JPH05263823A - 回転ベアリング、その製造方法および回転ベアリングを利用したサスペンション装置 - Google Patents

回転ベアリング、その製造方法および回転ベアリングを利用したサスペンション装置

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JPH05263823A
JPH05263823A JP4062185A JP6218592A JPH05263823A JP H05263823 A JPH05263823 A JP H05263823A JP 4062185 A JP4062185 A JP 4062185A JP 6218592 A JP6218592 A JP 6218592A JP H05263823 A JPH05263823 A JP H05263823A
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Fumitaka Ando
文隆 安藤
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/10Independent suspensions
    • B60G2200/14Independent suspensions with lateral arms
    • B60G2200/156Independent suspensions with lateral arms wishbone-type arm formed by two links defining a virtual apex

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量小型でかつ外部から加わるチルト力にも
強く、がたつきが発生しにくいようにする。 【構成】 外筒2および内筒3が軸心周りに相対回転可
能に構成された回転ベアリング1において、上記外筒2
の内周面の中央部には内筒3の外周面に向かって突出し
た環状幅広の外筒側突起部21が設けられ、上記内筒3
の外周面の両側方部には外筒2の内周面に向かって突出
し、かつ、上記外筒側突起部21を挟むように対応した
一対の環状の内筒側突起部31、31が設けられ、上記
外筒側突起部21の両側部および上記一対の内筒側突起
部31、31の互いに対向する両内側部には先広がりに
傾斜した傾斜面2a、3bが形成され、この傾斜面2
a、3bを含む外筒2の内周面と内筒3の外周面との間
隙部には摩擦力低減用としての円筒鼓状の樹脂部材4が
挾設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外筒と内筒間に挾設さ
れる滑り部材として合成樹脂が使用された回転ベアリン
グ、およびその製造方法、さらにその使用方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ベアリングは、車輪、歯車、タービンあ
るいはローターなどの軸を支持するための部品であり、
通常外筒とそれに嵌め込まれる内筒とから構成され、両
者の間には摩擦を低減させる摩擦低減部材が介在させら
れている。このようなベアリングはこの摩擦低減部材の
種類によって、外筒と内筒との間に潤滑油を介在させた
いわゆる滑りベアリングと、外筒と内筒との間に鋼球や
ローラが設けられたいわゆる転がりベアリングとに大き
く分類される。上記滑りベアリングは潤滑油の補給が必
要でありかつチルト力に対する保持力が不充分であるな
ど用途によっては問題があり、また、転がりベアリング
は全体的に嵩だかく、重量も重くなることから、例えば
特開平1−106713号公報によって開示されている
ような車両のサスペンション装置など狭隘な場所での転
がりベアリングの適用についてはあまり好ましいもので
はない。
【0003】そこで、上記摩擦低減部材として、所定の
合成樹脂を円筒状に成形したものを介在させるようにし
た特殊ベアリングが適用されることがある。このような
特殊ベアリングについては、従来、例えば図6および図
7に示されるようなものが知られている。これらの図に
示されるように、上記ベアリング1は、外筒2と、外筒
の中に嵌挿される内筒3と、外筒2の内周面と内筒3の
外周面との間隙部に介在させられる合成樹脂性の円筒状
