JPH05247091A - Htlv抗体に対して免疫反応性をもつ合成ペプチド組成物 - Google Patents

Htlv抗体に対して免疫反応性をもつ合成ペプチド組成物

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JPH05247091A
JPH05247091A JP691691A JP691691A JPH05247091A JP H05247091 A JPH05247091 A JP H05247091A JP 691691 A JP691691 A JP 691691A JP 691691 A JP691691 A JP 691691A JP H05247091 A JPH05247091 A JP H05247091A
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htlv
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mixture
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Chang Yi Wang
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 化学合成したペプチド組成物を用いるHTL
V−I及び/又はHTLV−II反応性抗体の検出法及び
ALT(成人T細胞白血病/リンパ腫)症状の診断法。 【構成】 次の配列 APPLLPHSNLDHILEPSIPWKSKLLTLVQLTLQS-X(IV) SSTPLLYPSLALPAPHLTLPFNWTHCFDPQIQAIVSSPCH-X(V) CFDPQIQAIVSSPCHNSLILPPFSLSPVPTLGSRSRRA-X(VI) (Xは−OHまたは−NH)より成る群から選ばれる
ペプチド、その類縁体(HTLV−Iおよび/またはH
TLV−II抗体に対する免疫反応性が保持される条件で
アミノ酸が付加、欠失、または置換される);または上
記ペプチドのセグメント、混合物、複合体、もしくは重
合体から成る、HTLV−Iおよび/またはHTLV−
II抗体に対して特異的免疫反応性を有するペプチド組成
物。さらに化学合成したHTLVペプチド組成物を化学
合成したHIV(1と2)ペプチド組成物と共用する、
ALT、HTLV−I及び/又はHTLV−IIへの感
染、後天性免疫不全症候群(AIDS)の同時検出・診
断法、HTLV−I感染とHTLV−II感染との判別法
を提供する。検出方法には酵素免疫吸着アッセイ(EL
ISA)等を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はHTLV−Iおよび/ま
たはHTLV−II抗体に対して特異的免疫反応性を有す
るペプチド組成物に関する。
【0002】ヒトT細胞白血病ウイルスはある種の成人
リンパ様悪性疾患、特に成人T細胞白血病−リンパ腫
(ATL)およびヘアリー・T細胞白血病(HTL)に
関連している(1−3、24および25)。2つのサブ
グループ、HTLV−IおよびHTLV−IIが確認され
ている。今日に至るまで、この研究のほとんどは日本で
ATL患者に広まっているHTLV−Iに集中してい
る。しかしながら、最近の研究により、HTLV−IIが
米国の主要都市で静脈内薬物常用者の間により多く広ま
っていることが分かった(27、28)。HTLV蛋白
と反応する抗体はATL患者の血清中に見いだされた。
これらのHTLV抗体はこのウイルスのgagコア抗原
とエンベロープ蛋白の両方を認識する(4、5、2
7)。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、後天性免疫
不全症候群(AIDS)およびAIDS関連症候群(A
RC)の原因となるレトロウイルスである。HIV蛋白
と反応する抗体はAIDSおよびARC患者の血清中に
見いだされた。これらのHIV抗体はHIVウイルスの
gagコア抗原とエンベロープ蛋白の両方を認識する。
米国では、AIDSがATLよりもかなり多く広まって
おり、HIVに対して血清陽性を示すヒトの一部はHT
LVに対しても血清陽性である。
【0003】本発明は、合成ペプチド組成物を使用して
体液中のHTLV−Iおよび/またはHTLV−IIに対
する抗体を検出するための非常に感度のよい方法に関す
る。本発明はさらに、合成ペプチド組成物を使用して体
液中のHTLV−I、HTLV−IIおよびHIVに対す
る抗体を同時に検出するための高感度方法に関する。1
つのペプチド組成物は、HTLV−IおよびHTLV−
IIenv蛋白の外側(細胞外)部分(gp46と呼ばれ
る)のセグメントに対応するアミノ酸配列を有するペプ
チドを含み、さらにHTLV−I/HTLV−IIenv
蛋白のトランスメンブラン部分(gp21と呼ばれる)
のセグメントに対応するアミノ酸配列を有するペプチド
を含む。これらの配列はATLまたはHTL患者の血清
中の抗体と高度に免疫反応性であることが判明した。ま
た、この種のペプチド組成物は、健康な哺乳類(ヒトを
含む)におけるHTLV−I/HTLV−II感染症に対
して防御を賦与する、HTLV−I/HTLV−II抗体
の生産を刺激することによってATLまたはHTLV−
II感染症を予防するためのワクチンの製造に有用であ
る。さらに、HTLV−I/HTLV−IIエンベロープ
蛋白の部分に対応するアミノ酸配列をもつペプチドを含
むペプチド組成物は、HIVエンベロープ・コア蛋白の
部分に対応するアミノ酸配列をもつペプチドを含むペプ
チド組成物と共に使用して、HTLV−I、HTLV−
IIおよびHIVに対する抗体を同時に検出することがで
きる。
【0004】より詳細には、本発明は、指定した配列で
約34、40、38、20、24および16個のアミノ
酸またはそれらの類縁体を含む化学合成ペプチド;その
類縁体、セグメント、混合物、複合体および重合体より
成る群から選ばれるペプチドを含む、HTLV−Iおよ
び/またはHTLV−II抗体の検出に有用なペプチド組
成物に関する。本発明はさらに、指定した配列で約2
1、19、11および16個のアミノ酸を含む化学合成
ペプチド;その類縁体、セグメント、混合物、複合体お
よび重合体より成る群から選ばれるペプチドを含むHI
Vペプチド組成物と共にHTLV−Iおよび/またはH
TLV−IIペプチド組成物を使用して、ヒト体液中のH
TLV−I、HTLV−IIおよびHIVに対する抗体を
同時に検出することに関する。また、本発明はHTLV
感染症、HTLV−IまたはHTLV−II感染症、の診
断方法を提供する。
【0005】検出方法には酵素免疫吸着アッセイ(EL
ISA)、ニトロセルロースペーパー上でのマルチ−ド
ット、マルチ−ラインまたはマルチ−スクエアブロッテ
ィング、および固相抗原としてペプチドを使用する間接
赤血球凝集反応アッセイが含まれる。好適な検出方法は
ELISAである。
【0006】
【従来の技術】ヒトT細胞白血病−リンパ腫ウイルス
(HTLV)は、T細胞リンパ腫および皮膚疾患を有す
る患者から初めて分離された関連レトロウイルスの1属
である。この属の特定サブグループであるI型(HTL
V−Iとして知られている)は、日本(6−9)、カリ
ブ海諸島(10、11)および米国南西部(12)の地
域に発生する成人T細胞白血病−リンパ腫(ATL)と
呼ばれる疾患と臨床的・疫学的特徴を共有する悪性疾患
の病原体と同定された。HTLV−IIについては既知風
土病の地方が存在せず、またHTLV−IIと特定疾患と
の既知因果関係も存在しない。静脈内薬物常用者に感染
したHTLV−IIウイルスの起源は分かっていない。H
TLV−IIに関する広範な血清罹患率の研究は行われて
いない。
【0007】HTLV−IIはHTLV−Iと構造的に極
めて類似している。2つのウイルスは約50%の配列相
同を共有する(29)。HTLV−IIはヘアリー・細胞
性白血病の患者から分離されたが、因果関係は分からな
かった。HTLV−IIのenv蛋白のアミノ酸配列は、
