JPH05258498A - 薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法

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JPH05258498A
JPH05258498A JP5129692A JP5129692A JPH05258498A JP H05258498 A JPH05258498 A JP H05258498A JP 5129692 A JP5129692 A JP 5129692A JP 5129692 A JP5129692 A JP 5129692A JP H05258498 A JPH05258498 A JP H05258498A
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rail
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JP5129692A
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English (en)
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Kazuo Nate
和男 名手
Atsushi Amatatsu
篤志 天辰
Kenji Tasaka
健司 田坂
Hideki Sonobe
秀樹 薗部
Kiyoshi Akamatsu
潔 赤松
Eisei Togawa
衛星 戸川
Yoshiki Hagiwara
芳樹 萩原
Shunichiro Kuwazuka
俊一郎 鍬塚
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スライダーの被加工面以外の所に気相成膜法に
より形成した有機保護膜を形成し、加工用マスクとして
フィルム材パターンを用いることにより、優れたレール
加工精度の達成とスライダーへの損傷をなくすることを
目的とする。 【構成】空気ベアリング面を呈するレールを有する型の
磁気ヘッドスライダーの製造方法であって、スライダー
ブロック1上に気相成膜法により有機保護膜3を形成す
る工程とエッチングマスク材を形成し、パターニングす
る工程と、スライダー面をエッチングする工程と、最後
に、マスク材と保護膜を除去する工程とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録装置に用いら
れる磁気ヘッドの製造方法に係わり、特に精密微細加工
を必要とする薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク装置においては、情
報量の増大とともに高記録密度化が要求されている。こ
のため、記録媒体への記録、並びに記録媒体からの再生
を行なう薄膜磁気ヘッドのスライダーには、磁気ディス
ク面上における浮上量の低減が要求され、これを達成す
るためのスライダー加工の微細化、高精度化が急務とな
っている。
【0003】従来から薄膜磁気ヘッドのスライダー加工
は主として機械加工によって行なわれてきたが、微細化
や、曲面を含む複雑な形状等の必要性という観点から、
加工精度に限界があり、新たな加工方法の開発が望まれ
ていた。すなわち、機械加工では非直線的な形状の加工
を量産性良く行なうことが困難であることから、ヘッド
浮上量の安定低浮上化の為に必要な曲線や複雑な直線の
組み合わせからなるレール形状を量産加工することは不
可能であった。
【0004】最近ではヘッド浮上量は0.1ミクロン以
下を目標としており、これを達成するためには、負圧型
スライダーや、各種曲線形状のレールが必要である。
【0005】また、ヘツドを安定に0.1ミクロン程度
の隙間で浮上させるためにはレール幅加工時の精度が必
要である。具体的には数100ミクロンのレール幅の場
合、加工寸法のばらつきとしては、数ミクロン以下が要
求される。この点からも新しい高精度加工法の開発が望
まれていた。
【0006】機械加工に替る加工法として、予め形成し
たマスクの上からサンドブラスト法によりスライダーを
加工したり、レーザーを走査させて表面を蒸発させて加
工する方法が提案されている。また、最近では自由なレ
ール形状を精度良く加工する方法として、半導体製造プ
ロセスで行なわれているフォトエッチング技術(例え
ば、Vacuum,38,(11),1007〜9(1988))を用いるプロセス
が提案されている。
【0007】サンドブラスト法やレーザー法ではかなり
複雑な形状であっても加工可能であるが、レール幅の加
工精度を上げるためには加工用マスクを精度良く形成す
ることが極めて重要である。また、イオンミリングやド
ライエッチングを用いるフォトエッチングプロセスにお
いても、均一な厚みでかつエッチング耐性の高い加工用
マスクを高精度に形成することが不可欠である。
【0008】マスク材を形成する方法、例えば、ロール
