JPH05254358A - 自動車のトルク配分制御装置 - Google Patents
自動車のトルク配分制御装置Info
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- JPH05254358A JPH05254358A JP5173992A JP5173992A JPH05254358A JP H05254358 A JPH05254358 A JP H05254358A JP 5173992 A JP5173992 A JP 5173992A JP 5173992 A JP5173992 A JP 5173992A JP H05254358 A JPH05254358 A JP H05254358A
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- clutch
- wheel
- wheels
- frequently
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 カットオフクラッチを設けて燃費の向上を図
るように構成された自動車のトルク配分制御装置におい
て、カットオフクラッチが頻繁に断続されることによる
切換ショックの発生および作動部の早期摩耗を防止でき
るようにする。 【構成】 上記パワープラント3から車輪クラッチ2
7,28が設けられた駆動系10,20に対して駆動力
が伝達されるのを遮断するカットオフクラッチ26と、
上記左右の車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される
状態にあるか否かを判別する判別手段44と、この判別
手段44において車輪クラッチ27,28が頻繁に断続
される状態にあることが判別された場合に、上記カット
クラッチ26を締結状態に維持する締結維持手段45と
を設けた。
るように構成された自動車のトルク配分制御装置におい
て、カットオフクラッチが頻繁に断続されることによる
切換ショックの発生および作動部の早期摩耗を防止でき
るようにする。 【構成】 上記パワープラント3から車輪クラッチ2
7,28が設けられた駆動系10,20に対して駆動力
が伝達されるのを遮断するカットオフクラッチ26と、
上記左右の車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される
状態にあるか否かを判別する判別手段44と、この判別
手段44において車輪クラッチ27,28が頻繁に断続
される状態にあることが判別された場合に、上記カット
クラッチ26を締結状態に維持する締結維持手段45と
を設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワープラントから前
輪駆動系または後輪駆動系に伝達される駆動力の伝達ト
ルクを、左右の車輪間で可変制御する自動車のトルク配
分制御装置に関するものである。
輪駆動系または後輪駆動系に伝達される駆動力の伝達ト
ルクを、左右の車輪間で可変制御する自動車のトルク配
分制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平3−189240号
公報に示されるように、前輪駆動系または後輪駆動系の
いずれか一方に、左右の車輪に対する伝達トルクをそれ
ぞれ可変制御する左右の車輪クラッチを設けるととも
に、この両車輪クラッチが設けられた駆動系に対して駆
動力が伝達されるのを遮断するカットオフクラッチを設
け、上記車輪クラッチの状態に応じてカットオフクラッ
チを断続することにより、左右の車輪クラッチが完全に
遮断された2輪駆動状態における駆動損失を低減して燃
費を向上させることができるように制御することが行な
われている。
公報に示されるように、前輪駆動系または後輪駆動系の
いずれか一方に、左右の車輪に対する伝達トルクをそれ
ぞれ可変制御する左右の車輪クラッチを設けるととも
に、この両車輪クラッチが設けられた駆動系に対して駆
動力が伝達されるのを遮断するカットオフクラッチを設
け、上記車輪クラッチの状態に応じてカットオフクラッ
チを断続することにより、左右の車輪クラッチが完全に
遮断された2輪駆動状態における駆動損失を低減して燃
費を向上させることができるように制御することが行な
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記カットオフクラッ
チを有する自動車においては、前輪駆動系または後輪駆
動系に設けられた左右の車輪クラッチが共に遮断状態に
ある場合に、カットオフクラッチを遮断状態とするとと
もに、上記両車輪クラッチの少なくとも一方を締結状態
とする際に、これに先立ってカットオフクラッチを締結
するように構成されているため、上記車輪クラッチの状
態が頻繁に変化すると、これに対応してカットオフクラ
ッチの断続が頻繁に繰り返され、この断続時に発生する
切換ショックによって乗員に不快感が与えられるととも
に、上記カットオフクラッチの作動部が早期に摩耗する
等の問題がある。
チを有する自動車においては、前輪駆動系または後輪駆
動系に設けられた左右の車輪クラッチが共に遮断状態に
ある場合に、カットオフクラッチを遮断状態とするとと
もに、上記両車輪クラッチの少なくとも一方を締結状態
とする際に、これに先立ってカットオフクラッチを締結
するように構成されているため、上記車輪クラッチの状
態が頻繁に変化すると、これに対応してカットオフクラ
ッチの断続が頻繁に繰り返され、この断続時に発生する
切換ショックによって乗員に不快感が与えられるととも
に、上記カットオフクラッチの作動部が早期に摩耗する
等の問題がある。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、カットオフクラッチを設けて燃費の
向上を図るように構成された自動車のトルク配分制御装
置において、カットオフクラッチが頻繁に断続されるこ
とによる切換ショックの発生および作動部の早期摩耗を
防止できるようにすることを目的としている。
されたものであり、カットオフクラッチを設けて燃費の
向上を図るように構成された自動車のトルク配分制御装
置において、カットオフクラッチが頻繁に断続されるこ
とによる切換ショックの発生および作動部の早期摩耗を
防止できるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
駆動力を発生するパワープラントと、このパワープラン
トの駆動力を左右の前輪および左右の後輪に伝達する前
輪駆動系および後輪駆動系と、この両駆動系の一方に設
けられて左右の車輪に対する動力の伝達を制御する左右
の車輪クラッチとを有する自動車のトルク配分制御装置
であって、上記車輪クラッチが設けられた駆動系に対し
てパワープラントの駆動力が伝達されるのを遮断するカ
ットオフクラッチと、上記左右の車輪クラッチが頻繁に
断続される状態にあるか否かを判別する判別手段と、こ
の判別手段において車輪クラッチが頻繁に断続される状
態にあることが判別された場合に、上記カットオフクラ
ッチを締結状態に維持する締結維持手段とを備えたもの
である。
駆動力を発生するパワープラントと、このパワープラン
トの駆動力を左右の前輪および左右の後輪に伝達する前
輪駆動系および後輪駆動系と、この両駆動系の一方に設
けられて左右の車輪に対する動力の伝達を制御する左右
の車輪クラッチとを有する自動車のトルク配分制御装置
であって、上記車輪クラッチが設けられた駆動系に対し
てパワープラントの駆動力が伝達されるのを遮断するカ
ットオフクラッチと、上記左右の車輪クラッチが頻繁に
断続される状態にあるか否かを判別する判別手段と、こ
の判別手段において車輪クラッチが頻繁に断続される状
態にあることが判別された場合に、上記カットオフクラ
ッチを締結状態に維持する締結維持手段とを備えたもの
である。
【0006】請求項2に係る発明は、各車輪に過度のス
リップが生じているか否かを判定することによって左右
の車輪クラッチが頻繁に断続される状態にあるか否かを
判別する判別手段を設けたものである。
リップが生じているか否かを判定することによって左右
の車輪クラッチが頻繁に断続される状態にあるか否かを
判別する判別手段を設けたものである。
【0007】請求項3に係る発明は、走行路が悪路であ
るか否かを判定することによって左右の車輪クラッチが
頻繁に断続される状態にあるか否かを判別する判別手段
を設けたものである。
るか否かを判定することによって左右の車輪クラッチが
頻繁に断続される状態にあるか否かを判別する判別手段
を設けたものである。
【0008】請求項4に係る発明は、走行路が低μ路で
あるか否かを判定することによって左右の車輪クラッチ
が頻繁に断続される状態にあるか否かを判別する判別手
段を設けたものである。
あるか否かを判定することによって左右の車輪クラッチ
が頻繁に断続される状態にあるか否かを判別する判別手
段を設けたものである。
【0009】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、自動車の走
行状態および路面の状態等に応じて車輪クラッチの断続
が頻繁に繰り返される状態にあることが判別手段におい
て確認された場合には、上記車輪クラッチの状態の如何
に拘らずカットオフクラッチが締結状態に維持され、後
輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および後輪の両
方にパワープラントの駆動力が伝達されることになる。
行状態および路面の状態等に応じて車輪クラッチの断続
が頻繁に繰り返される状態にあることが判別手段におい
て確認された場合には、上記車輪クラッチの状態の如何
に拘らずカットオフクラッチが締結状態に維持され、後
輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および後輪の両
方にパワープラントの駆動力が伝達されることになる。
【0010】上記請求項2記載の発明によれば、車輪に
過度のスリップが生じて車輪クラッチの断続が頻繁に繰
り返される状態にあることが判別手段において確認され
た場合に、カットオフクラッチが締結状態に維持され、
後輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および後輪の
両方にパワープラントの駆動力が伝達されることにな
る。
過度のスリップが生じて車輪クラッチの断続が頻繁に繰
り返される状態にあることが判別手段において確認され
た場合に、カットオフクラッチが締結状態に維持され、
後輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および後輪の
両方にパワープラントの駆動力が伝達されることにな
る。
【0011】上記請求項3記載の発明によれば、走行路
が悪路であるあるために左右の車輪クラッチの断続が頻
繁に繰り返される状態にあることが判別手段において確
認された場合に、カットオフクラッチが締結状態に維持
され、後輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および
後輪の両方にパワープラントの駆動力が伝達されること
になる。
が悪路であるあるために左右の車輪クラッチの断続が頻
