JPH05247058A - (3−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェニル)テトラゾール−5−イルチオメチルセファロスポリン、該化合物を含有する細菌感染の治療のための薬剤組成物及び該化合物を製造するための中間体 - Google Patents

(3−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェニル)テトラゾール−5−イルチオメチルセファロスポリン、該化合物を含有する細菌感染の治療のための薬剤組成物及び該化合物を製造するための中間体

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JPH05247058A
JPH05247058A JP3044857A JP4485791A JPH05247058A JP H05247058 A JPH05247058 A JP H05247058A JP 3044857 A JP3044857 A JP 3044857A JP 4485791 A JP4485791 A JP 4485791A JP H05247058 A JPH05247058 A JP H05247058A
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Frederick H Jung
アンリ ジュン フレデリック
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    • C07D501/247-Acylaminocephalosporanic or substituted 7-acylaminocephalosporanic acids in which the acyl radicals are derived from carboxylic acids with hydrocarbon radicals, substituted by hetero atoms or hetero rings, attached in position 3
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 セファロスポリン化合物、その製造方法及び
抗菌剤としての使用を提供する。 【構成】 下記式(II): の化合物又はその薬剤学的に許容しうる塩又は生体内で
加水分解しうるエステル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セファロスポリン化合
物、及び、特に、抗菌作用において特に望ましい活性プ
ロフィールと持続時間を有する(3−クロロ−4,5−
ジヒドロキシフェニル)テトラゾール−5−イルチオメ
チルセファロスポリンに関する。さらに、本発明は、該
化合物の製造方法、該化合物の製造時の中間体、治療剤
としての該化合物の使用及び該化合物を含有する薬剤組
成物に関する。本発明の化合物は抗生物質であり、通常
の抗生物質で処理される疾病、例えば、ヒトを含む哺乳
動物における細菌の感染の治療の際に使用しうる。
【0002】
【従来技術】本発明者によるヨーロッパ特許出願272
827号には、次式(I)の3位−置換基をもつセファ
ロスポリンが開示されている: −CH2−S−Q−(Y)n−P (I) 式中、Qは酸素、窒素及び硫黄から選ばれる1〜4個の
異種原子を有する5又は6員の複素環(場合によって
は、ベンゼン環又はさらに他の複素環に縮合した)を表
わし、ここで、Qは場合によっては、可能ならば、正電
荷を有することができ、また、利用可能な炭素又は窒素
原子上において、カルボキシ、スルホ、C1〜C4アルコ
キシカルボニル又はC1〜C4アルキル(このアルキル基
は、それ自体、カルボキシ又はC1〜C4アルコキシカル
ボニルにより置換されていてもよい)によって置換され
ていてもよく;Pは、次のものを表わす: (i) ベンゼン環(場合によっては、他のベンゼン環
に縮合し(その結果、ナフチル基を形成する)、又は窒
素、酸素及びイオウから選ばれる1,2又は3個の複素
原子を含有する5又は6員の複素環式芳香族基に縮合す
る)であって、このベンゼン環(又はナフチルの場合は
どちらのベンゼン環も)は互いにオルト位となるR1
びR2基で置換され、ここで、R1は水酸基又は生体内で
加水分解しうるそのエステルであり、R2は水酸基、生
体内で加水分解しうるそのエステル、カルボキシ、スル
ホ、ヒドロキシメチル又はウレイドである; (ii) 式:
【0003】
【化7】
【0004】の基:又は (iii) 式:
【0005】
【化8】
【0006】[式中、Mは酸素又は基NR3であり、R3
は水素又はC1〜C4アルキルである]の基。
【0007】環P(又は、環Pがベンゼン環であり、他
のベンゼン環と縮合する場合には、両方のベンゼン環)
は、場合によっては、さらに、C1〜C4アルキル、ハロ
ゲン、水酸基、ヒドロキシC1〜C4アルキル、シアノ、
トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、C1〜C4アルキ
ルアミノ、ジ−C1〜C4アルキルアミノ、アミノC1
4アルキル、C1〜C4アルキルアミノC1〜C4アルキ
ル、ジ−C1〜C4アルキルアミノC1〜C4アルキル、C
1〜C4アルカノイル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4
ルキルチオ、C1〜C4アルカノイルオキシ、カルバモイ
ル、C1〜C4アルキルカルバモイル、ジ−C1〜C4アル
キルカルバモイル、カルボキシ、カルボキシC1〜C4
ルキル、スルホ、スルホC1〜C4アルキル、C1〜C4
ルカンスルホンアミド、C1〜C4アルコキシカルボニ
ル、C1〜C4アルカノイルアミノ、ニトロソ、チオウレ
イド、アミジノ、アンモニウム、モノ−、ジ−又はトリ
−C1〜C4アルキルアンモニウムピリジニウム、又は、
1,2又は3個のC14アルキルないしはC1〜C4アルコ
キシ基によって場合により置換されていてもよい、酸
素、窒素及びイオウから選ばれる1〜4個のヘテロ原子
を含有する5員の複素環により置換される。