コーター印刷やスクリーン印刷等では、成膜するときに
クラックが発生したり、膜厚むらが発生し易い。また、
表面に気泡を巻き込み易く、加工精度の点で好ましくな
い。さらに、スライダー加工は通常、磁気ヘッドの前工
程であるヘッド形成のウエハプロセスの後、ウエハ切断
したブロックの側面を加工するため、複数個のブロック
を集めて加工する方がスループットの点から有利であ
る。しかし、ブロックを集めて加工する際にはブロック
間に隙間が存在し、スピンナー塗布等の成膜方法が適用
できない。
【0009】更に、サンドブラスト法、イオンミリング
法、ドライエッチング法等でスライダーレール加工を行
なう場合、被加工面以外の所もエッチングされることが
多く、量産性良く被加工面以外の所を完全に保護する方
法の開発が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術の加工方法における問題点を解決することにあ
り、量産性良く、スライダー面上に自由なレール形状を
精度良く形成する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スライダ
ーレールのドライエッチング加工時のマスク形成方法に
ついて種々検討した結果、予めマスク材となる高分子材
料を所定膜厚に制御されたフィルム形状にしておくこと
によって、膜厚むらを大幅に低減できることを見いだ
し、フィルムの状態でスライダー被加工面上にマスク材
を圧着形成することが重要であるという知見を得た。こ
こでいうフィルムとは、厚み100ミクロン以下のシー
ト形状のものを指し、膜厚の面内ばらつきが±数ミクロ
ン以下のものをいう。これにより、数10ミクロンのマ
スク厚が必要な場合でも面内膜厚分布が数ミクロン以下
にまで小さくすることが可能になり、高精度にマスク形
成が可能となった。これにより従来メタルマスク法では
高精度に加工することが不可能であったサンドブラスト
法などでも高精度に加工することが不可能となった。フ
ィルム状の有機物としてプリント板の回路形成に使用さ
れている感光性フィルム(一般的にドライフィルムと呼
称されている。)などがあり、これらは光照射によりパ
ターン形成される。これらの感光性フィルムをエッチン
グマスクとして用いることにより、スライダー面の加工
が可能となる。更に、加工精度を上げるために、種々検
討した結果、有機高分子材料フィルム上に形成した有機
ケイ素系レジストを用いて、酸素プラズマエッチングに
よりパターニングすることにより高精度にマスク形成が
可能であることを明らかにした。このようにして形成し
たマスク材を用いてイオンミリング法やサンドブラスト
法で加工材をエッチングすることにより高精度に加工す
ることができる。
【0012】このようにフィルムマスクパターンを用い
て、イオンミリングやドライエッチング法、あるいはサ
ンドブラスト法により薄膜磁気ヘッドのスライダー面を
高精度に加工することができるが、スライダー側面等の
被加工面以外の箇所がエッチングダメージを受けたり、
付着物が付いたりすることがある。そこで、被加工面以
外のスライダーブロックの保護方法に関して、材料・プ
ロセスを種々検討した結果、基板から切り出しスライダ
ーブロック上に、プラズマ重合、蒸着スパッタ法等によ
り気相成膜法で有機保護膜を形成すれば良いことを見い
出した。なお、気相成膜法による有機保護膜の形成方法
としては、(1)基板から切り出したスライダーブロック
の被加工面を上にして加工用治具に固定した後に成膜す
る方法、(2)基板から切り出したスライダーレール被加
工面以外の所に成膜する方法(スライダーレール被加工
面には成膜しない方法)、の二つが有効であることを見
い出した。
【0013】以下、本発明の方法を図1及び図2の工程
図に従って説明する。
【0014】基板から切り出したスライダーブロックを
加工用治具に固定した後、あるいはスライダーレール被
加工面に成膜しないようにした後気相成膜法により有機
膜を形成する。
【0015】その形成法としては、プラズマ重合等のC
VD法、スパッタ法、蒸着重合法等が有効であるが、特
に限定されるものではない。また、有機膜の材質はプロ
セス耐性を考慮して選ばれるが、特に、接着性(密着
性)、耐溶剤性、剥離性等が重要な特性となる。CVD
に法よる有機膜としては、ベンゼン、トルエン、スチレ
ン等の炭化水素系化合物、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルール等のアルコール系化合物、メタクリ
ル酸メチル、メチルイソプロペニルケトン等のケトン系
化合物及びエステル系化合物、ヘキサメチルジシラザ
ン、ヘキサメチルジシランなどの含ケイ素系化合物、ア
セトニトリル、アクリロニトリル等の含窒素化合物等の
汎用の有機化合物を原料として成膜したものが望まし
い。スパッタ法による有機膜としては、カーボン膜等の
ような炭化水素系薄膜、ポリシラン等のような含ケイ素
系薄膜、窒素、リン、イオウ、酸素原子を含む高分子薄
膜等が挙げられる。蒸着重合膜としては、ポリイミド
