JPH0525159A - 2−オキソ−5−ヒドロキシクロマンの製造方法 - Google Patents

2−オキソ−5−ヒドロキシクロマンの製造方法

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JPH0525159A
JPH0525159A JP3201323A JP20132391A JPH0525159A JP H0525159 A JPH0525159 A JP H0525159A JP 3201323 A JP3201323 A JP 3201323A JP 20132391 A JP20132391 A JP 20132391A JP H0525159 A JPH0525159 A JP H0525159A
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勝広 今木
Hirohisa Wakatsuka
弘久 若塚
Nobuyuki Hamanaka
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1,3−ジオキソシクロヘキサンとアクリル
酸アルキル(アルキル部の炭素数1〜10)とを反応さ
せ、得られた式(V) 【化1】 (式中、RはC1〜10のアルキル基)の化合物をハ
ロゲン化反応に付し、得られた式(VI) 【化2】 (式中、Rは前記と同じ、Xは塩素又は臭素)の化合
物を芳香環化反応、続いてラクトン化反応に付すことを
特徴とする式(I) 【化3】 の化合物の製造方法。 【効果】医薬品中間体として有用な式(I)の化合物を
効率よく製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品の中間体として
有用な式(I)
【化6】 で示される2−オキソ−5−ヒドロキシクロマンの製造
方法に関する。
【0002】式(I)で示される2−オキソ−5−ヒド
ロキシクロマンは、ロイコトリエンB4 に起因する各種
疾患の予防および/または治療剤として有用な式(II)
【化7】 で示される3−[1−[6−(4−メトキシフェニル)
ヘキサ−5E−エニル]オキシ−3−(4−カルボキシ
ルブチル)オキシベンゼン−2−イル]プロピオン酸を
製造するための重要な中間体である。
【0003】
【従来の技術】ヨーロッパ特許公開405116号(特願平2-
123146号)明細書には、式(II)で示される医薬品が、
以下の反応工程式1に示される工程で製造されることが
開示されている。
【0004】
【化8】
【0005】
【化9】
【0006】また、第7回プロスタグランジンおよび関
連化合物の国際会議(フローレンス(イタリア)にて1
990年5月28日〜6月1日開催)では、式(II)で
示される医薬品が以下の反応工程式2に示される工程で
製造されることが公開された。
【0007】
【化10】
【0008】
【化11】
【0009】
【従来の技術の問題点】しかしながら、反応工程式1で
示される製造方法では、出発物質として化合物(A)
を用いるため、金属ナトリウム等のアルカリ金属を使用
して、1,3−ジメトキシベンゼンより化合物(A)を
合成しなければならないことと、接触還元のステップ
があることのため、大量生産する際には特殊な装置また
は操作が必要である。また、反応工程式2で示される製
造方法では化合物(B)を合成する際に副生成物としダ
ブルマイケル反応に基づく1,3−ジオキソ−2,2−
ビス(2−エトキシカルボニルエチル)シクロヘキサン
の生成(20〜30%)を避けることができない。さら
に目的の化合物(B)と副生成物との分離が困難であ
る。また、化合物(B)の芳香環化反応は加熱下で濃硫
酸を使用する反応であり、多量のタール状の副生成物が
生ずるため、目的化合物の精製が困難になり収率が悪い
(化合物 (III)から化合物(I)までの収率は20〜2
5%)。
【0010】
【発明の目的】本発明者らは、前述した問題点を解決す
べく鋭意検討した結果、収率がよく、かつ、特殊な工業
設備を必要としない、式(I)で示される化合物の製造
方法を見出し、本発明を完成した。
【0011】
【発明の開示】すなわち、本発明は、(1)式 (III)
【化12】 で示される化合物と、式(IV)
【化13】 (式中、RはC1〜C10のアルキル基を表わす。)
で示される化合物を反応させ、
【0012】(2)得られた式(V)
【化14】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示される
化合物をハロゲン化反応に付し、
【0013】(3)得られた式(VI)
【化15】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、Xは塩素原子
または臭素原子を表わす。)で示される化合物を芳香環
化反応、続いてラクトン化反応に付すことを特徴とす
る、式(I)
【化16】 で示される化合物の製造方法に関する。