繁に繰り返される状態にあることが判別手段において確
認された場合に、カットオフクラッチが締結状態に維持
され、後輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および
後輪の両方にパワープラントの駆動力が伝達されること
になる。
【0012】上記請求項4記載の発明によれば、走行路
が低μ路であるために左右の車輪クラッチの断続が頻繁
に繰り返される状態にあることが判別手段において確認
された場合に、カットオフクラッチが締結状態に維持さ
れ、後輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および後
輪の両方にパワープラントの駆動力が伝達されることに
なる。
が低μ路であるために左右の車輪クラッチの断続が頻繁
に繰り返される状態にあることが判別手段において確認
された場合に、カットオフクラッチが締結状態に維持さ
れ、後輪駆動系および前輪駆動系を介して前輪および後
輪の両方にパワープラントの駆動力が伝達されることに
なる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の実施例に係るトルク配分制御
装置を備えた自動車の駆動系を概略的に示している。こ
の自動車は、エンジン1および変速機2からなるパワー
プラント3と、伝動歯車4,5を介して入力された上記
パワープラント3の駆動力を左右の前輪6,7に伝達す
る前輪駆動系10と、上記駆動力を左右の後輪8,9に
伝達する後輪駆動系20とを有している。
装置を備えた自動車の駆動系を概略的に示している。こ
の自動車は、エンジン1および変速機2からなるパワー
プラント3と、伝動歯車4,5を介して入力された上記
パワープラント3の駆動力を左右の前輪6,7に伝達す
る前輪駆動系10と、上記駆動力を左右の後輪8,9に
伝達する後輪駆動系20とを有している。
【0014】上記前輪駆動系10は、後端部に上記伝動
歯車4,5が設けられた前輪駆動軸11と、この前輪駆
動軸11の駆動力を左右の車軸13,14に伝達する差
動装置12とを有している。そして、上記パワープラン
ト3の駆動力が上記前輪駆動系10を介して左右の前輪
6,7に伝達され、この前輪6,7が常時回転駆動され
るようになっている。
歯車4,5が設けられた前輪駆動軸11と、この前輪駆
動軸11の駆動力を左右の車軸13,14に伝達する差
動装置12とを有している。そして、上記パワープラン
ト3の駆動力が上記前輪駆動系10を介して左右の前輪
6,7に伝達され、この前輪6,7が常時回転駆動され
るようになっている。
【0015】上記後輪駆動系20は、上記前輪駆動軸1
1の後端部に連設された後輪駆動軸21と、この後輪駆
動軸21の駆動力を左右の後輪軸24,25に伝達する
傘歯車22,23とを有している。そして、上記後輪駆
動軸21には、上記パワープラント3の駆動力が上記後
輪軸24,25に伝達されるのを遮断するカットオフク
ラッチ26が設置されるとともに、左右の後輪軸24,
25には、上記後輪駆動軸21の駆動力が左右の後輪
8,9に伝達されるのを制限して伝達トルクを変化させ
る左右の車輪クラッチ27,28が設けられている。
1の後端部に連設された後輪駆動軸21と、この後輪駆
動軸21の駆動力を左右の後輪軸24,25に伝達する
傘歯車22,23とを有している。そして、上記後輪駆
動軸21には、上記パワープラント3の駆動力が上記後
輪軸24,25に伝達されるのを遮断するカットオフク
ラッチ26が設置されるとともに、左右の後輪軸24,
25には、上記後輪駆動軸21の駆動力が左右の後輪
8,9に伝達されるのを制限して伝達トルクを変化させ
る左右の車輪クラッチ27,28が設けられている。
【0016】上記車輪クラッチ27,28は、図外の油
圧源に連通する油圧供給通路31,32を有する多板式
油圧クラッチからなり、上記油圧供給通路31,32に
は、上記車輪クラッチ27,28に対する油圧の給排を
制御する油圧制御弁33,34がそれぞれ設けられてい
る。
圧源に連通する油圧供給通路31,32を有する多板式
油圧クラッチからなり、上記油圧供給通路31,32に
は、上記車輪クラッチ27,28に対する油圧の給排を
制御する油圧制御弁33,34がそれぞれ設けられてい
る。
【0017】また、上記カットオフクラッチ26は、コ
ントローラ35から出力される制御信号aに応じて断続
制御されるように構成されている。また、上記油圧制御
弁33,34は、コントローラ35から出力される制御
信号b,cに応じて開閉制御されて左右の車輪クラッチ
27,28に対する油圧の給排が制御され、これによっ
て両車輪クラッチ27,28の断続もしくはその伝達ト
ルクの配分比が調節されるようになっている。
ントローラ35から出力される制御信号aに応じて断続
制御されるように構成されている。また、上記油圧制御
弁33,34は、コントローラ35から出力される制御
信号b,cに応じて開閉制御されて左右の車輪クラッチ
27,28に対する油圧の給排が制御され、これによっ
て両車輪クラッチ27,28の断続もしくはその伝達ト
ルクの配分比が調節されるようになっている。
【0018】上記コントローラ35には、前後左右の車
輪6〜9の回転速度を検出する各車輪速センサ36〜3
9の検出信号d,e,f,gと、運転席に設けられたス
テアリンクホイール40の操作量、つまり舵角を検出す
る舵角センサ41の検出信号hと、走行時に車体に作用
する上下加速度を検出する上下加速度センサ42の検出
信号iと、運転席に設けられたブレーキペダルの操作状
態、つまり自動車が制動状態にあるか否かを検出するブ
レーキセンサ43の検出信号jとがそれぞれ入力され
る。そして上記各検出信号a〜jに基づいて設定された
制御信号がコントローラ35からカットオフクラッチ2
6および左右の油圧制御弁33,34に出力されること
により、上記カットオフクラッチ26および左右の車輪
クラッチ27,28が制御されるようになっている。
輪6〜9の回転速度を検出する各車輪速センサ36〜3
9の検出信号d,e,f,gと、運転席に設けられたス
テアリンクホイール40の操作量、つまり舵角を検出す
る舵角センサ41の検出信号hと、走行時に車体に作用
する上下加速度を検出する上下加速度センサ42の検出
信号iと、運転席に設けられたブレーキペダルの操作状
態、つまり自動車が制動状態にあるか否かを検出するブ
レーキセンサ43の検出信号jとがそれぞれ入力され
る。そして上記各検出信号a〜jに基づいて設定された
制御信号がコントローラ35からカットオフクラッチ2
6および左右の油圧制御弁33,34に出力されること
により、上記カットオフクラッチ26および左右の車輪
クラッチ27,28が制御されるようになっている。
【0019】また上記コントローラ35内には、各車輪
速センサ36〜39の検出信号d〜gに応じて各車輪6
〜9に過度のスリップが生じているか否かを判定する判
別手段44と、この判別手段44において各車輪6〜9
に過度のスリップが生じていることが確認された場合
に、上記車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状
態にあると判断して上記カットオフクラッチ26を締結
状態に維持する締結維持手段45とが設けられている。
速センサ36〜39の検出信号d〜gに応じて各車輪6
〜9に過度のスリップが生じているか否かを判定する判
別手段44と、この判別手段44において各車輪6〜9
に過度のスリップが生じていることが確認された場合
に、上記車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状
態にあると判断して上記カットオフクラッチ26を締結
状態に維持する締結維持手段45とが設けられている。
【0020】次に上記コントローラ35において実行さ
れる制御動作のメインルーチンを図2に示すフローチャ
ート基づいて説明する。上記制御動作がスタートする
と、まずステップS1において、各種の変数、フラグそ
の他のイニシャライズを行った後、ステップS2のサブ
ルーチンにおいて、上記カットオフクラッチ26を締結
状態とするか、遮断状態とするかを決定するとともに、
ステップS3のサブルーチンにおいて、左右の車輪クラ
ッチ27,28の締結度、つまり左右の後輪8,9に対
する駆動力のトルク配分比を決定する。
れる制御動作のメインルーチンを図2に示すフローチャ
ート基づいて説明する。上記制御動作がスタートする
と、まずステップS1において、各種の変数、フラグそ
の他のイニシャライズを行った後、ステップS2のサブ
ルーチンにおいて、上記カットオフクラッチ26を締結
状態とするか、遮断状態とするかを決定するとともに、
ステップS3のサブルーチンにおいて、左右の車輪クラ
ッチ27,28の締結度、つまり左右の後輪8,9に対
する駆動力のトルク配分比を決定する。
【0021】次いでステップS4において、上記カット
オフクラッチ26が上記ステップS2において決定され
た状態となるように、カットオフクラッチ26を断続す
る制御信号aを出力するとともに、上記両車輪8,9の
トルク配分比が上記ステップS3において決定された値
となるように、クラッチ27,28の締結度を制御する
制御信号b,cを上記油圧制御弁33,34に出力す
る。
オフクラッチ26が上記ステップS2において決定され
た状態となるように、カットオフクラッチ26を断続す
る制御信号aを出力するとともに、上記両車輪8,9の
トルク配分比が上記ステップS3において決定された値
となるように、クラッチ27,28の締結度を制御する
制御信号b,cを上記油圧制御弁33,34に出力す
る。
【0022】上記ステップS2のサブルーチンにおいて
カットオフクラッチ26の断続を決定する制御動作およ
び上記ステップS3のサブルーチンにいてるカットオフ
クラッチ26の締結状態を決定する制御動作を、図3お
よび図4に示すフローチャートに基づいて説明す。この
サブルーチンでは、まずステップS11において、上記
各センサ36〜39,41,42から出力される検出信
号に応じ、各車輪6〜9の車輪速ωFL,ωFR,ωRL,ω
RR、ハンドル40の舵角θ、その変化率θ´、車速Vお
よび上下加速度Gを入力するとともに、上記ブレーキセ
ンサ43の検出信号iに応じて自動車が制動状態にある
か否かを示す制動信号BRを入力する。
カットオフクラッチ26の断続を決定する制御動作およ
び上記ステップS3のサブルーチンにいてるカットオフ
クラッチ26の締結状態を決定する制御動作を、図3お
よび図4に示すフローチャートに基づいて説明す。この
サブルーチンでは、まずステップS11において、上記
各センサ36〜39,41,42から出力される検出信
号に応じ、各車輪6〜9の車輪速ωFL,ωFR,ωRL,ω
RR、ハンドル40の舵角θ、その変化率θ´、車速Vお
よび上下加速度Gを入力するとともに、上記ブレーキセ
ンサ43の検出信号iに応じて自動車が制動状態にある
か否かを示す制動信号BRを入力する。
【0023】そしてステップS12において、上記制動
信号BRが入力されているか否か、つまり現在、自動車
が制動状態にあるか否かを判定し、この判定結果がNO
となって自動車が制動状態にないことが確認された場合
には、ステップS13において、上記各車輪速ωFL,ω
