JPH05254246A - 熱可逆性記録媒体 - Google Patents

熱可逆性記録媒体

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JPH05254246A
JPH05254246A JP3147273A JP14727391A JPH05254246A JP H05254246 A JPH05254246 A JP H05254246A JP 3147273 A JP3147273 A JP 3147273A JP 14727391 A JP14727391 A JP 14727391A JP H05254246 A JPH05254246 A JP H05254246A
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JP
Japan
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thermoreversible
recording medium
recording
thermoreversible recording
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Withdrawn
Application number
JP3147273A
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English (en)
Inventor
Yutaka Okabe
豊 岡部
Yoichi Nishioka
洋一 西岡
Katsuzo Uenishi
勝三 上西
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッド等の加熱手段により印字記録
でき、しかも同じ記録媒体に繰り返し直接目に見える形
で印字記録することのできる熱可逆性記録媒体を提供す
る。 【構成】 支持体11上に、反射層又は光吸収層12を
設け、この上に、加熱する温度の差により透明状態と白
濁の不透明状態とが可逆的に変化し、且つ常温でそれぞ
れの状態の維持が可能な熱可逆記録・表示層13を設
け、さらにこの上に透明保護層14を設けた。この熱可
逆性記録媒体は視覚情報の記録及び消去が何度でも行な
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッド等の熱
的手段により視覚情報の記録・消去を繰り返し行うこと
のできる熱可逆性記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成に発熱記録素子を用いて
記録する装置は、発熱記録素子が低価格であり、また記
録プロセスがシンプルであり、装置価格が安くできると
いう特徴を持っていることから、記録装置として広く利
用されていた。その種類としては、感熱紙に直接書き込
みを行う感熱記録方法が知られており、FAXやプリン
タに応用されている。
【0003】この方法に使用される記録紙は、特公昭4
5−14039号公報に示されるように、電子供与体で
ある無色染料(ロイコ染料)と電子受容体である顕色剤
(フェノール系酸性物質)との発色反応を利用し、この
両者とこれらの反応を助ける感熱層を設けたものであっ
た。この記録紙に記録装置の発熱記録素子からの熱エネ
ルギーが加わると無色染料、顕色剤が溶解して反応し、
発色する。この発色した部分と発色しない部分とで濃度
差が生じることにより、文字、像として記録され視覚で
認識されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
記録装置において、カード又はシート等の記録媒体に目
に見える形で表記、即ち、印字記録し、この印字記録し
た部分を全部消去することにより再生し、この再生した
部分に新たな印字記録を行うものはなかった。したがっ
て、一度記録した感熱記録紙は情報が不要になれば破棄
するしかなく、今日のような情報通信時代においては、
その廃棄量が莫大となり、そのため資源の消費が増加し
ていた。また、省資源の目的で再生紙の使用が奨励され
増加しているが、再生紙を作るに際しても資源は消費さ
れている。
【0005】ところで、直接目に見える形で記録媒体に
印字記録し、この印字記録した部分を全部消去して再生
し、この再生した部分に新たな印字記録をすることによ
り、繰り返し使える記録媒体及び印字装置の開発ができ
れば、省資源となり望ましい。そこで、本発明は、カー
ド又は用紙等の記録媒体に目に見える形で印字記録し、
この印字記録した部分を全部消去することにより再生
し、この再生した部分に新たな印字記録を行うことので
きる、即ち、同じ記録媒体に繰り返し直接目に見える形
で印字記録することのできる熱可逆性記録媒体を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、プラスチックからなる支持体と、該支
持体上に形成された反射層又は光吸収層と、該反射層又
は光吸収層の上に形成された、加熱により透明状態と白
濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温でそれぞ
れの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱可逆記
録・表示層と、該熱可逆記録・表示層の上に形成された
透明保護層を順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録
媒体とするものである。
【0007】また、本発明は、プラスチックからなる支
持体と、該支持体上に形成された反射層又は光吸収層
と、該反射層又は光吸収層の上に形成された、透明部分
と不透明部分とのコントラストを高める働きを有するエ
ンハンス層と、該エンハンス層の上に形成された、加熱
により透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化
し、かつ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性
材料よりなる熱可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表
示層の上に形成された透明保護層を順次備えたことを特
徴とする熱可逆性記録媒体とするものである。
【0008】また、本発明は、熱伝導率のよい無機繊維
紙、セラミックシート、金属シート、又はカーボン粉や
金属粉等を分散させたプラスチックシートから選ばれた
支持体と、該支持体上に形成された、加熱により透明状
態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温で
それぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱
可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層の上に形成
された透明保護層を順次備えたことを特徴とする熱可逆
性記録媒体とするものである。
【0009】また、本発明は、熱伝導率のよい無機繊維
紙、セラミックシート、金属シート、又はカーボン粉や
金属粉等を分散させたプラスチックシートから選ばれた
支持体と、該支持体上に形成された、透明部分と不透明
部分とのコントラストを高める働きを有するエンハンス
層と、該エンハンス層の上に形成された、加熱により透
明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常
温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりな
る熱可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層の上に
形成された透明保護層を順次備えたことを特徴とする熱
可逆性記録媒体とするものである。
【0010】また、本発明は、プラスチックからなる支
持体と、該支持体上に形成された反射層又は光吸収層
と、該反射層又は光吸収層の上に形成された、加熱によ
り透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、か
つ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よ
りなる熱可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層の
上に形成された透明保護層と、さらに、前記支持体の下
に形成された、コード化された情報を記録する記録層
と、該記録層の下に形成された保護層を順次備えたこと
を特徴とする熱可逆性記録媒体とするものである。
【0011】また、本発明は、プラスチックからなる支
持体と、該支持体上に形成された反射層又は光吸収層
と、該反射層又は光吸収層上に形成された、透明部分と
