JPH05264061A - 一体型空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一体型空気調和機の電源板への水の浸入を簡
単な作業で防ぎ品質の安定化を図る。 【構成】 一体型空気調和機の仕切板１の孔２の端部を
室外側に折り返しかつこの孔２を覆うフード４を設けた
ものである。また仕切板の一部を外傾させこの傾斜した
面に室外側に折り返しを持った孔を設けたものである。
また仕切板に切り欠きを設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、室内の空気調和に使用
される一体型空気調和機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】まず一体型空気調和機の構成から説明す
る。図４において、筒状に成形された外箱１０１とこの
外箱１０１から引き出し可能に収納される基板１０２に
よって空気調和機本体を構成し、基板１０２上に、この
空気調和機本体内を室内側１０３と室外側１０４に仕切
る仕切板１０５を設け、室外側１０４に、圧縮機１０
６、室外側熱交換器１０７、室外側ファン１０８、この
室外側ファン１０８を駆動するファンモーター１０９、
および室外側１０４に開口する室外側吸込口１１０と室
外側吹出口１１１を配設するとともに、前記室外側通風
回路を設け、また室内側１０３に、室内側熱交換器１１
２、前記ファンモーター１０９に取り付けられた室内側
ファン１１３が前記ファンモーターによって駆動され、
室内側１０３に開口する室内側吸込口１１４と室内側吹
出口１１５を配設するとともに室内側熱交換器１１２、
室内側ファン１１３を内蔵した室内側通風回路を設け、
さらに圧縮機１０６、室外側熱交換器１０７、減圧器１
１６、室内側熱交換器１１２を順次環状に連結した冷凍
サイクルが構成されている。この基板１０２を外箱１０
１の前方すなわち室内側から挿入し、その後前面グリル
１１７を本体に固定する。

【０００３】次に前記圧縮機１０６およびファンモータ
ー１０９等のリード線１１８の引き廻しについて説明す
る。図５において本体室外側１０４に設けられた圧縮機
１０６およびファンモーター１０９等のリード線１１８
は仕切板１０５に設けられた孔１１９を貫通して室内側
１０３に導入されその後電源板１２０へと接続される。
リード線１１８を貫通させた孔１１９の周囲は、雨水等
が電源板に浸入しないよようにパテ等のシール材１２１
で覆われている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の一体型空気調和機の構成では電源板への水の浸入を防
止するためのシール材を取り付ける工程において、わず
かな隙間も生じないように十分な注意をはらう必要があ
り、またリード線に荷重がかかったりした場合にシール
材が浮き上がり隙間を生じたりすることがあり、組み立
て作業性や品質の安定性に問題を有していた。

【０００５】本発明は上記従来例の課題を解決するもの
で、複雑な作業を要せず、一体型空気調和機の電源板の
防水性を向上させるものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、仕切板の孔を覆うフードを設けたものであ
る。

【０００７】また本発明は、仕切板の一部を外傾させ、
この傾斜した面に孔を設けたものである。

【０００８】また本発明は、仕切板に切り欠きを設けこ
の切り欠き部の補強板に孔を覆うフードを設けたもので
ある。

【０００９】

【作用】本発明は、一体型空気調和機の仕切板の孔を覆
うフードを設けることにより、電源板への水の浸入を防
ぐことができる。

【００１０】また本発明は、一体型空気調和機仕切板の
一部を外傾させこの傾斜した面に室外側に折り返しを持
った孔を設けることにより、電源板への水の浸入を防ぐ
ことができる。

【００１１】また本発明は、仕切板に切り欠きを設ける
ことによりリード線の室内側への導入を容易に行うこと
ができる。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例における一体型空気調和
機について図面とともに説明する。