FR,ωRL,ωRRのうち最も遅いものを車速Vとして採用
する。また、上記ステップ12でYESと判定され、現
在車両が制動状態にあることが確認された場合には、ス
テップS14において、各車輪速ωFL,ωFR,ωRL,ω
RRのうち最も速いものを車速Vとして採用する。
信号BRが入力されているか否か、つまり現在、自動車
が制動状態にあるか否かを判定し、この判定結果がNO
となって自動車が制動状態にないことが確認された場合
には、ステップS13において、上記各車輪速ωFL,ω
FR,ωRL,ωRRのうち最も遅いものを車速Vとして採用
する。また、上記ステップ12でYESと判定され、現
在車両が制動状態にあることが確認された場合には、ス
テップS14において、各車輪速ωFL,ωFR,ωRL,ω
RRのうち最も速いものを車速Vとして採用する。
【0024】次にステップS15において、舵角θの絶
対値が予め設定された基準舵角θ0以下であるか否かを
判定する。この基準舵角θ0は、不感帯域を示す小さな
値であり、上記舵角θの絶対値が基準舵角θ0以下であ
る場合には自動車が略直進状態にあると判断されるよう
になっている。上記ステップS15でNOと判定され、
自動車が旋回時にあることが確認された場合には、ステ
ップS50において、後述するように旋回時における車
輪クラッチ27,28の締結度を決定する決定制御を実
行する。
対値が予め設定された基準舵角θ0以下であるか否かを
判定する。この基準舵角θ0は、不感帯域を示す小さな
値であり、上記舵角θの絶対値が基準舵角θ0以下であ
る場合には自動車が略直進状態にあると判断されるよう
になっている。上記ステップS15でNOと判定され、
自動車が旋回時にあることが確認された場合には、ステ
ップS50において、後述するように旋回時における車
輪クラッチ27,28の締結度を決定する決定制御を実
行する。
【0025】また、上記ステップS15でYESと判定
され、自動車が略直進時にあることが確認された場合に
は、ステップS16において、スリップ判定用のタイマ
の計測値TIMを1だけインクリメントした後、ステッ
プS17において上記タイマがタイムアップしたか否
か、つまり上記計測値TIMが予め設定された基準時間
(例えば12000msec)以上となったか否かをを
判定する。
され、自動車が略直進時にあることが確認された場合に
は、ステップS16において、スリップ判定用のタイマ
の計測値TIMを1だけインクリメントした後、ステッ
プS17において上記タイマがタイムアップしたか否
か、つまり上記計測値TIMが予め設定された基準時間
(例えば12000msec)以上となったか否かをを
判定する。
【0026】上記ステップS17における判定の結果、
タイマがタイムアップしていないことが確認された場合
には、ステップS18において、左前輪6の回転速度ω
FLと車速Vの比が1.5以上であるか否か、つまり左前
輪6が予め設定された基準スリップ率(50%)以上で
あるか否かを判定し、この判定結果がYESである場合
には、ステップS19において、頻度カウンターの積算
値SCNTを1だけインクリメントした後、ステップS
20に進んで右前輪7のスリップ率の判定を行なう。な
お、上記ステップS18の判定結果がNOである場合に
は、上記ステップS19を経ることなく、直接ステップ
S20に移行する。
タイマがタイムアップしていないことが確認された場合
には、ステップS18において、左前輪6の回転速度ω
FLと車速Vの比が1.5以上であるか否か、つまり左前
輪6が予め設定された基準スリップ率(50%)以上で
あるか否かを判定し、この判定結果がYESである場合
には、ステップS19において、頻度カウンターの積算
値SCNTを1だけインクリメントした後、ステップS
20に進んで右前輪7のスリップ率の判定を行なう。な
お、上記ステップS18の判定結果がNOである場合に
は、上記ステップS19を経ることなく、直接ステップ
S20に移行する。
【0027】次いでステップS20〜S21において、
右後輪7のスリップ率の判定および頻度カウンターのカ
ウント制御を実行した後、同様にしてステップS22〜
S23およびステップS24〜S25において、左後輪
8および右後輪9のスリップ率の判定と、頻度カウンタ
ーのカウント制御とをそれぞれ実行し、さらにステップ
S40に移行し、後述するように直進時における車輪ク
ラッチ27,28の締結度を決定する決定制御を実行す
る。
右後輪7のスリップ率の判定および頻度カウンターのカ
ウント制御を実行した後、同様にしてステップS22〜
S23およびステップS24〜S25において、左後輪
8および右後輪9のスリップ率の判定と、頻度カウンタ
ーのカウント制御とをそれぞれ実行し、さらにステップ
S40に移行し、後述するように直進時における車輪ク
ラッチ27,28の締結度を決定する決定制御を実行す
る。
【0028】そして上記ステップS17でタイマがタイ
ムアップしたことが確認された場合には、ステップS2
6において、カットオフクラッチ26を締結状態に維持
する締結維持制御を実行中であることを示すクラッチフ
ラグFCLが1であるか否か、つまり締結維持手段45が
作動中であるか否かを判別する。この判定の結果、現
在、カットオフクラッチ26の締結維持制御の実行中で
ないことが確認された場合には、ステップS27におい
て、上記頻度カウンターの積算値SCNTが予め設定さ
れた第1基準値(7200)以上であるか否かを判定す
る。
ムアップしたことが確認された場合には、ステップS2
6において、カットオフクラッチ26を締結状態に維持
する締結維持制御を実行中であることを示すクラッチフ
ラグFCLが1であるか否か、つまり締結維持手段45が
作動中であるか否かを判別する。この判定の結果、現
在、カットオフクラッチ26の締結維持制御の実行中で
ないことが確認された場合には、ステップS27におい
て、上記頻度カウンターの積算値SCNTが予め設定さ
れた第1基準値(7200)以上であるか否かを判定す
る。
【0029】上記第1基準値7200は、上記基準時間
12000msecにおいて1msec毎に繰り返され
る各車輪6〜9の上記スリップ率の判定結果に応じてイ
ンクリメントされる頻度カウンターの積算値SCNTに
応じて設定された値である。すなわち、上記スリップ率
の判定結果が全てYESである場合に、上記積算値SC
NTmaxが48000(=12000×4)となるた
め、上記第1基準値7200は、最大積算値SCNTm
axの15%に設定された例を示している。
12000msecにおいて1msec毎に繰り返され
る各車輪6〜9の上記スリップ率の判定結果に応じてイ
ンクリメントされる頻度カウンターの積算値SCNTに
応じて設定された値である。すなわち、上記スリップ率
の判定結果が全てYESである場合に、上記積算値SC
NTmaxが48000(=12000×4)となるた
め、上記第1基準値7200は、最大積算値SCNTm
axの15%に設定された例を示している。
【0030】この結果、各車輪6〜9が基準スリップ率
以上であると判定された確率が15%以上である場合に
は、上記頻度カウンターの積算値SCNTが7200以
上となるため、上記ステップS27においてYESと判
定された後、ステップS28において、上記クラッチフ
ラグFCLが1にセットされる。また、各車輪6〜9が基
準スリップ率以上であると判定された確率が15%未満
である場合には、上記頻度カウンターの積算値SCNT
が7200未満となるため、上記ステップS27でNO
と判定された後、ステップS29において、クラッチフ
ラグFCLが0にリセットされる。その後、ステップS3
0,31において、頻度カウンターの積算値SCNTお
よびタイマの計測値TIMを0にリセットした後、上記
ステップS40のサブルーチンに移行する。
以上であると判定された確率が15%以上である場合に
は、上記頻度カウンターの積算値SCNTが7200以
上となるため、上記ステップS27においてYESと判
定された後、ステップS28において、上記クラッチフ
ラグFCLが1にセットされる。また、各車輪6〜9が基
準スリップ率以上であると判定された確率が15%未満
である場合には、上記頻度カウンターの積算値SCNT
が7200未満となるため、上記ステップS27でNO
と判定された後、ステップS29において、クラッチフ
ラグFCLが0にリセットされる。その後、ステップS3
0,31において、頻度カウンターの積算値SCNTお
よびタイマの計測値TIMを0にリセットした後、上記
ステップS40のサブルーチンに移行する。
【0031】また、上記ステップS26でYESと判定
され、現在がカットオフクラッチ26の締結を維持する
制御状態にあることが確認された場合には、ステップS
32において、上記頻度カウンターの積算値SCNTが
予め設定された第2基準値、例えば600以上であるか
否かを判定する。この第2基準値600は、上記最大積
算値SCNTmaxの1.25%に設定されている。こ
のように第1基準値と、第2基準値とで差を設けたの
は、上記判別手段44の判別制御にヒステリシスを持た
せ、上記締結維持手段45の制御状態が頻繁に切り替わ
るのを防止するためである。
され、現在がカットオフクラッチ26の締結を維持する
制御状態にあることが確認された場合には、ステップS
32において、上記頻度カウンターの積算値SCNTが
予め設定された第2基準値、例えば600以上であるか
否かを判定する。この第2基準値600は、上記最大積
算値SCNTmaxの1.25%に設定されている。こ
のように第1基準値と、第2基準値とで差を設けたの
は、上記判別手段44の判別制御にヒステリシスを持た
せ、上記締結維持手段45の制御状態が頻繁に切り替わ
るのを防止するためである。
【0032】そして、各車輪6〜9が基準スリップ率以
上であると判定された確率が1.25%以上ある場合に
は、上記頻度カウンターの積算値SCNTが600以上
となるため、上記ステップS32においてYESと判定
された後、ステップS33において、上記クラッチフラ
グFCLが1に保持される。また、各車輪6〜9が基準ス
リップ率以上であると判定された確率が1.25%未満
である場合には、上記頻度カウンターの積算値SCNT
が600未満となるため、上記ステップS32でNOと
判定される。次いで、ステップS34においてクラッチ
フラグFCLが0にリセットされた後、上記ステップS3
0,31に進む。
上であると判定された確率が1.25%以上ある場合に
は、上記頻度カウンターの積算値SCNTが600以上
となるため、上記ステップS32においてYESと判定
された後、ステップS33において、上記クラッチフラ
グFCLが1に保持される。また、各車輪6〜9が基準ス
リップ率以上であると判定された確率が1.25%未満
である場合には、上記頻度カウンターの積算値SCNT
が600未満となるため、上記ステップS32でNOと
判定される。次いで、ステップS34においてクラッチ
フラグFCLが0にリセットされた後、上記ステップS3
0,31に進む。
【0033】上記ステップS40に示す直進時における
車輪クラッチ27,28の締結度の決定制御は、図5に
示すサブルーチンに基づいて実行される。このサブルー
チンでは、まずステップS41において、後述する旋回
フラグFCおよびタイマフラグFTMを0にリセットす