アミノ酸残基の69%がHTLV−Iと同一であり、さ
らに追加の14%のアミノ酸が保存的置換を示す(3
0、31)。Xおよびpol遺伝子はenv遺伝子より
も一層高度に保存されている(32)。
【0008】HTLV−IとHTLV−II間の高度な相
同性のために、全ウイルスリゼイトまたは組換え蛋白に
基づいたHTLV−IについてのELISAによる標準
試験アッセイはHTLV−IIとも交差反応する。米国特
許第4833071号に開示されたペプチドもHTLV
−IIと交差反応性である。HTLV−IとHTLV−II
のenv蛋白を識別するのに効果的な血清学的アッセイ
は存在しないが、2つのウイルス間の抗原的差異は水疱
性口内炎ウイルス偽型の中和により検出された(5)。
HTLV−I酵素イムノアッセイにおいて反応性のサン
プル中にHTLVに対する抗体が存在することを確かめ
るために、2つの補足的方法が使用された。HTLV−
Iについてのウェスターンブロット法は、コア蛋白では
p15、p19、p24、p28、p32、p36およ
びp55に、そしてエンベロープ蛋白ではgp45とg
p61にバンドを与える(32)。HTLV−Iについ
てのラジオイムノ沈降アッセイ(RIPA)は、env
蛋白ではgp45とgp61に、コア蛋白ではp24と
p55に、そしてX領域ではp40xにバンドを与える
(31)。しかしながら、どちらの試験も2つのウイル
スを識別しない。
【0009】最近、HTLV−IとHTLV−IIを識別
するためにPCRが使用された。PCR法は明確な結果
をもたらす(28)。しかしながら、その鋭敏な感度ゆ
えに、この方法は誤った陽性の結果を出しがちである。
その上、この試験は非常に時間がかかり、しかも多くの
費用を要する。
【0010】現在のところ、HTLV−Iの伝播機構は
未知であるが、分子および疫学的分析によりHTLVの
水平伝播が明らかに関係していると分かった(13、1
4)。ATLを風土病とする地域でのHTLV−I血清
陽性は全住民において上昇しており、さらに患者の近親
者および輸血を受けた者の間で上昇している(15、1
6)。HTLV−II血清陽性は米国の主要都市の静脈内
薬物常用者において確認されている(27 、28) 。
【0011】このことは、血液サンプルが血液銀行に入
る前にそれをスクリーニングするために、そしてHTL
V−Iおよび/またはHTLV−II感染者に由来する献
血を分離して輸血を受けなければならない患者(例え
ば、血友病者および手術患者)の間にウイルスが広がる
のを避けるために、安全で、信頼できる、感度の高い試
験法が早急に必要とされていることを意味する。
【0012】HTLV−I感染とHTLV−II感染を識
別するための迅速で、安価な試験法も早急に望まれてい
る。1988年以来、HTLV−Iについての全ドナー
の強制的スクリーニングが実施されており、HIVだけ
でなくHTLV−Iに対しても反応性のドナーにはそれ
らの結果を通知しなければならない。HTLV−IとH
TLV−IIのどちらのウイルスが血清陽性の原因になっ
ているかが不確かであると、ATLまたはHTLV−I
の神経学的合併症にかかる危険性について正確にドナー
に助言することが非常に難しくなる。また、HTLV−
IとHTLV−IIとを区別する方法は、HTLV−IIの
風土病地域を定めるための血清罹患率研究および両ウイ
ルスの病原性研究にとっても重要である(33)。
【0013】HTLV−Iウイルスの完全なヌクレオチ
ド配列は1983年に報告された(17)。この報告は
HTLV−Iウイルスの構造をDNAレベルと推定され
た蛋白レベルの両方で明らかにし、HTLV−Iウイル
スに存在しうる異なるエピトープの血清学的研究を可能
にした。HTLV−IIウイルスのヌクレオチド配列は1
984、1985および1986年に報告された(3
0、31、32)。
【0014】1983年のSeiki et alの報
告と同時に、国立がん研究所のCarl Saxing
er博士は、アフリカの人々のHTLV−I抗体を検出
する酵素イムノアッセイの開発において、単離したHT
LV−Iウイルスの固相免疫吸着剤としての使用を報告
した(18)。
【0015】さらに、Samuel et al.(1
9)は、ATL患者由来の血清中の抗体と免疫学的に反
応するHTLV−I DNAコード化糖蛋白を同定する
ために、E.coli内のクローニング・発現ベクター
が使用されたと報告した。エンベロープ蛋白をコードす
るHTLV−I DNAは切断した断片となし、発現ベ
クターに挿入した。この発現ベクターは形質転換により
E.coli宿主に導入した。pKS400と呼ばれる
1つのクローンがエンベロープ蛋白産物を生産し、この
蛋白は1群28の血清をスクリーニングするための免疫
吸着剤として適していることが判明した。細菌が合成し
たHTLV−Iエンベロープ蛋白配列を認識する抗体
は、破壊ヴィリオンを抗原として用いたELISAアッ
セイで調べたときHTLV抗体を含んでいた、すべての
血清中に存在していた(18)。
【0016】Slamon et al.の出願番号P
CT/US85/01803(1986年3月27日に
公開番号WO86/01834として発表された)は、
HTLV−IのX領域(このウイルスのenvと3′L
TRの間にある高度に保存された領域)の発現産物とし
てHTLV−Iの免疫原部位と関係したポリペプチドを
開示した。分子量37〜40kdのこれらの蛋白はクロ
ーン化して、E.coliにより融合蛋白として発現さ
せた。得られた産物は精製し、血清をスクリーニングす
るための液相免疫沈降試験において使用した。これらの
結果は約77〜87%の正確さを示した(20)。上記
の方法はすべて、免疫反応性を検出する際に使用した抗
原のために、HTLV−I感染とHTLV−II感染を識
別することができなかった。
【0017】蛋白の表面にある抗原または免疫原部位を
マッピングするために、あるいは可能なワクチンとし
て、合成ペプチドが次第に使用されるようになった。以
前に、本発明者と共同研究者は、HIV(以前にはHT
LV−III と呼ばれた)のエンベロープ蛋白上の高度に
抗原性のエピトープを同定するために、そしてHIV抗
体を検出する高感度の特異的イムノアッセイを開発する
ために、この手法を用いた(21)。1988年4月5
日付けの米国特許第4735896号および1989年
11月7日付けの米国特許第4879212号も参照さ
れたい;これらの特許の開示内容は参照によりここに引
用するものとする(22、23)。本発明では、HTL
V−IおよびHTLV−IIの高度に抗原性のエピトープ
を選択・同定するために、類似の手法が使用される。エ
ピトープ分析のためのエンベロープ蛋白の領域を選択す
る際に、いくつかの戦略が用いられた。第一に、HTL
V−IとHTLV−IIとの間でアミノ酸配列の比較的高
い保存を示す領域が検索された。第二に、HTLVエン
ベロープ蛋白のトランスメンブラン部分(第1図参
照)、ga21の全領域をカバーする多重複線状ペプチ
ドが合成され、特性決定された。第三に、HTLVエン
ベロープ蛋白の外側部分(第1図参照)、gp46の全
領域をカバーする多重複線状ペプチドが合成され、特性
決定された。以下の配列をもつトランスメンブラン部分
からの3種のペプチド(第2図参照)およびそれらの混
合物は、ATL患者由来の血清と高度に免疫反応性であ
ることが分かった:
【0018】
【0019】また、次の配列をもつ外側部分からの3種
のペプチドおよびそれらの混合物も、ATL患者由来の
血清と高度に免疫反応性であることが判明した(第3図
参照):
【0020】
【0021】ここで: A=Ala=アラニン G=Gly=グリ
シン R=Arg=アルギニン I=Ile=イソ
ロイシン D=Asp=アスパラギン酸 F=Phe=フェ
ニルアラニン N=Asn=アスパラギン S=Ser=セリ
ン Q=Gln=グルタミン W=Trp=トリ
プトファン E=Glu=グルタミン酸 Y=Tyr=チロ
シン L=Leu=ロイシン V=Val=バリ
