JPH05254320A - 車輪懸架装置 - Google Patents

車輪懸架装置

Info

Publication number
JPH05254320A
JPH05254320A JP29883092A JP29883092A JPH05254320A JP H05254320 A JPH05254320 A JP H05254320A JP 29883092 A JP29883092 A JP 29883092A JP 29883092 A JP29883092 A JP 29883092A JP H05254320 A JPH05254320 A JP H05254320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
arm
vehicle body
wheel
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29883092A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Maeda
正志 前田
Seiji Sawai
誠二 沢井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Publication of JPH05254320A publication Critical patent/JPH05254320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/10Independent suspensions
    • B60G2200/14Independent suspensions with lateral arms
    • B60G2200/144Independent suspensions with lateral arms with two lateral arms forming a parallelogram
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/10Mounting of suspension elements
    • B60G2204/14Mounting of suspension arms
    • B60G2204/143Mounting of suspension arms on the vehicle body or chassis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/421Pivoted lever mechanisms for mounting suspension elements, e.g. Watt linkage
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/422Links for mounting suspension elements

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、旋回中に車体の重心位置を直進状態
よりも低く保ちつつ、車体のロールを抑えることがで
き、旋回性能が向上する車両の車輪懸架装置の提供を目
的とする。 【構成】前輪23が上下に揺動された際に、この前輪の
接地中心を通る車輪の移動軌跡が略円弧状をなす車両に
おいて、前輪がバウンド位置付近に揺動された時の上記
移動軌跡の曲率半径を、前輪がリバウンド位置に揺動さ
れた時の移動軌跡の曲率半径より小さく設定するための
リンク機構35を有していることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に用い
られる車輪懸架装置に係り、さらに詳しくは、車両の旋
回時に車体の重心位置を低くしつつ、この車体のロール
を抑えるための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車用の車輪懸架装置として
は、ダブルウィッシュボーン型式、ストラット型式およ
びマルチリンク型式が主流を占めている。この中でスト
ラット型式の懸架装置は、図39に模式的に示すよう
に、車体に上下方向に揺動可能に枢支されたロアアーム
1 を備えている。ロアアーム1の揺動端には、ナックル
2が連結されており、このナックル2に車輪3が支持さ
れている。そして、ナックル2と車体との間に緩衝器4
が掛け渡されている。緩衝器4は、上下方向に延びてお
り、その上端が車体に連結されているとともに、下端が
ナックル2に連結されている。
【0003】したがって、車輪3は、ロアアーム1の枢
支部を支点に上下にストロークするようになっている。
この際、車輪3の接地中心が描く移動軌跡は、図39の
X1で示すように路面に対して円弧を描き、しかもこの
円弧の曲率半径Rは、バウンド位置とリバウンド位置と
の間において略一定となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図40に示
すように、車両が左旋回するとき、旋回の内側に位置す
る車輪3aと、旋回の外側に位置する車輪3bには、夫
々路面から旋回中心に向うコーナリングフォースFL ,
FR が作用する。また、車両が旋回する時、車体は遠心
力を受けて旋回の外側に向けてロールしようとするの
で、外側の車輪3bはバウンド位置に向けて揺動し、内
側の車輪3aは逆にリバウンド位置に向けて揺動するこ
とになる。
【0005】これら車輪3a,3bの移動軌跡X1 は、
上記のように略一定の円弧を描くので、車体が大きくロ
ールすると、車輪3a,3bに対するコーナリングフォ
ースFL ,FR の作用方向と、車輪3a,3bの接地点
での車輪3a,3bの移動方向とが直角とならないこと
があり得る。
【0006】すなわち、図40に示すように、内外の車
輪3a,3bの接地点において、その移動軌跡X1 に接
線L1 とL2 を引いた場合、これら接線L1 とL2 の方
向とコーナリングフォースFL ,FR の方向とが直角に
ならないことがあり得る。このため、車輪3a,3bの
接地点には、接線L1 とL2 の方向に沿う分力FLTとF
RTが発生する。この分力FLTとFRTの大きさは、移動軌
跡X1 の曲率半径Rが小さい程大きくなる傾向にあり、
図40に示すように、移動軌跡X1 の曲率半径Rが小さ
い場合には、内外の車輪3a,3bに比較的大きな上向
きの分力FLTとFRTが夫々発生する。そして、この分力
FLTとFRTは、共に車輪3a,3bを押し上げる、つま
り緩衝器4を縮めて車体を引き下げようとする力として
働くので、一見すると旋回時の車体の安定性を高める上
で好ましいように見受けられる。
【0007】しかしながら、外側の車輪3bに作用する
分力FRTは、遠心力によって圧縮された状態にある緩衝
器4をさらに圧縮させることになるので、車体をより引
き下げる力として働くことになり、車体のロールを助長
させることになる。
【0008】この結果、外側の車輪3bに作用する分力
FRTが大きくなると、車体のロールが益々大きくなり、
その分、旋回性能が悪化するとともに、運転者に与える
不安感も大きくなるといった問題がある。
【0009】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、旋回時に車体を沈み込ませることがで
き、車体の重心位置を直進状態よりも低く保ちながら、
車体のロールを抑えることができる車輪懸架装置の提供
を目的とする。
【0010】また、本発明の他の目的は、車輪がリバウ
ンド位置付近に揺動された時に、この車輪を押し上げよ
うとする分力が一時的に低下することもなく、車体の旋
回内側の浮き上がりを抑える上で好都合な車輪懸架装置
の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載された車輪懸架装置は、車体に対し
上下方向に揺動可能に枢支されたア−ムと、このア−ム
に支持された車輪と、上記アームと車体との間に介在さ
れた緩衝器とを備えており、車輪が上下に揺動された際
に、この車輪の接地中心を通る車輪の移動軌跡が略円弧
状をなすものにおいて、上記車輪がバウンド位置付近に
揺動された時の移動軌跡の曲率半径をRA 、車輪がリバ
ウンド位置付近に揺動された時の上記移動軌跡の曲率半
径をRB とした時、RA >RB の関係を成立させるリン
ク機構を有していることを特徴としている。
【0012】また、請求項2に記載された車輪懸架装置
は、車輪を支持する支持部材に、ロアアームおよびアッ
パーアームの一端を夫々自在継手を介して連結し、上記
ロアアームの他端を車体に上下方向に揺動可能に連結す
るとともに、上記アッパーアームの他端と車体との間に
第1のリンクを介在させ、これら第1のリンクとアッパ
ーアームおよび第1のリンクと車体とを、夫々上下方向
に揺動可能に連結し、上記ロアアームと第1のリンクと
の間に、上下方向に延びる第2のリンクを介在させると
ともに、この第2のリンクの上下端部を、上記第1のリ
ンクおよびロアアームに夫々自在継手を介して連結し
た、ダブルウィッシュボーン型を採用している。
【0013】そして、上記第1のリンクの車体との連結
点から第2のリンクとの連結点までの距離をL1 、上記
第1のリンクの車体との連結点から上記アッパーアーム
との連結点までの距離をL2 、上記ロアアームの車体と
の連結点から上記支持部材との連結点までの距離をL3
、上記ロアアームの車体との連結点から上記第2のリ
ンクとの連結点までの距離をL4 、とした時、 0.5≦(L4 /L3 )/(L1 /L2 )≦0.8 の範囲内に規定したことを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1の構成によれば、旋回時に車体が遠心
力を受けて傾くと、旋回中心に対し車体の外側に位置さ
れた車輪がバウンド位置に向けて押し上げられる。この
際、車輪の移動軌跡は、バウンド位置付近においてその
曲率半径が大きくなっているので、この移動軌跡に車輪
の接地点で垂線を引いた場合に、この垂線の方向と路面
の向き(グランドライン)とが略一致するようになる。
このため、上記外側の車輪に加わるコーナリングフォー
スの作用方向と、接地点での車輪の移動方向とが略直角
の位置関係に保たれる。
【0015】したがって、外側の車輪を押し上げる方向
への分力の発生が抑えられ、沈み込んだ状態にある車体