る。次にステップS42において、前輪6,7および後
輪8,9間の回転速度差Δω1を下式に基づいて算出す
る。
車輪クラッチ27,28の締結度の決定制御は、図5に
示すサブルーチンに基づいて実行される。このサブルー
チンでは、まずステップS41において、後述する旋回
フラグFCおよびタイマフラグFTMを0にリセットす
る。次にステップS42において、前輪6,7および後
輪8,9間の回転速度差Δω1を下式に基づいて算出す
る。
【0034】Δω1=(ωFL+ωFR)−(ωRL+ωRR) 次にステップS43において、図6に示すように予め設
定された第1マップと、上記回転速度差Δω1とに基づ
いて後輪8,9の最終トルク配分比TRL,TRRの決定に
用いられる第1後輪配分比T1を求める。上記図6に示
す第1マップは、上記回転速度差Δω1が正のとき、つ
まり前輪6,7の車輪速の和が回転速が後輪8,9の車
輪速の和よりも大きいときに、その値が大きい程、第1
後輪配分比T1の値が大きくなるように設定されてい
る。したがって、例えば前輪6,7の駆動力が過大であ
るためにスリップが発生している場合には、その程度に
応じて後輪8,9に対するトルク配分比が増大され、前
輪6,7のスリップが抑制されるようになっている。
定された第1マップと、上記回転速度差Δω1とに基づ
いて後輪8,9の最終トルク配分比TRL,TRRの決定に
用いられる第1後輪配分比T1を求める。上記図6に示
す第1マップは、上記回転速度差Δω1が正のとき、つ
まり前輪6,7の車輪速の和が回転速が後輪8,9の車
輪速の和よりも大きいときに、その値が大きい程、第1
後輪配分比T1の値が大きくなるように設定されてい
る。したがって、例えば前輪6,7の駆動力が過大であ
るためにスリップが発生している場合には、その程度に
応じて後輪8,9に対するトルク配分比が増大され、前
輪6,7のスリップが抑制されるようになっている。
【0035】また、ステップS44において、左側の車
輪6,8と、右側の車輪7,9との間の回転速度差Δω
2を下式に基づいて算出する。
輪6,8と、右側の車輪7,9との間の回転速度差Δω
2を下式に基づいて算出する。
【0036】Δω2=(ωFL+ωRL)−(ωFR+ωRR) そしてステップS45において、図7に示すように予め
設定された第2マップと、上記回転速度差Δω2の絶対
値とに基づいて後輪8,9の最終トルク配分比TRL,T
RRの決定に用いられる第2後輪配分比T2を求める。上
記図7に示す第2マップは、上記回転速度差Δω2の絶
対値が大きい程、第2後輪配分比T2の値が大きくなる
ように設定されている。したがって、例えば左右の車輪
間に速度差が生じた場合には、その程度に応じて後輪
8,9に対するトルク配分比が増大され、上記路面にお
ける自動車の直進安定性が確保されるようになってい
る。
設定された第2マップと、上記回転速度差Δω2の絶対
値とに基づいて後輪8,9の最終トルク配分比TRL,T
RRの決定に用いられる第2後輪配分比T2を求める。上
記図7に示す第2マップは、上記回転速度差Δω2の絶
対値が大きい程、第2後輪配分比T2の値が大きくなる
ように設定されている。したがって、例えば左右の車輪
間に速度差が生じた場合には、その程度に応じて後輪
8,9に対するトルク配分比が増大され、上記路面にお
ける自動車の直進安定性が確保されるようになってい
る。
【0037】また、ステップS46において、図8に示
すように予め設定された第3マップと、車速Vとに基づ
いて、後輪8,9の最終トルク配分比TRL,TRRの決定
に用いられる第3後輪配分比T3を求める。上記図8に
示す第3マップは、高車速域で車速Vの増大に応じて上
記第3後輪配分比T3の値が大きくなるように設定され
ている。したがって、高車速時に後輪8,9に対するト
ルク配分比が増大され、自動車の直進安定性が増大する
ようになっている。
すように予め設定された第3マップと、車速Vとに基づ
いて、後輪8,9の最終トルク配分比TRL,TRRの決定
に用いられる第3後輪配分比T3を求める。上記図8に
示す第3マップは、高車速域で車速Vの増大に応じて上
記第3後輪配分比T3の値が大きくなるように設定され
ている。したがって、高車速時に後輪8,9に対するト
ルク配分比が増大され、自動車の直進安定性が増大する
ようになっている。
【0038】次にステップS47において、上記第1〜
第3後輪配分比T1,T2,T3のうち最も大きなものを
選択し、これを左右の後輪8,9に対するトータルのト
ルク配分比TRとして設定するとともに、ステップS4
8において、このトータルのトルク配分比TRを二分
し、これらを左右の後輪8,9に対する最終のトルク配
分比TRL,TRRとする。
第3後輪配分比T1,T2,T3のうち最も大きなものを
選択し、これを左右の後輪8,9に対するトータルのト
ルク配分比TRとして設定するとともに、ステップS4
8において、このトータルのトルク配分比TRを二分
し、これらを左右の後輪8,9に対する最終のトルク配
分比TRL,TRRとする。
【0039】このようにして決定される直進時における
左右の後輪8,9に対するトルク配分比TRL,TRRは、
図6〜図8に示す各マップから明らかなように、前後輪
間および左右輪間に回転速度差がなく、かつ車速が高く
ない場合等の通常の走行時には上記第1〜第3後輪配分
比T1,T2,T3はいずれも0となるからパワープラン
ト3の駆動力が前輪6,7にのみ伝達される2輪駆動状
態となる。これに対して上記各配分比T1,T2,T3の
少なくとも一つが0でない場合には、後輪8,9にも駆
動力が伝達される4輪駆動状態となる。
左右の後輪8,9に対するトルク配分比TRL,TRRは、
図6〜図8に示す各マップから明らかなように、前後輪
間および左右輪間に回転速度差がなく、かつ車速が高く
ない場合等の通常の走行時には上記第1〜第3後輪配分
比T1,T2,T3はいずれも0となるからパワープラン
ト3の駆動力が前輪6,7にのみ伝達される2輪駆動状
態となる。これに対して上記各配分比T1,T2,T3の
少なくとも一つが0でない場合には、後輪8,9にも駆
動力が伝達される4輪駆動状態となる。
【0040】また、上記各後輪配分比T1,T2,T3の
いずれかが最大値(0.5)となる場合には、前後輪に
駆動力が均等に配分され、各車輪6〜9には、パワープ
ラント3の駆動力が1/4ずつ伝達される。
いずれかが最大値(0.5)となる場合には、前後輪に
駆動力が均等に配分され、各車輪6〜9には、パワープ
ラント3の駆動力が1/4ずつ伝達される。
【0041】次に上記ステップS50に示す旋回時にお
ける車輪クラッチ27,28の締結度の決定制御、つま
り図3のステップS15でステアリングホイール40の
舵角θが基準値θ0以上と判定された場合におけるサブ
ルーチンを、図9に示すフローチャート基づいて説明す
る。このサブルーチンがスタートすると、まずステップ
S51において現在が旋回時における上記締結度の決定
制御を実行中であることを示す旋回フラグFCが1であ
るか否かを判定する。
ける車輪クラッチ27,28の締結度の決定制御、つま
り図3のステップS15でステアリングホイール40の
舵角θが基準値θ0以上と判定された場合におけるサブ
ルーチンを、図9に示すフローチャート基づいて説明す
る。このサブルーチンがスタートすると、まずステップ
S51において現在が旋回時における上記締結度の決定
制御を実行中であることを示す旋回フラグFCが1であ
るか否かを判定する。
【0042】上記直進状態から旋回状態への移行時に
は、旋回フラグFCが0に設定されているため、ステッ
プS52に進み、舵角変化率θ´の絶対値が0よりも大
きいか否かを判定する。そして上記旋回の開始時には、
上記舵角変化率θ´の絶対値が0よりも大きいため、ス
テップS53に進み、現時点までの舵角変化率θ´の最
大値θ´maxをその時点の舵角変化率θ´とする。
は、旋回フラグFCが0に設定されているため、ステッ
プS52に進み、舵角変化率θ´の絶対値が0よりも大
きいか否かを判定する。そして上記旋回の開始時には、
上記舵角変化率θ´の絶対値が0よりも大きいため、ス
テップS53に進み、現時点までの舵角変化率θ´の最
大値θ´maxをその時点の舵角変化率θ´とする。
【0043】そして、ステップS54において、図10
に示す第4マップから上記舵角変化率θ´に対応する左
右の後輪8,9に対する駆動力のベース配分比TRLB,
TRRBを設定する。この場合に、左側へのステアリング
操作時における舵角θの増大時のその変化率θ´が正の
値となるものとすれば、図10に示すように、その方向
へのステアリング操作時には、右後輪9のベース配分比
TRRBが左後輪8のベース配分比TRLBよりも大きな値に
設定され、かつ舵角変化率θ´が大きいほど上記ベース
配分比TRRBが大きな値となるように設定される。ま
た、上記の例とは逆に、右側へのステアリング操作時に
は、左後輪8のベース配分比TRLBが右後輪9のベース
配分比TRRBよりも大きな値となるように設定される。
に示す第4マップから上記舵角変化率θ´に対応する左
右の後輪8,9に対する駆動力のベース配分比TRLB,
TRRBを設定する。この場合に、左側へのステアリング
操作時における舵角θの増大時のその変化率θ´が正の
値となるものとすれば、図10に示すように、その方向
へのステアリング操作時には、右後輪9のベース配分比
TRRBが左後輪8のベース配分比TRLBよりも大きな値に
設定され、かつ舵角変化率θ´が大きいほど上記ベース
配分比TRRBが大きな値となるように設定される。ま
た、上記の例とは逆に、右側へのステアリング操作時に
は、左後輪8のベース配分比TRLBが右後輪9のベース
配分比TRRBよりも大きな値となるように設定される。
【0044】次にステップS55において、上記ベース
配分比TRLB,TRRBを左右の後輪8,9の最終トルク配
分比TRL,TRRとして設定する。これによって図11に
示すように旋回初期段階において舵角変化率θ´が増大
している期間イでは、その増大に応じて最終トルク配分
比TRL,TRRも増大し、この配分比に基づいて左右の後
輪8,9が駆動される。そして上記変化率θ´が最大値
θ´maxなった後、0まで低下するする間、つまり舵
角θの増大が終了して一定舵角θ1で安定するまでの期
間ロでは、舵角変化率θ´の最大値に対応する最大配分
比(TRL)max,(TRR)maxに保持されることに
なる。
配分比TRLB,TRRBを左右の後輪8,9の最終トルク配
分比TRL,TRRとして設定する。これによって図11に
示すように旋回初期段階において舵角変化率θ´が増大
している期間イでは、その増大に応じて最終トルク配分
比TRL,TRRも増大し、この配分比に基づいて左右の後
輪8,9が駆動される。そして上記変化率θ´が最大値
θ´maxなった後、0まで低下するする間、つまり舵
角θの増大が終了して一定舵角θ1で安定するまでの期
間ロでは、舵角変化率θ´の最大値に対応する最大配分
比(TRL)max,(TRR)maxに保持されることに
なる。
【0045】上記のようにして舵角が一定角度θ1とな
った安定旋回状態に移行するまでの間は、後輪8,9に
大きなトルク配分比が与えられ、しかも旋回方向の外側
に位置する後輪に、その内側の後輪より間も大きなトル
