JPH0525160A - 抗真菌性物質Mer−WF5027−II - Google Patents

抗真菌性物質Mer−WF5027−II

Info

Publication number
JPH0525160A
JPH0525160A JP20611491A JP20611491A JPH0525160A JP H0525160 A JPH0525160 A JP H0525160A JP 20611491 A JP20611491 A JP 20611491A JP 20611491 A JP20611491 A JP 20611491A JP H0525160 A JPH0525160 A JP H0525160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mer
iib
antifungal substance
iia
antifungal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20611491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3064532B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Chiba
裕之 千葉
Norio Shibamoto
憲夫 柴本
Yoshio Watanabe
吉雄 渡辺
Rei Kaneto
玲 金戸
Takeo Yoshioka
武男 吉岡
Toshihiko Kumamoto
俊彦 熊本
Hiroshi Nishida
浩史 西田
Rokuro Okamoto
六郎 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mercian Corp
Original Assignee
Mercian Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mercian Corp filed Critical Mercian Corp
Priority to JP20611491A priority Critical patent/JP3064532B2/ja
Publication of JPH0525160A publication Critical patent/JPH0525160A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3064532B2 publication Critical patent/JP3064532B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 で示される抗真菌性物質Mer−WF5027−IIA
及び式 【化2】 で示される抗真菌性物質Mer−WF5027−IIB
並びにそれらの結合異性体混合物。 【効果】 この化合物は抗真菌活性を有し、抗菌剤とし
て医薬動物薬、農薬等の分野で有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は新規な抗真菌性物質に関し、さら
に詳しくは、それぞれ下記式
【0002】
【化5】
【0003】及び
【0004】
【化6】
【0005】で示される抗真菌性物質Mer‐WF50
27−IIA及び−IIB並びにそれらの製造法に関す
る。
【0006】抗真菌性物質として、従来、アンホテリシ
ンB、グリセオフルビン、ポリオキシン、バリダマイシ
ン等の物質が知られているが、これら既知の抗真菌性物
質は毒性、薬効、薬剤耐性等において未だ充分であると
は言えない。
【0007】本発明者らは今回、神奈川県平塚市の土壌
から分離したアスペルギルス属に属する或る種の菌株
が、抗真菌活性を有ししかも毒性の低い上記式(I)及
び(II)で示される新規な抗真菌性物質Mer‐WF
5027−IIA及び−IIBを生産することを見い出
し本発明を完成するに至った。
【0008】上記式(I)の抗真菌性物質Mer−WF
5027−IIAと上記式(II)の抗真菌性物質Me
r−WF5027−IIBとは、結合異性体(valence
isomes)の関係にあり、これらの物質は室温の溶液状態
では、Mer−WF5027−IIAとMer−WF5
027−IIBのモル比がほぼ5:1(高速液体クロマ
グラフィーの結果による)の結合異性体混合物として安
定に存在しうる(以下、この混合物を抗真菌性物質Me
r−WF5027−IIという)。
【0009】本発明の抗真菌性物質Mer‐WF502
7−IIA及び−IIBは、例えば、アスペルギルス属
に属する抗真菌性物質Mer‐WF5027−IIA及
び/又は−IIB生産菌を培地で培養し、培養物から抗
真菌性物質Mer‐WF5027−IIA及び/又は−
IIBを採取することにより製造することができる。上
記抗真菌性物質Mer‐WF5027−IIA及び/又
は−IIB生産菌としては、例えば、本発明者らが神奈
川県平塚市の土壌から分離したアスペルギルス・エスピ
ーMe 1207(Aspergillus sp.Me 1207)を
挙げることができる。この菌の菌学的性質は次のとおり
である。
【0010】(1)各種培地における生育形態 培養はすべて26℃で実施し、寒天平板培地での生育形
態を観察した。
【0011】a)ツアペック寒天培地 生育は大変速く、ビロード状に生育するが、成熟すると
中心部が綿毛状となり多くの分生子柄を生じ、その先端
に分生子を着生する。コロニー表面の色調は初期、うす
黄色〜にぶ黄色であるが、成熟するとにぶ黄緑色〜暗い
黄緑色となる。コロニー裏面の色はうす黄色〜にぶ黄色
である。無色の浸出液滴が認められ、菌核の形成はな
い。閉子器(子のう胞子形成器官)の形成は認められな
い。
【0012】b)麦芽エキス寒天培地 生育は大変速く、ビロード状に生育したコロニーは成熟
すると中心部が綿毛状に丈の高い分生子柄を生じ、多く
の分生子を着生する。コロニー表面の色は黄緑色〜にぶ
黄緑色を呈し、成熟するとにぶ黄緑色〜暗黄緑色とな
る。無色の浸出液滴が認められ、菌核及び閉子器の形成
は認められない。
【0013】(2)形態的性状 ツアペック寒天培地での培養で、分生子柄の長さは2.
