JPH0525907U - 単相３線式分電盤の充電部電圧変換構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １００Ｖ用と２００Ｖ用との兼用の接続バー
を用い、しかも、その接続バーや止めネジを外すことな
く、軽易に電圧交換を可能となすこと。 【構成】 分岐ブレーカ１にはＸ相分岐バー２ａと、螺
孔５ａを有する接続端子５とが接続し、Ｙ相母線バー３
及びＮ相母線バー４には欠切部３ａ，４ａが夫々削成さ
れている。接続バー６は、立板６ａの両端を互いに反対
方向へ直角に折り曲げて上板６ｂ及び下板６ｃを形成
し、その上板６ｂ及び下板６ｃには夫々螺孔６ｄ，６ｅ
が設けられている。そして、螺孔６ｄ，６ｅに夫々嵌合
する第２止めネジ７と第１止めネジ８とが備えられてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、住宅用分電盤の充電部電圧を、兼用の接続バーにより１００Ｖ又 は２００Ｖに軽易に切り換える単相３線式の分電盤の充電部電圧変換構造に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の単相３線式の分電盤の充電部電圧変換構造として、実開昭５９ー１６７ ４１０号公報に記載の如く、１００Ｖ用接続導体と２００Ｖ用接続導体と夫々専 用の接続導体２種を備え、それら専用の接続導体をネジ止めして電圧を切り換え る技術が公知であった。 又、実公昭６１ー３２０３公報には、１００Ｖ用と２００Ｖ用と兼用の電圧切 換金具を備え、それにより電圧を切り換える技術が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記の分電盤の充電部電圧変換構造において、前者は、１００Ｖ用 と２００Ｖ用と２種の接続導体を必要とするので、製作や部品管理に余計な手間 が掛りコストアップを招く他、電圧の切り換えのため接続導体のネジを外したり 締めたりする作業が厄介であり、又、使用しない片方の接続導体を紛失する虞れ がある等の問題があった。０ 一方、後者の技術は、兼用の電圧切換金具を使用するので、製作や部品管理上 の無駄が省かれ、又、部品紛失の虞れも無くなるが、電圧の切り換えに際しては 、電圧切換金具の止めネジを外し、電圧切換金具を１８０度回転させて別の母線 バーにネジ止めしなければならないので、狭少なスペース内での電圧の切り換え 作業がしづらく非能率的であった。

【０００４】 上記従来技術の問題点に鑑み、本考案の課題は、１００Ｖ用と２００Ｖ用との 兼用の接続バーを用い、しかも、止めネジを外すことなく軽易に電圧変換を可能 とする単相３線式分電盤の充電部電圧変換構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案に係る単相３線式分電盤の充電部電圧変 換構造は、分岐ブレーカに接続し且つ螺孔を有する接続端子と、立板の両端を互 いに反対方向へ直角に折り曲げて上板及び下板を形成し、その上板及び下板に夫 々螺孔を設けた接続バーと、前記下板の螺孔から前記接続端子の螺孔に螺着した 第１止めネジと、前記上板の螺孔に螺着した第２止めネジとを備え、Ｘ相母線バ ー、中性相母線バー及びＹ相母線バーに夫々欠切部を削成し、前記第１止めネジ を軸として回動する接続バーの第２止めネジの首下部を、前記Ｘ相母線バー又は 前記Ｙ相母線バーのいずれか一方の欠切部と前記中性相母線バーの欠切部とに、 交互に嵌入可能となすように構成したものである。

【０００６】

【作用】

分岐ブレーカに接続している接続端子に接続バーの下板を第１止めネジによっ て接続し、又、中性相母線バーの欠切部に接続バーの上板を第２止めネジによっ て接続すると、この分岐ブレーカは電圧１００Ｖの結線となる。 この接続バーに螺着した第１止めネジと第２止めネジとを緩め、第１止めネジ を軸として接続バーの上板側を９０度回転させて、第２止めネジの首下部をＹ相 母線バー（又はＸ相母線バー）の欠切部に嵌入し、第２止めネジを締め付けると 、接続バーがＹ相母線バー（又はＸ相母線バー）に接続し、この分岐ブレーカは 電圧２００Ｖの結線となる。

【０００７】 この動作を逆に行なうと、この分岐ブレーカは元の電圧１００Ｖの結線となる 。このように、第１止めネジや第２止めネジを取り外すことなく、単に第２止め ネジを緩めて接続バーを回動させ、そのネジを締め直すだけで良いので、軽易に 分岐ブレーカの電圧を変換することが出来る。

【０００８】

【実施例】 本考案に係る単相３線式分電盤の充電部電圧変換構造の構成を、実施例により 以下説明する。 図１は単相３線式分電盤の充電部電圧変換構造の要部斜視図で、同図において 、１は分岐ブレーカ、２はＸ相母線バー、３はＹ相母線バー、４は中性相母線バ ーとしてのＮ相母線バーである。 分岐ブレーカ１には、Ｘ相母線バー２のＸ相分岐バー２ａが接続し、又、螺孔 ５ａを有する接続端子５が接続している。 Ｙ相母線バー３には、欠切部３ａが削成され、又、Ｎ相母線バー４には、欠切 部４ａが削成されている。 ６は接続バーで、立板６ａの両端を互いに反対方向へ直角に折り曲げて上板６ ｂ及び下板６ｃを形成し、その上板６ｂ及び下板６ｃには夫々螺孔６ｄ，６ｅが 設けられている。そして、その螺孔６ｄ，６ｅに夫々螺合する第２止めネジ７と 第１止めネジ８とが備えられている。

