JPH05256283A - ローリングピストン型圧縮機 - Google Patents

ローリングピストン型圧縮機

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Publication number
JPH05256283A
JPH05256283A JP5230392A JP5230392A JPH05256283A JP H05256283 A JPH05256283 A JP H05256283A JP 5230392 A JP5230392 A JP 5230392A JP 5230392 A JP5230392 A JP 5230392A JP H05256283 A JPH05256283 A JP H05256283A
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JP
Japan
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crankshaft
drive shaft
compressor
bearing
eccentric
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Withdrawn
Application number
JP5230392A
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English (en)
Inventor
Katsumi Kawahara
克己 河原
Takeshi Fukunaga
剛 福永
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05256283A publication Critical patent/JPH05256283A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カム部の下側に位置するクランク軸の径を十
分に確保しながらもカム部の径を小径にして圧縮機全体
としての小型化を図る。 【構成】 クランク軸(3b)周囲の各摺動部分にベア
リング(B1)〜(B5)が配設された圧縮機に対し、
クランク軸(3b)におけるカム部(3e)の下側に位
置する下側クランク軸(3g)を、カム部(3e)の上
側に位置する上側クランク軸(3f)に対して前記カム
部(3e)の偏心方向に偏心させる。下側クランク軸
(3g)を公転軸受け手段(14)を介してリヤヘッド
(8)に対して公転自在に支持させる。これにより、下
側クランク軸(3g)の軸径を十分に確保した状態でカ
ム部(3e)を小径にすることができ、十分な負荷能力
と信頼性を確保し摩擦損失の低減による圧縮機効率の向
上を図りながら圧縮機全体としての小型化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ローリングピストン型
圧縮機に係り、特に、駆動軸の軸受け構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍機等に設けられる圧縮機の
1タイプとして、例えば、特開昭63−167095号
公報に示されるようなローリングピストン型圧縮機が知
られている。また、この種の圧縮機の一例として摺動部
分への潤滑油の供給を不要として潤滑油供給系を廃する
ようにしたオイルレス圧縮機が開発されつつある。この
オイルレス圧縮機の従来の一般的な構造について説明す
ると、図4に示すように、ケーシング(a)内に、電動
モータ(b)と、該電動モータ(b)にクランク軸
(c)を介して連繋された圧縮機本体(d)とが収容さ
れて構成されている。そして、前記圧縮機本体(d)
は、シリンダ(e)内に、ローリングピストンとしての
ローラ(f)が配設されていると共に、シリンダ(e)
の上下各端面にフロントヘッド(g)及びリヤヘッド
(h)が取付けられており、前記シリンダ(e)の内周
面とローラ(f)の外周面との間に図示しない圧縮室が
形成されている。また、前記ローラ(f)は、前記電動
モータ(b)から延びるクランク軸(c)のカム部
(i)が嵌入されていることにより前記シリンダ(e)
に対して偏心して配設されており、これによって、ロー
ラ(f)は、その外周面の一部がシリンダ(e)の内周
面に当接するようになっている。更に、前記シリンダ
(e)には、図示しない流体の吸入路及び吐出路が形成
されていると共に、この吸入路と吐出路との間には、ブ
