JPH05252153A - ディジタル・ループフィルタ - Google Patents

ディジタル・ループフィルタ

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JPH05252153A
JPH05252153A JP4045801A JP4580192A JPH05252153A JP H05252153 A JPH05252153 A JP H05252153A JP 4045801 A JP4045801 A JP 4045801A JP 4580192 A JP4580192 A JP 4580192A JP H05252153 A JPH05252153 A JP H05252153A
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JP
Japan
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loop filter
random
dpll
filter unit
periodic
Prior art date
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Application number
JP4045801A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Tsunoishi
光夫 角石
Yutaka Awata
豊 粟田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Priority to US08/025,555 priority patent/US5450452A/en
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • H03L7/0991Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop the oscillator being a digital oscillator, e.g. composed of a fixed oscillator followed by a variable frequency divider
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D3/00Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations
    • H03D3/02Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations by detecting phase difference between two signals obtained from input signal
    • H03D3/24Modifications of demodulators to reject or remove amplitude variations by means of locked-in oscillator circuits
    • H03D3/241Modifications of demodulators to reject or remove amplitude variations by means of locked-in oscillator circuits the oscillator being part of a phase locked loop
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
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    • H03H21/0012Digital adaptive filters
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    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
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    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
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    • H03L7/085Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal
    • H03L7/093Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal using special filtering or amplification characteristics in the loop
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B28/00Generation of oscillations by methods not covered by groups H03B5/00 - H03B27/00, including modification of the waveform to produce sinusoidal oscillations

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化が容易なDPLL(ディジタルフェー
ズロックループ)のための位相制御情報を位相比較情報
に基づいて生成するディジタル・ループフィルタに関
し、周波数偏差とジッター規格の双方を満足させること
を目的とする。 【構成】 位相比較情報に基づいて周期がランダムな位
相制御情報をランダム周期ループフィルタ部1で発生
し、該位相比較情報による周波数偏差に反比例した周期
的な位相制御情報を定周期ループフィルタ部2で発生し
て加算することにより該ランダム周期ループフィルタ部
1からの該位相制御情報を補完するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル・ループフィ
ルタに関し、特に加入者側と局側との間でディジタルデ
ータを伝送する通信装置等において、例えば水晶発振器
などをマスタークロック源とする加入者側の通信装置
を、ネットワークのマスタークロックで動作する局側の
通信装置にディジタル的に位相同期させるDPLL(デ
ィジタルフェーズロックループ)のための位相制御情報
を位相比較情報に基づいて生成するディジタル・ループ
フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタルデータ伝送を行う通信装置間
では通常、相互に同期が取られている必要がある。例え
ば既存の電話回線を経由して加入者側と局側とを高速デ
ィジタルデータ伝送を行うディジタル加入者線伝送イン
タフェース装置等においては、局側の装置(LT)はネット
ワークからのマスタークロックに同期して信号を加入者
側の装置(NT)に送信する。
【0003】加入者側装置(NT)は通常、図6に示すよう
に装置内に水晶発振器OSCを有するが、これから生成
されたクロックは一般にネットワークのクロックとは同
期していないので、PLL回路を用いて水晶発振器OS
Cの周波数を制御することにより同期を取る。同期ずれ
の検出は局側装置(LT)からの受信信号の繰り返し周波数
と発振器OSCのマスタークロックを分周器FDで分周
した基本クロック周波数とを位相比較器PCで比較し、
その位相比較情報(位相差)を生成する。
【0004】このように位相の比較を行うのは、データ
信号の繰り返し周波数をサイクル毎に測定できないから
である。また、周波数は完全に一致していても、位相が
異なる場合があるから、一般的には位相を比較し、その