【0008】nは0又は1であり、nが1のときは、Y
はQとPの間の共有結合、又はカルボキシないしはスル
ホで場合により置換されるC1〜C4アルキレン基、又は
−(CH2m−Y′−であり、ここでmは1又は2であ
り、Y′は−O・CO−又は−NH・CO−を表わし;
そして、nが0の時は、QとPは共に利用しうる炭素−
炭素又は炭素−窒素結合に縮合する単環式環を表わす。
【0009】かかる化合物に対する種々の7位置換基も
開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】新規なセファロスポリ
ン誘導体に対する研究は、過去25年間に亙って真剣に
なされており、何千という特許及び科学技術文献が刊行
されている。商業的に入手しうる多くのセファロスポリ
ンに関連する特定の問題は、シュードモナス菌株に対す
る有効性が欠除していることにある。
【0011】多くの商業的に入手しうるセファロスポリ
ンに関連する他の問題は、ベータ−ラクタマーゼ生産菌
に対する安定性の欠除かつ結果的に抗菌活性の減少にあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】ところで、特に望ましい
活性及び持続時間を有するセファロスポリンを提供する
置換基の組み合わせが見い出された。
【0013】本発明の化合物は、極めて良好な抗菌活性
及び特に緑膿菌(シュードモナス・アエルギノーザ)菌
株に対する良好な活性を有する。加えて、本発明の化合
物は、一般にベータ・ラクタマーゼに対する良好な安定
性を示し、ベータ・ラクタマーゼを生産する菌を抑制す
る際に特に有用である。これらの菌は臨床において強い
関心を有する。さらに、本発明の化合物は、特に、生体
において長い半減期を有し、良好な作用持続期間を示
す。
【0014】従って、本発明は次式(II)の化合物、
又はその薬剤的許容しうる塩又はその生体内で加水分解
しうるエステルを提供する:
【0015】
【化9】
【0016】適当な塩は、塩酸、臭酸、クエン酸、マレ
イン酸、リン酸及び硫酸と結合する塩等の酸付加塩であ
る。その他の面で適当な塩は、例えばナトリウム又はカ
リウムのようなアルカリ金属塩、例えばカルシウム又は
マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩、トリエチル
アミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチ
ルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン又はN,
N−ジベンジルエチルアミン等の有機アミン塩のような
塩基性塩である。好ましい塩は、ナトリウム塩である。
【0017】生体内で加水分解しうるエステルは、カル
ボキシ基(−COOH)及び/又は水酸基(−OH)の
位置で形成しうる。
【0018】生体内で加水分解しうるエステルは、ヒト
又は動物体内で加水分解して、母体のヒドロキシ化合物
を生ずる、薬剤的に許容しうるエステルである。かかる
エステルは、例えば、試験動物に試験化合物を静脈投与
し、次いで、試験動物の体液を検査することにより同定
することができる。適当な生体内で加水分解しうるエス
テルは、例えばアセトキシ、プロピオニルオキシ、ピバ
ロイルオキシ等のC1〜C6アルカノイルオキシ、例え
ば、エトキシカルボニルオキシのようなC1〜C4アルコ
キシカルボニルオキシ、フェニルアセトキシ及びフタリ
ジルである。
【0019】本発明の化合物はジヒドロキシ基を有し、
遊離酸又はその塩の形態であるのが好ましい。
【0020】本発明は、本発明の化合物の全ての互変異
性の形態のものを含み、化合物はJ.A.C.S.19
62,84,3400において提案された‘セフエム’
命名法及び番号付与システムに従って、一般的に命名さ
れる。
【0021】本発明の化合物又はその薬剤的に許容しう
る塩又は生体内で加水分解しうるそのエステルをヒトを
含む哺乳動物の治療目的、特に感染治療の目的で使用す
るためには、通常の薬剤プラクチスに従って、薬剤組成
物として調製される。
【0022】それゆえ、他の面において、本発明は式
(II)の化合物、又はその薬剤的に許容しうる塩、又
はその生体内で加水分解しうるエステルと薬剤的に許容
しうる担体とから成る薬剤組成物を提供する。
【0023】本発明の薬剤組成物は、治療が望まれる病
的状態に対して慣用の方法、例えば経口、経直腸又は非
経口投与により投与しうる。この目的のために、本分野
で既知の方法により、例えば錠剤、カプセル、水溶液又
は油溶液又は懸濁液、エマルジョン、分散粉末、坐剤及
び滅菌注射用水性又は油性溶液又は懸濁液の形態で調製
されうる。
【0024】本発明の薬剤学的に許容しうるセファロス
ポリン誘導体に加えて、本発明の薬剤組成物は、また、
他の臨床的に使用される抗菌剤(例えば、他のベータ−
ラクタム又はアミノグリコシド)、腎管抑制剤(例え
ば、プロベネシッド)及び代謝酵素阻害剤(例えば、ペ
プチダーゼ阻害剤、例えば2−2−アシルアミノ−3−
置換プロペノエート)から選ばれる1又は複数の既知の
薬剤を含有し、又は、それとともに投与することができ
る。
【0025】本発明の特定の薬剤組成物は、例えば10
0mgから1gの間の式(II)の化合物又はその薬剤
的に許容しうる塩又は生体内で加水分解しうるそのエス
テルを含有する、錠剤又はカプセルのような単位投与形
態での経口投与のために適したものである。
【0026】本発明の好ましい薬剤組成物は、例えば、
1〜50重量/重量(w/w)%の式(II)の化合
物、又はその薬剤的に許容しうる塩又は生体内で加水分
解しうるそのエステルを含有する滅菌された注射可能な
静脈内、皮下又は筋肉内注射に適したものである。
【0027】本発明の薬剤組成物は、細菌による感染を
撲滅する際にセファロチン、セフォキシチン、セフラジ
ン、セフタジダイム及び他の既知の臨床的に使用される
セファロスポリン誘導体が使用されるときの一般的方法
と同様の方法にて、一般にヒトに投与され、既知の臨床
で使用されるセファロスポリンに比較して、本発明のセ
ファロスポリン誘導体の有用性のゆえに使用量に関して
然るべき配慮がなされる。こうして各々の患者は、0.