レード(j)が前記圧縮室内に出没自在となるように設
けられており、このブレード(j)の先端面がローラ
(f)の外周面に当接されていることによって前記圧縮
室を高圧室と低圧室とに区画している。また、クランク
軸(c)の外周面の複数箇所には夫々同軸上に配設され
た第1〜第4のベアリング(k1)〜(k4)が設けら
れている。つまり、クランク軸(c)とフロントヘッド
(g)との間には上下に並ぶ第1及び第2ベアリング
(k1),(k2)が配設されており、また、クランク
軸(c)のカム部(i)とローラ(f)との間には第3
ベアリング(k3)が配設されており、更に、クランク
軸(c)の下端部とリヤヘッド(h)との間には第4ベ
アリング(k4)が配設されている。これによってクラ
ンク軸(c)の軸受け構造を構成し、潤滑油の供給を不
要にするようにしてオイルレス圧縮機の実現化を図って
いる。
【0003】そして、このオイルレス圧縮機の駆動時に
は、電動モータ(b)の駆動によるクランク軸(c)の
回転に伴ってローラ(f)が回転することより各圧縮室
の容積が変化されることになって、冷媒等の流体が吸入
路から圧縮室内に流入され、この流体が圧縮された後、
吐出路から吐出されることになる。
【0004】また、上述したようなベアリング(k1)
〜(k4)によるクランク軸(c)の軸受け構造は、オ
イルレス圧縮機ばかりでなく、潤滑油による摺動部潤滑
を行うようにした圧縮機にあっても採用される場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな圧縮機において、その小型化を図ろうとする場合の
一手段として、図4に仮想線で示すように、カム部
(i)を、その偏心方向側(図4における左方向側)の
外周面位置を変えることなしに小径にし、それに伴って
第3ベアリング(k3)、ローラ(f)及びシリンダ
(e)の夫々の径を小さくするようにして圧縮機全体の
外径寸法を小さくすることが考えられる。
【0006】ところが、上述したような従来の構造にあ
っては、このようにカム部(i)の径を小径にするため
には、カム部(i)の下側に位置する下側クランク軸
(c2)(図4の仮想線参照)の径を極端に小さくせね
ばならなかった。詳述すると、カム部(i)を小径にす
る場合、該カム部(i)の反偏心方向側(図4における
右方向側)の外周面位置が前記下側クランク軸(c2)
の外周面位置に対して面一若しくは外側に位置していな
ければカム部(i)に対して第3ベアリング(k3)を
組込むことができない。このため、このカム部(i)を
小径にするに伴って下側クランク軸(c2)を小径にせ
ねばならなず、この場合、この下側クランク軸(c2)
の軸心はカム部(i)の上側に位置する上側クランク軸
(c1)の軸心と同軸上にあるために、カム部(i)の
偏心方向側(図4における左方向側)の外周面位置も軸
心側へ移動させなければならない。つまり、カム部
(i)の径を小さくする寸法の2倍程度の寸法でもって
下側クランク軸(c2)の径を小さくせねばならないこ
とになる(図4の仮想線参照)。そして、このように下
側クランク軸(c2)の径が極端に小さくなると、この
部分での軸受け信頼性が懸念されることになる。
【0007】従って、下側クランク軸(c2)の径を小
さくすることなしに圧縮機全体の外径寸法を小さくする
ためには、軸受けに玉系列の小さいボールベアリングや
針状コロベアリングを採用して、ベアリングを薄型にし
なければならない。ところが、前記玉系列の小さいボー
ルベアリングを採用した場合には負荷能力と信頼性の面
で課題が残り、また、針状コロベアリングを採用した場
合には、摩擦損失が大きくなって圧縮機性能が低下して
しまうばかりでなく、コロ全体に均等に荷重が作用せず
片当り状態となって信頼性が懸念されるといった不具合
があるため、何れの場合にも実用性に欠けるものであっ
た。
【0008】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、カム部の下側に位置するクランク軸の径を
十分に確保しながらもカム部の径を小径にして圧縮機全
体としての小型化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、カム部の下側に位置するクランク軸に公
転運動を行わせるようにして、カム部を小径にしてもカ
ム部の下側に位置するクランク軸を大幅に小径にする必
要がないようにした。具体的に請求項1記載の発明は、
ケーシング(2)内に、駆動手段(3)と該駆動手段
(3)に連繋された圧縮手段(4)とが収容され、前記
