JPH05255165A - α,α−ジフルオロエ−テルの製造法 - Google Patents

α,α−ジフルオロエ−テルの製造法

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JPH05255165A
JPH05255165A JP8837592A JP8837592A JPH05255165A JP H05255165 A JPH05255165 A JP H05255165A JP 8837592 A JP8837592 A JP 8837592A JP 8837592 A JP8837592 A JP 8837592A JP H05255165 A JPH05255165 A JP H05255165A
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JP
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alpha
quinolyl
difluoroether
mmol
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JP8837592A
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English (en)
Inventor
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Manabu Kuroboshi
学 黒星
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 R1C(S)OR2(式中、R1、R2
はそれぞれ独立に芳香族基、直鎖もしくは分岐状アルキ
ル基、シクロアルキル基、あるいはアルケニル基を表
し、これらは置換されていてもよい。)で表されるチオ
ンカルボン酸エステルをフッ化物イオン源とハロニウム
発生剤とで処理することによる、一般式R1CF2OR2
(式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族基、直鎖もし
くは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、あるいはア
ルケニル基を表し、これらは置換されていてもよい。)
で表されるα,α−ジフルオロエーテルの製造法。 【効果】 医農薬や機能性材料等の合成に有用なα,α
−ジフルオロエーテルを、短工程で収率良く穏和な条件
で製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】有機化合物にフッ素をいくつか導
入すると、特異な生理活性や材料物性が発現することが
よく知られている("フッ素化合物の合成と機能"、石川
延男監修、CMC)。その中でも、α,α−ジフルオロ
エーテルは医農薬合成などに特に有用である。
【0002】
【従来技術】α,α−ジフルオロエーテルは従来1,1
−ジフルオロアルケンに対するアルコラートの付加反応
によって合成されていた(Youji Huaxue,
1982, 202)が、合成できる化合物に制約が
あり、また、付加−脱離反応によって1−フルオロビニ
ルエーテルが副生するという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはエステル
から対応するα,α−ジフルオロエーテルを簡便に製造
できる方法を鋭意検討した結果、カルボン酸エステルか
ら容易に得られるチオンカルボン酸エステルとフッ化物
イオン源とを、ハロニウム発生剤存在下に反応させる
と、α,α−ジフルオロエーテルが製造できることを見
つけた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0005】R1C(S)OR2 (I)
【0006】(式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族
基、直鎖もしくは分枝状アルキル基、シクロアルキル
基、あるいはアルケニル基を表し、これらは置換されて
いてもよい。)で表されるチオンカルボン酸エステル
を、フッ化物イオン源とハロニウム発生剤とで処理する
ことにより、一般式(II)
【0007】R1CF2OR2 (II)
【0008】(式中、R1、R2は前記の物を表す。)で
表されるα,α−ジフルオロエーテルを製造する方法で
ある。
【0009】前記一般式(I)で表されるチオンカルボ
ン酸エステルは(1)芳香族化合物を塩化アルミニウム
存在下クロロチオンギ酸エステルと反応させる方法(C
hem. Ber., 101, 3517 (196
8).)、(2)カルバニオンをジチオ炭酸エステルあ
るいはチオン炭酸エステルで処理する方法(Liebi
gs Ann. Chem., 1973, 163
7.)、(3)オルトエステルを硫化水素と反応させる
方法(Z. Chem., 3, 310 (196
3)、(4)カルボン酸エステルを五硫化二リンあるい
はLawesson反応剤で処理する方法(Synth
esis, 1973, 149; Bull. So
c. Chim. Belg., 87, 293
(1978).)、(5)ハロゲン化チオンカルボン酸
をアルコールあるいはフェノールあるいはそれらの塩と
反応させる方法(J. Prakt. Chem.,
21,214 (1963).)、(6)ニトリルをア
ルコール、ついで硫化水素で処理する方法(Liebi