ン K=Lys=リシン C=Cys=シス
テイン H=His=ヒスチジン P=Pro=プロ
リン T=Thr=トレオニン HTLV−IのペプチドIVに対応し、HTLV−IIの同
一領域に存在する類似ペプチドの例は次の配列を含む:
【0022】
【0023】ペプチドI、IIおよびIII は米国特許第4
833071号として発行された親出願に開示されてい
る。
【0024】化学合成ペプチドを土台としてHTLV−
Iおよび/またはHTLV−II抗体のアッセイは、破壊
した全ウイルスまたは細菌が生産した免疫吸着剤を用い
るアッセイと比べていくつかの利点を示す。これらのペ
プチドは自動固相合成法を使ってグラム量で簡単に合成
することができ、こうして再生産可能な同一抗原が一貫
した収量で得られる。生物学的系からの抗原の分離はこ
のような再生産を妨げる。より重要なこととして、非H
TLV−Iまたは非HTLV−II感染者に見られる非特
異的反応は、アッセイに使用した調製物の異成分による
と思われる。これは特に免疫吸着剤として全ウイルスま
たはE.coli誘導組換え産物を用いたアッセイの場
合に当てはまる。これらの方法では、宿主細胞の内因性
細菌蛋白または主要組織適合抗原がしばしば目的の抗原
ウイルスまたは蛋白と一緒に精製される。これらの汚染
抗原に対する抗体は往々にして正常な人々にも見られる
ので、一般に行われている抗原分離法では偽陽性結果を
排除することができない。従って、本発明のアッセイ
は、他の方法が直面する偽陽性反応を明らかに排除する
と同時に、実質的に増大したシグナル対ノイズ比によっ
て真に陽性の血清に対して高い感度を示す。この増大し
たシグナル対ノイズ比は免疫吸着剤の純度から生じると
思われる。また、本発明アッセイは、ペプチドIVおよび
そのHTLV−II類似体(ペプチドX)がHTLV−I
またはHTLV−II感染血清を識別するのに有用である
という点で高度に特異的である。換言すると、ペプチド
IVはHTLV−Iに対する抗体を優先的に検出してHT
LV−II抗体を検出せず、この逆も言える。
【0025】さらに、今日まで、HTLV−IまたはH
TLV−II感染症に対して防御を賦与する生ワクチンま
たは方法がまったく報告されていない。不活化ウイルス
の利用は病気にかかる恐れを誘発し、その許容性および
使用を妨げる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】それ故に、本発明の目
的は、テスト試薬としてウイルスまたはそのリゼインの
使用を必要としない検出・診断方法を開発することであ
る。
【0027】別の目的は、感度と精度の高いテスト方法
を開発することである。
【0028】他の目的は、化学的手段によりテスト試薬
を製造することである。合成試薬はその後体液中のHT
LV−Iおよび/またはHTLV−II抗体の存在を検出
しかつATLを診断するために使用され、これによりウ
イルスまたはそのセグメントにさらされる危険およびウ
イルスの不必要な増殖を回避することができる。
【0029】また、本発明の目的は、HTLV−Iおよ
びHTLV−II感染症を識別できるテスト試薬および方
法を提供することであり、これによりHTLV−IIウイ
ルスが原因で起こる病気、HTLV−II感染症の病因を
研究することが可能になり、さらにHIVとHTLV−
IIの両方に感染した患者におけるHIV感染症の発生に
対するその影響を研究することが可能となる。
【0030】他の目的は、健康な哺乳類(ヒトを含む)
に注入したとき、HTLV−I抗体の生産を刺激してH
TLV−I感染症に対して防御を賦与するワクチンを開
発することである。
【0031】別の目的は、HTLV−Iに対するモノク
ローナルおよびポリクローナル抗体を開発するために、
哺乳類に使用することのできる非ウイルス免疫原を提供
することである。
【0032】他の目的は、HTLV(IおよびII)抗体
とHIV抗体を同時に検出するための診断方法を開発す
ることである。
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【0034】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、4種の
ペプチド(それぞれ特定の配列をもつ)が固相ペプチド
合成法により製造された。これらのペプチドは、血清お
よび体液中のHTLV−I/HTLV−II抗体の高感度
・精度検出法に、あるいはATLの診断に、有用である
ことが見いだされた。高い免疫反応性のために、これら
のペプチドはBalb/cマウスのような健康な哺乳類
によるHTLV−I/HTLV−II抗体の生産を刺激す
るのに有用であることが期待される。
【0035】本発明によれば、HTLV−I/HTLV
−II抗体の検出およびATLの診断に有用なペプチド組
成物は、次のペプチド:
【0036】
【0037】(ここでXは−OHまたは−NH2 であ
る)より成る群から選ばれるペプチド、その類縁体、セ
グメント、混合物、複合体または重合体を含有する;た
だし A=Ala=アラニン G=Gly=グリ
シン R=Arg=アルギニン I=Ile=イソ
ロイシン D=Asp=アスパラギン酸 F=Phe=フェ
ニルアラニン N=Asn=アスパラギン S=Ser=セリ
ン Q=Gln=グルタミン W=Trp=トリ
プトファン E=Glu=グルタミン酸 Y=Tyr=チロ
シン L=Leu=ロイシン V=Val=バリ
ン K=Lys=リシン C=Cys=シス
テイン H=His=ヒスチジン P=Pro=プロ
リン T=Thr=トレオニン 体液中のHTLV−I/HTLV−II抗体を検出しかつ
ATLを診断するための感度・精度の高い方法は、次の
段階から成っている: A.次のアミノ酸配列:
【0038】
【0039】(ここでXは−OHまたは−NH2 であ
る)を有する群から選ばれるペプチド、その類縁体、セ
グメント、混合物、複合体または重合体を含有するペプ
チド組成物を調製する段階;およびB.イムノアッセイ
法において抗原として約pH7〜10の緩衝液中の約
0.01μg〜約20μg/テストのペプチド組成物を
使用する段階。
【0040】さらに、本発明によれば、ペプチドそれら
自体、または蛋白や高分子キャリアーに結合されたペプ
チド、またはシステイン酸化誘導ジスルフィド架橋によ
りホモまたはヘテロダイマーもしくは高級オリゴマーへ
重合されたペプチド、またはホモまたはヘテロ官能性多
価架橋剤の使用によりホモまたはヘテロダイマーもしく
は高級オリゴマーに重合されたペプチド、あるいは多価
リシン樹脂上で直接合成されたペプチドを使用して、健
康な哺乳類(ヒトを含む)によるHTLV−I/HTL
V−II抗体の生産を刺激することができる。この方法
は、ヒト血清アルブミンのようなキャリアーに結合され
た、または重合体としての、有効量のこれら6種のペプ
チドの混合物を含むペプチド組成物を、腹腔内または皮
下注射により健康な哺乳類の体内に導入することから成
っている。
【0041】ペプチドI〜VIの類縁体はHTLV−IIに
も存在する。第1図を参照されたい。この種の配列は次
のものである:
【0042】
【0043】(HTLV−Iと相違する残基には下線が
引いてある。)ペプチドVII 〜XII は体液中のHTLV
−II抗体を検出するのに有用である。これらの配列を再
検討すると、ペプチドIXはペプチドIII と同一であり;
ペプチドVII およびVIIIは1個のアミノ酸を除いてペプ
チドIおよびIIと同一である;が、ペプチドX、XIおよ
びXII は対応するHTLV−IIアミノ酸配列に従ってア
ミノ酸が置換されている部位を多数含み、ペプチドIV、
VおよびVIとかなり相違することが分かる。
【0044】ペプチドIVおよびXはそれぞれHTLV−
IおよびHTLV−IIに特有であることが判明した。す
なわち、ペプチドIVはHTLV−IIに対する抗体と反応
性でなく、そしてペプチドXはHTLV−Iに対する抗
体と反応性でない。このために、ペプチドIVおよびXは
HTLV−IとHTLV−IIの血清陽性を識別するため