の外側をさらに引き下げようとする力が少なくなる。
【0016】一方、旋回中心に対し車体の内側に位置さ
れた車輪は、車体の傾斜に伴いリバウンド位置に向けて
揺動する。この車輪の移動軌跡は、リバウンド位置に近
づく程、曲率半径が小さくなっているので、この内側の
車輪に加わるコーナリングフォースの作用方向と、接地
点での車輪の移動方向とが直角から大きくずれることに
なる。このため、内側の車輪には、この車輪を押し上げ
ようとする比較的大きな分力が作用することになり、浮
き上がった状態にある車体の内側を、逆に引き下げよう
とする力が働くことになる。
【0017】したがって、車体全体として見た場合に、
車体が低く沈み込むとともに、車体のロールも少なく抑
えられることになり、車体重心を直進状態よりも低く保
ちながら、安定した旋回を行うことができる。
【0018】請求項2の構成によれば、車輪がバウンド
位置からリバウンド位置に向けて移動した時、この車輪
の移動軌跡が描く円弧の瞬間中心は、リバウンド位置か
らバウンド位置に進むに従い、車輪から徐々に遠ざかる
位置に順序良く配列される。このため、移動軌跡の曲率
半径は、車輪がリバウンド位置に近づく程に小さくな
る。そして、この曲率半径が小さい程、車輪の接地点を
通る移動軌跡の接線の方向と、車輪に加わるコーナリン
グフォースの作用方向とが直角よりも小さな角度で交差
するために、接線方向に沿う分力が大きくなる。
【0019】このため、車輪がリバウンド位置に近づく
に従い、車輪を押し上げようとする力が漸次増大するの
で、リバウンド位置付近で押し上げ力が一時的に低下す
るようなことはなく、旋回中心に対する車体の内側の浮
き上がりを確実に抑制することができる。
【0020】
【実施例】以下本発明の第1実施例を、自動車の前輪用
懸架装置に適用した図1ないし図12にもとづいて説明
する。
【0021】図1は、ダブルウィッシュボーン型の懸架
装置を示している。図中符号11で示す車体のフロント
サスペンションメンバーには、ボールジョイント12を
介してロアアーム13が連結されている。ロアアーム1
3は、略水平に配置されており、フロントサスペンショ
ンメンバー11に対し全ての方向に揺動可能となってい
る。
【0022】図3に示すように、ロアアーム13には、
斜め前方に向うテンションロッド14が結合されてい
る。テンションロッド14の前端は、ボールジョイント
15を介してフロントサスペンションメンバー11に連
結されている。テンションロッド14は、フロントサス
ペンションメンバー11に対し全ての方向に揺動可能と
なっており、このテンションロッド14とロアアーム1
3とによってA型アームが構成されている。
【0023】ロアアーム13の揺動先端には、ボールジ
ョイント16を介して車輪支持部材としてのナックル1
7が連結されている。ナックル17は、ハブキャリア1
8と、このハブキャリア18から上向きに延びるセンタ
ーアーム19とに二分割されている。これらハブキャリ
ア18とセンターアーム19とは、ボルト20を介して
分離可能に結合されている。ハブキャリア18の側面に
は、ブレーキディスク21を有するハブ22が回転自在
に支持されている。ハブ22の側面には、前輪23のホ
イール24が取り付けられている。
【0024】センターアーム19の上端部は、前輪23
の内側において、この前輪23の上端部付近にまで達し
ている。センターアーム19の上端部には、ボールジョ
イント25を介してアッパーアーム26が連結されてい
る。アッパーアーム26は、前輪23側を低くした姿勢
でロアアーム13と並行に配置されている。
【0025】図2に示すように、アッパーアーム26
は、センターアーム19に連なるアーム本体27と、こ
のアーム本体27に連結された一対の連結ロッド28
a,28bとを備えている。アーム本体27は、前輪2
3とは反対側の端部に一対の連結部29a,29bを備
えている。これら連結部29a,29bは、前後に離間
して配置されている。このため、アーム本体27の前輪
23とは反対側の端部は、平面的に見て略U字状をなし
ている。そして、これら連結部29a,29bに、連結
ロッド28a,28bがロックナット30a,30bを
介してねじ込まれている。連結ロッド28a,28bの
ねじ込み量は、ロックナット30a,30bを緩めるこ
とで変えられるようになっている。このため、アッパー
アーム26は、その全長を自由に調整し得るようになっ
ており、このアッパーアーム26の全長は、ロアアーム
13の全長よりも短く設定されている。
【0026】アッパーアーム26は、本発明に係るリン
ク機構35を介してフロントサスペンションメンバー1
1の上部およびロアアーム13に夫々連結されている。
リンク機構35は、図4に示すように、前輪23がリバ
ウンド位置からバウンド位置に移動するに従い、その接
地中心を通るホイールセンタの移動軌跡X1 の曲率半径
Rを大きく変化させるためのもので、以下このリンク機
構35について説明する。
【0027】リンク機構35は、アッパーアーム26に
連なる第1のリンク36と、この第1のリンク36とロ
アアーム13とを結ぶ第2のリンク37とを備えてい
る。第1のリンク36は、図1や図2に示すように、フ
ロントサスペンションメンバー11の上部にリンク取り
付け用ブラケット38を介して支持されている。このブ
ラケット38は、一対の支持片40a,40bを備えて
おり、これら支持片40a,40bを連結する連結部3
9がフロントサスペンションメンバー11の上部にボル
ト41を介して取り外し可能に結合されている。連結部
39とフロントサスペンションメンバー11との間に
は、スペーサ42が介在されている。スペーサ42は、
数種類の厚みのものが用意されている。このことから、
スペーサ42を厚みの異なるものと交換することで、フ
ロントサスペンションメンバー11に対する第1のリン
ク36の取り付け位置を適宜変えられるようになってい
る。
【0028】図2に示すように、ブラケット38に支持
される第1のリンク36は、支持片40a,40bの間
に介在されるボス部44と、このボス部44の両端に連
なる一対の連結腕部45a,45bとを備えている。ボ
ス部44は、車体の前後方向に延びる水平なピボット軸
46を介して支持片40a,40bの間に上下方向に揺
動可能に枢支されており、このピボット軸46が第1の
リンク36の枢支点となっている。
【0029】連結腕部45a,45bは、ボス部44か
ら斜め上向きに突出されている。これら連結腕部45
a,45bの突出端は、車体の前後方向に延びる水平な
ピボット軸47を介してアッパーアーム26の連結ロッ
ド28a,28bに上下方向に揺動可能に連結されてい
る。この連結により、第1のリンク36とアッパーアー
ム26とは、図2に示すように、平面的に見て矩形状に
枠組みされており、これら第1のリンク36とアッパー
アーム26との間には、挿通口48が形成されている。
【0030】そして、本実施例の場合、前輪23の操向
中心軸(キングピン軸)Kは、図1に示すように、ナッ
クル17の上下端部に位置されたボールジョイント16
と25とを結ぶ直線で示され、この操向中心軸Kと前輪
23の接地中心を通る中心線Cとの間隔、いわゆるキン
グピンオフセットSは、極力小さく設定されている。
【0031】なお、本実施例では、ピボット軸46,4
7が車体の前後方向に互いに平行に配置されている。し
かしながら、これらピボット軸46,47は必ずしも平
行に配置する必要はなく、例えば平面的に見て後方に進
むに従い拡開する方向に傾斜させたり、あるいは側方か
ら見て水平線に対し夫々上下方向に傾斜させて配置し、
加減速時の車体の姿勢変化、つまり車体のノーズダイブ
やスクオウトを積極的に抑制するようにしても良い。
【0032】図1や図2に示すように、第1のリンク3
6の一方の連結腕部45aは、アッパーブラケット50
を備えている。アッパーブラケット50は、アッパーア
ーム26の下方に張り出しており、このアッパーブラケ
ット50の下方にロアアーム13の中間部が位置されて
いる。ロアアーム13の中間部には、上向きに延びるロ
アアームブラケット51が取り付けられている。そし
て、このロアアームブラケット51とアッパーブラケッ
ト50との間に、第2のリンク37が掛け渡されてい
る。
【0033】第2のリンク37は、棒状をなしており、
上記操向中心軸Kと略平行をなして上下方向に延びてい
る。第2のリンク37の上端部は、ボールジョイント5
4を介してアッパーブラケット50に連結されている。
第2のリンク37の下端部は、他のボールジョイント5
5を介してロアアームブラケット51に連結されてい
る。このロアアームブラケット51は、ロアアーム13
にボルト52を介して結合された第1のブラケット56
と、上記第2のリンク37に連なる第2のブラケット5
7とに分割されている。第2のブラケット57は、第1
のブラケット56の上面にボルト60を介して取り外し
可能に結合されている。第1のブラケット56と第2の
ブラケット57との間には、スペーサ61が介在されて
いる。スペーサ61は、数種類の厚みのものが用意され
ている。このことから、スペーサ61を厚みの異なるも
のと交換することで、ロアアーム13に対する第2のリ
ンク37の取り付け高さを適宜変えられるようになって
いる。
【0034】そして、図1に示すように、第1のリンク
36の車体への枢支点から第2のリンク37との連結点
までの距離をL1 、第1のリンク36の車体への枢支点
からアッパーアーム26との連結点までの距離をL2 と
した時、これらL1 とL2 の値は互いに等しく設定され
ているとともに、アッパーアーム26の全長よりも短く
設定されている。さらに、ロアアーム13の車体への枢
支点からハブキャリア18との連結点までの距離をL3
、ロアアーム13の車体への枢支点から第2のリンク
37の下端部との連結部までの距離L4 とした時、これ
らL3 とL4 の値は、L3 >L4 の関係に規定されてい
る。
【0035】このことから、前輪23が上下に揺動した
時、ロアアーム13の揺動端の動きに対する第1のリン
ク36とアッパーアーム26との連結点の動きの割合
は、 (L4 /L3 )/(L1 /L2 ) によって求められるレバー比Cで表すことができる。そ
して、このレバー比Cは、 0.5≦C≦0.8 の範囲内に定められている。
【0036】また、第1のリンク36の車体への枢支点
とこのリンク36上に位置されたアッパーアーム26の
連結点との間を結ぶ直線と、同じく第1のリンク36の