駆動手段(3)は、駆動モータ(3a)と該駆動モータ
(3a)から前記圧縮手段(4)に向って延びる駆動軸
(3b)とを備えており、前記圧縮手段(4)は、シリ
ンダ(5)内にローラ(6)が収容されていると共に前
記シリンダ(5)の両端面にヘッド部(7),(8)が
配設形成されて前記シリンダ(5)の内周面とローラ
(6)の外周面との間に圧縮室(9)が形成されて成っ
ており、前記ローラ(6)には、前記駆動軸(3b)の
軸心から所定方向に偏心して形成された偏心部(3e)
が挿入されていると共に前記ローラ(6)と偏心部(3
e)との間には偏心部軸受け部材(B3)が配設されて
いて、ローラ(6)がシリンダ(5)に対して偏心して
配置されるようになっていて、前記駆動モータ(3a)
の駆動による駆動軸(3b)の回転に伴なってローラ
(6)がシリンダ(5)内で回転して、前記圧縮室
(9)内へ流体を吸入して該流体を圧縮するように構成
されたローリングピストン型圧縮機を前提としている。
そして、前記駆動軸(3b)に、前記偏心部(3e)に
対して駆動モータ(3a)側に位置する第1駆動軸部
(3f)と、前記偏心部(3e)に対して前記駆動モー
タ(3a)の反対側に位置する第2駆動軸部(3g)と
を備えさせ、前記第2駆動軸部(3g)を、前記第1駆
動軸部(3f)に対して前記偏心部(3e)の偏心方向
に偏心させ、前記第2駆動軸部(3g)を公転軸受け手
段(14)を介して一方のヘッド部(8)に対して公転
自在に支持させるような構成としている。
【0010】また、請求項2記載の発明は、前記請求項
1記載のローリングピストン型圧縮機において、公転軸
受け手段(14)を、ヘッド部(8)の内側に取付けら
れた外側軸受け部材(B4)と、第2駆動軸部(3g)
の外側に取付けられた内側軸受け部材(B5)と、前記
外側軸受け部材(B4)と内側軸受け部材(B5)とを
連結する連結部材(14a)とを備えて成すような構成
とした。
【0011】そして、請求項3記載の発明は、前記請求
項2記載のローリングピストン型圧縮機において、内側
軸受け部材(B5)と連結部材(14a)との重心を第
1駆動軸部(3f)の軸心上に設定するような構成とし
た。
【0012】
【作用】上記構成により、本発明では、以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、駆動モ
ータ(3a)の駆動による駆動軸(3b)の回転に伴っ
て圧縮手段(4)のローラ(6)がシリンダ(5)内で
回転し、これによって圧縮室(9)内に流体を流入して
該流体を圧縮する。この動作に伴い、第2駆動軸部(3
g)は、公転軸受け手段(14)に支持されながら第1
駆動軸部(3f)の軸心回りの公転運動を行っている。
このように、第2駆動軸部(3g)が公転運動を行うよ
うになっているために、該第2駆動軸部(3g)の中心
が第1駆動軸部(3f)の軸心に一致されることがなく
なり、このため、第2駆動軸部(3g)における偏心部
(3e)の偏心方向側の外周面位置を軸心側へ移動させ
なくとも偏心部軸受け部材(B3)を偏心部(3e)に
組込むことができるので、この第2駆動軸部(3g)の
軸径を十分確保した状態で偏心部(3e)を小径にする
ことができる。従って、玉系列の小さいボールベアリン
グや針状コロベアリングを採用することなしに圧縮機の
外径寸法を小さくすることができて圧縮機全体としての
小型化が可能となる。
【0013】請求項2記載の発明では、連結部材(14
a)が外側軸受け部材(B4)と内側軸受け部材(B
5)とを連結していることによって内側軸受け部材(B
5)が所定の公転軌道上を移動することになって、第2
駆動軸部(3g)の円滑な公転運動が行われる。
【0014】請求項3記載の発明では、内側軸受け部材
(B5)と連結部材(14a)との重心が第1駆動軸部
(3f)の軸心上に設定されていることによって、圧縮
機駆動時においては公転軸受け手段(14)の動的バラ
ンスが保たれている。
【0015】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。また、本例では、本発明に係るローリングピス
トン型圧縮機を、潤滑油を用いないオイルレス圧縮機に
採用した場合について説明する。図1に示すように、本
例のオイルレス圧縮機(1)は、ケーシング(2)内に
駆動手段(3)と圧縮手段としての圧縮機本体(4)と
が収納されて構成されている。
【0016】駆動手段(3)は、駆動モータとしての電
動モータ(3a)と駆動軸としてのクランク軸(3b)
とから成っている。電動モータ(3a)は、ケーシング