05〜10gの静脈内、皮下、又は筋肉内投与量、好ま
しくは0.1〜5gのセファロスポリン誘導体が毎日投
与され、組成物は1日当たり1〜4回、好ましくは1日
当たり1〜2回投与される。静脈内、皮下及び筋肉内投
与量は、一回の(bolus)注射手段により投与しう
る。また、静脈内投与は一定の時間に亙って連続的に注
入することによってもなしうる。その他の場合には、各
々の患者は、1日当たりの非経口投与量にほぼ匹敵する
1日当たりの経口投与量が与えられる。こうして、好ま
しい1日当たりの経口投与量は、0.5〜5gのセファ
ロスポリン誘導体であり、組成物は1日当たり1〜4回
投与される。
【0028】他の面において、本発明は式(II)の化
合物又はその薬剤的に許容しうる塩、又は生体内で加水
分解しうるそのエステルを製造する方法を提供するもの
であり、この方法は以下のものから成る: a) 式(III)の化合物と式(IV)の化合物とを
反応させる:
【0029】
【化10】
【0030】式中、Lは脱離基である;又は b) 式(V)の化合物と式(VI)の化合物又はその
反応性誘導体を反応させる:
【0031】
【化11】
【0032】又は c) 式(VII)の化合物を式(VIII)の化合物
と反応させる:
【0033】
【化12】
【0034】又は d) 式(IX)の化合物と式(X)の化合物を反応さ
せる:
【0035】
【化13】
【0036】ここで、L′は脱離基である:上記におい
て、すべての官能基は場合によっては保護されており、
その後、必要ならば: i) すべての保護基を脱離する、 ii) 相応のカルボキシ及び/又は水酸基をエステ
ル化して、生体内で加水分解可能なエステルを製造す
る、 iii) 薬剤的に許容しうる塩を形成させる。
【0037】式(III)の化合物と式(IV)の化合
物との反応において、Lは好適には、例えばヨード、ブ
ロモ又はクロル等のハロゲン、例えばアセトキシ等のC
1〜C4アルカノイルオキシ等の脱離基である。式(II
I)のセファロスポリン出発物質は当該分野で既知であ
り、それと類似の方法で製造される;例えばヨーロッパ
特許第127992号及び同第164944号明細書を
参照。式(IV)の化合物は、例えば本明細書の実施例
1に開示された方法等の当分野の当業者に既知の方法に
より容易に製造される。
【0038】式(V)と(VI)の化合物の間の反応
は、セファロスポリン分野で慣用の状態で実施され、そ
の際、例えば、酸は酸ブロミド、酸クロリド又は活性エ
ステルとして活性化され、又は反応はジシクロヘキシル
カルボジイミド等の結合剤の存在下で実施される。1−
カルボキシ−1−メチルエトキシイミンのカルボキシ基
はアシル化を行う間、場合によっては保護しうる。
【0039】式(V)の化合物は、7−アミノ基が場合
によっては保護されている式(II)の化合物に関して
記載された方法と類似の方法で製造することができる。
【0040】式(VII)の化合物とNH2OC(C
3)COOHとの反応は、一般の化学的分野及び/又
はセファロスポリン分野で一般的な条件下で実施され
る。式(VII)の化合物は、式(II)の化合物につ
いて記載した方法に類似した方法で製造することができ
る。
【0041】式(IX)の化合物と式L′C(CH32
COOHの化合物との反応は、一般の化学的分野及び/
又はセファロスポリン分野における常用の条件下で実施
される。
【0042】式(V)、(VII)及び(IX)の化合
物は新規であり、本発明の他の局面を形成する。
【0043】本発明の方法において、もし適切ならば、
いずれの官能基も場合によっては保護しうる。かかる保
護基は、一般に文献に記載されたか又は、当該基を保護
するために適当なものとして当業者に知られたいずれの
基からも選ぶことができ、慣用の方法により導入するこ
とができる。
【0044】保護基は文献に記載されたか又は当該保護
基を除去するために適当であるとして当該分野の化学者
に知られている、いずれの好都合の方法によっても除去
しうるものであり、この方法は分子内のいずれの基にも
最小の障害にて保護基の脱離を実施できるように選ばれ
る。
【0045】保護基の特別の例は、便宜のために下記に
示すが、ここで、“低級”とは、その語句が適用される
基が好ましくは1〜4個の炭素原子を有することを意味
する。これらの例は全部を記載したものではないことが
理解されよう。以下に保護基を脱離するための方法の特
定の実施例が与えられる場合に、これらは同様に全部を
記載したものではない。特定的に記述されない保護基の
使用と脱保護基の方法は、勿論、本発明の範囲内であ
る。