車体への枢支点とこのリンク36上に位置された第2の
リンク37の連結点との間を結ぶ直線との交差角度をθ
1 、第1のリンク36の車体への枢支点とこのリンク3
6上に位置された第2のリンク37の連結点との間を結
ぶ直線と、第2のリンク37の中心軸線との交差角度を
θ2 とした時、θ1 は、前輪23の揺動位置がいずれの
場合も、 30°≦θ1 ≦90° の範囲内に定められ、かつθ2 は、前輪23がバウンド
位置付近に揺動された時において、θ2 ≦90°、前輪
23がリバウンド位置付近に揺動された時において、θ
2 ≧90°に夫々定められている。
【0037】さらに、この懸架装置では、ロアアーム1
3の車体への枢支点とこのロアアーム13上に位置され
たハブキャリア18の連結点を結ぶ直線と、同じくロア
アーム13の車体への枢支点と第2のリンク37の下端
の連結点を結ぶ直線との交差角度をθ3 とした時、この
θ3 は、前輪23の揺動位置がいずれの場合も、 θ3 ≧15° の範囲内に定められている。
【0038】一方、図1に示すように、ロアアーム13
と車体上部のマウント部65との間には、緩衝器66が
架設されている。緩衝器66は、ショックアブソーバ6
7と、このショックアブソーバ67の外側に同軸状に配
置されたコイルスプリング68とを備えている。緩衝器
66は、上下方向に縦置きに配置されている。この緩衝
器66の上部は、アッパーアーム26と第1のリンク3
6とで囲まれた空間部分、つまり挿通口48を貫通して
上方に延びている。ショックアブソーバ67の上端部に
は、ボルト62を介して取り付けブラケット63が連結
されている。この取り付けブラケット63は、ボルト6
4を介してマウント部65に連結されている。そして、
このマウント部65と取り付けブラケット63との間に
も、スペーサ74が介在されている。
【0039】ショックアブソーバ67の下端は、ロアア
ーム13上の連結部69にボルト73を介して連結され
ている。連結部69は、ロアアーム13上において、そ
のロアアームブラケット51とハブキャリア18との間
に位置されている。そして、図1ないし図3に示すよう
に、緩衝器66と第2のリンク37とは前後に並んでお
り、車体を前方から見た場合には、緩衝器66と第2の
リンク37とが互いに重なり合うようにして配置されて
いる。
【0040】なお、図3において符号70は、ステアリ
ングシャフトに連動するタイロッドであり、このタイロ
ッド70は、ボールジョイント71を介してハブキャリ
ア17のナックルアーム72に連結されている。
【0041】次に、このように構成された懸架装置の動
作について、図4および図5を加えて説明する。
【0042】いま車両が右旋回から左旋回に移行し、旋
回の外側に位置された前輪23が、図4の鎖線で示すリ
バウンド位置から破線で示すバウンド位置に向って押し
上げられたとする。すると、ロアアーム13やナックル
17およびアッパーアーム26などの部品が、フロント
サスペンションメンバー11に対し上方向に移動し、緩
衝器66が圧縮される。この場合、ロアアーム13の移
動軌跡T1 は、フロントサスペンションメンバー11と
の連結点を中心にした円弧を描き、このロアアーム13
上の第2のリンク37の連結点も同様な円弧運動をす
る。
【0043】図4に示すように、ロアアーム13に連結
された第2のリンク37は、前輪23がリバウンド位置
にある時に、その鉛直線に対する傾斜角度が最も大きく
なっており、ロアアーム13が上向きに揺動するに従
い、この第2のリンク37は次第に起立しつつ押し上げ
られる。そして、第2のリンク37は、前輪23がバウ
ンド位置に揺動された際に略直立した姿勢となる。この
第2のリンク37の動きにより、第1のリンク36が押
し上げられ、この第1のリンク36と第2のリンク37
との連結点の移動軌跡T2 は、ピボット軸46を中心に
した円弧を描く。
【0044】一方、ナックル17のセンターアーム19
は、ロアアーム13と同様の円弧運動を行う。このセン
ターアーム19の上端は、アッパーアーム26を介して
第1のリンク36に連結され、この第1のリンク36と
アッパーアーム26との連結点からピボット軸46まで
の距離L2 は、第1のリンク36と第2のリンク37と
の連結点からピボット軸46までの距離L1 と等しく設
定されている。このため、第1のリンク36とアッパー
アーム26との連結点の移動軌跡T3 は、移動軌跡T2
に連続し、しかも、この移動軌跡T2 と曲率半径を等し
くした円弧を描くことになる。
【0045】したがって、センターアーム19が略上下
に移動するのに対し、第1のリンク36は、ピボット軸
46を中心とする円弧運動を行うので、アッパーアーム
26は、前輪23がリバウンド位置にある時、その鉛直
線に対する傾斜角度が最も小さくなる。そして、前輪2
3がバウンド位置に揺動するに従い、アッパーアーム2
6は押し上げられ、その傾斜角度が水平に近づく。この
アッパーアーム26とセンターアーム19との連結点の
移動軌跡T4 は、図4に示すように円弧を描き、しかも
この移動軌跡T4 は、前輪23がリバウンド位置とバウ
ンド位置との中間を過ぎた時点で、円弧の曲げ方向が反
転する。
【0046】すなわち、前輪23がバウンド位置に近づ
く程、第1のリンク36とアッパーアーム26との連結
点は、センターアーム19から遠ざかるけれども、アッ
パーアーム26が徐々に水平に寝てくるので、アッパー
アーム26とセンターアーム19との連結点の移動軌跡
T4 は、第1のリンク36とアッパーアーム26との連
結点の移動軌跡T3 とは逆向きの円弧を描く。そして、
第1のリンク36がさらに大きく押し上げられ、鉛直線
に対する傾斜角度が小さくなると、アッパーアーム26
はセンターアーム19から遠ざかる方向に大きく引っ張
られるので、その移動軌跡T4 が移動軌跡T3 と同じ向
きの円弧を描くように反転する。
【0047】したがって、上記のようなリンク機構35
をアッパーアーム26とフロントサスペンションメンバ
ー11との間に介装することにより、前輪23の移動軌
跡X1 が描く円弧の瞬間中心Oは、図4に示すように、
リバウンド位置からバウンド位置に進むに従い、従来に
比べて前輪23から大きく遠ざかるようになる。
【0048】このことから、前輪23がバウンド位置に
揺動された時の移動軌跡X1 の曲率半径をRA 、前輪2
3がリバウンド位置に揺動された時の移動軌跡X1 の曲
率半径をRB とした時、 RA >RB の関係が成立するようになっている。
【0049】このため、旋回時に車体が遠心力を受けて
外側に傾き、旋回中心に対し車体の外側に位置された前
輪23がバウンド位置に向って押し上げられると、この
前輪23の移動軌跡X1 の曲率半径RA が大きくなる。
このため、図6に示すように、移動軌跡X1 に前輪23
の接地点で接線Zを引いた場合に、この接線Zの方向と
前輪23に対するコーナリングフォースFR の作用方向
とが略直角の関係に保たれる。この結果、上記分力FRT
の大きさが限りなく0に近づくことになる。
【0050】したがって、外側の前輪23を押し上げる
方向への分力の発生が抑えられ、圧縮された緩衝器66
をさらに縮ませて、車体の外側を引き下げようとする力
が減小する。
【0051】一方、旋回中心に対し車体の内側に位置さ
れた前輪23は、車体の内側が遠心力によって浮き上が
ることに伴い、リバウンド位置に向けて揺動される。こ
の前輪23の移動軌跡X1 は、リバウンド位置に近い
程、曲率半径Rが小さくなっている。このため、上記図
40に示すように、移動軌跡X1 に前輪23の接地点で
接線L1 を引いた場合に、この接線L1 の方向と前輪2
3に対するコーナリングフォースFL の作用方向とが直
角とはならず、内側の前輪23を押し上げようとする比
較的大きな分力FLTが発生する。
【0052】このため、伸長状態にある緩衝器66に、
これを縮ませようとする力が働くので、浮き上がった車
体の内側が強制的に引き下げられることになる。
【0053】よって、旋回時に遠心力によって浮き上が
ろうとする車体の内側には、これを引き下げる方向に大
きな力が働くとともに、沈み込んだ車体の外側に働く引
き下げ力はほとんど皆無となるから、旋回時の車体のロ
ールが抑えられるとともに、車体がより低く沈み込むこ
とになる。このことから、車体の重心位置を直進状態よ
りも低く保ちながら旋回することができ、その分、旋回
性能が向上し、運転者に与える不安感を取り除くことが
できる。
【0054】一方、内側の前輪23を押し上げようとす
る分力FLTは、前輪23がリバウンド位置に近づくに従
い徐々に大きくなることが望ましい。これを満足するた
めには、移動軌跡X1 が描く円弧の瞬間中心Oを、前輪
23がリバウンド位置からバウンド位置に進むに従い、
前輪23から遠ざかる位置に順序良く配列する必要があ
る。
【0055】そこで、本発明者は、上記のようなリンク
機構35を備えた懸架装置では、前輪23の移動軌跡X
1 が描く円弧の瞬間中心Oが、ロアアーム13の揺動端
の動きと、第1のリンク36とアッパーアーム26との
連結点の動きに密接な関係にあることに着目し、下記の
ような試験を行った。
【0056】この試験では、前輪23が上下に揺動した
時、ロアアーム13の揺動端の動きと、第1のリンク3
6とアッパーアーム26との連結部の動きのとの関係
を、 (L4 /L3 )/(L1 /L2 ) によって求められるレバー比Cから調べた。
【0057】ここで、L1 は、第1のリンク36の車体
への枢支点から第2のリンク37との連結点までの距
離、L2 は、第1のリンク36の車体への枢支点からア
ッパーアーム26との連結点までの距離、L3 は、ロア
アーム13の車体への枢支点からハブキャリア18との
連結点までの距離、L4 は、ロアアーム13の車体への
枢支点から第2のリンク37の下端部との連結部までの
距離を示している。
【0058】そして、このレバー比Cの値を0.4〜
0.9の範囲内で変化させたところ、図7ないし図12
に示すような結果が得られた。これら各図は、前輪23
の移動軌跡X1 上に1から9までの揺動ポジションを設
定した時、これら各ポジションに対応する瞬間中心O1
〜O9 の位置を示している。
【0059】まず、図7は、レバー比CをO.4に設定
した時の瞬間中心O1 〜O9 の推移を示している。レバ
ー比CがO.4の場合、前輪23がバウンド位置からリ
バウンド位置に揺動するにつれて、瞬間中心Oは前輪2
3に近づき、移動軌跡X1 の曲率半径Rは小さくなって