位相比較情報を高周波成分の除去と応答特性の決定等を
行うループフィルタLFを介して分周器FDに制御情報
として与えて位相を合わせるように制御することによ
り、結果的に周波数差も無くしている。
【0005】通常、ディジタル加入者線伝送インタフェ
ース装置の場合、ネットワークの周波数は±35ppm(ppm=
1/106)の偏差が許されており、加入者側に用いる水晶発
振器の発振周波数の偏差は±100ppm程度である。従って
PLL回路は周波数差としては±135ppmに対応する必要
がある。
【0006】上記のようなPLL回路にはアナログ方式
とディジタル方式とがあり、水晶発振器の一部の容量を
電圧可変容量などに置き換えてその電圧を制御すること
により、周波数を変化させて同期を取るアナログ方式の
PLL回路では可変容量の最大変化量を十分大きくして
おけば、上記の±135ppmの周波数偏差に十分対応でき
る。しかもこのアナログ方式では1サイクル当りの容量
変化量を小さくできるので位相制御を行ったときに生じ
るサンプリング・タイミングのずれであるジッタも十分
小さくすることができる。
【0007】しかしながら、アナログ式PLL回路は前
述のように電圧可変容量を用いた所謂電圧可変水晶発振
器(VCXO)が必要となりコスト的に高くなる。またアナロ
グ系回路が増えて、装置の小形化や性能向上を目的とし
た近年のディジタル化の方向からは外れることになる。
【0008】DPLL回路 一方、ディジタル式PLL回路(DPLL) を用いる場
合は、周波数固定の水晶発振器を用いるか、加入者側装
置(NT)の機能を1チップ化したLSIの中のインバータ
回路に水晶振動子を付加するのみの発振器を用いること
が可能であり、アナログ方式に比べてコスト的には明ら
かに安くなる。
【0009】特にLSI内部に発振器の元回路となるイ
ンバータを内蔵して、LSI外部に水晶振動子と1、2
個の容量を付加する後者の場合には全体としてのコスト
を最も安くすることができる。
【0010】しかしこのようにした場合、水晶振動子の
発振周波数の製造偏差を発振器として吸収することは出
来ず、水晶発振器の発振周波数の偏差は前述のように±
100ppm程度は考えなければならなくなる。
【0011】もし周波数固定の水晶発振器を組み込む場
合には、発振器を製造するときに水晶振動子の製造偏差
の大部分を吸収することができ、残りが温度変動やエー
ジングによる変動のみになるので周波数偏差は±50ppm
に減らせる。
【0012】しかしながら、DPLLを用いるときの制
御精度は最悪の場合を考慮して上記の±135ppmの周波数
偏差に対応できることが望ましいことになる。そして従
来のDPLL回路では周波数偏差が大きい場合には次に
述べるようにジッターが大きくなってしまうという問題
がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】DPLLのジッターの
問題 図6に示すDPLLによる位相の制御は次のように行
う。一般に水晶発振器OSCの発振周波数そのものか、
その1/2であるマスタークロックの周波数は信号受信
速度であるボーレート周波数に等しい基本クロック周波
数に比べて出来るだけ高い周波数に選ばれる。しかし、
発振器を構成するための半導体の動作速度にも限界があ
るから無限に大きくはできない。ディジタル加入者線伝
送インタフェース装置の場合、基本クロックの周波数は
80kHz で、マスタークロック周波数15.36MHzである。従
って、通常はマスタークロックを分周器FDで1/192 に
分周して基本クロックを得る。即ちマスタークロック19
2 個に対して1個の基本クロックを出力している。
【0014】これに対して位相を進める必要があるとき
はループフィルタLFが分周器FDを制御してマスター
クロックを 191個カウントした時点で基本クロックを出
力させ、また逆に位相を遅らせるときはマスタークロッ
ク 193個をカウントした時点で基本クロックを出力させ
る。
【0015】以上のようにDPLLで同期をとる場合、
ループフィルタLFからの位相制御情報は固定量だけ位
相を進ませるか、遅らせるか、又は動かさないかの3通
りになり、動かさない場合に比べて動かす場合は基本ク
ロック間の時間が1/15.36MHz=65nS だけ短くなったり長
くなったりする。この65nSは基本クロックの周期である
1/80kHz=12500nS に対しては 1/192に対応している。基
本クロック間の時間変動の大きさを一般にジッターと呼
んでいるが、マスタークロック15.36MHzで基本クロック
80kHz のときは最低でも±1/192 =±0.005 のジッター
が生じることになる。
【0016】そして、次のような理由によりさらにジッ
ターは大きくなる。ディジタル加入者線伝送インタフェ
ース装置の加入者側装置(NT)の場合、例えば水晶振動子
とLSI内部のインバータとから成る発振器OSCから
得られるマスタークロックを分周器FDで分周した基本
クロックを基準にして、局側装置(LT)からの信号を受信
し、加入者側装置(NT)側でそれを再生するときに位相情
報も算出し、その結果を位相比較器PCに入力する。
【0017】局側装置(LT)からの受信信号から孤立波応
答特性のプリカーソル値を求める場合のプリカーソル値
とタイミング位相との関係が図7に示されており、プリ
カーソル値が“0”を基準として或る範囲以下の場合は
位相は合っているとして位相制御は行わない(同図(a)
の場合)。これに対して、プリカーソル値が正の方向に
ずれている場合(同図(b) )は加入者側装置(NT)のタイ
ミングが局側装置(LT)に比べて遅れていると判定して進
みの位相制御が行われ、負の方向にずれている場合(同
図(c) )は進んでいると判定して遅れの位相制御が行わ
れる。
【0018】ここでプリカーソル値 C-1とは受信信号の
孤立波応答特性においてその振幅が最大となるサンプリ
ング・タイミング点(メインカーソル)の1サイクルT
だけ前のサンプリング・タイミングでの振幅であるが、
このプリカーソル値の算出は適応等化器の一種である判
定帰還等化器の出力である判定シンボル値a(n+1)と誤差
e(n)とから統計的に下の式(1) により算出される。
【0019】 C-1= C-1−α・ sgn〔e(n)・a(n+1)〕 (1)
【0020】ここでαはステップサイズと呼ばれる微小
な数である。このような適応等化器の出力から算出され
たものは一般に平均的には正解値に収束しているが、短
期的にはかなりずれた値を示す。従ってプリカーソル値
が閾値を越えたといっても本当は越えていない場合があ
る。このように統計的な処理による不確定なデータに基
づいて位相制御を行うためにジッターが増加してしまう
のである。
【0021】従来、プリカーソル値など統計的な位相比
較情報(位相比較器出力)から位相制御情報を与えるル
ープフィルタとしては、できるだけ正確にする構成とし
て図8に示すようにアップダウンカウンタを用いたもの
が知られている。
【0022】このループフィルタにおいては、位相比較
結果(2ビット)が進みに対しては「+1」、遅れに対
しては「−1」、閾値内の時は「0」をアップダウンカ
ウンタCNTに与える。そして、このアップダウンカウ
ンタCNTのカウント値が±N (N:正整数で段数を示
す) に達したとき、アップダウンカウンタCNTのカウ
ント値を入力しているオーバーフロー検出回路ODTが
位相制御情報を出力すると共に、アップダウンカウンタ
CNTはリセットされる。この系はランダムウオークフ
ィルタ(RWFと略称される)とも呼ばれており、明ら
かに一種の平均化処理を行う系である。
【0023】このアップダウンカウンタCNTの段数N
を大きくするとより長期に渡って平均化したデータとな
るので位相制御情報は正確なものとなり、従ってジッタ
ーを減少させることができる。
【0024】問題点のまとめ ジッターの大きさについては、加入者側装置(NT)は自局
に繋がっている端末装置に対して192 kHz のクロックを
供給しなければならないが、192kHzのクロックのジッタ