【0046】カルボキシル保護基は、エステルを形成す
る脂肪族又は芳香脂肪族アルコールの残基であるか、又
は、エステルを形成するフェノール、シラノール又はス
タンナノール(上記のアルコール、フェノール、シラノ
ール又はスタンナノールは好ましくは1〜20個の炭素
原子を含む)の残基であってもよい。
【0047】カルボキシル保護基の例は、直鎖又は分枝
状の鎖(1〜12個の炭素)のアルキル基(例えば、イ
ソプロピル、t−ブチル);ハロ低級アルキル基(例え
ば、2−ヨードエチル、2,2,2−トリクロルエチ
ル);低級アルコキシ低級アルキル基(例えば、メトキ
シメチル、エトキシメチル、イソブトキシメチル);低
級脂肪族アシルオキシ低級アルキル基(例えば、アセト
キシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキ
シメチル、ピバロイルオキシメチル);低級アルコキシ
カルボニルオキシ低級アルキル基(例えば、1−メトキ
シカルボニルオキシエチル、1−エトキシカルボニルオ
キシエチル);アリール低級アルキル基(例えば、p−
メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベ
ンジル、ベンズヒドリル及びフタリジル);トリ(低級
アルキル)シリル基(例えば、トリメチルシリル及びt
−ブチルジメチルシリル);トリ(低級アルキル)シリ
ル低級アルキル基(例えば、トリメチルシリルエチ
ル);及び(2−6c)アルケニル基(例えば、アリル
及びビニルエチル)を含む。
【0048】カルボキシル保護基を脱離させるために特
に適当な方法は、例えば、酸−、塩基−、金属−又は酵
素触媒加水分解を含む。
【0049】水酸基の保護基の例は、低級アルカノイル
基(例えば、アセチル);低級アルコキシカルボニル基
(例えば、t−ブトキシカルボニル);ハロ低級アルコ
キシカルボニル基(例えば、2−ヨードエトキシカルボ
ニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル);
アリール低級アルコキシカルボニル基(例えば、ベンゾ
イルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカ
ルボニル、o−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−
ニトロベンジルオキシカルボニル);トリ低級アルキル
シリル(例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチ
ルシリル)及びアリール低級アルキル(例えば、ベンジ
ル)基を含む。更に、隣接する炭素原子上に置換した2
個の水酸基、例えば、カテコール基においては、メチレ
ンジオキシ基のような環状アセタールの形態で保護しう
る。
【0050】アミノ保護基の例は、ホルミル、アルアル
キル基(例えば、ベンジル及び置換ベンジル、例えばp
−メトキシベンジル、ニトロベンジル及び2,4−ジメ
トキシベンジル及びトリフェニルメチル);ジーp−ア
ニシルメチル及びフリルメチル基;アシル(例えば、ア
ルコキシカルボニル及びアルアルコキシカルボニル、例
えば、t−ブトキシカルボニル及びベンジルオキシカル
ボニル);トリアルキルシリル(例えば、トリメチルシ
リル及びt−ブチルジメチルシリル);アルキリデン
(例えば、メチリデン);ベンジリデン及び置換ベンジ
リデン基;及びフタルイミド基を含有する。
【0051】生体内で加水分解可能なエステルを形成す
るための水酸基のエステル化は、慣用の方法で実施され
る。
【0052】以下の生物学的試験方法、データ及び実例
は本発明を説明するために用いられる。
【0053】抗菌活性 本発明の薬剤学的に許容しうるセファロスポリン化合物
は、グラム陰性及びグラム陽性の両方を含む病原菌に対
する活性をスクリーンする際に通常実験室で使用される
微生物に対して、試験管内で広範囲のスペクトルにおい
て活性を有する有用な抗菌剤である。特定の化合物の抗
菌スペクトル及び有用性は、通常の試験方法において決
定しうる。この化合物は、緑膿菌株に対して試験管内
で、特に高い活性を有する。
【0054】また、本発明の化合物の抗菌特性は、マウ
スの慣用の急性致死攻撃試験による生体内においても示
されうる。
【0055】セファロスポリン誘導体は、一般には温血
動物に対して比較的非毒性であることが知られており、
この一般化は本発明の化合物にもあてはまる。本発明の
代表的化合物を細菌感染に対して保護を与えるのに必要
な量よりも過剰の量でマウスに投与したが、投与された