gs Ann. Chem., 1974, 67
1.)、(7)メチル置換芳香族化合物をイオウとアル
コールとで処理する方法(Z. Chem., 6,
108 ( 1966).)ことにより容易に合成する
ことができる。
【0010】前記一般式(I)、及び(II)におい
て、R1及びR2の置換もしくは未置換の芳香族基として
は置換または未置換のフェニル基、1−ナフチル基、2
−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、
9−アンスリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−
ピロリル基、3−ピロリル基、2−ピリジル基、3−ピ
リジル基、4−ピリジル基、2−チエニル基、3−チエ
ニル基、2−ピリミジル基、2−キノリル基、3−キノ
リル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリ
ル基、7−キノリル基、8−キノリル基、などをあげる
ことができる。芳香環上の置換基としては、炭素数1か
ら20までの直鎖あるいは分枝状アルキル基、フェニル
基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、
1−アンスリル基、2−アンスリル基、9−アンスリル
基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピロリル基、3
−ピロリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−
ピリジル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピ
リミジル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キ
ノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノ
リル基、8−キノリル基などのような芳香族基、ビニル
基、プロペニル基、ブテニル基のようなアルケニル基、
メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘプチルオキシ
基、オクチルオキシ基のようなアルコキシル基、アセト
キシル基、ブトキシル基のようなアシルオキシル基、メ
トキシメチルオキシ基、メトキシエトキシメチルオキシ
基のようなアルコキシメチルオキシル基、フェニルオキ
シル基、ナフトキシル基のようなアリールオキシル基、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基などのア
ルコキシカルボニル基、ハロゲン、スルホニル基、1−
オキサエチル基、1−オキサプロピル基、2−オキサプ
ロピル基、1−オキサブチル基、2−オキサブチル基、
3−オキサブチル基、1−オキサヘプチル基などのよう
なカルボニル基を鎖中に含むアルキル基、ニトロ基、シ
アノ基などをあげることができ、また、これらの、芳香
環に置換する置換基上にはさらにアルキル基、芳香族
基、アルケニル基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカ
ルボニル基、アルコキシル基、ハロゲン、スルホニル基
などが置換していてもよい。
【0011】R1、及びR2の置換もしくは未置換のアル
キル基としては炭素数1から20までの直鎖あるいは分
枝状アルキル基を用いることができる。このアルキル基
上にはフェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2
−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、
9−アンスリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−
ピロリル基、3−ピロリル基、2−ピリジル基、3−ピ
リジル基、4−ピリジル基、2−チエニル基、3−チエ
ニル基、2−ピリミジル基、2−キノリル基、3−キノ
リル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリ
ル基、7−キノリル基、8−キノリル基などのような芳
香族基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基のような
アルケニル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、
ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基のようなアルコキ
シル基、アセトキシル基、ブトキシル基のようなアシル
オキシル基、メトキシメチルオキシ基、メトキシエトキ
シメチルオキシ基のようなアルコキシメチルオキシル
基、フェニルオキシル基、ナフトキシル基のようなアリ
ールオキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘプチルオキシカル
ボニル基などのアルコキシカルボニル基、ハロゲン、ス
ルホニル基、1−オキサエチル基、1−オキサプロピル
基、2−オキサプロピル基、1−オキサブチル基、2−
オキサブチル基、3−オキサブチル基、1−オキサヘプ
チル基などのようなカルボニル基を鎖中に含むアルキル
基、ニトロ基、シアノ基などが置換することができる。
また、これらの、アルキル基に置換する置換基上にはさ
らに、アルキル基、芳香族基、アルケニル基、ニトロ
