JPH05250073A - マイクロコンピュータのリセット回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品への過電圧印加時、製品の破損防止や安
全性確保のため、電源電圧を検出してマイクロコンピュ
ータの動作を止める。 【構成】 マイクロコンピュータ10の定電圧電源の入力
電圧を検出し、減電圧検出用ツェナーダイオード４と減
電圧検出用トランジスタ６からなる減電圧検出回路と、
過電圧検出用ツェナーダイオード３と過電圧検出用トラ
ンジスタ５からなる過電圧検出回路とを有し、減電圧ま
たは過電圧検出時マイクロコンピュータ10をリセット
し、負荷への通電を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マイクロコンピュータ
を使用した制御装置に用いられるリセット回路に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】近年殆どの家庭電化製品には、マイクロ
コンピュータが搭載され製品の機能を飛躍的に向上させ
ている。このマイクロコンピュータを確実に動作させる
ためには、その電源電圧を検出し電源電圧がマイクロコ
ンピュータの動作範囲に達した時リセットを解除する動
作が必要となり、このリセット回路は専用のリセットＩ
Ｃにて構成したものが一般的である。図３は従来のリセ
ット回路である。１は定電圧トランジスタ、２は定電圧
電源用ツェナーダイオード、９はノイズ対策用コンデン
サ、10はマイクロコンピュータ、11はリセットＩＣであ
る。以下従来のリセット回路について説明する。リセッ
トＩＣ11により、定電圧トランジスタ１とツェナーダイ
オード２で決まる定電圧電源の出力電圧によりリセット
信号を作り出し、定電圧電源の出力電圧がマイクロコン
ピュータ10の動作電圧以上に達した時、リセットを解除
する回路である。これは定電圧電源の減電圧検出による
リセット回路の構成となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
定電圧電源及びリセットＩＣによるリセット回路は、定
電圧電源の出力電圧がマイクロコンピュータ10の動作電
圧の範囲内になった時リセットを解除する動作であり、
定電圧電源の入力電圧が定電圧電源用ツェナーダイオー
ド２のツェナー電圧より高くなった時、定電圧電源の出
力電圧は安定しマイクロコンピュータは動作を行う。し
かし、従来のこのリセット回路では定格の電源電圧以上
の電源電圧が印加されてもマイクロコンピュータは正常
運転を続け、マイクロコンピュータにて制御される交流
負荷には定格以上の電圧が印加されることになる。この
ようなことから、昨今の家庭電化製品のハイパワー化と
エネルギー利用の効率化により200Ｖの家庭用電源が普
及しはじめ、100Ｖ製品への200Ｖ印加による製品に使用
されているモータやヒータなどの負荷の破壊や、それに
よる感電・火災などの危険性や安全性の確保が問題視さ
れている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記問題を解決
するため、定電圧電源の入力電圧を検出し従来のマイク
ロコンピュータのリセット回路である減電圧検出リセッ
ト回路に過電圧検出リセット回路をも備えるリセット回
路の構成としたものである。

【０００５】

【作用】本発明は上記構成により、定電圧電源の入力電
圧の減電圧検出と過電圧検出の２つの電圧検出回路によ
りリセット解除信号とリセット信号を作り出し、一定の
電源電圧以下及び一定の電源電圧以上では、このリセッ
ト回路によりマイクロコンピュータの動作を止め、過電
圧印加時に製品の破損や安全性の確保を図ることができ
る。

【０００６】

【実施例】図１は本発明の第１の実施例のマイクロコン
ピュータのリセット回路を示すものである。図１に於い
て、１は定電圧電源トランジスタ、２は定電圧電源用ツ
ェナーダイオード、３は過電圧検出用ツェナーダイオー
ド、４は減電圧検出用ツェナーダイオード、５は過電圧
検出用トランジスタ、６は減電圧検出用トランジスタ、
７はリセットトランジスタ、８は過電流防止用抵抗、９
はノイズ対策用コンデンサである。以上のように構成さ
れた本実施例のリセット回路において、以下その動作を
説明する。電源の電圧が徐々に上昇し、定電圧電源回路
への供給電圧が定電圧電源用ツェナーダイオード２のツ
ェナー電圧以上になった場合、定電圧電源の出力電圧は
安定しその電圧は定電圧電源用ツェナーダイオード２の
ツェナー電圧から定電圧電源トランジスタ１のＶBE電圧
(ベースエミッタ間電圧)の差となる。この時リセット回
路は、定電圧電源回路の供給電圧が減電圧検出用ツェナ
ーダイオード４のツェナー電圧と減電圧検出用トランジ
スタ６のＶBE電圧の和以上になった時、リセットトラン
ジスタ７、過電流防止用抵抗８を介してマイクロコンピ
ュータ10のリセットを解除し、マイクロコンピュータ10
は正常動作を行う。更に電源の電圧が上昇し、マイクロ
コンピュータ10により制御をおこなっているモータやヒ
ータなどの負荷に異常を与えるような電源電圧となった
場合、それと同時に定電圧電源回路への供給電圧が上が
り、過電圧検出用ツェナーダイオード３のツェナー電圧
と過電圧検出用トランジスタ５のＶBEの和の電圧を超え
た場合、過電圧検出用ツェナーダイオード３にツェナー
電流が流れ、過電圧検出用トランジスタ５がＯＮし減電
圧検出用トランジスタ６及びリセットトランジスタ７、
過電流防止用抵抗８を介してマイクロコンピュータ10を
リセットし、負荷への通電をＯＦＦする。これにより、
過電圧印加時の製品に使用されている負荷の破損防止や
安全性の確保が図れる。図２は本発明の第２の実施例で
あり、マイクロコンピュータを負電源にて動作させる場
合のリセット回路を示すものである。

【０００７】

【発明の効果】本発明は上記実施例から明らかなよう
に、安価な部品と簡単な回路構成により、過電圧印加時
の製品の安全を確保することができ、また、過電圧検出
用ツェナーダイオード３のツェナー電圧を変えることに
より、その制御装置に合った過電圧の設定電圧を作り出
すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例におけるマイクロコンピ
ュータのリセット回路である。

【図２】本発明の第２の実施例におけるマイクロコンピ
ュータのリセット回路である。

【図３】従来のマイクロコンピュータのリセット回路で
ある。

【符号の説明】

１…定電圧トランジスタ、 ２…定電圧電源用ツェナー
ダイオード、 ３…過電圧検出用ツェナーダイオード、
４…減電圧検出用ツェナーダイオード、 ５…過電圧
検出用トランジスタ、 ６…減電圧検出用トランジス
タ、 ７…リセットトランジスタ、 ８…過電流防止用
抵抗、 ９…ノイズ対策用コンデンサ、 10…マイクロ
コンピュータ、 11…リセットＩＣ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マイクロコンピュータ用定電圧電源の入
   力電圧検出を行い、過電圧検出時と減電圧検出時マイク
   ロコンピュータの動作を止めることを特徴とするマイク
   ロコンピュータのリセット回路。