ーの大きさがピーク−ピークで5%以下でなければなら
ないという規格があり、192kHzのクロックは上述の如く
15.36MHzのマスタークロックを80個置きに1個抜き出す
ことにより得られるが、位相制御が加わると79個になっ
たり、81個になったりする。80個に対して80±1 になっ
たときのジッターはピーク−ピークで 2.5%であり、こ
れに位相比較情報の不確定性が加わると規格の5%に対
して充分な余裕があるとは言えなくなる。不確定性を小
さくして規格を満足させるには、前述のアップダウンカ
ウンタCNTの段数Nの値を128 程度にする必要があ
る。
【0025】しかし、段数Nを大きくすると、次のよう
な理由により周波数偏差が大きいときに同期を取ること
ができなくなる。DPLLの場合、クロックパルス間の
時間を変える方法を取らざるを得ないため、位相ずれに
対しては一度補正するだけでよいが、周波数のずれに対
しては連続的に行わなければならない。これは、周波数
偏差が大きいと補正を行う間隔を短くしなければならな
いが、この間隔を段数N以下には出来ないためである。
【0026】即ち、局側装置(LT)と加入者側装置(NT)と
のクロック間の周波数の差をXppmとするとき、N基本
クロックの間の両クロック間のずれの増加分はマスター
クロック15.36MHzで基本クロック80kHz の場合、 192・X/1000000 ・N であり、N基本クロック間隔でDPLL制御をして周波
数偏差を補正しているとき、 192・X/1000000 ・N=1 が成り立ち、次式が得られる。
【0027】 N=5208.33 /X (2)
【0028】上記の式(2) においてX=135ppm を代入す
るとN=38 となる。即ち、先に述べた135ppmの周波数偏
差がある場合は大体38個のマスタークロック置きに位相
制御が必要になることを意味しており、N=128では式
(2) より約40ppm 以下の周波数偏差にしか対応できな
い。
【0029】このようにディジタル加入者線伝送インタ
フェース装置の加入者側装置(NT)に対して従来のDPL
L回路を適用するとき、ジッター規格を満足させると周
波数偏差に対する規格を満足せず、逆に周波数偏差に対
して規格を満足させるとジッター規格を満足できないと
いう問題があった。
【0030】従って本発明は、小型化が容易なDPLL
のための位相制御情報を位相比較情報に基づいて生成す
るディジタル・ループフィルタにおいて、周波数偏差と
ジッター規格の双方を満足させることを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段及び作用】(1)従来のD
PLLは図8に示したループフィルタ(ランダムウォー
クフィルタ)が±Nに達したときに位相制御を行うか
ら、位相制御を行う時間間隔は一定でなくランダムとな
っている。
【0032】そこで、本発明では、このループフィルタ
がランダム制御になっていることに着目して、従来のル
ープフィルタに更に周期的にDPLLを制御するための
回路を付加したものである。
【0033】即ち、図1に原理的に示すように、本発明
に係るディジタル・ループフィルタは、DPLLの位相
比較情報に基づいて周期がランダムな(時間間隔が一定
でない)位相制御情報を発生する従来からのランダム周
期ループフィルタ部1と、該位相比較情報による周波数
偏差に反比例した周期的な(時間間隔が一定の)位相制
御パルスを発生して該ランダム周期ループフィルタ部1
からの該位相制御情報を補完する定周期ループフィルタ
部2と、両フィルタ部1,2の各出力信号を合わせた位
相制御情報とする加算器3とを備えたものである。
【0034】図1において、上側のランダム周期ループ
フィルタ部1は従来と同様に入力される位相比較情報を
処理して位相制御情報としてのランダムDPLL制御パ
ルスを加算器3より出力する。このランダムDPLL制
御パルスは、従来通り、位相を変化させるかどうかとい
う情報 (有無データ) と遅らすか進ませるかという情報
(向きデータ) で構成されている。
【0035】図1の下側の定周期ループフィルタ部2は
周期的位相制御回路であり、一定周期間隔置きに位相制
御情報としての周期的DPLL制御パルスを出力し、周
波数偏差が大きいときには周期的DPLL制御パルスの
繰り返し周期を小さくし、逆に周波数偏差が小さいとき
には周期的DPLL制御パルスの繰り返し周期を大きく
とるか又は出力しない。もし加入者側の装置の周波数が
ネットワーク側に比べて低い場合には進ませる方向の制
御を行い、逆の場合は遅らせる方向に制御を行う。
【0036】この構成の動作について説明すると、最初
はランダム周期ループフィルタ部1のみが位相制御パル
ス(ランダムDPLL制御パルス)を加算器3より発生
するが、或る程度時間が経って周波数偏差を検出すると
定周期ループフィルタ部2も位相制御パルス(周期的D
PLL制御パルス)を出力するようになる。
【0037】この場合の周期的DPLL制御パルスの周
期は周波数偏差に反比例しているため、更に時間が経っ
て行くと周期的DPLL制御パルスはそれに反比例して
より短い周期間隔になる。この間、ランダム周期ループ
フィルタ部1も制御パルスを出力している。
【0038】このようにして次第に周期間隔が小さくな
って行くとDPLL制御後の加入者側装置(NT)の基本ク
ロック周波数がネットワークのクロック周波数に近づい
て行き、定常状態に達する。
【0039】このように周波数偏差が大きいときの定常
状態では定周期ループフィルタ部2が主役を演じること
を示している。
【0040】一方、周波数偏差が小さいときは周期的D
PLL制御パルスの周期間隔が大きい状態となるので位
相比較情報はそこで平衡する。この場合は定常状態にな
っても定周期ループフィルタ部2からの位相制御パルス
数がランダム周期ループフィルタ部1からの位相制御パ
ルス数に比べて特に多くなることはない。
【0041】以上のように本発明では周波数偏差が大き
いときは定周期ループフィルタ部2が定期的にパルスを
出力するので、ランダム周期ループフィルタ部1のフィ
ルタ段数Nを十分大きくすることができ、位相比較情報
の不確定性を十分圧縮でき、以てジッタ規格を満足させ
ることができる。
【0042】(2)尚、本発明では、図2に示されるよ
うに、上記のランダム周期ループフィルタ部1を、等価
的に±1、0の3種類のデータから成る位相比較情報を
入力して加算して行き、その累計値が±Nになったとき
それぞれ±1をランダムDPLL制御パルスとして出力
すると共に該累計値をクリアするものとすることがで
き、定周期ループフィルタ部2を、該位相比較情報を入
力する最大累計値がM(M>N)の別のランダム周期ル
ープフィルタ部21と、この別のランダム周期ループフ
ィルタ部21の出力をカウントするアップダウンカウン
タ22と、該カウント値に反比例した周期間隔で方向が
該カウンタ22の符号に対応した周期的DPLL制御パ
ルスに変換する周期間隔変換部23とで構成し、加算器
3より該位相制御情報として該ランダムDPLL制御パ
ルス又は周期的DPLL制御パルスを出力するように構
成することができる。
【0043】(3)また本発明では、図3に示されるよ
うに、定周期ループフィルタ部2に、該位相比較情報で
なくランダム周期ループフィルタ部1からのランダムD
PLL制御パルスを入力させてもよい。
【0044】この場合には、先ずランダム周期ループフ
ィルタ部1を使って位相比較情報を測定し、ランダムD
PLL制御パルスを出力するが、周波数偏差が有る場合
には長期的に見ると進みか遅れかのいずれかに偏って行
くので、この偏りを更に定周期ループフィルタ部2で測
定すれば、定周期ループフィルタ部2の周波数偏差を吸
収するためのフィルタ段数を削減することができると共
に逆にフィルタ段数を増やせばより大きな周波数偏差を
吸収することができる。
【0045】一般に通信装置のマスタークロックは水晶
発振器から得るものであり、少なくとも秒単位の時間で
は十分安定した周波数であると考えることができる。従
って定周期ループフィルタ部2からの周期的DPLL制