不透明部分とのコントラストを高める働きを有するエン
ハンス層と、該エンハンス層上に形成された、加熱によ
り透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、か
つ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よ
りなる熱可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層上
に形成された、透明保護層と、さらに、前記支持体の下
にコード化された情報を記録する記録層と、該記録層の
下に形成された保護層を順次備えたことを特徴とする熱
可逆性記録媒体とするものである。
【0012】また、本発明は、熱伝導率のよい無機繊維
紙、セラミックシート、金属シート、又はカーボン粉や
金属粉等を分散させたプラスチックシートから選ばれた
支持体と、該支持体上に形成された、加熱により透明状
態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温で
それぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱
可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層の上に形成
された透明保護層と、さらに前記支持体の下にコード化
された情報を記録する記録層と、該記録層の下に形成さ
れた保護層を順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録
媒体とするものである。
【0013】また、本発明は、熱伝導率のよい無機繊維
紙、セラミックシート、金属シート、又はカーボン粉や
金属粉等を分散させたプラスチックシートから選ばれた
支持体と、該支持体上に形成された透明部分と不透明部
分とのコントラストを高める働きを有するエンハンス層
と、該エンハンス層上に形成された、加熱により透明状
態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温で
それぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱
可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層上に形成さ
れた透明保護層と、さらに前記支持体の下にコード化さ
れた情報を記録する記録層と、該記録層の下に形成され
た保護層を順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録媒
体とするものである。
【0014】また、本発明は、透明プラスチックからな
る透明支持体と、該透明支持体上に形成された、加熱に
より透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、
かつ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料
よりなる熱可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層
上に形成された透明保護層と、さらに前記透明支持体の
下に形成された反射層又は光吸収層を備えたことを特徴
とする熱可逆性記録媒体とするものである。
【0015】また、本発明は、透明プラスチックからな
る透明支持体と、該透明支持体上に形成された、加熱に
より透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、
かつ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料
よりなる熱可逆記録・表示層と、該熱可逆記録・表示層
上に形成された透明保護層と、さらに前記透明支持体の
下に形成された反射層又は光吸収層と、該反射層又は光
吸収層の下に形成されたコード化された情報を記録する
記録層と、該記録層の下に形成した保護層を順次備えた
ことを特徴とする熱可逆性記録媒体とするものである。
【0016】また、本発明において使用する熱可逆性材
料は、例えば、ポリビニルブチラールからなるマトリク
ス剤と飽和カルボン酸又は該飽和カルボン酸の誘導体を
含有した材料を用いることができるものである。また、
本発明の熱可逆性記録媒体で使用する熱可逆性材料は、
スチレン・ブタジエン共重合体からなるマトリクス剤と
飽和カルボン酸又は該飽和カルボン酸の誘導体とを含有
した材料を使用するものである。
【0017】また、本発明の熱可逆性記録媒体で使用す
る熱可逆性材料は、無定形エチレン・プロピレンからな
るマトリクス材と飽和カルボン酸又は該飽和カルボン酸
の誘導体とを含有した材料を使用するものである。ま
た、本発明の熱可逆性記録媒体で使用する熱可逆性材料
は、トランスポリイソプレンからなるマトリクス材と飽
和カルボン酸又は該飽和カルボン酸の誘導体とを含有し
た材料を使用するものである。
【0018】また、本発明は、透明保護層における周辺
部に、すなわち、熱印字記録される熱可逆記録・表示層
を透過して印字記録を目視する透明保護層のうち、熱可
逆記録・表示層の周辺部は印字記録が行われなくて、こ
の印字記録を透過する必要のない透明保護層の部分に、
文字や図形を印刷した熱可逆性記録媒体とするものであ
る。
【0019】また、本発明の熱可逆性記録媒体中に包含
させることのできる反射層又は光吸収層は、白色に対し
てコントラストの大きい黒色又は赤色を印刷した着色
層、或いは、白色に対してコントラストの大きい複数色
を印刷した着色層とするものである。さらに、本発明の
熱可逆性記録媒体中に包含させることのできる反射層又
は光吸収層は、螢光塗料を含む塗料で印刷した層、或い
は熱伝導率のよいカーボン粉、又は金属粉を含む塗料で
印刷した層とするものである。
【0020】
【作用】本発明は、以上のように熱可逆性記録媒体を構
成したので、熱可逆記録・表示層は、サーマルヘッド等
の熱的手段により、例えば70〜200℃までの範囲内
の温度に熱した場合、透明状態になり、これを室温まで
冷却すると、透明状態が固定される。続いて、例えば、
57〜70℃の範囲内の温度に熱した場合、不透明状態
になり、これを室温まで冷却すると、不透明状態が固定
される。これにより、視覚情報を繰り返し記録/消去す
ることが可能になる。さらに、本発明の熱可逆性記録媒
体は感熱記録紙と記録条件が一致するために、感熱記録
紙に用いていた印字装置もそのまま使用することができ
る。
【0021】さらにまた、本発明の熱可逆性記録媒体
は、コード化された情報を記録する記録層を設けたの
で、透明度の差により視覚情報として認識される部分
と、コード情報を含む部分とを合わせ持つことができ、
情報記録媒体として多元的に利用可能である。
【0022】
【実施例1】図1は、本発明の実施例の熱可逆性記録媒
体の一構成を示す断面図である。本実施例を図1に基づ
いて説明する。この熱可逆性記録媒体は、例えば、膜厚
100μmのプラスチックシートからなる支持体11を
有し、その支持体11の表面上には、黒色に印刷した反
射層又は光吸収層12が形成されている。この反射層又
は光吸収層12は黒色であるので、光吸収層として作用
する。その上には、膜厚20μmの熱可逆記録・表示層
13が形成されている。さらにその上には、膜厚5μm
のポリエステルシートの透明保護層14が形成されてい
る。
【0023】支持体11の材料としては、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ
塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素
樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルファ
ン、ポリブタジェン、ポリイミド等のプラスチックや、
紙、合成紙等が使用できる。また、支持体11の膜厚は
熱可逆記録・表示層13を維持できる厚さでよく25μ
m〜1mmが望ましい。
【0024】反射層又は光吸収層12としては、アルミ
ニウムや銅などの金属、顔料、色素等を含む材料を用い
ることができる。反射層又は光吸収層12の形成方法
は、例えば、支持体11上に、通常のフィルム用グラビ
ア印刷機により黒色や赤色のインキを塗布してもよい。
この色に関しては、熱可逆記録・表示層13が不透明の
ときの白色に対してコントラストが大きくなるものが望
ましいが、緑や黄色でも、またどのような色でも用いる
ことができる。また、白色に対してコントラストの大き
い複数色を印刷することもできる。さらに、蛍光塗料を
含む塗料を塗布することもできる。熱伝導率のよいカー
ボン粉、又は金属粉を含む塗料を用いれば、熱可逆性記
録媒体の熱効率がよくなる。
【0025】熱可逆記録・表示層13の材料には、例え
ば、ポリビニルブチラールとして積水化学工業(株)の
エスレックB(商品名)を用いた。飽和カルボン酸又は
