JPH0525281Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、車両用特に二輪車用のリムに関す
るものである。

（従来の技術） 二輪車用のリムにおいて、フランジ部の先端を
内側に円弧状にカールしたものがある。

この種のリムは、カール加工によつてフランジ
部の先端の強度が増大するので、縁石に擦つたり
物にぶつかつたりして生じるフランジ部の変形を
防止し、タイヤのエアー洩れを防ぐ効果がある
（例えば、実開昭61−68901号公報）。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のような二輪車用リムによると、第３図に
示すようにカールａの先端ｂがビード部ｃに近接
しているため、タイヤｄの縁が擦れてタイヤ切れ
の原因になることがある。

また、カール部の内側壁とタイヤｄの外側壁と
の間に隙間ｅが生じて、タイヤｄの装着がしつく
りせず、このリムに適した専用のタイヤを製造す
る必要がある。

本考案は、このような従来の問題点を解決する
ためになされ、フランジ部の先端をカール加工し
たリムにおいて、タイヤ切れを未然に防止すると
共に、一般のタイヤに汎用できるようにした二輪
車用リムを提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 上記の問題点を解決するための手段として、こ
の考案は、リム本体のフランジ部の先端を内側に
円弧状にカールし、そのカール部の先端縁をビー
ド部に向けた車両用リムにおいて、前記フランジ
部の内側壁はタイヤの外側壁に添うように内側に
凸の湾曲状に形成し、前記カール部の先端縁は前
記ビート部よりさらにフランジ部内側に巻き込む
ようにしてカールすると共に、前記タイヤの内周
端面及び外側面に密着するタイヤ合わせ用の凹部
を設けて前記カール部の先端縁から半径方向に間
隔をおいてビード部としたことを要旨とするもの
である。

（実施例） 以下、図示の実施例によりこの考案を具体的に
説明する。

図中、１は二輪車用のリム本体であり、フラン
ジ部１ａは内側にカールされ、その先端縁１ｂは
さらに内側に巻き込むようにしてカール加工され
ている。

このカール加工において、前記フランジ部１ａ
の内側壁１ｃは、通常のタイヤ２の外側壁２ａに
ピツタリ添うようにやや湾曲状に形成される。

前記リム本体１のビード部１ｄは、前記タイヤ
２合せ用の凹部または段部が形成され、このビー
ド部１ｄでタイヤ２の内周端面と密着できるよう
にしてある。

この考案に係る二輪車用リムは、上記のように
構成されており、リム本体１にタイヤ２を装着す
ると、前記のようにフランジ部１ａの内側壁１ｃ
およびビード部１ｄに密着させて取付けることが
でき、タイヤ２の装着状態が著しく良好となる。

また、フランジ部１ａのカールの先端縁１ｂ
は、前記のように内側に巻き込み形成されている
ので、前記タイヤ２に接触することはなく、タイ
ヤ切れを未然に防止することができる。

尚、この考案は、二輪車用リムに限らず他の車
両用リムに広く適用できるものである。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案によれば、先端
を内側に円弧状にカールしたフランジ部の内側壁
はタイヤの外側壁に添うように内側に凸の湾曲状
に形成し、カール部の先端縁はビート部よりさら
にフランジ部内側に巻き込むようにしてカールす
ると共に、タイヤの内周端面及び外側面に密着す
るタイヤ合わせ用の凹部を設けてカール部の先端
縁から半径方向に間隔をおいてビード部としたの
で、通常のタイヤであつてもリムに密接させて装
着することができ、かつタイヤ切れを未然に防止
できる等のすぐれた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係るリムの概略断面図、
第２図は、タイヤを装着した時の要部の断面図、
第３図は、従来例の要部の断面図である。 １……リム本体、１ａ……フランジ部、１ｂ…
…先端縁、１ｃ……内側壁、１ｄ……ビード部、
２……タイヤ、２ａ……外側壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リム本体のフランジ部の先端を内側に円弧状に
   カールし、そのカール部の先端縁をビード部に向
   けた車両用リムにおいて、前記フランジ部の内側
   壁はタイヤの外側壁に添うように内側に凸の湾曲
   状に形成し、前記カール部の先端縁は前記ビート
   部よりさらにフランジ部内側に巻き込むようにし
   てカールすると共に、前記タイヤの内周端面及び
   外側面に密着するタイヤ合わせ用の凹部を設けて
   前記カール部の先端縁から半径方向に間隔をおい
   てビード部としたことを特徴とする車両用リムの
   構造。