JPH052508B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、合成樹脂成形品、特に深絞り成形品
の成形と同時に、その内面に転写印刷を施す同時
成形転写装置に関する。

（従来の技術） 例えば実開昭59−139311号公報に示されている
ように、合成樹脂成形品の成形と同時にその表面
に転写フイルムから所定の図柄等を転写印刷する
ようにした同時成形転写装置が実用化されてい
る。これは、一対の雄型と雌型との間に帯状の転
写フイルムの今回転写部分を挟み込んだ状態で、
上記両型によつて形成されるキヤビテイ内に溶融
樹脂を射出注入し、これを該キヤビテイ内で硬化
させると同時に、その熱と圧力とにより上記転写
フイルムの転写層を硬化しつつある樹脂に転着さ
せるようにしたもので、これによれば上記転写層
でなる図柄等が表面に転写印刷された成形品が得
られることになる。その場合に、上記図柄等が成
形品に正しく転写されるように、上記公報に示さ
れた装置では、型締め前に転写フイルムにおける
今回転写部分の供給方向に対して上流側及び下流
側の所定位置を固定し、キヤビテイないし成形品
に対する転写フイルムの位置ずれを防止するよう
に図られている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、上記公報に示された装置のように、
成形品が比較的底の浅いものである場合は特に問
題とならないが、底の深い皿や器のように所謂深
絞り成形品の場合は、転写フイルムにおける今回
転写部分の上、下流側を固定した状態で該部分を
キヤビテイ内に挟み込んだ場合、フイルムの伸張
量が著しくなつて成形品に転写される図柄等が歪
むことになる。そのため、このような深絞り成形
品の場合は、型締め時に転写フイルムをキヤビテ
イ内に所定量送り込み、該フイルムが著しく伸張
しないようにする必要が生じるが、その場合、転
写フイルムをキヤビテイ内に送り込んだ状態で如
何に固定するかが問題となる。そして、このよう
な問題は、深絞り成形品の内面に転写印刷を施す
場合に特に困難な問題となる。

本発明は従来における上記のような事情に鑑
み、深絞り成形品の成形と同時にその内面に良好
に転写印刷を施し得る同時成形転写装置を提供す
ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 即ち、本発明に係る同時成形転写装置は、基本
的には、合せ面にキヤビテイを構成する凹陥部が
設けられ且つ該凹陥部内面に溶融樹脂の射出ゲー
トが臨設された雌型と、頂部が上記雌型の凹陥部
との間にキヤビテイを構成するキヤビテイ構成部
とされ且つ該頂部と合せ面との間に所定高さの基
部を有する突出部が設けられた雄部と、上記雄型
と雌型との間に介在されて両面が上記両型の合せ
面に夫々接離される合せ面とされ且つ雄型との対
接時にその突出部の基部に外嵌される開口部が中
央に設けられた中間プレートと、上記雄型と中間
プレートとの間に帯状の転写フイルムを供給する
フイルム供給装置とで構成される。そして、中間
プレートと雄型とを対接させる第１型締め手段
と、該プレートと雌型とを対接させる第２型締め
手段とが備えられる。

（作用） 上記の構成によれば、先ず第１型締め手段によ
り中間プレートと雄型とを対接させた時に、該雄
型における突出部の基部が中間プレートの開口部
に嵌合されることになるが、この時、フイルム供
給装置により該雄型と中間プレートとの間に供給
されていた転写フイルムの所定部分が上記雄型の
突出部に沿つた状態で中間プレートの開口部を雌
型側に貫通されることになる。また、この状態で
第２型締め手段により中間プレートと雌型とを対
接させれば、上記開口部を貫通した雄型突出部の
頂部と雌型の凹陥部とでキヤビテイが形成される
ことになるが、この時、転写フイルムにおける上
記突出部の頂部に沿う部分がキヤビテイ内に位置
することにより、且つ該部分の上流側及び下流側
は突出部の基部と中間プレートの開口部との嵌合
面間に挾持されることになる。このようにして、
転写フイルムの今回転写部分が雄型に沿つてキヤ
ビテイ内に繰り込まれた状態で該フイルムが固定
されることになり、従つて雌型側の射出ゲートか
らキヤビテイ内に溶融樹脂を射出注入した時に、
該樹脂ないし成形品の雄型側、即ち内面に図柄等
が歪みや位置ずれを生じることなく転写されるこ
とになる。