いる。しかしながら、前輪23がリバウンド位置に相当
する揺動ポジション1 に揺動された状態では、その瞬間
中心O1 がリバウンド位置の直前の瞬間中心O2 よりも
前輪23から遠ざかっており、曲率半径Rが逆に大きく
なっている。
【0060】曲率半径Rが大きくなると、前輪23を押
し上げようとする分力FLTが小さくなるから、伸びきり
状態にある緩衝器66を縮ませようとする力が減小す
る。このため、リバウンド位置において車体を引き下げ
る方向の力が一時的に減小することになり、車体のロー
ルを抑える上で好ましくない結果を招く。
【0061】なお、このような現象は、前輪23が揺動
ポジション7に揺動した時にも発生しており、緩衝器6
6を縮ませようとする力にばらつきが生じている。
【0062】図8〜図11は、レバー比Cを0.5〜
0.8の間で0.1づつ変更して設定した時の瞬間中心
O1 〜O9 の推移を示している。これら各図から明らか
なように、レバー比Cが0.5〜0.8の範囲内にあれ
ば、瞬間中心O1 〜O9 は、バウンド位置からリバウン
ド位置に向かうにつれ、前輪23に近接する位置に順序
良く並んでおり、移動軌跡X1 の曲率半径Rは、前輪2
3がリバウンド位置に近づく程小さくなっている。
【0063】このことから、緩衝器66を縮めて前輪2
3を押し上げようとする分力FLTは、前輪23がリバウ
ンド位置に近づく程大きくなり、旋回の内側に位置され
た車体の浮き上がりを抑える上で好都合となる。
【0064】図12は、レバー比Cを0.9に設定した
時の瞬間中心O1 〜O9 の推移を示している。レバー比
CがO.9の場合、前輪23がバウンド位置からリバウ
ンド位置に揺動するにつれて、瞬間中心Oは前輪23に
近づき、移動軌跡X1 の曲率半径Rは小さくなってい
る。しかしながら、リバウンド位置に相当する揺動ポジ
ション1では、瞬間中心O1 がリバウンド位置の直前の
瞬間中心O2 よりも前輪23から大きく遠ざかってお
り、曲率半径Rが逆に大きくなっている。このため、リ
バウンド位置において車体を引き下げる方向の力が、レ
バー比Cが0.4の時よりも大きく減小することにな
り、車体の浮き上がりを抑えることができなくなる。
【0065】以上のことから、レバー比Cの値が0.5
≦C≦0.8の範囲内に収まるようにリンク機構35を
構成すれば、特に車体のロールが大きくなるリバウンド
位置付近において、旋回の内側の位置された車体の浮き
上がりを効果的に抑えることができ、車両の旋回性能を
より一層高めることが可能となる。
【0066】また、上記構成の懸架装置では、緩衝器6
6の上部が第1のリンク36とアッパーアーム26とで
囲まれた挿通口48を貫通している。このため、緩衝器
66の取り付け位置が第1のリンク36やアッパーアー
ム26によって制約されることはなく、そのショックア
ブソーバ67の下端部をロアアーム13上に無理なく位
置させることができる。よって、ショックアブソーバ6
7とロアアーム13との連結部が、ロアアーム13から
前後に大きく外れずに済むので、緩衝器66とロアアー
ム13との連結部に大きな曲げモーメントが加わること
もなく、強度的に有利となる。
【0067】その上、アッパーアーム26と第1のリン
ク36とは、緩衝器66を前後から挾んだ二箇所で連結
されるので、これらアッパーアーム26と第1のリンク
36との連結強度も充分に確保できる。
【0068】なお、上記第1実施例では、前輪23がバ
ウンド位置に移動された時に、この前輪23の移動軌跡
X1 の曲率半径Rが最も大きくなるように設定してい
る。しかしながら、通常の走行では、前輪23がバウン
ド位置まで移動することはまずあり得ないので、例えば
図5に破線で示すように、バウンド位置付近での移動軌
跡X1 の曲率半径Rを急激に小さくしたり、あるいは図
5の鎖線で示すように、バウンド位置付近での移動軌跡
X1 の曲げ方向を反転させるようにしても良い。
【0069】また、前輪の移動軌跡X1 の曲率半径Rを
変化させるリンク機構は、上記第1実施例の構成に特定
されることなく、種々のバリエーションの展開が可能で
あり、以下その具体例について説明する。
【0070】図13および図14には、本発明の第2実
施例に係る車輪懸架装置が開示されている。
【0071】この第2実施例は、主に第2のリンク37
をロアアーム13に追従させる構成が上記第1実施例と
相違しており、それ以外の構成は第1実施例と同様であ
る。
【0072】図13に示すように、ショックアブソーバ
67は、ロアアーム13の連結部69に連なる棒状の取
り付け部81を備えている。取り付け部81の外周面に
は、支持ステー82が溶接等の手段により固定されてい
る。支持ステー82は、図14に示すように、取り付け
部81の前方に向けて延びており、この支持ステー82
の先端部に、第2のリンク37の下端部がボールジョイ
ント55を介して連結されている。
【0073】このような構成の第2実施例によると、第
2のリンク37の下端部を、ロアアーム13から上向き
に延びるショックアブソーバ67を利用して支持するこ
とができ、第2のリンク37とロアアーム13とを連結
する格別なブラケットを省略することができる。
【0074】すなわち、本発明のリンク機構35は、前
輪23の移動軌跡X1 の曲率半径Rをバウンド位置に近
づく程大きくするといった特性を得るためのものである
から、その特性上、第2のリンク37の下端部は、ロア
アーム13よりも上方に離れた位置に設置することが望
ましい。すると、ロアアーム13に上向きに延びるブラ
ケットが必要となるが、この第2実施例によれば、ショ
ックアブソーバ67の取り付け部81にブラケットとし
ての機能を兼用させることができ、大きなブラケットが
不要となる。
【0075】したがって、部品点数を削減は勿論のこ
と、ばね下荷重を削減でき、前輪23の路面追従性を高
めることができる。
【0076】図15ないし図18には、本発明の第3実
施例に係る車輪懸架装置が開示されている。
【0077】この第3実施例は、上記第2実施例と同様
に、主に第2のリンク37をロアアーム13に追従させ
るための構成が上記第1実施例と相違しており、それ以
外の構成は第1実施例と同様である。
【0078】この第3実施例においては、左右の前輪2
3のロアアーム13がスタビライザ91を介して連結さ
れている。スタビライザ91は、車体の左右方向に延び
る軸部92と、この軸部92の左右両端部から後方に延
びる一対のアーム部93(一方のみを図示)とを備えて
いる。軸部92の左右両端部は、ブッシュ94を介して
フロントサスペンションメンバー11に回動可能に支持
されており、この軸部92とアーム部93とは、タイロ
ッド70やロアアーム13の上方に位置されている。
【0079】図18に示すように、アーム部93は、そ
の先端部に偏平に押し潰された取り付け部95を備えて
いる。取り付け部95は、上下方向に延びており、この
取り付け部95とロアアーム13の連結部69との間に
は、スタビライザリンク96が掛け渡されている。スタ
ビライザリンク96は、上下方向に延びる棒状をなして
いる。このスタビライザリンク96の上端部は、ボール
ジョイント97を介して取り付け部95に連結されてい
る。また、スタビライザリンク96の下端部は、他のボ
ールジョイント98を介して連結部69に連結されてい
る。
【0080】したがって、前輪23が上下に揺動される
と、この揺動がスタビライザリンク96を介してスタビ
ライザ91のアーム部93に伝わり、アーム部93が軸
部92を中心に上下に揺動する。この場合、左右の前輪
23のストローク量に差があると、軸部92に捩じりが
生じる。この捩じりに基づくばね力によってロアアーム
13の上下動が抑えられ、ロール剛性が高められる。そ
して、本実施例では、スタビライザ91の取り付け部9
5の上部に、第2のリンク37の下端部がボールジョイ
ント55を介して連結されている。
【0081】このような構成の第3実施例によると、ロ
アアーム13の上方に位置するスタビライザ91の取り
付け部95を利用して、第2のリンク37の下端部を支
持することができ、第2のリンク37とロアアーム13
と連結する格別なブラケットを省略することができる。
【0082】しかも、第2のリンク37とロアアーム1
3との間に、ばね性を有するアーム部93が介在される
ので、左右の前輪23が相対的に上下動すると、スタビ
ライザ91の捩じりに基づくばね作用によって、第2の
リンク37の下端部の位置が微妙に変化しながら上下に
移動することになる。したがって、このスタビライザ9
1の特有の動きをうまく利用すれば、前輪23の移動軌
跡X1 の曲率半径Rをバウンド位置に近づくに従い漸次
大きくすることができ、車両の旋回性能を高める上で有
効に寄与する。
【0083】また、図19および図20には、本発明の
第4実施例が開示されている。
【0084】この第4実施例は、主に前輪23の操向中
心軸Kの傾斜が上記第1実施例と相違しており、それ以
外の構成は第1実施例と同様である。
【0085】すなわち、この第4実施例においては、ナ
ックル17を構成するセンターアーム19とアッパーア
ーム100とが、前後方向に延びる水平なピボット軸1
01を介して上下方向に回動可能に連結されている。ア
ッパーアーム100は、図20に示すように、センター
アーム19に連なるアーム本体102と、このアーム本
体102に連結された連結ロッド103とを備えてい
る。アーム本体102は、その前面に緩衝器66を避け
るように切り欠かれた逃げ部104を有している。この
逃げ部104の存在により、アーム本体102は前輪2
3から遠ざかるに従い前後幅が狭められた先細り状をな
しており、この先細りとなった先端部に、連結ロッド1
03がロックナット105を介してねじ込まれている。
したがって、このロックナット105を緩めることで、
連結ロッド103のねじ込み量を変えられるようになっ
ており、アッパーアーム100の全長を自由に調整し得
るようになっている。
【0086】アッパーアーム100の連結ロッド103
は、第1のリンク36に連結されている。第1のリンク
36は、そのボス部44の後端部に単一の連結腕部10
7を備えている。連結腕部107および連結ロッド10
3は、緩衝器66よりも後方に位置されている。これら
連結腕部107と連結ロッド103とは、ボールジョイ
ント108を介して全ての方向に揺動可能に連結されて
いる。
【0087】したがって、本実施例の場合、前輪23の