(2)の内部空間(2a)の上部に配設され、該ケーシ
ング(2)の内周面に固着されたステータ(3c)と、
該ステータ(3c)の中央部に配設されたロータ(3
d)とによって構成されている。クランク軸(3b)
は、その上端部が前記ロータ(3d)の中央部に接続さ
れていると共に、下端部が下方へ延長されて前記圧縮機
本体(4)に連繋されている。また、このクランク軸
(3b)は、該クランク軸(3b)の軸心に対して所定
方向に偏心されて成る偏心部としてのカム部(3e)を
備えており、このカム部(3e)よりも上側が本発明で
いう第1駆動軸部としての上側クランク軸(3f)とな
っており、カム部(3e)よりも下側が本発明でいう第
2駆動軸部としての下側クランク軸(3g)となってい
る。
【0017】一方、圧縮機本体(4)は、固定翼形であ
って、前記電動モータ(3a)の下方に配設されてい
る。この圧縮機本体(4)は、図1及び図2に示すよう
に、円筒状のシリンダ(5)内に、ローラ(6)が収容
されていると共に、前記シリンダ(5)の上端面にヘッ
ド部としてのフロントヘッド(7)が、下端面に同じく
ヘッド部としてのリヤヘッド(8)が夫々取付けられて
おり、このフロントヘッド(7)及びリヤヘッド(8)
によってシリンダ(5)の内周面とローラ(6)の外周
面との間には圧縮室(9)が形成されている。また、前
記フロント及びリヤヘッド(7),(8)の中央部には
上下方向に貫通する貫通孔(7a),(8a)が形成さ
れ、この貫通孔(7a),(8a)にクランク軸(3
b)が回転自在に挿通されている。各貫通孔(7a),
(8a)及びその周辺部の構造について説明すると、フ
ロントヘッド(7)に形成されている貫通孔(7a)
は、その下端部において前記上側クランク軸(3f)の
外径寸法と略同寸法に形成された小径部(7b)と、該
小径部(7b)の上側において前記上側クランク軸(3
f)の外径よりも所定寸法だけ大径に形成された大径部
(7c)とを備えて成っている。そして、この貫通孔
(7a)の大径部(7c)の内周面と、これに対向する
上側クランク軸(3f)の外周面との間には、上下に並
設された第1ベアリング(B1)及び第2ベアリング
(B2)が嵌込まれている。これによって、上側クラン
ク軸(3f)はフロントヘッド(7)に対して回転自在
に支持されていることになる。一方、リヤヘッド(8)
に形成されている貫通孔(8a)は、その上端部におい
て前記フロントヘッド(7)の小径部(7b)と同寸法
に形成された小径部(8b)と、該小径部(8b)の下
側において前記小径部(8b)の外径よりも所定寸法だ
け大径に形成された大径部(8c)とを備えて成ってお
り、この大径部(8c)の内周面と、これに対向する下
側クランク軸(3g)の外周面との間に、本例の特徴と
する軸受け構造が構成されている(この軸受け構造の詳
細については後述する)。
【0018】また、前記シリンダ(5)には圧縮室
(9)に開口する冷媒の吸入路(5a)が形成されてお
り、該吸入路(5a)には図示しないアキュムレータか
ら延びる吸入管(10)が連結されている。一方、前記
ローラ(6)の中央部には、前記クランク軸(3b)の
カム部(3e)が嵌入されている。このカム部(3e)
について説明すると、該カム部(3e)は、前記上側ク
ランク軸(3b)の外径と略同寸法の外径を備えた円柱
状に形成されており、その平面視における中心が前記上
側クランク軸(3f)の回転中心よりも所定寸法だけ
(本例のものは上側クランク軸(3f)の半径寸法だ
け)偏心されて配設されている。そして、そのカム部
(3e)の外周面と前記ローラ(6)の内周面との間に
は本発明でいう偏心部軸受け部材(B3)としての第3
ベアリング(B3)が嵌込まれている。これにより、前
記ローラ(6)はシリンダ(5)に対して偏心して設け
られ、該ローラ(6)の外周面の一部がシリンダ(5)
の内周面に常に接するように構成されている。このよう
にして、カム部(3e)の外径寸法が小さく設定されて
いることによって第3ベアリング(B3)、ローラ
(6)及びシリンダ(5)の径寸法も小さくできること
になり、これによって圧縮本体(4)全体としての外径
寸法が小さくできるような構成とされている。
【0019】そして、前記シリンダ(5)における前記
吸入路(5a)の配設位置近傍には、ブレード溝(5
b)が形成されている。該ブレード溝(5b)は、シリ
ンダ(5)の半径方向に延びていると共に、該シリンダ
(5)の上下両端面に貫通し、且つ、その外周側は前記
ケーシング(2)の内部空間(2a)に連通されてい