に使用される。
【0045】さらに、本発明によれば、ペプチドIV〜XI
I の混合物は体液中のHTLV−I/IIの存在を検出す
るために使用することができる。また、HTLV−I/
HTLV−IIに対する抗体の検出に有用なペプチド組成
物は、HTLV−I/IIとHIV−1/2の両方による
感染を同時に検出するために、HIV−1およびHIV
−2に対する抗体の検出に有用なペプチド組成物と共に
使用される。HIV−1およびHIV−2に対する抗体
の検出に有用なペプチド組成物は、特定配列(HIV−
2の配列はペプチドVII およびペプチドVIIIの類縁体で
ある)の以下のアミノ酸またはそれらの類縁体の化学合
成ペプチド:
【0046】
【0047】(ここでXは−OHまたは−NH2 であ
る)、その類縁体、セグメント、混合物、または重合体
を含有する;ただし A=Ala=アラニン G=Gly=グリ
シン R=Arg=アルギニン I=Ile=イソ
ロイシン D=Asp=アスパラギン酸 F=Phe=フェ
ニルアラニン N=Asn=アスパラギン S=Ser=セリ
ン Q=Gln=グルタミン W=Trp=トリ
プトファン E=Glu=グルタミン酸 Y=Tyr=チロ
シン L=Leu=ロイシン V=Val=バリ
ン K=Lys=リシン C=Cys=シス
テイン H=His=ヒスチジン P=Pro=プロ
リン T=Thr=トレオニン M=Met=メチオニン 下線を引いたアミノ酸は種々の単離物の間で共有される
残基を表す。HIV−2のペプチドXVI では、ヌクレオ
チド配列から推定される対応HIV−2エンベロープ蛋
白アミノ酸配列において置換が行われた。
【0048】本発明によれば、体液中のHTLV−Iま
たはHTLV−II抗体の検出、ATLの診断、およびH
TLV−IまたはHTLV−IIに対する抗体の生産を刺
激することによる健康な哺乳類のワクチン接種のため
に、6種のペプチドが化学的に合成された。これらのペ
プチドは次の配列を有する:
【0049】
【0050】(ここでXは−OHまたは−NH2 であ
る)。
【0051】これらのペプチドは類縁体またはセグメン
ト、すなわち、上記配列の末端アミノ酸(例えば、−G
ly−、−Gln−、−Asn−、および−Cys−)
に1以上のアミノ酸が付加された、あるいは末端からア
ミノ酸が除去された、より長いまたはより短いペプチド
鎖、でありうる。例えば、ペプチドXはペプチドIVの類
縁体である。
【0052】また、これらのペプチドは複合体であって
もよく、すなわち、それらはウシ血清アルブミン(BS
A)またはヒト血清アルブミン(HSA)のようなキャ
リアー蛋白に結合させることができる。さらに、これら
のペプチドは重合体であってもよく、すなわち、それら
は分枝オクタマーリシン樹脂のような高分子樹脂上で合
成することができる。HTLV−I/HTLV−II抗体
により認識されるペプチドの免疫反応性が保持される限
り、合成ペプチドの類縁体は上記配列のアミノ酸の置
換、挿入および/または欠失を含みうることが期待され
る。
【0053】さらに、異なる単離物間の株による変異を
適応させるために、保存的置換についての調節および非
保存的置換を伴うもの間の選択が上記の特定配列におい
て行われる。例えば、HTLV−II株に存在するペプチ
ドX〜XII も使用することができる。
【0054】体液中のHTLV−IまたはHTLV−II
に対する抗体の検出およびATLの診断のためのテスト
試薬として有用なポリペプチドのアミノ酸配列は、gp
21と呼ばれるHTLVウイルスのアミノ酸配列の部分
セグメント、およびgp46と呼ばれるHTLVウイル
スのアミノ酸配列の部分セグメント(両方ともHTLV
−IまたはHTLV−IIウイルスのエンベロープ蛋白を
規定するgp61の一部である)に対応するように選ば
れる。
【0055】抗体HTLV−Iを検出するための固相免
疫吸着剤として有用なペプチドは、側鎖保護t−Boc
−アミノ酸を用いる“古典的”なMerrifield
固相ペプチド合成法により、以下のアミノ酸配列に一致
するように合成した:
【0056】
【0057】(ここでXは−OHまたは−NH2 であ
る)。
【0058】これらのペプチドの他の類縁体は、所望の
t−Boc−アミノ酸を付加、置換または欠失してアミ
ノ酸配列を変えることにより製造することができる。
【0059】例えば、次の配列を有する類縁体ペプチド
VII 〜XII も製造することができる:
【0060】
【0061】樹脂上での目的の保護ペプチドの合成が完
了した後、ペプチド−樹脂を無水フッ化水素酸で処理し
て、樹脂からペプチドを切断する。ベンジル誘導保護基
で合成の間中保護されるアミノ酸の官能基も同時にペプ
チドから切断される。その後、遊離ペプチドは高性能液
体クロマトグラフィー(HPLC)で精製して、アミノ
酸分析により生化学的に特性決定される。
【0062】上記方法により合成されたペプチドはHT
LV−Iおよび/またはHTLV−IIに対する抗体と高
度に反応性であり、HTLV−Iおよび/またはHTL
V−II抗体を検出するための高感度の特異的免疫吸着剤
として使用することができる。
【0063】第3図は、ELISA法(ウェルプレート
はそれぞれ1.0μgのペプチドIV、VおよびVIで被覆
する)を使ってATL患者由来の血清から得られたデー
タを示す。表Iは、ウェルプレートを重量比1:0.2
5:1:1(II:IV:V:VI)のペプチドII、IV、Vお
よびVIの混合物で被覆したELISA法を使って、AT
L患者由来の血清から得られたデータを示す。表IIは、
赤血球(RBC)をペプチドVI−BSA複合体で被覆し
た凝集法を利用して、ATL患者由来の血清から得られ
たデータを示す。表III およびIVは、ペプチドIVおよび
ペプチドXと関連した唯一の特異的免疫反応性、並びに
HTLV−I感染者とHTLV−II感染者を識別する際
のそれらの有用性を示す。
【0064】HTLV−Iおよび/またはHTLV−II
抗体との免疫反応における本発明ペプチド組成物の高感
度および特異性に基づいて、これらのペプチド組成物は
ATLおよび/またはHTLV−II感染症のためのワク
チンとして、あるいは哺乳類(ヒトを含む)にHTLV
−Iおよび/またはHTLV−IIに対するモノクローナ
ルおよびポリクローナル抗体を発生させるための免疫原
として有用であると考えられる。また、ペプチド組成物
は、蛋白に結合されたまたは高分子キャリアー樹脂
(例.オクタマーリシン樹脂)上で合成されたもの、ま
たはシステイン酸化誘導ジスルフィド架橋によりホモま
たはヘテロダイマーもしくは高級オリゴマーへ重合され
たもの、あるいはホモまたはヘテロ官能性多価架橋剤の
使用によりホモまたはヘテロダイマーもしくは高級オリ
ゴマーに重合されたものも、HTLV−Iおよび/また
はHTLV−II抗体の生産を刺激しかつ健康な哺乳類に
HTLV−Iおよび/またはHTLV−II感染症に対す
る防御を賦与するために、正常個体に導入することがで
きる。本発明のペプチド組成物はウイルスから生化学的
に誘導されるものではないので、予防接種を受けようと
する正常個体がこの病気にさらされる危険はない。
【0065】本発明ペプチドを使用することの利点は数
多く存在する。
【0066】本発明ペプチドは化学的に合成される。こ
のことは、テスト試薬やワクチンの製造過程でHTLV
−IまたはHTLV−IIウイルスと接触しないことを意
味する。ワクチン製造中または予防接種時に、ワクチン
製造者や医師はHTLV−IまたはHTLV−IIウイル
スにさらされる危険がない。さらに、HTLV−Iまた
はHTLV−II抗体を検出するテスト(この場合、テス
ト試薬を血清または体液のサンプルにさらす)の最終段
階まで、実験室の研究者がHTLV−IまたはHTLV
−IIウイルスにさらされる危険はない。
【0067】本発明方法によって回避される別の問題
は、HTLV−IまたはHTLV−IIウイルスリゼイト
調製物と一緒に精製された宿主細胞からの抗原物質、あ
るいは発現されたウイルス断片と一緒に精製されたE.
