JPH0525732A - 染色時に実質的に染色されない部分が存在する太細糸の製造方法 - Google Patents

染色時に実質的に染色されない部分が存在する太細糸の製造方法

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JPH0525732A
JPH0525732A JP3198427A JP19842791A JPH0525732A JP H0525732 A JPH0525732 A JP H0525732A JP 3198427 A JP3198427 A JP 3198427A JP 19842791 A JP19842791 A JP 19842791A JP H0525732 A JPH0525732 A JP H0525732A
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JP
Japan
Prior art keywords
yarn
tension
dyeing
heater
pin
Prior art date
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Pending
Application number
JP3198427A
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English (en)
Inventor
Shojiro Kataoka
片岡章二郎
Kazuhiko Naito
内藤和彦
Kazuko Yoshimura
吉村和子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 染色時に、実質的に染色されない部分が斑点
状に生ずる太細糸の製造方法に関する。 【構成】 △n40〜80×10-3の範囲の複屈折率を
有するポリエステルマルチフィラメント糸を、延伸し、
引き続いて加熱、熱セット、解撚又は仮撚加工する方法
において、前記延伸を、ピンヒーターを用いた下記の条
件で、前記マルチフィラメント糸に間歇的に張力変動を
与えながら、実施する。 延伸倍率: 〔(E+100)/100〕×0.6〜0.6
5 ただし、Eは破断伸度を示す、 ホットピン: 表面粗度
2〜3s 有効接糸長 10〜30mm 張力変動: 加撚張力(T1 ) の変動幅(R)
10g以上 延伸張力(TB ) の変動幅(R) 40g以上 フィラメント糸を間歇的にピンヒータ ーから離す距離:
10〜30mm