る。そして、このブレード溝(5b)には、ブレード
(11)が、シリンダ(5)内に出没自在に挿通されて
いる。該ブレード(11)は、その背面(11a)と前
記ブレード溝(5b)との間に配設されているスプリン
グ(12)の付勢力や、前記背面(11a)に作用する
ケーシング(2)内部空間(2a)の高圧冷媒からの流
体圧により、その先端面がローラ(6)の外周面に押圧
され、前記圧縮室(9)を低圧室(9a)と高圧室(9
b)とに区画している。
【0020】また、前記ブレード(11)の配設位置よ
りも高圧室(9b)側には吐出路(5c)が設けられて
いる。この吐出路(5c)は、前記フロントヘッド
(7)を貫通して形成されており、その一端が前記高圧
室(9b)に開口されている一方、他端が前記ケーシン
グ(2)の内部空間(2a)に開口されており、この開
口部分には高圧室(9b)内の圧力上昇に伴なって開放
可能な図示しないリード弁が設けられている。そして、
前記ケーシング(2)の上面には図示しない凝縮器へ繋
がる吐出管(13)が接続されており、圧縮機本体
(4)から吐出された高温高圧の冷媒は、この吐出管
(13)から凝縮器側へ導出されるようになっている。
このような構成により、この圧縮機(1)の駆動時に
は、電動モータ(3a)の駆動によるクランク軸(3
b)の回転に伴なって、ローラ(6)がシリンダ(5)
内で回転して各圧縮室(9a),(9b)を収縮するよ
うになっている。
【0021】次に、本例の特徴とする構成について説明
する。本例の特徴とする構成は、上述した如く、前記下
側クランク軸(3g)の下端部における軸受け構造にあ
る。図1及び図3に示すように、前記カム部(3e)の
下側に位置されている下側クランク軸(3g)は、平面
視が小径(本例のものは上側クランク軸(3f)の外径
寸法の1/2)の円柱状を呈して成っており、その平面
視における中心は前記上側クランク軸(3f)の回転中
心よりも所定寸法だけ(本例のものは上側クランク軸
(3f)の外径寸法の1/4だけ)偏心されて配設され
ている。従って、電動モータ(3a)の駆動に伴ってク
ランク軸(3b)が回転されると、この下側クランク軸
(3g)は、上側クランク軸(3f)の回転中心回りを
公転運動するように構成されている。そして、この下側
クランク軸(3g)の外周面と前記リヤヘッド(8)に
おける貫通孔(8a)の大径部(8c)との間には本例
の特徴とするところの公転軸受け手段(14)が配設さ
れている。以下、この公転軸受け手段(14)の構造に
ついて説明する。
【0022】この公転軸受け手段(14)は、外側軸受
け部材としての第4ベアリング(B4)、内側軸受け部
材としての第5ベアリング(B5)及びベアリング連結
部材(14a)とを備えて成っている。第4ベアリング
(B4)は、前記リヤヘッド(8)の貫通孔(8a)の
大径部(8c)の内周面に嵌込まれており、内側のライ
ナ(L1)が前記上側クランク軸(3f)の回転軸心を
中心に回転自在とされている。また、第5ベアリング
(B5)は、前記下側クランク軸(3g)の外周面に嵌
着されており、前記下側クランク軸(3g)の公転運動
に伴って前記上側クランク軸(3f)の回転軸心を中心
として公転運動が行われるようになっている。そして、
ベアリング連結部材(14a)は、前記第4ベアリング
(B4)の内側のライナ(L1)と第5ベアリング(B
5)の外側のライナ(L2)とを連結する円板状部材で
あって、その中央には、前記第5ベアリング(B5)の
偏心配置状態に応じて形成された偏心孔(14b)が開
口されている。そして、このベアリング連結部材(1
4)は、その外周面が第4ベアリング(B4)の内側の
ライナ(L1)に固着され、偏心孔(14b)の内周面
が第5ベアリング(B5)の外側のライナ(L2)に固
着されていて、クランク軸(3b)の回転に伴って上側
クランク軸(3f)の回転軸心を中心として回転するよ
うになっている。
【0023】また、前記第5ベアリング(B5)とベア
リング連結部材(14a)との重心は上側クランク軸
(3f)の回転中心軸上に設定されており、これによっ
て第5ベアリング(B5)の公転運動に対する公転軸受
け手段(14)の動的バランスが保たれるようになって
いる。
【0024】次に、上述の如く構成されたオイルレス型
圧縮機(1)の運転状態について説明する。先ず、電動
モータ(3a)を駆動すると、この駆動力がクランク軸
(3b)のカム部(3e)を介して圧縮機本体(4)の
ローラ(6)に伝達し、該ローラ(6)がシリンダ
(5)内で圧縮室(9)を収縮するように回転する。こ