操向中心軸(キングピン軸)Kは、図19に示すよう
に、ナックル17の下端部に位置されたボールジョイン
ト16と、アッパーアーム100の上端部に位置された
ボールジョイント108とを結ぶ直線で示される。そし
て、この操向中心軸Kと前輪23の接地中心を通る中心
線Cとの間隔で示されるキングピンオフセットSは、比
較的大きな負(−)の値、いわゆるネガティブオフセッ
トに設定され、この操向中心軸Kの鉛直線に対する傾斜
角度が上記第1実施例よりも大きくなっている。
【0088】このような構成の第4実施例において、例
えば車両の走行中、前輪23のフリクションに左右アン
バランスがある場合、この前輪23の接地面にかかる前
後方向の力により、操向中心軸K回りにモーメントが生
じ、車体にヨーイングが発生する。しかるに、上記構成
においては、キングピンオフセットSがネガティブに設
定されているので、車体のヨーイングモーメントを打ち
消す方向に、上記操向中心軸Kの回りにモーメントが発
生する。このため、前輪23のフリクションに左右アン
バランスがあっても、車体の直進性を確保することがで
きる。
【0089】図21ないし図23には、本発明の第5実
施例が開示されている。
【0090】この第5実施例は、自動車の後輪用懸架装
置を示している。
【0091】図21および図22に示すように、車体後
部のクロスメンバー120には、第1のロアアーム12
1と第2のロアアーム122の一端が、夫々ピボット軸
123a,123bを介して連結されている。これら一
対のロアアーム121,122は略水平に配置されてお
り、クロスメンバー120に対し上下方向に揺動可能と
なっている。図23に示すように、第1のロアアーム1
21には、斜め前方に向うテンションロッド124が結
合されている。テンションロッド124の前端は、ピボ
ット軸125を介してクロスメンバー120に上下方向
に揺動可能に連結されている。これらテンションロッド
124および第1のロアアーム121のクロスメンバー
120への連結部には、図示しないゴムブッシュが組み
込まれている。そして、これらテンションロッド124
と第1のロアアーム121とによってA型アームが構成
されている。
【0092】第1および第2のロアアーム121,12
2の揺動先端には、ナックル126が連結されている。
ナックル126は、ハブキャリア127と、このハブキ
ャリア127から上向きに延びるセンターアーム128
とに二分割されている。これらハブキャリア127とセ
ンターアーム128とは、ボルト129を介して分離可
能に連結されている。そして、ハブキャリア127の下
端部に第1のロアアーム121の揺動先端がボールジョ
イント130を介して連結されており、第2のロアアー
ム122の揺動先端は、ピボット軸131を介してハブ
キャリア127の下端部に連結されている。ハブキャリ
ア127には、ブレーキディスク132を有するハブ1
33が回転自在に支持されている。このハブ133の側
面には、後輪134のホイール135が取り付けられて
いる。
【0093】センターアーム128は、後輪134とは
反対側、つまり車体内方に延びるブラケット部138を
備えている。ブラケット部138は、センターアーム1
28の下端部に位置されている。このブラケット部13
8と車体上部のアッパーブラケット139との間には、
上記第1実施例と同様の緩衝器66が架設されている。
緩衝器66は、センターアーム128に沿って上下方向
に延びており、そのショックアブソーバ67の下端部が
ボールジョイント140を介してブラケット部138に
連結されている。また、ショックアブソーバ67の上端
部は、同じくボールジョイント141を介してアッパー
ブラケット139に連結されている。
【0094】センターアーム128の上端部は、後輪1
34の上方に突出しており、このセンターアーム128
の上端部が、本発明に係るリンク機構143を介して車
体に連結されている。
【0095】リンク機構143は、センターリンク14
4、アッパーリンク145およびロアリンク146を備
えている。センターリンク144は、センターアーム1
28に沿って上下方向に延びており、その長さ方向の中
間部がピボット軸147を介してセンターアーム128
の上端部に回動可能に連結されている。図22に示すよ
うに、センターリンク144は、ピボット軸147より
も下方に位置された部分がセンターアーム128の上部
を避けるように後方に向けて屈曲されており、この屈曲
部144aとセンターアーム128の上部とは、緩衝器
66と後輪134との間で前後に並んで位置されてい
る。
【0096】アッパーリンク145は、リンク本体14
8と、このリンク本体148に連結された連結ロッド1
49とを備えている。リンク本体148の一端は、ピボ
ット軸150を介してセンターリンク144の上端部に
回動可能に連結されている。このリンク本体148とセ
ンターリンク144との連結部は、センターリンク14
4とセンターアーム128との連結部の上方に位置され
ている。リンク本体148は、センターリンク144と
の連結部から車体外側に向けて略水平に延びており、上
記後輪134の真上に位置されている。リンク本体14
8は、図22に示すように、センターリンク144から
遠ざかる車体外側に進むに従い先細り状をなしている。
この先細り状となったリンク本体148の先端部に、連
結ロッド149がロックナット151を介してねじ込ま
れている。連結ロッド149のねじ込み量は、ロックナ
ット151を緩めることで変えられるようになってい
る。このため、アッパーリンク145は、その全長を自
由に調整し得るようになっている。
【0097】連結ロッド149は、ボールジョイント1
53を介してリンク取り付け用ブラケット154に連結
されている。このブラケット154は、一対の支持片1
55a,155bを備えており、これら支持片155
a,155bの間を結ぶ連結部156が上記アッパーブ
ラケット139の座部139aにボルト157を介して
取り外し可能に結合されている。座部139aとブラケ
ット154との間には、スペーサ158が介在されてい
る。スペーサ158は、数種類の厚みのものが用意され
ている。このことから、スペーサ158を厚みの異なる
ものと交換することで、アッパーブラケット139に対
するアッパーリンク144の取り付け位置を適宜変えら
れるようになっている。
【0098】また、上記ロアリンク146は、リンク本
体160と、このリンク本体160に連結された連結ロ
ッド161とを備えている。リンク本体160の一端
は、ピボット軸162を介してセンターリンク144の
屈曲部144aの下端部に回動可能に連結されている。
このリンク本体160とセンターリンク144との連結
部は、センターリンク144とセンターアーム128と
の連結部の下方に位置されている。リンク本体160
は、センターリンク144との連結部から車体内側に向
けて略水平に延びており、上記緩衝器66の後方を横切
っている。リンク本体160は、図22に示すように、
センターリンク144から遠ざかる車体内側に進むに従
い先細り状をなしている。この先細り状となったリンク
本体160の先端部に、連結ロッド161がロックナッ
ト163を介してねじ込まれている。連結ロッド161
のねじ込み量は、ロックナット163を緩めることで変
えられるようになっている。このため、ロアリンク14
6は、その全長を自由に調整し得るようになっている。
【0099】連結ロッド161は、ボールジョイント1
64を介してリンク取り付け用ブラケット165に連結
されている。このブラケット165は、一対の支持片1
66a,166bを備えており、これら支持片166
a,166bの間を結ぶ連結部167が上記クロスメン
バー120の上部にボルト168を介して取り外し可能
に結合されている。クロスメンバー120とブラケット
165との間には、スペーサ169が介在されている。
スペーサ169は、数種類の厚みのものが用意されてい
る。このことから、スペーサ169を厚みの異なるもの
と交換することで、クロスメンバー120に対するロア
リンク146の取り付け位置を適宜変えられるようにな
っている。
【0100】このような構成の第5実施例においても、
後輪134を支持するナックル126の上端部がリンク
機構143を介して車体に連結されているので、後輪1
34の移動軌跡が描く円弧の瞬間中心を、リバウンド位
置からバウンド位置に進むに従い後輪134から遠ざけ
ることができる。このため、後輪134がバウンド位置
に揺動された時の移動軌跡の曲率半径を、リバウンド位
置に揺動された時の移動軌跡よりも大きく設定でき、上
記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0101】また、図24には、本発明の第6実施例が
示されている。
【0102】この第6実施例は、自動車の前輪用懸架装
置を示している。
【0103】図24の(b)に示すように、車体のフロ
ントサスペンションメンバー11には、ピボット軸18
1を介してA形のロアアーム182が上下方向に揺動可
能に連結されている。ロアアーム182は略水平に配置
されており、このロアアーム182の揺動先端に、前輪
23を支持するナックル183がボールジョイント16
を介して連結されている。ナックル183は、タイロッ
ド連結用のナックルアーム184と、このナックル18
3の上部から上向きに延びる一対のアッパーアーム18
5a,185bとを一体に備えている。そして、これら
アッパーアーム185a,185bが、本発明に係るリ
ンク機構186を介してフロントサスペンションメンバ
ー11の上部に連結されている。
【0104】リンク機構186は、アッパーアーム18
5a,185bの上端部にピボット軸186aを介して
連結された一対のセンターリンク187a,187bを
備えている。センターリンク187a,187bは、ナ
ックル183に対し上下方向に揺動可能となっており、
これらセンターリンク187a,187bの間に、ボー
ルジョイント188a,188bを介してA形のアッパ
ーリンク189が連結されている。アッパーリンク18
9は、アッパーアーム185a,185bの上方におい
て、その前輪23側の先端部をやや高くした姿勢で配置
されている。このアッパーリンク189の先端部は、ボ
ールジョイト190を介してフロントサスペンションメ
ンバー11の上部に連結されている。そして、アッパー
リンク189は、ロアアーム182と略平行をなしてい
る。