膜、ポリアミド膜、ポリエステル膜、ポリウレタン膜、
ポリ(パラキシリレン)膜(パリレン)、エポキシ膜等が挙
げられる。
【0016】このようにして成膜した保護膜の膜厚は、
特に限定されるものではないが、約0.1ミクロンから
数10ミクロンの範囲で選ばれる。中でも、好ましくは
0.5ミクロンから10数ミクロンの範囲である。
【0017】図1はスライダーブロック1を加工用治具
2に固定した後、前記した気相成膜法により有機保護膜
3を形成する方法であり、図2はスライダーレール被加
工面には成膜しないようにして有機保護膜3を形成した
後、加工すべきレール面を上にして加工用治具2に固定
する方法である。
【0018】次に、スライダー被加工面上に加工用のマ
スク材となるフィルム材4を圧着する。フィルム材の種
類にも依存するが、現在のフィルム化技術では、フィル
ムの面内膜厚分布を±1ミクロン程度にまで制御するこ
とが可能である。このフィルム材の形成方法としては、
感光性のあるフィルムを用いる方法と、感光性のな
いフィルムを用いる方法との二つがある。の方法で
は、プリント配線基板の回路形成などに用いられるエポ
キシ系、ウレタン系、ポリエステル系等の感光性ドライ
フィルムが使用され、そのパターニングは通常のフォト
リソグラフィー技術によって行なわれ、マスク材パター
ンを得る。の方法では、フィルム材に感光性がないた
め、フィルム材をパターニングする方法が不可欠であ
る。その方法を図1を用いて説明する。すなわち、フィ
ルム4上に酸素プラズマ耐性のあるマスク材5を成膜
し、これをフォトリソグラフィー技術を用いて所望のレ
ール形状パターンに微細加工すれば良い。この酸素プラ
ズマ耐性のあるマスク材5としては、有機ケイ素系フォ
トレジストが挙げられ、例えば、アルカリ可溶性ラダー
シリコーンとキノンジアジド系感光剤とからなるアルカ
リ現像形有機ケイ素系ポジ形フォトレジストやポリシラ
ン系フォトレジストなどがある。これらはフィルム材5
の上にスピン塗布によって形成され、露光、現像によっ
てパターニングされる。
【0019】次に、このパターン化されたマスク材をマ
スクにして、ドライエッチング方法を用いてフィルム材
4をパターン化する。この時のドライエッチング方法と
しては、フィルムが有機物であることから、酸素単独ガ
スや酸素/フッ化炭素混合ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングが好ましい。
【0020】更に、このパターン化されたフィルム材を
マスクとしてイオンミリング法、ドライエッチング法、
サンドブラスト法などによりスライダーレール面を加工
する。この時、先に述べた保護膜が側面にない場合に
は、イオンや反応性ガスが側面に廻り込み、ダメージを
与えたり、底面からのスパッタ物を付着されたりする問
題が生じたが、保護膜を形成することにより、以上のよ
うなあい路事項を解決することができた。最後に、残っ
たマスクフィルム材4及び側面に予め形成した保護膜3
を剥離除去、洗浄することにより、スライダー加工が完
成する。なお、保護膜の除去には、有機溶媒や剥離液を
用いるウェット剥離と酸素プラズマエッチング等を用い
るドライ剥離との二方法があり、使用する保護材料によ
って使い分ければ良い。
【0021】このようにして形成されたスライダーブロ
ック6は素子面の汚染やダメージもなく、極めて良好な
ものであった。なお、フィルム材4としては、ポリイミ
ド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸、ノボラック樹
脂、アラミド樹脂、エポキシ樹脂及びポリスチレン系樹
脂の少なくとも1種、もしくはこれらのポリマー成分を
フィラとして含有する樹脂で構成したものが用いられ、
その他、ゴム弾性をポリウレタン樹脂なども使用可能で
ある。
【0022】また、ここで用いるフィルムは、エッチン
グ途中の工程では密着性が要求され、かつ、最後の工程
で剥離する必要がある。そのため、フィルムの材質によ
っては圧着面側に密着性を向上し、かつ、最後に剥離し
易いような層を設けておくことが望ましい。例えば、ポ
リイミドフィルム等の場合は、低温では熱フローしない
ため、ただラミネートしただけでは密着性がない。この
場合、エポキシ樹脂等の薄い接着層を膜厚むらの無いよ
うに予めフィルム圧着面にラミネートしておき、これを
スライダー被加工面上に圧着することにより、途中のエ
ッチング工程ではマスクとしての密着性が良く、加工が
終わった後のフィルム剥離の際には、適当な溶剤を用い
て容易に剥離が可能となる。
【0023】酸素プラズマ耐性のあるマスク材5として
は、上述したアルカリ現像形有機ケイ素系ポジ形フォト
レジスト(例えば、日立化成工業製RU-1600Pなど)が用い
られるが、無機膜(SiO2、チタン、アルミニウムなど)と
汎用フォトレジストとを用いて形成したマスク材なども
使用できる。
【0024】
【作用】本発明の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方