の動作に伴い、公転軸受け手段(14)にあっては、下
側クランク軸(3g)が上側クランク軸(3f)の回転
軸心回りを公転しており、これに伴って第4ベアリング
(B4)によってベアリング連結部材(14a)を介し
て回転自在に支持されている第5ベアリング(B5)も
同様の公転運動を行っている。このような運転状態にお
いて、上述した如く、ローラ(6)がシリンダ(5)内
で回転していることにより、冷媒ガスが吸入管(10)
より吸入路(5a)を経て圧縮機本体(4)の低圧室
(9a)に流入する。その後、前記ローラ(6)の回転
に伴い、低圧室(9a)が高圧室(9b)となるに従っ
て、冷媒ガスを圧縮し、この冷媒ガスの圧力が所定値に
達すると、この圧力によって前記リード弁が開放し、高
圧状態の冷媒ガスが吐出路(5c)からケーシング
(2)の内部空間(2a)へ吐出し、その後、吐出管
(13)によって凝縮器側に導出される。そして、この
ような運転状態が連続して行われることになる。
【0025】このように、本例の構成によれば、クラン
ク軸(3b)の下側クランク軸(3g)に公転運動を行
わせるようにしたために、従来のように、カム部(3
e)を小径にする際に、下側クランク軸におけるカム部
の偏心方向側の外周面位置を軸心側へ移動させて、その
分だけ下側クランク軸(3g)も小径にされてしまうよ
うなことがなくなり、この下側クランク軸(3g)の軸
径を維持したままでカム部(3e)を小径にすることが
できる。従って、負荷能力と信頼性の面で課題がある玉
系列の小さいボールベアリングや摩擦損失が大きく且つ
信頼性が低い針状コロベアリングを採用することなしに
圧縮機の外径寸法を小さくすることができるので、十分
な負荷能力と信頼性を確保し摩擦損失の低減による圧縮
機効率の向上を図りながら圧縮機全体としての小型化を
図ることができる。
【0026】尚、上述した各実施例は、ケーシング
(2)内に潤滑油を備えていないオイルレス圧縮機につ
いて述べたが、本発明は、これに限るものではなく、潤
滑油によって圧縮機本体(4)の各摺動部の潤滑を行う
ような圧縮機に採用するようにしてもよい。また、本発
明の構成は、空調機器に具備される圧縮機に限らず、種
々の流体圧縮機に適用可能である。また、本例では、第
5ベアリング(B5)とベアリング連結部材(14a)
との重心を上側クランク軸(3f)の回転中心軸上に設
定して、第5ベアリング(B5)の公転運動における動
的バランスを保つようにしていたが、このベアリング連
結部材(14a)の形状を改良することによって、公転
する部材の全て、つまり、第5ベアリング(B5)、下
側クランク軸(3g)、第3ベアリング(B3)、ロー
ラ(6)の動的バランスを保つような構成とすることも
できる。また、本発明の構成は2ロータ型等の多気筒圧
縮機に採用することもできる。
【0027】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば以
下に述べるような効果が発揮される。先ず、請求項1記
載の発明によれば、第2駆動軸部(3g)を第1駆動軸
部(3f)に対して偏心部(3e)の偏心方向に偏心さ
せ、前記第2駆動軸部(3g)を公転軸受け手段(1
4)を介して一方のヘッド部(8)に対して公転自在に
支持させるようにして、圧縮機駆動時には、第2駆動軸
部(3g)が公転軸受け手段(14)に支持されながら
第1駆動軸部(3f)の軸心回りの公転運動を行うよう
にしているために、第2駆動軸部(3g)における偏心
部(3e)の偏心方向側の外周面位置を軸心側へ移動さ
せなくとも偏心部軸受け部材(B3)を偏心部(3e)
に組込むことが可能となるので、この第2駆動軸部(3
g)の軸径を十分に確保した状態で偏心部(3e)を小
径にすることができ、負荷能力と信頼性の面で課題があ
る玉系列の小さいボールベアリングや摩擦損失が大きく
且つ信頼性が低い針状コロベアリングを採用することな
しに圧縮機の外径寸法を小さくすることができるので、
十分な負荷能力と信頼性を確保し摩擦損失の低減による
圧縮機効率の向上を図りながら圧縮機全体としての小型
化を図ることができる。
【0028】請求項2記載の発明によれば、連結部材
(14a)が外側軸受け部材(B4)と内側軸受け部材
(B5)とを連結していることによって内側軸受け部材
(B5)を所定の公転軌道上を移動させることができ、
第2駆動軸部に円滑な公転運動を行わせることができて
圧縮機性能の向上を図ることができる。
【0029】請求項3記載の発明によれば、内側軸受け
部材(B5)と連結部材(14a)との重心が第1駆動