化合物に帰因する明白な毒性症状又は副作用は観察され
なかった。
【0056】次の結果は、実施例1のもの及び2個の比
較化合物について、診断学的感受性試験寒天媒質(Di
agnostic Sensitivity Test
agar medium)を使用する標準的な試験管
内試験システムで得られたものであった。抗菌活性は、
104CFU/スポットの接種サイズでの寒天−希釈法
により決定される最小阻止濃度(MIC)により記載さ
れる。
【0057】化合物(A)はヨーロッパ特許出願公開第
272827号明細書の実施例9からの代表的な化合物
であり、化合物(B)はセフタジダイム(ceftas
idime)である。
【0058】実施例1の化合物は、キヌザルでの研究に
おいて明らかのように、特に良好な作用持続時間を示
す。半減期(t12)は、ヨーロッパ特許出願公開第2
72827号明細書の代表的な化合物よりも、実質的か
つ有意に、一層長い。
【0059】 実施例1の化合物 化合物(A) t12(時間) 20.7 4.5 キヌザルに3mg/kgで投与された。
【0060】このことは、実施例1の化合物は比較的低
用量を必要とする患者に投与しうるか、又は実質的に、
より高く、かつより長い抗生物質の作用が達成しうるこ
とを意味する。
【0061】 細 菌 MIC(μg/ml) 実施例1 化合物 化合物 の化合物 (A) (B) P.アエルギノーザ IBS(A8101024) 0.004 0.008 2 P.アエルギノーザ DR18SH(A8101020) 0.016 0.06 16 P.アエルギノーザ PU21(A8101028) 0.008 0.008 1 Ent.クロアカエ P99-(A8401054) 0.125 0.25 0.125 Ent.クロアカエ P99+(A8401053) 1 1 32 Ent.クロアカエ DR(A8401108) 0.25 4 32 Ent.クロアカエ DR(A8401109) 0.125 2 32 Serr.マルセッセンス (A8421003) 0.008 0.03 0.25 Serr.マルセッセンス DR(A8421078) 0.008 0.03 0.5 Pr.モルガニイ (A8433001) 0.008 0.25 0.06 Pr.モルガニイ DR(A8433062) 0.06 4 16 大腸菌 DCO(A8341098) 0.002 0.008 0.125 大腸菌 JS3 RTEM(A8341135) 0.001 0.008 0.06 Citro.フロインディ DR(A8382031) 0.25 1 128 Citro.フロインディ DR(A8382034) 0.5 2 64 A.アニトラツス (A8322001) 0.06 0.125 16 P.スツアルティ DR(A8442049) 0.03 4 4 K.オキシトカ K1+(A8395056) 0.004 0.016 0.5 S.デュブリン (A8369001) 0.004 0.008 0.125 Strep.ピオゲネス (A8681018) 0.5 0.25 0.125 Strep.フニュモニアエ (A8671001) 0.03 0.03 0.125 実施例1 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
((Z)−1−カルボキシ−1−メチルエトキシイミ
ノ)アセトアミド]−3−[(1−(2−カルボキシメ
チル−3−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェニル)−
テトラゾール−5−イル)チオメチル]セフ−3−エム
−4−カルボン酸 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
((Z)−1−t−ブトキシカルボキシ−1−メチルエ
トキシイミノ)アセトアミド]−3−[(1−(2−カ
ルボキシメチル−3−クロロ−4,5−ジヒドロキシフ
ェニル)−テトラゾール−5−イル)チオメチル]セフ
−3−エム−4−カルボン酸(0.875g)を室温に
てトリフルオロ酢酸(10ml)で1時間処理した。混
合物を蒸発させ、残渣をエーテルとともに摩砕して固体
を得、これを濾過により捕集し、HPLC(AMICO
N C18 15μm)で精製し、メタノール/水/酢酸
(35:65:1から40:60:1)で溶出させた
[粗製生成物を溶解するためにはジメチルホルムアミド
が必要であった]。こうして、目的生成物(0.38
g)が得られた;NMR(DMSO/CD3CO2D/C
3CO2D)1.55(s,6H,−C(CH3
2−);3.35(s,2H,−CH2COOH);3.