尚、転写フイルムの固定を一層確実化するため
に、中間プレートの開口部内面における転写フイ
ルムの供給方向に対して上流側及び下流側となる
面にスライドコアを配設し、予め雄型に対接され
た中間プレートに更に雌型を対接させる時に、上
記スライドコアを開口部の中心側に向けて押圧す
るように構成すれば、該開口部と雌型突出部の基
部との嵌合面間において転写フイルムが一層確実
に固定されることになる。

また、雄型と中間プレートとの対接時において
転写フイルムが突出部に沿つた状態で開口部を貫
通される時に、該フイルムが無理に伸張すること
を防止し、しかも位置ずれが生じないようにする
ため、中間プレートにおける開口部の下流側に転
写フイルムのクランプ手段を設けると共に、該プ
レートの雄型との対接時に転写フイルム供給装置
の繰り出し側から所定量の転写フイルムが繰り出
されるように構成してもよい。

（実施例） 以下、本発明の実施例について説明する。

第１，２図に示すように、この実施例に係る同
時成形転写装置は、互いに対向配置された一対の
雌型ユニツト１０及び雄型ユニツト２０と、該雄
型ユニツト２０に取付けられた転写フイルム供給
装置３０と、上記両ユニツト１０，２０間に配置
された中間プレート５０とを有する。

上記雌型ユニツト１０は、合せ面１２の中央に
キヤビテイを構成する凹陥部１３が形成された雌
型１１を固定盤１４に取付けると共に、雌型１１
の背部に溶融樹脂の射出ノズル１５を配設し、且
つ該ノズル１５から雌型１１の凹陥部内面１３ａ
に通じる射出通路１６を設け、その先端の射出ゲ
ート１６ａを上記凹陥部内面１３ａの中央に臨ま
せた構成とされている。尚、雌型１１は上記凹陥
部１３が形成された本体１１′と、該本体１１′を
固定盤１４に支持させる取付部材１１″とで構成
されている。

また、上記雄型ユニツト２０は、合せ面２２の
中央に突出部２３が形成された雄型２１を可動盤
２４に取付けた構成であるが、上記雄型２１の突
出部２３は、その先端側の約半分を占める頂部２
３ａが型占め時に上記雌型１１の凹陥部１３との
間でキヤビテイを構成するキヤビテイ構成部とさ
れ、該頂部２３ａと合せ面２２の間に当該突出部
２３の約半分を占める基部２３ｂを有する。尚、
この雄型２１も上記突出部２３が形成された本体
２１′と該本体２１′を可動盤２４に支持させる取
付部材２１″とで構成されている。

そして、第１図に示すように、上記可動盤２４
の背部には、中間プレート５０を実線で示す位置
から鎖線で示す位置へ雄型ユニツト２０側に引き
寄せる左右一対の第１シリンダ２５，２５が備え
られていると共に、該可動盤２４は雄型ユニツト
２０の全体及びこれに支持された上記中間プレー
ト５０及び転写フイルム供給装置３０を雄型ユニ
ツト１０側に移動させる第２シリンダ２６（ロツ
ドのみ図示）に連結されている。

更に、この雄型ユニツト２０における雄型２１
と可動盤２４との間には転写フイルム供給装置３
０のベースプレート３１が挾持され、該プレート
３１の上、下部にフイルム供給ユニツト３２及び
巻取りユニツト３３が夫々配置されている。フイ
ルム供給ユニツト３２は、転写フイルムＸのロー
ルX′を支持するロール支持軸３４と、該ロール
X′から転写フイルムＸを繰り出す送りロール３
５及び該ロール３５との間にフイルムＸを挾持す
る押えロール３６と、繰り出されたフイルムＸの
案内ロール３７と、上記送りロール３５を駆動す
るモータ３８とを有する。また、フイルム巻き取
りユニツト３３は、レール３９，３９によりフイ
ルムＸの幅方向に移動可能に支持された可動フレ
ーム４０を有し、該フレーム４０に案内ロール４
１，４２と、フイルムＸの弛みを防止するダンサ
ロール４３と、フイルムＸを巻き取り方向に移送
する送りロール４４及び該ロール４４との間にフ
イルムＸを挾持する押えロール４５と、上記送り
ロール４４を駆動するモータ４６とが配設されて
いると共に、上記ベースプレート３１の下端部に
は、使用済みフイルムＸの巻き取り方向に付勢さ
れて該フイルムＸを再びロール状に巻き取るロー
ル支持軸４７が備えられている。ここで、可動フ
レーム４０は図示しない幅方向調整用モータによ
つて送りネジ４８を介してフイルムＸの幅方向に
駆動されるようになつている。