0〜2.5mmに達することもあり、その先端に分生子を
着生する。分生子柄の表面は粗面で多くの小突起を持
ち、先端部は球形〜長球形の頂のうがあり、その外側に
梗子を(5.0×8.5μ〜3.0×5.0μ)を付ける。
分生子(3.0〜4.5μ×4.0〜5.0μ)は梗子の先
端から発生し、放射状に広がり多くの分生子の連鎖を形
成する。成熟した頂頭の分生子魂は断裂して数個の放散
カラム状となる。
【0014】以上の性状から、本菌はアスペルギルス
(Aspergillus)属の菌であり、その形態からレーパー
とフェネルの「ザ・ジーナス・アスペルギルス」(19
65)(Reper&Fennell“TheGenus Aspergillu
s”)を参考に検討したところ麹菌類の一種と判定さ
れ、それに村上英也らの「麹学」日本醸造協会(198
6)も参考にして調査したが、種を特定することはでき
なかった。従って、本菌をアスペルギルス・エスピーM
e1207(Aspergillus sp.Me1207)と命名
し、平成2年11月9日工業技術院微生物工業研究所に
寄託し、微工研菌寄第11848号(FERM P-1
1848)なる番号が付された。
【0015】しかし、抗真菌性物質Mer‐WF502
7−IIA及び/又は−IIB生産菌は上記アスペルギ
ルス・エスピーMe1207に限られるものではなく、
例えば、次のようにして見つけることができる他の生産
菌も同様に使用することができる。
【0016】キャンディダ・アルビカンスを検定菌とす
るバイオアッセイ寒天平板とバチルス・ズブチルスを検
定板とするバイオアッセイ寒天平板とを用い、穿孔法に
て土壌分離菌の培養濾液を検定し、前者の寒天平板に阻
止円を与え、更に後者の寒天平板において阻止円がほと
んど見えない培養濾液を与える土壌分離菌を検索する。
次に土壌分離菌の上記活性を有する培養濾液をミリポア
フィルター(DISMIC-25cs;日本ミリポア・リ
ミテッド)で濾過し、高速液体クロマトグラフィーによ
り抗真菌性物質Mer‐WF5027−IIA及び/又
は−IIBの標準サンプルと同一保持時間に検出され、
また上記培養濾液をセップパック(日本ミリポア・リミ
テッド)に吸着し、そのメタノール溶出液を薄層クロマ
トグラフィーで展開後、キャンディダ・アルビカンスを
検定菌とするバイオートグラフィーで検出することがで
きれば、その菌は本発明の方法に用いることができる抗
真菌性物質Mer‐WF5027−IIA及び/又は−
IIB生産菌であるということができる。
【0017】抗真菌性物質Mer‐WF5027−II
A及び/又は−IIBの培養のための培地としては、特
に制限はなく、従来からかびの培養に際して通常使用さ
れている培地を用いることができるが、例えば炭水化
物、窒素源、無機塩などの同化できる栄養源を含む培地
を使用することができる。例えばぶどう糖、グリセリ
ン、麦芽糖、しょ糖、糖蜜、デキストリン、澱粉などの
炭水化物や大豆油、落花生油、ラードなどの油脂、脂肪
類のごとき炭素源;ペプトン、肉エキス、大豆粉、綿実
粉、乾燥酵母、コーンスチープリカー、酵母エキス、脱
脂乳、カゼイン、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、
硫酸アンモニウムなどの窒素源;燐酸2カリウム、食
塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの無機塩を
含む培地が使用でき、必要により微量金属例えばコバル
ト、マンガンなどを添加することができる。栄養源とし
ては、その他、抗真菌性物質Mer‐WF5027−I
IA及び/又は−IIB生産菌が利用して抗真菌性物質
Mer‐WF5027−IIA及び/又は−IIBを生
産するものであれば、いずれも使用でき、公知のかびの