樹脂部材4とで構成されている。この円筒状樹脂部材4
の両側縁部には外方に向かって先窄まりの傾斜面4aが
形成されており、この円筒状樹脂部材4に嵌装される内
筒3には外方に突出したふくらみ部3cが形成され、こ
のふくらみ部3cの両側部には上記傾斜面に対向する先
窄まり傾斜面3aが形成されている。
【0004】従って、内筒3は上記ふくらみ部3cが上
記円筒状樹脂部材4の内部に嵌め込まれた状態とされ、
この状態の内筒3が円筒状樹脂部材4ごと外筒2に嵌挿
されて、ベアリング1が形成されている。この外筒2と
内筒3との間に介在させられた円筒状樹脂部材4が、外
筒2および内筒3が相対回転した場合、両者間の摩擦低
減部材としての機能を果たすため、外筒2と内筒3に結
合した部材は互いに滑らかに相対回転運動を行うことが
可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の円筒状樹脂部材4が採用されるタイプの特殊ベ
アリング1においては、外筒2と内筒3とが相対回転す
るような方向の力が加わっているような場合は特に問題
はないが、内筒3にチルト力が働き、例えば内筒3の先
窄み傾斜面3aが円筒状樹脂部材4の先窄み傾斜面4a
に対して矢印で示すような力を与えたとする。そうする
と、円筒状樹脂部材4の先端の先窄み傾斜面4aはその
力を斜めに受け、特にその先端部は上記矢印方向の力を
支えることが困難であるため、変形して外筒2と内筒3
との間にがたつきが発生しやすくなる。
【0006】外筒2と内筒3との間にがたつきが発生す
ると、結局それらに結合している部材ががたつくことに
なり、結局ベアリング1を使用している部材のがたつき
発生の原因となるため万事好ましい状態ではなくなる。
【0007】特に、車両のサスペンション装置を構成す
る部品の一部として、このような従来のベアリング1が
採用されたような場合、ベアリング1のがたつきは車両
ががたつく原因となり、乗り心地が悪くなるという問題
点を有している。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、チルト力が作用しても、が
たつきが発生し難い回転ベアリング、この回転ベアリン
グの製造方法、およびこの回転ベアリングの使用方法を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
回転ベアリングは、外筒および内筒が軸心周りに相対回
転可能に構成された回転ベアリングにおいて、上記外筒
の内周面の中央部には内筒の外周面に向かって突出した
環状幅広の外筒側突起部が設けられ、上記内筒の外周面
の両側方部には外筒の内周面に向かって突出し、かつ、
上記外筒側突起部を挟むように対応した一対の環状の内
筒側突起部が設けられ、上記外筒側突起部の両側部およ
び上記一対の内筒側突起部の互いに対向する両内側部に
は先広がりに傾斜した傾斜面が形成され、この傾斜面を
含む外筒の内周面と内筒の外周面との間隙部には摩擦力
低減用としての円筒鼓状の樹脂部材が挾設されているこ
とを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項2記載の回転ベアリングの
製造方法は、請求項1記載の回転ベアリングの製造方法
であって、上記内筒は予め軸心と直角方向に二分割され
た状態として製造し、上記外筒の両側部の開口部から上
記二分割された状態の内筒を外筒内に挿入して合体させ
た状態で、上記外筒と内筒との間隙部に加熱溶融した上
記樹脂部材の原料樹脂を注入し、その後冷却して外筒と
内筒との間隙部に上記円筒鼓状の樹脂部材を形成させる
ことを特徴とするものである。
【0011】本発明の請求項3記載の回転ベアリングの
使用方法は、請求項1記載の回転ベアリングを利用した
サスペンション装置であって、車輪を回転自在に支持す
る車輪支持部材と、一端がこの車輪支持部材の下端に枢
着され、他端が車体に上下揺動可能に枢着されたロアア
ームと、上端が車体に枢着され上記車輪の上下振動を緩
衝するダンパー装置と、このダンパー装置の下端に上下
揺動のみが可能となるように枢着され、かつ上記車輪支
持部材の上端に上下軸周りにのみ回転が許容されるよう
に枢着された連結部材と、一端が車体に一点で枢着さ
れ、他端が上記ダンパー装置および連結部材に上下揺動