一方、中間プレート５０は、第２図及び第３図
に示すように、型締め時に上記雄型２１における
突出部２３の基部２３ｂに外嵌される開口部５２
が中央に開設されたプレート本体５１を有し、該
本体５１の雄型ユニツト２０側の面５１ａ（以下、
第１合せ面という）の上端部及び上記開口部５２
の上、下辺部に上記転写フイルムＸを案内するガ
イドローラ５３，５４，５５が夫々配設され、ま
た下端部には転写フイルムＸを該プレート本体５
１に対して固定するクランプ装置５６が配設され
ている。このクランプ装置５６は、転写フイルム
Ｘの幅方向に延びるローラ５７の両端を支持する
軸受部材５８，５８を油圧シリンダ５９，５９に
よつて移動させる構成で、上記ローラ５７がプレ
ート本体５１の第１合せ面５１ａに対接、離反さ
れるようになつている。ここで、上記ローラ５７
に代えて、両端がシリンダ５９，５９に連結され
たバー材を備え、このバー材によつてフイルムＸ
をクランプするようにしてもよい。

また、このプレート本体５１の雌型ユニツト１
０側の面５１ｂ（以下、第２合せ面という）にお
ける開口部５２の上辺部及び下辺部には、これら
の辺部に沿つてスライドコア６０，６１が配設さ
れている。これらのスライドコア６０，６１は、
開口部５２から後退する方向に付勢されていると
共に、反開口部５２側の面がテーパー面６０ａ，
６１ａとされている。そして、上記雌型１１にお
ける凹陥部１３の上方及び下方にはカム１７，１
８が突設され、雌型ユニツト１０と中間プレート
５０との対接時に上記カム１７，１８がスライド
コア６０，６１の背面のテーパー面６０ａ，６１
ａに摺接してこれらのスライドコア６０，６１を
開口部５２の中心側に向つて夫々押し出すように
なつている。

更に、開口部内周の上辺部及び下辺部における
上記ガイドローラ５４，５５とスライドコア６
０，６１との各間にはフイルム剥ぎ取りバー６
２，６３が配設されている。これらのバー６２，
６３は、第３図に示すように各２個づつ備えら
れ、夫々プレート本体５１の上部及び下部内に埋
設された各一対のシリンダ６４，６４及び６５，
６５のロツド６４ａ，６４ａ，６５ａ，６５ａに
連結され、これらのシリンダ６４，６４，６５，
６５により開口部５２の上、下辺部より後退した
位置から該開口部５２内へ突出した位置に駆動さ
れるようになつている。ここで、開口部上方及び
下方の各２個の剥ぎ取りバー６２，６２及び６
３，６３は、夫々、開口部５２の略全幅にわたる
一本のバーとしてもよい。尚、以上の構成に加え
て、プレート本体５１の下端部には転写フイルム
Ｘの案内板６６が固着されている。

次に、この実施例の作用を説明する。

先ず、第１，２図に示すように雌型ユニツト１
０、雄型ユニツト２０及び中間プレート５０を
夫々離反させた状態でフイルム供給装置３０の供
給ユニツト３２におけるモータ３８を作動させる
ことにより、該ユニツト３２から転写フイルムＸ
を所定量繰り出して、該フイルムＸの下流部をク
ランプ装置５６により中間プレート５０に対して
固定する。ここで、転写フイルムＸの繰り出し
は、プレート本体５１の上部に埋設された第１セ
ンサ６７（第３図参照）が該フイルムＸに設けら
れた送り方向の位置合せ用マークを検出した時点
で停止され、また繰り出し中に該フイルムＸが幅
方向にずれると、これを検出する第２センサ６８
からの信号で幅方向位置修正用モータ（図示せ
ず）が作動して巻き取りユニツト３３の可動フレ
ーム４０がフイルムＸの幅方向に移動させること
により、正しい位置に復帰されるようになつてい
る。