基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシル
基、ハロゲン、スルホニル基が置換してもよい。
【0012】R1、及びR2の置換もしくは未置換のシク
ロアルキル基としては炭素数3から10の環状アルキル
基を用いることができる。このシクロアルキル基上には
フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフ
チル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、9−ア
ンスリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピロリ
ル基、3−ピロリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル
基、4−ピリジル基、2−チエニル基、3−チエニル
基、2−ピリミジル基、2−キノリル基、3−キノリル
基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル
基、7−キノリル基、8−キノリル基などのような芳香
族基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基のようなア
ルケニル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘ
プチルオキシ基、オクチルオキシ基のようなアルコキシ
ル基、アセトキシル基、ブトキシル基のようなアシルオ
キシル基、メトキシメチルオキシ基、メトキシエトキシ
メチルオキシ基のようなアルコキシメチルオキシル基、
フェニルオキシル基、ナフトキシル基のようなアリール
オキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、ブトキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニ
ル基などのアルコキシカルボニル基、ハロゲン、スルホ
ニル基、1−オキサエチル基、1−オキサプロピル基、
2−オキサプロピル基、1−オキサブチル基、2−オキ
サブチル基、3−オキサブチル基、1−オキサヘプチル
基などのようなカルボニル基を鎖中に含むアルキル基、
ニトロ基、シアノ基などが置換することができる。ま
た、これらの、アルキル基に置換する置換基上にはさら
に、アルキル基、芳香族基、アルケニル基、ニトロ基、
シアノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシル基、
ハロゲン、スルホニル基が置換してもよい。
【0013】R1、及びR2の置換もしくは未置換のアル
ケニル基としては炭素数2から10の1ーアルケニル基
を用いることができる。このアルケニル基上にはフェニ
ル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル
基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、9−アンス
リル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピロリル
基、3−ピロリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル
基、4−ピリジル基、2−チエニル基、3−チエニル
基、2−ピリミジル基、2−キノリル基、3−キノリル
基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル
基、7−キノリル基、8−キノリル基などのような芳香
族基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基のようなア
ルケニル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘ
プチルオキシ基、オクチルオキシ基のようなアルコキシ
ル基、アセトキシル基、ブトキシル基のようなアシルオ
キシル基、メトキシメチルオキシ基、メトキシエトキシ
メチルオキシ基のようなアルコキシメチルオキシル基、
フェニルオキシル基、ナフトキシル基のようなアリール
オキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、ブトキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニ
ル基などのアルコキシカルボニル基、ハロゲン、スルホ
ニル基、1−オキサエチル基、1−オキサプロピル基、
2−オキサプロピル基、1−オキサブチル基、2−オキ
サブチル基、3−オキサブチル基、1−オキサヘプチル
基などのようなカルボニル基を鎖中に含むアルキル基、
ニトロ基、シアノ基などが置換することができる。ま
た、これらの、アルキル基に置換する置換基上にはさら
に、アルキル基、芳香族基、アルケニル基、ニトロ基、
シアノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシル基、
ハロゲン、スルホニル基が置換してもよい。
【0014】本発明における前記一般式(II)で表さ
れるα,α−ジフルオロエーテルの製造において用いる
ことのできるフッ化物イオン源としては、フッ化水素、
フッ化水素とピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミンなどのアミンとの錯体、一般式(II