培養材料はいずれも使用できる。また、加熱殺菌時及び
培養中における発泡を抑えるため、シリコン、植物油な
どの消泡剤を添加することもできる。
【0018】かかる培地での該生産菌の培養は、通常、
約20〜約37℃の温度でpH4〜8において通気撹拌
下に好気的に行なうことができる。培養時間は大体48
〜100時間程度とすることができる。
【0019】かくして、培養物中に蓄積された抗真菌性
物質Mer‐WF5027−IIA及び/又は−IIB
は主として菌体外に存在するので、有利には、培養後、
濾過、遠心分離、抽出などのそれ自体既知の分離法によ
って菌体を除去し、その濾液、上澄液、抽出液などによ
り回収することができる。
【0020】回収はそれ自体既知の種々の方法で行うこ
とができ、とくに中性の有機物質の回収のためにしばし
ば利用される方法が有利に適用される。例えば、酢酸エ
チル、n-ブタノール、塩化メチレン、クロロホルム等
での溶媒抽出;活性炭、アンバーライトXAD(ローム
・アンド・ハース社製)、ダイアイオンHP-20(三
菱化成社製)等による吸着とメタノール水、アセトン水
等による溶出;セフアデックスG-10(ファルマシア
社製)、バイオ・ゲルP-2(バイオ・ラッド社製)等
によるゲル濾過;セルローズ、アビセルSF(アメリカ
ン・ビスコース社製)、シリカゲル、アルミナ等による
カラム法または薄層クロマトグラフィー;順相または逆
相高速液体クロマトグラフィー;アセトンなどの有機溶
剤添加による強制沈澱法;凍結乾燥法、などをそれぞれ
単独であるいは適宜組合せ、さらには場合によっては反
復使用することによって分離、精製することができる。
【0021】本発明により提供される抗真菌性物質Me
r−WF5027−IIは、下記第1表に示す液体培地
希釈法によるin vitro試験結果から明らかなとおり、真
菌に対する抗菌活性を示す。
【0022】
【表1】
【0023】*抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iを少量のメタノールに溶解した後に培地、イーストナ
イトロゲンベースグルコース(YNBG)で希釈し、2
00μg/mlを最高濃度とする2倍の希釈列を調製し
た。このものを96穴のマイクロタイターに0.1ml
ずつ分注した。検定菌はYNBGで前培養後、YNBG
で105CFU/mlとなるように希釈し、0.1mlを
マイクロタイターに加えた。マイクロタイタープレート
は35℃で48時間培養し、肉眼的に生育を認めない最
低の薬剤濃度をもってMICとした。
【0024】以上述べたとおり、本発明のMer‐WF
5027−II物質は抗真菌活性を有しており、抗菌剤
として医薬、動物薬、農薬等の分野で使用することが期
待される。また、医薬、農薬等の製造中間体としても利
用することができる。
【0025】次に実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0026】
【実施例1】アスペルギルス・エスピーMe1207
(FERM P-11848)の斜面培地(ポテトデキ
ストロース寒天培地)から一白金耳を50mlの種培地
(ジャガイモデンプン2%、グルコース1%、大豆粉2
%、リン酸1カリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.0
5%、pH無調整)を入れた500ml容の三角フラス
コに接種し、28℃で3日振盪培養して種培養液を得
た。この種培養液の100mlを生産培地(ジャガイモ
汁:ジャガイモ200g/lの煮だし汁、ジャガイモデ
ンプン20g/l)5 lを含む10 l容ジャーファ
ーメンター(5基)に接種した。28℃、88時間通気
撹拌培養(通気量5 l/min.,撹拌300r.