軸部(3f)の軸心上に設定されていることによって、
内側軸受け部材(B5)の公転運動における動的バラン
スが保たれ、これによっても圧縮機性能の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オイルレス圧縮機の縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II線に対応した位置における
断面図である。
【図3】下側クランク軸の軸受け構造を示す図1におけ
るIII 矢視図である。
【図4】従来のオイルレス圧縮機を示す図1相当図であ
る。
【符号の説明】
(1) オイルレス圧縮機(ローリングピストン型
圧縮機) (2) ケーシング (3) 駆動手段 (3a) 電動モータ(駆動モータ) (3b) クランク軸(駆動軸) (3e) カム部(偏心部) (3f) 上側クランク軸(第1駆動軸部) (3g) 下側クランク軸(第2駆動軸部) (4) 圧縮機本体(圧縮手段) (5) シリンダ (6) ローラ (7) フロントヘッド(ヘッド部) (8) リヤヘッド(ヘッド部) (9) 圧縮室 (14) 公転軸受け手段 (14a) ベアリング連結部材 (B4) 第4ベアリング(外側軸受け部材) (B5) 第5ベアリング(内側軸受け部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(2)内に、駆動手段(3)
    と該駆動手段(3)に連繋された圧縮手段(4)とが収
    容され、前記駆動手段(3)は、駆動モータ(3a)と
    該駆動モータ(3a)から前記圧縮手段(4)に向って
    延びる駆動軸(3b)とを備えており、前記圧縮手段
    (4)は、シリンダ(5)内にローラ(6)が収容され
    ていると共に前記シリンダ(5)の両端面にヘッド部
    (7),(8)が配設形成されて前記シリンダ(5)の
    内周面とローラ(6)の外周面との間に圧縮室(9)が
    形成されて成っており、 前記ローラ(6)には、前記駆動軸(3b)の軸心から
    所定方向に偏心して形成された偏心部(3e)が挿入さ
    れていると共に前記ローラ(6)と偏心部(3e)との
    間には偏心部軸受け部材(B3)が配設されていて、ロ
    ーラ(6)がシリンダ(5)に対して偏心して配置され
    るようになっていて、 前記駆動モータ(3a)の駆動による駆動軸(3b)の
    回転に伴なってローラ(6)がシリンダ(5)内で回転
    して、前記圧縮室(9)内へ流体を吸入して該流体を圧
    縮するように構成されたローリングピストン型圧縮機に
    おいて、 前記駆動軸(3b)は、前記偏心部(3e)に対して駆
    動モータ(3a)側に位置する第1駆動軸部(3f)
    と、前記偏心部(3e)に対して前記駆動モータ(3
    a)の反対側に位置する第2駆動軸部(3g)とを備え
    ており、前記第2駆動軸部(3g)は、前記第1駆動軸
    部(3f)に対して前記偏心部(3e)の偏心方向に偏
    心されており、前記第2駆動軸部(3g)は公転軸受け
    手段(14)を介して一方のヘッド部(8)に対して公
    転自在に支持されていることを特徴とするローリングピ
    ストン型圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のローリングピストン型圧
    縮機において、公転軸受け手段(14)は、ヘッド部
    (8)の内側に取付けられた外側軸受け部材(B4)
    と、第2駆動軸部(3g)の外側に取付けられた内側軸
    受け部材(B5)と、前記外側軸受け部材(B4)と内
    側軸受け部材(B5)とを連結する連結部材(14a)
    とを備えて成っていることを特徴とするローリングピス
    トン型圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のローリングピストン型圧
    縮機において、内側軸受け部材(B5)と連結部材(1
    4a)との重心は第1駆動軸部(3f)の軸心上に設定
    されていることを特徴とするローリングピストン型圧縮
    機。
JP5230392A 1992-03-11 1992-03-11 ローリングピストン型圧縮機 Withdrawn JPH05256283A (ja)

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