そして、このようにして転写フイルムＸが中間
プレート５０に対して正しく位置合せされた状態
で、クランプ装置５６により下流部が該中間プレ
ート５０（プレート本体５１）に固定されれば、
第１シリンダ２５，２５を作動させて中間プレー
ト５０を雄型ユニツト２０に対接させるのである
が、この時、雄型２１における突出部２３がその
前方に位置する転写フイルムＸの所定部分を中間
プレート５０の開口部５２内に相対的に押し込み
ながら該開口部５２内に突入することになる。そ
して、第４図に示すように中間プレート５０が雄
型ユニツト２０に対接して該ユニツト２０におけ
る雄型突出部２３の基部２３ｂが上記開口部５２
と完全に嵌合した状態では、転写フイルムＸは上
記突出部２３の上方の側面、前面及び下方の側面
に沿つた状態で該突出部２３と共に上記開口部５
２を雌型ユニツト１０側に貫通されることにな
る。この場合、転写フイルムＸは突出部２３に沿
うのに必要な量だけ供給ユニツト３２から更に繰
り出されることになるが、該フイルムＸの下流部
はクランプ装置５６により固定されているので、
第１センサ６７によつて位置合せされた状態から
の繰り出し量は一定となり、従つて第１センサ６
７によつて検出される送り方向の位置合せマーク
に対して常に所定の位置関係にある部分が雌型ユ
ニツト１０側に貫通されることとなる。

尚、供給ユニツト３２から転写フイルムＸを更
に繰り出す場合、該ユニツト３２におけるモータ
３８を作動させて送りロール３５により、フイル
ムＸを積極的に繰り出すようにしてもよいが、該
モータ３８に対する通電をカツトしてこれをフイ
ルムに回転し得る状態とすることにより、フイル
ムＸに作用する下方からの引張り力に応じて自動
的に繰り出されるようにしてもよい。この場合、
必要以上の繰り出しを防止するため、ロール支持
軸３４に適度な抵抗を与えておくことになる。ま
た、中間プレート５０におけるクランプ装置５６
の下流側については、巻き取りユニツト３３にお
ける送りロール４４と押えロール４５とを離反さ
せることにより、支持軸４７に支持された使用済
みフイルムのロールX″からフイルムＸを必要量
戻すことができる。

そして、第４図に示す状態で次に第２シリンダ
２６により雌型ユニツト１０と中間プレート５０
とを対接させれば、第５図に示すように、上記雄
型２１の突出部２３における開口部５２より突出
した頂部２３ａと雌型１１における凹陥部１３と
により所定形状のキヤビテイＡが形成されること
になるが、この場合に、このキヤビテイＡ内には
雄型２１の面に沿つて転写フイルムＸの所定部
分、即ち今回転写部分ｘが位置することになる。
ここで、雌型ユニツト１０と中間プレート５０と
の対接時には、雌型１１に設けられたカム１７，
１８が中間プレート５０におけるスライドコア６
０，６１を開口部５２の中心側に向けて押圧する
ので、該スライドコア６０，６１が転写フイルム
Ｘを介して雄型突出部２３における基部２３ｂの
上面及び下面に押し付けられることになり、従つ
て、転写フイルムＸが上記の今回転写部分ｘの
上、下流側で確実に固定されることになる。

然る後、雌型ユニツト１０に備えられた射出ノ
ズル１５から溶融樹脂をキヤビテイＡ内に射出注
入し、該キヤビテイＡ内で硬化させるのである
が、その場合に、該樹脂の熱と圧力により該キヤ
ビテイＡ内に位置する転写フイルムＸの今回転写
部分ｘから所定の図柄を描く転写層が硬化しつつ
ある樹脂の雄型２１側の面、つまり内面に転写さ
れることになる。従つて、上記キヤビテイＡ内の
樹脂が硬化した後に、型開きすれば、内面に図柄
等が転写印刷された成形品が得られることにな
る。

尚、型開き時には成形品の内面に転写フイルム
Ｘが付着した状態にあるので、第６図に示すよう
に先ず中間プレート５０と雄型ユニツト２０とを
離反させ、この状態で該中間プレート５０に備え
られたシリンダ６４，６４，６５，６５により剥
ぎ取りバー６２，６３を開口部の中心側に向つて
突出させることにより、上記転写フイルム（ベー
スフイルムx′）を成形品Ｙの内面Y′から強制的に
剥ぎ取る動作が行われる。