coli誘導蛋白の存在により生ずる偽陽性結果の可能
性である。正常個体のうちの何人かは、宿主細胞由来の
抗原物質と交差反応するE.colまたはヒト白血球抗
原(例.HLA)に対する抗体をもっている。これらの
正常個体からの血清サンプルはELISAまたはIRM
Aテストにおいて陽性の応答を示すかもしれない。
【0068】さらに、適当なアミノ酸類似体の置換によ
り、上記の特定アミノ酸配列に基づいた種々のペプチド
類縁体が合成され、これらのペプチドはより低いバック
グラウンド読み取り、あるいはHTLV−IまたはHT
LV−II抗体スクリーニングアッセイに有用な固相への
良好な吸着能を示す特性をもつことが期待される。
【0069】さらに、本発明のペプチド組成物は合成的
に製造されるので、品質をコントロールすることがで
き、その結果、テスト結果の再現性が保証される。ま
た、各テスト法に必要なペプチドの量はごくわずかであ
り、しかもペプチドの製造経費は比較的少ないので、H
TLV−IまたはHTLV−II抗体について体液をスク
リーニングするコスト、ATLおよび/またはHTLV
−II感染症の診断コスト、およびワクチンの製造コスト
が比較的低い。
【0070】本発明により製造されたペプチドは、酵素
免疫吸着アッセイ(ELISA)、酵素イムノドットア
ッセイ、凝集アッセイ、ラジオイムノラジオメトリック
アッセイ(IRMA)、または他の公知イムノアッセイ
においてテスト試薬として用いることにより、HTLV
−Iおよび/またはHTLV−II感染を検出しかつAT
Lを診断するために使用される。好適な方法はELIS
Aである。ELISA法は実施例1および2に、IRM
A法は実施例5に、そして凝集アッセイは実施例3およ
び6に示してある。
【0071】以下の方法において、プレートまたはビー
ズへのペプチドの結合を容易にするために、被覆緩衝液
中に0.25重量%のグルタルアルデヒドが加えられる
ことに注意すべきである。さらに、西洋ワサビペルオキ
シダーゼ結合マウスモノクローナル抗ヒトIgG抗体が
第二抗体トレーサーとして西洋ワサビペルオキシダーゼ
結合ヤギ抗ヒトIgGの代わりに用いられる。
【0072】これらの方法で用いるゼラチンはウシ皮膚
ゼラチン、ブタ皮膚ゼラチン、魚ゼラチンまたは既知の
入手可能なゼラチン蛋白であり、アルブミン蛋白と置き
換えることができる。
【0073】実施例10には、ペプチドIVがHTLV−
I抗体と優先的に反応し、HTLV−II抗体と反応せ
ず、従ってHTLV−I感染とHTLV−II感染を区別
するために使用しうることが示してある。
【0074】同様に、実施例11には、HTLV−II
(HTLV−Iの変異型)のアミノ酸配列から誘導され
た類縁体ペプチドであるペプチドXがHTLV−II抗体
とのみ反応し、HTLV−II感染を特異的に検出するた
めに使用できることが示してある。
【0075】
【実施例】実施例1 酵素免疫吸着アッセイによるHTLV−I/HTLV−
II抗体の検出 96−ウェルプレートのウェルに、上記のように製造し
た3種のペプチドIV、V、VIを100μlの10mM
NaHCO3 緩衝液pH9.5中の各々1.0μg/ウ
ェルのペプチドで4℃にて一晩(または室温で3時間)
被覆した。ウェルはリン酸緩衝溶液(PBS)で3回洗
い、その後PBS中の3重量%ゼラチン250μlと3
7℃で1時間インキュベートして、非特異的蛋白結合部
位を遮断し、続いて0.05容量%Tween20を含
むPBSで3回以上洗った。テスト血清(患者または正
常個体から採取した血液)は20容量%正常ヤギ血清、
1重量%ゼラチンおよび0.05容量%Tween20
を含むPBSを用いて1:20(容量:容量)の希釈率
で希釈した。各ウェルに200μlの希釈血清を加え、
37℃で1時間反応させた。その後、ウェル0.05容
量%Tween20を含むPBSで3回洗い、未結合抗
体を除いた。西洋ワサビペルオキシダーゼ結合ヤギ抗ヒ
トIgGを第二抗体トレーサーとして使用して、陽性ウ
ェルに形成されたHTLV−I抗体−抗原複合体と結合
させた。1容量%正常ヤギ血清および0.05容量%T
ween20を含むPBSで1:3000に希釈した1
00μlのペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒトIgGを各
ウェルに加えて、37℃でさらに15分間インキュベー
トした。
【0076】ウェルは0.05容量%Tween20含
有PBSで5回洗って未結合抗体を除き、クエン酸ナト
リウム緩衝液pH5.0中に0.04重量%オルトフェ
ニレンジアミン(OPD)および0.012容量%過酸
化水素を含む基質混合物100μlと反応させた。この
基質混合物は着色生成物を形成させてペルオキシダーゼ
標識を検出するために使用された。反応は100μlの
1.0M H2 SO4を加えて停止させ、ELISAリ
ーダーを使って492nm(すなわちA492 )で吸光度
を測定した。アッセイは正常個体またはHTLV−I感
染症に無関係の病気をもつ患者からの血清サンプルの希
釈物(1:20)を陰性対照として用いて2通り行っ
た。A492 =0.12(正常血清対照の平均A492 値の
約3倍)の閾値より大きい吸光度読み取りを陽性として
採用した。これらの結果を第3図に示す。
【0077】実施例2 酵素免疫吸着アッセイによるHTLVの抗体の検出 96−ウェルプレートのウェルに、II:IV:V:VI=
1:0.25:1:1の重量比の上記のように製造した
4種のペプチドの混合物を100μlの10mMNaH
CO3 緩衝液pH9.5中の3.25μg/ウェルの混
合物で4℃にて一晩(または室温で3時間もしくは37
℃で1時間)被覆した。ウェルはリン酸緩衝溶液(PB
S)で3回洗い、その後PBS中の3重量%ゼラチン2
50μlと37℃で1時間インキュベートして、非特異
的蛋白結合部位を遮断し、続いて0.05容量%Twe
en20を含むPBSで3回以上洗った。テスト血清
(ヒト患者または正常個体から採取した血液)は20容
量%正常ヤギ血清、1重量%ゼラチンおよび0.05容
量% Tween20を含むPBSを用いて1:20
(容量:容量)の希釈率で希釈した。各ウェルに200
μlの希釈血清を加え、37℃で1時間反応させた。そ
の後、ウェル0.05容量%Tween20含有PBS
で3回洗い、未結合抗体を除いた。西洋ワサビペルオキ
シダーゼ結合ヤギ抗ヒトIgGを第二抗体トレーサーと
して使用して、陽性ウェルに形成されたHTLV抗体−
抗原複合体と結合させた。1容量%正常ヤギ血清および
0.05容量%Tween20を含むPBSで1:30
00に希釈した100μlのペルオキシダーゼ標識ヤギ
抗ヒトIgGを各ウェルに加えて、37℃でさらに15
分間インキュベートした。
【0078】ウェルは0.05容量%Tween20含
有PBSで5回洗って未結合抗体を除き、クエン酸ナト
リウム緩衝液pH5.0中に0.04重量%オルトフェ
ニレンジアミン(OPD)および0.012容量%過酸
化水素を含む基質混合物100μlと反応させた。この
基質混合物は着色生成物を形成させてペルオキシダーゼ
標識を検出するために使用された。反応は100μlの
1.0M H2 SO4を加えて停止させ、ELISAリ
ーダーを使って492nmで吸光度(すなわちA492
を測定した。アッセイは正常個体またはHTLV感染症
に無関係の病気をもつ患者からの血清サンプルの希釈物
(1:20)を陰性対照として用いて2通り行った。A
492 =正常対照のA492 +0.1(反応性対照のA492
値)の閾値より大きい吸光度読み取りを陽性として採用
した。これらの結果を表Iおよび第4図に示す。
【0079】 表I 固相免疫吸着剤として4種のペプチドの混合物を用いる ELISA*によるHTLV抗体の検出 患者 陽性数/試験数* 陽性% 1.ATL患者(ロット5) (HTLVウェスターンブロット陽性) 94/94 100 2.ATL患者(ロット5) (HTLVウェスターンブロット陰性) 0/6 0 3.AIDS/ARC患者または HIVに感染したことが知られた患者 10/161 6 4.正常個体 0/200 0 *アッセイは緩衝液で1:20(v/v)に希釈した血
清を用いて行った。
【0080】:ATL患者由来の血清は親切にも日本
赤十字社から提供され、AIDS、ARC、一次免疫不
全症、白血病/リンパ腫の患者からの血清はカリフォル
ニア大学のS.Gupta博士、コロンビア大学のD.