p.m.)を行なった。培養終了後、約25 lの培養
液を濾過し、培養濾液23 lを得た。
【0027】この濾液をダイアイオンHP-20(三菱
化成工業製)を充填したカラム(8×60cm)に付
し、3 lのイオン交換水で洗浄後、50%アセトン水
5 lで溶出し、300mlずつ分画した。溶出画分中
のMer‐WF5027−II物質をペーパーディスク
法による抗菌活性測定(検定菌キャンディダ・アルビカ
ンス)で検出した。抗真菌活性を示すフラクション3〜
7を集め、約1/2に濃縮し、含まれるアセトンを除去
した。これ以降の操作は特に断わらないかぎり、10℃
の低温下で行なった。次に、上記濃縮全量(約1 l)
をQAE-セファデックスカラム(ファルマシア社製;
A-25、Cl型、3.5×60cm)に付した。400
mlのイオン交換水で洗浄し、通過液及びこの洗浄液を
合わせた。Mer−WF5027−II物質はこの画分
に含まれる。この画分をダイアイオンCHP−20(三
菱化成工業製)を充填したカラム(2.5×25cm)
に付し、50% アセトン水で溶出した。抗菌活性区分
を集め、濃縮乾固した。クロロホルム:メタノール(1
00:1)溶液で充填したシリカカラム(和光純薬社
製:C−200,1.8×25cm)に上記濃縮乾固物
をクロロホルム:メタノール(25:1)溶液 3ml
に溶解し吸着させた。つぎにこのカラムをクロロホル
ム:メタノール(100:1)溶液で溶出した。10g
ずつ分画し、活性区分を抗菌活性及びシリカ薄層クロマ
ト(メルク社製:Art.5715,展開溶媒:クロロ
ホルム:メタノール=20:1、検出:紫外部吸収25
4nm)で検出し、フラクション15〜21を集め、濃
縮乾固し43mgのMer−WF5027−II物質を
得た。
【0028】かくして得られた抗真菌性物質Mer−W
F5027−IIは次のような理化学的性質を有する。
【0029】(1) 色及び性状:淡黄色油状物質 (2) 分子式:C16244 (3) マススペクトル(FAB−MS、マトリックス;
m−ニトロベンジルアルコール):ポジティブ;m/z
303[(M+Na)+],281[(M+H)+] ネガティブ;m/z279[(M−H)-] (4) 比旋光度:[a]D 25=+54.0°(c0.2
2,クロロホルム) (5) 紫外部吸収スペクトル(MeOH) 第1図に示
す λmax nm(ε) [MeOH]:304.8(2
350),254.8(6330) [acidic MeOH]307.0(2130),
254.6(6510) [basic MeOH]:286.4(sh)(38
00),256.4(6120) (6) 赤外部吸収スペクトル(浸透KBr錠剤法) 第
2図に示す 主要な吸収ピーク(cm-1):3385(br),29
55,2930,2857,1732,1645,15
91,1462,1424,1381,1304,12
90,1235,1204,1175,1140,10
73,1040,986,920 (7) 1H−NMRスペクトル(400MHz,CDC
) 第3図に示す 主要なピーク δTMS(ppm):0.89(6H,
t,J=6.6),1.30(16H,m),1.56
(4H,m),1.68(1H,br m),1.83
(2H,m),2.01(1H,br s),2.38
(2H,m),2.50(2H,m),2.65(2H,
m),3.74(2H,br m),3.83(2H,b
r s),4.06(1H,dd,J=12.8,5.
5),4.09(1H,dd,J=12.8,5.5),
4.84(1H,quint.,J=2.2), 4.9
7(1H,td,J=3.7,1.5),5.36(1
H,dd,J=10.3,2.6),5.38(1H,d
d,J=9.9,3.7),6.56(1H,dd,J=
10.3,2.2),6.60(1H,d,J=9.9) (8) 13C−NMRスペクトル(100MHz,CDC
3)第4図に示す 主要なピーク δTMS(ppm):195.0s,1
94.8s,173.6s,172.9s,119.4d,
119.3d,115.4d,113.9d,109.0
s,108.4s,81.1d,80.9d,74.7d,
73.3d,70.8d,31.8t,31.7t,31.
5t,29.2t,29.1t,28.8t,27.0t,
26.9t,25.6t,25.4t,22.5t,14.