（発明の効果） 以上のように本発明に係る同時成形転写装置に
よれば、先ず中間プレートの開口部を雄型突出部
の基部に外嵌させることにより、該プレートと雄
型との間に供給されている転写フイルムを上記突
出部に沿わせた状態で開口部を雌型側に貫通さ
せ、次いで、雌型と中間プレートを対接させて該
雌型の凹陥部と上記雄型の突出部の頂部とでキヤ
ビテイを構成させるようにしたから、深絞り成形
品の場合にも、転写フイルムの今回転写部分がキ
ヤビテイ内に無理なく且つ確実に繰り込まれると
共に、その供給方向の上、下流部が上記開口部と
雄型突出部の基部との間に挾持されて確実に固定
されることになる。これにより、深絞り成形品の
成形と同時に、該成形品の内面への転写印刷が、
図柄の歪やずれ等を生じることなく良好に行われ
ることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
同時成形転写装置の全体側面図、第２図は該装置
要部の中央縦断拡大側面図、第３図は第２図−
線で見た中間プレートの正面図、第４〜６図は
夫々雄型と中間プレートの対接状態、これらへの
雌型の対接状態、及び成形後における雄型の離反
状態を夫々示す要部拡大縦断側面図である。 １１……雄型、１２……合せ面、１３……凹陥
部、１６ａ……射出ゲート、１７，１８……カ
ム、２１……雄型、２２……合せ面、２３……突
出部、２３ａ……頂部、２３ｂ……基部、２５…
…第１型締め手段（第１シリンダ）、２６……第
２型締め手段（第２シリンダ）、３０……フイル
ム供給装置、５０……中間プレート、５２……開
口部、５６……クランプ手段、６０，６１……ス
ライドコア、６２，６３……フイルム剥ぎ取り手
段、Ａ……キヤビテイ、Ｘ……転写フイルム、Ｙ
……成形品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 深絞り状合成樹脂成形品の成形と同時にその
   内面に帯状の転写フイルムから所定の図柄等を転
   写印刷する同時成形転写装置であつて、合せ面に
   キヤビテイを構成する凹陥部が設けられ且つ該凹
   陥部内面に溶融樹脂の射出ゲートが臨設された雌
   型と、頂部が上記雌型の凹陥部との間にキヤビテ
   イを構成するキヤビテイ構成部とされ且つ該頂部
   と合せ面との間に所定高さの基部を有する突出部
   が設けられた雄部と、上記雄型と雌型との間に介
   在されて両面が上記両型の合せ面に夫々接離され
   る合せ面とされ且つ雄型との対接時に該雄型の突
   出部の基部に外嵌される開口部が中央に設けられ
   た中間プレートと、上記雄型とこれに対向する中
   間プレートとの間に転写フイルムを供給する転写
   フイルム供給装置とを有し、且つ中間プレートと
   雄型とを対接させることにより該プレートの開口
   部を貫通する雄型の突出部に転写フイルムを沿わ
   せる第１型締め手段と、中間プレートと雌型とを
   対接させることにより該雌型の凹陥部と上記雄型
   の突出部の頂部とでキヤビテイを構成させる第２
   型締め手段とが備えられていることを特徴とする
   同時成形転写装置。 ２ 中間プレートは、その開口部内周の転写フイ
   ルム供給方向に対して上流側及び下流側となる面
   にスライドコアを有し、且つ雌型には、型締め時
   に上記スライドコアを開口部の中心側に向けて押
   圧することにより該スライドコアと雄型突出部の
   基部との間に転写フイルムを挾持させるカムが設
   けられていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の同時成形転写装置。 ３ 中間プレートにおける開口部の下流側には、
   型締め前に該プレートの雄型側の合せ面に沿つて
   供給される転写フイルムの下流部を該プレートに
   対して固定するクランプ手段が設けられ、且つ転
   写フイルム供給装置は、型締め時に転写フイルム
   を雄型の突出部に沿わせるのに必要な量だけ繰り
   出し得るように構成されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の同時成形転写装置。 ４ 中間プレートにおける開口部の上流側及び下
   流側には雄型との離反後に開口部の中心側に向つ
   て夫々突出することにより、成形品の内面に付着
   した転写済みフイルムを該内面から剥ぎ取るフイ
   ルム剥ぎ取り手段が備えられていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の同時成形転写装
   置。