60及び3.85(2d,J=18Hz,−SCH
2−);4.30及び4.65(2d,J=11.5H
z,2H,−CH2−S−テトラゾール);5.20及
び5.85(2d,J=4.5Hz,2H,H6及び
7);6.85(s,1H,芳香族);7.05
(s,1H,チアゾール)。
【0062】上記の酸を他の実験で得られた化合物とと
もに(32.1g)、蒸留水(450ml)中に懸濁さ
せた。炭酸ナトリウム水溶液でpHを5にし、溶液を濾
過し、凍結乾燥させるとナトリウム塩(34.3g)が
得られた;NMR(上述のとおり);IR 1760c
-1
【0063】出発物質は次のようにして製造された: a) 3,4−ジメトキシフェニル酢酸(7.94g)
をエーテル(100ml)及び酢酸(20ml)中に溶
解させた。発煙硝酸(1.68ml)をこの溶液に滴下
した。室温で撹拌を16時間続けた。沈澱物を濾過して
捕集し、エーテルで洗浄し、乾燥させると4,5−ジメ
トキシ−2−ニトロフェニル酢酸(4.19g)が得ら
れた;NMR(DMSO−d6)3.88(s,3
H);3.80(s,3H);3.97(s,2H);
7.15(s,1H);7.70(s,1H)。
【0064】b) 上記a)の生成物(他の実験から得
られたものとあわせて)(48.2g)を水(500m
l)中に懸濁させた。水酸化カリウム(78g)をゆっ
くりと添加し、得られた溶液を10時間還流下に加熱し
た。溶液を冷却させ、濃塩酸でpHを1に調節した。生
成した結晶状固体を濾過により捕集し、冷水で洗浄し、
乾燥させて5−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−ニトロ
フェニル酢酸(42g)を得た;NMR(DMSO−d
6/CD3COOD/CF3COOD)3.87(s,5
H);6.86(s,1H);7.7(s,1H)。
【0065】c) b)で得られた生成物の一部(20
g)を40℃で酢酸(100ml)中に溶解させた。塩
素流を溶液中に通ずると、30分後に結晶状固体が生成
した。15℃に冷却した混合物中に窒素ガスを通気さ
せ、結晶状固体を濾過にて捕集し、酢酸で洗浄し、乾燥
させると2−クロロ−3−ヒドロキシ−4−メトキシ−
6−ニトロフェニル酢酸(17.3g)が得られた;融
点231℃;NMR(DMSO−d6/CD3COOD/
CF3COOD)3.9(s,3H);4.02(s,
2H);4.67(s,1H)。
【0066】d) ジメチルホルムアミド(400m
l)中のc)の生成物(17.2g)をヨードメタン
(20ml)及び炭酸カリウム(19g)で処理した。
反応混合物を50℃で4時間加熱し、かつ蒸発させた。
残渣を水にとり、酢酸エチルに抽出すると、赤色油状物
として、メチル2−クロロ−3,4−ジメトキシ−6−
ニトロフェニルアセテート(19g)が得られた;NM
R(DMSO−d6/CF3COOD)3.63(s,3
H);3.88(s,3H);3.93(s,3H);
4.05(s,2H);7.74(s,1H)。
【0067】e) d)の生成物(19g)を含有する
メタノール(250ml)溶液に、水(250ml)中
の水酸化カリウム(5g)を添加した。生じた混合物を
2時間還流下に加熱すると溶液が得られた。これを冷却
し、蒸発にてメタノールを除去した。水層を酢酸エチル
で洗浄し、6規定塩酸で酸性化すると橙色の固体が得ら
れ、これを濾過により捕集し、水で洗浄し、乾燥させる
と2−クロロ−3,4−ジメトキシ−6−ニトロフェニ
ル酢酸(16.5g)が得られた;NMR(DMSO−
6/CF3COOD)3.86(s,3H);3.93
(s,3H);3.96(s,2H);7.72(s,
1H)。
【0068】f) メタノール(100ml)中の上述
のe)の生成物の一部(10g)を炭素(100mg)
上の10%パラジウム上で1時間水素添加した(1.2
5バール)。混合物をケイ藻土を通して濾過し、次いで
濾液を蒸発させると残渣が得られた。この残渣をジクロ
ロメタンで摩砕し、生成した固体を濾過によって捕集
し、ジクロロメタンで洗浄し、乾燥させて6−アミノ−
2−クロロ−3,4−ジメトキシフェニル酢酸(7.2
5g)を得た;NMR(DMSO−d6)3.52
(s,2H);3.6(s,3H);3.72(s,3
H);6.4(s,1H)。g) f)の生成物(7.