御パルスの周期間隔を入力から直接求める場合もランダ
ム周期ループフィルタ部1の出力から求める場合も十分
長い時間 (基本クロック×2000) に渡るデータから算出
することにより入力データの不確定性を圧縮することが
できる。
【0046】(4)更に本発明では、図4に示されるよ
うに、定周期ループフィルタ部2に、出力する周期的D
PLL制御パルスを分周して該周期的DPLL制御パル
スとは逆方向のパルスを該別のランダム周期ループフィ
ルタ部21に入力するための分周回路24を含ませるこ
とができる。
【0047】この場合には定常状態におけるパルスの向
きを片方向に揃えることができ、パルスの向きが正負2
方向有るために大きくなっている分のジッタを小さくす
ることができるため、一定の大きさのジッタが許される
場合には周期間隔変換部23の規模を小さくすることが
できる。 (5)更に本発明では、上記の(4)の場合と同じく、
図4に示されるように、定周期ループフィルタ部2に、
加算器3から出力される位相制御パルスを分周して該位
相制御パルスとは逆方向のパルスを該別のランダム周期
ループフィルタ部21に入力するための分周回路24を
含ませることもできる。
【0048】(6)更に本発明では、分周回路24の出
力信号を直接アップダウンカウンタ22に入力させるこ
ともでる。
【0049】これは、分周回路24からの制御パルスが
周期的でありランダム性が無いことに基づくものであ
り、必ずしもランダム周期ループフィルタ部21を経由
する必要は無い。
【0050】(7)更に本発明では、定周期ループフィ
ルタ部2に、該ランダムDPLL制御パルスを一定周期
内でカウントさせるタイマー25(図5参照)を含ませ
ることも可能である。この場合には、タイマー25によ
り単位時間を設定し、この単位時間当たりのランダムD
PLL制御パルスの数に応じて周期的DPLL制御パル
スの周期間隔を決定することとなり、タイマー25と周
期間隔とを対応させて設定することができ、ジッターの
低減に好ましい値を用いることができる。 (8)更に本発明では、該ランダムDPLL制御パルス
を一旦保持すると共に該定周期ループフィルタ部2から
制御されて該周期的DPLL制御パルスを出力するサイ
クルの中間点付近で該ランダムDPLL制御パルスを出
力するホールド回路24を設けることもできる。
【0051】この場合には、ランダムDPLL制御パル
スと周期的DPLL制御パルスとが近づき過ぎることに
よるジッターの増加を防ぐことができる。 (9)更に本発明では、ホールド回路24を、該周期的
DPLL制御パルスのパルス間隔が長いときは中間点付
近に限るのではなく、周期間隔が大きいときには該ラン
ダムDPLL制御パルスのパルス間間隔が一定時間以上
離れるようにしてジッター特性を改善することができ
る。
【0052】
【実施例】実施例(図2) 図2は本発明に係るディジタル・ループフィルタの実施
例を示したもので、入力データである位相比較情報は
例えば(1) 式により装置内の判定帰還等化器(図示せ
ず)の出力データから算出されるプリカーソル値 C-1
閾値THi (>0)とを図6のDPLL回路内の位相比較
器PCに相当する処理ブロックで比較して、 プリカーソル値>+THi のとき:+1 THi≧プリカーソル値≧−THi のとき: 0 プリカーソル値<−THi のとき:−1 を2ビット出力で示している。尚、位相比較情報はプリ
カーソル値以外にもメインカーソルのタイミング、即ち
孤立波応答特性の振幅が最大となるタイミングに注目す
るなどの方法もあるが、いずれにしても基本的には基本
周期毎にタイミングが進んでいるか、合っているか、遅
れているかを示したものである。
【0053】ランダム周期ループフィルタ部1は図8に
示した従来のループフィルタと同一のものであり、やは
りN段のランダムウォークフィルタとなっている。即
ち、図8に示したように入力データをアップダウンカウ
ンタCNTで累積してカウント値が±Nになったときに
オーバーフロー検出回路ODTでアップダウンカウンタ
CNTをリセットする。
【0054】これにより、位相制御を行うか否かを示す
情報と、進みに対して「0」、遅れに対して「1」を対
応させた方向を示す情報の2ビットを出力する。例え
ば、2ビット中の上位ビットを極性ビットとして「1
1」のときは位相を進ませることを示し、「01」のと
きは位相を遅らせることを示し、更に「00」のときは
位相制御を行わないことを示すことができる。
【0055】一方、同じく位相比較情報を入力する定周
期ループフィルタ部2は、(ランダム周期ループフィル
タ部1と同じ構成を有する)ランダム周期ループフィル
タ部21とアップダウンカウンタ22と周期間隔変換部
23とを直列接続したものである。
【0056】このような定周期ループフィルタ部2にお
いて、ランダム周期ループフィルタ部21は図8に示す
アップダウンカウンタCNTがM段で構成されており、
M>Nの関係に設定された充分長い期間に渡って同期ず
れを起こしているかを調べ、±Mで±1を出力する。
【0057】このフィルタ部21の出力はアップダウン
カウンタ22でカウントされ、そのカウント値は±Lま
での累積値を取り得るように設定しておく。そして、カ
ウント値−L〜+Lの各カウント値を周期間隔変換部2
3が入力して対応する周期間隔値に変換する。この場
合、周期間隔変換部23は、アップダウンカウンタ22
から出力されるカウント値の絶対値が等しければ同じ値
に変換し、更に絶対値の大きさに周期間隔が反比例する
ように変換すると共に、この周期間隔置きに位相制御パ
ルスを出力する。その場合、進ませるか遅らせるかを示
す方向ビットはアップダウンカウンタ22の値が正か負
かによって決められる。
【0058】次にこの実施例の動作について説明する
と、初期状態ではアップダウンカウンタ22のカウント
値は0にリセットされており、それに対応する周期間隔
は∞であり定周期ループフィルタ部2からの出力は無
い。もしこのディジタル・ループフィルタを設置してい
る加入者側の装置(NT)のクロック周波数がネットワーク
クロックの周波数に比べて低い場合、入力される位相比
較情報は全体としては遅れを示す+1のデータの方が、
進みを示す−1のデータを大幅に上回る筈である。
【0059】このためフィルタ部1及び21はそれぞれ
のアップダウンカウンタCNTが+N、+Mに達する場
合が多くなる。フィルタ部21の段数Mをフィルタ部1
の段数Nの4〜8倍の値に設定したときには、初期状態
ではアップダウンカウンタ22が0にリセットされてい
ることから、最初はフィルタ部1のみが進みの制御パル
スを加算器3より発生する。そして、或る程度時間が経
つとランダム周期ループフィルタ部21も進みの制御パ
ルスを出力するようになるので、アップダウンカウンタ
22も正の方向にカウントされ、周期間隔変換部23が
アップダウンカウンタ22のカウント値に対応する周期
間隔で進みのDPLL制御パルスが加算器3から出力さ
れるようになる。
【0060】更に時間が経つとアップダウンカウンタ2
2は一層大きいカウント値になり、このカウント値に反
比例してより短い周期間隔で進みのDPLL制御パルス
を出力することになる。この間、フィルタ部1も進みの
パルスを多く出力している。
【0061】このようにして次第に周期間隔が小さくな
って行くとDPLL制御後の加入者側装置(NT)の基本ク
ロック周波数がネットワークのクロック周波数に近づい
て行く。
【0062】そうなると2ビットの位相比較情報は遅
れ、進みの数がほぼ等しい数になってきて、フィルタ部
1及び21は共に出力を発生しなくなり、従ってアップ
ダウンカウンタ22は一定値を示すようになり定常状態
に達する。
【0063】このように周波数偏差が大きいときの定常
状態では定周期ループフィルタ部2が主役を演じること
を示している。
【0064】一方、周波数偏差が小さいときはアップダ
ウンカウンタ22のカウント値の絶対値が小さいときで
あり、これに反比例して周期間隔変換部23からの周期
間隔が大きい状態となるので位相比較情報は±1の数が