【０００９】 上記の如き構成の充電部において、分岐ブレーカ１を電圧１００Ｖの結線にす るには、図２示のように、接続端子５に接続バー６の下板６ｃを重ね、第１止め ネジ８を下板６ｃの螺孔６ｅから螺入して接続端子５の螺孔５ａに螺着し、接続 端子５に接続バー６を接続する。次に、接続バー６の螺孔６ｄに第２止めネジ７ を少し浅めに螺着し、第２止めネジ７の首下部７ａをＮ相母線バー４の欠切部４ ａに嵌入し、第２止めネジ７を締め付けると、接続バー６がＮ相母線バー４に接 続して電圧１００Ｖの結線となる。

【００１０】 この接続バー６に螺着した第１止めネジ８と第２止めネジ７とを緩め、第１止 めネジ８を回転の軸として、第２止めネジ７を螺着した接続バー６の上板６ａ側 を上記と９０度反対方向へ回転させて、図３示のように、第２止めネジ７の首下 部７ａをＹ相母線バー３の欠切部３ａに嵌入し、第２止めネジ７を締め付けると 、接続バー６がＹ相母線バー３に接続して、この分岐ブレーカ１は電圧２００Ｖ の結線となる。 この動作を逆に行なうと、分岐ブレーカ１は、図２示の如き元の電圧１００Ｖ の結線となる。

【００１１】 このように、第１止めネジ８や第２止めネジ７や接続バー６を取り外すことな く、単に第２止めネジ７を緩めて接続バー６を回動させ、第２止めネジ７を締め 直すだけで良いので、軽易に分岐ブレーカ１の電圧を１００Ｖから２００Ｖへ、 又、逆に２００Ｖから１００Ｖへ変換することが出来る。

【００１２】 尚、上記実施例は、一個の分岐ブレーカについて、電圧１００Ｖから２００Ｖ へ、又、２００Ｖから１００Ｖへの電圧変換について説明したものであるが、図 ４示のように、左右両側に複数個の分岐ブレーカが配設された単相３線式分電盤 の充電部構造において、個々の分岐ブレーカの電圧は上記と同じ構成及び動作に よって変換出来るものである。 但し、図１の分岐ブレーカ１の向い側に配設された分岐ブレーカを結線する場 合は、図４示のように、接続端子５と接続バー６とを第１止めネジ８によって接 続し、その第１止めネジ８を回動軸として接続バー６を回動させ、その上板をＸ 相母線バー２又は中性相母線バー４へ交互に接続して、電圧変換を行なうもので ある。

【００１３】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案に係る単相３線式分電盤の充電部電圧変換構造は 、分岐ブレーカに接続した接続端子と、接続バーと、接続端子に螺着した第１止 めネジと、接続バーに螺着した第２止めネジとを備え、各相母線バーに夫々欠切 部を削成し、１００Ｖ用と２００Ｖ用との兼用の前記接続バーによって電圧変換 を行なうものであるから、専用の接続バーを必要とせず、そのため製作や部品管 理に余計な手間が掛らず、且つ、部品紛失の虞れも無い。 更に、電圧変換作業においては、止めネジを取り外すことなく単に緩めるだけ で良く、しかも、接続バーを９０度回転させて、１００Ｖから２００Ｖへ、逆に ２００Ｖから１００Ｖへと電圧変換が出来るので、従来技術のようにネジを取り 外したり、電圧切り換え金具を１８０度回転する必要が無く、未熟者でも狭少な スペース内での切り換え作業を軽易且つ能率的に実施出来る等、頗る実用性に富 むものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の要部分解斜視図である。

【図２】本実施例における電圧１００Ｖの結線状態を示
す斜視図である。

【図３】本実施例における電圧２００Ｖの結線状態を示
す斜視図である。

【図４】本実施例の単相３線式分電盤の充電部構造の平
面図である。

【符号の説明】

１・・分岐ブレーカ、２・・Ｘ相母線バー、３・・Ｙ相
母線バー、３ａ・・欠切部、４・・Ｎ相母線バー、４ａ
・・欠切部、５・・接続端子、５ａ・・螺孔、６・・接
続バー、６ａ・・立板、６ｂ・・上板、６ｃ・・下板、
６ｄ，６ｅ・・螺孔、７・・第２止めネジ、７ａ・・首
下部、８・・第１止めネジ。

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【手続補正書】

【提出日】平成３年１１月２９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 分岐ブレーカに接続し且つ螺孔を有する
   接続端子と、立板の両端を互いに反対方向へ直角に折り
   曲げて上板及び下板を形成し、その上板及び下板に夫々
   螺孔を設けた接続バーと、前記下板の螺孔から前記接続
   端子の螺孔に螺着した第１止めネジと、前記上板の螺孔
   に螺着した第２止めネジとを備え、Ｘ相母線バー、中性
   相母線バー及びＹ相母線バーに夫々欠切部を削成し、前
   記第１止めネジを軸として回動する接続バーの第２止め
   ネジの首下部を、前記Ｘ相母線バー又は前記Ｙ相母線バ
   ーのいずれか一方の欠切部と前記中性相母線バーの欠切
   部とに、交互に嵌入可能となしたことを特徴とする単相
   ３線式分電盤の充電部電圧変換構造。