ク配分比が与えられることにより、自動車の旋回初期段
階における回頭性が良好状態となるように構成されてい
る。
った安定旋回状態に移行するまでの間は、後輪8,9に
大きなトルク配分比が与えられ、しかも旋回方向の外側
に位置する後輪に、その内側の後輪より間も大きなトル
ク配分比が与えられることにより、自動車の旋回初期段
階における回頭性が良好状態となるように構成されてい
る。
【0046】その後、舵角変化率θ´が0となって安定
旋回状態に移行すると、ステップS56において、上記
旋回フラグFCが1にセットされた後、ステップS55
に移行する。したがって、次回の制御動作時に上記ステ
ップS51においてYESと判定されてステップS57
に移行し、このステップS57において、下記の係数設
定制御を実行中であることを示すタイマフラグFTMの値
が1であるか否か、つまり既に係数設定制御が開始され
ているか否かを判定する。
旋回状態に移行すると、ステップS56において、上記
旋回フラグFCが1にセットされた後、ステップS55
に移行する。したがって、次回の制御動作時に上記ステ
ップS51においてYESと判定されてステップS57
に移行し、このステップS57において、下記の係数設
定制御を実行中であることを示すタイマフラグFTMの値
が1であるか否か、つまり既に係数設定制御が開始され
ているか否かを判定する。
【0047】上記係数制御の開始当初は、タイマフラグ
FTMが0であるため、ステップS58に進み、後輪8,
9に対するトルク配分比を減少させるための定数C0を
図12に示す第5マップから読出す。上記定数C0は、
安定旋回時における一定舵角θ1の絶対値が大きい程、
小さな値となるように設定されている。
FTMが0であるため、ステップS58に進み、後輪8,
9に対するトルク配分比を減少させるための定数C0を
図12に示す第5マップから読出す。上記定数C0は、
安定旋回時における一定舵角θ1の絶対値が大きい程、
小さな値となるように設定されている。
【0048】上記のようにして定数C0を設定した後に
ステップS59において、タイマフラグFTMを1にセッ
トするとともに、トルク配分比の低減値Cを0にクリア
する。また、次回の制御動作において上記ステップS5
7でタイマフラグFTMが1であることが確認された場合
には、ステップS60において、前回のトルク配分比の
低減値Cに上記定数C0の値を加算することにより、今
回のトルク配分比の低減値Cを求める。
ステップS59において、タイマフラグFTMを1にセッ
トするとともに、トルク配分比の低減値Cを0にクリア
する。また、次回の制御動作において上記ステップS5
7でタイマフラグFTMが1であることが確認された場合
には、ステップS60において、前回のトルク配分比の
低減値Cに上記定数C0の値を加算することにより、今
回のトルク配分比の低減値Cを求める。
【0049】次にステップS61において、下式に示す
ように、上記トルク配分比の低減値Cに基づいてトルク
配分比の低減係数Kを算出する。
ように、上記トルク配分比の低減値Cに基づいてトルク
配分比の低減係数Kを算出する。
【0050】K=(1000−C)/1000 上記数値1000は、制御サイクル周期との関係で決定
された一例としての値であって、この場合に上記定数C
0は、1000以下の値をとる。そして上記低減係数K
は、低減値Cが0にリセットされた制御開始時に1とな
るが、次回以降の制御動作時には、上記トルク配分比の
低減値Cの増大に応じて次第に減少することになる。
された一例としての値であって、この場合に上記定数C
0は、1000以下の値をとる。そして上記低減係数K
は、低減値Cが0にリセットされた制御開始時に1とな
るが、次回以降の制御動作時には、上記トルク配分比の
低減値Cの増大に応じて次第に減少することになる。
【0051】そしてステップS62において、トルク配
分比の低減係数Kが0以下となったか否かが判定され、
この判定結果がYESとなった場合には、ステップS6
3において、トルク配分比の低減係数Kが0に固定され
る。また、ステップS64において、上記のように1か
ら0までの値をとる低減係数Kをベース配分比TRLB,
TRRBに掛けて後輪8,9の最終トルク配分比TRL,T
RRを算出する。
分比の低減係数Kが0以下となったか否かが判定され、
この判定結果がYESとなった場合には、ステップS6
3において、トルク配分比の低減係数Kが0に固定され
る。また、ステップS64において、上記のように1か
ら0までの値をとる低減係数Kをベース配分比TRLB,
TRRBに掛けて後輪8,9の最終トルク配分比TRL,T
RRを算出する。
【0052】このようにして最終トルク配分比TRL,T
RRは、図11に示すように安定旋回期間ハにおいて上記
最大配分比(TRL)max,(TRR)maxから0まで
次第に減少し、この自動車が4輪駆動状態から前輪のみ
が駆動される2輪駆動状態に徐々に移行し、旋回中期に
おける走行安定性の向上が図られることになる。また、
上記定数C0は、安定旋回時における一定舵角θ1の絶対
値が大きい程、小さな値となるように設定されているた
め、上記一定舵角θ1が大きい場合には、図11に二点
鎖線で示すように、後輪8,9の最終トルク配分比
TRL,TRRが通常時に比べて長い時間をかけて徐々に減
少することになり、2輪駆動状態への移行が円滑に行な
われることになる。
RRは、図11に示すように安定旋回期間ハにおいて上記
最大配分比(TRL)max,(TRR)maxから0まで
次第に減少し、この自動車が4輪駆動状態から前輪のみ
が駆動される2輪駆動状態に徐々に移行し、旋回中期に
おける走行安定性の向上が図られることになる。また、
上記定数C0は、安定旋回時における一定舵角θ1の絶対
値が大きい程、小さな値となるように設定されているた
め、上記一定舵角θ1が大きい場合には、図11に二点
鎖線で示すように、後輪8,9の最終トルク配分比
TRL,TRRが通常時に比べて長い時間をかけて徐々に減
少することになり、2輪駆動状態への移行が円滑に行な
われることになる。
【0053】以上のようにして決定された直進時および
旋回時の左右の後輪8,9の最終トルク配分比TRL,T
RRに対応した車輪クラッチ27,28の締結制御、およ
び図4に示すサブルーチンにおいて決定されたカットオ
フクラッチ26の締結状態に対応したカットオフクラッ
チ26の断続制御を、図13に示すフローチャートに基
づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、まず
ステップS71において、上記カットオフクラッチを締
結状態に維持する締結維持制御を実行中であることを示
すクラッチフラグFCLが1であるか否か、つまり現在が
上記締結維持制御の実行中であるか否かを判定する。
旋回時の左右の後輪8,9の最終トルク配分比TRL,T
RRに対応した車輪クラッチ27,28の締結制御、およ
び図4に示すサブルーチンにおいて決定されたカットオ
フクラッチ26の締結状態に対応したカットオフクラッ
チ26の断続制御を、図13に示すフローチャートに基
づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、まず
ステップS71において、上記カットオフクラッチを締
結状態に維持する締結維持制御を実行中であることを示
すクラッチフラグFCLが1であるか否か、つまり現在が
上記締結維持制御の実行中であるか否かを判定する。
【0054】上記ステップS71においてYESと判定
されて現在が上記締結維持制御の実行中であることが確
認された場合には、ステップS72において、カットオ
フクラッチ26を締結維持状態とする制御信号aを出力
してこのカットオフクラッチ26が遮断状態とする制御
を禁止する。
されて現在が上記締結維持制御の実行中であることが確
認された場合には、ステップS72において、カットオ
フクラッチ26を締結維持状態とする制御信号aを出力
してこのカットオフクラッチ26が遮断状態とする制御
を禁止する。
【0055】これに対して上記判定結果がYESである
場合には、ステップS73において、上記車輪クラッチ
27,28の締結度決定ルーチンで実行した左右の後輪
8,9の最終トルク配分比TRL,TRRの値が共に0であ
るか否かを判定する。そして上記両最終トルク配分比T
RL,TRRの少なくとも一方が0でないことが確認された
場合には、ステップS74において、上記カットオフク
ラッチ26を締結状態とする制御信号aをカットオフク
ラッチ26に出力した後、ステップS75において最終
トルク配分比TRL,TRRに対応する制御信号b,cを油
圧制御弁33,34に出力することにより、左右の車輪
クラッチ27,28を上記配分比TRL,TRRに対応した
締結度に設定する。
場合には、ステップS73において、上記車輪クラッチ
27,28の締結度決定ルーチンで実行した左右の後輪
8,9の最終トルク配分比TRL,TRRの値が共に0であ
るか否かを判定する。そして上記両最終トルク配分比T
RL,TRRの少なくとも一方が0でないことが確認された
場合には、ステップS74において、上記カットオフク
ラッチ26を締結状態とする制御信号aをカットオフク
ラッチ26に出力した後、ステップS75において最終
トルク配分比TRL,TRRに対応する制御信号b,cを油
圧制御弁33,34に出力することにより、左右の車輪
クラッチ27,28を上記配分比TRL,TRRに対応した
締結度に設定する。
【0056】また、上記ステップS73における判定の
結果、左右の後輪8,9の最終トルク配分比TRL,TRR
の値が共に0であることが確認された場合には、上記カ
ットオフクラッチ26を遮断状態とする制御信号aをカ
ットオフクラッチ26に出力した後、リターンする。
結果、左右の後輪8,9の最終トルク配分比TRL,TRR
の値が共に0であることが確認された場合には、上記カ
ットオフクラッチ26を遮断状態とする制御信号aをカ
ットオフクラッチ26に出力した後、リターンする。
【0057】このように各車輪6〜9のスリップ状態を
判定することにより、上記車輪クラッチ27,28の締
結状態が頻繁に変化する状態にあるか否かを判別手段4
4において判別し、車輪クラッチ27,28が頻繁に断
続される可能性があることが確認された場合に、カット
オフクラッチ26を締結状態に維持する締結維持手段4
5を設けたため、車輪6〜9に過度のスリップが生じて
車輪クラッチ27,28の締結状態が頻繁に変化した場
合においても、これに応じて上記カットオフクラッチ2
6が頻繁に断続されるのを事前に防止することができ
る。
判定することにより、上記車輪クラッチ27,28の締
結状態が頻繁に変化する状態にあるか否かを判別手段4
4において判別し、車輪クラッチ27,28が頻繁に断
続される可能性があることが確認された場合に、カット
オフクラッチ26を締結状態に維持する締結維持手段4
5を設けたため、車輪6〜9に過度のスリップが生じて
車輪クラッチ27,28の締結状態が頻繁に変化した場
合においても、これに応じて上記カットオフクラッチ2
6が頻繁に断続されるのを事前に防止することができ
る。
【0058】そして上記車輪クラッチ27,28の断続
が頻繁に繰り返される可能性がないことが確認された場
合には、上記カットオフクラッチ26を両車輪クラッチ