【0014】上記式中、R1 で示されるC1〜C10の
アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチル
ヘキシル、ノニル、デシル基およびこれらの異性体基で
ある。
【0015】本発明を詳細に説明すると、式(III) で示
される化合物は、市販の試薬である。式(III) で示され
る化合物と、式(IV)で示される化合物との反応は、
不活性溶媒[例えば、N,N−ジメチルホルムアミド
(以下、DMFと略す。)、エーテル系(テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等)、スルホキ
シド系(ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略
す。)等)、アルコール系(メタノール、エタノール
等)]中で、1等量以上の強塩基(ナトリウムエトキシ
ド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド等)の存在
下、室温から80℃で反応させることにより行なわれ
る。
【0016】式(V)で示される化合物の塩素化反応
は、不活性溶媒[例えば、ハロゲン化炭化水素系(塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等)、酢酸エチ
ル、ケトン系(アセトン等)、水、またはそれらの混合
溶媒、ただし、反応系が有機層と水層の二層となる場合
は除く。]中、塩素化剤(塩化第二銅、N−クロロサク
シンイミド、N−ブロムサクシンイミド、臭化第二銅、
塩素、臭素等)および触媒(炭酸カルシウム、炭酸ナト
リウム、酢酸ナトリウム等)の存在下または不存在下
で、室温から60℃で反応させることにより行なわれ
る。
【0017】式(VI)で示される化合物の芳香環化反
応およびラクトン反応は、不活性溶媒[例えばベンゼン
系(ベンゼン、トルエン、キシレン等)またはエーテル
系(前記と同じ)とDMFとの混合溶媒]中、酸(塩
酸、p−トルエンスルホン酸等)の存在下、室温から溶
媒の還流温度で行なわれる。本発明方法によって得られ
た式(I)の化合物は、以下の反応工程式3に示される
工程で医薬品として有用な式(II)で示される化合物に
導かれる。
【0018】
【化17】
【0019】(式中、Xは臭素または塩素原子を表わ
し、R1 は前記と同じ意味を表わす。)工程[a]は、
例えば、不活性溶媒[例えば、DMF、エーテル系(前
記と同じ)、スルホキシド系(前記と同じ)]中で、強
塩基触媒(水素化ナトリウム、ナトリウムアミド等)の
存在化、室温から65℃で行なわれる。工程[b]は、
例えば、不活性溶媒[例えば、DMF、エーテル系(前
記と同じ)中で、強塩基触媒(ナトリウムエトキシド
等)の存在下、室温から70℃で行なわれる。工程
[c]は、エステル結合の加水分解であり、例えば不活
性溶媒[例えば、アルコール系(前記と同じ)、水]中
でアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)ま
たは酸(ギ酸等)の存在下、室温から溶媒の還流温度で
行なわれる。反応工程式3中の化合物(C)は、以下の
反応工程式4で示される工程により製造することができ
る。
【0020】
【化18】
【0021】化合物(D)は市販の試薬であるが、ε−
カプロラクトンより Chem. Pharm.Bull.,33,4422 (198
5)記載の方法で合成することができる。すなわち、ε−
カプロラクトンを水酸化ナトリウムで処理し、得られた
6−ヒドロキシヘキサン酸ナトリウム塩をp−トルエン
スルホン酸の存在下、無水酢酸と反応させ、6−アセト
キシヘキサン酸とした後、この化合物を塩化メチレン
中、五塩化リンで処理することにより、目的とする化合
物(D)が得られる。また、上記の6−アセトキシヘキ
サン酸はε−カプロラクトンを触媒量の硫酸存在下、5
0〜70℃で1〜3時間無水酢酸で処理することによっ
て、1工程で製造することができる。
【0022】工程[d]は、不活性溶媒[例えば、ハロ
ゲン化炭化水素系(前記と同じ)、ベンゼン系(前記と
同じ)]中で、酸触媒(塩化アルミニウム、塩化第二鉄
等)の存在下、0℃から室温で反応させることにより行
なわれる。工程[e]は、還元反応であり、例えば、不
活性溶媒[例えば、アルコール系(前記と同じ)、エー
テル系(前記と同じ)またはそれらの混合溶媒]中、還
元剤(ナトリウム ボロハイドライド、ジイソブチルア
ルミニウム ハイドライド等)を用いて、室温で反応さ
せることにより行なわれる。
【0023】工程[f]は、エステル結合の加水分解で
あり、例えば不活性溶媒[例えば、アルコール系(前記
と同じ)、水]中でアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等)の存在下、室温から溶媒の還流温度で反