35g)を水(100ml)とアセトニトリル(100
ml)の混合物中に溶解し、次いで氷浴温度に冷却させ
た。チオホスゲン(2.65ml)を滴下し、その後、
温度を周囲温度に上昇させる。結晶が生成した;1時間
後蒸発にてアセトニトリルを除去し、濾過してベージュ
色の固体を捕集し、洗浄し、乾燥させて、2−カルボキ
シメチル−3−クロロ−4,5−ジメトキシフェニルイ
ソチオシアネート(8.2g)を得た;NMR(DMS
O−d6)3.75(s,2H);3.77(s,3
H);3.87(s,3H);7.23(s,1H)。
【0069】h) g)のイソチオシアネート(7.5
g)を含む水(200ml)の懸濁液に、炭酸ナトリウ
ム(3.375g)とアジドナトリウム(2.625
g)を添加した。反応混合物を80℃で30分間加熱
し、冷却し、濾過し、酢酸エチルで洗浄し、かつ6規定
塩酸で酸性化した。生成したベージュ色の固体を濾過に
より捕集し、洗浄し、乾燥させると、1−(2−カルボ
キシメチル−3−クロロ−4,5−ジメトキシフェニ
ル)−2−メルカプトテトラゾール(7g)が得られ
た;NMR(DMSO−d6/CF3COOD)3.57
(s,2H);3.85(s,6H);7.34(s,
1H)。
【0070】i) h)の生成物(6.0g)を含むジ
クロロメタン(450ml)懸濁液に、ビストリメチル
シリルアセトアミド(9ml)を添加すると、溶液が得
られ、これを−20℃に冷却させた。ボロントリブロミ
ド(8.6ml)を滴下し、温度を周囲温度まで上昇さ
せた。反応混合物を1時間撹拌し、蒸発させ、粉砕した
氷で加水分解し、HP20SS樹脂上でカラムクロマト
グラフィーにより精製し、メタノール/水/酢酸(4
0:60:1)で溶出させて、1−(2−カルボキシメ
チル−3−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェニル)−
2−メルカプトテトラゾール(4.5g)を得た;NM
R(DMSO−d6/CD3COOD/CF3COOD)
3.48(s,2H);6.93(s,1H)。
【0071】j) ジメチルホルムアミド(10ml)
中にi)の生成物(2.3g)を含有する溶液に、トリ
エチルアミン(1.15ml)と7−アミノ−3−ヨー
ドメチル−セフ−3−エム−4−カルボン酸(2.67
g)を添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌し
た。2−アミノチアゾール−4−イル−2−((Z)−
1−t−ブトキシカルボニル−1−メチルエトキシイミ
ノ)アセチル2−ベンズチアゾリルチオエステル(2.
5g)とトリエチルアミン(0.75ml)を添加し、
生成した混合物を周囲温度で2時間撹拌した。蒸発させ
てジメチルホルムアミドを除去し、残渣をエーテルで摩
砕すると、固体が得られ、これを少量のジメチルホルム
アミド中に溶解させ、HP20SS樹脂上にてカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、メタノール/水/酢酸
(65:35:1)で溶出すると、7−[2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−((Z)−1−t−
ブトキシカルボニル−1−メチルエトキシイミノ)アセ
トアミド]−3−[(1−(2−カルボキシメチル−3
−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェニル)−テトラゾ
ール−5−イル)チオメチル]セフ−3−エム−4−カ
ルボン酸(0.905g)が得られた;NMR(DMS
O−d6/CF3COOD/CF3COOD)1.55
(s,6H);3.35(s,2H);3.60(d,
1H);3.85(d,1H);4.30(d,1
H);4.65(d,1H);5.20(d,1H);
5.85(d,1H);6.85(s,1H);7.0
5(s,1H)。 実施例1に対する出発物質は、以下
の選択的方法で製造された: i) メタノール(600ml)中の2−クロロ−3−
ヒドロキシ−4−メトキシ−6−ニトロフェニル酢酸
(52g)にトリエチルアミン(56ml)及び炭素上
の10%パラジウム(4g)を添加した。混合物を1.
4バールで3時間水素化し、濾過し、蒸発させ、残渣を
結晶化して、2−クロロ−3−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−6−アミノフェニル酢酸のトリエチルアミン塩(6
4g)を得た;NMR(DMSO−d6/CD3COOD
/CF3COOD)1.17(t,9H);3.05
(s,6H);3.54(s,2H);3.73(s,
3H);6.4(s,1H)。
【0072】ii) 水(150ml)とアセトニトリ
ル(50ml)の混合物中にi)の生成物(33g)を
有する溶液に、0℃でチオホスゲン(8.5ml)を滴
下した。溶液を0℃で30分間、さらに周囲温度で30
分間撹拌した。水(100ml)を添加し、イソチオシ
アネートを濾過により捕集した。この沈澱物を水(15
0ml)中に懸濁し、アジドナトリウム(9.7g)を
加え、2規定炭酸ナトリウムでpHを8.5に調節し
た。生成した溶液は、2Nの水酸化ナトリウムを添加し
てpHを8.5に維持しつつ、60℃で45分間加熱し
た。溶液を冷却し、濃塩酸でpH2に酸性化した。沈澱
を濾過により捕集し、乾燥させると、1−(2−カルボ
キシメチル−3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキ
シフェニル)−2−メルカプト−テトラゾール(23.