26,27の締結状態に応じて断続させることにより、
不要時に後輪駆動系10を構成する後輪駆動軸21の下
流部、一対の傘歯歯車22,23、左右の車軸24,2
5の上流部および車輪クラッチ27,28の駆動側部分
が駆動されることによる駆動力の浪費を防止するという
上記カットオフクラッチ26の本来の効果を発揮するこ
とができる。
が頻繁に繰り返される可能性がないことが確認された場
合には、上記カットオフクラッチ26を両車輪クラッチ
26,27の締結状態に応じて断続させることにより、
不要時に後輪駆動系10を構成する後輪駆動軸21の下
流部、一対の傘歯歯車22,23、左右の車軸24,2
5の上流部および車輪クラッチ27,28の駆動側部分
が駆動されることによる駆動力の浪費を防止するという
上記カットオフクラッチ26の本来の効果を発揮するこ
とができる。
【0059】また、上記車輪クラッチ27,28の少な
くとも一方を締結状態とする場合には、これに先立って
上記カットオフクラッチ26が締結されるので、上記パ
ワープラント3の駆動力がまず車輪クラッチ27,28
に伝達され、次いで後輪8,9に順次伝達されることに
なる。したがって、上記駆動力が瞬時に上記後輪8,9
に伝達されて大きなショックが発生するのを防止するこ
とができる。
くとも一方を締結状態とする場合には、これに先立って
上記カットオフクラッチ26が締結されるので、上記パ
ワープラント3の駆動力がまず車輪クラッチ27,28
に伝達され、次いで後輪8,9に順次伝達されることに
なる。したがって、上記駆動力が瞬時に上記後輪8,9
に伝達されて大きなショックが発生するのを防止するこ
とができる。
【0060】なお、上記実施例では、図4に示すように
各車輪6〜9のスリップ率を判定することにより、上記
車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態にある
か否かを判別するように構成しているが、図14に示す
ように、各車輪6〜9の回転速度差に応じて上記判別を
行なうように構成してもよい。
各車輪6〜9のスリップ率を判定することにより、上記
車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態にある
か否かを判別するように構成しているが、図14に示す
ように、各車輪6〜9の回転速度差に応じて上記判別を
行なうように構成してもよい。
【0061】上記判別制御では、まずステップS81に
おいてタイマがタイムアップしたか否かを判定し、この
判定結果がNOである場合には、ステップS82におい
て各車輪6〜9の回転速ωFL,ωFR,ωRL,ωRRの差を
求める。すなわち、前輪6,7回転速の和(ωFL+
ωFR)から後輪8,9の回転速の和(ωRL+ωRR)を減
算して求めた値の絶対値と、左車輪6,8の回転速の和
(ωFL+ωRL)から右車輪7,9の回転速の和(ωFR+
ωRR)を減算して求めた値の絶対値とを加算することよ
り、回転速差Δωを算出する。
おいてタイマがタイムアップしたか否かを判定し、この
判定結果がNOである場合には、ステップS82におい
て各車輪6〜9の回転速ωFL,ωFR,ωRL,ωRRの差を
求める。すなわち、前輪6,7回転速の和(ωFL+
ωFR)から後輪8,9の回転速の和(ωRL+ωRR)を減
算して求めた値の絶対値と、左車輪6,8の回転速の和
(ωFL+ωRL)から右車輪7,9の回転速の和(ωFR+
ωRR)を減算して求めた値の絶対値とを加算することよ
り、回転速差Δωを算出する。
【0062】次いでステップS83において、上記回転
速度差Δωが予め設定された第1基準値(例えば10k
m/h)未満であるか否かを判定する。この判定結果が
NOとなって回転速度差Δωが10km/h以上である
ことが確認された場合には、ステップS84において、
上記回転速度差Δωが予め設定された第2基準値(例え
ば30km/h)未満であるか否かを判定する。上記ス
テップS84でYESと判定され、上記回転速度差Δω
が10〜30km/hの範囲内であることが確認された
場合には、ステップS85において、第1頻度カウンタ
の積算値SCNT1を1だけインクリメントする。
速度差Δωが予め設定された第1基準値(例えば10k
m/h)未満であるか否かを判定する。この判定結果が
NOとなって回転速度差Δωが10km/h以上である
ことが確認された場合には、ステップS84において、
上記回転速度差Δωが予め設定された第2基準値(例え
ば30km/h)未満であるか否かを判定する。上記ス
テップS84でYESと判定され、上記回転速度差Δω
が10〜30km/hの範囲内であることが確認された
場合には、ステップS85において、第1頻度カウンタ
の積算値SCNT1を1だけインクリメントする。
【0063】また、上記ステップS84でNOと判定さ
れて回転速度差Δωが30km/h以上であることが確
認された場合には、ステップS86において、上記回転
速度差Δωが予め設定された第3基準値(例えば50k
m/h)未満であるか否かを判定する。上記ステップS
86でYESと判定され、上記回転速度差Δωが30〜
50km/hの範囲内であることが確認された場合に
は、ステップS87において、第2頻度カウンタの積算
値SCNT2を1だけインクリメントする。
れて回転速度差Δωが30km/h以上であることが確
認された場合には、ステップS86において、上記回転
速度差Δωが予め設定された第3基準値(例えば50k
m/h)未満であるか否かを判定する。上記ステップS
86でYESと判定され、上記回転速度差Δωが30〜
50km/hの範囲内であることが確認された場合に
は、ステップS87において、第2頻度カウンタの積算
値SCNT2を1だけインクリメントする。
【0064】また、上記ステップS86でNOと判定さ
れ、回転速度差Δωが50km/h以上であることが確
認された場合には、ステップS88において、第3頻度
カウンタの積算値SCNT3を1だけインクリメントし
た後、ステップS40に進み、上記直進時における車輪
クラッチ27,28の締結度を決定する決定制御を実行
する。
れ、回転速度差Δωが50km/h以上であることが確
認された場合には、ステップS88において、第3頻度
カウンタの積算値SCNT3を1だけインクリメントし
た後、ステップS40に進み、上記直進時における車輪
クラッチ27,28の締結度を決定する決定制御を実行
する。
【0065】そして上記ステップS81で予め設定した
基準時間が経過してタイマがタイムアップしたことが確
認された場合には、ステップS89において、カットオ
フクラッチ26を締結状態に維持する締結維持制御を実
行中であることを示すクラッチフラグFCLが1であるか
否かを判定する。
基準時間が経過してタイマがタイムアップしたことが確
認された場合には、ステップS89において、カットオ
フクラッチ26を締結状態に維持する締結維持制御を実
行中であることを示すクラッチフラグFCLが1であるか
否かを判定する。
【0066】上記の判定の結果、カットオフクラッチ2
6が締結維持制御の実行状態ないことが確認された場合
には、ステップS90において、上記第1頻度カウンタ
ーの積算値SCNT1がその最大値の50%未満であっ
た否か、つまり上記ステップS84でYESと判定され
た確率が50%未満であったか否かを判定する。そして
上記ステップS90でNOと判定された場合には、ステ
ップS91において、上記クラッチフラグFCLを1にセ
ットしてカットオフクラッチ26を締結維持状態とする
制御状態に移行する。
6が締結維持制御の実行状態ないことが確認された場合
には、ステップS90において、上記第1頻度カウンタ
ーの積算値SCNT1がその最大値の50%未満であっ
た否か、つまり上記ステップS84でYESと判定され
た確率が50%未満であったか否かを判定する。そして
上記ステップS90でNOと判定された場合には、ステ
ップS91において、上記クラッチフラグFCLを1にセ
ットしてカットオフクラッチ26を締結維持状態とする
制御状態に移行する。
【0067】また、上記ステップS90でYESと判定
され、上記第1頻度カウンターの積算値SCNT1がそ
の最大値の50%未満であったことが確認された場合に
は、ステップS91において、上記第2頻度カウンター
の積算値SCNT2がその最大値の20%未満であった
否か、つまり上記ステップS86でYESと判定された
確率が20%未満であったか否かを判定する。そして上
記ステップS92でNOと判定された場合には、ステッ
プS91に移行して上記クラッチフラグFCLを1にセッ
トする。
され、上記第1頻度カウンターの積算値SCNT1がそ
の最大値の50%未満であったことが確認された場合に
は、ステップS91において、上記第2頻度カウンター
の積算値SCNT2がその最大値の20%未満であった
否か、つまり上記ステップS86でYESと判定された
確率が20%未満であったか否かを判定する。そして上
記ステップS92でNOと判定された場合には、ステッ
プS91に移行して上記クラッチフラグFCLを1にセッ
トする。
【0068】また、上記ステップS92でYESと判定
され、上記第2頻度カウンターの積算値SCNT2がそ
の最大値の20%未満であることが確認された場合に
は、ステップS93において、上記第3頻度カウンター
の積算値SCNT3がその最大値の10%未満であるか
否か、つまり上記ステップS86でNOと判定された確
率が10%未満であったか否かを判定する。そして上記
ステップS93でNOと判定された場合には、ステップ
S91に移行して上記クラッチフラグFCLを1にセット
する。
され、上記第2頻度カウンターの積算値SCNT2がそ
の最大値の20%未満であることが確認された場合に
は、ステップS93において、上記第3頻度カウンター
の積算値SCNT3がその最大値の10%未満であるか
否か、つまり上記ステップS86でNOと判定された確
率が10%未満であったか否かを判定する。そして上記
ステップS93でNOと判定された場合には、ステップ
S91に移行して上記クラッチフラグFCLを1にセット
する。
【0069】また、上記ステップS93でYESと判定
され、上記第1,第2,第3頻度カウンターの積算値S
CNT1,2,3の全て各基準値未満であることが確認
された場合には、ステップS94において移行し、クラ
ッチフラグFCLを0に保持し、上記締結維持制御を実行
することなく通常の制御状態を継続する。そしてステッ
プS95において各頻度カウンターの積算値SCNT
1,2,3全て0にリセットするとともに、ステップS
96において、タイマTIMを0にリセットする。
され、上記第1,第2,第3頻度カウンターの積算値S
CNT1,2,3の全て各基準値未満であることが確認
された場合には、ステップS94において移行し、クラ
ッチフラグFCLを0に保持し、上記締結維持制御を実行
することなく通常の制御状態を継続する。そしてステッ
プS95において各頻度カウンターの積算値SCNT
1,2,3全て0にリセットするとともに、ステップS
96において、タイマTIMを0にリセットする。
【0070】また、上記ステップS89でYESと判定
され、現在カットオフクラッチ26の締結維持制御を実
行中であることが確認された場合には、ステップS97
において、上記第1頻度カウンターの積算値SCNT1