のみが可能となるように枢着されたアッパーアームとを
備えた車両のサスペンション装置において、上記連結部
材には上記回転ベアリングの外筒を一体に接続し、か
つ、上記アッパーアームおよびダンパー装置には上記回
転ベアリングの内筒を接続することによって上記回転ベ
アリングで上記連結部材と上記アッパーアームおよびダ
ンパー装置とを結合することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記請求項1記載の回転ベアリングによれば、
上記外筒の中央部内周面に突設された環状幅広の外筒側
突起部は、上記内筒の両側部外周面に突設された一対の
内筒側突起部によって、上記円筒状の樹脂部材を介し
て、挾持されているため、外筒と内筒との間にチルト力
が加わったとしても、上記外筒側突起部の傾斜面と上記
内筒側傾斜面とに挾持された部分の樹脂部材が受ける力
は、ほぼ直角方向の圧縮力であるため、樹脂部材がこの
ほぼ直角方向の圧縮力によく抗して外筒と内筒とががた
つくことを抑止することができる。
【0013】上記請求項2記載の回転ベアリングの製造
方法によれば、上記内筒は軸心と直角方向に二分割され
た状態として製造され、上記外筒の両側部の開口部から
上記二分割された状態の内筒を外筒内に挿入して合体さ
せた状態で、上記外筒と内筒との間隙部に加熱溶融した
上記樹脂部材の原料樹脂を注入し、その後冷却して外筒
と内筒との間隙部に上記樹脂部材を形成させるものであ
るため、胴部の直径が両側部の直径よりも小さい、外形
がいわゆる鼓形状の樹脂部材を、内周面に外筒側突起部
を有する外筒と外周面に内筒側突起部を有する内筒との
間に介在された回転ベアリングを製造することができ
る。
【0014】上記請求項3記載の回転ベアリングを利用
したサスペンション装置によれば、この回転ベアリング
は、上記車両のサスペンション装置のうち、無方向に過
酷な力が加わる連結部材とアッパーアームとの間に介在
させられ、連結部材には上記外筒が接続され、かつ、上
記アッパーアームおよびダンパー装置には上記回転ベア
リングの内筒が接続されることによって上記回転ベアリ
ングで上記連結部材と上記アッパーアームおよびダンパ
ー装置とが結合されているため、この回転ベアリングに
対して、上記のように、軸心の直角方向への力が加わっ
てもよく耐え、この部分におけるがたつきを極力抑止す
ることができる。
【0015】さらに、上記回転ベアリングはコンパクト
であるため、上記のような狭隘な空間部にも余裕をもっ
て適用可能である。
【0016】加えて、構造が簡単であるため安価に製造
することができ、経済的に有利である。
【0017】
【実施例】図1は本発明に係る回転ベアリングの一部切
欠き斜視図であり、図2はその正面視の断面図である。
これらの図に示すように、回転ベアリング1は、外筒2
と、この外筒2の内部に嵌挿される内筒3と、上記外筒
2の内周面と上記内筒3の外周面との間隙部に嵌挿され
る合成樹脂製の円筒鼓状を呈した樹脂部材4とから構成
されている。
【0018】上記外筒2の内周面中央部には、内筒の外
周面に向かって突出した環状の外筒側突起部21が設け
られている。この外筒側突起部21の両側端部を除く全
域に亘って設けられ、上記軸心に対して垂直な中心線に
対して左右対称に設定されている。
【0019】上記外筒側突起部21の両側部には、外筒
2の両側端開口部に向かって先広がり傾斜面2aが上記
軸心に垂直な中心線に対して左右対称に形成されてい
る。このような外筒2の内周面であって左右の開口近傍
には、環状のリング体21bが内筒3の外周面方向に突
出して設けられており、このリング体21bには環状の
シール部材22が取り付けられている。このシール部材
22は、その内周面が内筒3の両側部外周面32に当接
することにより、外筒2の内部を遮蔽し、異物がベアリ
ング1内に入り込むことを防止している。
【0020】上記内筒3の外周面であって、上記リング
体21bよりも内方側には、外筒2の内周面に向かって
突出し、かつ、上記外筒側突起部21を挾むように対向
した先広がりの傾斜を有する一対の環状の内筒側突起部
31が設けられている。これら傾斜面2a、3aの平均
傾斜角度は通常30°ないし60°の範囲内の角度に設
定されている。そしてこの内筒側突起部31の、外筒側
突起部21の先広がり傾斜面2aに対向する部分には、
両側部に向かって円弧状先広がり傾斜面3bが形成され
ている。そして、外筒2の内部に内筒3を嵌め込んだ状
態で、外筒2の内周面と内筒3の外周面との間に所定の
すき間の間隙部が形成する。
【0021】摩擦力低減用としての上記円筒状樹脂部材
4は、このような外筒2の内周面と内筒3の外周面とで
形成される間隙部に嵌め込まれている。この円筒状樹脂
部材4は、両側部が外筒2の先広がり傾斜面2aおよび
内筒3の先広がり傾斜面3bに対応して両側部に向かっ
て拡開した鼓形状を呈している。
【0022】この円筒状樹脂部材4の原料としては、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアセタ
ール、ポリエチレンテレフタレート、ポリサルフォン、
ポリアリレートあるいはポリテトラフルオロエチレンな
どが用いられるが、特にフッ素系の樹脂であるポリテト
ラフルオロエチレンが、摩擦抵抗の少なさおよび強靱さ
から好適である。
【0023】図3ないし図4は、上記のような回転ベア
リング1の製造方法を説明するための正面視の一部切欠
き断面図である。図3は、二分割した内筒を外筒の両側
部の開口部から外筒内に挿入しつつある状態を示してお
り、図4は、外筒の内周面と内筒の外周面との間隙に溶
融した樹脂部材を注入しつつある状態を示している。
【0024】まず、図3に示すように、内筒3として
は、軸心と直角の方向に二分割された状態の左内筒3x
と右内筒3yとが製造される。右内筒3yの左側部には
内筒3の胴部よりも若干小さい直径の連絡用筒部33が
軸心が延びる左方向に突出して設けられており、左内筒
3xの右側部には上記連絡用筒部33に対応した連結用
凹部34が設けられている。
【0025】このような二分割された状態の内筒3を外
筒2の両側部の開口部から矢印で示すように外筒2内に
挿入し、左内筒3xの連結用凹部34に右内筒3yの連
絡用筒部33を嵌め込むようにして両者を外筒2内で合
体させる。
【0026】そして、図4に示すように、蓋状の位置決
め部材Fを外筒2の両側部から左右にはみ出している内
筒3の両側部に被せるようにして外筒2内における内筒
3の位置決めを行い、その後位置決め部材Fの隙間から
樹脂注入用のノズルNを外筒2の内周面と内筒3の外周
面との間に形成している間隙に差し込んで加熱溶融され
た原料樹脂を注入する。樹脂の注入完了後冷却すれば、
外筒2と内筒3との間に図1ないし図2に示すような円
筒状樹脂部材4が形成され、本発明の回転ベアリング1
が得られる。
【0027】このように、内筒3を左内筒3xと右内筒
3yとに予め二分割した状態で製作し、それらを外筒2
内で合体させ、その状態で外筒2の内周面と内筒3の外
周面との間隙に溶融した樹脂を注入する本発明方法を採
用することによって、本来は嵌め込むことができない鼓
形状の円筒状樹脂部材4を外筒2の内周面と内筒3の外
周面との間に嵌挿された状態にすることができる。
【0028】なお、本実施例においては、内筒3を二つ
に分離して製造し、それらを外筒内で合体させて本考案
に係る回転ベアリング1を組み立てたが、外筒2を縦割
りにに二分割し、それらで内筒3を挟み込んで外筒2を
合体させるようにして回転ベアリング1を製造すること
もできる。
【0029】つぎに、本発明に係る回転ベアリング1を
利用したサスペンション装置について、図5を基に説明
する。図5は、本発明に係る回転ベアリングを適用した
状態を例示する車両のサスペンション装置の斜視図であ
る。この図に例示するように、車両のサスペンション装
置5は、車輪Wを回転自在に支持する車輪支持部材とし
てのナックル51と、一端がこのナックル51の下端に
枢着され、他端が車体Cに上下揺動可能に枢着されたロ
アアーム52と、上端が車体Cに枢着され上記車輪Wの
上下振動を緩衝するダンパー装置53と、このダンパー
装置53の下端に上下揺動のみ可能となるように枢着さ
れ、かつ上記ナックル51の上端に上下軸周りにのみ回
転可能に枢着された連結部材54と、一端が車体Cに一
点で枢着され、他端が上記ダンパー装置53および連結
部材54に上下揺動のみが可能となるように枢着された
アッパーアーム55とを備えている。
【0030】このようなサスペンション装置5におい
て、本発明に係る回転ベアリング1は、上記連結部材5
4と上記アッパーアーム55とを結合する結合部分に使
用されている。
【0031】すなわち、アッパーアーム55の先端側に
は二股状に分岐した分岐部55a、55aが形成されて
おり、ダンパー装置53の下端部にも二股状に分岐した
二股部53a、53aが形成されている。そして、これ
ら分岐部55a、55aおよび二股部53a、53a
は、図1および図2に示す回転ベアリング1の内筒3に
一体に嵌挿された連結軸35に、上記二股の先端部で回
転ベアリング1を挾み込むようにして接続されている。
【0032】一方、回転ベアリング1の外筒2は、ナッ
クル51の上部に設けられた連結部材54に一体に固設
されている。従って、結局車輪Wとアッパーアーム55
およびダンパー装置53とは、回転ベアリング1の外筒
2と内筒3とを介して接続されていることになり、車両
の走行状態に応じた車輪Wの位置変動によって、回転ベ
アリング1の外筒2と内筒3とには相当の軸周りの回転
力や矢印方向のモーメントからなるチルト力が加わる。
【0033】しかし、本発明に係る回転ベアリング1
は、鼓形状を呈した滑り部材としての円筒状樹脂部材4
が外筒2の内周面と内筒3の外周面との間に形成された
間隙に嵌め込まれたものであり、チルト力に対しては、
円筒状樹脂部材4の両側縁部を介して外筒2の先広がり
傾斜面2aと内筒3の先広がり傾斜面3bとが、ほぼ直
角方向の圧縮力を受けた状態になるため、がたつきの発
生は極力抑止され、結果として車両の乗り心地が悪くな
るようなことは回避される。
【0034】以上詳述したように、本発明の回転ベアリ
ングは、外筒と内筒との間に摩擦低減用の先広がり円筒
状樹脂部材を介在させたものであるため、軸周りの回転
のみならず軸心の垂直方向に対するチルト力にも充分に
対応することができる他、コンパクトであるため狭隘な
場所にも適用可能であり、また、安価に製造することが
できるので経済的に有利である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回転ベア
リングは、上記外筒の中央部内周面に突出して設けられ
たは環状幅広の外筒側突起部は、上記内筒の両側部外周
面突出して設けられた一対の内筒側突起部によって、上
記円筒状の樹脂部材を介して、挾持されているため、外
筒と内筒との間に軸心を含む平面に対してそれらの両端
部で互いに逆方向に直角方向の力が加わったとしても、
上記外筒側突起部の傾斜面と上記内筒側傾斜面とに挾持
された部分の樹脂部材が受ける力は、上記それらの傾斜
面からのほぼ直角方向の圧縮力であるため、樹脂部材が
このほぼ直角方向の圧縮力によく抗して外筒と内筒とが
がたつくことを抑止することができる。
【0036】本発明の回転ベアリングの製造方法によれ
ば、上記内筒は予め軸心の垂直方向に二分割された状態
として製造され、上記外筒の両側部の開口部から上記二
分割された状態の内筒を外筒内に挿入して合体させ、上
記外筒と内筒との間隙部に加熱溶融した上記樹脂部材の
原料樹脂を注入し、その後冷却して外筒と内筒との間隙
部に上記樹脂部材を形成させるものであるため、胴部の
直径が両側部の直径よりも小さい、外形がいわゆる鼓形
状の樹脂部材を、内周面に外筒側突起部を有する外筒と
外周面に内筒側突起部を有する内筒との間に介在された
状態の回転ベアリングを製造することができる。
【0037】本発明のサスペンション装置によれば、こ
の回転ベアリングは同じ能力のものを比較した場合、ロ
ールベアリングやボールベアリングよりかなり小さくす
ることができるため、狭いサスペンション装置の連結部
材とアッパーアームとの間に余裕をもって介在させると
ができ好都合である。
【0038】また、この回転ベアリングは、上記車両の
サスペンション装置のうち、無方向に過酷な力が加わる
連結部材とアッパーアームとの間に介在させられ、連結
部材には上記内筒が接続され、かつ、上記アッパーアー
ムおよびダンパー装置には上記回転ベアリングの外筒を
接続することによって上記回転ベアリングで上記連結部
材と上記アッパーアームおよびダンパー装置とが結合さ
れているが、この回転ベアリングは、上記のように、軸
心が延びる方向に直角な方向に対する力が加わってもよ