その誘導体としては、ステアリン酸を用いた。そして、
エスレックB5重量部と、ステアリン酸3重量部とを5
0重量部のテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)
に溶解させて、本実施例の熱可逆性材料の塗布溶液を調
製した。この溶液を、バーコート法により、塗布し、乾
燥して乾燥後の膜厚を20μmになるようにした。
【0026】前記熱可逆記録・表示層13に用いること
のできる材料には、ポリビニルブチラールからなるマト
リクス材と、飽和カルボン酸又はその誘導体とを所定の
比率で含有した熱可逆性材料を用いることができる。飽
和カルボン酸又はその誘導体は、それぞれ単独でも、混
合しても用いることができる。本発明で使用できる飽和
カルボン酸としては、次のものに限られないが、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリ酸等が好
適に用いられる。これらの化合物は炭素数が、10〜2
4の飽和カルボン酸である。また、その誘導体として
は、次のものに限られないが、ステアリン酸アミド等の
アミド、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタ
デシルアミン、ステアリルアミン等のアミン、パルミト
アニリド、ステアリルアニリド等のアニリド、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ド
コサノール等のアルコール、ステアリン酸フェニル、ス
テアリン酸ビニル、ステアリン酸n−ドデシル等のエス
テル、ステアリン酸カルシウム等の金属塩、2−ヘプタ
デシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2
−ステアリルイミダゾール等のイミダゾール、等の炭素
数が10〜24の飽和カルボン酸の誘導体が好適であ
る。
【0027】また、上記マトリクス材と、飽和カルボン
酸又はその誘導体の混合比は、重量比で1:2〜20:
1の範囲内とするのが好適である。その理由は、マトリ
クス材に対し飽和カルボン酸又はその誘導体を、1:2
より多く含ませると熱可逆性材料の成膜が困難となり、
20:1より少なくすると熱可逆性が小さくなるからで
ある。
【0028】また、本発明でいう、ポリビニルブチラー
ルからなるマトリクス材と、飽和カルボン酸又はその誘
導体とを含むとは、これらの材料のみの場合は勿論のこ
と、これらの材料に加え熱可逆性材料の膜質を向上させ
る物質、潤滑性を向上させる物質等の他の物質を含むこ
とも意味する。また、熱可逆性材料の塗布溶液の調製に
は、マトリクス材と飽和カルボン酸又はその誘導体を溶
剤に溶かして塗布溶液を得る。そのための溶剤として
は、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、及びベンゼン等の中から選
ばれた1種を用いるか又は2種以上を混合して用いるの
がよい。また、塗布溶液調製時に必要とあれば溶剤を加
熱して用いてもよい。
【0029】透明保護層14としては、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化
ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルファン、
ポリブタジェン等の透明プラスチックが使用できる。ま
た、透明保護層14の厚さとしては、発熱記録素子が透
明保護層14を通して熱可逆記録・表示層13に熱を伝
える厚さでよく、1〜15μmが望ましい。
【0030】また、必要に応じて、透明保護層14にお
ける周辺部に、すなわち、熱印字記録される熱可逆記録
・表示層13を透過して印字記録を目視する透明保護層
14のうち、熱可逆記録・表示層13の周辺部は印字記
録が行なわれなくて、この印字記録を透過する必要のな
い透明保護層14の部分に、文字や図形を印刷すること
ができる。このように熱印字記録とは別に、通常の印刷
をすることにより、特に消す必要のない情報を記録して
おくことができる。
【0031】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
透明保護層14側からサーマルヘッドを用いて加熱を行
なうと熱可逆記録・表示層13に熱が効率よく伝わり記
録が行なわれる。また、本実施例の熱可逆性記録媒体の
視覚情報は、透明保護層14側からの光の入射により、
透明保護層14側を目視することによって得られる。
【0032】
【実施例2】本実施例は、前記実施例1の熱可逆性記録
媒体の構成のうち、熱可逆記録・表示層13に用いた熱
可逆性材料として、マトリクス材としてのポリビニルブ
チラールと飽和カルボン酸又は該飽和カルボン酸の誘導
体からなる熱可逆性材料に代えて、マトリクス材として
のスチレン・ブタジエン共重合体と、飽和カルボン酸又
はその誘導体とからなる熱可逆性材料を用いたものであ
る。本実施例の熱可逆性記録媒体の構成のうち熱可逆記
録・表示層13以外の構成は、前記実施例1と同一の構
成である。
【0033】本実施例を図1に基づいて説明する。この
熱可逆性記録媒体は、例えば、膜厚100μmのプラス
チックシートからなる支持体11を有し、その支持体1
1の表面上には、黒色に印刷した反射層又は光吸収層1
2が形成されている。本実施例の反射層又は光吸収層1
2は黒色であるので、光吸収層として作用する。その上
には、膜厚20μmの熱可逆記録・表示層13が形成さ
れている。さらにその上には、膜厚5μmのポリエステ
ルシートの透明保護層14が形成されている。
【0034】支持体11の材料としては、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ
塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素
樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルファ
ン、ポリブタジェン、ポリイミド等のプラスチックや、
紙、合成紙等が使用できる。また、支持体11の膜厚は
熱可逆記録・表示層13を維持できる厚さでよく25μ
m〜1mmが望ましい。
【0035】反射層又は光吸収層12としては、アルミ
ニウムや銅などの金属、顔料、色素等を含む材料を用い
ることができる。反射層又は光吸収層12の形成方法
は、例えば、支持体11上に、通常のフィルム用グラビ
ア印刷機により黒色や赤色のインキを塗布してもよい。
この色に関しては、熱可逆記録・表示層13が不透明の
ときの白色に対してコントラストが大きくなるものが望
ましいが、緑や黄色でも、またどのような色でも用いる
ことができる。また、白色に対してコントラストの大き
い複数色を印刷することもできる。さらに、蛍光塗料を
含む塗料を塗布することもできる。熱伝導率のよいカー
ボン粉、又は金属粉を含む塗料を用いれば、熱可逆性記
録媒体の熱効率がよくなる。
【0036】熱可逆記録・表示層13の材料には、例え
ば、スチレン・ブタジエン共重合体として旭化成工業
(株)のアスマー(商品名)を用いた。飽和カルボン酸
又はその誘導体としては、ステアリン酸を用いた。そし
て、アスマー5重量部と、ステアリン酸3重量部とを5
0重量部のテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)
に溶解させて、本実施例の熱可逆性材料の塗布溶液を調
製した。この溶液を、バーコート法により、塗布し、乾
燥して乾燥後の膜厚を20μmになるようにした。
【0037】前記熱可逆記録・表示層13に用いること
のできる材料には、スチレン・ブタジエン共重合体から
なるマトリクス材と、飽和カルボン酸又はその誘導体と
を所定の比率で含有した熱可逆性材料である。また、マ
トリクス材として、前記スチレン・ブタジエン共重合体
の代わりに、無定形エチレン・プロピレン(例えば、住
友化学株式会社製のエスプレン(商品名))等のポリオ
レフィン系エラストマー、あるいは、トランスポリイソ
プレン(例えば、クラレ株式会社製のクラプレン(商品
名))を用いることができる。
【0038】飽和カルボン酸又はその誘導体は、それぞ
れ単独でも、混合しても用いることができる。本発明で
使用できる飽和カルボン酸としては、次のものに限られ
ないが、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグ
ノセリ酸等が好適に用いられる。これらの化合物は炭素
数が、10〜24の飽和カルボン酸である。また、その
誘導体としては、次のものに限られないが、ステアリン
酸アミド等のアミド、ドデシルアミン、ヘキサデシルア
ミン、オクタデシルアミン、ステアリルアミン等のアミ
ン、パルミトアニリド、ステアリルアニリド等のアニリ
ド、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコ
サノール、ドコサノール等のアルコール、ステアリン酸
フェニル、ステアリン酸ビニル、ステアリン酸n−ドデ
シル等のエステル、ステアリン酸カルシウム等の金属
塩、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、2−ステアリルイミダゾール等のイミダゾ
ール、等の炭素数が10〜24の飽和カルボン酸の誘導
体が好適である。
【0039】また、上記マトリクス材と、飽和カルボン
酸又はその誘導体の混合比は、重量比で1:2〜20:
1の範囲内とするのが好適である。その理由は、マトリ
クス材に対し飽和カルボン酸又はその誘導体を、1:2
より多く含ませると熱可逆性材料の成膜が困難となり、
20:1より少なくすると熱可逆性が小さくなるからで
ある。
【0040】また、本発明でいう、スチレン・ブタジエ
ン共重合体からなるマトリクス材と飽和カルボン酸又は
その誘導体とを含むとは、これらの材料のみの場合は勿
論のこと、これらの材料に加え熱可逆性材料の膜質を向
上させる物質、潤滑性を向上させる物質等の他の物質を
含むことも意味する。また、熱可逆性材料の塗布溶液の
調製には、マトリクス材と飽和カルボン酸又はその誘導
体を溶剤に溶かして塗布溶液を得る。そのための溶剤と
しては、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化
炭素、エタノール、トルエン、及びベンゼン等の中から
選ばれた1種を用いるか又は2種以上を混合して用いる
のがよい。また、塗布溶液調製時に必要とあれば溶剤を
加熱して用いてもよい。
【0041】透明保護層14としては、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化
ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルファン、
ポリブタジエン等の透明プラスチックが使用できる。ま
た、透明保護層14の厚さとしては、発熱記録素子が透
明保護層14を通して熱可逆記録・表示層13に熱を伝
える厚さでよく、1〜15μmが望ましい。
【0042】また、必要に応じて、透明保護層14の周
辺部、すなわち、熱印字記録される熱可逆記録・表示層
13を透過して印字記録を目視する透明保護層14のう
ち、熱可逆記録・表示層13の周辺部は印字記録が行な
われなくて、この印字記録を透過する必要のない透明保
護層14の部分に、文字や図形等を印刷することができ
る。このように熱印字記録とは別に、通常の印刷をする
ことにより、特に消す必要のない情報を記録しておくこ
とができる。
【0043】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
透明保護層14側からサーマルヘッドを用いて加熱を行
なうと効率良く熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記
録が行なわれる。また、本実施例の熱可逆性記録媒体の
視覚情報は、透明保護層14側からの光の入射により、
透明保護層14側を目視することによって得られる。
【0044】
【実施例3】図2は、本発明の別の実施例の熱可逆性記
録媒体の一構成を示す断面図である。本実施例を図2に
基づいて説明する。本実施例の熱可逆性記録媒体の構成
は、実施例1又は実施例2の熱可逆性記録媒体の構成に
おいて、反射層又は光吸収層12と熱可逆記録・表示層
13との間にエンハンス層15が形成されたものであ
り、その他の層構成は実施例1又は実施例2と同一であ
る。
【0045】エンハンス層15は、透明部分と白濁した
不透明部分とのコントラストを高める働きのために設け
たものである。そのエンハンス層15の材料には、透明
プラスチック、例えばポリエステル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、セロファン、ポリ塩化ビニル、ポリオレ
フィン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、
ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリア
リレート、ポリサルホン、フッ素樹脂、ポリアクリロニ
トリル、ポリエーテルサルファン、ポリブタジエン等が
使用できる。
【0046】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
透明保護層14側からサーマルヘッドを用いて加熱を行
なうと効率良く熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記
録が行なわれる。また、本実施例の熱可逆性記録媒体の
視覚情報は、透明保護層14側からの光の入射により、
透明保護層14側を目視することによって得られる。
【0047】
【実施例4】図3は、本発明のさらに別の実施例の熱可
逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。21は、熱
伝導率のよい無機繊維紙、セラミックシート、金属シー
ト、又はカーボン粉や金属粉等を分散させたプラスチッ
クシートからなる支持体である。その支持体21上に熱
可逆記録・表示層13が形成され、さらにその熱可逆記
録・表示層13上に透明保護層14が形成されている。
【0048】前記熱可逆記録・表示層13及び透明保護
層14を形成している各々の材料は実施例1又は実施例
2の熱可逆性記録媒体の熱可逆記録・表示層及び透明保
護層の材料と同一のものを使用した。本実施例において
使用した支持体21の前記した材料は、反射又は光吸収
が生じる材料で構成されているため、熱可逆性記録媒体
の構成層として、実施例1で構成された反射層又は光吸
収層は必要ない。したがって、支持体21上に直接、熱
可逆記録・表示層13を形成することができる。
【0049】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
サーマルヘッドを用いて、支持体21側から行うと効率
よく熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記録が行なわ
れる。また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚情報
は、透明保護層14側からの光の入射により、透明保護
層14側を目視することによって得られる。
【0050】
【実施例5】図4は、本発明のさらに別の実施例の熱可
逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。本実施例の
熱可逆性記録媒体の構成は、実施例4の熱可逆性記録媒
体の構成において、支持体21と熱可逆記録・表示層1
3との間にエンハンス層15が形成されているものであ
り、その他の層構成は実施例4と同一である。このエン
ハンス層15は、透明状態と白濁状態とのコントラスト
を高める働きのために設けたものである。このエンハン
ス層15を形成する材料は、実施例3の熱可逆性記録媒
体のエンハンス層で用いた材料と同一の材料を使用する
ことができる。
【0051】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
サーマルヘッドを用いて、支持体21側から行うと効率
よく熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記録が行なわ
れる。また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚情報
は、透明保護層14側からの光の入射により、透明保護
層14側を目視することによって得られる。
【0052】
【実施例6】図5は、本発明のさらに別の実施例の熱可
逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。本実施例の
熱可逆性記録媒体は、直接目視できる熱記録とコード化
された記録との複合された情報を記録できるものであ
る。
【0053】本実施例の熱可逆性記録媒体の構成は、図
1及び実施例1又は2に示した熱可逆性記録媒体の支持
体11の下に、コード化された情報を記録する記録層1
6を形成し、さらにその下に保護層17を形成したもの
である。その他の層構成、すなわち、反射層又は光吸収
層12、熱可逆記録層・表示層13、透明保護層14
は、実施例1又は実施例2と同一である。
【0054】前記記録層16の記録媒体としては、磁気
記録媒体、光記録媒体、熱記録媒体、ICカード等の電
気記録媒体、光磁気記録媒体、熱磁気記録媒体等が使用
できる。保護層17を形成する材料としては、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポ
リ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フ
ッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルフ
ァン、ポリブタジエン、ポリイミド等のプラスチック、
SiO2 、Al2 3 、TiO2 等の無機材料が使用で
きる。
【0055】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
サーマルヘッドを用いて、透明保護層14側から行うと
効率よく熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記録が行
なわれる。この視覚情報に加えて、本実施例の熱可逆性
記録媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体、熱記録媒体、
電気記録媒体、光磁気記録媒体、熱磁気記録媒体等の記
録手段を複合しているので、それぞれの媒体の記録方式
を組み合わせることにより、コード情報も記録できる。
【0056】また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚
情報は、透明保護層14側からの光の入射により、透明
保護層14側を目視することによって得られる。
【0057】
【実施例7】図6は、本発明のさらに別の実施例の熱可
逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。本実施例の
熱可逆性記録媒体の構成は、実施例6の熱可逆性記録媒
体の構成において、反射層又は光吸収層12と熱可逆記
録・表示層13との間にエンハンス層15が形成されて
いるものである。その他の層構成、すなわち、記録層1
6、保護層17、支持体11及び透明保護層14は実施
例6と同一である。
【0058】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
サーマルヘッドを用いて、透明保護層14側から行うと
効率よく熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記録が行
なわれる。この視覚情報に加えて、本実施例の熱可逆性
記録媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体、熱記録媒体、
電気記録媒体、光磁気記録媒体、熱磁気記録媒体等を複
合しているので、それぞれの媒体の記録方式を組み合わ
せることにより、コード情報も記録できる。
【0059】また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚
情報は、透明保護層14側からの光の入射により、透明
保護層14側を目視することによって得られる。
【0060】
【実施例8】図7は、本発明のさらに別の実施例の熱可
逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。本実施例の
熱可逆性記録媒体は、実施例6と同様に、直接目視でき
る熱記録とコード化された記録との複合された情報を記
録するためのものである。
【0061】本実施例の熱可逆性記録媒体の構成は、図
3に示した実施例4の熱可逆性記録媒体の支持体21の
下に、コード化された情報を記録する記録層16を形成
し、さらにその下に保護層17を形成したものであり、
その他の層構成、即ち熱可逆記録・表示層13及び透明
保護層14は実施例4と同一である。また、記録層16
の記録手段としては、実施例6に示したとおりである。
【0062】透明保護層14には、水性又は油性のマジ
ック等により筆記することが可能である。この目的のた
めに、本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、サーマ
ルヘッドを用いて、透明保護層14とは反対側の保護層
17側から熱印字を行なう。また、この視覚情報に加え
て、本実施例の熱可逆性記録媒体は、磁気記録媒体、光
記録媒体、熱記録媒体、電気記録媒体、光磁気記録媒
体、熱磁気記録媒体等を複合しているので、それぞれの
媒体の記録方式を組み合わせることにより、コード情報
も併せて記録できる。
【0063】また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚
情報は、透明保護層14側からの光の入射により、透明
保護層14側を目視することによって得られる。
【0064】
【実施例9】図8は、本発明のさらに別の実施例の熱可
逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。本実施例の
熱可逆性記録媒体の構成は、図7に示した実施例8の熱
可逆性記録媒体の構成において、支持体21と熱可逆記
録・表示層13との間にエンハンス層15が形成されて
いるものであり、その他の層構成は実施例8と同一であ
る。
【0065】また、別の言い方をすれば、図4に示した
実施例5の支持体21の下にコード化された情報を記録
する記録層16と、さらにその下に保護層17が順次形
成されているものであり、その他の層構成、すなわち、
エンハンス層15、熱可逆記録・表示層13は実施例5
と同一である。また、記録層16への記録手段として
は、実施例6に示したとおりである。
【0066】透明保護層14には、実施例8と同様に、
水性又は油性のマジック等により筆記することが可能で
ある。本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、サーマ
ルヘッドを用いて、透明保護層14とは反対側の保護層
17側から熱印字を行なう。また、これらの視覚情報に
加えて、本実施例の熱可逆性記録媒体は、磁気記録媒
体、光記録媒体、熱記録媒体、電気記録媒体、光磁気記
録媒体、熱磁気記録媒体等を複合しているので、それぞ
れの媒体の記録方式を組み合わせることにより、コード
情報も記録できる。
【0067】また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚
情報は、透明保護層14側からの光の入射により、透明
保護層14側を目視することによって得られる。
【0068】
【実施例10】図9は、本発明のさらにまた別の実施例
の熱可逆性記録媒体の一構成を示す断面図である。本実
施例を図9に基づいて説明する。この熱可逆性記録媒体
は、例えば、膜厚100μmのプラスチックシートから
なる透明支持体31を有し、その透明支持体31の表面
上には、膜厚20μmの熱可逆記録・表示層13が形成
されている。さらにその上には、膜厚5μmのポリエス
テルシートの透明保護層14が形成されている。一方、
透明支持体31の下面には黒色に印刷した反射層又は光
吸収層12が形成されている。この場合には反射層又は
光吸収層12は光吸収層として作用する。
【0069】透明支持体31の材料としては、上記の熱
可逆性記録媒体にはポリエステルを用いたが、その外に
もポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩
化ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルファン、
ポリブタジェン等の透明プラスチックが使用できる。ま
た、透明支持体31の膜厚は熱可逆記録・表示層13を
維持できる厚さでよく25μm〜1mmが望ましい。
【0070】反射層又は光吸収層12としては、アルミ
ニウムや銅などの金属、顔料、色素等を含む材料を用い
ることができる。反射層又は光吸収層12の形成方法
は、例えば、透明支持体31の下部に、通常のフィルム
用グラビア印刷機により黒色や赤色のインキを塗布して
もよい。この色は、熱可逆記録・表示層13が不透明の
ときの白色に対してコントラストが大きくなるものが望
ましいが、緑や黄色でも、またどのような色でも用いる
ことができる。また、白色に対してコントラストの大き
い複数色を印刷することもできる。さらに、蛍光塗料を
含む塗料を塗布することもできる。熱伝導率のよいカー
ボン粉、又は金属粉を含む塗料を用いれば、熱可逆性記
録媒体の熱効率がよくなる。
【0071】熱可逆記録・表示層13の材料には、例え
ば、ポリビニルブチラールとして積水化学工業(株)の
エスレックB(商品名)を用いた。飽和カルボン酸又は
その誘導体としては、ステアリン酸を用いた。そして、
エスレックB5重量部と、ステアリン酸3重量部とを5
0重量部のTHFに溶解させて、本実施例の熱可逆性材
料の塗布溶液を調製した。この溶液を、バーコート法に
より、塗布し、乾燥して乾燥後の膜厚を20μmとし
た。
【0072】前記熱可逆記録・表示層13に用いること
のできる材料には、ポリビニルブチラールからなるマト
リクス剤と、飽和カルボン酸又はその誘導体とを所定の
比率で含有した熱可逆性材料を用いることができる。飽
和カルボン酸又はその誘導体は、それぞれ単独でも、混
合しても用いることができる。本発明で使用できる飽和