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された熱延伸太細
糸、特に染色時に実質的に染色されない部分が存在する
変化に富んだ延伸斑を有する太細糸の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィラメント糸等に延伸斑
を生じさせる方法として、分子配向度の高い部分と低い
部分が混在する未延伸糸又は半延伸糸を用いて、回転円
盤により延伸する方法が、特公昭56−29011号公
報に開示されるが、この方法では、糸が実質的に延伸さ
れるため、杢の粗い製品しか得ることができず、また、
高速回転装置が設備面で複雑となるという欠点もあっ
た。更に、この方法では、杢柄の調整も困難であった。
また、仮撚領域内で、ポリエステルフィラメント糸を引
っ張るなどして、間欠的に熱処理することにより、延伸
斑を生じさせる方法が、特開昭62−125028号公
報等に開示されるが、この方法は、熱収縮差が生じ、捲
縮むらを生じ易いものであった。また、染色時に染着さ
れないような部分が存在する太細糸を製造することは不
可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ルフィラメント糸を用いて、変化に富んだ延伸斑を有す
る太細糸の製造方法を提供することを課題とする。特
に、本発明は、染色時に、実質的に染色されない部分が
斑点状に生ずる太細糸の製造方法に関する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、△n40〜8
0×10-3の範囲の複屈折率を有するポリエステルマル
チフィラメント糸を、延伸し、引き続いて加熱、熱セッ
ト、解撚又は仮撚加工する方法において、前記延伸を、
ピンヒーターを用いた下記の条件で、マルチフィラメン
ト糸に間歇的に張力変動を与えながら、実施することに
より、上記課題を効果的に解決した。 延伸倍率: 〔(E+100)/100〕×0.6〜0.65 ただし、Eは破断伸度を示す、 ホットピン: 表面粗度 2〜3s 有効接糸長 10〜30mm 張力変動: 加撚張力(T1 ) の変動幅(R) 10g以上 延伸張力(TB ) の変動幅(R) 40g以上 フィラメント糸を間歇的にピンヒータ ーから離す距離: 10〜30mm
【0005】即ち、本発明の方法は、加熱装置によっ
て、太細を発現させる方法であり、延伸過程において、
糸を間歇的にヒーターより離し、かつシリンダー等によ
り延伸張力に変動を与えることによって、ランダムに瞬
発的に糸張力の変化と冷延伸とを混在させ、変化に富ん
だ延伸斑を付与し、染色時に、淡染部、中染部、濃染部
というように複雑に染着性の異なる部分が混在する太細
糸を得るものである。
【0006】本発明では、延伸領域に熱媒ヒーター(ピ
ンヒーター)を設け、フィラメント間で不均一となるよ
うにヒーター温度とヒーター面との接糸長を設定し、マ
ルチフィラメント糸を走行させながら、ヒーター下部と
ドローローラ間で張力の変動(例えば、30〜60g)
を与える。張力変動を与えるための装置は、エアーシリ
ンダー、オイルシリンダー、ソレノイドいずれでもよい
が、50mm/sec 以上の瞬間的引っ張りを示すようにす
るのが好ましい。引っ張り速度が遅くなると、張力は中
途で緩和され、飽和状態となり、染色時に染色されずに
白色で残る部分が形成されない。
【0007】なお、引っ張り距離、即ちマルチフィラメ
ント糸を間歇的にヒーターから離す距離は、延伸倍率の
設定値によって多少変化するが、10〜30mm、特に2
0〜30mmが適当であり、それ以上になると張力の変動
が60g以上となり、仮撚張力に影響を及ぼし、著しく
仮撚での操業性を低下せしめる。
【0008】また、延伸張力(TB )は、シリンダー等
の作動によって、大きく変動が生じるが、その作動スト
ローク長(上記引っ張り距離)が長ければ長い程、その
変動幅が大となる。従って、仮撚張力(T1 )に、この
延伸張力が波及するため、この変動張力が30g以上に
なると、捲縮が不安定となり、未解撚の発生要因とな
り、断糸の要因となる。
【0009】引っ張りの頻度、即ちエアーシリンダー等
の稼働回数は、特に限定されないが、2〜150回/分
で、1回の時間が0.3〜0.5秒であるのが好ましい。
【0010】このように、本発明では、延伸領域で、マ
イコン制御したエアシリンダー等で糸を強制的に引っ張
ったり、ゆるめたりして、染色時に染着されずに白く残
る部分を生じさせることができるため、単一の染色によ
り、延伸斑による柄を任意に表すことができる。また、
仮撚工程に繋がっているため、仮撚まで張力変動が及
び、製品に大きな濃淡差のある染色を可能とする。ただ
し、延伸部の引っ張りによる張力変動が仮撚領域に波及
するため、仮撚での加撚張力は、予め平均値の高い目に
設定(0.15〜0.25g/d)にしておくのがよい。
【0011】例えば、本発明の製品からなる布帛を分散
染料1.5%で高圧染色機(テクサム技研)、圧力3kg/
cm2 、130℃×15分の染色条件下で染色した場合、
引っ張り部分は極淡色となり、白っぽく見え、布帛表面
の色彩に通常の濃淡差の中に部分間歇的に白色部分が存
在する染色物を得ることができる。また、濃淡色太細部
分を無くし、フラットな色彩の中に白色部分を入れるこ
とも可能である。なお、染色による白度の色度差は、J
IS染色堅牢度グレースケールで、4〜4.5級となる。
【0012】
【実施例】
実施例1 複屈折率△n55×10-3のポリエステルマルチフィラ
メント未延伸糸225d/48fを用いて、図1に示す
三菱仮撚機(改良型)で、延伸・仮撚した。即ち、フィ
ードローラ1を通ったフィラメント糸を、ピンヒーター
2、ドローローラ5、ヒーター6、スピンドル7、デリ
ベリローラ8を通して、捲取チーズ9で捲取るものであ
るが、ピンヒーター2として、YH80°、表面祖度2
〜3sのものを使用し、ランダム発信マイコン装置4に
よって制御するシリンダー3により、ピンヒーター2に
糸が間歇的に接するように引っ張り、糸に張力変動を与
えると同時に、糸の加熱が間歇的となるように制御しな
がら、下記の条件で延伸・仮撚して、160d/48d
の加工糸を得た。 仮撚加工速度 85m/分 スピンドル 撚り数/m 2546(T/M) 第一延伸倍率(DR1 ) 1.474 フィードローラ1とドローローラ5の間の延伸倍率 第二延伸倍率(DR2 ) 1.056 ドローローラ5とデリビリローラ8の間の延伸倍率 ピンヒーター2の温度 120℃ ヒーター6の温度 175℃ シリンダーの移動距離等を変動させて得た製品の、染色
試験による白度評価、及び仮撚時の仮撚操業性を表1及
び表2に示す。
【0013】なお、染色試験は、製品を精練後、テクサ
ム技研社製の染色機(ミニカラー3S)で、住友化学工
業社製の染料(スミカロンネイビーブルーS2GL)1.
5%o.w.f.を含有する染液を用いて、130℃、15分
間染色するという方法で実施した。
【0014】表1及び2における、白度評価は、染色
後、目視で、通常の濃淡色部分よりも白く見える部分の
存在の有無を示す。 ○ 明確に白色部分が存在する。 △ 幾分白い部分が存在する。 × 顕著な白部分は存在しない。
【0015】また、仮撚評価は、T1 張力(加撚張力)
の変化幅の影響によって、仮撚操業性が不安定となり糸
切れを生ずることがあるため、仮撚操業性を、糸切れの
有無で評価した。 ○ 糸切れすることなく、操業性良好。 △ 若干糸切れを生ずる。 × 糸切れが多く、操業性悪い。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明では、延伸部において、エアシリ
ンダー等でポリエステルマルチフィラメント糸に、間歇
的に張力変動を与えることによって、部分的に、かつ、
ランダムに延伸斑を生じさせ、染色時に極淡差の著しい
柄を生じさせることが可能となる。即ち、本発明の製品
では、淡染、中染、濃染の三色ランダム杢調柄の製品を
得ることができる。従って、従来の単なる太細糸に比
べ、よりスパン調の製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の製造工程の一例を示す工程概略
図である。
【符号の説明】
1 フィードローラ 2 ピンヒーター 3 シリンダー 4 ランダム発信マイコン装置 5 ドローローラ 6 ヒーター 7 スピンドル 8 デリベリローラ 9 巻取チーズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02J 1/22 303 7199−3B D06P 5/00 123 9160−4H