法では、 予め、被加工面以外の所を気相法により成膜した有機
膜により保護していること 膜厚むらを制御したフィルム材パターンをマスクとし
てスライダー面を加工していること などにより、極めて高精度かつ高清浄にスライダー加工
を行なうことができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明を具体的実施例を用いて説明す
る。但し、これに限定される訳ではない。
【0026】実施例1 図1に示したスライダーの製造工程図に従って説明す
る。基板としてアルミナチタンカーバイドを用いた。基
板から切り出したスライダーブロック1を加工用治具に
固定した後、ヘキサメチルジシラザンのプラズマCVD
膜を約3μm厚に形成した。なお、成膜条件は、パワー
100W、ガス圧10Paで行なった。このようにして
成膜したヘキサメチルジシラザン重合膜は基板との密着
性も良く、また、汎用の有機溶媒、例えば、アセトン、
N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン
などで処理(リフラックス又は超音波浸漬)すれば除去で
きることを確認した。
【0027】続いて、このスライダーの被加工面上に芳
香族ポリイミド系フィルム4を圧着した。なお、同図で
は便宜上スライダーブロックを2個固定しているが、量
産性を考慮すれば2個以上置くことも勿論可能である。
【0028】このフィルム4は膜厚30ミクロンの芳香
族ポリイミドフィルムの圧着面に5ミクロン厚のエポキ
シ樹脂を均一にラミネートしたものであり、50cm幅、
50m長さでの膜厚均一性は35ミクロン±1ミクロン
であった。フィルム4の被加工面への圧着は、ロール温
度150℃でラミネートを用いて行ない、更に密着性を
高めるため、100℃で1時間のポストベークを行なっ
た。
【0029】この上にアルカリ現像形有機ケイ素系ポジ
形フォトレジスト(日立化成製RU-1600P、粘度100cp)を
スピンナーを用いて7ミクロン厚に塗布し、露光(コン
タクト露光で、2000mJ/cm2照射)、現像(0.7wt.%NMD-3に
1分浸漬)によりレジストパターン5を得た。次にレジス
トパターンをマスクとして酸素プラズマを用いた反応性
イオンエッチングにより圧着フィルムをパターン化し
た。この時のエッチング条件は、高周波出力300W、
酸素ガス圧50mtorr、バイアス電圧500Vであった。
続いて、同図(f)に示すようにパターン化された圧着フ
ィルムをマスクにアルゴンのイオンミリングによりスラ
イダー面を加工した。なお、イオンミリング条件は50
0V、600mA、10時間であり、加工深さは約10ミ
クロンであった。最後に、残存フィルムをアセトンで剥
離し、側面の保護膜を酸素プラズマアッシングで除去す
ることにより、レール面が加工されたスライダー7を得
た。加工したスライダーレールの精度は、もっとも幅の
広い400ミクロンの幅の部分において、フォトマスク
寸法からのシフト量のばらつきは3σで1.8ミクロン
であり、極めて優れていることが確認できた。また、ス
ライダー側面等には付着物やミリングダメージもなく、
極めて良好なスライダーが得られたことを確認した。
【0030】実施例2 本実施例では実施例1で用いたヘキサメチルジシラザン
重合膜の替りに、カーボン系重合膜をスライダー側面の
保護膜として使用した。以下に具体的に説明する。
【0031】チタニア基板から切り出したスライダーブ
ロックを加工用治具に固定した後、トルエンのプラズマ
重合膜を2μm厚に形成した。なお、成膜条件はパワー
200W、ガス圧5Paで行なった。このようにして成
膜したカーボン系重合膜は基板との密着性も良く、ま
た、汎用の有機溶媒には難溶であったが、酸素プラズマ
アッシングでエッチングされることを確認した。
【0032】続いて、このスライダーの被加工面上にエ
ポキシアクリレート系感光性ドライフィルム(膜厚:3
0μm)を120℃でラミネートとした。この感光性フィ
ルムを1/1プロジェクションアライナで露光(照射量1
000mJ/cm2)し、アルカリ現像することによりレジストパ
ターンを得た。次に、このレジストフィルムパターンを
マスクとしてアルゴン/四フッ化炭素(90:10)でイ
オンミリングし、チタニア面を5μmエッチングした。
最後に残存フィルム及び側面保護膜を酸素プラズマアッ
シングにより除去し、その後、アセトンで洗浄した。
【0033】加工したスライダーレールの精度は、もっ
とも幅の広い部分で300ミクロンの部分で、フォトマ
スク寸法からのシフト量のばらつきは、3σで2.8ミ
クロンであり優れた加工精度であることが確認できた。
また、スライダー側面や裏面には付着物やミリングダメ
ージはなく、極めて良好なスライダーが得られたことを
確認した。
【0034】実施例3 図2に示したスライダーの製造工程図に従って行なっ
た。すなわち、気相成膜法に形成した有機保護膜がスラ
イダーレール被加工面に付かないようにしてスライダー
ブロックに有機保護膜を形成した後、スライダーレール