カルボン酸としては、次のものに限られないが、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリ酸等が好
適に用いられる。これらの化合物は炭素数が、10〜2
4の飽和カルボン酸である。また、その誘導体として
は、次のものに限られないが、ステアリン酸アミド等の
アミド、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタ
デシルアミン、ステアリルアミン等のアミン、パルミト
アニリド、ステアリルアニリド等のアニリド、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ド
コサノール等のアルコール、ステアリン酸フェニル、ス
テアリン酸ビニル、ステアリン酸n−ドデシル等のエス
テル、ステアリン酸カルシウム等の金属塩、2−ヘプタ
デシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2
−ステアリルイミダゾール等のイミダゾール、等の炭素
数が10〜24の飽和カルボン酸の誘導体が好適であ
る。
【0073】また、上記マトリクス材と、飽和カルボン
酸又はその誘導体の混合比は、重量比で1:2〜20:
1の範囲内とするのが好適である。その理由は、マトリ
クス材に対し飽和カルボン酸又はその誘導体を、1:2
より多く含ませると熱可逆性材料の成膜が困難となり、
20:1より少なくすると熱可逆性が小さくなるからで
ある。
【0074】また、熱可逆性記録性材料の塗布溶液の調
製には、マトリクス材と飽和カルボン酸又はその誘導体
を溶剤に溶かして塗布溶液を得る。そのための溶剤とし
ては、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、及びベンゼン等の中から選
ばれた1種を用いるか又は2種以上を混合して用いるの
がよい。また、塗布溶液調製時に必要とあれば溶剤を加
熱して用いてもよい。
【0075】透明保護層14としては、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化
ビニル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカー
ボネート、ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルサルファン、
ポリブタジェン等の透明プラスチックが使用できる。ま
た、透明保護層14の厚さとしては、発熱記録素子が透
明保護層14を通して熱可逆記録・表示層13に熱を伝
える厚さでよく、1〜15μmが望ましい。
【0076】また、必要に応じて、透明保護層14の周
辺部、すなわち、主として熱印字記録された部分を透視
する部分以外の透明保護層14の部分には、文字や図形
等の情報を印刷することができる。本実施例の熱可逆性
記録媒体への記録は、透明保護層14側からサーマルヘ
ッドを用いて加熱を行なうと効率良く熱可逆記録・表示
層13に熱が伝わり記録が行なわれる。
【0077】また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚
情報は、透明保護層14側からの光の入射により、透明
保護層14側を目視することによって得られる。
【0078】
【実施例11】図10は、本発明のさらに別の実施例の
熱可逆性記録媒体の断面図を示す。本実施例を図10に
基づいて説明する。本実施例の熱可逆性記録媒体は、直
接目視できる熱記録とコード化された記録との複合され
た情報を記録できるものである。
【0079】本実施例の熱可逆性記録媒体の構成は、図
9に示した実施例10の熱可逆性記録媒体の支持体31
の下に、コード化された情報を記録する記録層16を形
成し、さらにその下に保護層17を形成したものであ
る。その他の層構成、すなわち、反射層又は光吸収層1
2、熱可逆記録層・表示層13、透明保護層は、実施例
1又は実施例2と同一である。
【0080】前記記録層16の記録媒体としては、磁気
記録媒体、光記録媒体、熱記録媒体、電気記録媒体、光
磁気記録媒体熱磁気記録媒体等が使用できる。保護層1
7を形成する材料としては、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化ビニル、ポ
リオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリアリレート、ポリサルホン、フッ素樹脂、ポリアク
リロニトリル、ポリエーテルサルファン、ポリブタジエ
ン、ポリイミド等のプラスチック、SiO2 、Al2
3 、TiO2 等の無機材料が使用できる。
【0081】本実施例の熱可逆性記録媒体への記録は、
サーマルヘッドを用いて、透明保護層14側から行うと
効率よく熱可逆記録・表示層13に熱が伝わり記録が行
なわれる。この視覚情報に加えて、本実施例の熱可逆性
記録媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体、熱記録媒体、
電気記録媒体、光磁気記録媒体、熱磁気記録媒体等を複
合しているので、それぞれの媒体の記録方式を組み合わ
せることにより、コード情報も記録できる。
【0082】また、本実施例の熱可逆性記録媒体の視覚
情報は、透明保護層14側からの光の入射により、透明
保護層14側を目視することによって得られる。
【0083】
【実施例12】以上のように構成される熱可逆性記録媒
体の記録方法を図11、図12及び図13を参照しなが
ら説明する。なお、図11、図12は本発明の熱可逆性
記録媒体の使用例を説明するための説明図であり、図1
3は本発明で用いた熱可逆性材料の特性図である。
【0084】図1〜図4及び図9に示した熱可逆性記録
媒体の使用に当たっては、図11に示すように熱可逆性
記録媒体10に情報を記録するための記録装置200を
用意する。この記録装置200は、記録用の情報(例え
ば、「あ」「い」「う」「え」「お」)が格納されたホ
ストコンピュタ等で構成される。さらに、記録装置20
0は情報印字用のサーマルヘッド201a及び情報消去
用の加熱ロール201b等を有する印字部が備えられて
いる。図3、図4、図7及び図8に示した熱可逆性記録
媒体10の使用に当たっては、記録面と視覚面とが逆に
なっているため、視覚面において正常な「あ」「い」
「う」「え」「お」が認識できるようにホストコンピュ
タ等を調整しておく必要がある。
【0085】この記録層値200を使用した熱可逆性記
録媒体10の使用手順は次のようになる。 (1)使用者は、熱可逆性記録媒体10を記録装置20
0の印字部201に挿入する。 (2)記録装置200は熱可逆性記録媒体10が挿入さ
れたのを感知して、記録用の情報(例えば、「あ」
「い」「う」「え」「お」)を印字するように印字部2
01に対して指令を送る。この指令を受けた印字部20
1はサーマルヘッド201aを用いて、例えば印字電力
0.1W/dots、印字時間1msecの条件で透明
保護層14又は支持体11又は21を介して熱可逆記録
・表示層13に印字を開始する。
【0086】(3)サーマルヘッド201aにより熱可
逆記録・表示層13に印字された「あ」「い」「う」
「え」「お」の部分が70〜200℃に熱せられ、その
部分が透明状態となる(図13のAの状態)。 (4)印字終了後、使用者が熱可逆性記録媒体10を記
録装置200から取り出すと、その熱可逆性記録媒体1
0は、例えば約25℃程度の室温まで冷却され、「あ」
「い」「う」「え」「お」の印字部分が透明に固定され
る(図13のBの状態)。この場合、透明状態と不透明
状態との透過率比で示したコントラストは、例えば10
(波長550nmの光に対する透過率比)となり、これ
により、使用者は目視で記録情報「あ」「い」「う」
「え」「お」を認識できると共に、次回に使用するまで
この記録情報を保持することができる。
【0087】(5)使用者が、熱可逆性記録媒体10上
に前回の情報を消去して別の情報を記録するために、再
度、記録装置200に熱可逆性記録媒体10を挿入する
と、印字部201の加熱ロール201bにより、例えば
57℃〜70℃の範囲で熱可逆性記録媒体10が熱せら
れ、熱可逆記録・表示層13は不透明状態となり(図1
3のCの状態)、前回記録された情報が消去される。
【0088】また、別の情報を記録せず前回記録された
情報を消去するだけの場合は、57℃〜70℃の範囲で
熱可逆性記録媒体10を熱して熱可逆記録・表示層13
を不透明状態とした後、そのまま室温まで冷却すれば、
その不透明状態が固定され(図13のDの状態)、使用
者は前回記録された情報が消去された熱可逆性記録媒体
10を手にすることができる。
【0089】
【実施例13】図5〜図8及び図10に示した記録層1
6を有する熱可逆性記録媒体の使用に当たっては、図1
2に示す、熱可逆性記録媒体10に情報を記録するため
の記録装置300を用意する。この記録装置300は、
記録用の情報(例えば、数値)が格納されたホストコン