ほぼ等しくなりそこで平衡する。この場合は定常状態に
なっても定周期ループフィルタ部2からの位相制御パル
ス数がランダム周期ループフィルタ部1からの位相制御
パルス数に比べて特に多くなることはない。
【0065】もし周波数偏差が0になった場合は位相を
合わせるだけであるから、基本的にはフィルタ部1のみ
が動作することになる。
【0066】以上のように本発明では周波数偏差が大き
いときは定周期ループフィルタ部2が定期的にパルスを
出力するので、ランダム周期ループフィルタ部1のフィ
ルタ段数Nを十分大きくすることができ、位相比較情報
の不確定性を十分圧縮でき、以てジッター規格を満足さ
せることができる。
【0067】実施例(図3) 図3に本発明に係るディジタル・ループフィルタの別の
実施例が示されており、図2に示した実施例でのラ
ンダム周期ループフィルタ部21の段数Mの規模が大き
いという欠点があるため、この実施例ではフィルタ部
21の入力をランダム周期ループフィルタ部1の出力か
ら得ることにより、フィルタ部21の段数をMからM’
(4〜8)に減らしたものである。その他は実施例と
同じ構成である。
【0068】即ち、この実施例の動作では先ずフィル
タ部1を使って位相比較情報を測定する。その出力は周
波数偏差があると長期的に見ると+1又は−1の何方か
に偏る。この偏りを更にフィルタ部21で測定する。も
し周波数偏差が定常的に存在するとフィルタ部21は±
M’に達してアップダウンカウンタ22のカウントを押
し上げる。これ以降の動作は実施例の場合と同じであ
る。
【0069】実施例ではフィルタ部21が直接入力デ
ータを取り込んで周波数偏差を検出するため長期的な判
定が必要ということで、フィルタ部21の段数Mをフィ
ルタ部1の段数Nの4〜8倍に設定する必要があった。
このため実施例のフィルタ部21の段数Mは512 〜10
24段になってしまう。このフィルタ部の実際の回路はア
ップダウンカウンタになるが、符号ビットも残るように
する必要があるため1024段のときには12ビットのアップ
ダウンカウンタになる。これに対して実施例では段数
8のフィルタ部21は符号ビットも含めて5ビットのア
ップダウンカウンタで済むから、7ビット分の回路が削
減できる。
【0070】今、周波数偏差が例えば+72ppm の場合
について、実施例の動作を再度定性的に説明する。
【0071】もし初期条件としてアップダウンカウンタ
22のカウント値が0であって、定周期ループフィルタ
部2からのパルスの出力がない状態からスタートしたと
すると、周波数偏差+72ppm に対応する位相比較情報
である例えば正方向のパルスがランダム周期ループフィ
ルタ部1に高い頻度で入力し、その累積結果としてラン
ダム周期ループフィルタ部1の出力としてDPLL制御
パルスが加算器3から出力される。
【0072】このときランダム周期ループフィルタ部1
の出力はランダム周期ループフィルタ部21の入力でも
あるから、周波数偏差があるとランダム周期ループフィ
ルタ部21も出力を発生し、アップダウンカウンタ22
のカウント値は変化する。アップダウンカウンタ22の
カウント値が変化すると定周期ループフィルタ部2から
の出力パルスの間隔が変化して、やがて定周期ループフ
ィルタ部2からのパルスの間隔が周波数偏差である72
ppm に対応する「72」に達したとき、実施例の回路
の出力であるDPLL制御パルスにより周波数偏差は完
全に補正される。カウント値と周波数偏差と周期間隔の
関係を次の表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】周波数偏差が無くなると、実施例の回路
への入力である位相比較情報は無くなり、実施例の回
路は定常状態に達する。周波数偏差が72ppm で実施例
の場合、定常状態に達すると表1よりアップダウンカ
ウンタ22のカウント値は16になり、この時の定周期
ループフィルタ部からのDPLL制御パルスの周期間隔
は72になっている筈である。
【0075】ここで注意すべきはカウント値の16にあ
まり意味がなく、定周期ループフィルタ部2からのパル
スの周期間隔が72になるところが安定点ということで
ある。周期間隔変換部23で、例えば、カウント値が1
0の時に定周期ループフィルタ部2からのパルスの周期
間隔が72になるように設定されている場合には、カウ
ント値10になると、72ppm の周波数偏差は補正され
るから、入力の位相比較情報は正負ほぼ同数となり、そ
の累積値はほぼ0になるから、実施例の回路は定常状
態に入る。
【0076】より具体的に説明するためにランダム周期
ループフィルタ部1は7段のアップダウンカウンタで構
成されるランダムウォークフィルタであり、ランダム周
期ループフィルタ部21は3段のアップダウンカウンタ
で構成されるランダムウォークフィルタであると仮定す
る。
【0077】この様にすると位相比較情報として正また
は負の片方向に累計で128個の入力があった時、ラン
ダム周期ループフィルタ部1は1つ出力を出す事にな
り、更にこのランダム周期ループフィルタ部1の出力が
片方向に8個になると、ランダム周期ループフィルタ部
21が出力を発生し、アップダウンカウンタ22のカウ
ント値が1だけ大きくなることになる。
【0078】結局、ランダム周期ループフィルタ部21
からの出力パルスの累積値が片方向に8個に達したとき
アップダウンカウンタ22のカウント値が1だけ変化す
ることになる。
【0079】ランダム周期ループフィルタ部21を挿入
する目的は入力データの細かい変化を取り除くことであ
り、その段数を増やすことにより長期間に渡る変化を取
り出すことができる。ランダム周期ループフィルタ部1
の出力をDPLL制御パルスとして用い、更にランダム
周期ループフィルタ部21として3段のアップダウンカ
ウンタを用いるのは、定周期ループフィルタ部2は入力
の変化に対してランダム周期ループフィルタ部1に比べ
てより長期的な変化に対応しなければならないためであ
る。
【0080】定常状態に達した後にもランダム周期ルー
プフィルタ部1からは短期的な周波数偏差などに対応す
るために位相を正または負にシフトするパルスがときど
き出力されるが、長期的に周波数偏差が変化しない限り
ランダム周期ループフィルタ部1からのパルスの数をラ
ンダム周期ループフィルタ部21との縦続回路を使って
長期的に累積すると0となり、ランダム周期ループフィ
ルタ部21の出力が現れることは無い。
【0081】尚、ここでランダム周期ループフィルタ部
21もアップダウンカウンタで構成されていることを考
慮すると、実際の回路ではランダム周期ループフィルタ
部21をアップダウンカウンタ22に含ませることも可
能である。もし3段のアップダウンカウンタで構成した
ランダム周期ループフィルタ部21をアップダウンカウ
ンタ22に含ませるとすると、表1のカウント値の欄の
値が0の代わりに0〜7となり、1の代わりに8〜15
のように変化する。
【0082】実施例(図4) 図4は本発明に係るディジタル・ループフィルタの更に
別の実施例を示したもので、この実施例は実施例
における周期間隔変換部23の出力信号を入力してフィ
ルタ部21にフィードバックさせる分周回路24を付加
することにより、周期間隔変換部23の回路規模を小さ
くするものである。尚、フィルタ部1の出力信号と分周
回路24の出力信号とはループフィルタ部21において
オア入力される形になっている。
【0083】この実施例の動作を、やはり周波数偏差
が例えば+72ppm の場合について実施例との比較に
おいて以下に説明する。
【0084】この実施例の場合も定常状態に達したと
きは先ず最初は上述の状態になったとしても、例えばラ
ンダム周期ループフィルタ部21の段数が8で、分周回
路24の分周比が1/8とすると定周期ループフィルタ
部2からのパルスの周期間隔が72周期(表1参照)に
なっている場合、4608周期(=8×8×72)に1
回の割合で、定周期ループフィルタ部2からの出力に基
づいたパルスがアップダウンカウンタ22に逆入力する
ことになる。
【0085】ここで分周回路からランダム周期ループフ