被加工面を上にして加工用治具にスライダーブロックを
固定した。
【0035】以下実施例1と同様の条件で行なったが、
加工精度も同様の結果が得られ、また、スライダー側面
等には付着物やミリングダメージがなく、極めて良好な
スライダーが得られたことを確認した。
【0036】実施例4 図2に示したスライダーの製造工程図に従って行なっ
た。すなわち、気相成膜法に形成した有機保護膜がスラ
イダーレールに付かないようにしてスライダーブロック
に有機保護膜を形成した後、スライダーレール被加工面
を上にして加工用治具にスライダーブロックを固定し
た。
【0037】以下実施例2と同様の条件で行なったが、
加工精度も同様の結果が得られ、また、スライダー側面
等には付着物やミリングダメージがなく、極めて良好な
スライダーが得られたことを確認した。
【0038】実施例5〜16 実施例1〜4と同様にして、表1に示す条件でスライダ
ー加工を行なった結果、いずれも高精度かつ高清浄なス
ライダーが得られ、極めて有用な方法であることを確認
した。なお、比較例として保護膜なしの場合を検討した
が、ミリングダメージや治具からのスパッタ物がスライ
ダー側面に認められ、素子にダメージを与えないでこれ
らを除去することが不可能であった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、高
精度かつ高清浄に曲線や直線の組み合わせからなる複雑
な形状のレールを加工することができる。かつ、量産性
にも優れており、信頼性、歩留りの高いスライダー加工
法であり、ヘッドスライダーとして0.1ミクロン程度
の低浮上量を安定に達成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライダーレール加工方法の工程説明
図である。
【図2】本発明のスライダーレール加工方法の工程説明
図である。
【符号の説明】
1…スライダーブロック、 2…加工用治具、 3…有機保護膜、 4…フィルムマスク材、 5…酸素プラズマ耐性のあるマスク材、 6…レール加工したスライダーブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薗部 秀樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 赤松 潔 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 戸川 衛星 神奈川県小田原市国府津2880番地株式会社 日立製作所小田原工場内 (72)発明者 萩原 芳樹 神奈川県小田原市国府津2880番地株式会社 日立製作所小田原工場内 (72)発明者 鍬塚 俊一郎 神奈川県小田原市国府津2880番地株式会社 日立製作所小田原工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンミリング法、ドライエッチング法あ
    るいはサンドブラスト法にて、空気ベアリング面を呈す
    るレールを有する型の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製
    造方法であって、スライダーレール面を加工する際に、
    加工用治具にスライダーブロックを固定した後、前記ス
    ライダーの被加工面以外の面がエッチングによる損傷等
    を受けることを防止するために、気相成膜法により有機
    保護膜を設け、かつ、エッチングに際してはフィルムマ
    スク材を用いて加工することを特徴とする薄膜磁気ヘッ
    ド用スライダーの製造方法。
  2. 【請求項2】イオンミリング法、ドライエッチング法あ
    るいはサンドブラスト法にて、空気ベアリング面を呈す
    るレールを有する型の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製
    造方法であって、スライダーレール面を加工する際に、
    前記スライダーの被加工面以外の面がエッチングによる
    損傷等を受けることを防止するために、加工すべきレー
    ル面以外の所に気相成膜法により有機保護膜を設け、か
    つ、エッチングに際してはフィルムマスク材を用いて加
    工することを特徴とする薄膜磁気ヘッド用スライダーの
    製造方法。
  3. 【請求項3】空気ベアリング面を呈するレールを有する
    型の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法であって、
    基板から切り出したスライダーブロックの被加工面を上
    にして加工用治具に固定する工程と、前記スライダーブ
    ロックを固定した加工用治具上に気相成膜法により有機
    保護膜を形成する工程と、スライダーの被加工面上にエ
    ッチング用のフィルムマスク材を圧着する工程と、前記
    フィルム上に有機ケイ素系フォトレジストを塗布し、フ