0q 信号の多重性に関するデータはDEPT試験によって得
た。
【0030】(9) 溶解性:酢酸エチル、クロロホル
ム、トルエン、メタノールに溶ける。水に溶けない。
【0031】(10) 薄層クロマトグラフィー第5図に
示す メルク社製シリカゲルプレートArt.5715使用、
リンモリブデン酸発色Rf値は次の通り 展開溶媒系 Mer−WF5027−IIA Mer−WF5027−IIB 酢酸エチル 0.7 0.5 クロロホルム: メタノール(20:1) 0.4 0.3 (11) 高速液体クロマトグラフィー 第6図に示す 測定条件は次のとおり カラム:YMC−Pack A−312ODS(6φ×
150mm) カラム温度:20〜25℃の一定温度 移動相:80%(v/v)メタノール/0.02Mリン
酸緩衝液(pH6.8) 流速:1.0ml/min 検出:UV254nm 保持時間は次のとおり Mer−WF5027−IIB:5.0分 Mer−WF5027−IIA:5.7分 存在比は次のとおり Mer−WF5027−IIA:Mer−WF5027
−IIB≒5:1(モル比)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iのメタノール中(実線)、酸性メタノール中(点
線)、塩基性メタノール中(波線)での紫外部吸収スペ
クトルを示す。
【図2】図2は抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iの浸透臭化カリウム錠剤法での赤外吸収スペクトルを
示す。
【図3】図3は抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iの重クロロホルム中での400MHz1H−NMRス
ペクトルを示す。
【図4】図4は抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iの重クロロホルム中での100MHz13C−NMRス
ペクトルを示す。
【図5】図5は抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iの薄層クロマトグラフを示す。
【図6】図6は抗真菌性物質Mer−WF5027−I
Iの高速液体クロマトグラフを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】上記式(I)の抗真菌性物質Mer−WF
5027−IIAと上記式(II)の抗真菌性物質Me
r−WF5027−IIBとは、結合異性体(Vale
nce isome)の関係にあり、これらの物質は
室温の溶液状態では、Mer−WF5027−IIAと
Mer−WF5027−IIBのモル比がほぼ5:1
(高速液体クロマグラフィーの結果による)の結合異性
体混合物として安定に存在しうる(以下、この混合物を
抗真菌性物質Mer−WF5027−IIという)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】(2)形態的性状 ツペック寒天培地での培養で、分生子柄の長さは2.
0〜2.5mmに達することもあり、その先端に分生子
を着生する。分生子柄の表面は粗面で多くの小突起を持
ち、先端部は球形〜長球形の頂のうがあり、その外側に
梗子を(5.0×8.5μ〜3.0×5.0μ)を付け
る。分生子(3.0〜4.5μ×4.0〜5.0μ)は
梗子の先端から発生し、放射状に広がり多くの分生子の
連鎖を形成する。成熟した頂頭の分生子魂は断裂して数
個の放散カラム状となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】以上の性状から、本菌はアスペルギルス
(AspergilluS)属の菌であり、その形態か
らレパーとフェネルの「ザ・ジーナス・アスペルギル
ス」(1965)(Rper&Fennell“Th
e Genus Aspergillus”)を参考に
検討したところ麹菌類の一種と判定され、それに村上英
也らの「麹学」日本醸造協会(1986)も参考にして
調査したが、種を特定することはできなかった。従っ
て、本菌をアスペルギルス・エスピーMe1207(A
spergillu sp. Me1207)と命名
し、平成2年11月9日工業技術院微生物工業研究所に
寄託し、微工研菌寄第11848号 (FERM P−
11848)なる番号が付された。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】キャンディダ・アルビカンスを検定菌とす
るバイオアッセイ寒天平板とバチルス・ズプチルスを検
定板とするバイオアッセイ寒天平板とを用い、穿孔法に
て土壌分離菌の培養濾液を検定し、前者の寒天平板に阻
止円を与え、更に後者の寒天平板において阻止円がほと
んど見えない培養濾液を与える土壌分離菌を検索する。
次に土壌分離菌の上記活性を有する培養濾液をミリポア
フィルター(DISMC−25cs;日本ミリポア・リ
ミテッド)で濾過し、高速液体クロマトグラフィーによ
り抗真菌性物質Mer−WF5027−IIA及び/又
は−IIBの標準サンプルと同一保持時間に検出され、
また上記培養濾液をセップパック(日本ミリポア・リミ
テッド)に吸着し、そのメタノール溶出液を薄層クロマ
トグラフィーで展開後、キャンディダ・アルビカンスを
検定菌とするバイオートグラフィーで検出することが
できれば、その菌は本発明の方法に用いることができる
抗真菌性物質Mer−WF5027−IIA及び/又は
−IIB生産菌であるということができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:66) (72)発明者 吉岡 武男 神奈川県綾瀬市上土棚1959 グリーンハイ ツ3−3102 (72)発明者 熊本 俊彦 神奈川県藤沢市鵠沼桜が岡1−9−12 (72)発明者 西田 浩史 神奈川県横須賀市津久井568 グリーンハ イツ11−3−503 (72)発明者 岡本 六郎 神奈川県藤沢市花の木2−18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 で示される抗真菌性物質Mer‐WF5027−II
    A。
  2. 【請求項2】 式 【化2】 で示される抗真菌性物質Mer−WF5027−II
    B。
  3. 【請求項3】 式 【化3】 で示される化合物と式 【化4】 で示される化合物との結合異性体混合物よりなる抗真菌
    性物質Mer−WF5027−II。
  4. 【請求項4】 アスペルギルス属に属する抗真菌性物質
    Mer−WF5027−IIA及び/又は−IIB生産
    菌を培地で培養し、培養物から抗真菌性物質Mer−W
    F5027−IIA及び/又は−IIBを採取すること