ィルタ部21への入力はアップダウンカウンタ22のカ
ウント値が+16と正になっている時は負の入力となる
ように制御され、アップダウンカウンタ22のカウント
が−16と負になっているときは正のパルスを分周回路
からランダム周期ループフィルタ部21に出力するよう
に制御される。
【0086】この制御によりアップダウンカウンタ22
のカウント値はその絶対値が小さい方向に変化する。例
えばアップダウンカウンタ22のカウント値が16から
15に減少したとすると表1より定周期ループフィルタ
部2からのパルスの周期間隔が77周期になる。72周
期に1回出力されていたのが、77周期に1回に変わる
と、単位時間当たりのDPLL制御パルスの数が減少す
るから、+72ppm の周波数fm 偏差に対応出来なくな
る。
【0087】単位時間当たりのDPLL制御パルス数が
不足すると周波数偏差が再び生じて、実施例の回路入
力は平均的に零(累積値として)でなくなり、ランダム
周期ループフィルタ部1の出力が発生する。そしてラン
ダム周期ループフィルタ部1の出力としてDPLL制御
パルスが出力され、加算器3により定周期ループフィル
タ部2からのパルスと合わせて72ppm の周波数偏差に
対応することになる。
【0088】ランダム周期ループフィルタ部1からのパ
ルスの間隔xは周期当たりのパルス数を考慮した次の
(3) 式 1/72=1/77+1/x (3) から求められ、x=1109である。即ち、1109周
期に1回の割合でランダム周期ループフィルタ部1から
正のパルスが出力されると、定周期ループフィルタ部2
からのパルスと合わせて、トータルでは72周期に1回
の割合で最終的なDPLL制御パルスが出力されること
になる。
【0089】ランダム周期ループフィルタ部1の出力は
ランダム周期ループフィルタ部21の入力であるから、
ランダム周期ループフィルタ部21が8段のアップダウ
ンカウンタで構成されている場合、ランダム周期ループ
フィルタ部1からの出力パルスの累積値が8に達すると
アップダウンカウンタ22のカウント値が1だけ変化す
るように働くから、ランダム周期ループフィルタ部21
からのパルスが1109周期に1個出力されるとする
と、アップダウンカウンタ22の入力端におけるパルス
間隔に換算すると8872(=1109×8)周期にな
る。
【0090】言い換えればランダム周期ループフィルタ
部1からの入力によりアップダウンカウンタ22は88
72周期毎にカウント値を1だけ大きくするように動こ
うとする。
【0091】しかし、前述のように分周回路経由の出力
によってアップダウンカウンタ22は4608周期毎に
カウント値を1だけ小さくするように動こうとするか
ら、この状態ではアップダウンカウンタ22のカウント
値は更にその絶対値が小さくなる方向に動き、アップダ
ウンカウンタ22のカウント値は15から14に変化す
る。
【0092】アップダウンカウンタ22のカウント値が
14になると、定周期ループフィルタ部2からのパルス
の周期は83になり、ランダム周期ループフィルタ部1
からのDPLL制御パルスの間隔は542周期(1/7
2=1/83+1/x)になり、ランダム周期ループフ
ィルタ部1経由のDPLL制御パルスに基づくアップダ
ウンカウンタ22への入力パルスのパルス間隔は433
6(542×8)となり、これは分周回路24経由でア
ップダウンカウンタ22に入力するパルスのパルス間隔
である4608周期とほぼバランスする。
【0093】上記の説明では分かりやすくするため、ラ
ンダム周期ループフィルタ部1からのパルス周期を計算
するとき定周期ループフィルタ部2からのパルスの周期
としてバランスが崩れる前の値をそのまま使っている
が、実際には新しい平衡状態に達したあとの周期間隔を
使う必要がある。
【0094】次に式を使ってやや定量的に説明すると、
今、周波数偏差を(2) 式に代入することによって求まる
DPLL制御パルスの周期間隔をnとして、実施例で
定常状態に達した後の、定周期ループフィルタ部2から
のパルスの周期間隔をnp、ランダム周期ループフィルタ
部1からの平均的なパルスの周期をnrとすると定常状態
では次式が成り立つ。
【0095】先ず、実施例の回路の出力端(加算器3
の出力端)ではランダム周期ループフィルタ部1からの
パルスと定周期ループフィルタ部2からのパルスとで必
要なパルスを賄うことになるから、 1/n =1/np+1/nr (4) が成り立たなければならない。更にアップダウンカウン
タ22の入力端では平均的には零にならなければならな
いから、ランダム周期ループフィルタ部21の入力端で
このことを考慮すると、 1/np/8−1/nr=0 (5) が成り立つ必要がある。
【0096】これらの2つの式(4) 及び(5) を解くと次
式が得られる。 np=n ・9/8 (6) nr=n・9 (7) これらの式(6) 及び(7) から周波数偏差に対応する為に
必要なDPLL制御パルスの供給に関して、分周回路2
4の分周比が8のときは1周期当たりのパルス数で考え
ると全体の8/9 を定周期ループフィルタ部2から供給
し、残りの1/9 をランダム周期ループフィルタ部1から
供給することになる。
【0097】尚、上の2つの式(6) 及び(7) では分周比
を8としているが、特殊な場合としてこれを無限大とす
るとnr=0 、np=nとなり、実施例に対応する。
【0098】上記の式(6) 及び(7) からある程度大きな
周波数偏差の場合にランダム周期ループフィルタ部1か
ら1/9 を供給するということは、平均的にランダム周期
ループフィルタ部1からある程度小さい周期(この場合
は648)で、定周期ループフィルタ部2からのパルス
と同一方向のパルスを出力することを意味しており、こ
れにより不確定性に基づく逆方向のパルスを抑圧するこ
とが出来る。
【0099】なぜならば実施例、のように周波数誤
差に対する位相制御のほとんどを定周期ループフィルタ
でまかなう場合には、バランス状態では、ランダム周期
ループフィルタはほとんど位相制御パルスを出力しない
ため、そこへ短期的な不確定性が加わるとランダム周期
ループフィルタは、その偏りに反応し、偏りによっては
両方向のパルスを出力するが本実施例のように周波数誤
差に対する位相制御の一部をランダム周期ループフィル
タでまかなう場合には、バランス状態で片方向の位相制
御パルスを出力しているため、或る大きさまでの不確定
性ならばパルス間隔のバラツキは生じるが逆方向のパル
スは生じないからである。
【0100】これによりDPLL制御パルスは全て正ま
たは負の片方向になり、制御パルスが両方向に生じる実
施例,の場合に比べてジッターは小さくなる。
【0101】周波数偏差が小さいときは上記の式(7) か
ら求められるnrは大きな値になり、不確定性を抑圧でき
る程まで1周期当たりのパルス数は大きくならなくなる
が、その場合にはnpも大きな値になっているのでパルス
間の距離は充分大きくなり両方向のパルスがあってもジ
ッターを充分小さく保ことが可能である。
【0102】尚、以上のことから明らかなように分周回
路24を経由したパルスは周期的でありランダム性はな
いから、その出力は必ずしもランダム周期ループフィル
タ部21を経由する必要はない。上記の例の場合、分周
回路24の段数を3段でなく6段(即ち1/64分周)にし
て直接アップダウンカウンタ22の入力とすることもで
きる。
【0103】また、前に述べたようにDPLLパルスが
出力されたときジッターが発生するが、マスタークロッ
ク周波数が基本クロック周波数の192 倍のときはジッタ
ーの大きさは約0.5%(=1/192)である。もし遅れ、進
みの両方のパルスを用いるとDPLLパルス間の距離
(周期間隔) が充分離れていてもピーク−ピークで約1
%のジッターが発生するが、実施例の場合は片方向の
DPLLパルスのみを用いることになるので、ジッター
の大きさは実施例の場合に比べて小さくなる。前に述
べたように実際にはプリカーソル値など位相比較情報の
不確定性があるため、ジッターはもっと大きくなるが、
片方向のみのDPLLパルスを用いることにより約0.