M.Knowles博士、およびロングアイランドユダ
ヤ人病院のF.D.Siegal博士により親切にも提
供された。
【0081】表Iの結果は、血清サンプルを用いた本発
明によるELISAテスト法が非常に正確で、高度に特
異的であることを示している。正常個体からの血清には
免疫反応が全く見られなかった。
【0082】血液銀行からウイルスに汚染された血液を
除くスクリーニングテストにおいて、所望により、陽性
反応を規定する基準をより厳重にすることができる点に
留意されたい。
【0083】実施例3 凝集アッセイによるHTLV抗体の検出 Merrifield固相法により合成された本発明の
HTLVペプチドは、本質的にFu−Tong Liu
et al,Biochemistry 18:69
0−697(1979)に記載されるように、m−マレ
イミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエス
テル(MBS)で誘導体化したウシ血清アルブミン(B
SA)に結合させた。0.013mlのMBS溶液(ジ
メチルホルムアミド中0.025mg/ml)を室温で
0.32mlのBSA溶液(0.01Mリン酸緩衝液p
H7.0中100mg/ml)加えた。BSA溶液に加
えるMBSの量は、研究する特定の複合体について決定
されたBSA対MBSの最適モル比により変化しうる。
この混合物は室温で1時間撹拌し、その後遠心して沈澱
アルブミンを除いた。次に、澄明混合物をセファデック
スG−25のゲル濾過にかけ、280nmでのそれらの
吸光度により検出した蛋白含有画分をプールし、必要に
なるまで−70℃で凍結保存した。
【0084】ペプチドはH2 O中に10mg/mlで溶
解した。予め定められた量の各ペプチド溶液は活性化B
SA−MBS溶液に滴下し、室温で3時間撹拌した。最
終ペプチド−BSA複合体はゲル濾過または十分な透析
により遊離ペプチドから分離した。ペプチド対BSAの
比は慣用方法に従ってSDS−PAGEにより決定し
た。
【0085】一例として、ペプチドVI−BSA複合体は
その後二重アルデヒド固定化ヒトO赤血球にpH4.0
で吸着させた。次に、ペプチド−複合体被覆赤血球はN
aBH4 で処理して非特異的蛋白結合を妨げた。その
後、ペプチド−複合体被覆赤血球をPBSで洗い、5%
正常ヒト血清−PBS溶液とインキュベートした。これ
らの処理細胞はその後血清および血漿サンプル中のHT
LV抗体を検出するための凝集アッセイにおいて使用し
た。
【0086】成人T細胞白血病患者由来の全部で100
の血清は、(1)固相としてHTLV−Iウイルスリゼ
イトを用いる酵素イムノアッセイ(EIA)[DuPo
nt社のHTLV−I ELISA];(2)ウェスタ
ーンブロット(WB)分析;(3)固相としてペプチド
VI−BSA複合体を用いる上記のHTLV凝集アッセイ
によりHTLV抗体について試験した。これらの結果を
表IIに示す。
【0087】 表II 結果 WB 試験数 EIA HTLV凝集アッセイ + 77 + 77陽性+ 未確定 2 + 2陰性* − 21 − 21陰性 *HTLV凝集アッセイで陰性の結果が出た2つのサン
プルは、HTLVのp19コア蛋白に対する抗体のみを
もつことが判明した。
【0088】実施例4 7種の化学合成ペプチドの混合物を用いる酵素イムノア
ッセイによるHTLV抗体とHIV(1および2)抗体
の同時検出 実施例1の方法に従って、本発明の7種の化学合成ペプ
チドを含む溶液を使用して、96ウェルプレートのウェ
ルに被覆した。3種のペプチドはHTLV−Iペプチド
属[II、IVおよびVI]から;3種はHTLV−Iペプチ
ド属[XIII、XIV およびXV]から;そして1種はHIV
−2ペプチド属[XVI ]からそれぞれ誘導された。ペプ
チドII:IV:VI:XIII:XIV :XV:XVI は合計濃度2
1.2μg/mlにおいて2:0.2:2:10:1:
1:5の比で存在していた。HIV−1陽性ドナー(1
55サンプル);HIV−2陽性ドナー(10サンプ
ル);ウェスターンブロットでHTLV陽性ドナー(9
2サンプル);ウェスターンブロットでHTLV陰性ド
ナー(4サンプル);自己免疫病患者(AI、36サン
プル);および無作為に抽出した供血者(RBS、47
4サンプル);からの全部で771のサンプルがそれら
のレトロウイルス免疫反応性についてペプチド被覆プレ
ート上で試験された。
【0089】これらのサンプルに関する合成ペプチドに
基づいたレトロウイルスコンボEIA(HTLVおよび
HIV−1/2)の性能は第5図に示してある。明らか
に、これらの結果はHTLVペプチドとHIVペプチド
との併用がレトロウイルス感染症の検出に有用であるこ
とを示している。
【0090】実施例5 イムノラジオメトリックアッセイ(IRMA)によるH
TLV抗体の検出 96−ウェル軟質ポリ塩化ビニル(PVC)プレートの
ウェルに、上記のように製造した3種のペプチドの混合
物(1:1:1)を100μlの10mM NaHCO
3 緩衝液pH9.5中1.5μg/ウェルで4℃にて一
晩(または室温で3時間)被覆する。ウェルはリン酸緩
衝溶液(PBS)で3回洗い、その後PBS中の3重量
%ゼラチン250μlと37℃で1時間インキュベート
して、非特異的蛋白結合部位を遮断し、続いて0.05
容量% Tween 20を含むPBSで3回以上洗浄
する。テスト血清(ヒト患者または正常個体から採取し
た血液)は20容量%正常ヤギ血清、1重量%ゼラチン
および0.05容量%Tween20を含むPBSを用
いて1:20および1:200(容量:容量)の希釈率
でそれぞれ希釈する。各ウェルに200μlの希釈血清
を加え、37℃で1時間反応させる。その後、ウェルを
0.05容量%Tween20含有PBSで3回洗い、
未結合抗体を除去する。I−125標識アフィニティー
精製ヤギ抗ヒトIgGを第二抗体トレーサーとして使用
して、陽性ウェルに形成された抗体−抗原複合体と結合
させる。1容量%正常ヤギ血清および0.05容量%T
ween20を含むPBS中の50,000〜200,
000cpmのI−125標識ヤギ抗ヒトIgG100
μlを各ウェルに加えて、37℃でさらに1時間インキ
ュベートする。
【0091】ウェルは0.05容量%Tween20含
有PBSで5回洗って未結合第二抗体を除き、乾かす。
ウェルを切り取り、ガンマ−シンチレーションカウンタ
ーで計数する。アッセイは1:20希釈物(容量:容
量)を用いて2通り実施する。陰性対照として正常血清
サンプルも同時に試験する。正常血清サンプルの平均読
み取り+4SD(標準偏差)より大きいcpm読み取り
を陽性として採用する。実施例6 固相免疫吸着剤としてペプチド混合物を被覆したゼラチ
ン粒子、異なる動物種の赤血球、またはラテックスビー
ズを用いる凝集アッセイによるHTLV抗体の検出 1mlの完全洗浄赤血球、ゼラチン粒子、またはポリス
チレンラテックスビーズに5μg/ml〜1mg/ml
の範囲の濃度でペプチド混合物を被覆する。その後、ペ
プチド混合物被覆細胞、粒子またはビーズは96−ウェ
ルU形マイクロプレートのウェル中もしくはスライド上
で段階的希釈血清サンプルとインキュベートする。室温
で約1時間放置後、ウェルの底またはスライド上の沈降
凝集パターンを読み取り、陽性反応を示す最大希釈率を
記録する。
【0092】これは血清または体液などのサンプル中の
HTLV抗体の定性・定量分析に利用しうる1段階アッ
セイである。
【0093】実施例7 凝集アッセイを用いてHTLV抗体を検出するための第
三のテストキットは、多重マイクロウェルプレートを含
む区画容器、および(1)ペプチド混合物を被覆した赤
血球、ゼラチン粒子またはラテックスポリスレンビーズ
のびん;(2)正常ヒト血清(陰性対照として);
(3)NP40処理および熱不活性化HTLV−I陽性
血清(陽性対照として);および(4)サンプル希釈
後;を含む凝集アッセイ用の他の補助物質から成ってい
る。凝集アッセイは実施例3に記載の方法に従って行わ
れる。
【0094】実施例8 HTLV抗体を検出するための診断テストキットを作製
することができる。このテストキットは、使用前に10
0μlの10mM NaHCO3 緩衝液pH9.5中の
本発明ペプチドまたはペプチド混合物を被覆した多重9
6−ウェルプレートを含む区画容器を含んでいる。キッ
トはさらに別の密閉容器に収容した酵素検出用の物質、
すなわち1)正常ヒト血清(陰性対照として);2)N
P40処理および熱不活性化HTLV−I陽性血清(陽
性対照として);3)サンプル希釈剤;4)ペルオキシ
ダーゼ標識ヤギ抗ヒトIgG;および5)例えばリン酸
クエン酸塩緩衝液中のオルトフェニルレンジアミン(O
PD)および過酸化水素から成る発色指示薬を含んでい
