JPH05253270A - 泡風呂装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽を二階に設置した場合でも安定して微細
気泡を発生する気泡水流発生装置を提供する。 【構成】 浴槽４３が２階に設置されている。この場合
には、エジェクタ１９の吸込管２４の圧力は浴槽４３の
位置水頭で安定しており正圧となる。主動弁２３を調節
して流路抵抗を大にすれば、エジェクタ１９の吸込管２
４の圧力は負圧になり、電磁弁２５、空気管２６を通っ
て空気がエジェクタ１９に吸引される。これによって、
安定した微細気泡を発生できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ポンプにより水を循環
させることによって浴槽内に気泡を発生させる昨日を有
する泡風呂装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の泡風呂装置は、図７に示すように
なっていた。すなわち、浴槽１からの湯を水ポンプ２で
吸引すると共に、流路出口３から浴槽１に噴出する。こ
のとき空気も同時に吸引されるがその空気量は空気吸込
機構４により調節される。これにより流路出口３からは
気泡水流が噴出される。一方、浴槽内部の湯温を上昇さ
せるには加熱用流路５を流すことによりガスバーナ６に
より加熱され湯温が上昇される（例えば実公平２−１２
５２２号公報）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では流路出口３から噴出される気泡水流は３〜５
mm程度の気泡のみで気泡径の可変機能が無く一種類の気
泡のみであるため、商品性にやや物足りなさがあった。

【０００４】本発明は上記課題を解決するもので、一つ
のジェットノズルから３〜５mm程度の気泡と数１０μ程
度の微細気泡を発生する機能を有する泡風呂装置を提供
することを目的としたものである。

【０００５】また本発明は、浴槽の設置高さが異なる場
合においても、微細気泡発生性能を安定させることを目
的としたものである。

【０００６】さらに本発明は、浴槽の設置高さが例えば
メーカ毎、商品型式毎に異なる時においても、微細気泡
が発生するように簡単に調整できることを目的としたも
のである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記第一の目的
を達成するため、浴槽と、この浴槽に設けられ水流域圧
手段および気泡水流噴出手段を有する気泡噴出装置と、
浴槽の水を循環する循環ポンプと、循環ポンプの吐出側
から前記水流域圧手段へ配管された送り管と、循環ポン
プの吐出側から気泡水流噴出手段へ配管された往き管
と、浴槽と循環ポンプの吸引側を接続する戻り管と、循
環ポンプの往き管と戻り管のバイパス路に設けられたエ
ジェクタと、循環ポンプの吸込側に設けられ、循環ポン
プへの吸引方向をエジェクタ側および戻り管側に切り替
える切替え手段と、切替え手段の上流側からエジェクタ
に配管された吸込管と、吸込管に設けられた流路抵抗調
節手段と、エジェクタと大気とを接続する空気導入手段
とで構成したものである。

【０００８】また本発明は上記第二の目的を達成するた
め、浴槽の取り付け位置高さに関係なく、エジェクタへ
の吸込管の接続部の圧力が、負圧となるように流路抵抗
調節手段の抵抗値を調節できるように構成したものであ
る。

【０００９】さらに本発明は上記第三の目的を達成する
ため、流路抵抗調整手段を、弁の開度調節手段と、浴槽
の設置高さが確認できる表示手段とで構成したものであ
る。

【００１０】

【作用】本発明は、上記した構成によって、循環ポンプ
により気泡水流噴出手段から水流を噴出することより気
泡噴出装置から３〜５mm程度の気泡を噴出することがで
きる。またエジェクタにより空気が加圧溶解された液体
を送り管を介して水流域圧手段に送り減圧することによ
り、数１０μ程度の微細気泡を噴出することができる。

【００１１】また本発明は、浴槽が高所に設置された時
においても、流路抵抗調節手段の抵抗値を大きくするこ
とにより、エジェクタへの吸込管の接続部の圧力を負圧
にし、空気を循環回路に吸引させ溶解することができ、
安定して微細気泡を発生させることができる。

