JPH05262580A - 装飾窯業製品の製造方法 - Google Patents

装飾窯業製品の製造方法

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JPH05262580A
JPH05262580A JP5847092A JP5847092A JPH05262580A JP H05262580 A JPH05262580 A JP H05262580A JP 5847092 A JP5847092 A JP 5847092A JP 5847092 A JP5847092 A JP 5847092A JP H05262580 A JPH05262580 A JP H05262580A
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JP
Japan
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weight
frit
pbo
colored glass
colored
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Application number
JP5847092A
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English (en)
Inventor
Hideo Yura
秀夫 由良
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窯業製品表面に透光に優れたガラス質層を
得、しかもこのガラス層の光沢・透光性を永く保持でき
る製法を得る。 【構成】 窯業製品の基材上に、TiO2 1〜9重量
%、好ましくは4〜5重量%、PbO以外のアルカリ成
分〔RO若しくはR2 O(ここでRはアルカリ又はアル
カリ土類金属)、またはB2 3 〕の総和が10重量%
以内、好ましくは1重量%以内である、PbO−Si2
O−Al2 3 系のイオン発色した色ガラスフリット、
もしくはそれを含有する塗布材を塗布した後焼成し、表
面に有色ガラス層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイル,陶板等の窯業
製品の製造方法、特に基材表面に着色されたガラス層を
有する装飾窯業製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイル等の窯業製品の表面
に、装飾性に優れた透光性を有し、高い表面光沢性のあ
るガラス質層を形成したものが知られている。この製造
方法として、(1)フリットもしくはフラックスに無機
顔料を加えたものを塗布する方法、(2)低温で溶融す
る透明釉薬粉又は鉛化合物と、珪石粉とガラス粉との混
合物に、高温で発色するCu,Co,Cr,Sb,S
e,Cd,Fe,Mn等の酸化金属化合物粉を少量添加
し、さらに必要に応じ塗布を容易にするノリやCMC
(カルボキシルメチルセルロース)入りの水溶液に添加
したものを塗布し、これを低温で焼付けする方法等がと
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記(1)
の製造方法では、無機顔料による発色のため、および色
基としての顔料の粒が存在するため、ガラス質層の透光
性,均色性のレベルが低い。また、(2)の製造方法
は、金属酸化物を添加したものを焼成によってガラス化
させるものものであるため、釉原料中のガス分あるいは
酸化金属中の酸素が焼成中に遊離して気泡が発生し、均
一な透光に優れたガラス層を得ることは困難である。し
かも、酸化金属が焼成中に凝集し、部分的に濃い部分が
存在したり、表面に結晶が析出して、膜がかかったよう
になってしまう問題があった。
【0004】さらには、このようにして製造した窯業製
品は、表面の有色ガラス層が耐酸性に劣るため、使用に
伴って表面が劣化し、ガラスの特徴である光沢度や透光
性を永く保持することができない。
【0005】本発明は、かかる従来の問題点を解消する
もので、窯業製品表面に透光性に優れたガラス質層を
得、しかもこのガラス層の光沢・透光性を永く保持でき
る製法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、窯業製品の基
材上に、TiO2 1〜9重量%、好ましくは4〜5重量
%、PbO以外のアルカリ成分〔RO若しくはR2
(ここでRはアルカリ又はアルカリ土類金属)、または
2 3 〕の総和が10重量%以内、好ましくは1重量
%以内である、PbO−Si2 O−Al2 3 系のイオ
ン発色した色ガラスフリット、もしくはそれを含有する
塗布材を塗布した後焼成し、表面に有色ガラス層を形成
することによって上記目的を達成した。
【0007】すなわち、本発明の第1の特徴は、フリッ
ト化することによって予めイオン発色させた色ガラスフ
リットを使用した点にあり、これによって、原料の解離
や反応を完全に終え、化学的に不活性な状態として透明
性に優れた色の発現を可能としている。
【0008】また、第2の特徴は、使用するPbO−S
2 O−Al2 3 系の色ガラスフリットにおける、T
iO2 及びPbO以外のアルカリ成分の配合量を規制し
たことである。ここで、TiO2 は耐酸性を向上させる
ために1〜9重量%、好ましくは4〜5重量%必要であ
り、また、PbO以外のアルカリ成分の総和は、所定の
溶融効果を奏しながらしかも耐酸性を向上させるため、
10重量%以内、好ましくは1重量%以内が良い。Pb
OはTiO2 成分と同時に使用することにより、特に耐
酸性を向上させる阻害要因とはならない。
【0009】ここで、色ガラスフリットは、ガラス成分
(フリット)と所定の発色をする金属酸化物を1200
〜1400°Cで溶融し、ガラス化させた後冷却し、平
均粒径0.5〜1000μm、好ましくは5〜100μ
m、最適には10〜50μmに粉砕して製造する。この
場合、スクリーン印刷に供する場合は、20μm以下に
粉砕して製造するのがよい。さらに、必要に応じ、この
フリット100重量部に対し、60〜100重量部のグ
リセリンを混合攪拌しペースト状の塗布材として使用す
ることもできる。また、フリットの生原料のみを溶融粉
砕して基本フリットを作成し、この基本フリットに金属
酸化物を加え、再度溶融粉砕して色ガラスフリットを作