5g)が得られた;NMR(DMSO−d6/CF3CO
OD)3.85(s,3H);7.20(s,1H)。
【0073】iii) ジクロロメタン(1l)にi
i)の生成物(100g)を懸濁し、撹拌時これにビス
トリメチルシリルアセトアミド(240ml)を加え、
溶液を得た。これを−50℃に冷却し、三臭素化硼素
(170ml)を滴下し、温度を周囲の温度まで上昇さ
せた。反応混合物を蒸発させ、砕いた氷で加水分解し、
HP20SS樹脂上でカラムクロマトグラフィーにより
精製し、メタノール/水/酢酸(30:70:1)で溶
出して、1−(2−カルボキシメチル−3−クロロ−
4,5−ジヒドロキシフェニル)−2−メルカプトテト
ラゾール(73g)を得た。
【0074】iv) 7−アミノ−3−アセトキシメチ
ルセフ−3−エム−4−カルボン酸(10g)とii
i)の生成物(11.2g)をアセトニトリル(350
ml)中で、ボロントリ−フルオリドエーテレート(6
0ml)とともに急速に撹拌した。アルゴン雰囲気下、
40℃で、混合物を1時間撹拌した。溶媒を蒸発によっ
て除去し、残渣をHP20SS樹脂上でカラムクロマト
グラフィーにより精製し、メタノール/水/酢酸(0:
100:1から35:65:1)で溶出して、7−アミ
ノ−3−[(1−(2−カルボキシメチル−3−クロロ
−4,5−ジヒドロキシフェニル)テトラゾール−5−
イル)チオメチル]セフ−3−エム−4−カルボン酸
(10.9g)を得た;NMR(DMSO−d6/CF3
COOD)3.35(s,2H);3.80(巾広
s,2H);4.30及び4.65(2d,2H);
5.15(s,2H);6.90(s,1H)。
【0075】v) これを上記j)に記載したのと同様
にして、2−アミノチアゾール−4−イル−2−
((Z)−1−t−ブトキシカルボニル−1−メチルエ
トキシイミノ)アセチル−2−ベンズチアゾリルチオエ
ステル及びトリエチルアミンと反応させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (54)【発明の名称】 (3−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェニル)テトラゾール−5−イルチオメチルセファロス ポリン、該化合物を含有する細菌感染の治療のための薬剤組成物及び該化合物を製造するための 中間体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II): 【化1】 で表わされる化合物又はその薬剤的に許容しうる塩又は
    その生体内で加水分解可能のエステル。
  2. 【請求項2】 ナトリウム塩の形態である、請求項1記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】 7−[2−(2−アミノチアゾール−4
    −イル)−2−((Z)−1−カルボキシ−1−メチル
    エトキシイミノ)アセトアミド]−3−[(1−(2−
    カルボキシメチル−3−クロロ−4,5−ジヒドロキシ
    フェニル)−テトラゾール−5−イル)チオメチル]セ
    フ−3−エム−4−カルボン酸。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の化合物と、薬剤的に許容しうる担体とから成る、細
    菌感染治療のための薬剤組成物。
  5. 【請求項5】 静脈用の滅菌注射剤の形態である、 請
    求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 筋肉内用の滅菌注射剤の形態である、請
    求項4記載の組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1で定義した式(II)の化合物
    又はその薬剤的に許容しうる塩又は生体内で加水分解可
    能なそのエステルを製造する方法において、式(II
    I)の化合物と式(IV)の化合物を反応させ、 【化2】 [但し、Lは脱離基である]、その際いずれの官能基も
    保護されており、その後に必要に応じて、 i) いずれの保護基も脱離させ、 ii) 生体内で加水分解しうるエステルを製造する
    ために、相応のカルボキシ基及び/又は水酸基をエステ
    ル化し、 iii) 薬剤的に許容しうる塩を形成させることを特
    徴とする、式(II)の化合物の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1で定義した式(II)の化合物
    又はその薬剤的に許容しうる塩又は生体内で加水分解可
    能なそのエステルを製造する方法において、式(V)の
    化合物と式(VI)の化合物又はその反応性誘導体とを
    反応させ: 【化3】 その際、いずれの官能基も保護されており、その後に必
    要に応じて、 i) いずれの保護基も脱離させ、 ii) 生体内で加水分解しうるエステルを製造する
    ために、相応のカルボキシ基及び/又は水酸基をエステ
    ル化し、 iii) 薬剤的に許容しうる塩を形成させることを特
    徴とする、式(II)の化合物の製造法。
  9. 【請求項9】 請求項1で定義した式(II)の化合物
    又はその薬剤的に許容しうる塩又は生体内で加水分解可
    能なそのエステルを製造する方法において、次式(VI
    I)の化合物と式(VIII)の化合物又とを反応さ
    せ: 【化4】 その際、いずれの官能基も保護されており、その後に必
    要に応じて、 i) いずれの保護基も脱離させ、 ii) 生体内で加水分解しうるエステルを製造する
    ために、相応のカルボキシル基及び/又は水酸基をエス
    テル化し、 iii) 薬剤的に許容しうる塩を形成させることを特
    徴とする、式(II)の化合物の製造法。
  10. 【請求項10】 請求項1で定義した式(II)の化合
    物又はその薬剤的に許容しうる塩又は生体内で加水分解
    可能なそのエステルを製造する方法において、式(I
    X)の化合物と式(X)の化合物を反応させ: 【化5】 [ここで、L′は脱離基である] その際、いずれの官能基も場合により保護されており、
    その後に必要に応じて、 i) いずれの保護基も脱離させ、 ii) 生体内で加水分解しうるエステルを製造する
    ために、相応のカルボキシル基及び/又は水酸基をエス
    テル化し、 iii) 薬剤的に許容しうる塩を形成させることを特
    徴とする、式(II)の化合物の製造法。
  11. 【請求項11】 式(V)の化合物: 【化6】
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