I)
【0015】 (Rabcd+)(H23 -) (III)
【0016】で表される二水素三フッ化四級アンモニウ
ム、一般式(IV)
【0017】 (Rabcd+)(H23 -) (IV)
【0018】で表される二水素三フッ化ホスホニウムな
どがあげられる。上記一般式(III)で表される二水
素三フッ化四級アンモニウムとしてはたとえば、二水素
三フッ化テトラメチルアンモニウム、二水素三フッ化テ
トラエチルアンモニウム、二水素三フッ化テトラブチル
アンモニウム(TBAH23)、二水素三フッ化ベンジ
ルトリメチルアンモニウム、二水素三フッ化ベンジルト
リエチルアンモニウム、二水素三フッ化セチルトリメチ
ルアンモニウムをあげることができる。これらは50%
フッ酸、フッ化カリウム及びフッ化四級アンモニウムか
ら容易に合成できる(Bull. Soc. Chi
m. Fr., 910 (1986))。上記一般式
(IV)で表される二水素三フッ化四級ホスホニウムと
してはたとえば、二水素三フッ化テトラメチルホスホニ
ウム、二水素三フッ化テトラエチルホスホニウム、二水
素三フッ化テトラブチルホスホニウム、二水素三フッ化
ベンジルトリメチルホスホニウム、二水素三フッ化ベン
ジルトリエチルホスホニウム、二水素三フッ化セチルト
リメチルホスホニウムをあげることができる。これらは
47%フッ酸と水酸化四級ホスホニウムから容易に合成
できる(Chem. Lett., 1991, 11
85.)。使用量はフッ素の量として2モルないし大過
剰量の範囲であるが、経済性を考慮して2−15モルが
好ましい。
【0019】前記一般式(II)で表されるα,α−ジ
フルオロエーテルの合成に用いることのできるハロニウ
ムイオン発生剤としては、N−クロロコハク酸イミド
(NCS)、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N
−ブロモアセトアミド(NBA)、N−ヨードコハク酸
イミド(NIS)などを例示できる。使用量は一般式
(I)で表されるチオンカルボン酸エステル1モルに対
し、2モルないし大過剰量の範囲であるが、経済性を考
慮して2−5モルが好ましい。
【0020】前記一般式(II)で表されるα,α−ジ
フルオロエーテルの合成において、反応は−100℃か
ら100℃の範囲で行えるが、−78℃から80℃の範
囲で行うことが、選択性、経済性の点で望ましい。
【0021】この反応においては、溶媒を使用すること
ができる。溶媒としては反応に関与しないものならば何
でも使用できるが、たとえば、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンを例示することができる。これ
らは単独でも用いることができるが、適宜混合溶媒とし
ても使用できる。
【0022】以下に実施例によって本発明をさらに詳細
に説明する。
【0023】
【実施例】
実施例1. エチル ジフルオロ(フェニル)メチル
エーテルの合成
【0024】
【化1】
【0025】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオン安息香酸エチル(83 mg,
0.5 mmol)のジクロロメタン(1.5 mL)
溶液にNBS(210 mg, 1.2 mmol)を
室温で加えた。0.5時間室温でかき混ぜたのち、反応
混合物をNaHSO3−NaHCO3飽和水溶液にあけ、
ジエチルエーテルで抽出した。有機層をNa2SO4−W
akogel C−100を詰めたカラムを通して乾
燥、極性の高い副生成物を除いたのち、溶媒を減圧留去
した。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ヘキ
サン/ジエチルエーテル = 5/1)で精製し、エチ
ル ジフルオロ(フェニル)メチル エーテル(37
mg, 0.21 mmol, 43%)を得た。
【0026】1H−NMR (CDCl3−Me4Si)
δ 7.7−7.6 (m, 2H), 7.5−
7.4 (m, 3 H), 4.07 (q, J
= 7Hz, 2 H), 1.31 (t, J =
7 Hz, 3 H).
【0027】19F−NMR (CDCl3−CFCl3
δ −69.94 (s).
【0028】実施例2. ベンジル 1,1−ジフルオ
ロエチル エーテルの合成
【0029】
【化2】
【0030】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオン酢酸ベンジル(83 mg, 0.
5 mmol)のジクロロメタン(1.5 mL)溶液
にDBH(300 mg, 1.04 mmol)を室
温で加えた。0.5時間室温でかき混ぜたのち、反応混
合物をNaHSO3−NaHCO3飽和水溶液に空け、ジ
エチルエーテルで抽出した。有機層をNa2SO4−Wa
kogel C−100を詰めたカラムを通して乾燥、
極性の高い副生成物を除いたのち、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(ヘキサ
ン/ジエチルエーテル = 5/1)で精製し、ベンジ
ル 1,1−ジフルオロエチル エーテル(32 m
g, 0.18 mmol, 37%)を得た。
【0031】1H−NMR (CDCl3−Me4Si)
δ 7.36 (br s, 5H), 4.89
(s, 2 H), 1.80 (t, J = 13
Hz, 3 H).
【0032】19F−NMR (CDCl3−CFCl3
δ −69.15 (q, J =13 Hz).
