の左右両側に、溝形
鋼矢板を分割した継手用矢板13が溶接により固
着されると共に、その継手用矢板13と鋼管12
とにわたつて鋼製補強板14が溶接により固着さ
れ、かつ前記鋼管12の前部の左右両側に、上下
方向に延長するスリツト付き鋼管からなる継手金
具15が溶接により固着されて、連結用鋼管矢板
16が構成されている。
連結用鋼管矢板16における左右両側の継手用
矢板13に、矢板壁1における鋼矢板5が噛み合
わされ、かつ連結用鋼管矢板16における一方の
継手金具15に一方の傾斜矢板壁2における陸側
端部の鋼矢板6が噛み合わされ、さらに連結用鋼
管矢板16における他方の継手金具15に、他方
の傾斜矢板壁3における陸側端部の鋼矢板6が噛
み合わされている。
前記傾斜矢板壁2,3の沖側端部に介在される
鋼管17の後部の左右両側に、上下方向に延長す
るスリツト付き鋼管からなる継手金具18が溶接
により固着されて、連結用鋼管矢板19が構成さ
れ、その連結用鋼管矢板19における一方の継手
金具18に、一方の傾斜矢板壁2における沖側端
部の鋼矢板6が噛み合わされ、かつ前記連結用鋼
管矢板19における他方の継手用金具18に、他
方の傾斜矢板壁3における沖側端部の鋼矢板6が
噛み合わされているが、その他の構成は第1実施
例の場合と同様である。
第8図はこの考案の第3実施例を示すものであ
つて、中詰材料4を充填した3角形部分の陸側端
部が矢板壁長手方向に小間隔をおいて配置され、
隣り合う傾斜矢板壁2,3の間に平面台形の消波
室20が設けられているが、その他の構成は第1
実施例の場合と同様である。
第9図はこの考案の第4実施例を示すものであ
つて、各傾斜矢板壁2,3の沖側端部が矢板壁1
に平行に延長する小巾の連結矢板壁21を介して
連結され、矢板壁1と傾斜矢板壁2,3と連結矢
板壁21とにより囲まれた台形空間に中詰材料4
が充填されているが、その他の構成は第1実施例
の場合と同様である。
第10図および第11図はこの考案の第5実施
例を示すものであつて、隣り合う傾斜矢板壁2,
3の間の消波室20内に、コンクリート製消波ブ
ロツク22が積み重ねられているが、その他の構
成は第1実施例の場合と同様である。
第12図および第13図はこの考案の第6実施
例を示すものであつて、消波室20の沖側端部に
複数の鋼管杭23が左右方向に間隔をおいて打設
され、かつ消波室20内に消波ブロツク22が充
填されているが、その他の構成は第1実施例の場
合と同様である。
第14図は消波室20の左右両側の傾斜矢板壁
2,3に波浪が突き当たつて反射した状態を示す
ものであつて、傾斜矢板壁2からの反射波と傾斜
矢板壁3からの反射波とが消波室20内で衝突し
て、反射波のエネルギーが消耗する。
第5実施例および第6実施例の場合は、消波室
20内に消波ブロツク22が積まれているので、
消波機能を一層向上させることができ、かつ消波
ブロツク22は消波室20内に収容されているの
で、船24を係留できる岸壁としても利用するこ
とができる。
また第6実施例の場合は、鋼管杭23によつて
消波ブロツク22が支えられるので、消波ブロツ
ク22を垂直に積み重ねることができ、そのため
消波ブロツク22の使用量を少なくすることがで
き、さらに鋼管杭23を消波部材として利用する
ことができる。また前記各鋼管杭23と矢板壁1
とを梁またはコンクリートスラブ等により連結す
れば護岸構造の安定性を一層向上させることがで
きる。
この考案を実施する場合、矢板壁1および傾斜
矢板壁2,3を構成する鋼矢板としては、溝形鋼
矢板に代えて鋼管矢板その他の任意断面の鋼矢板
を使用してもよい。
〔考案の効果〕
この考案は前述のように構成されているので、
以下に記載するような効果を奏する。
一列に打設された矢板壁1の沖側において、交
互に異なる方向に傾斜する多数の傾斜矢板壁2,
3が打設されると共に、矢板壁1および傾斜矢板
壁2,3が相互に連結され、矢板壁1および傾斜
矢板壁2,3により囲まれたほぼ3角形あるいは
台形の空間に中詰材料4が充填されているので、
背面土圧等の外力に対する抵抗が増大し、かつ中
詰材料が充填されていない隣り合う傾斜矢板壁
2,3の間の楔形部分が消波室を形成するので、
位相差により消波して反射波高を低減することが
でき、しかも隣り合う傾斜矢板壁2,3が入射波
に対して楔形になつているので、各傾斜矢板壁
2,3により反射された波が各傾斜矢板壁2,3
の間で衝突してエネルギーを消耗し、そのため護
岸構造の前面海域を静穏に保つことができ、さら
に矢板壁1の前面に交互に異なる方向に傾斜する
多数の傾斜矢板壁2,3が設けられているので、
景観が良好である。また隣り合う傾斜矢板壁2,
3の間の消波室内に魚が集まり易いので蝟集効果
が得られ、かつ護岸構造に係船することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図はこの考案の第1実施例に
係る護岸構造を示すものであつて、第1図は概略
横断平面図、第2図は第1図のA−A線断面図、
第3図は矢板壁と傾斜矢板壁との連結部を拡大し
て示す平面図、第4図は隣り合う傾斜矢板壁の沖
側端部の連結部を拡大して示す平面図である。第
5図ないし第7図はこの考案の第2実施例に係る
護岸構造を示すものであつて、第5図は概略平面
図、第6図は矢板壁と傾斜矢板壁との連結部を拡
大して示す平面図、第7図は隣り合う傾斜矢板壁
の沖側端部の連結部を拡大して示す平面図であ
る。第8図および第9図は、この考案の第3実施
例および第4実施例に係る護岸構造を示す概略平
面図、第10図はこの考案の第5実施例に係る護
岸構造を示す概略平面図、第11図は第10図の
B−B線断面図、第12図はこの考案の第6実施
例に係る護岸構造を示す概略平面図、第13図は
第12図のC−C線断面図、第14図は波浪の反
射状態を示す概略平面図である。 図において1は矢板壁、2および3は傾斜矢板
壁、4は中詰材料、5および6は鋼矢板、7は継
手用矢板、8は鋼製連結板、9は継手用矢板、1
0は鋼製連結板、12は鋼管、13は継手用矢
板、15は継手金具、16は連結用鋼管矢板、1
7は鋼管、18は継手金具、19は連結用鋼管矢
板、20は消波室、21は連結矢板壁、22は消
波ブロツク、23は鋼管杭である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 多数の鋼矢板が相互に噛み合わされると共に海
    岸に沿つて延長するように打設されて矢板壁1が
    構成され、その矢板壁1の沖側において、多数の
    鋼矢板が相互に噛み合わされると共に矢板壁1に
    対し交互に異なる方向に傾斜する多数の傾斜矢板
    壁2,3が形成されるように打設され、各傾斜矢
    板壁2,3の陸側端部が前記矢板壁1に連結され
    ると共に、各傾斜矢板壁2,3の沖側端部が直接
    または間接的に連結され、各傾斜矢板壁2,3お
    よび矢板壁1により囲まれた空間に砂、砂利等の
    中詰材料4が充填されている護岸構造。
JP11280188U 1988-08-30 1988-08-30 Expired - Lifetime JPH052668Y2 (ja)

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