【００１３】一体型空気調和機本体の構成は従来例と同
じであるため説明を省略する。図１において、仕切板１
に設けられた孔２はその端部２ａを室外側３に円弧状に
曲げられており、この孔２を覆ってフード４が、その下
端４ａが前記孔２の下端部２ｂよりも下方になるように
設けられている。圧縮機５およびファンモーターのリー
ド線６はフード４が取り付けられる前に、室外側３から
孔２を貫通して室内側７に導入される。その後フード４
が室外側３から取り付けられる。その結果リード線６は
室外側３で折れ曲がった形に成形される。室外側３に存
在する雨水等の水滴はフード４によって孔２から室内側
７に浸入できない。またリード線６の外周を伝わって流
れてくる水滴は室外側３に成形されたリード線６の折れ
曲がりによってリード線から離れ下方の基盤８へと落
ち、室内側７には浸入しない。また仕切板１の室外側を
伝わって流れてくる水滴が仕切板１とフード４の接続部
９から浸入してきても孔２の端部２ａの折り返しにより
孔２から室内側７に浸入する事なく下方に流れ落ちる。

【００１４】図２はもう一つの実施例を示す。仕切板１
の一部１ａが室外側７に向かって外傾しており、ここに
その端部２ａを室外側３に円弧状に曲げられた孔２が設
けられている。孔２の傾斜によりリード線６は孔２の貫
通部において室内側７に向かって斜め上方に角度を持っ
た形に成形される。リード線６の外周を伝わって流れて
くる水滴は室外側３に成形されたリード線６の折れ曲が
りによってリード線から離れ下方の基盤８へと落ち、室
内側７には浸入しない。また仕切板１の室外側を伝わっ
て流れてくる水滴は孔２の端部２ａの折り返しにより孔
２から室内側７に浸入する事なく下方に流れ落ちる。

【００１５】また図３は仕切板１に切り欠き部１０を設
けこの切り欠き部１０からリード線６を挿入し、その後
この切り欠き部１０をふさぐ板１１の一部にフード４を
設けたものである。切り欠き部１０をふさぐ板１１が取
り付けられた後のリード線６と孔２との関係は図１
（ａ）と同様であり防水の機能については同様である。

【００１６】

【発明の効果】本発明は上記説明から明らかなように、
仕切板に設けた孔の形状とフードにより確実な防水性を
得ることができ、シール材の廃止によるコストダウン
と、品質の安定化が可能となる。

【００１７】また仕切板の一部を切り欠くことにより、
リード線引き廻しの作業性を大幅に改善することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の一実施例における一体型空気
調和機の要部縦横断側面図 （ｂ）は同一体型空気調和機の外箱をはずした状態の要
部分解斜視図

【図２】同一体型空気調和機の要部縦横断側面図

【図３】同一体型空気調和機の外箱をはずした状態の要
部分解斜視図

【図４】従来からある一体型空気調和機の横断上面図

【図５】（ａ）は同一体型空気調和機の要部縦断側面図 （ｂ）は同要部拡大断面図

【符号の説明】

１ 仕切板 ２ 孔 ４ フード ６ リード線

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】筒状に形成された外箱およびこの外箱内に
   引き出し可能に収納される基板を有し、前記基板に、室
   内側と室外側に仕切る仕切板を設け、前記室外側には、
   圧縮機、室外側熱交換器、室外側ファン、この室外側フ
   ァンを駆動するファンモーター、および室外側に開口す
   る室外側吸込口と室外側吹出口を配設するとともに、前
   記室外側通風回路を設け、前記室内側には、室内側熱交
   換器、前記ファンモーターに取り付けられた室内側ファ
   ンと室内側に開口する室内側吸込口と室内側吹出口を配
   設するとともに前記室内側熱交換器、室内側ファンを内
   蔵した室内側通風回路とを設け、さらに前記圧縮機、室
   外側熱交換器、減圧器、室内側熱交換器を順次環状に連
   結した冷凍サイクルを有する一体型空気調和機におい
   て、前記仕切板に設けられた、前記圧縮機および前記フ
   ァンモーター等のリード線を貫通させる孔の室外側に、
   前記孔の下端よりもその先端が下方にいたるフードを設
   けた一体型空気調和機。
2. 【請求項２】仕切板の一部を外傾させ、この傾斜した面
   に室外側に折り返しを持った孔を設けた請求項１記載の
   一体型空気調和機。
3. 【請求項３】仕切板に圧縮機およびファンモーター等の
   リード線を貫通させる切り欠きを設けた請求項１記載の
   一体型空気調和機。