【００１２】さらに本発明は、浴槽の設置高さに対応し
た表示位置に、弁の開度を設定するだけで安定して微細
気泡を発生させることができる。

【００１３】

【実施例】以下本発明における一実施例を添付図面にも
とずいて説明する。図１〜図３において、７は水槽であ
り、この水槽７には水噴出ノズル８と、空気パイプ９で
構成された気泡水流噴出手段１０が設けられている。ま
た１１は空気が加圧溶解された液体を減圧する水流減圧
手段であり、この水流減圧手段１１は、スリット１２が
設けられた弁座１３に対して、スプリング１４によりダ
イヤフラム１５を介して付勢された弁体１６で構成され
ている。一方、１７は熱源機であり、この熱源機１７に
は循環ポンプ１８が配設されている。循環ポンプ１８に
はエジェクタ１９を有するバイパス路２０が設けられて
いる。２１は、循環ポンプ１８への吸引方向をエジェク
タ１９側および戻り管２２に切り替える第一の切り替え
手段の電動弁である。電動弁２１の上流側からエジェク
タ１９へは流路抵抗調節手段である手動弁２３を有する
吸込管２４が設けられている。またエジェクタ１９へは
空気導入手段である電磁弁２５と空気管２６が設けられ
ている。循環ポンプ１８吐出側には循環ポンプ１８から
の流れを往き管２７およびバイパス路２０に切り換える
第二の切り替え手段である電動弁２８が送り管２９の下
流側に設けられている。送り管２９は弁座１３に接続さ
れている。また空気パイプ９の先端には逆止弁３０を介
して電磁弁３１が設けられている。３２は熱交換器であ
り、３３はバーナである。３４は微細気泡、３５は大気
泡である。３６は流れを示す矢印である。３７は戻り管
２２の水温を検出するサーミスタである。流路抵抗調節
手段２３の構成を図３により説明すると、流路の途中に
コック３８が設けられている。このコックの軸３９には
ドライバー等が入る溝４０と、開度を示す目印４１が設
けられている。図３においては、浴槽７が１階に設置さ
れていることを示している。４２は気泡噴出装置を示
す。

【００１４】次に、第一の発明における動作を図１〜図
３により説明する。微細気泡発生時には図１のように水
流減圧手段１１の弁体１６と弁座１３は閉成状態にあり
スリット１２のみが流路を構成している。電動弁２１は
戻り管２２を閉成し、電動弁２８は熱交換器３２側の往
き管２７を閉成している。このような状態で循環ポンプ
１８を運転すると、循環ポンプ１８から出た水は送り管
２９に流れると共に、バイパス路２０側に流れる。この
ときエジェクタ１９の吸引作用により、戻り管２２の水
は吸込管２４及び開成状態にある手動弁２３を介してエ
ジェクタ２０に吸引されると共に、電磁弁２５を介して
空気を吸引する。このように水が吸引されると循環ポン
プ１８の吸込側の圧力が高くなると共に、循環ポンプ１
８の吐出側の圧力も高くなり、循環ポンプ１８からは空
気が溶解された高圧の水が送り管２９を介して水流減圧
手段１１へと送られる。水流減圧手段１１へ送られた水
は、スリット１２から噴出されることにより急激に減圧
される。その結果高圧時に溶解していた空気は微細気泡
となって水槽７に噴出される。このとき手動弁２３の目
印４１は１Ｆの位置に設定されている。

【００１５】つぎに大気泡発生時の動作について説明す
る。大気泡発生時には電動弁２１はバイパス路２０を閉
成しており、電動弁２８もバイパス路２０を閉成してい
る。また電磁弁２５は閉成状態にある。このような状態
で循環ポンプ１８を運転すると、循環ポンプ１８から出
た水は熱交換器３２を介して気泡水流噴出手段１０へと
送られる。送られた水は水噴出ノズル８から水槽７に噴
出される。このとき、水噴出ノズル８の上流側の圧力は
水噴出ノズル８の絞りにより高くなる。この結果ダイヤ
フラム１５を上方向に持ち上げる力は大きくなり、弁体
１６は弁座１３から離れる。この動作に連動して、この
ような状態で水噴出ノズル８から噴出されると、噴出時
の負圧により、空気パイフ９から空気が吸引される。こ
の空気を水噴出ノズル８からの噴流が剪断し３〜５mm程
度の気泡として水槽７に噴出する。このときの空気の吸
引経路は、電磁弁３１、逆止弁３０、空気パイプ９とな
る。またこの動作時には循環ポンプ１８から出た水は往
き管２７と送り管２９を介して、気泡水流噴出手段１０
に流れる。

【００１６】次に、第二の発明に対応して第二実施例を
図４、図５により説明する。４３は２Ｆ（２階）に設置
された浴槽である。その他の構成は図１〜図２と同様で
あり、説明は省略する。

【００１７】この構成において浴槽４３の２Ｆ（２階）
設置時における微細気泡発生時の動作は、第一の発明の
動作と同様であるが、２Ｆ設置時にはエジェクタ１９の
吸込管２４接続部の圧力は浴槽４３の位置水頭で安定し
ており正圧となる。しかしながら、図５の主動弁２３コ
ック３８の目印４１を２Ｆの位置に設定することによ
り、流路抵抗が大きくなりエジェクタ１９の吸込管２４
の接続部の圧力は負圧となり、電磁弁２５、空気管２６
を介して空気がエジェクタ１９に吸引され、安定して微
細気泡を発生させることができる。