5%だけはジッター特性を改善できるのである。
【0104】もし同程度のジッターを許すのであれば、
この改善する分を表1のカウント値/周期間隔変換表の
簡略化に振り向けることができる。
【0105】即ち、表1の代わりに下記の表2のように
16レベルで、最大周期間隔を 579でなくそれに近い 5
12にすることができるから、そのハードウェアは4ビッ
ト−9ビット変換になり回路規模は約50ゲートと約1
/3に圧縮できる。
【0106】
【表2】
【0107】またジッター特性を小さくするためには隣
合うDPLLパルス間の間隔が充分離れていることも重
要である。前述のDPLLパルスによるジッターの大き
さが0.5%というのはDPLLパルス間の間隔が基本
クロックで20以上離れている場合である。
【0108】ホールド回路 本発明ではこの点を考慮して、図4に点線で示すように
ホールド回路4をランダム周期ループフィルタ部1と加
算器3との間に設けることができる。
【0109】即ち、このホールド回路4では、ランダム
DPLL制御パルスはランダム周期ループフィルタ部1
が±Nに達したときすぐに出力されるのではなく、±N
に達した後、定周期ループフィルタ部2からの周期的D
PLL制御パルスが出力されるサイクルの丁度中間のサ
イクルに来たとき、アップダウンカウンタ22の制御を
受けて出力させるものである。
【0110】このため、ホールド回路4はランダム周期
ループフィルタ部1が±Nに達したとき、ランダムDP
LL制御パルス出力可という情報とその方向の情報の2
ビットを記憶し、定周期ループフィルタ部2が周期的D
PLL制御パルスを出力するサイクルのほぼ中央に当た
るサイクルであることを示す制御信号を受けて、記憶し
ているランダムDPLL制御情報を出力すると共にその
記憶情報をクリアする。このようなホールド回路4は制
御パルスの有無と方向を記憶するためのフィリップフロ
ップ回路2個とパルス間の距離をカウントするためのカ
ウンタを用いて容易に構成することができる。
【0111】ホールド回路4を設けた場合には、次の表
3の変換表を用いる実施例の回路出力であるDPLL
制御パルス間の距離は最短でも26基本クロックとな
り、隣合うDPLL制御パルス間の距離が近過ぎること
によるジッターの増加を防ぐことができる。
【0112】
【表3】
【0113】しかしホールド回路4を用いて、ランダム
DPLL制御パルスを周期的DPLL制御パルスが出力
されるタイミングの中間点のみに限ると、周期間隔が大
きいとき多少問題が発生する。例えば周期間隔が 781の
ときは、最大780 サイクルもランダムDPLL制御パル
スの出力が遅れる場合があることになり、ジッターは小
さくなるけれども位相の補正はできないことになる。
【0114】このため周期間隔が長い場合には中間点で
はなく、DPLL制御パルス間の距離が十分離れれば、
ランダムDPLL制御パルスを出力可とするようなホー
ルド回路を用いることによりさらにジッター特性を改善
することができる。
【0115】例えば周期間隔が600 以上のときは中間点
でなく、3等分点での出力を可とする方法もある。更
に、周期的DPLL制御パルスの出力タイミングの前後
(例えば)100サイクルは出力できないがそれ以外のタイ
ミングではランダムDPLL制御パルスを何時でも出力
させることもできる。
【0116】尚、図4に示した実施例では、分周回路4
の入力信号を周期間隔変換部23からの周期的DPLL
制御パルスとしたが、これに限らず、やはり図4に点線
で示す如く加算器3から出力されるDPLL制御パルス
(位相制御情報)を入力信号としてもよい。
【0117】この場合には、上記の式(5) は、 1/n8−1/nr=0 となり、これと上記の式(4) から、上記の式(6) 及び
(7) は、それぞれ、 np=n・8/7 nr=n・8 となる。
【0118】これらの式から周波数偏差に対応する為に
必要なDPLL制御パルスの供給に関して、分周回路2
4の分周比が8のときは1周期当たりのパルス数で考え
ると全体の7/8 を定周期ループフィルタ部2から供給
し、残りの1/8 をランダム周期ループフィルタ部1から
供給することになる。
【0119】実施例(図5) 図5は本発明に係るディジタル・ループフィルタの実施
例を示したもので、この実施例では、実施例の構成
において定周期ループフィルタ部2中のランダム周期ル
ープフィルタ部21を取り除き、ランダム周期ループフ
ィルタ部1の出力信号をアップダウンカウンタ22に直
接入力させたもので、更にこのアップダウンカウンタ2
2にはタイマー25が接続されている。
【0120】即ち、実施例までは、始めはランダム周
期ループフィルタ部1を用いてDPLL制御を行うが、
そのパルスの数をカウントし、その多さに応じて順次周
期的制御回路からのパルスに置き換えて行き、ランダム
周期ループフィルタ部1からのパルスが出なくなる所で
バランスがとれるという手法を用いている。
【0121】これに対してこの実施例では、タイマー
25により単位時間を設定し、この単位時間当たりのラ
ンダムDPLL制御パルスの数をアップダウンカウンタ
22でカウントして、その多さに応じて周期間隔変換部
23が周期間隔変換表を使って周期的DPLL制御パル
スの周期間隔を決める。
【0122】例えばタイマー25による単位時間を基本
クロックで2048サイクルとしたとき、この2048サイクル
の間にランダム周期ループフィルタ部1から出力された
ランダムDPLL制御パルスの数をアップダウンカウン
タ22でカウントする。この場合、初期状態ではランダ
ム周期ループフィルタ部1の段数Nは128 のように大き
な値ではなく8とか16程度の段数にしておき、ランダム
周期ループフィルタ部1からのランダムDPLL制御パ
ルスのみでも周波数偏差に追従できるようにしておく。
【0123】例えば2640基本クロック間でのランダムD
PLL制御パルス数と周波数偏差の関係は次の表4のよ
うになり、2000〜3000サイクルという十分長い時間を取
っているので不確定性に影響されることなく、パルス数
をカウントできる。
【0124】
【表4】
【0125】この周波数偏差に対応する定周期ループフ
ィルタ部2からの周期的DPLL制御パルスの周期間隔
は上記の表4の周期間隔Aである。周期間隔Aに示す間
隔で周期的DPLL制御パルスを出力することにより、
ランダム周期ループフィルタ部1からの出力をほぼ0に
することができる。
【0126】ランダム周期ループフィルタ部1からの出
力がほぼ0というのは、実施例でも述べたようにラン
ダム周期ループフィルタ部1から正負のパルスが出力さ
れることになり、ジッター特性を小さく保つという場合
必ずしも望ましいことではない。
【0127】その場合には表4の周期間隔Aの代わりに
例えば実施例の回路に用いる表3の変換表に等しい周
期間隔Bを用いればよい。周期間隔Bは周期間隔Aに比
べて約1.2 倍大きな値になっている。この周期間隔Bは
逆算するとほぼ3168基本クロック (=1.2×2640) でのパ
ルス数が表4の左端のパルス数になることと等しい。
【0128】従って3160基本クロック時間におけるラン
ダムDPLL制御パルスの出力数を方向を加味してカウ
ントし、その値から表4の周期間隔Bによる周期間隔を