ピュタ等で構成され、熱可逆性記録媒体10の記録層1
6に記録されたコード化した情報の読取ヘッド302及
びコード化した情報を記録する記録ヘッド303等を有
する記録部301、さらに視覚情報印字用のサーマルヘ
ッド201a及び視覚情報消去用の加熱ロール201b
等を有する印字部201が備えられている。図7及び図
8に示した熱可逆性記録媒体の使用に当たっては、記録
面と視覚面とが逆になっているため、視覚面において正
常な「あ」「い」「う」「え」「お」が認識できるよう
にホストコンピュタ等を調整しておく必要がある。
【0090】この記録装置300を使用した熱可逆性記
録媒体10の使用手順は次のようになる。 (1)媒体使用者は、熱可逆性記録媒体10を記録装置
300の記録部301に挿入する。 (2)記録装置300は熱可逆性記録媒体10が挿入さ
れたのを感知して、読取ヘッド302により熱可逆性記
録媒体10の記録層16に記録されたコード化した情報
を読み取る。
【0091】(3)必要に応じて新しいコード化した情
報を記録ヘッド303により、記録層16に記録する。 (4)印字部201の加熱ロール201bで、例えば5
7〜70℃の範囲で熱可逆性記録媒体10が熱せられる
ことにより、熱可逆記録・表示層13は不透明状態とな
り(図13のCの状態)、前回記録された視覚情報が消
去される。
【0092】(5)新しいコード化した情報に対応した
視覚情報(例えば、残高)を印字するように印字部20
1に対して指令を送る。 (6)この指令を受けた印字部201はサーマルヘッド
201aを用いて、透明保護層14又は保護層17を介
して熱可逆記録・表示層13に印字を行い視覚情報を記
録する。
【0093】以上、本発明の実施例を詳細に説明した
が、上記各実施例で述べた使用材料及び数値的条件は本
発明の範囲内の一例にすぎず、従って、本発明がこれら
使用材料及び数値的条件にのみ限定されるものでないこ
とは理解されたい。
【0094】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
加熱して室温に戻すことにより加熱温度の差で透明状態
と不透明状態とが可逆的に固定される熱可逆性記録媒体
とし、前記特許請求の範囲に示される層構成としたこと
により、次のような効果が期待できる。
【0095】(1)サーマルヘッドのような簡単な熱的
手段により情報の印字記録が自由にできる。したがっ
て、従来の感熱記録紙の記録に用いられていたサーマル
ヘッド等も使用できる。 (2)情報の記録/消去が可能であるため、繰り返し幾
度でも使用できる。したがって、印字記録に感熱紙等を
必要とせず、省資源に優れる。
【0096】(3)記録情報を消去するには、例えば5
7〜70℃の範囲で熱可逆記録・表示層を熱する必要が
あるため、通常の室温では消去されず記録データの保持
性が優れている。 (4)コントラストの高い視覚情報が記録できる。 (5)本発明の熱可逆性記録媒体をカード状とすること
により、携帯性にすぐれたものとすることができる。
【0097】(6)本発明の熱可逆性記録媒体は、コー
ド情報を記録する層を設けることができるので、視覚情
報と合わせて、コード情報も記録することができる。 (7)本発明の熱可逆性記録媒体は、透明保護層の周辺
部にも文字や図形を印刷することができるので、消す必
要のない情報を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す熱可逆性記録媒体の断面
図。
【図2】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図3】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図4】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図5】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図6】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図7】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図8】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図9】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体の
断面図。
【図10】本発明の他の実施例を示す熱可逆性記録媒体
の断面図。
【図11】本発明の熱可逆性記録媒体の使用例を示す
図。
【図12】本発明の熱可逆性記録媒体の使用例を示す
図。
【図13】本発明で用いた熱可逆性材料の特性図。
【符号の説明】
10 熱可逆性記録媒体 11,21 支持体 31 透明支持体 12 反射層又は光吸収層 13 熱可逆記録・表示層 14 透明保護層 15 エンハンス層 16 記録層 17 保護層 200,300 記録装置 201 印字部 201a サーマルヘッド 201b 加熱ロール 301 記録部 302 読取ヘッド 303 記録ヘッド

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)プラスチック、紙又は合成紙から
    選ばれた材料からなる支持体と、 (2)該支持体上に形成された反射層又は光吸収層と、 (3)該反射層又は光吸収層の上に形成された、加熱に
    より透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、
    かつ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料
    よりなる熱可逆記録・表示層と、 (4)該熱可逆記録・表示層の上に形成された透明保護
    層とを順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  2. 【請求項2】 (1)プラスチック、紙又は合成紙から
    選ばれた材料からなる支持体と、 (2)該支持体上に形成された反射層又は光吸収層と、 (3)該反射層又は光吸収層の上に形成された、透明部
    分と不透明部分とのコントラストを高める働きを有する
    エンハンス層と、 (4)該エンハンス層の上に形成された、加熱により透
    明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常
    温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりな
    る熱可逆記録・表示層と、 (5)該熱可逆記録・表示層の上に形成された透明保護
    層とを順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  3. 【請求項3】 (1)熱伝導率のよい無機繊維紙、セラ
    ミックシート、金属シート、又はカーボン粉や金属粉等
    を分散させたプラスチックシートから選ばれた支持体
    と、 (2)該支持体上に形成された、加熱により透明状態と
    白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温でそれ
    ぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱可逆
    記録・表示層と、 (3)該熱可逆記録・表示層の上に形成された透明保護
    層とを順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  4. 【請求項4】 (1)熱伝導率のよい無機繊維紙、セラ
    ミックシート、金属シート、又はカーボン粉や金属粉等
    を分散させたプラスチックシートから選ばれた支持体
    と、 (2)該支持体上に形成された、透明部分と不透明部分
    とのコントラストを高める働きを有するエンハンス層
    と、 (3)該エンハンス層の上に形成された、加熱により透
    明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常
    温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりな
    る熱可逆記録・表示層と、 (4)該熱可逆記録・表示層の上に形成された透明保護
    層とを順次備えたことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  5. 【請求項5】 (1)プラスチック、紙又は合成紙から
    選ばれた材料からなる支持体と、 (2)該支持体上に形成された反射層又は光吸収層と、 (3)該反射層又は光吸収層の上に形成された、加熱に
    より透明状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、
    かつ常温でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料
    よりなる熱可逆記録・表示層と、 (4)該熱可逆記録・表示層の上に形成された透明保護
    層と、 (5)さらに、前記支持体の下に形成された、コード化
    された情報を記録する記録層と、 (6)該記録層の下に形成された保護層とを順次備えた
    ことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  6. 【請求項6】 (1)プラスチック、紙又は合成紙から
    選ばれた材料からなる支持体と、 (2)該支持体上に形成された反射層又は光吸収層と、 (3)該反射層又は光吸収層上に形成された、透明部分
    と不透明部分とのコントラストを高める働きを有するエ
    ンハンス層と、 (4)該エンハンス層上に形成された、加熱により透明
    状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温
    でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる
    熱可逆記録・表示層と、 (5)該熱可逆記録・表示層上に形成された、透明保護
    層と、 (6)さらに、前記支持体の下にコード化された情報を
    記録する記録層と、 (7)該記録層の下に形成された保護層とを順次備えた
    ことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  7. 【請求項7】 (1)熱伝導率のよい無機繊維紙、セラ
    ミックシート、金属シート、又はカーボン粉や金属粉等
    を分散させたプラスチックシートから選ばれた支持体
    と、 (2)該支持体上に形成された、加熱により透明状態と
    白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温でそれ
    ぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱可逆
    記録・表示層と、 (3)該熱可逆記録・表示層の上に形成された透明保護
    層と、 (4)さらに前記支持体の下にコード化された情報を記
    録する記録層と、 (5)該記録層の下に形成された保護層とを順次備えた
    ことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  8. 【請求項8】 (1)熱伝導率のよい無機繊維紙、セラ
    ミックシート、金属シート、又はカーボン粉や金属粉等
    を分散させたプラスチックシートから選ばれた支持体
    と、 (2)該支持体上に形成された透明部分と不透明部分と
    のコントラストを高める働きを有するエンハンス層と、 (3)該エンハンス層上に形成された、加熱により透明
    状態と白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温
    でそれぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる
    熱可逆記録・表示層と、 (4)該熱可逆記録・表示層上に形成された透明保護層
    と、 (5)さらに前記支持体の下にコード化された情報を記
    録する記録層と、 (6)該記録層の下に形成された保護層とを順次備えた
    ことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  9. 【請求項9】 (1)透明プラスチックからなる透明支
    持体と、 (2)該支持体上に形成された、加熱により透明状態と
    白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温でそれ
    ぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱可逆
    記録・表示層と、 (3)該熱可逆記録・表示層上に形成された透明保護層
    と、 (4)さらに前記支持体の下に形成された反射層又は光
    吸収層とを備えたことを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  10. 【請求項10】 (1)透明プラスチックからなる透明
    支持体と、 (2)該支持体上に形成された、加熱により透明状態と
    白濁の不透明状態とが可逆的に変化し、かつ常温でそれ
    ぞれの状態の維持が可能な熱可逆性材料よりなる熱可逆
    記録・表示層と、 (3)該熱可逆記録・表示層上に形成された透明保護層
    と、 (4)さらに前記支持体の下に形成された反射層又は光
    吸収層と、 (5)該反射層又は光吸収層の下に形成されたコード化
    された情報を記録する記録層と、 (6)該記録層の下に形成した保護層とを順次備えたこ
    とを特徴とする熱可逆性記録媒体。
  11. 【請求項11】 熱可逆性材料として、ポリビニルブチ
    ラールからなるマトリクス剤と飽和カルボン酸又は該飽
    和カルボン酸の誘導体とを含有した材料を用いることを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9
    又は10の何れか1項記載の熱可逆性記録媒体。
  12. 【請求項12】 熱可逆性材料として、スチレン・ブタ
    ジエン共重合体からなるマトリクス剤と飽和カルボン酸
    又は該飽和カルボン酸の誘導体とを含有した材料を用い
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9又は10の何れか1項記載の熱可逆性記録媒
    体。
  13. 【請求項13】 熱可逆性材料として、無定形エチレン
    ・プロピレンからなるマトリクス材と飽和カルボン酸又
    は該飽和カルボン酸の誘導体とを含有した材料を用いる
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9又は10の何れか1項記載の熱可逆性記録媒体。
  14. 【請求項14】 熱可逆性材料として、トランスポリイ
    ソプレンからなるマトリクス材と飽和カルボン酸又は該
    飽和カルボン酸の誘導体とを含有した材料を用いること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9又は10の何れか1項記載の熱可逆性記録媒体。
  15. 【請求項15】 透明保護層における周辺部に、文字や
    図形を印刷したことを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8、9又は10の何れか1項記載の熱
    可逆性記録媒体。
  16. 【請求項16】 反射層又は光吸収層は、白色に対して
    コントラストの大きい黒色又は赤色を印刷した着色層と
    したことを特徴とする請求項1、2、5、6、9又は1
    0の何れか1項記載の熱可逆性記録媒体。
  17. 【請求項17】 反射層又は光吸収層は、白色に対して
    コントラストの大きい複数色を印刷した着色層としたこ
    とを特徴とする請求項1、2、5、6、9又は10の何
    れか1項記載の熱可逆性記録媒体。
  18. 【請求項18】 反射層又は光吸収層は、螢光塗料を含
    む塗料で印刷した層としたことを特徴とする請求項1、
    2、5、6、9又は10の何れか1項記載の熱可逆性記
    録媒体。
  19. 【請求項19】 反射層又は光吸収層は、熱伝導率のよ
    いカーボン粉、又は金属粉を含む塗料で印刷した層とし
    たことを特徴とする請求項5、6、9又は10の何れか
    1項記載の熱可逆性記録媒体。
JP3147273A 1991-06-19 1991-06-19 熱可逆性記録媒体 Withdrawn JPH05254246A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0648032A (ja) * 1991-10-04 1994-02-22 Oki Electric Ind Co Ltd 熱可逆性記録材料、その材料を用いた熱可逆性記録媒体、及び記録方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0648032A (ja) * 1991-10-04 1994-02-22 Oki Electric Ind Co Ltd 熱可逆性記録材料、その材料を用いた熱可逆性記録媒体、及び記録方法

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