【0105】アッパーリンク189の中間部と、ナック
ル183のアッパーアーム部185a,185bとの間
には、連結ロッド191が架設されている。連結ロッド
191は上下方向に延びており、その上下端部が夫々ボ
ールジョイント192a,192bを介してアッパーリ
ンク189およびアッパーアーム185a,185bに
連結されている。
【0106】このような構成の第6実施例においても、
前輪23のナックル183の上部がリンク機構186を
介してフロントサスペンションメンバー11に連結され
ているので、前輪23の移動軌跡が描く円弧の瞬間中心
を、リバウンド位置からバウンド位置に進むに従い前輪
23から遠ざけることができる。このため、前輪23が
バウンド位置に揺動された時の移動軌跡の曲率半径を、
リバウンド位置に揺動された時の移動軌跡よりも大きく
設定することができる。
【0107】また、図25には、本発明の第7実施例が
示されている。
【0108】この第7実施例は、自動車の前輪用懸架装
置を示している。
【0109】図25の(b)に示すように、車体のフロ
ントサスペンションメンバー11には、ピボット軸18
1を介してA形のロアアーム200が上下方向に揺動可
能に連結されている。ロアアーム200は略水平に配置
されており、このロアアーム200の揺動先端に、前輪
23を支持するナックル201がボールジョイント16
を介して連結されている。ナックル201は、タイロッ
ド連結用のナックルアーム202を備えている。ナック
ル201の上端部は、前輪23の上方にまで延びてお
り、、このナックル201の上端部とロアアーム200
の中間部が、本発明に係るリンク機構203を介してフ
ロントサスペンションメンバー11の上部に連結されて
いる。
【0110】リンク機構203は、ナックル201の上
端部にボールジョイント204を介して連結されたセン
タ−リンク205を備えている。センターリンク205
はA形をなしており、ナックル201の上端部から前輪
23から遠ざかるように斜め上向きに延びている。セン
ターリンク205の上端部には、ピボット軸206を介
してA形のアッパーリンク207が連結されている。ア
ッパーリンク207は、センターリンク205の上方に
おいて、その前輪23側の先端部をやや高くした姿勢で
配置されており、上記ロアアーム200と略平行をなし
ている。そして、アッパーリンク207の先端部は、ピ
ボット軸208を介してフロントサスペンションメンバ
ー11の上部に連結されている。
【0111】アッパーリンク207の中間部とロアアー
ム200の中間部との間には、連結ロッド210が架設
されている。連結ロッド210は、センターリンク20
5を貫通して上下方向に延びており、その上下端部が夫
々ボールジョイント211a,211bを介してアッパ
ーリンク207およびロアアーム200に連結されてい
る。
【0112】このような構成の第7実施例においても、
ロアアーム200や前輪23のナックル201がリンク
機構203を介して車体のフロントサスペンションメン
バー11に連結されているので、前輪23の移動軌跡が
描く円弧の瞬間中心を、リバウンド位置からバウンド位
置に進むに従い前輪23から遠ざけることができる。こ
のため、前輪23がバウンド位置に揺動された時の移動
軌跡の曲率半径を、リバウンド位置に揺動された時の移
動軌跡よりも大きく設定することができる。
【0113】なお、上記第7実施例では、連結ロッド2
10の上端部をアッパーリンク207に連結したが、こ
の連結ロッド210の上端部を、例えばアッパーリンク
207とナックル201とを結ぶセンターリンク205
に連結しても良い。
【0114】さらに、図26には、上記第1実施例と類
似する本発明の第8実施例が示されている。
【0115】図26の(b)に示すように、車体のフロ
ントサスペンションメンバー11には、A形をなすロア
アーム220と、一対のアッパーアーム221a,22
1bが夫々ピボット軸222,223を介して上下方向
に揺動可能に枢支されている。アッパーアーム221
a,221bは、ロアアーム220よりも全長が短く形
成されている。このアッパーアーム221a,221b
は、前輪23側の先端部を高くした姿勢でロアアーム2
20の上方に配置されている。
【0116】なお、アッパーアーム221a,221b
のフロントサスペンションメンバー11との連結端部
は、クロスメンバ224を介して互いに結合されてい
る。
【0117】ロアアーム220は略水平に配置されてい
る。このロアアーム220の先端部には、前輪23を支
持するナックル225の下部がボールジョイント226
を介して連結されている。ナックル225は、タイロッ
ド連結用のナックルアーム227を備えている。そし
て、このナックル225の上部とアッパーアーム221
a,221bおよびロアアーム220とアッパーアーム
221a,221bとの間に、本発明に係るリンク機構
228が介装されている。
【0118】リンク機構228は、ナックル225の上
部とアッパーアーム221a,221bの先端部との間
を結ぶセンターリンク230と、このセンターリンク2
30とロアアーム220とを結ぶ連結ロッド231とを
備えている。センターリンク230は、その一端がボー
ルジョイント232を介してナックル225の上端部に
連結されているとともに、他端がアッパーアーム221
a,221bの先端部間にピボット軸233を介して上
下に揺動可能に連結されている。このセンターリンク2
30は、下向きに延びるブラケット234を備えてい
る。
【0119】また、連結ロッド231は上下方向に延び
ており、その上下端部が夫々ボールジョイント235
a,235bを介してセンターリンク230のブラケッ
ト234とロアアーム220に連結されている。
【0120】このような構成の第8実施例においても、
前輪23を支持するナックル225の上部とアッパーア
ーム221a,221bおよびロアアーム220とアッ
パーアーム221a,221bとの間にリンク機構22
8が介在されているので、前輪23の移動軌跡が描く円
弧の瞬間中心を、リバウンド位置からバウンド位置に進
むに従い前輪23から遠ざけることができる。このた
め、前輪23がバウンド位置に揺動された時の移動軌跡
の曲率半径を、リバウンド位置に揺動された時の移動軌
跡よりも大きく設定することができる。
【0121】図27には、上記第1実施例と類似する本
発明の第9実施例が開示されている。
【0122】この第9実施例は、主にリンク機構35の
第1のリンク36の構成が上記第1実施例と相違してい
る。
【0123】図27に示すように、第1のリンク36
は、一対のリンク要素241,242に二分割されてい
る。これらリンク要素241,242の一端は、フロン
トサスペンションメンバー11のリンク取り付け用ブラ
ケット38に、ピボット軸46を介して上下に揺動可能
に枢支されている。一方のリンク要素241は、ブラケ
ット38から斜め上向きに延びており、その先端がピボ
ット軸47を介してアッパーアーム26に回動可能に連
結されている。他方のリンク要素242は、ブラケット
38から斜め下向きに延びており、その先端部がボール
ジョイント54を介して第2のリンク37に連結されて
いる。
【0124】アッパーアーム26と他方のリンク要素2
42との間には、中継リンク243が架設されている。
中継リンク243は、上下方向に延びており、その上下
端部が夫々ボールジョイント244a,244bを介し
てアッパーアーム26およびリンク要素242に連結さ
れている。
【0125】なお、この実施例においては、ロアアーム
13は、ピボット軸245を介して上下方向に揺動可能
に連結されている。
【0126】このような構成の第9実施例によると、第
1のリンク36を一対のリンク要素241,242に分
割したにも拘らず、リンク要素242とアッパーアーム
26との間が中継リンク243によって結合されている
ので、リンク要素241,242の位置関係を一定に保
つことができる。このため、上記第1実施例のリンク機
構35と同様の動きが得られ、前輪23の移動軌跡が描
く円弧の瞬間中心を、リバウンド位置からバウンド位置
に進むに従い前輪23から遠ざけることができる。
【0127】また、図28には、上記第9実施例と酷似
する本発明の第10実施例が開示されている。
【0128】この第10実施例は、主にリンク要素24
1,242回りの構成が上記第9実施例と相違してお
り、それ以外の構成は第9実施例と同様である。
【0129】図28に示すように、他方のリンク要素2
42の一端は、一方のリンク要素241の中間部にピボ
ット軸247を介して上下方向に回動可能に連結されて
いる。他方のリンク要素242は、第2のリンク37の
連結部よりも前輪23側に向けて延長された延長部24
8を備えている。そして、この延長部248の先端にボ
ールジョイント244bを介して中継リンク243の下
端部が連結されている。
【0130】この第10実施例によると、上記第9実施
例と比較した場合に、単にリンク要素242と第2のリ
ンク37および中継リンク243との連結位置の関係が
逆となっているだけであるから、リンク機構35の動き
自体には何等変わるところがなく、上記第9実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0131】さらに、図29には、本発明の第11実施
例が示されている。
【0132】この第11実施例は、自動車の前輪用懸架
装置を示している。
【0133】図29の(b)に示すように、車体のフロ
ントサスペンションメンバー11には、一対のロアアー
ム261a,261bとA形のアッパーアーム262
が、夫々ピボット軸263,264を介して上下方向に
揺動可能に枢支されている。ロアアーム261a,26
1bとアッパーアーム262とは、互いに並行をなすと
ともに、前輪23側の先端部をやや高くした姿勢で配置
されている。
【0134】ロアアーム261a,261bの先端部と
アッパーアーム262の先端部との間には、前輪23を
支持するナックル267が配置されている。ナックル2
67は、タイロッド連結用のナックルアーム268を備
えている。このナックル267の上部は、ボールジョイ
ント269を介してアッパーアーム262に連結されて
いる。そして、ナックル267の下部とロアアーム26
1a,261bおよびアッパーアーム262とロアアー
ム261a,261bとの間には、本発明に係るリンク
機構270が介在されている。