る。このアッセイは実施例1に記載の方法に従って行わ
れる。
【0095】このテストキットでは、本発明ペプチドま
たはペプチド混合物を前以て被覆した96−ウェルプレ
ートの代わりに、固相免疫吸着剤として本発明ペプチド
を被覆したポリスチレンビーズ、コントロールドポアサ
イズ(controlledpore size)ガラ
スビーズ、またはニトロセルロースペーパー帯片を使用
することができる。
【0096】実施例9 イムノラジオメトリックアッセイ(IRMA)により抗
体を検出するための第二のテストキットは、100μl
の10mM NaHCO3 緩衝液pH9.5中の本発明
ペプチドまたはペプチド混合物を被覆した多重96−ウ
ェル軟質ポリ塩化ビニル(PVC)プレートを含む区画
容器、および1)正常ヒト血清(陰性対照として);
2)NP40処理および熱不活性化HTLV−I陽性血
清(陽性対照として);3)サンプル希釈剤;および
4)I−125標識ヤギ抗ヒトIgG;を含むラジオイ
ムノアッセイ用の物質から成っている。このアッセイは
実施例5に記載の方法に従って行われる。
【0097】このテストキットでは、本発明ペプチドを
前以て被覆した96−ウェルPVCプレートの代わり
に、固相免疫吸着剤として本発明ペプチドを被覆したポ
リスチレンビーズを使用することができる。
【0098】実施例10 合成ペプチドを用いる酵素イムノアッセイによるHTL
V−I抗体(HTLV− II抗体ではない)の特異的検出 HTLV−Iに対応する配列:
【0099】
【0100】を有する5μg/mlの本発明合成HTL
V−IペプチドIVを含む溶液を、実施例1に従って96
−ウェルプレートのウェルに被覆した。HTLVリゼイ
トに基づいたテストで反復反応性を示すことが知られた
個体または供血者からの全部で120のサンプルが、そ
れらの免疫反応性についてペプチド被覆プレートで試験
された。120のサンプルのうち、73はHTLV−I
またはHTLV−II特異的DNAプローブを用いるポリ
メラーゼチェイン反応(polymerasechai
n reaction:PCR)によっても試験され
た。これらのうち、43はPCRでHTLV−Iについ
て陽性であり、そして30はPCRでHTLV−IIにつ
いて陽性であった。ウェスターンブロット(WB)やラ
ジオイムノ沈降アッセイ(RIPA)のような補足的テ
ストも120全部のサンプルについて実施した。利用で
きるPCR結果をもたないサンプルの場合は、WBおよ
びRIPA結果を潜在的HTLV−IまたはHTLV−
II陽性とみなした。従って、120のサンプルは次のカ
テゴリーから成っていた;すなわち、PCRでHTLV
−I陽性(43サンプル);ウェスターンブロットおよ
びRIPAで潜在的HTLV−I陽性(12サンプ
ル);PCRでHTLV−II陽性(30サンプル);ウ
ェスターンブロットおよびRIPAで潜在的HTLV−
II陽性(26サンプル);およびウイルスリゼイトEL
ISAでHTLVに対して反復反応性であくが、ウェス
ターンブロットおよびRIPAで陰性(RR(WB N
EG)、9サンプル)。
【0101】この合成ペプチドに基づいたEIAの性能
(HTLV−I特異性)は表III に示してある。表III
の結果は、この方法がHTLV−Iに対して高感受性で
特異的であり、HTLV−I感染とHTLV−II感染を
区別するために使用できることを示している。一方、全
ウイルスリゼイトEIAは、120全部のサンプルに対
して陽性の結果を与えるので、2つのウイルス感染症を
識別できない。
【0102】 表III ペプチドIVによるテスト 患者(括弧内のアッセイにより確認) 陽性数/試験数 陽性% 1.HTLV−I(PCR) 41/43 95.3 2.HTLV−I(WB/RIPA) 12/12 100 3.HTLV−II(PCR) 4/30 13.3 4.HTLV−II(WB/RIPA) 1/26 3.8 5.RR(WB NEG) 0/9 0 HTLV−IまたはHTLV−II陽性であることがPC
R、RIPAまたはWBにより確認された個体および供
血者からの血清は、Serologicals,In
c.から、および米国赤十字社(ARC)のChang
Fang博士より親切にも提供された。
【0103】実施例11 合成ペプチドを用いる酵素イムノアッセイによるHTL
V−II抗体(HTLV−I抗体ではない)の特異的検出 第2図のHTLV−IIに対応する配列、すなわち
【0104】
【0105】のアミノ酸配列を有する、HTLV−IIペ
プチドXと呼ばれる、本発明のHTLV−IペプチドIV
の合成ペプチド類縁体を含む溶液は、実施例1の方法に
従って5μg/mlの濃度で96ウェルプレートのウェ
ルを被覆するために使用した。実施例10と同じ120
のサンプルが試験された。
【0106】この合成ペプチドに基づいたEIAの性能
(HTLV−II特異性)は表IVに示してある。表IVの結
果は、この方法がHTLV−IIに対して高感受性で特異
的であり、HTLV−II抗体とHTLV−I抗体を区別
するために使用できることを示している。一方、全ウイ
ルスリゼイトEIAは、120全部のサンプルに対して
陽性の結果を与えるので、2つのウイルス感染症を識別
できない。
【0107】 表IV ペプチドXによるテスト 患者(括弧内のアッセイにより確認) 陽性数/試験数 陽性% 1.HTLV−II(PCR) 28/30 93.3 2.HTLV−II(WB/RIPA) 24/26 92.3 3.HTLV−I(PCR) 0/43 0 4.HTLV−I(WB/RIPA) 0/12 0 5.RR(WB NEG) 0/9 0 上記の実施例は本発明を例示するものであって、その範
囲を制限するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】HTLV−IおよびHTLV−IIエンベロープ
蛋白のアミノ酸配列の比較を示す。
【図2】本明細書中で開示した化学合成ペプチドのアミ
ノ酸配列を示す。
【図3】ATL患者由来の血清とここに開示したペプチ
ドとの免疫反応性を示すヒストグラムである。
【図4】HIV感染患者、ATL患者、および無作為に
抽出した供血者由来の血清とここに開示したペプチドと
の免疫反応性を示すヒストグラムである。
【図5】ここに開示した7種の化学合成ペプチドの混合
物を使用する酵素イムノアッセイによるHTLV−Iお
よびHIV(1および2)に対する抗体の同時検出を示
すヒストグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 39/00 H 8413−4C C07K 99:00

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の配列: (ここでXは−OHまたは−NH2 である)より成る群
    から選ばれるペプチド、その類縁体(HTLV−Iおよ
    び/またはHTLV−II抗体に対する免疫反応性が実質
    的に保持されるという条件で、アミノ酸が付加または欠
    失されるか、あるいは配列中のアミノ酸が置換され
    る);または上記ペプチドのセグメント、混合物、複合
    体、もしくは重合体から成る、HTLV−Iおよび/ま
    たはHTLV−II抗体に対して特異的免疫反応性を有す
    るペプチド組成物。
  2. 【請求項2】 ペプチドIV、VおよびVIの混合物から成
    る、請求項1記載のペプチド組成物。
  3. 【請求項3】 次のアミノ酸配列: を有するペプチドIIまたはその類縁体をさらに含む、請
    求項2記載のペプチド組成物。
  4. 【請求項4】 次のアミノ酸配列: を有するペプチドIV、VおよびVIの類縁体を含む、請求
    項1記載のペプチド組成物。
  5. 【請求項5】 ペプチドIV、VおよびVIと、次の配列: を有するペプチドI、IIおよびIII 、またはその類縁
    体、との混合物から成る、HTLV−Iおよび/または
    HTLV−II抗体に対して特異的免疫反応性を有するペ
    プチド組成物。
  6. 【請求項6】 (A)固体支持体に、次のアミノ酸配
    列: (ここでXは−OHまたは−NH2 である)より成る群
    から選ばれるペプチド、その類縁体(HTLV−Iおよ
    び/またはHTLV−II抗体に対する免疫反応性が実質
    的に保持されるという条件で、アミノ酸が付加または欠
    失されるか、あるいは配列中のアミノ酸が置換され
    る);またはそのセグメント、混合物、複合体、もしく
    は重合体を含む有効量のペプチド組成物を抗原として被
    覆し; (B)緩衝液で希釈したテスト検体を加え(その場合、