製すれば、より均一な濃淡のないイオン発色のフリット
が調製できる。
【0010】窯業製品の基材としては、原料粉を所定形
状にプレス成形し、これを焼成した素材またはこの素材
上に施釉したものを用いることができる。特に、基材に
施釉したものを用いれば、ガラス質としてのなじみがよ
く、基材との一体性を増すことができる。この基材表面
に、スプレー,スクリーン,印刷,筆書き,粉蒔きなど
によって、5μm〜2mm、好ましくは10〜1000
μm、最適には30〜80μmの厚みに、色ガラスフリ
ットまたはこれをペースト状としたものを塗布する。こ
こで塗布厚が5μm未満であると、ガラス特有の深みを
得ることができず、2mm超であると、焼成後の貫入や
境界部の亀裂が生じやすい。
【0011】
【作用】予めガラス成分と金属酸化物をフリット化しイ
オン発色させているため、ガラス成分と金属酸化物の密
度,粒度,形状の不均一さがなくなり、透孔性に優れた
均一な発色を示し、また美しい光沢表面をもたらすこと
ができる。またフリット化によりガラス成分及び金属酸
化物中の大部分のガス分を除いてしまうことができ、焼
成時に生じる気泡を完全に無くすことができる。さら
に、PbO以外のアルカリ成分を10重量%以下とし、
且つTiO2 を数重量%、好ましくは4〜5重量%添加
することによって、耐酸性が向上する。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕Si2 2 32重量%、Al2 3 1重量
%、PbO62重量%、TiO2 5重量%からなる生原
料をるつぼ内で1450℃で溶融後冷却し、粉砕して基
本フリット粉を作成し、ついで、この基本フリット粉に
CoO2重量%を加えて、再びるつぼ内で1400℃で
溶融して冷却後粉砕し、平均粒径40μmのイオン発色
した色ガラスフリットを作製した。
【0013】また、タイル基材として、陶石50重量
部、石灰石20重量部、粘土30重量部からなる原料粉
を200×200×7mmにプレス成形し、1100℃
で36時間トンネルキルンで焼成したものを用い、この
タイル素地上に0.45mm厚に白乳濁釉を施釉した。
この白乳濁釉としては、フリット80重量部、粘土10
重量部、ジルコン15重量部、長石20重量部、CaC
3 10重量部、酸化亜鉛5重量部のものを使用した。
【0014】ついで、上記色ガラスフリットに、1:1
の割合の水とグリセリンを混合してペースト状とし、上
記施釉した基材表面に筆で図柄を描き、これを1120
℃で45分間ローラーハースキルンで焼成した。
【0015】これによって、白地乳濁タイルに、図柄部
分が透光性があり、かつ深みのあるコバルトブルー色の
美しいブライト装飾を得た。
【0016】〔実施例2〕実施例1の基本フリットに代
え、Si2 2 30重量%、Al2 3 1重量%、Pb
O58重量%、TiO2 5重量%、B2 3 3重量%、
Na2 O3重量%、からなる基本フリットを用い、これ
に実施例1と同様にCoO2重量%を加えてイオン発色
した色ガラスフリットを作製し、実施例1の要領で装飾
タイルを作製した。
【0017】これによって、白地乳濁タイルに、図柄部
分が透光性があり、かつ深みのあるコバルトブルー色の
美しいブライト装飾ができた。
【0018】〔比較例1〕比較例1として、実施例1の
基本フリットに代え、Si2 2 32重量%、Al2
3 4重量%、PbO47重量%、Ti2 O2重量%、N
2 O5重量%、K2 O5重量%からなる基本フリット
を用い、後は実施例1と同様の要領で装飾タイルを作製
した。
【0019】これによって、図柄部分が実施例1及び2
よりも若干光沢度が落ちる装飾タイルを得た。
【0020】〔耐酸性試験〕次いで、上記実施例1、実
施例2及び比較例1の耐酸性を調べるため、塩酸の3%
水溶液に各製品を浸漬し、表面の変化を測定した。
【0021】結果は、実施例1では72時間経過して
も、タイル表面のブライト面及び色とも何等劣化は観ら
れず、実施例2では24時間でタイル表面にざらつきが
観られた。また比較例1は約3時間でタイル表面にざら
つきが発生した。
【0022】表1は、この表面の光沢度の変化を、日本
電色工業株式会社製のMODEL−9463−デジタル
光沢度計を用い、反射角度60°で測定したものであ
る。
【0023】
【表1】 以上の試験結果からも明白なとおり、実施例1及び実施
例2は、比較例1と比べ耐酸性に対し著しい優位性が認
められた。
【0024】
【発明の効果】
(1)予めイオン発色させた色ガラスフリットもしくは
それを含有する塗布材を使用しているため、焼成時に発
泡することなく透光性を有し、かつ均一にイオン発色し
た、外観が良好で深みのある表面を有する窯業製品が得
られる。
【0025】(2)ガラスフリットをTi2 2 1〜9
重量%、PbO以外のアルカリ成分の総和が10重量%
以内であるPbO−Si2 O−Al2 3 系のものとし
ているため、耐酸性が向上し、光沢のある均一に発色し
た表面を永く保持することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窯業製品の基材上に、TiO2 1〜9重
    量%で、且つPbO以外のアルカリ成分の総和が10重
    量%以内であるPbO−SiO2 −Al2 3 系のイオ
    ン発色した色ガラスフリットもしくはそれを含有する塗
    布材を塗布した後、焼成する装飾窯業製品の製造方法。
JP5847092A 1992-03-16 1992-03-16 装飾窯業製品の製造方法 Pending JPH05262580A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113105268A (zh) * 2021-04-19 2021-07-13 亚细亚建筑材料股份有限公司 一种透感陶瓷材料及其制备方法和应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113105268A (zh) * 2021-04-19 2021-07-13 亚细亚建筑材料股份有限公司 一种透感陶瓷材料及其制备方法和应用
CN113105268B (zh) * 2021-04-19 2022-06-14 亚细亚建筑材料股份有限公司 一种透感陶瓷材料及其制备方法和应用

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