応させることにより行なわれる。工程[g]は、脱水反
応であり、例えば不活性溶媒[例えば、スルホキシド系
(前記と同じ)]中で、塩(塩化カリウム、塩化ナトリ
ウム等)の存在下または不存在下で、150〜175℃
で反応させることにより行なわれる。工程[h]は、例
えば不活性溶媒[例えば、ハロゲン化炭化水素系(前記
と同じ)、ベンゼン系(前記と同じ)、エーテル系(前
記と同じ)]中で、塩基性触媒(トリエチルアミン、ピ
リジン等)の存在下で、−15℃から室温で反応させる
ことにより行なわれる。
【0024】本明細書中に記載した各反応で用いる溶媒
は、単独で使用できるものはもちろんのこと、必要に応
じて2種以上の混合溶媒として使用することもできる。
また各反応は、必要により不活性ガス(アルゴン等)雰
囲気下で行なわれる。各反応の生成物は、工程ごとに単
離、洗浄、乾燥、精製を行ない、次の反応に供してもよ
いし、またそれらの操作を全く行なわないか、あるいは
適当な段階で中止し、次の工程に進んでもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば式(I)で示
される化合物を収率よく得ることができる(化合物(II
I) からの収率は60.5%であり、反応工程式2における
化合物(III) から化合物(I)までの収率(20〜25
%)の2倍以上である。)。さらに、本発明の方法は、
特殊な工業的設備やカラム等による精製の必要がなく、
工業的に優れた製造方法である。
【0026】
【参考例および実施例】以下、実施例および参考例によ
り本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。クロマトグラフィーによる分離の箇所に示
されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または
展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。特別な記載が
ない場合、IRはKBr錠剤法で測定しており、NMR
は重クロロホルム溶液中で測定している。
【0027】実施例1 エチル 3−(1−ヒドロキシ−3−オキソシクロヘ
キサ−1−エン−2−イル)プロピオネート
【化19】
【0028】1,3−ジオキソシクロヘキサン(224
g)のジメチルホルムアミド(600ml)溶液を氷冷し
た水素化ナトリウム(48g)のジメチルホルムアミド
(800ml)懸濁液に、反応混合物の温度を25℃以下
に保ちながら滴下した。その混合物を室温で15分間撹
拌した。その混合物にエチルアクリレート(220g)
を室温で加えた。その混合物を室温で30分間、次いで
75〜80℃で5時間撹拌した。反応混合物の温度を室
温にまで下げ、混合物を希塩酸に注ぎ込んだ。混合物を
約1時間氷冷し、析出した結晶をろ取した。結晶を少量
の食塩水およびヘキサンで洗浄して、風乾し、下記の物
性値を有する標題化合物(298g)を得た。さらに、
ろ液中の標題化合物を回収するため、ろ液を酢酸エチル
で抽出した。抽出液を濃縮し、残留物を氷冷した1N−
塩酸に注ぎ込んだ。析出した結晶をろ取し、氷水で洗浄
して、風乾し、下記の物性値を有する標題化合物(98.1
g)を得た。収率93%。 融点:131.5 〜132.0 ℃; TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1):Rf=
0.20; IR(cm-1):1718,1401,1284,1192 。
【0029】実施例2 エチル 3−(2−クロロ−1,3−ジオキソシクロ
ヘキサン−2−イル)プロピオネート
【化20】
【0030】実施例1で製造したエステル(169.6
g)、塩化第二銅(268g)および炭酸カルシウム
(40g)を酢酸エチル(700ml)と塩化メチレン
(700ml)の混液に加えた。混合物を55〜60℃で
撹拌しながら2時間還流した。反応混合物を室温まで冷
却し、セライトを用いて塩化第一銅をろ別した。セライ
トをイソプロピルエーテル(1リットル)で洗浄した。
混合したろ液は、1N−塩酸、次に食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、次の物
性値を有する標題化合物を含有する残留物(190.2 g)
を得た。この残留物は精製することなく次の反応に用い
た。 TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1):Rf=
0.60; MS(m/z) :246(M),201,172,15
8,137。
【0031】実施例3 2−オキソ−5−ヒドロキシクロマン
【化21】
【0032】ジメチルホルムアミド(307ml)に比重
が1.09以上になるまで塩化水素ガスを吸収させ、塩酸−
ジメチルホルムアミド複合体を生成させた。この溶液に
実施例2で得られた残留物(190.2 g)のトルエン(1.