    を特徴とする抗真菌性物質Mer−WF5027−II
    A及び/又は−IIBの製造方法。
JP20611491A 1991-07-24 1991-07-24 抗真菌性物質Mer−WF5027−II Expired - Fee Related JP3064532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20611491A JP3064532B2 (ja) 1991-07-24 1991-07-24 抗真菌性物質Mer−WF5027−II

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20611491A JP3064532B2 (ja) 1991-07-24 1991-07-24 抗真菌性物質Mer−WF5027−II

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0525160A true JPH0525160A (ja) 1993-02-02
JP3064532B2 JP3064532B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=16518033

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20611491A Expired - Fee Related JP3064532B2 (ja) 1991-07-24 1991-07-24 抗真菌性物質Mer−WF5027−II

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3064532B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6927532B2 (en) 2002-10-16 2005-08-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Resistor for electron gun assembly with the resistor, and cathode-ray tube apparatus with the resistor
CN109553600A (zh) * 2018-12-04 2019-04-02 海南师范大学 一种红树内生真菌中异香豆素类化合物及其制备方法与应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6927532B2 (en) 2002-10-16 2005-08-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Resistor for electron gun assembly with the resistor, and cathode-ray tube apparatus with the resistor
CN109553600A (zh) * 2018-12-04 2019-04-02 海南师范大学 一种红树内生真菌中异香豆素类化合物及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3064532B2 (ja) 2000-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4530835A (en) CL-1577 Antibiotic compounds and their production
SE467975B (sv) Framstaellning av monakolin k
JPH0815434B2 (ja) 新規抗生物質バ−ミスポリンおよびその製造法
EP0185456B1 (en) Cl-1577d and cl-1577e antibiotic/antitumor compounds, their production and use
KR100230961B1 (ko) 신규한 아미노올리고당 유도체 및 그의 제조방법
JPH0525160A (ja) 抗真菌性物質Mer−WF5027−II
JPH01193265A (ja) 新規抗腫瘍性抗生物質sf2587物質及びその製造法
CN100465188C (zh) 新抗生素卡莫霉素(Chemomicin)B、C、D及其制造方法
JPH05170749A (ja) 環状デプシペプチドおよびその製造法
US5516686A (en) Fungicidal antibiotic producing Streptomyces sp. NCIMB 40212
EP0301744A2 (en) Antifungal fermentation products and compositions thereof
US3647776A (en) 1-hydroxy- and acetyloxy-3-(1-hexenylazoxy)-2-butanone
JPH05170784A (ja) 抗真菌性物質be−29602
JPH06234784A (ja) 新規抗生物質sf2768物質及びその製造法
US5196327A (en) Process for producing antifungal fermentation products and compositions thereof
US2970947A (en) Process of producing an antibiotic of the tetracycline series
JPH0196189A (ja) 新規抗生物質sf2446a2物質、sf2446a3物質、sf2446b1物質、sf2446b2物質及びsf2446b3物質
JP3237722B2 (ja) 新規抗生物質Mer−NF8054AおよびMer−NF8054X並びにそれらの製造方法
EP0234431A2 (en) 5-Hydroxydihydrofusarubin, a process for its preparation and its use for the preparation of a medicament
JPH04235176A (ja) 抗真菌性物質Mer−WF5027及びその製造法
JP2827417B2 (ja) デメチルアロサミジン及びその製造法
JPH05155876A (ja) 新規抗生物質Mer−AF1032A 及びMer−AF1032B
JPH0680607A (ja) マルブラニシン
JPH0633301B2 (ja) 新規抗生物質sf2695a物質およびsf2695b物質ならびにその製造法
JP2990628B2 (ja) 新規植物生長調節物質aji−302及びその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees