JPH05255272A - 1−プロパルギルイミダゾリジン−2,4−ジオンの製造法 - Google Patents

1−プロパルギルイミダゾリジン−2,4−ジオンの製造法

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JPH05255272A JP4053551A JP5355192A JPH05255272A JP H05255272 A JPH05255272 A JP H05255272A JP 4053551 A JP4053551 A JP 4053551A JP 5355192 A JP5355192 A JP 5355192A JP H05255272 A JPH05255272 A JP H05255272A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 化1 【化1】 〔式中、RおよびR’は、同一または相異なり、アルキ
ル基、アリール基またはアラルキル基を表すか、あるい
は、RとR’が末端で結合してアルキレン基を表すかま
たはアルキル基で置換されていてもよいヘテロ原子を含
むアルキレン基を表す。〕で示される化合物と、一般式
化2 【化2】CH≡C−CH2 −X 〔式中、Xは脱離基を表す。〕で示される化合物とを、
塩基の存在下に反応させた後、その反応混合物を酸処理
することにより、1−プロパルギルイミダゾリジン−
2,4−ジオンを製造する方法。 【効果】本発明の方法により、殺虫剤の有効成分化合物
を製造するための有用な中間体である1−プロパルギル
イミダゾリジン−2,4−ジオンが容易に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤の製造中間体と
して有用な1−プロパルギルイミダゾリジン−2,4−
ジオンの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】1−
プロパルギルイミダゾリジン−2,4−ジオンは、米国
特許第4176189号明細書に記載される殺虫剤の有
効成分化合物を製造する上で、有用な製造中間体である
ことが知られており、有利な製造法の開発が望まれてい
た。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、1−プロ
パルギルイミダゾリジン−2,4−ジオンの製造法につ
いて種々検討した結果、一般式 化3
【化3】 〔式中、RおよびR’は、同一または相異なり、アルキ
ル基、アリール基またはアラルキル基を表すか、あるい
は、RとR’が末端で結合して、アルキレン基を表すか
またはアルキル基で置換されていてもよいヘテロ原子を
含むアルキレン基を表す。〕で示される化合物と、一般
式 化4
【化4】CH≡C−CH2 −X 〔式中、Xは脱離基を表す。〕で示される化合物とを、
塩基の存在下に反応させた後、その反応混合物を酸処理
することにより、1−プロパルギルイミダリジン−2,
4−ジオンが容易に得られることを見出し本発明を完成
した。本発明において、R、R’の具体例としてはメチ
ル基、エチル基、ブチル基、オクチル基等のC1−C1
0アルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基
等の、フェニル基で置換された低級アルキル基が挙げら
れる。さらに、RとR’の具体例として、RとR’が末
端で結合して、トリメチレン基、テトラメチレンペンタ
メチレン基等のC3−C8アルキレン基や、酸素原子、
硫黄原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基等の
C1−C4アルキル基)で置換された窒素原子等のヘテ
ロ原子を含むC3−C8アルキレン基〔例えば、CH2
CH2 OCH2 CH2 ,CH2 CH2 SCH2 CH2
CH2 CH2 N(CH3)CH2 CH2 〕となるものが挙
げられる。また、一般式 化3で示される化合物におい
て、Xの脱離基としては例えば塩素原子、臭素原子、沃
素原子等のハロゲン原子、メタンスルホナート、パラト
ルエンスルホナート、ベンゼンスルホナート等のスルホ
ナートが挙げられる。
【0004】本発明において、一般式 化3で示される
化合物と一般式 化4で示される化合物とを反応させる
際に用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム等のアルカリ金属の水素化物、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸
化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属
の炭酸塩などが挙げられる。一般式 化3で示される化
合物と一般式 化4で示される化合物との反応は、通常
溶媒中で行われ、使用される溶媒としてはテトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、塩化メチレン、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル類など
が挙げられる。これらの溶媒に、必要に応じ、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒を重
量比で0.01から10%添加する事により反応収率の
向上を図ることができる。該反応は、一般に0〜100
℃の範囲内の温度で1〜48時間かけて行われ、用いら
れる試剤の量比は、一般式 化3で示される化合物1当
量に対して一般式化4で示される化合物が1〜3当量、
塩基が1〜3当量の割合である。該反応において、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸
化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属
の炭酸塩などを塩基として用いる場合は、相間移動触媒
等の反応助剤の存在下に行うのが好ましく、その使用量
は一般式 化3で示される化合物1当量に対して該反応
助剤が0.001〜0.2当量の割合である。用いられ
る反応助剤としてはトリス〔2−(2−メトキシエトキ
シ)エチル〕アミン、トリス(3,6−ジオキサヘプチ
ル)アミン、トリス(3,6−ジオキサオクチル)アミ
ン等の第三級アミン類、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリ
ド、テトラ−n−ブチルアンモニウムスルフェート等の
第四級アンモニウム塩類、18−クラウン−6、ジシク
ロヘキサノ−18−クラウン−6等のクラウンエーテル
類、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリ
コール1540等のポリエチレングリコールなどの相間
移動触媒などが挙げられ、これらを一種単独でまたは二
種以上を混合して使用することができる。
【0005】一般式 化3で示される化合物と一般式
化4で示される化合物を塩基の存在下反応させて得られ
た反応混合物は、そのまま、または必要に応じ水を加え
た後、酸処理を行うことにより1−プロパルギルイミダ
ゾリジン−2,4−ジオンに導かれる。該酸処理は通
常、該反応混合物を塩酸、硫酸等の酸性水中、室温で1
分間〜24時間処理することにより行われる。該酸処理
終了後は、例えば有機溶媒で抽出後、溶媒を減圧下に除
去するなどの通常の後処理を行うことにより、1−プロ
パルギルイミダゾリジン−2,4−ジオンを得ることが
できる。また、必要によりクロマトグラフィー等で処理
してもよい。
【0006】本発明において用いられる一般式 化3で
示される化合物は、例えば、入手容易なイミダゾリジン
−2,4−ジオン、ホルマリンおよび一般式 化5
【化5】RR’NH 〔式中、RおよびR’は前記と同じ意味を表す。〕で示
される化合物を反応させることにより製造することがで
きる。該反応は通常溶媒中で行われ、使用される溶媒と
してはメタノール、エタノール、イソプロパノール等の
アルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドな
どが挙げられる。該反応は、一般に−10〜50℃の範
囲内の温度で1〜24時間かけて行われ、用いられる試
剤の量比は、イミダゾリジン−2,4−ジオン1当量に
対して、通常、ホルマリンが0.8〜2当量、一般式
化5で示される化合物が0.8〜10当量の割合であ
る。反応終了後は、例えば、反応溶媒を減圧下に除去
し、必要に応じ、クロマトグラフィイーに付したり、有
機溶媒を加えて晶析する等の通常の後処理を行なうこと
により、一般式 化3で示される化合物を得ることがで
きる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例にてより具体的に説明
するが、本発明は以下の例のみに限定されるものではな
い。 実施例1 水素化ナトリウム正味量として1.21g となるように水素
化ナトリウムの60%オイルディスパージョンを計量
し、それを無水テトラヒドロフラン100gに懸濁させ10℃
以下に冷却し、3−モルホリノメチルイミダゾリジン−
2,4−ジオン5.98g および無水ジメチルホルムアミド
1.0gを攪拌下加えた。室温まで昇温した後、室温でさら
に2時間攪拌した。次いで、この反応混合物にプロパル
ギルメシラート 4.23gを室温攪拌下に滴下した後、さら
に室温で20時間攪拌した。得られた反応混合物に水80
g を加え、減圧下テトラヒドロフランの大半を回収除去
した後、ヘキサン100gで2回洗浄した。水層に30%硫酸
を加えてpHを約2に調整し、食塩を加えて飽和させた
後、メチルイソブチルケトン100gで6回抽出した。溶媒
を減圧下に留去することにより、1−プロパルギルイミ
ダゾリジン−2,4−ジオン 3.75gを得た。 収率 90.5%1 H−NMR δ (DMSO-D6) 2.60(1H,t,J=2Hz) 3.98(2
H,s) 4.19(2H,d,J=2Hz)7.64(1H,bs) 実施例2 水素化ナトリウム正味量として1.21g となるように水素
化ナトリウムの60%オイルディスパージョンを計量
し、それを無水テトラヒドロフラン150gに懸濁させ10℃
以下に冷却し、3−モルホリノメチルイミダゾリジン−
2,4−ジオン5.98g および無水ジメチルホルムアミド
0.1gを攪拌下加えた。室温まで昇温した後、室温でさら
に3 時間攪拌した。次いで、この反応混合物にプロパル
ギルメシラート 4.44gを室温攪拌下に10分間で滴下し
た後、室温で20時間、さらに60℃で6時間攪拌した。
実施例1と同様に処理して、1−プロパルギルイミダゾ
リジン−2,4−ジオン 3.88gを得た。 収率 93.6% 実施例3 炭酸カリウム4.56g およびトリス(3,6−ジオキサヘ
プチル)アミン40mgを無水1,2-ジクロロエタン150gに懸
濁させ30℃に加温し、3−モルホリノメチルイミダゾリ
ジン−2,4−ジオン5.98g および無水ジメチルホルム
アミド0.1gを攪拌下加え、30℃〜35℃でさらに3 時間攪
拌する。次いで、この反応混合物にプロパルギルメシラ
ート 4.44gを室温攪拌下に10分間で滴下した後、さら
に30℃〜35℃で20時間攪拌する。実施例1と同様に処
理して、1−プロパルギルイミダゾリジン−2,4−ジ
オンを得る。
【0008】次に一般式 化3で示される化合物の製造
例を示す。 参考例 イミダゾリジン−2,4−ジオン100mg をメタノール7
mlに溶解し、10℃以下の温度でホルマリン87.1mgを加え
た。これに37%ホルマリン水81.2mgを10℃以下で加え
た後、20−25℃で3時間攪拌した。その後、溶媒を
減圧下に除去し、トルエン3mlを加えて溶媒を減圧下に
除去した。残さを中性アルミナカラムクロマトグラフィ
ーに付し、3−モルホリノメチルイミダゾリジン−2,
4−ジオン159mg を得た。 収率 80% 融点 132−133℃
【0009】
【発明の効果】本発明の方法により、殺虫剤の有効成分
化合物を製造するための有用な中間体である1−プロパ
ルギルイミダゾリジン−2,4−ジオンが容易に製造で
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、RおよびR’は、同一または相異なり、アルキ
    ル基、アリール基またはアラルキル基を表すか、あるい
    は、RとR’が末端で結合して、アルキレン基を表すか
    またはアルキル基で置換されていてもよいヘテロ原子を
    含むアルキレン基を表す。〕で示される化合物と、一般
    式 化2 【化2】CH≡C−CH2 −X 〔式中、Xは脱離基を表す。〕で示される化合物とを、
    塩基の存在下に反応させた後、その反応混合物を酸処理
    することにより、1−プロパルギルイミダゾリジン−
    2,4−ジオンを製造する方法。
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