0 リットル)溶液を加えた。その混液を1時間加熱しな
がら還流した。反応混合物にp−トルエンスルホン酸モ
ノハイドライト(6.88g)を加えて、次に350mlのト
ルエンを留去した。反応混合物を室温まで冷却した後、
混合物に酢酸エチル(700ml)を加えた。混合物を水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃
縮した。得られた残留物を再結晶により精製し、次の物
性値を有する標題化合物(85.2g)を得た。収率:実施
例1の化合物より65%。 融点:173〜174℃; IR(cm-1):3246,1719,1621,1605,1466,1356,1294,1
278,1158,1045, 771; TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1):Rf=
0.50。
【0033】参考例1 5−(4−メトキシベンゾイル)−n−ペンチル ア
セテート
【化22】
【0034】塩化アルミニウム(339.5 g)の塩化メチ
レン(1.5 リットル)懸濁液を、アルゴン雰囲気下で−
5℃まで冷却した。その懸濁液にアニソール(151.8
g)をアルゴン雰囲気下で反応温度を0℃以下に保ちな
がら滴下した。混合物を30分間撹拌した後、6−アセ
トキシヘキサノイルクロライド(225.4 g)の塩化メチ
ル(320ml)溶液を混合物に、反応温度を0℃以下に
保ちながら滴下した。混合物を0℃で1時間撹拌した。
反応混合物を氷水(3.0 リットル)に注ぎ込んだ。混合
物を30分間撹拌した後、塩化メチレン層を分取した。
水層をさらに塩化メチレンで抽出した。分取液と抽出液
を、水、炭酸水素ナトリウム、次に食塩水で洗い、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物
をイソプロピルエーテルとn−ヘキサンの混合液から再
結晶し、次の物性値を有する標題化合物(280.5 g)を
得た。収率90.8%。 融点:57〜58℃; TLC(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):Rf=
0.52。
【0035】参考例2 6−(4−メトキシフェニル)−n−ヘキサン−1,
6−ジオール
【化23】
【0036】参考例1で製造したアセテート(266.3
g)をメタノール(500ml)とテトラヒドロフラン
(500ml)の混合溶媒に溶解させた。ナトリウム ボ
ロハイドライドを氷冷した溶液に撹拌しながら少量ずつ
加えた。さらに、混合物を30分間撹拌した。薄層クロ
マトグラフィーで反応混合物中に原料化合物がないこと
を確認し、混合物に2N−水酸化ナトリウム水溶液(1
リットル)を加えた。その混合物を室温で30分間撹拌
した。反応混合物に水(2.0 リットル)を加えた後、混
合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、次いで食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧
濃縮し、次の物性値を有する標題化合物を含有する残留
物(233.6 g)を得た。この残留物は精製することなく
次の反応に用いた。 NMR:δ 7.26(2H,d,J=8Hz), 6.87(2H,d,J=8Hz), 4.6
2(1H,m,J=7Hz),3.80(3H,s,J=7Hz), 3.61(2H,m,J=7Hz),
1.15 〜1.90(6H,m,J=7Hz)。
【0037】参考例3 5E−6−(4−メトキシフェニル)ヘキセン−1−
オール
【化24】
【0038】参考例2で得られた残留物(233.6 g)、
塩化カリウム(37.4g)、ジメチルスルホキシド(50
0ml)の混合物を170〜175℃で4時間撹拌した。
反応混合物を室温まで冷却した後、氷水(1.5 リット
ル)に注ぎ込んだ。混合物を30分間放置し、結晶を析
出させた。結晶をろ取し、水洗し、乾燥した後、酢酸エ
チル(100ml)とn−ヘキサン(500ml)の混液か
ら再結晶し、次の物性値を有する標題化合物(162.9
g)を得た。収率78.5%。 融点:65〜65.7℃; MS(m/z) :206(M),147,121。
【0039】参考例4 5E−6−(4−メトキシフェニル)ヘキセン−1−
オール メタンスルホネート
【化25】
【0040】トリエチルアミン(171g)を氷冷した
参考例3で製造したヘキセノール(268g)の塩化メ
チレン(1.3 リットル)溶液に加えた。その溶液にメシ
ルクロライド(178g)を、反応温度を15℃以下に
保ちながら滴下した。反応液を、反応温度を室温まで上
げて30分間撹拌した。反応液を氷水(1.5 リットル)
に注ぎ込んだ。混合物を30分間撹拌し、塩化メチレン
層を分取した。分取した液を食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、次の物性値を
有する標題化合物を含有する粗結晶(381g)を得
た。この粗結晶は精製することなく次の反応に用いた。 MS(m/z) :284(M),160,147,12
1。
【0041】参考例5 エチル 5−(2−オキソクロマン−5−イルオキ
シ)ペンタノエート
【化26】
【0042】水素化ナトリウム(45.4g)をアルゴン雰
囲気下でジメチルホルムアミド(900ml) に懸濁し
た。懸濁液を寒剤を用いて氷冷した。実施例3で製造し
た2−オキソ−5−ヒドロキシクロマン(295.2 g)の
ジメチルホルムアミド(400ml)溶液を、反応温度を
15℃以下に保ちながら懸濁液に滴下した。その混合物
を氷冷しながら20分間撹拌した。その混合物にエチル
5−ブロモバレレート(376.2 g)を一度に加えて、
60〜65℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温にま
で冷却し、氷水(3リットル)に注ぎ込んだ。混合物の
水層を1N−塩酸で中和し、混合物を酢酸エチル−イソ
プロピルエーテル混液で抽出した。抽出液を水、次に食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧濃縮した。残留物をイソプロパノール(500ml)に
溶解させた。この溶液を5℃で一晩放置し、結晶を析出
させた。結晶をろ取し、少量のイソプロパノールで洗浄
した後、乾燥し、次の物性値を有する標題化合物(373.