く耐えるため、この部分におけるがたつきを極力抑止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ベアリングの一例を示す一部
切欠き斜視図である。
【図2】本発明に係る回転ベアリングの一例を示す正面
視の断面図である。
【図3】本発明に係る回転ベアリングの製造方法を説明
するための回転ベアリングの正面視の断面図であり、二
分割した内筒を外筒の両側部の開口部から外筒内に挿入
しつつある状態を示している。
【図4】本発明に係る回転ベアリングの製造方法を説明
するための回転ベアリングの正面視の断面図であり、外
筒の内周面と内筒の外周面との間隙に溶融した樹脂部材
を注入しつつある状態を示している。
【図5】本発明に係る回転ベアリングを適用した状態を
例示する車両のサスペンション装置の斜視図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】従来の回転ベアリングの一例を示す一部切欠き
斜視図である。
【図8】従来の回転ベアリングの一例を示す正面視の断
面図である。
【符号の説明】
1 回転ベアリング 2 外筒 2a、3b 先広がり傾斜面 21 外筒側突起部 21b リング体 22 シール部材 3 内筒 3a、4a 先窄み傾斜面 3x 左内筒 3y 右内筒 31 内筒側突起部 32 両側部外周面 33 連絡用筒部 34 連結用凹部 4 円筒状樹脂部材 5 サスペンション装置 51 ナックル(車輪支持部材) 52 ロアアーム 53 ダンパー装置 53a 二股部 54 連結部材 55 アッパーアーム 55a 分岐部 C 車体 F 位置決め部材 N ノズル W 車輪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒および内筒が軸心周りに相対回転可
    能に構成された回転ベアリングにおいて、上記外筒の内
    周面の中央部には内筒の外周面に向かって突出した環状
    幅広の外筒側突起部が設けられ、上記内筒の外周面の両
    側方部には外筒の内周面に向かって突出し、かつ、上記
    外筒側突起部を挟むように対応した一対の環状の内筒側
    突起部が設けられ、上記外筒側突起部の両側部および上
    記一対の内筒側突起部の互いに対向する両内側部には先
    広がりに傾斜した傾斜面が形成され、この傾斜面を含む
    外筒の内周面と内筒の外周面との間隙部には摩擦力低減
    用としての円筒鼓状の樹脂部材が挾設されていることを
    特徴とする回転ベアリング。
  2. 【請求項2】 上記内筒は予め軸心と直角方向に二分割
    された状態として製造し、上記外筒の両側部の開口部か
    ら上記二分割された状態の内筒を外筒内に挿入して合体
    させた状態で、上記外筒と内筒との間隙部に加熱溶融し
    た上記樹脂部材の原料樹脂を注入し、その後冷却して外
    筒と内筒との間隙部に上記円筒鼓状の樹脂部材を形成さ
    せることを特徴とする請求項1記載の回転ベアリングの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    と、一端がこの車輪支持部材の下端に枢着され、他端が
    車体に上下揺動可能に枢着されたロアアームと、上端が
    車体に枢着され上記車輪の上下振動を緩衝するダンパー
    装置と、このダンパー装置の下端に上下揺動のみが可能
    となるように枢着され、かつ上記車輪支持部材の上端に
    上下軸周りにのみ回転が許容されるように枢着された連
    結部材と、一端が車体に一点で枢着され、他端が上記ダ
    ンパー装置および連結部材に上下揺動のみが可能となる
    ように枢着されたアッパーアームとを備えた車両のサス
    ペンション装置において、上記連結部材には上記回転ベ
    アリングの外筒を一体に接続し、かつ、上記アッパーア
    ームおよびダンパー装置には上記回転ベアリングの内筒
    を接続することによって上記回転ベアリングで上記連結
    部材と上記アッパーアームおよびダンパー装置とを結合
    することを特徴とする請求項1記載の回転ベアリングを
    利用したサスペンション装置。
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