JPH05262695A - ジンゲロール誘導体及び強心剤 - Google Patents

ジンゲロール誘導体及び強心剤

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JPH05262695A
JPH05262695A JP4257427A JP25742792A JPH05262695A JP H05262695 A JPH05262695 A JP H05262695A JP 4257427 A JP4257427 A JP 4257427A JP 25742792 A JP25742792 A JP 25742792A JP H05262695 A JPH05262695 A JP H05262695A
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JP
Japan
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compound
group
gingerol
hydroxy
mmol
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Application number
JP4257427A
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English (en)
Inventor
Shiro Yoshizaki
司郎 吉崎
Akihiro Nakajima
章裕 中島
Hideki Nagano
英樹 永野
Shinichi Sawamura
信一 沢村
Torataro Minegishi
寅太郎 峯岸
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジンゲロール類のフェノール性水酸基をアシ
ル化した新規ジンゲロール誘導体及びそれを含有する強
心剤を提供する。 【構成】 一般式(I) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規ジンゲロール誘導
体及びそれを含有する強心剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ジンゲロール類はショウガに含まれてい
る天然有機化合物であって、下記一般式(II)で表され
る構造を有する。
【0003】
【化3】
【0004】この天然ジンゲロール類の強心作用につい
ては、近年、大泉らが詳細な検討を加え、これらの化合
物が心筋細胞内の筋小胞体(Sarcoplasmic Reticulum)
からカルシウムイオンを放出させることによって強心活
性を発揮するのであろうとの推定を報告している〔J. P
harmacol, Exp. Ther., 246, 667 (1988) 〕。しかし、
天然ジンゲロール類は生理活性そのものが弱く、医薬と
して実用化されていなかった。
【0005】他方、心不全は、心臓を構成する心筋細胞
が何らかの原因によって壊死又は消滅することによって
生じ、全身的な循環不全及び鬱血を主徴とする難治性疾
患である。心不全と判明してから後の平均余命は5年と
言われている。従来から心不全の治療に臨床的に用いら
れている薬剤としては、古典的な強心配糖体であるジギ
タリス、β−アドレナリン受容体刺激薬であるドーパミ
ン、ドブタミン、デノパミンなどが挙げられる。しか
し、ジギタリスは薬剤としての安全域が狭く、また不整
脈などの副作用を伴い易い。ドーパミン誘導体も繁用さ
れており、また、β1 −受容体部分活性薬であるデノパ
ミンも用いられるようになってきたが、いずれも対症療
法剤であって、心不全そのものを改善するものではな
い。更に、最近、ホスホジエステラーゼ阻害剤であるア
ムリノン、ミルリノン又はベスナリノンなどが臨床的に
使用されるようになってきたが、長期投与した場合には
患者の死亡率が上昇することが明らかとなっている。こ
のように多種の強心剤が実際に用いられているものの、
いずれも心不全に対する対症療法剤であって心不全その
ものを改善するものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来の対
症療法剤とは異なり、心不全そのものを改善する強心剤
の開発に努めたところ、前記の天然ジンゲロール類やそ
の類似化合物のフェノール性水酸基をアシル化して得ら
れる新規誘導体が、相当する非アシル化ジンゲロール類
よりも優れた強心作用を示すことを見出した。本発明
は、こうした知見に基づくものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、一般
式(I)
【0008】
【化4】
【0009】で表される化合物に関する。更に、本発明
は、前記一般式(I)で表される化合物を含有すること
を特徴とする強心剤にも関する。
【0010】前記一般式(I)で表される化合物(以
下、アシル化ジンゲロール化合物という場合がある)に
おいて、アシル基Rとしては、例えば、炭素原子2〜7
個(特には、2〜4個)の直鎖又は分枝状のアルカノイ
ル基、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピ
バリル基、ヘキサノイル基;或いはベンゾイル基又は置
換ベンゾイル基、例えば、炭素原子1個又は2個の低級
アルキル基又は低級アルコキシ基1個又は2個で置換さ
れたベンゾイル基、例えば、o−、m−又はp−トルオ
イル基、或いはo−、m−又はp−アニソイル基を挙げ
ることができる。また、前記一般式(I)において、n
は好ましくは3〜8である。
【0011】前記一般式(I)で表されるアシル化ジン
ゲロール化合物は、例えば、相当するヒドロキシジンゲ
ロール化合物〔例えば、前記一般式(II)で表される天
然ジンゲロール類〕を公知の方法でアシル化することに
よって調製することができる。出発材料となるヒドロキ
シジンゲロール化合物は、公知の方法〔例えば、K.Bann
o and T.Mukaiyama, Bull. Chem. Soc., Japan, 49,145
3(1976) に記載の方法〕に従って調製することができ
る。アシル化剤としてはアシルハライド類(例えば、ア
シルクロライド又はアシルブロマイド)又は酸無水物類
(例えば、無水酢酸)をヒドロキシジンゲロール化合物
に対して等モル〜25倍モルの量で用いる。溶媒として
は通常の有機溶媒を使用することができ、例えば、ピリ
ジン、ベンゼン、トルエン又はヘキサンなどを挙げるこ
とができる。アシル化反応は、氷水冷却及び攪拌下など
通常の条件で行うことができ、温度範囲は約−10℃の
冷却下乃至加熱還流下とすることができる。
【0012】アシル化剤をヒドロキシジンゲロール化合
物に対して等モル〜約1.5倍モル量で用いた場合に
は、ヒドロキシジンゲロール化合物のフェノール性水酸
基のアシル化反応が優先的に進行し、側鎖(基Y)部分
のアルコール性水酸基はアシル化されない。従って、こ
の場合には、前記一般式(I)において基Yが−CH2
−CH(OH)−基であるアシル化ジンゲロール化合物
が得られる。一方、アシル化剤を過剰に(約2〜25倍
モルの量で)用いた場合には側鎖部分のアルコール性水
酸基のアシル化反応も同時に進行するが、側鎖部分のア
シルオキシ基は容易に脱カルボン酸化してα,β−不飽
和ケトン型となり、前記一般式(I)において基Yが−
CH=CH−基であるアシル化ジンゲロール化合物が得
られる。なお、前記一般式(I)において基Yが−CH
2 −CH(OH)−基であるアシル化ジンゲロール化合
物と基Yが−CH=CH−基であるアシル化ジンゲロー
ル化合物との混合物が得られることもあるが、必要によ
り、例えばカラムクロマトグラフィーによって分離する
ことができる。
【0013】本発明による強心剤は、前記一般式(I)
で表されるアシル化ジンゲロール化合物を有効成分とし
て含有する。前記強心剤は、錠剤、粉剤、顆粒剤、カプ
セル剤、シロップ剤、分散剤、注射剤、舌下錠又はテー
プ剤などの各種剤型で用いることができ、これらの製剤
は、必要により公知の担体を用いて、常法によって調製
することができる。担体としては、例えば、顆粒剤にト
ウモロコシデンプン、錠剤に結晶セルロース、カプセル
剤に無水ケイ酸、又は注射剤にブドウ糖液などを用いる
ことができる。本発明による強心剤は、有効成分である
前記一般式(I)で表されるアシル化ジンゲロール化合
物を、0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜80
重量%の量で含有する。
【0014】本発明による強心剤は、経口又は非経口的
に投与することができる。経口投与には舌下投与が含ま
れ、非経口投与には、皮下、静脈、筋注、直腸又は肺投
与などが含まれる。本発明による強心剤の投与量は、患
者、症状及び/又は投与方法などによって変化するが、
一般的には、前記一般式(I)で表されるアシル化ジン
ゲロール化合物量として、1日当り、0.5〜20mg/
kg、好ましくは1〜6mg/kgである。この投与量を、1
日に1回〜数回に分けて投与することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。以下の実施例に記載の理化学的データの測定には、
融点に柴田科学(株)製の精密融点測定器、そして 1
−NMRに日本電子(株)製機器(GX−270型)を
使用し、更にマススペクトル(MS)は日本電子(株)
製機器(DX−303型)を用いるFAB法によった。
【0016】実施例1:5−ヒドロキシ−1−(3’−
メトキシ−4’−トルオイルオキシフェニル)ドデカン
−3−オン(1)の調製 5−ヒドロキシ−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メト
キシフェニル)ドデカン−3−オン(〔8〕−ジンゲロ
ール)(97mg;0.302ミリモル)を無水塩化メチ
レン(1ml)に溶解し、0℃にてピリジン(0.25m
l;3.09ミリモル)と塩化p−トルオイル(56m
g;0.363ミリモル)を加えて2時間攪拌し、更に
塩化p−トルオイル(56mg;0.363ミリモル)を
加えて一晩0℃にて攪拌した。反応液にメタノールを加
えた後、減圧濃縮し、酢酸エチルと水の間に分配した。
水層を酢酸エチルで1回以上抽出し、それらを一緒にし
た有機層を水で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、
濾過し、次に濃縮して油状残留物を得た。この残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−
300;酢酸エチル/トルエン=1/10)にて精製
し、白色結晶物として標記化合物(1)(116mg)を
得た。融点は50〜52℃であった。理化学的データは
以下の通りであった。1 H−NMR(270MHz,CDCl3 )δppm;
0.88(3H,t,J=6.60Hz,CH2
3 ),1.16〜1.58(12H,m,C2 ×
6),2.44(3H,s,Ar−C3 ),2.49
〜2.95(6H,m,Ar−C2 2 COC2
CH(OH)−),3.79(3H,s,OC3 ),
4.04(1H,m,−C(OH)−),6.76〜
6.82(2H,m,aromatic−H),7.04(1
H,d,J=7.82Hz,aromatic−H),7.30
(2H,d,J=8.06Hz,aromatic−H),8.
09(2H,d,J=8.30Hz,aromatic−H)。
MS(m/z)=440。
【0017】実施例2:5−ヒドロキシ−1−(4’−
アセトキシ−3’−メトキシフェニル)ドデカン−3−
オン(2)の調製 5−ヒドロキシ−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メト
キシフェニル)ドデカン−3−オン(〔8〕−ジンゲロ
ール)(1.053g;3.26ミリモル)を無水塩化
メチレン(10ml)に溶解し、0℃にてピリジン(2.
6ml;32.2ミリモル)と塩化アセチル(386mg;
4.92ミリモル)を1時間置きに5回に分けて加え、
6時間攪拌した。反応液にメタノールを加えた後、減圧
濃縮し、酢酸エチルと水の間に分配した。水層を酢酸エ
チルで1回以上抽出し、それらを一緒にした有機層を水
で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、次に
濃縮して油状残留物を得た。この残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−300;アセ
トン/トルエン=1/20)にて精製し、標準状態で無
色シロップの標記化合物(2)(720mg)を得た。理
化学的データは以下の通りであった。1 H−NMR(270MHz,CDCl3 )δppm;
0.89(3H,t,CH2 3 ),1.13〜1.
56(12H,m,C2 ×6),2.29(3H,
s,Ar−OCOC3 ),2.49〜2.58(2
H,m,−COC2 CH(OH)−),2.73〜
2.92(4H,m,Ar−C2 2 CO−),
3.81(3H,s,OC3 ),4.04(1H,
m,−C(OH)−),6.72〜6.94(3H,
m,aromatic−H)。MS(m/z)=364。
【0018】実施例3:5−ヒドロキシ−1−(3’−
メトキシ−4’−プロピオニルオキシフェニル)ドデカ
ン−3−オン(3)の調製 5−ヒドロキシ−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メト
キシフェニル)ドデカン−3−オン(〔8〕−ジンゲロ
ール)(44mg;0.136ミリモル)を無水塩化メチ
レン(1ml)に溶解し、0℃にてピリジン(0.11m
l;1.36ミリモル)と塩化プロピオニル(15mg;
0.162ミリモル)を加えて2時間攪拌し、更に塩化
プロピオニル(15mg;0.162ミリモル)を加えて
0℃にて1時間攪拌した。反応液にメタノールを加えた
後、減圧濃縮し、酢酸エチルと水の間に分配した。水層
を酢酸エチルで1回以上抽出し、それらを一緒にした有
機層を水で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過
し、次に濃縮して油状残留物を得た。この残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−30
0;酢酸エチル/ヘキサン=1/9)にて精製し、標準
状態で無色透明シロップの標記化合物(3)(28mg)
を得た。理化学的データは以下の通りであった。1 H−NMR(270MHz,CDCl3 )δppm;
0.88(3H,t,J=6.84Hz,CH2
3 ),1.08〜1.54(12H,m,C2 ×
6),1.26(3H,t,J=7.56Hz,Ar−
OCOCH2 3 ),2.44〜2.64(2H,
m,−COC2 CH(OH)−),2.60(2H,
q,J=7.56Hz,Ar−OCOC2 CH3 ),
2.73〜2.92(4H,m,Ar−C2 2
O−),3.80(3H,s,OC3 ),4.03
(1H,m,−C(OH)−),6.71〜6.94
(3H,m,aromatic−H)。MS(m/z)=37
8。
【0019】実施例4:5−ヒドロキシ−1−(4’−
イソブチリルオキシ−3’−メトキシフェニル)ドデカ
ン−3−オン(4)の調製 5−ヒドロキシ−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メト
キシフェニル)ドデカン−3−オン(〔8〕−ジンゲロ
ール)(110mg;0.341ミリモル)を無水塩化メ
チレン(1ml)に溶解し、0℃にてピリジン(0.28
ml;3.46ミリモル)と塩化イソブチリル(44mg;
0.410ミリモル)を加えて2時間攪拌し、更に塩化
イソブチリル(44mg;0.410ミリモル)を加えて
0℃にて2時間攪拌した。反応液にメタノールを加えた
後、減圧濃縮し、酢酸エチルと水の間に分配した。水層
を酢酸エチルで1回以上抽出し、それらを一緒にした有
機層を水で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過
し、次に濃縮して油状残留物を得た。この残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−30
0;酢酸エチル/ヘキサン=1/9)にて精製し、標準
状態で無色透明シロップの標記化合物(4)(79mg)
を得た。理化学的データは以下の通りであった。1 H−NMR(270MHz,CDCl3 )δppm;
0.88(3H,t,J=6.84Hz,CH2