    ォトリソグラフィー技術を用いて所望のレール形状にパ
    ターニングする工程と、このパターン化されたレジスト
    をマスクにしてドライエッチングにより前記フィルムマ
    スク材をパターニングする工程と、このパターン化され
    たフィルムマスク材をマスクとして前記スライダー材の
    被加工面をイオンミリング法、サンドブラスト法等によ
    り加工する工程と、前記被加工面上にパターン化された
    マスク材の残膜と前記有機保護膜とをウェット剥離ある
    いはドライ剥離により除去する工程とからなることを特
    徴とする薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法。
  4. 【請求項4】空気ベアリング面を呈するレールを有する
    型の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法であって、
    基板から切り出したスライダーブロックを加工面を上に
    して加工用治具に固定する工程と、前記スライダーブロ
    ツクを固定した加工用治具上に気相成膜法により有機保
    護膜を形成する工程と、スライダーの被加工面上にエッ
    チング用マスクとなる感光性フィルムを圧着する工程
    と、前記感光性フィルムをフォトリソグラフィー技術に
    よって所望のレール形状にパターニングする工程と、こ
    のパターン化されたレジストをマスクにしてドライエッ
    チングにより前記フィルムマスク材をパターニングする
    工程と、このパターン化されたフィルムマスク材をマス
    クとして前記スライダー材の被加工面をイオンミリング
    法、サンドブラスト法等により加工する工程と、前記被
    加工面上にパターン化されたマスク材の残膜と前記有機
    保護膜とをウェット剥離あるいはドライ剥離により除去
    する工程とからなることを特徴とする薄膜磁気ヘッド用
    スライダーの製造方法。
  5. 【請求項5】空気ベアリング面を呈するレールを有する
    型の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法であって、
    基板から切り出したスライダーブロックのスライダーレ
    ール被加工面以外の所に気相成膜法により有機保護膜を
    形成する工程と、前記スライダーブロックを被加工面を
    上にして加工用治具に固定する工程と、スライダーの被
    加工面上にエッチング用のフィルムマスク材を圧着する
    工程と、前記フィルム上に有機ケイ素系フォトレジスト
    を塗布し、フォトリソグラフィー技術を用いて所望のレ
    ール形状にパターニングする工程と、このパターン化さ
    れたレジストをマスクにしてドライエッチングにより前
    記フィルムマスク材をパターニングする工程と、このパ
    ターン化されたフィルムマスク材をマスクとして前記ス
    ライダー材の被加工面をイオンミリング法、サンドブラ
    スト法等により加工する工程と、前記被加工面上にパタ
    ーン化されたマスク材の残膜と前記有機保護膜とをウェ
    ット剥離あるいはドライ剥離により除去する工程とから
    なることを特徴とする薄膜磁気ヘッド用スライダーの製
    造方法。
  6. 【請求項6】空気ベアリング面を呈するレールを有する
    型の薄膜磁気ヘッド用スライダーの製造方法であって、
    基板から切り出したスライダーブロックのスライダーレ
    ール被加工面以外の所に気相成膜法により有機保護膜を
    形成する工程と、前記スライダーブロックを被加工面を
    上にして加工用治具に固定する工程と、スライダーの被
    加工面上にエッチング用マスクとなる感光性フィルムを
    圧着する工程と、前記感光性フィルムをフォトリソグラ
    フィー技術によって所望のレール形状にパターニングす
    る工程と、このパターン化されたレジストをマスクにし
    てドライエッチングにより前記フィルムマスク材をパタ
    ーニングする工程と、このパターン化されたフィルムマ
    スク材をマスクとして前記スライダー材の被加工面をイ
    オンミリング法、サンドブラスト法等により加工する工
    程と、前記被加工面上にパターン化されたマスク材の残
    膜と前記有機保護膜とをウェット剥離あるいはドライ剥
    離により除去する工程とからなることを特徴とする薄膜
    磁気ヘッド用スライダーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2309331A (en) * 1996-01-17 1997-07-23 Tdk Corp Manufacture of slider utilising an organic protective layer

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