【0135】リンク機構270は、ナックル267の下
部とロアアーム261a,261bの先端部とを連結す
るセンターリンク271と、ロアアーム261a,26
1bとアッパーアーム262とを連結する連結ロッド2
65とを備えている。センターリンク271の一端は、
ロアアーム261a,261bの先端部間にピボット軸
272を介して上下方向に揺動可能に枢支されている。
このセンターリンク271の他端は、ボールジョイント
273を介してナックル267の下部に連結されてい
る。
【0136】また、連結ロッド265は、上下方向に延
びており、その上下端部が夫々ボールジョイント266
a,266bを介してアッパーアーム262およびロア
アーム261a,261bに連結されている。
【0137】このような構成の第11実施例において
も、前輪23のナックル267とロアアーム261a,
261bおよびアッパーアーム262とロアアーム26
1a,261bとの間にリンク機構270が介在されて
いるので、前輪23の移動軌跡が描く円弧の瞬間中心
を、リバウンド位置からバウンド位置に進むに従い前輪
23から遠ざけることができる。このため、前輪23が
バウンド位置に揺動された時の移動軌跡の曲率半径を、
リバウンド位置に揺動された時の移動軌跡よりも大きく
設定することができる。
【0138】なお、上記第11実施例においては、連結
ロッド265の下端部をロアアーム261a,261b
に連結したが、本発明はこれに限らず、例えば連結ロッ
ド265の下端部をセンターリンク271に連結しても
良い。
【0139】図30には、本発明の第12実施例が開示
されている。
【0140】この第12実施例は、上記第6実施例と類
似しており、この第6実施例と同一構成部分について
は、同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0141】すなわち、この第12実施例では、ナック
ル183のアッパーアーム185a,185bが、リン
ク機構281を介してフロントサスペンションメンバー
11の上部に連結されている。このリンク機構281
は、センターリンク283を備えている。センターリン
ク283は、アッパーアーム185a,185bの先端
部間にピボット軸282を介して上下方向に揺動可能に
連結されており、上記アッパーアーム185a,185
bの上端部から前輪23側に向けて斜め上向きに延びて
いる。
【0142】センターリンク283の上端部には、ピボ
ット軸284を介してアッパーリンク285の中間部が
上下方向に揺動可能に枢支されている。アッパーリンク
285は、前輪23側の端部を低くした姿勢で上記アッ
パーアーム185a,185bと並行に配置されてい
る。
【0143】アッパーリンク285の一端部とアッパー
アーム185a,185bの下端部との間には、連結ロ
ッド286が架設されている。連結ロッド286は、セ
ンターリンク283と並行をなして上下方向に延びてい
る。連結ロッド286の上下端部は、夫々ボールジョイ
ント287a,287bを介してアッパーリンク285
およびアッパーアーム185a,185bに連結されて
いる。そして、アッパーリンク285の他端部は、ボー
ルジョイント288を介してフロントサスペンションメ
ンバー11の上部に連結されている。
【0144】このような構成の第12実施例において
も、ナックル183の上部がリンク機構281を介して
フロントサスペンションメンバー11の上部に連結され
ているので、前輪23の移動軌跡が描く円弧の瞬間中心
を、リバウンド位置からバウンド位置に進むに従い前輪
23から遠ざけることができる。このため、前輪23が
バウンド位置に揺動された時の移動軌跡の曲率半径を、
リバウンド位置に揺動された時の移動軌跡よりも大きく
設定することができる。
【0145】また、図31には、上記第5実施例と類似
する本発明の第13実施例が開示されている。
【0146】この第13実施例において、上記第5実施
例との相違点は、センターアーム128の上端部がボー
ルジョイント300を介してセンターリンク144の中
間部に連結されている点と、アッパーリンク145がピ
ボット軸301を介してリンク取り付けブラケット15
4に上下方向に揺動可能に連結されている点にあり、そ
れ以外の構成は上記第5実施例と同様である。
【0147】図32ないし図34には、上記第13実施
例と類似する本発明の第14実施例が開示されている。
【0148】この第14実施例において、上記第13実
施例との相違点は、ロアリンク146がピボット軸30
5を介してリンク取り付け用ブラケット165に連結さ
れている点と、このロアリンク146がボールジョイン
ト306を介してセンターリンク144の下端部に連結
されている点と、このセンターリンク144の上端部が
ボールジョイント307を介してアッパーリンク145
に連結されている点にあり、それ以外の構成は上記第5
実施例と同様である。
【0149】そして、図33に示すように、この実施例
におけるピボット軸123a,305および301は、
車体の前後方向に延びる軸線T1 ,T2 およびT3 を備
えている。軸線T1 ,T2 およびT3 は、懸架装置を車
体側方から見た場合に、夫々上下方向に傾斜されてお
り、これら軸線T1 ,T2 およびT3 と車体の前後方向
に延びる水平線との交差角度を夫々α1 ,α2 およびα
3 とした時、これらα1,α2 およびα3 は、α1 ≠α2
≠α3 の関係に保たれている。
【0150】また、図34に示すように、上記ピボット
軸123a,305および301の軸線T1 ,T2 およ
びT3 は、懸架装置を平面的に見た場合に、左右方向に
も傾斜されている。これら軸線T1 ,T2 およびT3 と
車体の前後方向に延びる基準線との交差角度を夫々β1
,β2 およびβ3 とした時、これらβ1 ,β2 および
β3 は、β1 ≠β2 ≠β3 の関係に保たれている。
【0151】ピボット軸123a,305および301
の軸線T1 ,T2 およびT3 を上下および左右傾斜させ
た理由は、既に知られているように、加減速時の車体の
姿勢変化、つまり、車両のノーズダイブやスクオウトを
抑制するためである。このため、上記α1 ,α2 および
α3 の関係は、α1 =α2 =α3 に設定しても良いとと
もに、上記β1 ,β2 およびβ3 の関係も、β1 =β2
=β3 に設定しても良い。
【0152】図35には、上記第13実施例と類似する
本発明の第15実施例が開示されている。
【0153】この第15実施例において、上記第13実
施例との相違点は、ロアリンク146とセンターリンク
144とがボールジョイント310を介して連結されて
いる点にあり、それ以外の構成は上記第13実施例と同
様である。
【0154】また、図36には、上記第14実施例と類
似する本発明の第16実施例が開示されている。
【0155】この第16実施例において、上記第14実
施例との相違点は、ロアリンク146とセンターリンク
144とがピボット軸320を介して連結されている点
と、アッパーリンク145がボールジョイント321を
介してリンク取り付け用ブラケット154に連結されて
いる点にあり、それ以外の構成は上記第14実施例と同
様である。
【0156】図37には、上記第13実施例と類似する
本発明の第17実施例が開示されている。
【0157】この第17実施例において、上記第13実
施例との相違点は、センターアーム128の上端部がピ
ボット軸330を介してセンターリンク144の中間部
に連結されている点と、このセンターリンク144の上
端部がピボット軸331を介してアッパーリンク145
に連結されている点にあり、それ以外の構成は上記第1
3実施例と同様である。
【0158】さらに、図38には、上記第16実施例と
類似する本発明の第18実施例が開示されている。
【0159】この第18実施例において、上記第16実
施例との相違点は、ロアリンク146とセンターリンク
144とがボールジョイント340を介して連結されて
いる点と、このセンターリンク144の中間部にセンタ
ーアーム128の上端部がピボット軸341を介して連
結されている点と、センターリンク144とアッパーリ
ンク145とがピボット軸342を介して連結されてい
る点にあり、それ以外の構成は上記第16実施例と同様
である。
【0160】
【発明の効果】請求項1に記載した構成によれば、車両
の旋回時においては、旋回の外側に位置する車輪を押し
上げる方向への分力の発生が抑えられ、遠心力によって
沈み込んだ状態にある車体の外側をさらに引き下げよう
とする力が減小するとともに、旋回の内側に位置する車
輪には、この車輪を押し上げる方向への比較的大きな分
力が働き、遠心力によって浮き上がろうとする車体の内
側が強制的に引き下げられる。
【0161】したがって、旋回時における車体のロール
が抑えられるとともに、車体全体がより低く沈み込むの
で、車体の重心位置を直進状態よりも低く保ちながら旋
回することができ、従来に比べて旋回性能が格段に向上
し、運転者に与える不安感も少なくなる。
【0162】請求項2に記載した構成によれば、車両の
旋回中、車体に働く遠心力によって旋回中心の内側に位
置する車輪がリバウンド位置に向けて揺動されると、こ
の車輪がリバウンド位置に近づくに従い車輪を押し上げ
ようとする力が漸次増大するので、リバウンド位置付近
で車輪の押し上げ力が一時的に低下することはない。こ
のため、旋回中心に対する車体の内側の浮き上がりを確
実に抑えることができ、車両の旋回性能の向上により有
効に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における前輪の懸架装置を
一部断面で示す正面図。
【図2】前輪の懸架装置を一部断面で示す平面図。
【図3】前輪の懸架装置の下面図。
【図4】懸架装置に組み込まれたリンク機構と前輪のホ
イールセンタの移動軌跡を示す図。
【図5】前輪のホイールセンタの移動軌跡を示す図。
【図6】車両の旋回時、前輪に作用するコーナリングフ
ォースと前輪を押し上げる方向への分力との関係を示す
図。
【図7】レバー比Cを0.4に設定した時の前輪の移動
軌跡の瞬間中心の推移を示す図。
【図8】レバー比Cを0.5に設定した時の前輪の移動
軌跡の瞬間中心の推移を示す図。
【図9】レバー比Cを0.6に設定した時の前輪の移動
軌跡の瞬間中心の推移を示す図。
【図10】レバー比Cを0.7に設定した時の前輪の移
動軌跡の瞬間中心の推移を示す図。