【0033】実施例3. ベンジル 1,1−ジフルオ
ロエチル エーテルの合成
【0034】
【化3】
【0035】DBHにかえてNBS(210 mg,
1.2 mmol)を用いる以外は実施例2と全く同様
にして、チオン酢酸ベンジル(83 mg, 0.5
mmol)からベンジル 1,1−ジフルオロエチル
エーテル(31 mg, 0.18 mmol, 37
%)を得た。このものの各種スペクトルデータは実施例
2で得られた化合物に一致した。
【0036】実施例4. ベンジル ジフルオロ(フェ
ニル)メチル エーテルの合成
【0037】
【化4】
【0038】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオン安息香酸ベンジル(114 mg,
0.5 mmol)のジクロロメタン(1.5 m
L)溶液にNBS(210 mg, 1.2 mmo
l)を室温で加えた。0.5時間室温でかき混ぜたの
ち、反応混合物をNaHSO3−NaHCO3飽和水溶液
にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をNa2
SO4−Wakogel C−100を詰めたカラムを
通して乾燥、極性の高い副生成物を除いたのち、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー(ヘキサン/ジエチルエーテル = 5/1)で精製
し、ベンジル ジフルオロ(フェニル)メチルエーテル
(91 mg, 0.38 mmol, 76%)を得
た。
【0039】1H−NMR (C66−Me4Si) δ
7.7−7.6 (m, 2 H), 7.2−7.
0 (m, 8 H), 4.92 (s, 2
H).
【0040】19F−NMR (C66−CFCl3
δ −68.13 (s).
【0041】IR (neat) 3095, 306
0, 3040, 2954, 1720, 160
8, 1497, 1453, 1382, 132
0, 1218, 1155, 1080, 106
0, 1022, 942, 920, 763, 7
40, 692 cm-1
【0042】実施例5. ジフルオロ(フェニル)メチ
ル フェニル エーテルの合成
【0043】
【化5】
【0044】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオン安息香酸フェニル(107 mg,
0.5 mmol)のジクロロメタン(1.5 m
L)溶液にNBS(210 mg, 1.2 mmo
l)を室温で加えた。0.5時間室温でかき混ぜたの
ち、反応混合物をNaHSO3−NaHCO3飽和水溶液
にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をNa2
SO4−Wakogel C−100を詰めたカラムを
通して乾燥、極性の高い副生成物を除いたのち、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー(ヘキサン/ジエチルエーテル = 5/1)で精製
し、ジフルオロ(フェニル)メチル フェニルエーテル
(84 mg, 0.38 mmol, 76%)を得
た。
【0045】1H−NMR (C66−Me4Si) δ
7.8−7.7 (m, 2 H), 7.5−7.
1 (m, 8 H).
【0046】19F−NMR (C66−CFCl3
δ −65.86 (s).
【0047】実施例6. 4−ビフェニリル 1,1−
ジフルオロエチル エーテルの合成
【0048】
【化6】
【0049】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオン酢酸4−ビフェニリル(114 m
g, 0.5 mmol)のジクロロメタン(1.5
mL)溶液にNBS(210 mg, 1.2 mmo
l)を室温で加えた。0.5時間室温でかき混ぜたの
ち、反応混合物をNaHSO3−NaHCO3飽和水溶液
にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をNa2
SO4−WakogelC−100を詰めたカラムを通
して乾燥、極性の高い副生成物を除いたのち、溶媒を減
圧留去した。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー
(ヘキサン/ジエチルエーテル = 5/1)で精製
し、4−ビフェニリル 1,1−ジフルオロエチル エ
ーテル(86 mg, 0.37 mmol, 74
%)を得た。
【0050】1H−NMR (C66−Me4Si) δ
7.4−7.1 (m, 11 H), 1.53
(t, J = 13 Hz, 3 H).
【0051】19F−NMR (C66−CFCl3
δ −64.30 (q, J =13 Hz).