8 g)を得た。収率71%。 融点:58.4〜58.8℃; MS(m/z) :292(M),247,129,10
1; IR (cm-1) :1767,1723,1613,1595,1466,1255,1180,1
152,1107。
【0043】参考例6 エチル 3−[1−[6−(4−メトキシフェニル)
ヘキサ−5E−エニル]オキシ−3−(4−エトキシカ
ルボニルブチル)オキシベンゼン−2−イル]プロピオ
ネート
【化27】
【0044】水素化ナトリウム(44g)をアルゴン雰
囲気下でジメチルホルムアミド(500ml)に懸濁し、
懸濁液を氷冷した。エタノール(55.2g)を懸濁液に滴
下し、混合液を氷冷しながら30分間撹拌した。その混
合液に、参考例5で製造したエステル(292g)のジ
メチルホルムアミド(500ml)溶液を反応温度を15
℃以下に保ちながら滴下した。その混合液を氷冷しなが
ら30分間撹拌した。反応混合物に、参考例4で製造し
たメタンスルホネート(284g)を加え、混合物を室
温で30分間、続いて60〜65℃で2時間撹拌した。
反応混合物を室温まで冷却した後、混合物を1N−塩酸
(100ml)を含む氷水(3.0 リットル)へ注ぎ込ん
だ。その混合物を酢酸エチル(4.0 リットル)抽出し
た。抽出液にイソプロピルエーテル(2.0 リットル)を
加えた。その混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液、次に
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減
圧濃縮した残留物を酢酸エチル−n−ヘキサン混液で再
結晶し、次の物性値を有する標題化合物(420g)を
得た。収率80%。 融点:52.5〜54.0℃; TLC(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1):Rf=
0.60; IR (cm-1) :ν 1738,1594,1515,1466,1250,1181,11
06。
【0045】参考例7 3−[1−[6−(4−メトキシフェニル)ヘキサ−
5E−エニル]オキシ−3−(4−カルボキシルブチ
ル)オキシベンゼン−2−イル]プロピオン酸
【化28】
【0046】参考例6で製造したエステル(368.2
g)、5N−水酸化ナトリウム水溶液(560ml)、メ
タノール(1.7 リットル)の混合物を2時間、撹拌しな
がら還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、氷水
(3.0 リットル)の中へ注ぎ込んだ。混合物を酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を水、次に食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物
を酢酸エチル−n−ヘキサン混液で再結晶し、次の物性
値を有する標題化合物(285g)を得た。収率87
%。 TLC(クロロホルム:メタノール=10:1):Rf
=0.37; IR (cm-1) :ν 2937,1699,1595,1510,1460,1250,11
80,1160,1034, 967,846, 773, 718。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (1)式 (III) 【化1】 で示される化合物と、式(IV) 【化2】 (式中、RはC1〜C10のアルキル基を表わす。)
    で示される化合物を反応させ、(2)得られた式(V) 【化3】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示される
    化合物をハロゲン化反応に付し、(3)得られた式(V
    I) 【化4】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、Xは塩素原子
    または臭素原子を表わす。)で示される化合物を芳香環
    化反応、続いてラクトン化反応に付すことを特徴とす
    る、式(I) 【化5】 で示される化合物の製造方法。
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