【図11】レバー比Cを0.8に設定した時の前輪の移
動軌跡の瞬間中心の推移を示す図。
【図12】レバー比Cを0.9に設定した時の前輪の移
動軌跡の瞬間中心の推移を示す図。
【図13】本発明の第2実施例における前輪の懸架装置
を一部断面で示す正面図。
【図14】前輪の懸架装置を一部断面で示す平面図。
【図15】本発明の第3実施例における前輪の懸架装置
を一部断面で示す正面図。
【図16】前輪の懸架装置の下面図。
【図17】前輪の懸架装置を一部断面で示す平面図。
【図18】図15のA線方向から見た矢視図。
【図19】本発明の第4実施例における前輪の懸架装置
を一部断面で示す正面図。
【図20】前輪の懸架装置を一部断面で示す平面図。
【図21】本発明の第5実施例における後輪の懸架装置
を一部断面で示す正面図。
【図22】後輪の懸架装置の平面図。
【図23】後輪の懸架装置の下面図。
【図24】(a)は、本発明の第6実施例における前輪
の懸架装置を概略的に示す斜視図。(b)は、同実施例
における前輪の懸架装置を概略的に示す正面図。
【図25】(a)は、本発明の第7実施例における前輪
の懸架装置を概略的に示す斜視図。(b)は、同実施例
における前輪の懸架装置を概略的に示す正面図。
【図26】(a)は、本発明の第8実施例における前輪
の懸架装置を概略的に示す斜視図。(b)は、同実施例
における前輪の懸架装置を概略的に示す正面図。
【図27】本発明の第9実施例における前輪の懸架装置
を概略的に示す正面図。
【図28】本発明の第10実施例における前輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図29】(a)は、本発明の第11実施例における前
輪の懸架装置を概略的に示す斜視図。(b)は、同実施
例における前輪の懸架装置を概略的に示す正面図。
【図30】(a)は、本発明の第12実施例における前
輪の懸架装置を概略的に示す斜視図。(b)は、同実施
例における前輪の懸架装置を概略的に示す正面図。
【図31】本発明の第13実施例における後輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図32】本発明の第14実施例における後輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図33】後輪の懸架装置を概略的に示す側面図。
【図34】後輪の懸架装置を概略的に示す平面図。
【図35】本発明の第15実施例における後輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図36】本発明の第16実施例における後輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図37】本発明の第17実施例における後輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図38】本発明の第18実施例における後輪の懸架装
置を概略的に示す正面図。
【図39】従来のストラット型式の懸架装置のロアアー
ムおよび緩衝器の移動軌跡と前輪のホイールセンタの移
動軌跡を示す図。
【図40】従来の車両の旋回時に、その前輪に作用する
コーナリングフォースと前輪の押上力との関係を示す
図。
【符号の説明】
11,65,120,139…車体(フロントサスペン
ションメンバー、マウント部、クロスメンバ、アッパー
ブラケット)、 13,26,121,122,182,185a,18
5b,200,220,221a,221b,261
a,261b,262…アーム(ロアアーム、アッパー
アーム)、 16…自在継手(ボールジョイント)、 17…支持部材(ナックル)、 23,134…車輪(前輪、後輪)、 35,143,186,203,228,270,28
1…リンク機構、 36…第1のリンク、 37…第2のリンク、 54,55…自在継手(ボールジョイント)、 66…緩衝器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に対し上下方向に揺動可能に枢支さ
    れたア−ムと、 このア−ムに支持された車輪と、 上記アームと車体との間に介在された緩衝器と、 を備えており、 上記車輪が上下に揺動された際に、この車輪の接地中心
    を通る車輪の移動軌跡が、略円弧状をなしている車輪懸
    架装置において、 上記車輪がバウンド位置付近に揺動された時の上記移動
    軌跡の曲率半径をRA 、車輪がリバウンド位置付近に揺
    動された時の上記移動軌跡の曲率半径をRBとした時、 RA >RB の関係を成立させるリンク機構を有していることを特徴
    とする車輪懸架装置。
  2. 【請求項2】 車輪を支持する支持部材に、ロアアーム
    およびアッパーアームの一端を夫々自在継手を介して連
    結し、 上記ロアアームの他端を車体に上下方向に揺動可能に連
    結するとともに、 上記アッパーアームの他端と車体との間に第1のリンク
    を介在させ、 これら第1のリンクとアッパーアームおよび第1のリン
    クと車体とを、夫々上下方向に揺動可能に連結し、 上記ロアアームと第1のリンクとの間に、上下方向に延
    びる第2のリンクを介在させるとともに、 この第2のリンクの上下端部を、上記第1のリンクおよ
    びロアアームに夫々自在継手を介して連結したダブルウ
    ィッシュボーン型の車輪懸架装置であって、 上記第1のリンクの車体との連結点から第2のリンクと
    の連結点までの距離をL1 、 上記第1のリンクの車体との連結点から上記アッパーア
    ームとの連結点までの距離をL2 、 上記ロアアームの車体との連結点から上記支持部材との
    連結点までの距離をL3 、 上記ロアアームの車体との連結点から上記第2のリンク
    との連結点までの距離をL4 、とした時、 0.5≦(L4 /L3 )/(L1 /L2 )≦0.8 の範囲内に規定したことを特徴とする車輪懸架装置。
JP29883092A 1992-01-14 1992-11-09 車輪懸架装置 Pending JPH05254320A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP513592 1992-01-14
JP4-5135 1992-01-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05254320A true JPH05254320A (ja) 1993-10-05

Family

ID=11602870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29883092A Pending JPH05254320A (ja) 1992-01-14 1992-11-09 車輪懸架装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05254320A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015008574A1 (ja) * 2013-07-19 2015-01-22 Ntn株式会社 サスペンション装置
JP2015066967A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 カヤバ工業株式会社 サスペンション装置
WO2021045113A1 (ja) * 2019-09-02 2021-03-11 ヤマハ発動機株式会社 操舵モジュールのブラケット、ブラケットを備えたブラケット付操舵モジュール、操舵モジュールを支持する車体及び操舵モジュールを備えた車両

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015008574A1 (ja) * 2013-07-19 2015-01-22 Ntn株式会社 サスペンション装置
JP2015066967A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 カヤバ工業株式会社 サスペンション装置
WO2021045113A1 (ja) * 2019-09-02 2021-03-11 ヤマハ発動機株式会社 操舵モジュールのブラケット、ブラケットを備えたブラケット付操舵モジュール、操舵モジュールを支持する車体及び操舵モジュールを備えた車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0180370B1 (ko) 자동차의 조향륜 현가장치
EP0825040A2 (en) Independent steering suspension having high longitudinal compliance with high caster angle stability
KR0131299B1 (ko) 자동차의 조향륜 현가장치
KR0131301B1 (ko) 자동차의 조향륜 현가장치
KR0131300B1 (ko) 자동차의 조향륜 현가장치
KR950003580B1 (ko) 차량용 후방 현수 장치
KR910008158B1 (ko) 차량의 리어서스펜션
KR0142554B1 (ko) 자동차의 조향륜 현가장치
JPH05162518A (ja) 車両のサスペンション装置
JPH05169941A (ja) 車両のサスペンション装置
JPH05254320A (ja) 車輪懸架装置
JP3083305B2 (ja) 独立懸架式サスペンション
JPH0382614A (ja) 車両のサスペンション装置
JPS629043B2 (ja)
JPH07246816A (ja) 車両用懸架装置
JPS6064009A (ja) 自動車のリヤサスペンシヨン
JP2920087B2 (ja) 車両の操向駆動輪懸架装置
JP2712150B2 (ja) 自動車の懸架装置
JP3180833B2 (ja) 車両のサスペンション装置
KR0114409Y1 (ko) 자동차의 현가장치
KR0180368B1 (ko) 자동차의 조향 구동륜 현가장치
JPS6035615A (ja) 自動車のリヤサスペンション
JPH05155215A (ja) 車両のサスペンション装置
KR20030080475A (ko) 자동차의 현가장치
JPH03213414A (ja) 独立懸架式サスペンション