【００１８】次に、第三の発明に対応した第三実施例を
図６により説明する。４４は流路抵抗調節手段であり、
弁の開度調節手段は、軸４５の溝４６をドライバー等で
回転することによりコック４５内の流路４７が回転する
ものである。また表示手段は、軸４５に設けられた目印
４８と、浴槽までの高さが表示された目盛り４９で構成
されている。

【００１９】この構成において、流路抵抗調節手段４４
には浴槽までの高さが表示された目盛り４９が設けられ
ており、浴槽設置高さに対応して軸４５に設けられた目
印４８を、目盛に設定することによりエジェクタ１９の
吸込管２４接続部の圧力を負圧とし、前述と同様に安定
して微細気泡を発生させることができる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように第一の発明の泡風呂
装置は、浴槽と、この浴槽に設けられ水流減圧手段およ
び気泡水流噴出手段を有する気泡噴出装置と、浴槽の水
を循環する循環ポンプと、循環ポンプの吐出側から水流
減圧手段へ配管された送り管と、循環ポンプの吐出側か
ら気泡水流噴出手段へ配管された往き管と、浴槽と循環
ポンプの吸引側を接続する戻り管と、循環ポンプの往き
管と戻り管のバイパス路に設けられたエジェクタと、循
環ポンプの吸込側に設けられ、循環ポンプへの吸引方向
をエジェクタ側および戻り管側に切り替える切替え手段
と、切替え手段の上流側からエジェクタに配管された吸
込管と、吸込管に設けられた流路抵抗調節手段と、エジ
ェクタと大気とを接続する空気導入手段とで構成するこ
とにより、一つのジェットノズルから大気泡と微細気泡
を発生する機能を有する泡風呂装置を実現することがで
きる。

【００２１】第二の発明の泡風呂装置は、エジェクタへ
の吸込管の接続部の圧力が負圧となるように流路抵抗調
節手段の抵抗値を変化する構成とすることにより、浴槽
が２階に設置された時においても、空気を循環回路に吸
引させ溶解することができ、安定して微細気泡を発生さ
せることができる。

【００２２】第三の発明の泡風呂装置は、流路調節手段
を、弁の開度調節手段と、浴槽の設置高さが確認できる
表示手段で構成することにより、浴槽の設置高さがその
型式により異なる時においても、微細気泡が発生するよ
うに機器設置工事の時に、簡単にエジェクタへの吸込管
の接続部の圧力を負圧に安定でき、安定して微細気泡を
発生することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における泡風呂装置の微細気
泡発生時のシステム構成図

【図２】同装置の大気泡発生時のシステム構成図

【図３】同装置の流路抵抗調節手段を示す斜視図

【図４】同装置の第二実施例を示すシステム構成図

【図５】同装置の第二実施例の流路抵抗調節手段を示す
斜視図

【図６】同装置の第三実施例の流路抵抗調節手段を示す
斜視図

【図７】従来の泡風呂装置のシステム構成図

【符号の説明】

７ 浴槽 １０ 水流減圧手段 １１ 気泡水流噴出手段 １８ 循環ポンプ １９ エジェクタ ２０ バイパス路 ２１ 切換え手段（電動弁） ２２ 戻り管 ２４ 吸込管 ２５ 空気導入手段 ２７ 往き管 ２９ 送り管 ４２ 気泡噴出装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽と、この浴槽に設けられ水流域圧手段
   および気泡水流噴出手段を有する気泡噴出装置と、前記
   浴槽の水を循環する循環ポンプと、前記循環ポンプの吐
   出側から前記水流域圧手段へ配管された送り管と、前記
   循環ポンプの吐出側から前記気泡水流噴出手段へ配管さ
   れた往き管と、前記浴槽と循環ポンプの吸引側を接続す
   る戻り管と、前記循環ポンプの往き管と戻り管のバイパ
   ス路に設けられたエジェクタと、前記循環ポンプの吸込
   側に設けられ、前記循環ポンプへの吸引方向を前記エジ
   ェクタ側および前記戻り管側に切り替える切替え手段
   と、前記切替え手段の上流側から前記エジェクタに配管
   された吸込管と、前記吸込管に設けられた流路抵抗調節
   手段と、前記エジェクタと大気とを接続する空気導入手
   段とからなる泡風呂装置。
2. 【請求項２】浴槽の取り付け位置高さに関係なく、エジ
   ェクタへの吸込管の接続部の圧力が負圧となるように流
   路抵抗調節手段の抵抗値を調節できる請求項１記載の泡
   風呂装置。
3. 【請求項３】流路抵抗調節手段は、弁の開度調節手段
   と、浴槽の設置高さが確認できる表示手段と構成された
   請求項２記載の泡風呂装置。