がその最大値の20%未満であるか否か、つまり上記ス
テップS84でYESと判定された確率が20%未満で
あったか否かを判定する。そして上記ステップS97で
NOと判定された場合には、ステップS98において、
上記クラッチフラグFCLを1に保持して上記締結維持制
御を継続する。
され、現在カットオフクラッチ26の締結維持制御を実
行中であることが確認された場合には、ステップS97
において、上記第1頻度カウンターの積算値SCNT1
がその最大値の20%未満であるか否か、つまり上記ス
テップS84でYESと判定された確率が20%未満で
あったか否かを判定する。そして上記ステップS97で
NOと判定された場合には、ステップS98において、
上記クラッチフラグFCLを1に保持して上記締結維持制
御を継続する。
【0071】また、上記ステップS97でYESと判定
され、上記第1頻度カウンターの積算値SCNT1がそ
の最大値の20%未満であることが確認された場合に
は、ステップS99において、上記第2頻度カウンター
の積算値SCNT2がその最大値の10%未満であるか
否か、つまり上記ステップS86でYESと判定された
確率が10%未満であったか否かを判定する。そして上
記ステップS99でNOと判定された場合には、ステッ
プS98において、上記クラッチフラグFCLを1に保持
して上記締結維持制御を継続する。
され、上記第1頻度カウンターの積算値SCNT1がそ
の最大値の20%未満であることが確認された場合に
は、ステップS99において、上記第2頻度カウンター
の積算値SCNT2がその最大値の10%未満であるか
否か、つまり上記ステップS86でYESと判定された
確率が10%未満であったか否かを判定する。そして上
記ステップS99でNOと判定された場合には、ステッ
プS98において、上記クラッチフラグFCLを1に保持
して上記締結維持制御を継続する。
【0072】また、上記ステップS99でYESと判定
され、上記第2頻度カウンターの積算値SCNT2がそ
の最大値の10%未満であることが確認された場合に
は、ステップS100において上記第3頻度カウンター
の積算値SCNT3がその最大値の5%未満であるか否
か、つまり上記ステップS86でNOと判定された確率
が5%未満であったか否かを判定する。そして上記ステ
ップS100でNOと判定された場合には、ステップS
98において、上記クラッチフラグFCLを1に保持して
上記締結維持制御を継続する。
され、上記第2頻度カウンターの積算値SCNT2がそ
の最大値の10%未満であることが確認された場合に
は、ステップS100において上記第3頻度カウンター
の積算値SCNT3がその最大値の5%未満であるか否
か、つまり上記ステップS86でNOと判定された確率
が5%未満であったか否かを判定する。そして上記ステ
ップS100でNOと判定された場合には、ステップS
98において、上記クラッチフラグFCLを1に保持して
上記締結維持制御を継続する。
【0073】また、上記ステップS100でYESと判
定され、上記第1,第2,第3頻度カウンターの積算値
SCNT1,2,3の全て各基準値未満であることが確
認された場合には、ステップS101において、クラッ
チフラグFCLを0にリセットし、上記締結維持制御を停
止して通常の制御状態に移行する。
定され、上記第1,第2,第3頻度カウンターの積算値
SCNT1,2,3の全て各基準値未満であることが確
認された場合には、ステップS101において、クラッ
チフラグFCLを0にリセットし、上記締結維持制御を停
止して通常の制御状態に移行する。
【0074】このようにして各車輪6〜9間に大きな回
転速度が生じているか否かを判定することによっても上
記車輪クラッチ27,28の締結状態が頻繁に変化する
状態にあるか否かを判別することができ、この判別結果
に応じてカットオフクラッチ26の締結状態に維持する
ように構成した場合においても、上記カットオフクラッ
チ26が頻繁に断続されるという事態の発生を確実に防
止しつつ、不要時に後輪駆動系10の後輪駆動軸21の
下流部等が駆動されることによる駆動力の浪費を効果的
に防止することができる。
転速度が生じているか否かを判定することによっても上
記車輪クラッチ27,28の締結状態が頻繁に変化する
状態にあるか否かを判別することができ、この判別結果
に応じてカットオフクラッチ26の締結状態に維持する
ように構成した場合においても、上記カットオフクラッ
チ26が頻繁に断続されるという事態の発生を確実に防
止しつつ、不要時に後輪駆動系10の後輪駆動軸21の
下流部等が駆動されることによる駆動力の浪費を効果的
に防止することができる。
【0075】また、上記実施例では、各車輪6〜9の回
転速差Δωの判定基準値を、その程度に応じて三種類設
け、その頻度カウンターの積算値が一つでも締結維持制
御の移行時の判定基準値を超えると、カットオフクラッ
チ26が頻繁に断続される状態にあると判断して上記カ
ットオフクラッチ26の締結維持の制御状態に移行する
ように構成したため、上記計測値に不確定な要素が含ま
れている場合においても、常に適正に上記締結維持制御
を実行することができる。また、上記頻度カウンターの
積算値の全てが締結維持制御の停止時の判定基準値未満
になった場合にのみ、車輪クラッチ27,28が頻繁に
断続される状態からその可能性のない状態に移行したと
判断して上記締結維持制御を終了するように構成したた
め、上記計測値に不確定な要素が含まれている場合にお
いても、適正に上記締結維持制御を終了して通常の制御
状態に移行することができる。
転速差Δωの判定基準値を、その程度に応じて三種類設
け、その頻度カウンターの積算値が一つでも締結維持制
御の移行時の判定基準値を超えると、カットオフクラッ
チ26が頻繁に断続される状態にあると判断して上記カ
ットオフクラッチ26の締結維持の制御状態に移行する
ように構成したため、上記計測値に不確定な要素が含ま
れている場合においても、常に適正に上記締結維持制御
を実行することができる。また、上記頻度カウンターの
積算値の全てが締結維持制御の停止時の判定基準値未満
になった場合にのみ、車輪クラッチ27,28が頻繁に
断続される状態からその可能性のない状態に移行したと
判断して上記締結維持制御を終了するように構成したた
め、上記計測値に不確定な要素が含まれている場合にお
いても、適正に上記締結維持制御を終了して通常の制御
状態に移行することができる。
【0076】また、図15に示すように、上下加速度G
に応じて路面が悪路であるか否かを判定し、これによっ
て車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態にあ
るか否かを判別するように構成してもよい。すなわち、
ステップS111において、上下加速度センサ42の検
出信号iに応じて上下加速度Gの値を入力するととも
に、ステップS112において、予め設定された基準時
間が経過したか否か、つまりタイマがタイムアップした
か否かを判定する。
に応じて路面が悪路であるか否かを判定し、これによっ
て車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態にあ
るか否かを判別するように構成してもよい。すなわち、
ステップS111において、上下加速度センサ42の検
出信号iに応じて上下加速度Gの値を入力するととも
に、ステップS112において、予め設定された基準時
間が経過したか否か、つまりタイマがタイムアップした
か否かを判定する。
【0077】上記の判定の結果、タイマがタイムアップ
していないことが確認された場合には、ステップS11
3において、上記上下加速度Gの絶対値が予め設定され
た基準G0以上であるか否かを判定する。この判定の結
果、上下加速度Gの絶対値が上記基準値G0以上である
ことが確認された場合には、ステップS114におい
て、頻度カウンターの積算値SCNTを1だけインクリ
メントする。なお、上記ステップS113で上下加速度
Gの絶対値が上記基準値G0未満であることが確認され
た場合には、頻度カウンターの積算値SCNTをインク
リメントすることなく、ステップS40に移行する。
していないことが確認された場合には、ステップS11
3において、上記上下加速度Gの絶対値が予め設定され
た基準G0以上であるか否かを判定する。この判定の結
果、上下加速度Gの絶対値が上記基準値G0以上である
ことが確認された場合には、ステップS114におい
て、頻度カウンターの積算値SCNTを1だけインクリ
メントする。なお、上記ステップS113で上下加速度
Gの絶対値が上記基準値G0未満であることが確認され
た場合には、頻度カウンターの積算値SCNTをインク
リメントすることなく、ステップS40に移行する。
【0078】また、上記ステップS112でタイマがタ
イムアップしたことが確認された場合には、ステップS
115において、上記頻度カウンターの積算値SCNT
が予め設定された基準値K1以上であるか否かを判定す
る。この判定の結果、頻度カウンターの積算値SCNT
が上記基準値K1以上であることが確認された場合に
は、車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態に
あると判断し、カットオフクラッチ26を締結維持状態
とするクラッチフラグFCLを1にセットする。
イムアップしたことが確認された場合には、ステップS
115において、上記頻度カウンターの積算値SCNT
が予め設定された基準値K1以上であるか否かを判定す
る。この判定の結果、頻度カウンターの積算値SCNT
が上記基準値K1以上であることが確認された場合に
は、車輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態に
あると判断し、カットオフクラッチ26を締結維持状態
とするクラッチフラグFCLを1にセットする。
【0079】また、上記ステップS115で頻度カウン
ターの積算値SCNTが上記基準値K1未満であること
が確認された場合には、カットオフクラッチ26が頻繁
に断続される状態にないと判断し、カットオフクラッチ
26を締結維持状態とするクラッチフラグFCLに0にリ
セットした後、ステップS118に移行し、上記頻度カ
ウンターの積算値SCNTおよびタイマのカウント値T
IMを0にリセットする。
ターの積算値SCNTが上記基準値K1未満であること
が確認された場合には、カットオフクラッチ26が頻繁
に断続される状態にないと判断し、カットオフクラッチ
26を締結維持状態とするクラッチフラグFCLに0にリ
セットした後、ステップS118に移行し、上記頻度カ
ウンターの積算値SCNTおよびタイマのカウント値T
IMを0にリセットする。
【0080】このように上下加速度Gによって車体が上
下に大きく振動する悪路の走行状態にあるか否かを判定
することによっても、カットオフクラッチ26が頻繁に
断続される状態にあるか否かを適正に判別することがで
き、これによって上記カットオフクラッチ26の断続が
過度に繰り返されるという事態の発生を事前に防止する
ことができる。
下に大きく振動する悪路の走行状態にあるか否かを判定
することによっても、カットオフクラッチ26が頻繁に
断続される状態にあるか否かを適正に判別することがで
き、これによって上記カットオフクラッチ26の断続が
過度に繰り返されるという事態の発生を事前に防止する
ことができる。
【0081】また、上記上下加速度Gに代えて図16に
示すように、ステップS121において、路面μの検出
手段の検出信号に応じて路面μの値を入力し、ステップ
S122において、上記路面μの値が予め設定された基
準値μ0よりも小さいか否かを判定することにより、車
輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態にあるか
否かを判別するように構成してもよい。このように路面
μが小さいために車輪6〜9がスリップし易い状態にあ
るか否かを判定することによっても、カットオフクラッ
チ26が頻繁に断続される状態にあるか否かを適正に判
別することができ、これによって上記カットオフクラッ
チ26の断続が過度に繰り返されるという事態の発生を
事前に防止することができる。
示すように、ステップS121において、路面μの検出
手段の検出信号に応じて路面μの値を入力し、ステップ
S122において、上記路面μの値が予め設定された基
準値μ0よりも小さいか否かを判定することにより、車
輪クラッチ27,28が頻繁に断続される状態にあるか
否かを判別するように構成してもよい。このように路面
μが小さいために車輪6〜9がスリップし易い状態にあ
るか否かを判定することによっても、カットオフクラッ
チ26が頻繁に断続される状態にあるか否かを適正に判
別することができ、これによって上記カットオフクラッ
チ26の断続が過度に繰り返されるという事態の発生を
事前に防止することができる。
【0082】さらに、エンジン1の回転速度もしくは変
速機2のギアポジションを検出し、エンジン1の回転数
が高い場合あるいは変速機2の変速比が大きい状態にあ
る場合等に、車輪クラッチ27,28が頻繁に断続され
る状態にあると判別するように構成してもよい。
速機2のギアポジションを検出し、エンジン1の回転数
が高い場合あるいは変速機2の変速比が大きい状態にあ
る場合等に、車輪クラッチ27,28が頻繁に断続され
る状態にあると判別するように構成してもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、各車輪
のスリップ状態、その回転速度差、路面が悪路であるか
否かまたは路面μが低いか否か等によって左右の車輪ク
ラッチの締結度が頻繁に変化する状態にあるか否かを判
別し、これによって車輪クラッチが頻繁に断続される可
能性があることが確認された場合に、カットオフクラッ
チを締結状態に維持するように構成したため、車輪に過
度のスリップが生じる等により、車輪クラッチの締結状
態が頻繁に変化した場合においても、これに応じて上記
カットオフクラッチが頻繁に断続されるという事態の発
生を確実に防止することができる。
のスリップ状態、その回転速度差、路面が悪路であるか
否かまたは路面μが低いか否か等によって左右の車輪ク
ラッチの締結度が頻繁に変化する状態にあるか否かを判
別し、これによって車輪クラッチが頻繁に断続される可
能性があることが確認された場合に、カットオフクラッ
チを締結状態に維持するように構成したため、車輪に過
度のスリップが生じる等により、車輪クラッチの締結状
態が頻繁に変化した場合においても、これに応じて上記
カットオフクラッチが頻繁に断続されるという事態の発
生を確実に防止することができる。
【0084】したがって、上記カットオフクラッチの断
続が過度に繰り返されてその作動部が早期に摩耗した
り、切換ショックが頻繁に発生して乗員が不快感を受け
たりするのを確実に防止することができるとともに、上
記カットオフクラッチを両車輪クラッチの締結状態に応
じて断続させることにより、不要時に後輪駆動系を構成
する後輪駆動軸の下流部等が駆動されることによる駆動
力の浪費を防止することができるという利点がある。
続が過度に繰り返されてその作動部が早期に摩耗した
り、切換ショックが頻繁に発生して乗員が不快感を受け
たりするのを確実に防止することができるとともに、上
記カットオフクラッチを両車輪クラッチの締結状態に応
じて断続させることにより、不要時に後輪駆動系を構成
する後輪駆動軸の下流部等が駆動されることによる駆動
力の浪費を防止することができるという利点がある。
【図1】本発明に係るトルク配分制御装置を備えた自動
車の駆動名を示す概略構成図である。
車の駆動名を示す概略構成図である。
【図2】上記制御装置の制御動作のメインルーチンを示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図3】上記制御装置に設けられた判別手段における制
御のサブールーチンの前半部を示すフローチャートであ
る。
御のサブールーチンの前半部を示すフローチャートであ
る。
【図4】上記制御装置に設けられた判別手段における制
御のサブールーチンの後半部を示すフローチャートであ
る。
御のサブールーチンの後半部を示すフローチャートであ
る。
【図5】直進時における車輪クラッチの締結度決定制御
のサブルーチンを示すフローチャートである。
のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】上記締結度決定制御に使用する第1マップを示
すグラフである。
すグラフである。
【図7】上記締結度決定制御に使用する第2マップを示
すグラフである。
すグラフである。
【図8】上記締結度決定制御に使用する第3マップを示
すグラフである。
すグラフである。
【図9】旋回時における車輪クラッチの締結度決定制御
のサブルーチンを示すフローチャートである。
のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】上記締結度決定制御に使用する第4マップを
示すグラフである。
示すグラフである。
【図11】上記締結度決定制御の制御動作を示すタイム
チャートである。
チャートである。
【図12】上記締結度決定制御に使用する第5マップを
示すグラフである。
示すグラフである。
【図13】カットオフクラッチの断続制御のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
ンを示すフローチャートである。
【図14】上記判別手段における制御のサブールーチン
の別の例を示すフローチャートである。
の別の例を示すフローチャートである。
【図15】上記判別手段における制御のサブールーチン
のさらに別の例を示すフローチャートである。
のさらに別の例を示すフローチャートである。
【図16】上記判別手段における制御のサブールーチン
のさらに別の例を示すフローチャートである。
のさらに別の例を示すフローチャートである。
3 パワープラント 6 左前輪 7 右前輪 8 左後輪 9 右後輪 10 前輪駆動系 20 後輪駆動系 26 カットオフクラッチ 27,28 車輪クラッチ 44 判別手段 45 締結維持手段
Claims (4)
- 【請求項1】 駆動力を発生するパワープラントと、こ
のパワープラントの駆動力を左右の前輪および左右の後
輪に伝達する前輪駆動系および後輪駆動系と、この両駆
動系の一方に設けられて左右の車輪に対する動力の伝達
を制御する左右の車輪クラッチとを有する自動車のトル
ク配分制御装置であって、上記車輪クラッチが設けられ
た駆動系に対してパワープラントの駆動力が伝達される
のを遮断するカットオフクラッチと、上記左右の車輪ク
ラッチが頻繁に断続される状態にあるか否かを判別する
判別手段と、この判別手段において車輪クラッチが頻繁
に断続される状態にあることが判別された場合に、上記
カットオフクラッチを締結状態に維持する締結維持手段
とを設けたことを特徴とする自動車のトルク配分制御装
置。 - 【請求項2】 各車輪に過度のスリップが生じているか
否かを判定することによって左右の車輪クラッチが頻繁
に断続される状態にあるか否かを判別する判別手段を設
けたことを特徴とする請求項1記載の自動車のトルク配
分制御装置。 - 【請求項3】 走行路が悪路であるか否かを判定するこ
とによって左右の車輪クラッチが頻繁に断続される状態
にあるか否かを判別する判別手段を設けたことを特徴と
する請求項1記載の自動車のトルク配分制御装置。 - 【請求項4】 走行路が低μ路であるか否かを判定する
ことによって左右の車輪クラッチが頻繁に断続される状
態にあるか否かを判別する判別手段を設けたことを特徴
とする請求項1記載の自動車のトルク配分制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5173992A JPH05254358A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 自動車のトルク配分制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5173992A JPH05254358A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 自動車のトルク配分制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05254358A true JPH05254358A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=12895279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5173992A Pending JPH05254358A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 自動車のトルク配分制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05254358A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009073435A (ja) * | 2007-09-24 | 2009-04-09 | Toyota Motor Corp | 車両の駆動力配分制御装置 |
JP5310941B2 (ja) * | 2010-04-26 | 2013-10-09 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用エンジンの制御装置 |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP5173992A patent/JPH05254358A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009073435A (ja) * | 2007-09-24 | 2009-04-09 | Toyota Motor Corp | 車両の駆動力配分制御装置 |
JP5310941B2 (ja) * | 2010-04-26 | 2013-10-09 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用エンジンの制御装置 |
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