    テスト検体中のHTLV−Iおよび/またはHTLV−
    II抗体がペプチド組成物とペプチド−抗体複合体を形成
    する); (C)この混合物をインキュベートし;そして (D)ペプチド−抗体複合体の存在を検出する;ことか
    ら成るHTLV−I抗体を検出してATL疾患を診断す
    るためのイムノアッセイ法。
  7. 【請求項7】 固体支持体は有効量のペプチドIV、Vお
    よびVIの混合物で被覆される、請求項6記載のイムノア
    ッセイ法。
  8. 【請求項8】 固体支持体は有効量のペプチドII、IV、
    VおよびVIの混合物で被覆される、ただしペプチドIIま
    たはその類縁体はアミノ酸配列: を有する、請求項6記載のイムノアッセイ法。
  9. 【請求項9】 段階Dは酵素で標識した既知の第二抗体
    およびこの酵素と反応して着色生成物を形成する基質を
    導入することを含む、請求項6記載のイムノアッセイ
    法。
  10. 【請求項10】 各テストにおいて、ペプチド組成物は
    有効量のII:IV:V:VIの混合物である、請求項9記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 段階Dは酵素で標識した既知の第二抗
    体およびこの酵素と反応して着色生成物を形成する基質
    を導入することを含む、請求項8記載のイムノアッセイ
    法。
  12. 【請求項12】 段階Dは放射性元素で標識した既知の
    第二抗体を導入することを含む、請求項6記載のイムノ
    アッセイ法。
  13. 【請求項13】 ペプチド−抗体複合体は凝集パターン
    として検出可能である、請求項6記載のイムノアッセイ
    法。
  14. 【請求項14】 ペプチド−抗体複合体は凝集パターン
    として検出可能である、請求項8記載のイムノアッセイ
    法。
  15. 【請求項15】 固体支持体はマルチドット、マルチ−
    ライン、またはマルチ−スクエア配列にペプチド組成物
    で被覆された帯片である、請求項6記載のイムノアッセ
    イ法。
  16. 【請求項16】 固体支持体はマルチドット、マルチ−
    ライン、またはマルチ−スクエア配列にペプチド組成物
    で被覆された帯片である、請求項8記載のイムノアッセ
    イ法。
  17. 【請求項17】 (a)固体支持体; (b)固体支持体に被覆された、請求項1記載のペプチ
    ド組成物から成る免疫吸着剤; (c)陰性対照としての正常血清のサンプル; (d)陽性対照としてのHTLV−I/HTLV−II抗
    体を含む血清のサンプル;および (e)血清サンプルを希釈するための緩衝剤;から成
    る、HTLV−Iおよび/またはHTLV−II抗体を検
    出してATL、HTLV−IまたはHTLV−II感染症
    を診断するためのテストキット。
  18. 【請求項18】 (a)固体支持体; (b)固体支持体に被覆された、請求項4記載のペプチ
    ド組成物から成る免疫吸着剤; (c)陰性対照としての正常血清のサンプル; (d)陽性対照としてのHTLV−I/HTLV−II抗
    体を含む血清のサンプル;および (e)血清サンプルを希釈するための緩衝剤;から成
    る、HTLV−Iおよび/またはHTLV−II抗体を検
    出してATL、HTLV−IまたはHTLV−II感染症
    を診断するためのテストキット。
  19. 【請求項19】 次の配列: (ここでXは−OHまたは−NH2 である)より成る群
    から選ばれる少なくとも1種のペプチド、その類縁体
    (HTLV−I抗体に対する免疫反応性が実質的に保持
    されるという条件で、アミノ酸が付加または欠失される
    か、あるいは配列中のアミノ酸が置換される);または
    上記ペプチドのセグメント、混合物、複合体、もしくは
    重合体;および次の配列 (ここでXは−OHまたは−NH2 である)より成る群
    から選ばれる少なくとも1種のペプチド、その類縁体
    (HIV抗体に対する免疫反応性が実質的に保持される
    という条件で、アミノ酸が付加または欠失されるか、あ
    るいは配列中のアミノ酸が置換される);または上記ペ
    プチドのセグメント、混合物、複合体、もしくは重合
    体;から成る、HTLV−IまたはHTLV−IIおよび
    HIVの抗体に対して特異的免疫反応性を有するペプチ
    ド組成物。
  20. 【請求項20】 ペプチドIV、V、VI、XII 、XIV 、XV
    およびXVI の混合物から成る、請求項19記載のペプチ
    ド組成物。
  21. 【請求項21】 ペプチドIV、V、VI、XII 、XIV 、XV
    およびXVI の混合物とペプチドIIから成る、請求項19
    記載のペプチド組成物。
  22. 【請求項22】 II:IV:VI:XIII:XIV :XV:XVI は
    2:02:2:10:1:1.5の重量比である、請求
    項21記載のペプチド組成物。
  23. 【請求項23】 (A)固体支持体に、次のアミノ酸配
    列: (ここでXは−OHまたは−NH2 である)より成る群
    から選ばれる少なくとも1種のペプチド、その類縁体
    (HTLV−I/HTLV−II抗体に対する免疫反応性
    が実質的に保持されるという条件で、アミノ酸が付加ま
    たは欠失されるか、あるいは配列中のアミノ酸が置換さ
    れる);またはそのセグメント、混合物、複合体、もし
    くは重合体;および次のアミノ酸配列: (ここでXは−OHまたは−NH2 である)より成る群
    から選ばれる少なくとも1種のペプチド、その類縁体
    (HIV抗体に対する免疫反応性が実質的に保持される
    という条件で、アミノ酸が付加または欠失されるか、あ
    るいは配列中のアミノ酸が置換される);または上記ペ
    プチドのセグメント、混合物、複合体、もしくは重合
    体;を含む有効量のペプチド組成物を抗原として被覆
    し; (B)緩衝液で希釈したテスト検体を加える(その場
    合、テスト検体中のHTLV−Iおよび/またはHTL
    V−IIおよびHIV抗体がペプチド組成物とペプチド−
    抗体複合体を形成する);ことから成るHTLV−Iお
    よび/またはHTLV−IIおよびHIVの抗体を同時に
    検出するためのイムノアッセイ法。
  24. 【請求項24】 固体支持体はペプチドIVまたはX、V
    I、XIII、XIV 、XVおよびXVI の混合物とペプチドIIで
    被覆される、請求項23記載のイムノアッセイ法。
  25. 【請求項25】 II:IV/X:VI:XIII:XIV :XV:XV
    I は2:02:2:10:1:1.5の重量比である、
    請求項24記載のイムノアッセイ法。
  26. 【請求項26】 (A)固体支持体に、次のアミノ酸配
    列: (ここでXは−OHまたは−NH2 である)を有する有
    効量のペプチド組成物またはその類縁体を被覆し; (B)緩衝液で希釈したテスト検体を加え(その場合、
    テスト検体中のHTLV−I抗体がペプチド組成物とペ
    プチド−抗体複合体を形成する); (C)この混合物をインキュベートし;そして (D)ペプチド−抗体複合体の存在を検出する;ことに
    よって体液中のHTLV−I抗体の存在とHTLV−II
    抗体の存在を識別するためのイムノアッセイ法。
  27. 【請求項27】 有効量は約0.01〜20μgであ
    る、請求項26記載のイムノアッセイ法。
  28. 【請求項28】 次のアミノ酸配列: を有する、体液中のHTLV−II抗体を検出してHTL
    V−II感染症を診断するためのペプチド組成物。
  29. 【請求項29】 (A)固体支持体に、有効量の請求項
    28記載のアミノ酸配列を有するペプチド組成物を被覆
    し; (B)緩衝液で希釈したテスト検体を加え(その場合、
    テスト検体中のHTLV−II抗体がペプチド組成物とペ
    プチド−抗体複合体を形成する); (C)この混合物をインキュベートし;そして (D)ペプチド−抗体複合体の存在を検出する;ことに
    よって体液中のHTLV−II抗体の存在とHTLV−I
    抗体の存在を識別するためのイムノアッセイ法。
  30. 【請求項30】 有効量は約0.01〜20μgであ
    る、請求項29記載のイムノアッセイ法。
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