3 ),1.15〜1.56(12H,m,C2 ×
6),1.31(6H,d,J=7.08Hz,Ar−
OCOCH(C3 2),2.44〜2.92(6
H,m,Ar−C2 2 COC2 CH(OH)
−),3.79(3H,s,OC3 ),4.02(1
H,m,−C(OH)−),6.72〜6.92(3
H,m,aromatic−H)。MS(m/z)=392。
【0020】実施例5:1−(4’−アセトキシ−3’
−メトキシフェニル)−4−ドデセン−3−オン(5)
の調製 5−ヒドロキシ−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メト
キシフェニル)ドデカン−3−オン(〔8〕−ジンゲロ
ール)(477mg;1.48ミリモル)をピリジン(5
ml)に溶解し、無水酢酸(1.51g;14.8ミリモ
ル)を加えて室温にて一晩攪拌した。反応後0℃にてメ
タノールを加えた後、減圧濃縮し、酢酸エチルにて希釈
し、1N塩酸、飽和重曹水及び水で洗浄した。有機層を
乾燥(硫酸マグネシウム)し、減圧濾過し、得られた残
留物をトルエン(5ml)に溶解し、1,8−ジアザビシ
クロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DBU)(33
8mg;2.22ミリモル)を加え、30分間攪拌した。
反応後、酢酸エチルにて希釈し、1N塩酸、飽和重曹水
及び水で洗浄した。有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)
し、減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲルC−300;酢酸エチル
/ヘキサン=1/15)にて精製し、標準状態で無色シ
ロップの標記化合物(5)(374mg)を得た。理化学
的データは以下の通りであった。1 H−NMR(270MHz,CDCl3 )δppm;
0.88(3H,t,CH2 3 ),1.12〜1.
50(10H,m,C2 ×5),2.20(2H,
q,−CH=CHC2 ),2.29(3H,s,Ar
−OCOC3 ),2.77〜2.95(4H,m,A
r−C2 2 CO−),3.80(3H,s,OC
3 ),6.08(1H,d,−C=CH−),6.
71〜6.96(4H,m,−CH=C−,aromatic
−H)。MS(m/z)=346。
【0021】実施例6〜10 前記実施例1〜5に記載の方法と同様の方法で以下の表
1に示す各化合物(6)〜(10)を調製した。表1に
おいては、前記一般式(I)の基R、基Y及びnを示す
ことによって生成物の構造を示す。これらの化合物
(6)〜(10)の化学構造は実施例1〜実施例5の場
合と同様にして、NMRスペクトル及びマススペクトル
によって確認し、同定した。
【0022】薬理試験例 本発明による新規化合物の強心活性を、マグヌス法(生
理食塩水としてロック液を使用)によりモルモットの摘
出右心房及び摘出左心房を用いて比較した。結果を表2
に示す。本発明化合物としては実施例1〜5及び実施例
7で調製したアセチル体〔表2の化合物(1)〜(5)
及び(7)〕を使用し、対照用化合物として公知の8−
ジンゲロール〔前記一般式(3)でnが6の化合物:5
−ヒドロキシ−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メトキ
シフェニル)ドデカン−3−オン〕を使用した。
【0023】製剤調製例 実施例5で調製した1−(4’−アセトキシ−3’−メ
トキシフェニル)−4−ドデセン−3−オン(5)10
0mgを無水ケイ酸1gと混合し、これにトウモロコシデ
ンプン8gを加え、更に混合した。この混合物に10%
ハイドロキシプロピルセルロース・エタノール溶液5ml
を加え、常法通りねつ和し、押し出し、乾燥し、篩別す
ることにより20〜50メッシュの粒子の顆粒剤を調製
した。
【0024】
【発明の効果】本発明による新規アシル化ジンゲロール
化合物は、相当する非アシル化ジンゲロール化合物と比
較して優れた強心作用を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
フロントページの続き (72)発明者 沢村 信一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 峯岸 寅太郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 で表される化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(I) 【化2】 で表される化合物を含有することを特徴とする、強心
    剤。
JP4257427A 1992-01-22 1992-09-01 ジンゲロール誘導体及び強心剤 Pending JPH05262695A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3269892 1992-01-22
JP4-32698 1992-01-22

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