得るカウント値/周期間隔変換表を周期間隔変換部23
で用いれば、対応する周波数偏差に対して周期的DPL
L制御パルス数が不足し、ランダム周期ループフィルタ
部1から不足分のパルスが出力される。このパルスの向
きは周期的DPLL制御パルスの向きと同方向であり、
実施例の場合と同様にジッターの低減に効果がある。
【0129】更に、実施例の場合にも実施例で述べ
たホールド回路を挿入し、ランダムDPLL制御パルス
の出力サイクルを周期的DPLL制御パルスが出力され
るサイクルの中間点にもってくることは可能であり、ジ
ッターを低減できることは明らかである。
【0130】尚、以上の説明での表の周期間隔の値など
は全てマスタークロック15.36MHzで基本クロックが80kH
z で、周波数偏差が±135ppmの場合であり、それ以外の
場合は本説明と同様に適当な値がえられることはいうま
でもない。さらに上記条件の場合にも表1〜4の値は一
例であり、ハードウェアの規模圧縮などのためさらに異
なる値を用いることができることも言うまでもない。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るディ
ジタル・ループフィルタからの位相制御情報を用いるこ
とにより、ジッターが小さく対応できる周波数偏差の範
囲が広いDPLL回路を提供することができる。即ち、
従来のDPLL回路では±50ppm 程度の周波数偏差に対
応できたが、それ以上の周波数偏差に対応する場合はジ
ッター特性を犠牲にせざるを得なかったが、本発明を用
いれば周波数偏差±150ppmへの対応も可能になり、これ
によりディジタル加入者線伝送システムの加入者側の装
置のマスター発振器として水晶振動子とLSI内蔵のイ
ンバータとによる廉価な回路が適用可能となり、経済的
なメリットも大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタル・ループフィルタの原
理的な構成を示したブロック図である。
【図2】本発明に係るディジタル・ループフィルタの実
施例を示したブロック図である。
【図3】本発明に係るディジタル・ループフィルタの実
施例を示したブロック図である。
【図4】本発明に係るディジタル・ループフィルタの実
施例を示したブロック図である。
【図5】本発明に係るディジタル・ループフィルタの実
施例を示したブロック図である。
【図6】一般的なPLL回路の構成を示したブロック図
である。
【図7】受信信号波形とプリカーソル値と位相との関係
を示した波形図である。
【図8】従来例の構成を示したブロック図である。 1,21 ランダム周期ループフィルタ部 2 定周期ループフィルタ部 22 アップダウンカウンタ 23 周期間隔変換部 24 分周回路 3 加算器 4 ホールド回路 5 タイマー 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相比較情報に基づいてDPLLのため
    の位相制御情報を生成するディジタル・ループフィルタ
    において、 該位相比較情報に基づいて周期がランダムな位相制御情
    報を発生するランダム周期ループフィルタ部(1) と、 該位相比較情報による周波数偏差に反比例した周期的な
    位相制御情報を発生して該ランダム周期ループフィルタ
    部(1) からの該位相制御情報を補完する定周期ループフ
    ィルタ部(2) と、 両フィルタ部(1,2) の各出力信号を合わせた位相制御情
    報とする加算器(3) と、 を備えたことを特徴とするディジタル・ループフィル
    タ。
  2. 【請求項2】 該ランダム周期ループフィルタ部(1)
    が、等価的に±1、0の3種類のデータから成る位相比
    較情報を入力して加算して行き、その累計値が±Nにな
    ったときそれぞれ±1をランダムDPLL制御パルスと
    して出力すると共に該累計値をクリアするものであり、 該定周期ループフィルタ部(2) が、該位相比較情報を入
    力する最大累計値がM(M>N)の別のランダム周期ル
    ープフィルタ部(21)と、この別のランダム周期ループフ
    ィルタ部(21)の出力をカウントするアップダウンカウン
    タ(22)と、該カウント値に反比例した周期間隔で方向が
    該カウンタ(22)の符号に対応した周期的DPLL制御パ
    ルスに変換する周期間隔変換部(23)とで構成され、 該加算器(3) より該位相制御情報として該ランダムDP
    LL制御パルス又は周期的DPLL制御パルスが出力さ
    れることを特徴とした請求項1に記載のディジタル・ル
    ープフィルタ。
  3. 【請求項3】 該定周期ループフィルタ部(2) が、該位
    相比較情報でなく該ランダムDPLL制御パルスを入力
    することを特徴とした請求項2に記載のディジタル・ル
    ープフィルタ。
  4. 【請求項4】 該定周期ループフィルタ部(2) が、出力
    する周期的DPLL制御パルスを分周して該周期的DP
    LL制御パルスとは逆方向のパルスを該別のランダム周
    期ループフィルタ部(21)に入力するための分周回路(24)
    を含んでいることを特徴とした請求項2又は3に記載の
    ディジタル・ループフィルタ。
  5. 【請求項5】 該定周期ループフィルタ部(2) が、該加
    算器(3) から出力される位相制御パルスを分周して該位
    相制御パルスとは逆方向のパルスを該別のランダム周期
    ループフィルタ部(21)に入力するための分周回路(24)を
    含んでいることを特徴とした請求項2又は3に記載のデ
    ィジタル・ループフィルタ。
  6. 【請求項6】 該定周期ループフィルタ部(2) が、該別
    のランダム周期ループフィルタ部(21)を含まず、該分周
    回路(24)の出力信号を直接アップダウンカウンタ(22)に
    入力させることを特徴とした請求項4又は5に記載のデ
    ィジタル・ループフィルタ。
  7. 【請求項7】 該定周期ループフィルタ部(2) が、該ラ
    ンダムDPLL制御パルスを一定周期内でカウントさせ
    るタイマー(25)を含んでいることを特徴とした請求項1
    乃至6のいずれかに記載のディジタル・ループフィル
    タ。
  8. 【請求項8】 該ランダムDPLL制御パルスを一旦保
    持すると共に該定周期ループフィルタ部(2) から制御さ
    れて該周期的DPLL制御パルスを出力するサイクルの
    中間点付近で該ランダムDPLL制御パルスを出力する
    ホールド回路(24)を設けたことを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれかに記載のディジタル・ループフィルタ。
  9. 【請求項9】 該ホールド回路(24)が、該周期的DPL
    L制御パルスのパルス間隔が長いときは中間点付近に限
    るのではなく、該ランダムDPLL制御パルスのパルス
    間間隔が一定時間以上離れるようにしたことを特徴とす
    る請求項8に記載のディジタル・ループフィルタ。
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