【0052】IR (KBr) 3070, 303
0, 3015, 2950, 2923, 285
0, 1954, 1900, 1602, 158
4, 1519, 1483, 1450, 140
5, 1279, 1223, 1180, 116
0, 1140, 1106, 1017, 100
2, 975, 918, 842, 794, 75
8, 728, 685, 642cm-1
【0053】実施例7. 4−ビフェニリル 1,1−
ジフルオロプロピル エーテルの合成
【0054】
【化7】
【0055】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオンプロパン酸4−ビフェニリル(12
1 mg, 0.5 mmol)のジクロロメタン
(1.5mL)溶液にNBS(210 mg, 1.2
mmol)を室温で加えた。0.5時間室温でかき混
ぜたのち、反応混合物をNaHSO3−NaHCO3飽和
水溶液にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を
Na2SO4−Wakogel C−100を詰めたカラ
ムを通して乾燥、極性の高い副生成物を除いたのち、溶
媒を減圧留去した。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラ
フィー(ヘキサン/ジエチルエーテル = 5/1)で
精製し、4−ビフェニリル 1,1−ジフルオロプロピ
ル エーテル(96 mg, 0.39 mmol,
77%)を得た。
【0056】1H−NMR (C66−Me4Si) δ
7.4−7.1 (m, 11 H), 1.92
(tq, J = 11 and 7 Hz, 2
H),0.96 (t, J = 7 Hz, 3
H).
【0057】19F−NMR (C66−CFCl3
δ −72.50 (t, J =11 Hz).
【0058】IR (KBr) 3060, 302
8, 2995, 2950, 1954, 190
1, 1602, 1586, 1519, 148
3, 1468, 1400, 1368, 129
3, 1260, 1216, 1160, 110
0, 1035, 1003, 969, 843,
792,758, 723, 685, 635 cm
-1
【0059】実施例8. ブチル ジフルオロ(4−ク
ロロフェニル)メチル エーテルの合成
【0060】
【化8】
【0061】TBAH23(450 mg, 1.5
mmol)とチオン4−クロロ安息香酸ブチル(114
mg, 0.5 mmol)のジクロロメタン(1.
5mL)溶液にNBS(210 mg, 1.2 mm
ol)を室温で加えた。0.5時間室温でかき混ぜたの
ち、反応混合物をNaHSO3−NaHCO3飽和水溶液
にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をNa2
SO4−Wakogel C−100を詰めたカラムを
通して乾燥、極性の高い副生成物を除いたのち、溶媒を
減圧留去した。残渣をクーゲル蒸留(80−85℃/2
mmHg)によって精製し、ブチル ジフルオロ(4
−クロロフェニル)メチル エーテル(92 mg,
0.39 mmol, 78%)を得た。
【0062】1H−NMR (C66−Me4Si) δ
7.37 (d, J = 9 Hz, 2 H),
6.98 (d, J = 9 Hz, 2 H),
3.85 (t, J = 6 Hz, 2 H),
1.5−1.3 (m, 2H), 1.3−1.1
(m, 2 H), 0.76 (t, J =7
Hz, 3 H).
【0063】19F−NMR (C66−CFCl3
δ −68.50 (s).
【0064】IR (neat) 2960, 29
40, 2874, 1720, 1605, 149
2, 1460, 1401, 1381, 132
1, 1172, 1092, 1062, 101
6, 828 cm-1
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】(式中、R1、R2は前記と同じである。)
で表されるα,α−ジフルオロエーテルを製造する方法
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 43/176 8619−4H 43/225 A 8619−4H // C07B 41/04 7419−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 R1CF2OR2 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族基、直鎖もし
    くは分枝状アルキル基、シクロアルキル基、あるいはア
    ルケニル基を表し、これらは置換されていてもよい。)
    で表されるα,α−ジフルオロエーテルの製造法。
JP8837592A 1992-03-13 1992-03-13 α,α−ジフルオロエ−テルの製造法 Pending JPH05255165A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10175899A (ja) * 1996-10-17 1998-06-30 Kao Corp 含フッ素エーテル化合物の製造法
US6231785B1 (en) 1998-09-25 2001-05-15 Chisso Corporation Benzene derivative and its production method
JP2002308814A (ja) * 2001-04-10 2002-10-23 Chisso Corp ジフルオロアルコキシを末端に有する化合物、液晶組成物および液晶表示素子
US6605747B2 (en) 2000-08-10 2003-08-12 Chisso Corporation Difluoromethyl ether derivative and process for producing the same

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