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 △n40〜80×10-3の範囲の複屈折
    率を有するポリエステルマルチフィラメント糸を、延伸
    し、引き続いて加熱、熱セット、解撚又は仮撚加工する
    方法において、前記延伸を、ピンヒーターを用いた下記
    の条件で、前記マルチフィラメント糸に間歇的に張力変
    動を与えながら、実施することを特徴とする染色時に実
    質的に染色されない部分が存在する太細糸の製造方法。 延伸倍率: 〔(E+100)/100〕×0.6〜0.65 ただし、Eは破断伸度を示す、 ホットピン: 表面粗度 2〜3s 有効接糸長 10〜30mm 張力変動: 加撚張力(T1 ) の変動幅(R) 10g以上 延伸張力(TB ) の変動幅(R) 40g以上 フィラメント糸を間歇的にピンヒータ ーから離す距離: 10〜30mm
JP3198427A 1991-07-12 1991-07-12 染色時に実質的に染色されない部分が存在する太細糸の製造方法 Pending JPH0525732A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980019782A (ko) * 1996-09-03 1998-06-25 이명환 폴리에스터 태세가연사의 제조방법
CN1303266C (zh) * 2003-05-08 2007-03-07 中国石化仪征化纤股份有限公司 缝纫线用高强低伸涤纶长丝的制备方法

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JPS5629011A (en) * 1979-08-17 1981-03-23 Yamaha Motor Co Ltd Exhaust system for motorcycle or the like
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